JP2009298855A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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修一 前田
Koichiro Kurachi
幸一郎 倉知
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雅人 下川
Tomoyuki Nakagawa
知之 中川
Yoji Okushita
洋司 奥下
Hideki Fujimura
英樹 藤村
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Abstract

【課題】高い耐衝撃性を有し、そして従来のナイロン6及びナイロン66系組成物と比較して低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等が改良され、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単独を用いたポリアミド樹脂組成物よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができるポリアミド樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】ポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物であって、ポリアミド樹脂(A)のジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1であるポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なポリアミド樹脂組成物に関する。詳しくは、ポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物であって、高い耐衝撃性を有し、そして従来のナイロン6及びナイロン66系組成物と比較して低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れ、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単独を用いたポリアミド樹脂組成物よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができるポリアミド樹脂組成物に関する。
ナイロン6、ナイロン66などに代表される結晶性ポリアミド樹脂は、その優れた特性と溶融成形の容易さから、衣料用、産業資材用繊維、あるいは汎用のエンジニアリングプラスチックとして広く用いられているが、一方では吸水による物性変化、酸、高温のアルコール、熱水中での劣化などの問題点も指摘されており、低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れるポリアミド樹脂への要求が高まっている。
ジカルボン酸成分として蓚酸を用いるポリアミド樹脂はポリオキサミド樹脂と呼ばれ、同じアミノ基濃度の他のポリアミド樹脂と比較して融点が高いこと、吸水率が低いことが知られ(特許文献1)、吸水による物性変化が問題となっていた従来のポリアミドが使用困難な分野での活用が期待される。
これまでに、ジアミン成分として種々の脂肪族直鎖ジアミンを用いたポリオキサミド樹脂が提案されている。しかしながら、例えば、ジアミン成分として1,6−ヘキサンジアミンを用いたポリオキサミド樹脂は融点(約320℃)が熱分解温度(窒素中の1%重量減少温度;約310℃)より高いため(非特許文献1)、溶融重合、溶融成形が困難であり実用に耐えうるものではなかった。
ジアミン成分が1,9−ノナンジアミンであるポリオキサミド樹脂(以後、PA92と略称する)については、L. Francoらが蓚酸源として蓚酸ジエチルを用いた場合の製造法とその結晶構造を開示している(非特許文献2)。ここで得られるPA92は固有粘度が0.97dL/g、融点が246℃のポリマーであるが、強靭な成形体が成形出来ない程度の低分子量体しか得られていない。また、特表平5−506466号公報には、ジカルボン酸エステルとして蓚酸ジブチルを用いた場合について、固有粘度が0.99dL/g、融点が248℃のPA92を製造したことが示されている(特許文献2)。この場合も強靭な成形体が成形出来ない程度の低分子量体しか得られていないという問題点がある。
先行文献においてはジアミン成分として1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンの2種のジアミンを特定の比率で用いたポリオキサミド樹脂の具体的な開示はなかった。
一方、電動工具、一般工業部品、機械部品、電子部品、自動車内外部品、エンジンルーム内部品、自動車電装部品等の過酷な条件の下で使用される部品には、低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れることに加えて、高い耐衝撃性が求められている(例えば、特許文献3)。
特開2006−57033 特表平5−506466 特開2000−129122 S. W. Shalaby., J. Polym. Sci., 11, 1(1973) L. Franco et al., Macromolecules., 31, 3912(1988)
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、本発明は、高い耐衝撃性を有し、そして従来のナイロン6及びナイロン66系組成物と比較して低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れ、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単独を用いたポリアミド樹脂組成物よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができるポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、蓚酸源としての蓚酸ジエステルと、ジアミン成分としての1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成るポリアミド樹脂をポリアミド樹脂組成物に用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下の態様に関する。
[態様1]
ポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂(A)のジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして
1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1である、ポリアミド樹脂組成物。
[態様2]
ポリアミド樹脂(A)の、96%硫酸を溶媒とし、濃度が1.0g/dlのポリアミド樹脂溶液を用いて25℃で測定した相対粘度(ηr)が、1.8〜6.0である、態様1記載のポリアミド樹脂組成物。
[態様3]
ポリアミド樹脂(A)の、窒素雰囲気下において10℃/分の昇温速度で測定した熱重量分析における1%重量減少温度と、窒素雰囲気下において10℃/分の昇温速度で測定した示差走査熱量法により測定した融点との温度差が、50℃以上である、態様1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
[態様4]
1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が5:95〜95:5である、態様1〜3のいずれか一つに記載のポリアミド樹脂組成物。
[態様5]
ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、衝撃改良材(B)10〜100質量部を含む、態様1〜4のいずれか一つに記載のポリアミド樹脂組成物。
本発明のポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物は、高い耐衝撃性を有し、そして従来のナイロン6及びナイロン66系組成物と比較して低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れ、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単独を用いたポリアミド樹脂組成物よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができる。
以下、本発明に関して、詳細に説明する。
[ポリアミド樹脂(A)]
ポリアミド樹脂(A)は、ジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1である。
本発明に用いられるポリアミド樹脂(A)のジカルボン酸源としての蓚酸源としては、蓚酸ジエステルが用いられ、これらはアミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はなく、蓚酸ジメチル、蓚酸ジエチル、蓚酸ジn−(又はi−)プロピル、蓚酸ジn−(又はi−、又はt−)ブチル等の脂肪族1価アルコールの蓚酸ジエステル、蓚酸ジシクロヘキシル等の脂環式アルコールの蓚酸ジエステル、蓚酸ジフェニル等の芳香族アルコールの蓚酸ジエステル等が挙げられる。
上記の蓚酸ジエステルの中でも炭素原子数が3を超える脂肪族1価アルコールの蓚酸ジエステル、脂環式アルコールの蓚酸ジエステル、芳香族アルコールの蓚酸ジエステルが好ましく、その中でも蓚酸ジブチル及び蓚酸ジフェニルが特に好ましい。
本発明に用いられるポリアミド樹脂には、ジカルボン酸源として蓚酸を用いるが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他のジカルボン酸成分を配合することができる。蓚酸以外の他のジカルボン酸成分としては、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン酸、また、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、さらにテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等を単独で、あるいはこれらの任意の混合物を重縮合反応時に添加することもできる。さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸を溶融成形が可能な範囲内で用いることもできる。
上記他のジカルボン酸の配合量としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、一般的には、ジカルボン酸の総量に対して、5モル%以下であることが好ましい。
ジアミン成分としては1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合物が用いられる。1,9−ノナンジアミン成分と2−メチル−1,8−オクタンジアミン成分とのモル比は、1:99〜99:1であり、好ましくは5:95〜95:5である。1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンを特定量共重合することにより、靭性が高く、吸水性が低く、そして成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れたポリアミドが得られる。
さらに、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比は、例えば、5:95〜40:60又は60:40〜95:5であることが好ましく、そして5:95〜30:70又は70:30〜90:10であることが特に好ましい。
当該モル比が5:95〜40:60、特に5:95〜30:70である場合、結晶性に優れるため、低吸水性及び力学的特性が得に優れるとともに、液体及び/又は蒸気(例えば、アルコール)の透過性も低いという利点があり、さらに1,9−ノナンジアミンのモル含有率が2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル含有率よりも高い場合と比べて、より吸水性が低いという利点がある。一方、モル比が60:40〜95:5、特に70:30〜90:10である場合には、低吸水性及び力学特性がより優れるとともに、優れた透明性が付与されるという利点がある。
また、本発明に用いられるポリアミド樹脂には、ジアミン成分として1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンを用いるが、本発明の効果を損なわない範囲で、他のジアミン成分を配合することができる。1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン以外の他のジアミン成分としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミン、さらにシクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン等の脂環式ジアミン、さらにp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミン等を単独で、あるいはこれらの任意の混合物を重縮合反応時に添加することもできる。
