JP2009279054A - 遊技機用表面構成部品及び遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】所謂「孔開けゴト」が行われたことを早期に発見可能な遊技機用表面構成部品と、このような遊技機用表面構成部品を備える遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機の表面部を構成する遊技機用表面構成部品である。樹脂成形品によって構成される樹脂成形部(55F等)と、樹脂成形部(55F等)に配設される熱伝導体52Bと、熱伝導体52Bに設けられ、加熱されることによって変色可能な不正標識部52Hとを備える。そして、不正標識部52Hが遊技機用表面構成部品の表側から視認可能な状態とされる。更に、不正標識部52Hは、所定温度に加熱すると特定色に変色するが、元の温度に戻しても変色前の色には戻らない不可逆性の着色材によって構成されることが望ましい。
【選択図】図23

Description

本発明は、遊技機用表面構成部品及び遊技機に関し、特に、セブン機、羽根物、権利物、アレンジボール機等の弾球式の遊技機に対して好適に適用することができる。
弾球式の遊技機は、(1)外枠と、(2)遊技盤を保持しつつ外枠に開閉可能な状態に取り付けられる本体枠と、(3)本体枠の表側(前面側)に配設されて当該遊技機の表面部を構成する遊技機用表面構成部品とを備えている。そして、この種の遊技機は遊技機用表面構成部品として、「遊技盤を覆うガラス板を具備しつつ本体枠に開閉可能な状態に取り付けられるガラス扉枠」と、「本体枠の表側においてガラス扉枠の装着位置よりも下方に開閉可能な状態で装着される上皿部材」と、「本体枠の表側において上皿部材の装着位置よりも下方に配置される下皿部材」等を備えている。
また、遊技盤の表面部では外側レールと内側レールとが配設されると共に外側レールと内側レールとが略円形状、略楕円形状、若しくは略長円形状に取り囲む部位が遊技領域とされる。この遊技領域内において最下部にアウト口が設けられ、この最下部よりも上方の位置には、各種の入賞装置(始動入賞装置、大入賞装置、その他の入賞装置等)、入球ゲート、表示装置(液晶表示装置)等の種々の盤部品が配設されるとともに多数の障害釘が植設されている。
この種の遊技機では「遊技領域を流下する遊技球が入賞装置に入賞する確率」が、「遊技領域に植設される障害釘」の「向き」や「曲がり角度」に応じて設定される。
一方、弾球式の遊技機においては所謂「孔開けゴト」と称される不正行為の対象となることがある。すなわち、遊技機用表面構成部品が「樹脂製の成形品からなる樹脂成形部」を主体に構成されることを悪用して以下のような不正行為(孔開けゴト)が行われることがある。つまり、不正行為者が「ハンダゴテ」や「ドリル」等を用いて樹脂成形部に孔(以下、「不正工作孔」という。)を開ける。更に、この不正工作孔に樹脂成形部の表側(前方)からピアノ線等の部材(以下、「不正工作部材」という。)を挿入して遊技機用表面構成部品と本体枠との間の隙間に到達させる。そして、入賞装置(始動入賞装置、大入賞装置、その他の入賞装置等)の近傍に植設された障害釘を不正行為者に都合が良いように調整(不正に曲げたり、隣接する障害釘同士の間隔を不正に変更する等)する等の不正行為が行われる場合がある。
つまり、不正工作部材によって何れかの入賞装置の近傍に植設された障害釘を不正に調整し、遊技球の入賞確率を不正に高めるという「不正行為」が行われることがある。また、可変式の入賞装置(大入賞装置、始動入賞装置等)に対しては、その開閉部材(開閉扉、開閉翼片等)を不正工作部材によって不正に開放させ、遊技球の入賞確率を不正に高めるという「不正行為」が行われることもある。
このため、かかる不正行為を防止するための提案がなされている。例えば、表面構成部材における所定部位に、「漏洩することで不正発生の警報として機能する所定物質(異臭を放つ液体、液化された状態で漏洩して外気に触れると凝固して固定化する物質など)」を収納可能な収納領域を形成し、表面構成部材の所定部位が外部から破壊された場合は、収納領域に収納された所定物質を漏洩可能に構成した遊技機が提案されている(特許文献1を参照、以下「従来例」という。)。
特開2007−105266号公報
