JP2009287332A - 扉体の反り矯正構造及びそれを用いた扉ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 永久磁石を用いた簡素な構成によって開き戸等の扉体に生じる厚さ方向の反りを容易に矯正することができ、しかもそのような反り矯正機能を長期間にわたり安定して発揮することのできる、扉体の反り矯正構造及びその反り矯正構造を用いた扉ユニットを提供する。
【解決手段】 シャフト22の先端部22aは、ネオジム磁石12との接近につれてネオジム磁石12による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、ネオジム磁石12への吸着力が圧縮コイルばね23の付勢力を上回り、ネオジム磁石12に吸着されて、シャフトケース20の挿通孔20aから突出する。その際、誘い込み開始位置に達すると、シャフト22の先端部22aが当接ガイド11a(緩衝片14)に当接する。シャフト22は、挿入方向(移動軸線O2方向)に引き寄せられつつ磁石ケース10の凹部10aへ誘い込み案内され、対向ガイド11bとの間に挿入保持されて、反り矯正構造6が作動して開き戸2の厚さ方向Xへの反りを矯正する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、扉体(特に開き戸)の反り矯正構造と、その反り矯正構造を用いた扉ユニットに関する。
例えば、部屋への出入り用扉等の開き戸を、矩形状の開口を構成する固定枠等の扉取付部に対して、扉の厚さ(扉正面に対峙する作業者の前後)方向、幅(同じく左右)方向及び高さ(同じく上下)方向へそれぞれ位置調整(隙間調整)可能とするための蝶番が一般に知られている。これによって、開き戸を固定枠に取付施工する際に、また、使用によって開き戸や固定枠が変形したり開き戸の取付位置がずれたりしたときにも、開き戸をスムーズに開閉できるように開き戸と固定枠との3方向(厚さ方向、幅方向及び高さ方向)の相互間隔(隙間)をそれぞれ所定範囲内に調整できる(特許文献1参照)。
一方、このような開き戸では、取付施工時、長年使用後を問わず、製造誤差、自重、内外の温度差等により厚さ方向への反りを生じやすく、特に、大型で重厚な木製ドアで顕著に現われる。したがって、開き戸の上記3方向の位置調整が適切に行われていても、厚さ方向への反りの発生によって建て付けが悪くなったり、見栄えが悪くなったりすることがある。そこで、開き戸においてこのような厚さ方向への反りを矯正するために、縦枠(固定枠)の中間部に外側へ突出する係止部(枠側矯正部材)を設けるとともに、障子(開き戸)の枢着側縦框に係止部と係合する凹部(障子側矯正部材)を設けることが開示されている(特許文献2参照)。
特許第3798416号公報 特許第2726013号公報
特許文献2のような反り矯正構造によれば、係止部と凹部とにそれぞれ形成するR面によって、内外の温度差により生じる厚さ方向への反りを矯正することができる。しかし、特許文献2の反り矯正構造では、係止部と凹部とが縦枠と縦框とにそれぞれ固定された状態で障子が開閉されるので、使用により厚さ方向への反りが拡大すると、係止部と凹部とが係合できなくなったり、係止部と凹部との係合が解除できなくなったりして、反り矯正構造が機能しなくなるおそれがある。また、取付施工時等に、例えば障子を上記厚さ方向や幅方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、係止部と凹部とが係合できなくなったり、係止部と凹部との係合が解除できなくなったりして、反り矯正構造が機能しなくなるおそれがある。したがって、使用条件によっては比較的短期間でも、障子が開放位置から閉鎖位置に移行できなくなったり、逆に閉鎖位置から開放位置に移行できなくなったりするために、枠から障子を取り外し、各矯正部材(係止部と凹部)を交換しなければならなくなる。
本発明の課題は、永久磁石を用いた簡素な構成によって開き戸等の扉体に生じる厚さ方向の反りを容易に矯正することができ、しかもそのような反り矯正機能を長期間にわたり安定して発揮することのできる、扉体の反り矯正構造及びその反り矯正構造を用いた扉ユニットを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の扉体の反り矯正構造は、
矩形状の開口を構成する固定枠等の扉取付部に対して、その開口を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間で回動軸線周りに開閉可能な開き戸等の扉体が、その厚さ方向に反るのを矯正するための矯正構造であって、
前記扉取付部と扉体とのうちいずれか一方側に取り付けられ、前記扉体が前記閉鎖位置に移行する際に突出し前記開放位置に移行する際に退入することにより直線的に移動する移動体と、
前記扉取付部と扉体とのうち他方側に固定され、突出状態の移動体(の先端部)を挿入保持するための凹部を有する保持体と、を備え、
それら移動体と保持体とのうちいずれか一方は、所定の極性に着磁された永久磁石を含むとともに、前記移動体と保持体とのうち他方は、前記永久磁石の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することによりその永久磁石に吸着可能となる被吸着部を含み、
