JP2009293695A - ブリーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適なシール性を有するブリーザ装置を提供することにある。
【解決手段】本発明のブリーザ装置は、ケース内部と外部とを連通する連通孔11に収容されたチェックボール20が移動することにより、外部との連通状態と非連通状態とを切り替えるブリーザ装置である。そして、連通孔11の内周面11aに通気経路11bが形成されるとともに、該内周面11aが、該連通孔11のチェックボール20の移動方向における中心軸と当該チェックボール20の中心とを略一致させつつ、チェックボール20の移動をガイドするガイド面11cが形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、トランスミッション等が密封されたケースに設けられるブリーザ装置に関する。
ブリーザ装置(エアブリーザ)は、トランスミッション、ディファレンシャル機構等を収容する密封されたケースに設けられ、ケース内部の圧力が一定になるように維持する装置である。
例えば、特許文献1に記載のエアブリーザは、上下方向に延びる孔を有する筒状部材と、ケース内部の油面の上昇に伴って上下動するフロート体と、該フロート体を支持するフロート支持部材とで構成されている。そして、筒状部材の孔内に絞り部が形成され(Oリングが配置され)、フロート体は、孔の内周面と隙間を空けて配置されている。
この構成によれば、トランスミッション内外の空気の出入りが、フロート体と孔の内周面との隙間及びフロート支持体(ワッシャ)に形成された上下方向に連通する切欠き部を通じて実現され、エアブリーザの下方から油面が上昇した場合、フロート体が押し上げられて筒状部材の絞り部(Oリング)に当接し、油がエアブリーザの上方に漏洩することを防止する。
特開平8−338547号公報(図2等)
しかしながら、上記特許文献1に記載のエアブリーザは、以下のような課題を有していた。
第1に、エアブリーザを通じた空気の流入出は、フロート体と孔の内周面との間に隙間によって実現される。このため、該間隙によって筒状部材の孔の内周面に直交する方向、すなわち、筒状部材の孔の左右方向へのフロート体の移動が許容されることになる。
そして、この間隙によるフロート体の筒状部材の孔の左右方向への移動は、油面上昇時のフロート体の挙動を不安定にさせ、シール性を低下させてしまう課題を有する。つまり、Oリング(絞り部)の中心軸に対してフロート体の中心が一致した状態で当該Oリングにフロート体が当接しなければ、シール機能は発揮されないが、左右方向への移動が許容されたフロート体は、Oリングの中心軸に対してフロート体の中心がシフトした状態(ズレた状態)で、油面の上昇に伴って押し上げられて筒状部材の孔の上方向に移動する。
より具体的に説明すると、上述のように、Oリングの中心軸に対してフロート体の中心が一致した状態で当該Oリングにフロート体が当接しなければ、シール機能は発揮されない。このため、Oリングの中心軸に対してフロート体の中心が一致した状態で油面の上昇に伴うフロート体の上方向への移動が実現されることが、迅速にシール機能を発揮させることができる高いシール性を提供することができる。しかしながら、上記特許文献1のエアブリーザは、エアブリーザを通じた空気の流入出を確保するために、フロート体と孔の内周面との間に隙間を設けなければならず、油面の上昇に伴って押し上げられる筒状部材の孔の上方向への移動が、この間隙によって、Oリングの中心軸とズレた移動となり、高いシール性を提供することができない。
第2に、車両の振動や傾斜等に対してシール性を維持できない課題を有する。すなわち、左右方向への移動が許容されるフロート体は、Oリングと該フロートによるシール機能が発揮されている状態であっても、上記間隙により車両の振動や傾斜によって移動することができてしまう。
言い換えれば、油面の上昇に伴って押し上げられてOリングに当接し、シール機能が発揮されている状態のフロート体は、間隙によって左右方向への移動が許容された状態となっている。このため、例えば、車両の振動や外部から衝撃、車両の傾斜等によってフロート体が移動し、シール性が維持できない(Oリングの中心軸に対してフロート体の中心がズレてしまい、シール性が低下してしまう)。
第3に、上記特許文献1のエアブリーザは、筒状部材に対して別途のフロート支持体であるワッシャを取り付ける構造であるため、部品点数の増加とともに、組み立て工程が煩雑となる課題がある。
そこで、本発明の目的は、好適なシール性を有するブリーザ装置を提供することにある。