ところで、「孔開けゴト」に際して樹脂成形部に開けられる不正工作孔のサイズ(孔径)は、通常、小さなものとされる。蓋し、この不正工作孔はピアノ線等の外径の小さな「不正工作部材」が挿入可能であれば十分であるばかりか、「孔開けゴト」の発覚を恐れる不正行為者にとっても、不正工作孔のサイズ(孔径)が小さい方が好ましいからである。このため、前述の従来例においては「所定物質」が「不正発生の警報」として十分に機能できない可能性がある。
すなわち、小さな不正工作孔からは、「警報として機能する上で十分な量の所定物質」を円滑に漏洩させることが困難である等の理由で、パチンコホールを巡回している店員が「所定物質の漏洩(つまり、孔開けゴトの発生)」を明確に確認できない可能性があるからである。つまり、所定物質として「異臭を放つ液体」を用いる態様では、「タバコの臭い等、種々の臭い」が充満しているパチンコホールにおいて、小さな不正工作孔から漏洩する液体の臭いをパチンコホールの店員が認識することは困難である。また、所定物質として「液化された状態で漏洩して外気に触れると凝固して固定化する物質」を用いる態様では、小さな不正工作孔から漏洩して固定化する僅かな量の物質を、不正行為者が即座に処理することが容易である。しかも、不正行為者は、樹脂成形部においてパチンコホールを巡回する店員の死角になり易い位置に不正工作孔を開設するのが一般的であり、この死角となり易い位置で異臭が放たれたり、所定物質が固定化しても、それらをパチンコホールの店員が確認することは困難であるからである。
従って、従来例の遊技機においては不正工作孔が樹脂成形部に開けられても、その痕跡(開けられた事実や不正工作孔の位置)を直ちに確認することが困難であるとともに、その確認には時間・日数を要することがある。そして、パチンコホールが「孔開けゴトに基づく被害」をある程度被った後、「ホールコンピュータの出球データ(出玉データ)異常」によって漸く「孔開けゴト」の発生を確認することがある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、「孔開けゴト」が行われたこと、あるいは「孔開けゴト」が行われようとしていたことを早期に発見可能な遊技機用表面構成部品と、このような遊技機用表面構成部品を備える遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の遊技機用表面構成部品(以下、「表面構成部品」という。)は、
遊技機の表面部を構成する遊技機用表面構成部品であって、
樹脂成形品によって構成される樹脂成形部と、
前記樹脂成形部に配設される熱伝導体と、
前記熱伝導体に設けられ、加熱されることによって視覚的な変化を発生可能な不正標識部と、
を備えるとともに、
前記不正標識部が前記遊技機用表面構成部品の表側から視認可能な状態とされることを特徴とする。
請求項1の発明では、熱伝導体に不正標識部を設けるともに不正標識部を表面構成部品の表側から視認可能な状態とする。このため、樹脂成形部に開けられる不正工作孔のサイズが小さくても、樹脂成形部の広範な部位(不正工作孔の開けられた部位よりも広範な部位)にハンダゴテのコテ先の熱やドリルの刃先の熱(不正工作孔を開けるときに生ずる摩擦熱など)が伝達され、この「樹脂成形部の広範な部位」に視覚的な変化を生ずることとなる。従って、ハンダゴテ等を用いた「孔開けゴト」が行われたこと、あるいは「孔開けゴト」が行われようしていたことを早期に発見することが可能となる。
つまり、請求項1の発明によると、パチンコホールを巡回している店員等が「孔開けゴトが行われていること」を発見することが容易となる。また、パチンコホールを巡回している店員等の死角となる位置で「孔開けゴト」が行われている場合であっても、不正標識部において当該「孔開けゴト」が行われている部位よりも広範囲な部位に視覚的な変化を生じさせることとなる。このため、不正行為者(単数の不正行為者若しくは共犯者を含む複数の不正行為者)が不正工作孔を隠そうとしても、隠しとおすことが困難となる。
各請求項の発明の適用対象となる遊技機としては、(1)外枠と、(2)遊技盤を保持しつつ外枠に開閉可能な状態に取り付けられる本体枠と、(3)この本体枠の表側(前面側)に配設されて当該遊技機の表面部を構成する表面構成部品と、(4)この本体枠の裏側(後面側)に配設されて遊技者に離間する裏面部(当該遊技機の裏面部)を構成する遊技機用裏面構成部品(裏機構盤等)とを備えるもの(弾球式の遊技機)を例示できる。
