JP2009281540A - ブラインドタイプの固着具を被締結部材に締結する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被締結部材の締結穴を予め複雑な形状に形成せず、作業性のよい、共回り防止効果の高い、複雑な形状ではないブラインドタイプの固着具を被締結部材に締結する。
【解決手段】スリーブ18とフランジ17とを有するブラインドナット1のスリーブを締結穴5に挿入し、スリーブの一部分を膨出させてフランジ17とスリーブの膨出部分19によってブラインドナット1をパネル3に締結する。締結穴5を形成するとき、パネル3に締結穴の外周より半径方向外方であってスリーブの膨出部分が係合できる位置に、パネル表面から締結穴の軸線方向に突出する複数個の突起15を締結穴の外周回りに間隔をおいて形成し、スリーブ部分の膨出のとき、スリーブの膨出部分19をパネル3の突起15に軸線方向に押圧するように係合させ、ブラインドナットが締結穴の軸線回りに回転するのを防止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ブラインドナットやブラインドボルト等のブラインドタイプの固着具を、パネル等の被締結部材に締結する方法に関する。
ブラインドナットやブラインドボルト等のブラインドタイプの固着具は、中空の筒状のスリーブとスリーブの一端のフランジとを備え、パネル等の被締結部材の締結穴にスリーブをフランジが接面するまで挿入し、被締結部材の反対側に延び出るスリーブの一部を軸方向にフランジ側に引いてそのスリーブ部分を膨出させ、フランジとスリーブの膨出部分との間に被締結部材を挟持することによって、固着具を被締結部材に締結する。前記のようにブラインドタイプの固着具は、パネル等の被締結部材の締結穴にスリーブを挿入してフランジを接面させてフランジの側にスリーブを引くので、被締結部材の一方の面からだけの作業すなわちブラインド作業ができる。従って、ブラインドタイプの固着具は、被締結部材の裏面側における(ナットを押さえる等の)作業を不要にする利点がある。
ブラインドタイプの固着具は、被締結部材に締結された後において、固着具の雌ねじ部に螺合するボルトや固着具のボルトに螺合するナットのねじ締めのとき、そのボルトやナットともに固着具が軸線回りに共回り(又は空回り)してしまうと、強いねじ締めが得られないので好ましくない。共回りの防止のため、例えば、スリーブを六角形断面や四角形断面等の多角形断面を有する形状に形成し、締結穴を適合する多角形形状の穴に形成することは既に行われている。しかし、多角形断面のスリーブを多角形形状の締結穴に挿入する場合、作業者は固着具の多角形形状の向きを多角形の締結穴に合わせて挿入することを強いられて作業に手間がかかる。また、被締結部材の締結穴をスリーブの多角形断面に合わせて形成せねばならず、円形穴を形成する場合の容易さがない。
実開昭58−186208号公報 特開平8−247127号公報 特開2003−247514号公報
特許文献1には、共回りを防止するため、ブラインドナットのスリーブの外面に軸方向に延びる突条を周方向に多数形成したブラインドナットや、フランジの下面に半径方向に延びる突条を周方向に多数形成したブラインドナットが記載されている。かかるブラインドタイプの固着具は、十分に共回りを防止する突条を成形するには、固着具を複雑な形状に形成せねばならず、また、固着具の成形型の精度を高く維持する必要があり、成形型を高価にして固着具の製造コストを上げてしまう。
特許文献2は、埋込み型雌ねじ部材(ブラインドタイプの固着具)を共回り(空回り)するのことないように被締結部材に固定する技術を記載している。被締結部材には締結穴に隣接して突条が形成されており、雌ねじ部材のスリーブを締結穴に挿入し、被締結部材の反対側に延び出るスリーブの一部を軸方向にフランジ側に引いてそのスリーブ部分を膨出させ、フランジとスリーブの膨出部分との間に被締結部材を挟持することによって、固着具を被締結部材に締結する。スリーブの膨出部分は、被締結部材の突条を覆って延在することによって、雌ねじ部材が螺合したボルトのねじ締めのとき共回りを防止する構成になっている。特許文献2の共回りを防止する構成は、雌ねじ部材のスリーブを多角形断面を有するように形成するものでもなく、スリーブ外面やフランジ下面に突条を形成するものでもない。しかし、被締結部材には、締結穴に隣接する位置に予め突条を形成しておかねばならない。従って、雌ねじ部材の締結作業の前に、被締結部材の加工又は成形作業を必要とする。また、被締結部材は、突条が形成された特殊な形状であるので、その汎用性が制限される。そして、被締結部材のコストも上がってしまう。