上記他のジアミン成分の配合量としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、ジアミン成分の総量に対して、5モル%以下であることが好ましい。
[ポリアミド樹脂(A)の製造]
本発明に用いられるポリアミド樹脂(A)は、ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方法により製造することができる。本発明者らの研究によれば、ジアミン及び蓚酸ジエステルをバッチ式又は連続式で重縮合反応させることにより、上記ポリアミド樹脂を合成することができる。具体的には、以下の操作で示されるような、(i)前重縮合工程、(ii)後重縮合工程の順で行うのが好ましい。
(i)前重縮合工程:まず反応器内を窒素置換した後、ジアミン(ジアミン成分)及び蓚酸ジエステル(蓚酸源)を混合する。混合する場合にジアミン及び蓚酸ジエステルが共に可溶な溶媒を用いても良い。ジアミン成分及び蓚酸源が共に可溶な溶媒としては、特に制限されないが、トルエン、キシレン、トリクロロベンゼン、フェノール、トリフルオロエタノール等を用いることができ、特にトルエンを好ましく用いることができる。例えば、ジアミンを溶解したトルエン溶液を50℃に加熱した後、これに対して蓚酸ジエステルを加える。このとき、蓚酸ジエステルと上記ジアミンの仕込み比は、蓚酸ジエステル/上記ジアミンで、0.8〜1.5(モル比)、好ましくは0.91〜1.1(モル比)、更に好ましくは0.99〜1.01(モル比)である。
上述の原料を仕込んだ反応器内を攪拌及び/又は窒素バブリングしながら、常圧下で昇温する。反応温度は、最終到達温度が80〜150℃、好ましくは100〜140℃の範囲になるように制御するのが好ましい。最終到達温度での反応時間は3時間〜6時間である。
(ii)後重縮合工程:更に高分子量化を図るために、前重縮合工程で生成した重合物を常圧下において反応器内で徐々に昇温する。昇温過程において前重縮合工程の最終到達温度、すなわち80〜150℃から、最終的に220℃以上300℃以下、好ましくは230℃以上280℃以下、更に好ましくは240℃以上270℃以下の温度範囲にまで到達させる。昇温時間を含めて1〜8時間、好ましくは2〜6時間保持して反応を行うことが好ましい。さらに後重合工程において、必要に応じて減圧下での重合を行うこともできる。減圧重合を行う場合の好ましい最終到達圧力は0.1MPa未満〜13.3Paである。
次に、本発明に用いられるポリアミド樹脂の製造方法の具体例について説明する。まず原料の蓚酸ジエステルを容器内に仕込む。容器は、後に行う重縮合反応の温度および圧力に耐え得るものであれば、特に制限されない。その後、容器を原料のジアミンと混合する温度まで昇温させ、次いでジアミンを注入し重縮合反応を開始させる。原料を混合する温度は、原料の蓚酸ジエステルおよびジアミンの融点以上、沸点未満の温度であり、かつシュウ酸ジエステルとジアミンの重縮合反応によって生じるポリオキサミドが熱分解しない温度であれば特に制限されない。例えば、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物からなり、かつ1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が1:99〜99:1であるジアミンとシュウ酸ジブチルを原料とするポリオキサミド樹脂の場合、上記混合温度は15℃から240℃が好ましい。また、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比は、5:95〜90:10の場合、常温で液状か又は40℃程度に加温するだけで液化するので取り扱いやすいためより好ましい。混合温度が縮合反応によって生成するアルコールの沸点以上の場合、アルコールを留去、凝縮する装置を備えた容器を用いるのが望ましい。また、縮合反応によって生成するアルコール存在下で加圧重合する場合には、耐圧容器を用いる。シュウ酸ジエステルとジアミンの仕込み比は、シュウ酸ジエステル/上記ジアミンで、0.8〜1.2(モル比)、好ましくは0.91〜1.09(モル比)、更に好ましくは0.98〜1.02(モル比)である。
続いて、容器内をポリオキサミド樹脂の融点以上かつ熱分解しない温度以下に昇温する。例えば、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなり、かつ1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が85:15であるジアミンとシュウ酸ジブチルを原料とするポリオキサミド樹脂の場合、融点は235℃であることから240℃から280℃に昇温するのが好ましい(圧力は、2MPa〜4MPa)。生成したアルコールを留去しながら、必要に応じて常圧窒素気流下もしくは減圧下において継続して重縮合反応を行う。耐圧容器内で原料を混合し、縮合反応によって生成するアルコール存在下で加圧重合する場合は、まず生成したアルコールを留去しながら放圧する。その後、必要に応じて常圧窒素気流下もしくは減圧下において継続して重縮合反応を行う。減圧重合を行う場合の好ましい最終到達圧力は760〜0.1Torrである。温度は、240〜280℃が好ましい。また、アルコールは水冷コンデンサで冷却して液化し、回収する。
[ポリアミド樹脂(A)の特性]
本発明に用いられるポリアミド樹脂(A)の分子量に特別の制限はないが、1.0g/dlの96%濃硫酸溶液を用い、25℃で測定した相対粘度ηrが1.8〜6.0、より好ましくは2.0〜5.5、特に好ましくは2.5〜4.5の範囲にあるような分子量である。分子量が低くなると成形物が脆くなり物性が低下する傾向がある。一方、分子量が高くなると溶融粘度が高くなり、溶融成形性が悪くなる傾向がある。