この遊技機は「表面構成部品」として、「ガラス扉枠(つまり、遊技盤を覆うガラス板を具備しつつ本体枠に開閉可能な状態に取り付けられるガラス扉枠)」と、「上皿部材(つまり、本体枠の表側においてガラス扉枠の装着位置よりも下方に開閉可能な状態で装着される上皿部材)」と、「下皿部材(つまり、本体枠の表側において上皿部材の装着位置よりも下方に配置される下皿部材」等を備えるが、これらの「表面構成部品」の全てに対して「各請求項の発明のうちの何れかの発明」を適用してもよいが、これらの「表面構成部品」から選択される1個若しくは2個以上に「各請求項の発明のうちの何れかの発明」を適用してもよい。例えば、特に「孔開けゴト」の対象となり易い上皿部材に限定して「各請求項の発明のうちの何れかの発明」を適用してもよい。
ここで、「表面構成部品」の本体部(つまり、部品本体)は樹脂成形部のみで構成されてもよいし、樹脂成形部とその他の部分(例えば、金属で構成される部分)によって構成されてもよい。但し、この場合において、樹脂成形部の表面部によって「表面構成部品」の表面部の全部若しくは一部を構成することになる。尚、上皿部材は遊技機から払い出される遊技球(賞球)や球貸装置から貸し出される遊技球(貸球)を貯留するための部材である。また、下皿部材は、上皿部材からオバーフローした遊技球や上皿部材から抜き取られた遊技球を貯留するための部材である。この上皿部材及び下皿部材は別体で構成されてもよいし、一体で構成されてもよい。
各請求項の発明の「熱伝導体」は、例えば、樹脂成形部を構成する樹脂より熱伝導性が良い素材(熱伝導率の高い素材)を用いて構成される。この「熱伝導体」の構成素材としては、「金属材料(鉄、銅、アルミ若しくはステンレス)」、「グラファイト(黒鉛)」、「良熱伝導性のセラミック材料(アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素若しくはジルコニア等)」等を例示できる。また、各請求項の発明の「熱伝導体」は、これらの熱伝導率の高い素材を板形状(シート若しくは箔のように薄くてもよい。)、小片状、塊状等に成形して構成することができる。
この「熱伝導体」はその熱伝導性において等方的な性質を有していてもよいが、熱伝導性において異方性を有していてもよい。この異方性を有する場合、例えば、板形状(シート状若しくは箔でもよい。)等に構成される「熱伝導体」の肉厚方向を遊技機(表面構成部品)の表裏の方向(前後方向)に向けるとともに、当該「熱伝導体」の良好な熱伝導性を有する方向を遊技機(表面構成部品)の幅方向(左右方向)、上下方向、斜め上下方向若しくは表面構成部品の表面部を周回する方向等に向けることができる。つまり、良好な熱伝導性を有する方向を熱伝導体の面方向に向けることができる。かかる具体例によると、ハンダゴテ等によって熱伝導体の肉厚方向に加えられた熱を、遊技機(表面構成部品)の幅方向(左右方向)、上下方向、斜め上下方向等に拡散することが容易である。尚、この異方性を有する熱伝導性を、グラファイト(黒鉛)を用いて構成される板状体(シート状若しくは箔状でもよい。)等によって得ることができる。
各請求項の発明の「熱伝導体の配設位置」として、樹脂成形部の表面部や裏面部の他に、樹脂成形部の内部を例示することができる。但し、樹脂成形部の裏面部や内部に配設する場合、「樹脂成形部のうちで少なくとも不正標識部の前方(表側)に位置する部分」を透明(無色透明であってもよいし、有色透明であってもよい。)に構成することで、「熱伝導体に設けられる不正標識部」が、表面構成部品の表側から視認可能な状態とされる。尚、樹脂成形部の内部に熱伝導体の配設する態様では、樹脂成形部の成形時に熱伝導体を樹脂成形部の内部にインサートしてもよいし、樹脂成形部の分割体で構成すると共に分割体の境界部に熱伝導体を配設してもよい。