特許文献3は、複数の導電性の構造材を雄ねじ部材と雌ねじ部材とで連結する場合に、複数の構造材を、機械的に連結するだけでなく、電気的にも通電するように連結できる、固定構造を記載している。一方の構造材には、雄ねじ部材の拡径頭部の下面が電気的に接触する突起が、雄ねじ部材の貫通穴の外周に複数形成されており、他方の構造材には、雄ねじ部材に螺合する雌ねじ部材が電気的に接触する突起が、雄ねじ部材の貫通穴の外周に複数形成されている。一方の構造材を他方の構造材にそれぞれの貫通穴を合わせて、雄ねじ部材を貫通させて雄ねじ部材の雄ねじ部分にナットを螺着すれば、一方の構造材と他方の構造材とが、機械的に連結され、また、突起を介して電気的に通電するように連結される。特許文献3における固定構造では、ブラインドタイプの固着具を用いることを示していない。また、特許文献3は、共回りの防止については何も示唆していない。
従って、本発明の目的は、ブラインドタイプの固着具を複雑な形状にしなくてもよく、被締結部材の締結穴を予め複雑な形状に形成しなくてもよく、作業性のよい、共回り防止効果の高い、ブラインドタイプの固着具を被締結部材に締結する方法を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明によれば、中空の筒状のスリーブとスリーブの一端に形成されたフランジとを有する、ブラインドナット等のブラインドタイプの固着具を、スリーブが貫通する締結穴を有する、パネル等の被締結部材に締結するため、スリーブを締結穴に挿入し、被締結部材から延び出るスリーブの一部分を膨出させてフランジとスリーブの膨出部分との間に被締結部材を挟持することによって固着具を被締結部材に締結する方法であって、被締結部材へ締結穴を形成するときに、被締結部材に、締結穴の外周より半径方向外方であってフランジ又はスリーブの膨出部分が係合できる位置に、被締結部材の表面から締結穴の軸線方向に突出する複数個の突起を、締結穴の外周回りに間隔をおいて形成することと、固着具のスリーブを締結穴に挿入して被締結部材から延び出るスリーブ部分を膨出させるときに、フランジ又はスリーブの膨出部分を被締結部材の突起に軸線方向に押圧するように係合させることとを包含し、フランジ又はスリーブの膨出部分と突起との係合によって、固着具が締結穴の軸線回りに回転するのを防止することを特徴とする、固着具を被締結部材に締結する方法が提供される。
上記のように、被締結部材は、締結穴が形成されるときに突起が形成され、スリーブ部分の膨出のときにフランジ又はスリーブの膨出部分が突起に押圧係合するので、ブラインドタイプの固着具を複雑な形状にしなくてもよく、被締結部材に予め複雑な形状に形成しなくてもよく、更に、作業性のよい、しかも、共回り防止効果の高い、ブラインドタイプの固着具の締結方法が得られる。
上記締結方法において、締結穴と突起とを、締結穴に対応する凹部が形成されたダイを被締結部材の一方の面の締結穴に対応する位置に配置することと、被締結部材の他方の面にパンチをダイに対向するように配置することと、ダイとパンチとを相互に押圧することとによって形成し、締結穴を、パンチの先端部分が被締結部材を打抜いてダイの凹部に進むことによって形成し、突起を、凹部の外周より半径方向外方であって凹部の外周回りに間隔をおいた複数個の溝を有するダイにパンチの肩部が締結穴に隣接する被締結部材の部分を押圧することによって形成する。別のやり方として、締結穴と突起とを、締結穴に対応する凹部が形成されたダイを被締結部材の一方の面の締結穴に対応する位置に配置することと、被締結部材の他方の面にパンチをダイに対向するように配置することと、ダイとパンチとを相互に押圧することとによって形成し、締結穴を、パンチの先端部分が被締結部材を打抜いてダイの凹部に進むことによって形成し、突起を、パンチ先端部分の根元から半径方向外方に延び且つ先端部分の外周回りに間隔をおいて形成された複数個の突条を有するパンチの肩部に、締結穴に隣接する被締結部材の部分をダイが押圧することによって形成することによって形成することもできる。