前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、当該永久磁石に(直接又は他部材を介して間接的に)吸着する一方、
前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、当該永久磁石から離反することを特徴とする。
このような反り矯正構造では、移動体(例えばシャフト)と保持体(例えばケーシング)とのうちいずれか一方は永久磁石(例えばネオジム磁石)を含み、他方は永久磁石に吸着可能な被吸着部(例えば鉄棒)を含む。このような簡素な構成であっても、扉体(例えば開き戸)が開放位置から閉鎖位置に移行するにつれて、被吸着部が突出し永久磁石に(直接又は他部材を介して間接的に)吸着する一方で、扉体が閉鎖位置から開放位置に移行するにつれて、被吸着部が退入し永久磁石から離反する。したがって、扉体の閉鎖位置への移動(回動)毎に永久磁石が移動体を突出させて被吸着部を吸着するので、使用に伴って扉体の厚さ方向への反りが拡大傾向になっても、永久磁石の吸着力により反りの矯正を安定して行える。また、取付施工時等に、扉取付部(例えば固定枠)に対して扉体を厚さ方向や幅方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、永久磁石の吸着力により反りの矯正を安定して行える。しかも、扉体の閉・開操作に応じて永久磁石により移動体を移動させるだけで反り矯正構造の作動・作動解除の切換が行えるので、反り矯正機能を長期間にわたり安定して発揮することができる。
なお、上記した反り矯正構造においては、
(A)扉体(開き戸)に移動体(シャフト)を取り付け、扉取付部(固定枠)に保持体(ケーシング)を固定する場合;
(B)扉取付部(固定枠)に移動体(シャフト)を取り付け、扉体(開き戸)に保持体(ケーシング)を固定する場合;
が含まれる。
また、(A),(B)各々の反り矯正構造において、
(a)保持体(ケーシング)が永久磁石を含んで構成され、移動体(シャフト)が被吸着部を含んで構成されるケース;
(b)移動体(シャフト)が永久磁石を含んで構成され、保持体(ケーシング)が被吸着部を含んで構成されるケース;
が含まれる。
さらに、扉体(開き戸)が部屋への出入り用ドア等の場合には、扉取付部(固定枠)に形成される「矩形状開口」は、高さ(上下)方向が長辺、幅(左右)方向が短辺の出入口を構成することになる。ところで、永久磁石や移動体(被吸着部)は、一般に強磁性体で構成されている。そして、永久磁石には、ネオジム磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石、KS鋼、MS鋼等の硬磁性材料が用いられ、一方、移動体(被吸着部)には、鉄、ケイ素鋼、パーマロイ等の軟磁性材料が用いられる。
また、上記課題を解決するために、本発明の扉体の反り矯正構造は、具体的態様として、上記(A)の場合であってかつ上記(a)のケースにおいては、
矩形状の開口を構成する固定枠等の扉取付部に対して、その開口を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間で回動軸線周りに開閉可能な開き戸等の扉体が、その厚さ方向に反るのを矯正するための矯正構造であって、
前記扉取付部と扉体とのうち一方側の扉体に取り付けられ、その扉体が前記閉鎖位置に移行する際に突出し前記開放位置に移行する際に退入することにより直線的に移動する移動体と、
前記扉取付部と扉体とのうち他方側の扉取付部に固定され、突出状態の移動体(の先端部)を挿入保持するための凹部を有する保持体と、を備え、
それら移動体と保持体とのうち一方の保持体は、所定の極性に着磁された永久磁石を含むとともに、前記移動体と保持体とのうち他方の移動体は、(その移動方向先端部が)前記永久磁石の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することによりその永久磁石に吸着可能となる被吸着部を含み(構成し)、
前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、当該永久磁石に(直接又は他部材を介して間接的に)吸着する一方、
前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、当該永久磁石から離反することを特徴とする。
上記反り矯正構造では、保持体(例えばケーシング)は永久磁石(例えばネオジム磁石)を含み、移動体(例えばシャフト)は永久磁石に吸着可能な被吸着部(例えばシャフト先端部の鉄棒)を含む。このような簡素な構成においても、扉体(例えば開き戸)が開放位置から閉鎖位置に移行するにつれて、被吸着部が突出し永久磁石に(直接又は他部材を介して間接的に)吸着する一方で、扉体が閉鎖位置から開放位置に移行するにつれて、被吸着部が退入し永久磁石から離反する。したがって、扉体の閉鎖位置への移動(回動)毎に永久磁石が移動体を突出させて被吸着部を吸着するので、使用に伴って扉体の厚さ方向への反りが拡大傾向になっても、永久磁石の吸着力により反りの矯正を安定して行える。また、取付施工時等に、扉取付部(例えば固定枠)に対して扉体を厚さ方向や幅方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、永久磁石の吸着力により反りの矯正を安定して行える。しかも、扉体の閉・開操作に応じて永久磁石により移動体を移動させるだけで反り矯正構造の作動・作動解除の切換が行えるので、反り矯正機能を長期間にわたり安定して発揮することができる。