本発明の1つの観点としてのブリーザ装置は、ケース内部と外部とを連通する連通孔に収容されたチェックボールが移動することにより、外部との連通状態と非連通状態とを切り替えるブリーザ装置であって、上記連通孔の内周面に、通気経路が形成されていることを特徴とする。
また、上記内周面は、該連通孔のチェックボールの移動方向における中心軸とチェックボールの中心とを略一致させつつ、チェックボールの移動をガイドするガイド面を有するように構成される。
また、上記連通孔は、上記内周面の内側に延出したチェックボールの所定方向への移動を阻止する絞り部を有し、当該絞り部におけるチェックボールが当接する当接面を含む上記内周面に、上記通気経路が形成されるように構成することができる。
また、上記通気経路は、上記内周面の外側に凸状に形成された溝部として構成することができる。
また、上記通気経路は、上記内周面に対して段差状に形成された溝部として構成することができる。
また、上記通気経路は、上記内周面に対して放射状に複数形成されるように構成することができる。
また、本発明の他の観点としてのブリーザ装置は、ケース内部と外部とを連通する連通孔を有する連通部材と、連通孔に収容されるチェックボールとを備えるブリーザ装置であって、上記連通孔が、チェックボールの移動方向における中心軸とチェックボールの中心とを略一致させつつ、該チェックボールの移動をガイドするガイド部と、上記連通孔の内周面の内側に延出したチェックボールの所定方向への移動を阻止する絞り部と、上記絞り部におけるチェックボールが当接する当接面を含む上記連通孔の内周面に形成される、ケース内部と外部との通気を確保するための通気経路と、を有することを特徴とする。
また、上記他の観点としてのブリーザ装置は、上記連通孔及び外部を連通する孔部を備え、上記チェックボールの連通孔における移動に伴って上記孔部が塞がれることにより外部との非連通状態を形成するシール部材をさらに有することができる。
また、上記ガイド部は、上記連通孔の中心軸、チェックボールの中心、及びシール部材の孔部の中心軸を略一致させつつ、当該チェックボールの移動をガイドするとともに、チェックボールが、上記ガイド部にガイドされた状態で上記シール部材の孔部を塞ぐことで、上記非連通状態が形成されるように構成することができる。
本発明によれば、チェックボールが収容される連通孔の内周面にケース内部と外部との間の通気を行うための通気経路が形成されているため、連通孔の内周面とチェックボールとの間に間隙を設ける必要がなく、好適なシール性を有するブリーザ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例のブリーザ装置は、内部が密封され、かつ内部の圧力が一定になるように保つことが必要となる車両部品、例えば、トランスミッション、ディファレンシャル、ハイブリッド車両のトランスアクスル等に設けられる。そして、本実施例のブリーザ装置は、後述するチェックボールの移動によりケース内と外部との連通状態と非連通状態とを切り替え、ケース内の圧力が高くなる場合に内部の気体を外部に流通させつつ、ケース内に密封されたオイルの上昇に対してシール機能を発揮し、内部の圧力が外部の圧力よりも低くなる場合に内部に気体を取り込み、ケース内の圧力が一定になるようにする。
図1は、本発明の実施例1におけるブリーザ装置100の分解斜視図であり、図2は、ブリーザ装置100の断面斜視図である。図1及び図2に示すように、本実施例に係るブリーザ装置100は、トランスミッション等のケース内部と外部とを連通する連通孔11を有する連通部材10と、一方が連通部材10に接続され、他方がトランスミッション等のケースに接続される取付部材15と、連通孔10に収容されるチェックボール20と、連通孔11及びケース外部を連通する孔部31を備えるシール部材30と、シール部材30の孔部31を上方から覆うキャップ部材40とを備える。
連通部材10は、係合部10aを介して取付部材15の係合部15aに係合し、当該取付部材15と所定のシール性を維持しながら接続される。また、連通部材10の連通孔11は、取付部材15の連通孔15bと連通しており、取付部材15は、連通孔15bの一部がケース内部に突出するように当該ケースに固定される。なお、取付部材15の外側に延出した延出部15cは、取り付けられる際にケースに当接してケースとの固定を補助部である。