本発明に用いられるポリアミド樹脂(A)は、カルボン酸成分として蓚酸を用い、ジアミン成分として1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンを共重合することで、蓚酸と1,9−ノナンジアミンから成るポリアミドと比べて、上記相対粘度を増加させること、すなわち分子量を増加させることが可能である。また、実質的な熱分解の指標である1%重量減少温度(以下、Tdと略す)と融点(以下、Tmと略す)の差(Td−Tm)で表される成形可能温度範囲が、蓚酸と1,9−ノナンジアミンとから成るポリアミドと比べて拡大し、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上であることができ、さらには90℃以上も可能である。本発明に用いられるポリアミド樹脂は、Tdが好ましくは280℃以上、より好ましくは300℃以上、さらに好ましくは320℃以上であり、高い耐熱性を有することを特徴とする。
[衝撃改良材(B)]
衝撃改良材(B)は、ポリアミド樹脂(A)の耐衝撃性を改良する成分である。
衝撃改良材(B)としては、ポリアミド樹脂(A)の耐衝撃性を改良するものであれば特に制限されないが、例えば、エラストマーを挙げることができる。当該エラストマーとしては、ASTM D−790に準拠して測定した曲げ弾性率が500MPa以下であることが好ましい。曲げ弾性率がこの値を超えると、衝撃改良効果が不十分となる場合がある。
衝撃改良材(B)としては、(エチレン及び/又はプロピレン)・α−オレフィン系共重合体、(エチレン及び/又はプロピレン)・(α,β−不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)系共重合体、アイオノマ−重合体、芳香族ビニル化合物・共役ジエン化合物系ブロック共重合体を挙げることができ、これらを単独又は混合して使用する事ができる。
上記の(エチレン及び/又はプロピレン)・α−オレフィン系共重合体とは、エチレン及び/又はプロピレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合した重合体であり、炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセン及びこれらの組み合わせが挙げられる。
また、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペンル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどの非共役ジエンのポリエンを共重合してもよい。
上記の(エチレン及び/又はプロピレン)・(α,β−不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)系共重合体とは、エチレン及び/又はプロピレンとα,β−不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル単量体を共重合した重合体であり、α,β−不飽和カルボン酸単量体とはしては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、α,β−不飽和カルボン酸エステル単量体としては、これら不飽和カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
上記のアイオノマ−重合体とは、オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が金属イオンの中和によりイオン化されたものである。オレフィンとしてはエチレンが好ましく用いられ、α,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸が好ましく用いられるが、ここに例示したものに限定されるものではなく、不飽和カルボン酸エステル単量体が共重合されていても構わない。また、金属イオンはLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Baなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の他、Al、Sn、Sb、Ti、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Cd等を挙げることできる。
また、芳香族ビニル化合物・共役ジエン化合物系ブロック共重合体とは、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックからなるブロック共重合体であり、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックを少なくとも1個と、共役ジエン系重合体ブロックを少なくとも1個有するブロック共重合体が用いられる。また、上記のブロック共重合体では、共役ジエン系重合体ブロックにおける不飽和結合が水素添加されていてもよい。
芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位から主としてなる重合体ブロックである。その場合の芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンなどを挙げることができ、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは前記した単量体の1種又は2種以上からなる構造単位を有していることができる。また、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは、場合により少量の他の不飽和単量体からなる構造単位を有していてもよい。
共役ジエン系重合体ブロックは、1,3−ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエン系化合物の1種又は2種以上から形成された重合体ブロックであり、水素添加した芳香族ビニル化合物/共役ジエンブロック共重合体では、その共役ジエン系重合体ブロックにおける不飽和結合部分の一部又は全部が水素添加により飽和結合になっている。ここで共役ジエンを主体とする重合体ブロック中の分布は、ランダム、テ−パ−、一部ブロック状又はこれら任意の組み合わせであってもよい。
芳香族ビニル化合物/共役ジエンブロック共重合体及びその水素添加物の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状、又はそれら任意の組み合わせのいずれであってもよい。そのうちでも、本発明では芳香族ビニル化合物/共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物として、1個の芳香族ビニル化合物重合体ブロックと1個の共役ジエン重合体ブロックが直鎖状に結合したジブロック共重合体、芳香族ビニル化合物重合体ブロック−共役ジエン重合体ブロック−芳香族ビニル化合物重合体ブロックの順に3つの重合体ブロックが直鎖状に結合しているトリブロック共重合体、及びそれらの水素添加物の1種又は2種以上が好ましく用いられ、未水添又は水添スチレン/ブタジエン共重合体、未水添又は水添スチレン/イソプレン共重合体未水添又は水添スチレン/イソプレン/スチレン共重合体、未水添又は水添スチレン/ブタジエン/スチレン共重合体、未水添又は水添スチレン/(イソプレン/ブタジエン)/スチレン共重合体などが挙げられる。