そして、これらの反り矯正構造において、移動体には、その移動体を常時退入状態に付勢するための付勢手段(例えば圧縮コイルばね)が設けられていることが望ましい。
このような付勢手段を備えることによって、
扉体が開放位置から閉鎖位置に移行するとき、被吸着部は、永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、永久磁石への吸着力が付勢手段の付勢力を上回り、永久磁石に(直接又は他部材を介して間接的に)吸着する一方、
扉体が閉鎖位置から開放位置に移行するとき、被吸着部は前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、永久磁石への吸着力が付勢手段の付勢力を下回り、永久磁石から離反することができる。
ところで、これらの反り矯正構造において、被吸着部(例えばシャフトの先端部)は、永久磁石と閉鎖位置において互いに対向することとなる対向部位での極性を異ならせることによって、その永久磁石との間の磁気作用に基づき吸着力を増大させるための補助永久磁石(例えばネオジム磁石)を含むことができる。
これによって、移動体には、永久磁石の磁気誘導作用に基づく永久磁石と被吸着部との間の吸着力に加えて、永久磁石と補助永久磁石との間の磁気作用に基づく吸着力が作用することになり、移動体(被吸着部)が円滑にかつ安定して突出移動できる。なお、永久磁石に用いられる硬磁性材料から選択して補助永久磁石にも適用することができるので、永久磁石の大きさ(径や厚み)を小さくし、全体構造の小型化を図ることも容易となる。
さらに、移動体は、移動方向を長手方向とする軸状部材で形成され、かつ保持体との対向側の先端部(例えば被吸着部)が先端に向かうにつれて連続的に縮径する縮径部に構成される一方、
保持体の凹部に対して移動体の挿入方向上手側には、移動体の縮径部を凹部に導入案内するための案内部が配置され、
扉体が開放位置から閉鎖位置に移行するとき、移動体の縮径部は、案内部で当接案内されて保持体の凹部に挿入保持されることが望ましい。
このような案内部を移動体の挿入方向上手側(手前側)に配置することによって、扉体の閉鎖位置への移行時に、縮径部を早めに案内部に当接させ、移動体を保持体の凹部へ誘い込み案内することができる。したがって、扉体の厚さ方向への反りが拡大傾向になった場合や、扉取付部に対して扉体を厚さ方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、永久磁石が被吸着部を安定して吸着でき、扉体の反りを矯正することができる。
具体的には、案内部は、凹部に対する移動体の挿入方向下手側ほど移動体に近づく(漸近する)ように(湾曲)形成され、縮径部が当接したとき、移動体を挿入方向に引き寄せつつ保持体の凹部へ誘い込み案内する。
なお、閉鎖位置において、移動体は扉取付部又は扉体の取付面に対して直交状に配置されていると、永久磁石による被吸着部の吸着が安定する。また、凹部に対する移動体の挿入方向に直交する面において、永久磁石の最大投影面積が移動体の最大投影面積よりも大きく形成されていると、扉体の厚さ方向への反りが拡大傾向になった場合や、扉取付部に対して扉体を厚さ方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、永久磁石が被吸着部を一層安定して吸着でき、扉体の反りを矯正することができる。
そして、案内部及び/又は移動体の縮径部は、扉体が開放位置から閉鎖位置に移行するとき、移動体の縮径部と案内部との当接により発生する音及び振動を緩衝する突出側緩衝材で覆われていることが好ましい。
移動体の突出により縮径部と案内部とが当接しても、突出側緩衝材によって不快な異音や振動の発生が抑制されるので、静かな環境下で扉体の反り矯正構造を作動させることができる。なお、突出側緩衝材には、高分子材料(例えば、シリコーン樹脂等の合成樹脂)を用いることができ、案内部や移動体の縮径部の表面に焼付けしてもよい。また、突出側緩衝材によって保持体の凹部表面を覆ってもよく、この場合には、移動体の縮径部が保持体の凹部に当接する際に発生する音や振動をも抑制することができる。
さらに、移動体は、縮径部を扉取付部の開口側に突出する形態でケース体に収納されるとともに、
移動体の縮径部とは反対側の端面とその端面に対向するケース体の内面との間に、扉体が閉鎖位置から開放位置に移行するとき、移動体の端面とケース体の内面との当接により発生する音及び振動を緩衝する退入側緩衝材が配置されていることが好ましい。