締結穴は円形穴に形成できる。ブラインドタイプの固着具は、スリーブの内側に雌ねじ部を有するブラインドナットであってもよく、あるいは、スリーブからフランジを貫通して延び出るボルトを有するブラインドボルトであってもよい。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る、ブラインドタイプの固着具を被締結部材に締結する方法を説明する。図1〜図4には、ブラインドタイプの固着具としてブラインドナット1が用いられた、ブラインドタイプの固着具を被締結部材に締結する方法が示されている。図5には、ブラインドナットに代わるブラインドタイプの固着具としてのブラインドボルト2が示されている。
図1において、被締結部材としてのパネル3は、例えば、鋼板等の金属材料で成り、パネル3には、ブラインドナット1のスリーブ18が貫通する締結穴5が、破線で示されるように形成される。パネル3に締結穴5を形成するのは、ダイ6とパンチ7である。ダイ6には、締結穴5に対応する凹部9が形成されており、パンチ7は、先端部分10がダイ6の凹部9に適合した大きさと長さを持つ細長い棒状に形成されている。パンチ7の先端部分10は、ダイ6の凹部9に向けて押圧されて、パネル3の締結穴5に対応する位置の部分を打抜いて締結穴5を形成するようにダイ6の凹部9の中に進められる。ダイ6とパンチ7を相互に押圧するように近接させ、あるいは、先端部分10を凹部9から離脱するように離隔させるのは、公知の、C形アーム等を有する圧接機械(図示せず)等によって行われる。実施形態において、締結穴5は単純な円形穴に形成される。そのため、ダイ6の凹部9は円筒の空洞に形成され、パンチ7の先端部分10は丸棒の形状に形成される。締結穴5が円形穴に形成される場合、ブラインドナットのスリーブの挿入には、多角形穴のような方向性がなくなり、作業者にはスリーブの挿入のときに多角形の向きを合わせる面倒な作業を不要にする。
ダイ6には、凹部9が形成された面に、凹部9の外周より半径方向外方に延び且つ凹部9の外周回りに間隔をおいて配置された複数個の溝11が形成されている。各溝11は、締結穴5の外周より半径方向外方のパネル3の面に、図2に示す突起15を形成するためのものである。各溝11の形状は、図1の例では、凹部9から放射状に8本等間隔に形成されている。溝11の数は、例えば、2〜10の任意の数にでき、更に10以上の数であってもよい。各溝11の断面形状は、三角形でも四角形でも半円形状であってもよく、パンチ7の押圧によって、締結穴の軸線方向に突出する突起がパネル3に形成できる限り、任意の形状にできる。更に、溝11は、半径方向に一定の深さで延びていてもよいが、凹部9の外周に隣接する部分では深くして離れるに従って浅くなるように形成してもよい。これによって、締結穴5の外周側に形成される突起15を、締結穴5に隣接する部分において他の部分より高く形成でき、突起15による機能すなわち共回り(空回り)防止機能を一層高くできる。なお、実施形態において、溝11が形成されたダイ6の部分は、それより半径方向外方のダイ6の外縁部13よりも軸線方向に突き出て形成されており、パネル3への突起15の形成を容易にしている。また、パンチ7には、細長い先端部分10の根元部分から半径方向外方に拡がる円形平面の、先端部分10より大径の肩部14が形成されている、この肩部14が、ダイ6の溝11の部分を押圧して、パネル3の締結穴5に隣接する外周側の部分をダイ6の溝11に向けて押圧する。
パネル3に締結穴5を形成するため、パネル3が、ダイ6及びパンチ7の間であって締結穴5に対応する所定の位置に配置される。パネル3が大きい場合には、ダイ6及びパンチ7が、パネル3をはさんで、締結穴5に対応する所定の位置に配置されることもある。この配置の後、パネル3に締結穴5を形成するために、ダイ6又はパンチ7又は両方がパネル3を間にして相互に押圧するように、ダイ及びパンチを支持した機械(図示せず)によって軸線方向に移動させられる。パンチ7の先端部分10がダイ6の凹部9に向けて押圧されると、パネル3には締結穴5が打抜きされて形成される。この締結穴5の形成のとき、パンチ7又はダイ6は更に相互に近づくように押圧される。