また、衝撃改良材(B)として用いられる(エチレン及び/又はプロピレン)・α−オレフィン系共重合体、(エチレン及び/又はプロピレン)・(α,β−不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)系共重合体、アイオノマ−重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体は、カルボン酸及び/又はその誘導体で変性された重合体が好ましく使用される。このような成分により変性することにより、ポリアミド樹脂に対して親和性を有する官能基をその分子中に含むこととなる。
ポリアミド樹脂に対して親和性を有する官能基としては、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸金属塩基、カルボン酸イミド基、カルボン酸アミド基、エポキシ基などが挙げられる。これらの官能基を含む化合物の例として、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸及びこれらカルボン酸の金属塩、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸アミノエチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、マレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジルなどが挙げられる。
[ポリアミド樹脂組成物]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)と衝撃改良材(B)とを含む。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、衝撃改良材(B)の量は、ポリアミド樹脂(A)の耐衝撃性が改良される範囲であれば、特に制限されないが、例えば、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対する衝撃改良材(B)の量は、好ましくは10〜100質量部である。衝撃改良材(B)の量が少なくなると耐衝撃性が向上せず、一方衝撃改良材(B)が多くなると、ポリアミド樹脂組成物の広い成形可能温度幅の効果が認められなくなる。耐衝撃性及び成形可能温度幅の観点から、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対する衝撃改良材(B)の量は、好ましくは、10〜50質量部であり、より好ましくは10〜30質量部である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)及び衝撃改良材(B)以外に、任意成分として、以下の成分をさらに含むことができる。
(1)他のポリマー
本発明に用いられるジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1であるポリアミド樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、その一部を他のポリマー成分で置換されうる。他のポリマー成分としては、例えば、他のポリアミド類、例えば、ポリオキサミド、芳香族ポリアミド、脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド等、並びにポリアミド以外のポリマー、例えば、熱可塑性ポリマーが挙げられる。
上記他のポリマーによる置換割合としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、好ましくは50質量%未満であり、より好ましくは30質量%以下である。
なお、以下単に、「ポリアミド」、又は「ポリアミド樹脂」と称する場合には、ジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1であるポリアミド樹脂のことを指すものとする。
(2)添加剤
本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、他の添加剤を添加することができる。例えば、顔料、染料、着色剤、耐熱剤、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、滑剤、結晶核剤、結晶化促進剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、銅化合物等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、ガラス繊維、潤滑剤、フィラー、補強繊維等を挙げることができる。
上記耐熱剤としては、銅含有化合物が好ましく、ヨウ化銅や臭化銅などのハロゲン化銅が特に好ましい。上記同含有化合物の添加量としては、本発明のポリアミド樹脂組成物中に、銅含有量として、10〜1000ppmとなるような添加量が好ましい。通常は、アルキルハロゲン化合物が、耐熱補助剤としてさらに添加される。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物には、フェノール系酸化防止剤を添加することができる。当該酸化防止剤と、上記耐熱剤とを併用することもできる。
フェノール系酸化剤としては、例えば、トリエチレングリコール・ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール・ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどを挙げることができ、中でも、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)が挙げられる。