移動体の退入(付勢手段による戻り)により移動体の端面とケース体の内面とが当接しても、退入側緩衝材によって不快な異音や振動の発生が抑制されるので、静かな環境下で扉体の反り矯正構造を作動解除させることができる。具体的には、移動体の縮径部とは反対側の端面及び/又はその端面に対向するケース体の内面は、扉体が閉鎖位置から開放位置に移行するとき、移動体の端面とケース体の内面との当接により発生する音及び振動を緩衝する退入側緩衝材で覆われていてもよい。このように、退入側緩衝材を移動体の端面やケース体の内面に貼り付けたり焼付けたりすることができる。なお、退入側緩衝材には、高分子材料(例えば、発泡性ウレタンゴム等のエラストマー)を用いることができる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の扉ユニットは、
上記したような反り矯正構造と、
扉取付部と扉体との間には、それら扉取付部と扉体とを回動軸線周りに相対回転するとともに、回動軸線に直交する面において扉体を少なくともその厚さ方向に移動調整可能な位置調整機構を有する蝶番と、が備えられた扉ユニットであって、
扉体を閉鎖位置において正面視したとき、反り矯正構造と蝶番とは、扉体の開閉用ノブの取付辺と平行な対辺において、保持体の凹部への移動体(の先端部)の挿入方向が蝶番の回動軸線に交差(例えば直交)するように配置されることを特徴とする。
このように、取付施工時等に蝶番の位置調整機構を操作して、扉取付部(例えば固定枠)に対して扉体(例えば開き戸)を厚さ方向に位置調整(隙間調整)した場合にも、永久磁石の吸着力により反りの矯正を安定して行える。しかも、扉体の開閉用ノブの取付辺と平行な対辺に反り矯正構造と蝶番とを配置し、保持体の凹部への移動体の挿入方向が蝶番の回動軸線に交差(例えば直交)する。これによって、反り矯正構造のうち、扉体に取り付けられる移動体(例えばシャフト)又は保持体(例えばケーシング)に関して、扉体の開閉に伴う旋回半径が相対的に小さくなるので、扉取付部に取り付けられる保持体又は移動体との位置合わせが容易となる。
あるいは、上記課題を解決するために、本発明の扉ユニットは、
上記したような反り矯正構造と、
扉取付部と扉体との間には、それら扉取付部と扉体とを回動軸線周りに相対回転するとともに、回動軸線に直交する面において扉体を少なくともその厚さ方向に移動調整可能な位置調整機構を有する蝶番と、
案内部を閉鎖位置における扉体の厚さ方向に移動調整可能な案内部調整機構と、が備えられた扉ユニットであって、
蝶番の位置調整機構により扉体をその厚さ方向に移動調整できるとともに、案内部調整機構により案内部を扉体の厚さ方向に移動調整できることを特徴とする。
このように、取付施工時等に蝶番の位置調整機構を操作して、扉取付部(例えば固定枠)に対して扉体(例えば開き戸)を厚さ方向に位置調整(隙間調整)した場合に、案内部調整機構を操作して、案内部を扉体の厚さ方向に移動調整できるので、永久磁石の吸着力により反りの矯正を広範囲に安定して行える。
(実施例1)
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る反り矯正構造を開き戸及び固定枠に取り付けた状態を示す正面図及び側面図、図2は反り矯正構造の取付状態を開き戸の開放位置にて示す斜視図、図3は反り矯正構造の取付状態の一例を開き戸の閉鎖位置にて示す平面断面図である。
図1及び図2に示す扉ユニット1には、縦長矩形状の開口(部屋出入口)を構成する固定枠5(扉取付部)に対して開閉可能な開き戸2(扉体)の右下部に下側蝶番3(蝶番)が取り付けられ、その右上部に上側蝶番4(蝶番)が取り付けられている。具体的には、開き戸2の縦辺(長手辺)の中間部にドアノブ2c(開閉用ノブ)が取り付けられ、その縦辺と平行な対辺をなす木口2aと、開き戸2を閉めたとき木口2aに対向する固定枠5の縦枠5aとに跨って、各蝶番3,4は取り付けられている。このように、開き戸2は、ドアノブ2cの操作により、固定枠5の開口を閉鎖する閉鎖位置(図1)と開放する開放位置(図2)との間で、蝶番3,4の鉛直方向の回動軸線O1周りに開閉可能である。
また、蝶番3,4は、閉鎖位置において、開き戸2と固定枠5との前後隙間S1、左右隙間S2及び上下隙間S3(図1参照)を微調整するために、開き戸2(部屋出入口)の内側から、開き戸2を厚さ方向X、幅方向Y及び高さ方向Zの3方向(図2参照)に各々位置調整可能な位置調整機構を備えている。ただし、X,Y,Z3方向へ開き戸2を移動させるための位置調整機構には、本願出願人が特許第3798416号公報(特許文献1)にて開示したものをそのまま採用しているので、ここでは詳細説明を省略する。なお、開き戸2(蝶番3,4)の回動軸線O1は高さ方向Zに沿って配置されている。
さらに、下側蝶番3と上側蝶番4との中間位置には、開き戸2の厚さ方向Xへの反りを矯正するための反り矯正構造6が、開き戸2の木口2aと固定枠5の縦枠5aとに跨って取り付けられている。この反り矯正構造6は、縦枠5aに埋め込まれた高分子材料(例えばポリアミド(PA)等の合成樹脂)製の磁石ケース10(保持体)と、木口2aに埋め込まれた金属(例えば亜鉛ダイキャスト)製又は高分子材料(例えばポリアミド(PA)等の合成樹脂)製のシャフトケース20(ケース体)とを備える。