この押圧によって、ダイ6の凹部9の外周より半径方向外方にある溝11にパンチ7の肩部14が押圧されて締結穴5に隣接するパネル3の部分が溝11に押圧されて、図2の突起15が溝11に対応して形成される。このように、被締結部材としてのパネル3へ締結穴5を形成するとき、パネル3に、締結穴5の外周より半径方向外方であってブラインドナット1のフランジ17(図2〜図4)又はスリーブ18(図2〜図4)の膨出部分19(図5)が係合できる位置に、パネル3の表面から締結穴5の軸線方向に突出する複数個の突起15が、締結穴5の外周回りに間隔をおいて形成される。図2には、締結穴5と突起15とが形成されたパネル3が示されている。パネル3には、ダイ6とパンチ7によって、締結穴5と突起15とが形成される。詳細には、締結穴5に対応する位置に凹部9が位置するようにダイ6をパネルを被締結部材の一方の面に配置し、パンチ7をパネル3の他方の面に、パンチ7の先端部分10がをダイに対向するように配置し、ダイ6とパンチ7とを相互に押圧することによって形成する。締結穴5は、パンチ7の先端部分10がパネル3を打抜いてダイ6の凹部9に進むことによって形成し、突起15は、凹部9の外周より半径方向外方であって凹部9の外周回りに間隔をおいた複数個の溝11を有するダイ6にパンチ7の肩部14が締結穴5に隣接するパネル部分を押圧することによって形成される。
ブラインドタイプの固着具としてのブラインドナット1が、図2に示されるように、パネル3の締結穴5に配置される。ブラインドナット1は、図2及び図3に示すように、中空の筒状のスリーブ18とスリーブ18の一端に形成されたフランジ17とを有し、スリーブ18には、フランジ17と反対側の内側に雌ねじ部21が形成される。ブラインドナット1は、例えば、塑性変形可能な材料(金属を含む)で形成される。スリーブ18は、フランジ17と雌ねじ部21との間の部分は、図3の矢印22のように雌ねじ部21をフランジ17に側に引くと、半径方向外方に膨出して、膨出した状態に変形させられる。スリーブ18のフランジ17と雌ねじ部21との間の部分が膨出して変形した状態が図4に示されている。なお、必須ではないが、スリーブ18の外面には、長手方向に延びる多数のローレット溝(セレーション)又は突条が形成されていてもよい。
ブラインドナット1をパネル3に締結する操作を図2〜図4を参照して説明する。図2において、矢印23に示すように、ブラインドナット1のスリーブ18を、パネル3の締結穴5に挿入する。ブラインドナット1の挿入方向は、図示の例では、突起15が形成された面の側にスリーブ18が延び出る方向である。ブラインドナット1の挿入方向は、反対方向(すなわちフランジ17が突起15に当接する方向)であってもよい。この場合、フランジ17のパネルに対面する面に、ローレット溝又は突条が形成されていてもよい。図3に示すように、スリーブ18は、締結穴5に、フランジ17がパネル3に接面するまで挿入される。ブラインドナット1の雌ねじ部21には、例えば、締結工具のヘッドの雄ねじが螺合させられ、締結工具のヘッドが、図3に矢印22の方向に強く引出されて、スリーブ18の雌ねじ部21の部分がフランジ17の側に強く引かれる。この強力な引き力によって、パネル3から延び出るスリーブ18の一部分(雌ねじ部21とパネル3との間の部分)を膨出するように変形させて、図4に示す膨出部分19を形成する。フランジ17とスリーブ18の膨出部分19との間にパネル3を挟持することによってブラインドナット1をパネル3に締結する。なお、スリーブ18の一部をフランジ17に引いて膨出部分19を形成するのに代えて、プレスによっても膨出部分19を形成することができる。すなわち、パネル3に接面するフランジ17の表面とパネル3から延び出るスリーブ18端部とをプレスによって強力に押圧することによって、スリーブ18に膨出部分19を形成することができ、フランジ17とスリーブ18の膨出部分19との間にパネル3を挟持することができる。