フェノール系酸化剤とともに、リン系及び/又はイオウ系の酸化防止補助剤を添加することができる。リン系酸化防止補助剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェビン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェビン6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどを挙げることができ、中でも2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェビン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェビン6−イル]オキシ]−エチル]エタナミンが挙げられる。
イオウ系酸化防止補助剤としては、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]メタン等を挙げることができる。
上記他のポリマー及び添加剤の添加方法は、それぞれを上記ポリアミド樹脂に分散させることができる方法であれば、特に制限されるものではなく、その効果を損なわない任意の時点において、上記ポリアミド樹脂に添加することができる。例えば、上記他のポリマー及び添加剤を、上記ポリアミド樹脂の後重縮合工程の直後に添加することができる。
[ポリアミド樹脂組成物の製法]
本発明のポリアミド樹脂組成物の製法としては、特に制限されず、単軸、二軸又は多軸の押出機によってポリアミド樹脂(A)及び衝撃改良材(B)を溶融混練することによって行うことができ、さらに他のニーダー等を使用することもできる。さらに、上記他のポリマー及び添加剤を、当該ポリアミド樹脂(A)及び衝撃改良材(B)の溶融混練の際に添加することもできる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、プレス成形等の公知の成形方法によって各種の成形体に成形することができる。特に射出成形、ブロー成形分野に有用である。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂(A)がマトリックス相を形成することが好ましい。ポリアミド樹脂(A)が連続相を形成すると、耐熱性及び機械的特性が優れ、一方、ポリアミド樹脂(A)が不連続相を形成すると、得られる樹脂組成物の機械的性質や耐熱性が低くなる傾向がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、成形可能温度幅が広く、例えば、自動車関連部品、特に、内外装部品、エンジンルーム内部品および自動車電装部品等、また電気、電子部品、電動工具、及び一般工業部品、ギヤ、カム等の機械部品に好適である。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物は、例えば、モーターインシュレータ、コイルボビン等の薄肉の電気用、電子用部品、薄肉部を有する成形品、例えば、精密ギアパーツ、ベアリングリテナーやリテナーハウジング等に用いることができる。例えば、自動車のエンジンルーム内において高温高湿下で使用されるクリップ類、バンド類、スナップフィットを必要とする部品、各種シール材、ハウジング材等が挙げられる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、特に限定されるものではないが、例えば、ギア、カム、スライダー、レバー、アーム、クラッチ、フェルトクラッチ、アイドラギアー、プーリー、ローラー、コロ、キーステム、キートップ、シャッター、リール、シャフト、関節、軸、軸受けおよびガイド等に代表される機構部品、アウトサート成形の樹脂部品、インサート成形の樹脂部品、シャーシ、トレー、側板、プリンターおよび複写機に代表されるオフィスオートメーション機器用部品、ビデオテープレコーダー 、デジタルビデオカメラ、カメラおよびデジタルカメラに代表されるカメラまたはビデオ機器用部品、カセットプレイヤー、CDプレイヤー、DVDプレイヤー等の音楽プレイヤー、CD−ROM、CD−R、D V D−ROM、DVD−Rなどの光ディスクドライブ、その他光ディスクドライブ、自動車用の部品としてガソリンタンク、フュエルポンプモジュール、バルブ類、ガソリンタンクフランジ等に代表される燃料部品、ドアロック、ドアハンドル、ウインドウレギュレータ、スピーカーグリル等に代表されるドア部品、シートベルト用スリップリング、プレスボタン等に代表されるシートベルト周辺部品に好適である。また、玩具、ファスナー、チェーン、コンベア、バックル、スポーツ用品、自動販売機、家具、楽器および住宅設備機器に代表される工業部品等として好適に使用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[物性測定、成形、評価方法]
特性値を、以下の方法により測定した。
(1)相対粘度(ηr)
ηrは、ポリアミドの96%硫酸溶液(濃度:1.0g/dl)を用いて、オストワルド型粘度計により25℃で測定した。
(2)融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)
Tm及びTcは、PerkinELmer社製PYRIS Diamond DSC用いて窒素雰囲気下で測定した。30℃から270℃まで10℃/分の速度で昇温し(昇温ファーストランと呼ぶ)、270℃で3分保持したのち、−100℃まで10℃/分の速度で降温し(降温ファーストランと呼ぶ)、次に270℃まで10℃/分の速度で昇温した(昇温セカンドランと呼ぶ)。得られたDSCチャートから降温ファーストランの発熱ピーク温度をTc、昇温セカンドランの吸熱ピーク温度をTmとした。
(3)1%重量減少温度(Td)
Tdは島津製作所社製THERMOGRAVIMETRIC ANALYZER TGA−50を用い、熱重量分析(TGA)により測定した。20ml/分の窒素気流下室温から500℃まで10℃/分の昇温速度で昇温し、Tdを測定した。
(4)溶融粘度
溶融粘度はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製溶融粘弾性測定装置ARESに25mmのコーン・プレートを装着して、窒素中、250℃、せん断速度0.1s-1の条件で測定した。
(5)フィルム成形
東邦マシナリー社製真空プレス機TMB−10を用いて、ペレットからフィルムを成形した。500〜700Paの減圧雰囲気下において260℃(PA66では樹脂温度290℃)で5分間加熱溶融させた後、5MPaで1分間プレスを行いフィルム成形した。次に減圧雰囲気を常圧まで戻したのち室温5MPaで1分間冷却結晶化させてフィルムを得た。
(6)飽和吸水率
上記(5)の条件で成形したフィルム(寸法:20mm×10mm、厚さ0.25mm;質量約0.05g)を23℃のイオン交換水に浸漬し、所定時間ごとにフィルムを取り出し、フィルムの質量を測定した。フィルム質量の増加率が0.2%の範囲内で3回続いた場合にポリアミド樹脂フィルムへの水分の吸収が飽和に達したと判断して、水に浸漬する前のフィルムの質量(Xg)と飽和に達した時のフィルムの質量(Yg)から次の式(1)により飽和吸水率(%)を算出した。