図3に示すように、シャフトケース20は、開き戸2が開放位置(図8(a)参照)から閉鎖位置(図8(c)参照)に移行する際に木口2aから移動軸線O2(移動方向)に沿って突出移動し、閉鎖位置から開放位置に移行する際に木口2aへ移動軸線O2に沿って退入移動する鋼鉄(例えば圧延鋼材)製円柱形状(軸状)のシャフト22(移動体)を内蔵する。一方、磁石ケース10は、突出状態のシャフト22の先端部22aを挿入保持するための矩形状(例えば擬似正方形状;図5参照)の凹部10aを有する。また、磁石ケース10は、円盤状のネオジム磁石12(永久磁石)を内蔵しているので、シャフト22の先端部22aは、ネオジム磁石12の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することにより、ネオジム磁石12に吸着可能な被吸着部となる。開き戸2の開放位置において、シャフト22及びネオジム磁石12は、それぞれ開き戸2の木口2a及び固定枠5の縦枠5aから大きく飛び出さないため、安全性が高く見栄えもよい。なお、移動軸線O2(幅方向Y)は回動軸線O1(高さ方向Z)と直交している(図1(a)参照)。
図4〜図7によりさらに具体的に説明する。図4は固定枠への磁石ケースの取付状態を示す平面断面図及び側面図、図5はその磁石ケースの分解斜視図、図6は開き戸へのシャフトケースの取付状態を示す平面半断面図及び側面図、図7はそのシャフトケースの分解斜視図である。
図4及び図5に示すように、磁石ケース10には、縦枠5aに取り付けるための取付部10bの中央部に凹部10aが形成されており、取付部10bと一体成形された円筒形の収納部10cにネオジム磁石12が収納されている。磁石ケース10と同じ材料製の裏蓋13が、その係合爪13aを収納部10cに形成された係合孔10eに係合させることによって、磁石ケース10の後方側(縦枠5aへの埋め込み側)から被せられている。
一方、磁石ケース10(取付部10b)の前方側には、金属(例えばステンレス)製の前板11(保持体)が配置されている。前板11には、その中央部において磁石ケース10の凹部10aに対応する形状の貫通孔11cが形成されている。また、前板11の周辺部(例えば高さ方向Zの2ヶ所)には、閉鎖位置における開き戸2の厚さ方向Xに長軸を有する長孔11d(案内部調整機構)が貫通形成され、この長孔11dに対応して磁石ケース10の取付部10bに貫通形成された取付孔10dとともに、ビス等の締結部材(図示せず)によって縦枠5aに共締め固定されている。長孔11dによって、前板11は縦枠5a及び磁石ケース10に対して厚さ方向Xに移動調整可能である。
図6及び図7に示すように、シャフトケース20には、木口2aに取り付けるための取付部20bの中央部に、シャフト22(先端部22a)の移動軸線O2方向(長手方向)の移動(突出及び退入)を許容する挿通孔20aが貫通形成されており、取付部20bと一体成形された円筒形の収納部20cにシャフト22が収納されている。シャフトケース20と同じ材料製の裏蓋21(ケース体)が、その係合爪21aを収納部20cに形成された係合孔20eに係合させることによって、シャフトケース20の後方側(木口2aへの埋め込み側)から被せられている。なお、取付部20bの周辺部(例えば高さ方向Zの2ヶ所)には取付孔20dが貫通形成され、シャフトケース20はビス等の締結部材(図示せず)によって木口2aに固定されている。
また、シャフトケース20の取付部20bと、シャフト22の後端部に形成されたフランジ部22bとの間には、シャフト22(先端部22a)を常時退入状態に付勢するための圧縮コイルばね23(付勢手段)が介装されている。シャフト22は先端部22a(被吸着部)が先端に向かうにつれて連続的に縮径する縮径部(例えば、球面アール形状の面取り部)に構成されている。
図4に戻り、前板11の貫通孔11cには、シャフト22の先端部22a(縮径部)を磁石ケース10の凹部10aに導入案内するために、前板11の一部を折り込む形で当接ガイド11a(案内部)が形成されている。具体的には、当接ガイド11aは、凹部10aに対するシャフト22の挿入方向(移動軸線O2方向)前方側(下手側)ほどシャフト22に近づく(移動軸線O2に漸近する)ように湾曲形成されている。したがって、当接ガイド11aは、シャフト22の先端部22aが当接したとき、シャフト22を挿入方向に引き寄せつつ磁石ケース10の凹部10aへ誘い込み案内する。一方、前板11の貫通孔11cにおいて、当接ガイド11aの対向辺から前板11の一部を折り込む形で対向ガイド11bが形成され、当接ガイド11aで誘い込み案内されたシャフト22の挿入方向を移動軸線O2方向に整える機能を有している。
当接ガイド11aの両面は、高分子材料(例えば、シリコーン樹脂等の合成樹脂)製の緩衝片14(突出側緩衝材)で挟み込まれている。緩衝片14によって、当接ガイド11aとシャフト22の先端部22aとが当接する際に発生する音や振動が緩衝(軽減)される。この緩衝片14は、当接ガイド11aから先へ延びて磁石ケース10の凹部10aの表面(底面)を覆い、対向ガイド11bの折り曲げ先端付近まで達している。これによって、シャフト22の先端部22aが磁石ケース10の凹部10a表面に当接する際に発生する音や振動も緩衝(軽減)される。なお、緩衝片14の先端をさらに延ばして対向ガイド11bまで覆ってもよい。