また、連通孔11と連通孔15bとの連通孔11における連通領域には、連通孔11の内周面12の内側に延出し、チェックボールの下方向(連通孔11の中心軸Pに沿ってトランスミッション等に向かう下方向)への移動を阻止する絞り部13が形成されている。チェックボール20は、絞り部13の当接面13aに当接することにより、その下方向への移動が阻止され、外部との連通状態では、当接面13aに当接してこの当接面13a着座している。すなわち、連通孔11の内周面11aは、チェックボール20の上下方向への移動を許容する移動領域R1における直径D1の面と、当接面13aを含む連通孔11の直径D1よりも連続して小さく形成された絞り部13の内周面とを含む。本実施例では、移動領域R1における内周面11aと当接部13aとが、段差面11dを介して連続しているが、この段差面11dは、絞り部13の当接面13aにチェックボール20が当接(着座)した状態でのチェックボール20の連通孔11内の位置を調整するために設けられている。したがって、段差面11dを介さずに(段差面11dを設けることなく)、移動領域R1における内周面11aと当接面13aとが連続して形成されるように、絞り部13を構成することが可能である。
そして、本実施例の連通孔11の内周面11aには、取付部材15の連通孔15b、言い換えれば、ケース内と連通し、連通孔11を通じたケース内外の空気の通気が行われる通気経路11bと、該連通孔11のおける中心軸Pとチェックボールの中心Oとを略一致させつつ、チェックボール20の上下方向の移動をガイドする複数のガイド面11cが形成されている。各ガイド面11cは、チェックボール20の周面21と当接又は接触しつつ、移動領域R1におけるチェックボール20の上下方向の移動をガイドする。各ガイド面11cは、連通孔11の中心軸Pと略平行に上下方向に延設され、本実施例のガイド面11cは、チェックボール20の球面形状に適合する凹面状に形成されている。なお、ガイド面11cが、凹面状でなくてもよく、上下方向への移動をガイドする平面であってもよい。
図3は、本実施例における連通孔11にチェックボール20が収容され、連通部材10にシール部材30が取り付けされた状態の断面図である。
シール部材30は、連通部材11に形成された係合部12に係合(嵌合)され、係合部12との間のオイルの漏洩等に対してシールされて接続されている。例えば、係合部12の内周面12aにネジ部を儲け、シール部材30の外周面33に該ネジ部12と螺合するネジ部を設け、ネジ部にシール部品(シールテープやOリング等)を取り付けて螺合係合によって、シール性を維持した接続が可能である。また、係合部12の座面12bとシール部材30の底面34との間にOリング等のシール部品を配設し、キャップ部材40によって、シール部材30の上方から押圧して連通部材11に取り付けることも可能である。
図3に示すように、移動領域R1は、チェックボール20の周面21が絞り部13の当接面13aに当接した状態からシール部材30の孔部31を塞ぐ位置までの移動範囲であり、通気経路11bは、該移動領域R1の上下方向に形成されている。このとき、チェックホール20の周面21が、内周面11aのガイド面11cに当接又は接触した状態で収容されており、オイル(油面)の上昇に伴ってチェックボール20が上方に移動する際、当該チェックボール20中心Oが連通孔11の中心軸Pと略一致した状態で上方へ移動し、シール面32に当接する。また、シール部材30の孔部31の中心軸P’は、連通孔11の中心軸Pと略一致している。つまり、チェックボール20の中心Oが、シール部材30の孔部31の中心軸P’と略一致した状態で、シール部材30のシール面32に向かって移動し、当該シール面32にチェックボール20が当接することになる。
また、シール部材31は、孔部31の連通孔11側にチェックボール20が当接するテーパ面32が形成されており、このテーパ面32にチェックボール20の周面21が当接することにより、孔部31(孔部31の開口)が塞がれ、ケース内のオイルの外部への漏洩に対するシール機能が発揮される。つまり、テーパ面32は、チェックボール20との間でオイルに対するシール機能を実現させるためのシール面である。なお、このシール面32にOリング等のシール部品を設けることも可能であり、シール部材31にテーパ状のシール面32を形成せずに、オイルに対するシール機能を実現することも可能である。
次に、図4及び図5を参照しながら、本実施形態のチェックボール20と連通部材10の連通孔11の構成について詳細に説明する。図4は、連通部材10の上面図であり、図4(a)は、チェックボール20を収容していない状態の連通孔11を上方から見た図であり、図4(b)は、連通孔11にチェックボール20が収容された状態(絞り部13の当接面13aにチェックボール20が着座した状態)で連通孔11を上方から見た図である。また、図5は、チェックボール20が絞り部13の当接面に当接した状態(着座状態)における要部拡大図である。