この締結において、図4に示すように、膨出部分19は突起15に食い込むように係合して、ブラインドナット1が、締結穴5の軸線回りで回転するのを防止する。詳細には、ブラインドナット1のパネル3から延び出るスリーブ18の部分を膨出させるときに、スリーブ18の膨出部分19(図2と反対の方向から挿入した場合はフランジ17)がパネル3の突起15に軸線方向に押圧するように係合させられて、膨出部分19(又はフランジ17)が突起15に食い込むように係合し、その係合によって、ブラインドナット1が締結穴5の軸線回りに回転するのを防止する。従って、図4に締結されたブラインドナット1に、図4の下側からボルト(図示せず)を螺入してねじ締めするように軸線回りに回転しても、ブラインドナット1は共回りせず、ボルトが確実にねじ締めされる。これによって、ブラインドナット1を用いて、ボルトによってブラケット等の部品をパネル3に取付ける場合において、その部品はパネル3に強固に且つ確実に取付けられる。
図5には、他のブラインドタイプの固着具としての、ブラインドボルト2が示されている。ブラインドボルトの1例が特開2004−211871号公報に記載されている。ブラインドボルト2は、中空円筒形状のスリーブ25とスリーブ25の一端のフランジ26とを備え、更に、スリーブ25の他端に連結されてスリーブ25の内部を貫通してフランジ26から突出するボルト27を有する。スリーブ25は、塑性変形可能な材料(金属を含む)で形成され、ボルト27は、金属等の剛性材料で形成される。ボルト27は、フランジ26と反対側のスリーブ25の端部に隣接する位置に、例えば、かしめ締結や溶接によって連結される。ボルト27は、フランジ26から突出して雄ねじが形成されている。この部分は、締結工具のジョーに保持するのに利用される。例えば、締結工具によって、フランジ26から延びるボルト部分を保持して、フランジ26に対してスリーブ25から引き抜くように強い引き力を加えると、スリーブ25の先端がフランジ26の側に引き寄せられてスリーブ26の一部分が膨出するように変形させられ、ブラインドナット1と同様に、ブラインドボルト2は、膨出変形した部分とフランジ26とによってパネル等の被取付部材を挟持して、図4に示すのと同様に締結される。この締結において、ブラインドナット1と同様に、スリーブ25の膨出部分(又はフランジ26)は突起15に食い込むように係合して、ブラインドボルト2が、締結穴5の軸線回りで回転するのを防止する。従って、ボルト27にナット(図示せず)を螺入してねじ締めするようにナットが軸線回りに回転しても、ブラインドボルト2は共回りせず、ボルト27にナットが確実にねじ締めされる。これによって、ブラインドボルト2を用いて、ナットによってブラケット等の部品をパネル3に取付ける場合において、その部品はパネル3に強固に且つ確実に取付けられる。
上記の方法においてパネル3に突起15を形成するやり方は、ダイ6の凹部9の外周より半径方向外方であって凹部9の外周回りに間隔をおいた複数個の溝11を有するダイ6に、パンチ7の肩部14が締結穴5に隣接するパネル3の部分を押圧するやり方である。これとは別の突起15の形成方法を説明する。この場合には、パンチ7の肩部14に、先端部分10の根元から半径方向外方に延び且つ先端部分10の外周回りに間隔をおいて、複数個の突条(図示せず)が形成される。また、ダイ6には凹部9の外周側に、突起15の高さに相当する深さの円錐台形状の凹部(図示せず)が形成されるのが好ましい。かかるパンチ7とダイ6と間に被締結部材であるパネル3を配置して、締結穴5を形成した状態で、パンチ7の肩部14に、締結穴5に隣接するパネル3の部分をダイ6が押圧するようにする。これによって、締結穴3に隣接するパネル部分は、パンチ7の肩部14の突条に当接する部分がダイ6の側に押込まれて突起15を形成するようにパネル3の部分を変形する。ダイ6において、凹部9の外周側に突起15の高さに対応する深さの円錐台形状の凹部が形成されていれば、突起15の形成は、より容易にできる。このように、ダイ6に溝11を形成しても、パンチ7の肩部14に突条を形成しても、突起15を形成することができる。
本発明の1実施形態に係るブラインドナットをパネルに締結する方法における、パネルへ締結穴と突起を形成する操作を示す図である。 本発明の1実施形態に係るブラインドナットをパネルに締結する方法における、締結穴と突起が形成されたパネルにブラインドナットを挿入する図である。 本発明の1実施形態に係るブラインドナットをパネルに締結する方法における、締結穴と突起が形成されたパネルにブラインドナットを挿入した断面図である。 本発明の1実施形態に係るブラインドナットをパネルに締結する方法における、締結穴と突起が形成されたパネルにブラインドナットが締結された断面図である。 本発明に適用できるブラインドタイプの固着具の1例としてのブラインドボルトの斜視図である。