飽和吸水率(%)=100×(Y−X)/X (1)
(7)耐薬品性
本発明によって得られるポリアミドの熱プレスフィルムを以下に列挙する薬品中に7日間、23℃で浸漬した後に、フィルムの質量残存率(%)及び外観の変化を観測した。濃塩酸、64%硫酸、氷酢酸について試験を行った。
(8)耐加水分解性
本発明のポリアミド樹脂組成物の熱プレスフィルムを、オートクレーブに入れ、水(pH=7)、0.5mol/l硫酸(pH=1)又は1mol/l水酸化ナトリウム水溶液(pH=14)内で、121℃、60分間処理した後の重量残存率(%)及び外観変化を調べた。
(9)機械的物性
以下に示す〔1〕〜〔4〕の測定は、下記の試験片を樹脂温度260℃(PA66では樹脂温度290℃)、金型温度80℃の射出成形により成形し、これを用いて行った。成形後に未調湿、23℃で測定したデータをdry、成形後に湿度65%RHで調湿し、23℃で測定したデータをwetとして表中に記載した。
〔1〕引張降伏点強度又は引張強度:ASTM D638に記載のTypeIの試験片を用いてASTM D638に準拠して測定した。
〔2〕曲げ弾性率:試験片寸法3.2mm×12.7mm×127mmの試験片を用いてASTM D790に準拠し測定した。
〔3〕アイゾット衝撃強度:試験片寸法3.2mm×12.7mm×127mmの試験片を用いてASTM D256に準拠し、23℃で測定した。
〔4〕荷重たわみ温度(熱変形温度):試験片寸法129mm3.2mm×12.7mm×127mmの試験片を用いてASTM D648に準拠し、荷重1.82MPaで測定した。
(10)吸水率
23℃及び湿度65%RHの条件下に置いた以外は、(6)飽和吸水率の測定方法に従って、吸水率(%)を算出した。
(11)耐塩化カルシウム性
ASTM1号試験片を用い、前処理として80℃の水中に8時間浸漬した。次に、80℃及び85%RH恒温恒湿漕中に1時間調湿処理した後、飽和塩化カルシウム水溶液を試験片に塗布し、100℃オーブン中にて1時間熱処理した。調湿処理と熱処理を1サイクルとして100サイクルまで繰り返し、試験片にクラックが入るサイクル数を指標とした。
[製造例1:PA92−1の製造]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、ダイアフラムポンプを直結した原料投入口、窒素ガス導入口、放圧口、圧力調節装置及びポリマー抜出し口を備えた内容積が150リットルの圧力容器にシュウ酸ジブチル28.40kg(140.4モル)を仕込み、圧力容器の内部を純度が99.9999%の窒素ガスで0.5MPaに加圧した後、次に常圧まで窒素ガスを放出する操作を5回繰り返し、窒素置換を行った後、封圧下、攪拌しながら系内を昇温した。約30分間かけてシュウ酸ジブチルの温度を100℃にした後、1,9−ノナンジアミン18.89kg(119.3モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン3.34kg(21.1モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が85:15)をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1時間かけて温度を235℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を0.5MPaに調節した。重縮合物の温度が235℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を260℃にし、260℃において4.5時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.20であった。
[製造例2:PA92−2の製造]
1,9−ノナンジアミン17.62kg(111.3モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン4.45kg(28.1モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が80:20)を仕込んだほかは、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.10であった。
[製造例3:PA92−3の製造]
1,9−ノナンジアミン11.11kg(70.2モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン11.11kg(70.2モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が50:50)を仕込んだ以外は、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られた重合物は白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.35であった。
[製造例4:PA92−4の製造]
1,9−ノナンジアミン6.67kg(42.1モル)、2−メチル−1,8−オクタンジアミン15.56kg(98.3モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が30:70)を仕込んだ以外は製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.55であった。
[製造例5:PA92−5の製造]
1,9−ノナンジアミン1.33kg(8.4モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン20.88kg(131.9モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が6:94)を仕込んだほかは、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られた重合物は白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.53であった。
[製造例6:PA92−6の製造]