図4(b)に示すように、チェックボール20は、連通孔11と略同一の直径D1を有する球体で構成され、連通孔11の中心軸Pと直交する方向、すなわち、左右方向への移動が阻止されるように内周面11aのガイド面11cと間に隙間が形成されることなく、連通孔11に収容される。このチェックボールが収容された状態で、チェックボール20の周面21の一部はガイド面11cに当接又は接触しており、かつ周面21の一部は内周面11aの径方向外側に凸状(溝状)に形成された通気経路11bにより、内周面11aに当接又は接触せず、通気空間S1が形成される。図4(b)に示すように、チェックボール20が収容された状態では、チェックボール20の外周方向に取付部材15の連通孔15bと連通する通気空間S1が形成され、かつチェックボール20が移動することが可能な連通孔11の移動領域R1に亘って通気空間S1が中心軸Pの上下方向に形成されている。
より具体的に説明すると、図5に示すように、チェックボール20の直径D2は、連通孔11の直径D1に対してチェックボール20の上下方向への移動を許容する大きさに形成され、本実施例では、連通孔11の直径D1に略一致した大きさに形成されている。言い換えれば、チェックボール20の上下方向への移動において、チェックボール20の中心Oと連通孔11の中心軸Pとが略一致した状態での移動が許容され、中心軸Pに垂直な方向(左右方向)へのチェックボール20の移動が、ガイド面11cにより阻止されている。つまり、チェックボール20の周面21と内周面11aのガイド面11cとの間に空気の通気経路のための間隙が形成されていない。
また、上述のように本実施例の通気経路11bは、内周面11aの外側(ガイド面11cよりも径方向外側に)に凸状として形成されており、絞り部13の当接面13aに対して段差状に形成されている。すなわち、内周面11aのガイド面11c及び絞り部13の当接面13aに対して内周面11aの径方向外側に段差状に形成されている。
したがって、チェックボール20が絞り部13の当接面13aに当接した状態において、チェックボール20の周面21の下方に取付部材15の連通孔15aと連通する通気空間S1が形成され、連通孔11の内周面11aの全域に渡ってケース内外の気体の流通が確保されつつ、チェックボール20の上下方向への移動が、ガイド面11cによりチェックボール20の中心Oと連通孔11の中心軸Pとが略一致した状態で行われる。
また、本実施例の通気経路11bは、内周面11aに対して放射状に複数形成されており、例えば一定の間隔で6つの通気経路11bを形成することができ、本実施例では、ガイド面11cと通気経路11bとが内周面11aに対して交互に形成されている。なお、この通気経路の数は、これに限らず、1つ以上の通気経路11bが形成される。
また、本実施例の連通部材10は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)等の樹脂材料で構成することができ、他の樹脂材料を適用することも可能である。また、本実施例の連通孔11、絞り部13及び通気経路11bを含む連通部材10は、樹脂成形(射出成形)により形成することができる。また、取付部材15は、ステンレスや鉄、アルミニウム金属等の金属材料で構成されている。なお、連通部材10及び取付部材15は、樹脂材料又は金属材料で一体に成形することも可能であり、連通部材10を金属材料で構成することも可能である。材料の選択及び加工方法については、既知の技術を適宜選択して適用することができる。また、チェックボール20としては、ベアリングボール等を適用でき、ステンレス鋼やその他の耐腐食性を有する金属で構成することができる。また、後述するように、チェックボール20は、オイルの上昇に伴って当接面13aに当接した状態から上方向に移動するため、オイルよりも比重が軽い金属で構成することが好ましい。また、チェックボール20全体を金属材料で形成せずに、表面が金属メッキされた樹脂材料を適用したり、内部が空洞の金属球体に当該オイルを充填して形成することも可能である。また、シール部材30及びキャップ40も適宜選択された材料で構成することができる。
次に、図6を参照しながら、本実施例の係るブリーザ装置100の非連通状態及び連通状態の作用、効果について、詳細に説明する。図6は、本実施例のブリーザ装置100の一部拡大断面図であり、図6(a)は、ケース内のオイルによりチェックボール20が押されて上方に移動し、シール部材30によりケース内部と外部との間が非連通状態となっている状態を示しており、図6(b)は、ケース内部と外部との間で空気の通気が行われる状態を示した図である。