符号の説明
1 ブラインドタイプの固着具としてのブラインドナット
2 ブラインドタイプの固着具としてのブラインドボルト
3 パネル
5 締結穴
6 ダイ
7 パンチ
9 ダイの凹部
10 パンチの先端部分
11 ダイの溝
13 ダイの外縁部
14 パンチの肩部
15 突起
17 フランジ
18 スリーブ
19 膨出部分
21 雌ねじ部
25 ブラインドボルトのスリーブ
26 ブラインドボルトのフランジ
27 ブラインドボルトのボルト

Claims (5)

  1. 中空の筒状のスリーブと該スリーブの一端に形成されたフランジとを有する、ブラインドナット等のブラインドタイプの固着具を、前記スリーブが貫通する締結穴を有する、パネル等の被締結部材に締結するため、前記スリーブを前記締結穴に挿入し、前記被締結部材から延び出るスリーブの一部分を膨出させて前記フランジと前記スリーブの前記膨出部分との間に前記被締結部材を挟持することによって前記固着具を前記被締結部材に締結する方法であって、
    前記被締結部材へ前記締結穴を形成するときに、該被締結部材に、前記締結穴の外周より半径方向外方であって前記フランジ又は前記スリーブの膨出部分が係合できる位置に、該被締結部材の表面から前記締結穴の軸線方向に突出する複数個の突起を、該締結穴の外周回りに間隔をおいて形成することと、
    前記固着具のスリーブを前記締結穴に挿入して前記被締結部材から延び出る前記スリーブ部分を膨出させるときに、前記フランジ又は前記スリーブの膨出部分を前記被締結部材の前記突起に前記軸線方向に押圧するように係合させることとを包含し、
    前記フランジ又は前記スリーブの膨出部分と前記突起との前記係合によって、前記固着具が前記締結穴の軸線回りに回転するのを防止することを特徴とする、
    前記固着具を前記被締結部材に締結する方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記締結穴と前記突起とを、前記締結穴に対応する凹部が形成されたダイを前記被締結部材の一方の面の締結穴に対応する位置に配置することと、該被締結部材の他方の面にパンチを前記ダイに対向するように配置することと、前記ダイとパンチとを相互に押圧することとによって形成し、前記締結穴を、前記パンチの先端部分が被締結部材を打抜いて前記ダイの前記凹部に進むことによって形成し、前記突起を、前記凹部の外周より半径方向外方であって該凹部の外周回りに間隔をおいた複数個の溝を有する前記ダイに前記パンチの肩部が前記締結穴に隣接する前記被締結部材の部分を押圧することによって形成する、ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記締結穴と前記突起とを、前記締結穴に対応する凹部が形成されたダイを前記被締結部材の一方の面の締結穴に対応する位置に配置することと、該被締結部材の他方の面にパンチを前記ダイに対向するように配置することと、前記ダイとパンチとを相互に押圧することとによって形成し、前記締結穴を、前記パンチの先端部分が被締結部材を打抜いて前記ダイの前記凹部に進むことによって形成し、前記突起を、前記先端部分の根元から半径方向外方に延び且つ該先端部分の外周回りに間隔をおいて形成された複数個の突条を有する前記パンチの肩部に、前記締結穴に隣接する前記被締結部材の部分を前記ダイが押圧することによって形成する、ことを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法において、前記締結穴は円形穴であることを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法において、前記ブラインドタイプの固着具が前記スリーブの内側に雌ねじ部を有するブラインドナット又は前記スリーブから前記フランジを貫通して延びるボルトを有するブラインドボルトである、ことを特徴とする方法。
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