図7に戻り、シャフト22のフランジ部22bの後端面には、高分子材料(例えば、発泡性ウレタンゴム等のエラストマー)製の緩衝板24(退入側緩衝材)が貼り付けられている。緩衝板24によって、開き戸2が閉鎖位置(図8(c)参照)から開放位置(図8(a)参照)に移行するとき、圧縮コイルばね23の付勢力によるシャフト22の退入に伴って、フランジ部22bの後端面と裏蓋21の内面とが当接する際に発生する音や振動が緩衝(軽減)される。
なお図4(a),(b)に表されているように、ネオジム磁石12の軸直交断面積(直径)はシャフト22の最大軸直交断面積(最大直径)よりも大きい。これによって、開き戸2の厚さ方向Xへの反りが拡大傾向になった場合や、開き戸2を厚さ方向Xに位置調整(前後隙間S1調整;図3参照)した場合にも、ネオジム磁石12がシャフト22の先端部22a(被吸着部)を安定して吸着でき、開き戸2の反りを矯正することができる。また、開き戸2の厚さ方向Xへの位置調整量(前後隙間S1調整量)が大きい場合には、長孔11dによって前板11を厚さ方向Xに移動調整すれば、シャフト22の先端部22aと当接ガイド11aとの当接開始位置(誘い込み開始位置)を調節することができる。
次に、図8を用いて、以上のような反り矯正構造6の作動状況を説明する。
(1)開き戸2が開放位置(図8(a))から閉鎖位置(図8(c))に移行するとき;
シャフト22の先端部22aは、ネオジム磁石12との接近につれてネオジム磁石12による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、ネオジム磁石12への吸着力が圧縮コイルばね23の付勢力を上回り、ネオジム磁石12に吸着されて、シャフトケース20の挿通孔20aから突出する。その際、図8(b)に示す誘い込み開始位置に達すると、シャフト22の先端部22aが当接ガイド11a(実際には緩衝片14)に当接する。シャフト22は、挿入方向(移動軸線O2方向)に引き寄せられつつ磁石ケース10の凹部10aへ誘い込み案内され、対向ガイド11bとの間に挿入保持されて、反り矯正構造6が作動(開き戸2の厚さ方向Xへの反りを矯正)する。なお、誘い込み開始位置(図8(b))から開き戸閉鎖位置(図8(c))に至る間では、シャフト22は磁石ケース10の凹部10aの底面(緩衝片14の延長部)で押し戻されてシャフトケース20の挿通孔20aへ若干退入し、それにつれて圧縮コイルばね23も若干伸びる。
(2)開き戸2が閉鎖位置(図8(c))から開放位置(図8(a))に移行するとき;
シャフト22の先端部22aは、ネオジム磁石12からの離間につれてネオジム磁石12による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、ネオジム磁石12への吸着力が圧縮コイルばね23の付勢力を下回り、ネオジム磁石12から離反して、シャフトケース20の挿通孔20aへ退入する。その際、図8(b)に示す誘い込み終了位置に達すると、シャフト22の先端部22aが当接ガイド11a(実際には緩衝片14)から離反し、反り矯正構造6の作動(開き戸2の厚さ方向Xへの反り矯正)が解除される。なお、開き戸閉鎖位置(図8(c))から誘い込み終了位置(図8(b))に至る間では、シャフト22はシャフトケース20の挿通孔20aから若干突出し、それにつれて圧縮コイルばね23も若干縮む。
このように、開き戸2の閉鎖位置への移動(回動)毎にネオジム磁石12がシャフト22を突出させてその先端部22a(被吸着部)を吸着するので、使用に伴って開き戸2の厚さ方向Xへの反りが拡大傾向になっても、ネオジム磁石12の吸着力により反りの矯正を安定して行える。また、取付施工時等に、固定枠5に対して開き戸2を厚さ方向Xや幅方向Yに位置調整(隙間調整)した場合にも、ネオジム磁石12の吸着力により反りの矯正を安定して行える。その際、開き戸2の幅方向Y位置(左右隙間S2)の変更(調整)に対して、誘い込み開始位置から開き戸閉鎖位置に至る間でのシャフト22の戻り(退入)量が反り矯正構造6の調整代として機能する。一方、開き戸2の厚さ方向X位置(前後隙間S1)の変更(調整)に対して、当接ガイド11a(緩衝片14)での誘い込み作用が反り矯正機能を維持する役割を担うとともに、長孔11dによる誘い込み開始位置の調節量が反り矯正構造6の調整代として機能する。しかも、開き戸2の閉・開操作に応じてネオジム磁石12によりシャフト22を移動させるだけで反り矯正構造6の作動・作動解除の切換が行えるので、反り矯正機能を長期間にわたり安定して発揮することができる。
(変形例)
図9にシャフトの変形例を示す。図9に示すシャフト22(移動体)では、その先端部22a(被吸着部)に補助ネオジム磁石22’(補助永久磁石)を埋め込んで、先端部22aをかしめてある。補助ネオジム磁石22’とネオジム磁石12(図3参照)とは、開き戸2の閉鎖位置において互いに対向することとなる対向部位での極性を異ならせてある(例えば、ネオジム磁石12が+極で補助ネオジム磁石22’が−極)ので、両磁石12,22’間の磁気作用に基づき吸着力が増大する。
この場合、シャフト22には、ネオジム磁石12の磁気誘導作用に基づくネオジム磁石12とシャフト22の先端部22a(被吸着部)との間の吸着力に加えて、ネオジム磁石12と補助ネオジム磁石22’との間の磁気作用に基づく吸着力が作用することになり、シャフト22(先端部22a)が円滑にかつ安定して突出移動する。