ケースの内圧が上昇し、ケースの内圧がケース外部の圧力(大気圧)よりも大きくなると、ケース内の空気が連通孔11に内周面11aに形成された通気経路11b(通気空間S1)を通り、シール部材30の孔部31を通じて、ケース外部に通気(排気)される(図6(b)参照)。そして、ケースの内圧がさらに上昇や熱等の膨張により、オイルが取付部材15の連通孔15bを侵入して連通部材10の連通孔11をオイルの油面が上昇する。絞り部13の当接面13aに着座していたチェックボール20は、このオイルの油面上昇に伴って、ガイド面11cにガイドされながら、上方に押し上げられて移動する。このとき、通気経路11bの通気空間S1にもオイルが満たされた状態となっている。
チェックボール20は、オイルの油面上昇によりシール部材30の孔部31に向かって移動し、孔部31のシール面32に当接する。このとき、チェックボール20は、ガイド面11cにガイドされながら、中心Oが連通孔11の中心軸P及びシール部材30の孔部31の中心軸P’と略一致しながら、上方に押し上げられて移動し、シール面32に当接する。
図6(a)は、シール面32にチェックボール20の周面20が隙間なく当接し、上昇したオイルがシールされている状態、すなわち、外部との非連通状態を示している。そして、チェックボール20は、このシール面32との当接状態(非連通状態)において、ガイド面11cとの間に隙間が形成されることなくガイド面11cにガイドされ、中心軸Pに対して中心Oが左右方向へ移動することが抑制されている。すなわち、非連通状態において、チェックボール20は、ガイド面11cによって左右方向への移動が抑制され、車両が傾斜したり、車両に衝撃等が加わっても、チェックボール20が左右方向に移動して非連通状態(シール状態)が解かれることはない。
言い換えれば、チェックボール20の中心Oは、ガイド面11cの端部(係合部12の座面12b)を含む位置よりも下側に位置しつつ、シール面32との当接状態(非連通状態)が形成される。このため、中心軸Pに対してチェックボール20の中心Oの左右方向への移動が抑制された非連通状態が形成される。
また、図6(a)の状態から、冷却等によりケースの内圧が低くなり、ケースの内圧がケース外部の圧力(大気圧)よりも小さく場合には、図6(b)に示すように、オイルの油面の下降とともにチェックボール20がガイド面11cにガイドされながら下方向に移動し、絞り部13の当接面13aに当接する。さらに、外部の圧力が高いと、シール部材30の孔部31を通じて通気された空気が、当接面13aに当接したチェックボール20の外側に形成された通気経路11bを通って、ケース内部に通気される。
このように本実施例のブリーザ装置は、チェックボール20が収容される連通孔11の内周面に、ケース内部と外部との間の通気を行うための通気経路11bが形成されているため、連通孔11の内周面11aとチェックボールとの間に間隙を設ける必要がない。このため、連通孔11の中心軸Pの左右方向への移動を抑制させて、チェックボール20の上下方向への移動を実現でき、高いシール性を実現することができる。
すなわち、チェックボール20の中心Oが、連通孔11の中心軸Pと略一致し、かつシール部材30の孔部31の中心軸P’と略一致した状態で、チェックボール20が上下方向に移動する。このため、オイルの油面上昇時にチェックボール20は、シール部材30のシール面32に対して最短距離で移動し、迅速なシール機能を実現できるとともに、シール面32に当接する際に、ガイド面11cにより左右方向への移動が抑制されるので、シール面32との間で好適なシール性を実現できる。
また、シール面32に当接した状態のチェックボール20は、ガイド面11cにより左右方向への移動が抑制されているので、車両の振動や傾斜等に対して当該チェックボール20が移動してシール性が解かれることがない。つまり、上記特許文献1のように、チェックボール20と連通孔11の内周面11aとの間に通気を確保するための間隙がないため、車両の振動や傾斜等に対しても、好適にシール性を維持することができる。
また、本実施例のブリーザ装置100は、連通孔11に絞り部13及び通気経路11bが一体に形成されており、別途部品等を必要としないため、部品点数が削減され、組み立て工程が容易となるとともに、コストが低減される。
なお、キャップ部材40は、シール部材30の上方からシール部材30及び連通部材10に覆い被さるように配置され、連通部材11に位置する部分をカシメることにより取り付けられる。キャップ部材40は、孔部31の開口部を覆うように設けられるため、外部からブリーザ装置100への水或いは外塵の侵入を防ぐことができる。