1,9−ノナンジアミン1.33kg(8.4モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン20.88kg(131.9モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比が6:94)を仕込み、ブタノールの抜出による内圧を0.25MPaに保持した以外は、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られた重合物は白色の強靭なポリマーであり、ηr=4.00であった。
[製造例7:PA−92−0の製造]
ジアミン原料として1,9−ノナンジアミン22.25kg(140.4モル)だけを用いて、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られた重合物は黄白色のポリマーであり、ηr=2.78であった。
製造例1〜7で調製したポリアミド、並びに市販品のPA6(宇部興産製、UBEナイロン1015B)及びPA66(宇部興産製、UBEナイロン2020B)の特性データを表1に示す。
Figure 2009298855
表1から、本発明に用いられるポリアミド樹脂は、ナイロン6及びナイロン66と比較して低吸水であり、耐薬品性、耐加水分解性に優れ、wet条件下での機械的物性に優れ、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単体を用いたポリアミド樹脂(PA92−0)よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができることが分かる。
なお、本発明のポリアミド樹脂組成物には、ポリアミド樹脂(A)に加え、衝撃改良材(B)とが含まれるが、当該ポリアミド樹脂組成物は、基本的に、ポリアミド樹脂(A)の特性を保持している。
[実施例1]
PA92−1ペレット100質量部、三井デュポン製、ハイミラン1706ペレット(アイオノマー)(B−1)40質量部をあらかじめブレンドし、この混合ペレットを日本製綱製TEX44二軸押出機に供給し、溶融混練し、ストランドを冷却水槽にて冷却固化した後、ペレタイザーにてペレット状試料を得た。ペレットを減圧乾燥にて乾燥し、このペレットを評価に供した。
[実施例2]
表2の配合に従った以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例3]
衝撃改良材(B)を、三井デュポン製、ハイミラン1855ペレット(アイオノマー)(B−2)とし、表2の配合に従った以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例4]
衝撃改良材(B)を、エクソンケミカルス製、Exxelor VA1801(マレイン酸変性エチレン−プロピレン樹脂)(B−3)とし、表2の配合に従った以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例5]
表2の配合に従った以外は、実施例4と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例6]
衝撃改良材(B)を、三井化学製、タフマーMH5020(マレイン酸変性エチレン−ブテン樹脂)(B−4)とし、表2の配合に従った以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例7]
衝撃改良材(B)を、三井化学製、タフマ−MH7020(マレイン酸変性エチレン−ブテン樹脂)(B−5)とし、表2の配合に従った以外は、実施例6と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[実施例8]
衝撃改良材(B)を、旭化成製、タフテックM1943(エポキシ変性スチレンブロック共重合樹脂)(B−6)とし、表2の配合に従った以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[比較例1]
宇部興産製1015Bペレット(ナイロン6)100質量部、B−3 18質量部を用いた以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
[比較例2]
宇部興産製2020Bペレット(ナイロン66)100質量部、B−4 25質量部を用いた以外は、実施例1と同様にペレットを作製し、当該ペレットを評価に供した。
Figure 2009298855
本発明のポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物は、高い耐衝撃性を有し、そして従来のナイロン6及びナイロン66系組成物と比較して低吸水性、耐薬品性及び耐加水分解性等に優れ、そしてジアミン成分として1,9−ノナンジアミン単独を用いたポリアミド樹脂組成物よりも成形可能温度幅が広く溶融成形性に優れ、さらに高分子量化が可能で強靭な成形体を製造することができ、電動工具、一般工業部品、機械部品、電子部品、自動車内外部品、エンジンルーム内部品、自動車電装部品など種々の機能部品として広範に使用することができるので、産業上有用である。

Claims (5)

  1. ポリアミド樹脂(A)と、衝撃改良材(B)とを含むポリアミド樹脂組成物であって、
    ポリアミド樹脂(A)のジカルボン酸成分が蓚酸から成り、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンから成り、そして
    1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が1:99〜99:1であるポリアミド樹脂組成物。
  2. ポリアミド樹脂(A)の、96%硫酸を溶媒とし、濃度が1.0g/dlのポリアミド樹脂溶液を用いて25℃で測定した相対粘度(ηr)が、1.8〜6.0である、請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. ポリアミド樹脂(A)の、窒素雰囲気下において10℃/分の昇温速度で測定した熱重量分析における1%重量減少温度と、窒素雰囲気下において10℃/分の昇温速度で測定した示差走査熱量法により測定した融点との温度差が、50℃以上である、請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が5:95〜95:5である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、衝撃改良材(B)10〜100質量部を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
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