(実施例2)
図10は反り矯正構造の取付状態の他の例を開き戸の閉鎖位置にて示す平面断面図である。図10に示す反り矯正構造106では、固定枠5(扉取付部)の縦枠5aにシャフト22(移動体)を取り付け、開き戸2(扉体)の木口2aに磁石ケース10(保持体)を固定している。図10の反り矯正構造106においても、シャフト22の先端部22aが、ネオジム磁石12(永久磁石)の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することにより、ネオジム磁石12に吸着可能な被吸着部となることに変わりはない。また、当接ガイド11aが、凹部10aに対するシャフト22の挿入方向(移動軸線O2方向)前方側(下手側)ほどシャフト22に近づく(移動軸線O2に漸近する)ように湾曲形成されていることも実施例1(図4(a)参照)と同様である。ただし、緩衝板24(退入側緩衝材)は、裏蓋21(ケース体)の内面に貼り付けられている。
なお、変形例(図9)及び実施例2(図10)において実施例1(図3〜図8)と共通する機能を有する部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
以上の実施例では開き戸2(蝶番3,4)の回動軸線O1が上下方向(鉛直方向)に位置する場合のみについて説明したが、本発明は回動軸線O1がその他の方向(例えば水平方向)に配置された反り矯正構造や扉ユニットにも適用される。また、開き戸2の3方向の位置調整(隙間調整)は、開き戸2が固定枠5を閉鎖する状態で、開口(部屋出入口)の外側から行なうようにしてもよい。さらに、開き戸2において、ドアノブ2cと、蝶番3,4及び反り矯正構造6,106との左右位置関係を逆にしてもよい。なお、シャフト22を常時退入状態に付勢する圧縮コイルばね23に代わって、シャフト22の突出・退入移動に応じて流体を移動させて各々の状態を保持する機構(例えばガススプリング等の流体ばね)が用いられる場合がある。
本発明に係る反り矯正構造を開き戸及び固定枠に取り付けた状態を示す正面図及び側面図。 図1の反り矯正構造の取付状態を開き戸の開放位置にて示す斜視図。 反り矯正構造の取付状態の一例を開き戸の閉鎖位置にて示す平面断面図。 固定枠への磁石ケースの取付状態を示す平面断面図及び側面図。 図4の磁石ケースの分解斜視図。 開き戸へのシャフトケースの取付状態を示す平面半断面図及び側面図。 図6のシャフトケースの分解斜視図。 反り矯正構造の作動説明図。 シャフトの変形例を示す部分断面図。 反り矯正構造の取付状態の他の例を開き戸の閉鎖位置にて示す平面断面図。
符号の説明
1 扉ユニット
2 開き戸(扉体)
3 下側蝶番(蝶番)
4 上側蝶番(蝶番)
5 固定枠(扉取付部)
6 反り矯正構造
10 磁石ケース(保持体)
10a 凹部
11 前板(保持体)
11a 当接ガイド(案内部)
11b 対向ガイド
11d 長孔(案内部調整機構)
12 ネオジム磁石(永久磁石)
13 裏蓋
13a 係合爪
14 緩衝片(突出側緩衝材)
20 シャフトケース(ケース体)
20a 挿通孔
21 裏蓋(ケース体)
21a 係合爪
22 シャフト(移動体)
22a 先端部(被吸着部;縮径部)
22b フランジ部
22’ 補助ネオジム磁石(補助永久磁石)
23 圧縮コイルばね(付勢手段)
24 緩衝板(退入側緩衝材)
O1 回動軸線
O2 移動軸線(挿入方向)

Claims (9)

  1. 矩形状の開口を構成する固定枠等の扉取付部に対して、その開口を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間で回動軸線周りに開閉可能な開き戸等の扉体が、その厚さ方向に反るのを矯正するための矯正構造であって、
    前記扉取付部と扉体とのうちいずれか一方側に取り付けられ、前記扉体が前記閉鎖位置に移行する際に突出し前記開放位置に移行する際に退入することにより直線的に移動する移動体と、
    前記扉取付部と扉体とのうち他方側に固定され、突出状態の移動体を挿入保持するための凹部を有する保持体と、を備え、
    それら移動体と保持体とのうちいずれか一方は、所定の極性に着磁された永久磁石を含むとともに、前記移動体と保持体とのうち他方は、前記永久磁石の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することによりその永久磁石に吸着可能となる被吸着部を含み、
    前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、当該永久磁石に吸着する一方、
    前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、当該永久磁石から離反することを特徴とする扉体の反り矯正構造。
  2. 矩形状の開口を構成する固定枠等の扉取付部に対して、その開口を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間で回動軸線周りに開閉可能な開き戸等の扉体が、その厚さ方向に反るのを矯正するための矯正構造であって、