以上、本発明の好適な実施例に則して説明したが、本発明の技術分野における当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想及びその領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、上記実施例に限定されるのではない。
本発明の実施例1におけるブリーザ装置の分解斜視図である。 本発明の実施例1におけるブリーザ装置の断面斜視図である。 本発明の実施例1における連通部材とシール部材の断面図である。 本発明の実施例1の連通部材11の上面図であり、(a)は、チェックボールが連通孔に収容されていない状態の上から見た図であり、(b)は、連通孔にチェックボールが収容された状態を上から見た図である。 本発明の実施例1における連通部材の絞り部付近の拡大断面図である。 本発明の実施例1におけるブリーザ装置の一部拡大断面図であり、(a)は、ケース内のオイルによりチェックボールが上方に移動した状態を示しており、(b)は、ケース内外の空気の通気状態を示した図である。
符号の説明
100 ブリーザ装置
10 連通部材
11 連通孔
11a 内周面
11b 通気経路
11c ガイド面
13 絞り部
13a 当接面
15 取付部材
20 チェックボール
30 シール部材
31 孔部
40 キャップ部材
P 中心軸(連通孔11)
P’ 中心軸(孔部31)

Claims (9)

  1. ケース内部と外部とを連通する連通孔に収容されたチェックボールが移動することにより、前記外部との連通状態と非連通状態とを切り替えるブリーザ装置であって、
    前記連通孔の内周面に、通気経路が形成されていることを特徴とするブリーザ装置。
  2. 前記内周面は、該連通孔の前記チェックボールの移動方向における中心軸と前記チェックボールの中心とを略一致させつつ、前記チェックボールの移動をガイドするガイド面を有することを特徴とする請求項1に記載のブリーザ装置。
  3. 前記連通孔は、前記内周面の内側に延出した前記チェックボールの所定方向への移動を阻止する絞り部を有し、
    前記絞り部における前記チェックボールが当接する当接面を含む前記内周面に、前記通気経路が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブリーザ装置。
  4. 前記通気経路は、前記内周面の外側に凸状に形成された溝部であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のブリーザ装置。
  5. 前記通気経路は、前記内周面に対して段差状に形成された溝部であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のブリーザ装置。
  6. 前記通気経路は、前記内周面に対して放射状に複数形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のブリーザ装置。
  7. ケース内部と外部とを連通する連通孔を有する連通部材と、前記連通孔に収容されるチェックボールとを備えるブリーザ装置であって、
    前記連通孔が、
    前記チェックボールの移動方向における中心軸と前記チェックボールの中心とを略一致させつつ、前記チェックボールの移動をガイドするガイド部と、
    前記連通孔の内周面の内側に延出した前記チェックボールの所定方向への移動を阻止する絞り部と、
    前記絞り部における前記チェックボールが当接する当接面を含む前記連通孔の内周面に形成される、前記ケース内部と外部との通気を確保するための通気経路と、
    を有することを特徴とするブリーザ装置。
  8. 前記連通孔及び前記外部を連通する孔部を備え、前記チェックボールの前記連通孔における移動に伴って前記孔部が塞がれることにより前記外部との非連通状態を形成するシール部材を有することを特徴とする請求項7に記載のブリーザ装置。
  9. 前記ガイド部は、前記連通孔の中心軸、前記チェックボールの中心、及び前記シール部材の前記孔部の中心軸を略一致させつつ、前記チェックボールの移動をガイドするとともに、
    前記チェックボールが、前記ガイド部にガイドされた状態で前記シール部材の前記孔部を塞ぐことで、前記非連通状態が形成されることを特徴とする請求項8に記載のブリーザ装置。
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