    前記扉取付部と扉体とのうち一方側の扉体に取り付けられ、その扉体が前記閉鎖位置に移行する際に突出し前記開放位置に移行する際に退入することにより直線的に移動する移動体と、
    前記扉取付部と扉体とのうち他方側の扉取付部に固定され、突出状態の移動体を挿入保持するための凹部を有する保持体と、を備え、
    それら移動体と保持体とのうち一方の保持体は、所定の極性に着磁された永久磁石を含むとともに、前記移動体と保持体とのうち他方の移動体は、前記永久磁石の磁界から磁気誘導作用を受けて磁化することによりその永久磁石に吸着可能となる被吸着部を含み、
    前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、当該永久磁石に吸着する一方、
    前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、当該永久磁石から離反することを特徴とする扉体の反り矯正構造。
  3. 前記移動体には、その移動体を常時退入状態に付勢するための付勢手段が設けられ、
    前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記被吸着部は、前記永久磁石との接近につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが強まることによって、当該永久磁石への吸着力が前記付勢手段の付勢力を上回り、前記永久磁石に吸着する一方、
    前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記被吸着部は前記永久磁石からの離間につれてその永久磁石による磁気誘導作用の度合いが弱まることによって、当該永久磁石への吸着力が前記付勢手段の付勢力を下回り、前記永久磁石から離反する請求項1又は2に記載の扉体の反り矯正構造。
  4. 前記被吸着部は、前記永久磁石と前記閉鎖位置において互いに対向することとなる対向部位での極性を異ならせることによって、その永久磁石との間の磁気作用に基づき吸着力を増大させるための補助永久磁石を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の扉体の反り矯正構造。
  5. 前記移動体は、移動方向を長手方向とする軸状部材で形成され、かつ前記保持体との対向側の先端部が先端に向かうにつれて連続的に縮径する縮径部に構成される一方、
    前記保持体の凹部に対して前記移動体の挿入方向上手側には、前記移動体の縮径部を前記凹部に導入案内するための案内部が配置され、
    前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記移動体の縮径部は、前記案内部で当接案内されて前記保持体の凹部に挿入保持される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の扉体の反り矯正構造。
  6. 前記案内部及び/又は前記移動体の縮径部は、前記扉体が前記開放位置から閉鎖位置に移行するとき、前記移動体の縮径部と前記案内部との当接により発生する音及び振動を緩衝する突出側緩衝材で覆われている請求項5に記載の扉体の反り矯正構造。
  7. 前記移動体は、前記縮径部を前記扉取付部の開口側に突出する形態でケース体に収納されるとともに、
    前記移動体の縮径部とは反対側の端面とその端面に対向する前記ケース体の内面との間に、前記扉体が前記閉鎖位置から開放位置に移行するとき、前記移動体の端面と前記ケース体の内面との当接により発生する音及び振動を緩衝する退入側緩衝材が配置されている請求項5又は6に記載の扉体の反り矯正構造。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の反り矯正構造と、
    前記扉取付部と扉体との間には、それら扉取付部と扉体とを前記回動軸線周りに相対回転するとともに、前記回動軸線に直交する面において前記扉体を少なくともその厚さ方向に移動調整可能な位置調整機構を有する蝶番と、が備えられた扉ユニットであって、
    前記扉体を前記閉鎖位置において正面視したとき、前記反り矯正構造と蝶番とは、前記扉体の開閉用ノブの取付辺と平行な対辺において、前記保持体の凹部への前記移動体の挿入方向が前記蝶番の回動軸線に交差するように配置されることを特徴とする扉ユニット。
  9. 請求項5ないし7のいずれか1項に記載の反り矯正構造と、
    前記扉取付部と扉体との間には、それら扉取付部と扉体とを前記回動軸線周りに相対回転するとともに、前記回動軸線に直交する面において前記扉体を少なくともその厚さ方向に移動調整可能な位置調整機構を有する蝶番と、
    前記案内部を前記閉鎖位置における扉体の厚さ方向に移動調整可能な案内部調整機構と、が備えられた扉ユニットであって、
    前記蝶番の位置調整機構により前記扉体をその厚さ方向に移動調整できるとともに、前記案内部調整機構により前記案内部を前記扉体の厚さ方向に移動調整できることを特徴とする扉ユニット。
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