各請求項の発明の「熱伝導体の配設範囲」は種々選択でき、例えば、樹脂成形部の表面部、裏面部若しくは所定の縦断面に沿った全域や、この全域の5割を超える範囲などを例示できる。但し、樹脂成形部がパチンコホールを巡回する店員の死角になり難い部位と死角になり易い部位とを有する場合には、両部位に及ぶ範囲に熱伝導体を配設することが望ましい。例えば、上皿部材や下皿部材等の皿部材は店員の死角になり難い前面部と、店員の死角になり易い底面部とを備えるため、不正行為者は皿部材の底面部に不正工作孔を開設する可能性がある。かかる場合においても、上皿部材の正面前方から視認可能な部位やその背後に熱伝導体及び不正標識部を配設すれば、パチンコホールを巡回する店員が「孔開けゴト」の実行を確認することが容易であるからである。
各請求項の発明の「不正標識部」において、加熱されることによって発生し得る視覚的な変化としては、「色の変化(例えば、所定の温度に加熱されることによって発生する色変化)」や「形状の変化」等を例示できる。
各請求項の発明の「不正標識部」を、例えば、熱伝導体の表面部(前面部)の全域若しくは一部に形成される不正標識層(塗膜)によって構成することができる。また、熱伝導体を透明に構成する場合、各請求項の発明の「不正標識部」を、熱伝導体の裏面部(後面部)の全域若しくは一部に形成される不正標識層(塗膜)によって構成することもできる。更に、熱伝導体の表面部(前面部)の全域若しくは一部に貼付されるシールや、透明な熱伝導体の裏面部(後面部)の全域若しくは一部に貼付されるシールによって構成することもできる。また、樹脂成形部の全体若しくは一部(但し、熱伝導体に接触する部分であること)が、不正標識部を構成してもよい。つまり、樹脂成形部の全体若しくは一部を、「不正標識部を構成することとなる着色材(例えば、示温インクや感熱インク)を混合した樹脂材料」を用いて成形してもよい。
尚、本出願書類において特に断らない場合、「表」及び「前」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「裏」及び「後」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、ガラス扉枠、上皿部材、下皿部材等の扉型の部材の「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型の部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
請求項2の発明の表面構成部品は、請求項1に記載の表面構成部品において、
前記不正標識部は所定温度に加熱すると前記視覚的な変化を発生するが、元の温度に戻しても前記視覚的な変化の前の状態に戻らないことを特徴とする。
請求項2の発明では不正標識部の視覚的な変化が不可逆性であるので、表面構成部品に「孔開けゴトが行われた痕跡(又は、孔開けゴトが行われようとしていた痕跡)」を明確に残すことができる。従って、例えば、営業時間中にパチンコホールを巡回する店員が、「孔開けゴトが行われていること(又は、孔開けゴトが行われようとしていたこと)」を見過ごした場合でも、パチンコホールの閉店後等に不正工作孔を発見し易くなる。
請求項2の発明は適用対象となる遊技機が「弾球式の遊技機」であって、しかも、不正工作部材によって入賞装置の近傍の障害釘が不正に調整された場合(又は、不正に調整されようとしていた場合)に特に大きな意義を有する。蓋し、不正工作部材によって入賞装置の近傍の障害釘が不正に調整された場合、不正工作孔が開けられたことが発見されるまでの間、不正行為者のみならず、善意の遊技者も「不当な利得(正当な理由がなく、賞球を得ること)」を数日間、或いは長期間に渡って得ることになるため、パチンコホールの被害は多大なものとなる。これに対して、請求項2の発明によると、表面構成部品に「孔開けゴト」が行われたことの痕跡を明確に残すことができ、不正工作孔が開けられたことを発見し易くなる。このため、パチンコホールの被害が多大なものとなることを防止できる。
請求項3の発明の表面構成部品は、請求項1又は2に記載の表面構成部品において、
前記不正標識部は、前記不正標識部は、所定温度に加熱されることによって変色、発色若しくは消色することを特徴とする。
請求項3の発明では不正標識部の示温作用(加熱されることによって変色、発色若しくは消色すること)によって「孔開けゴトの実行」を認識する構成であるため、「孔開けゴト」の発見がより一層容易となる。尚、「所定温度に加熱されることによって発色すること」は、「所定温度に加熱されることによって無色が有色になること」を指し、「所定温度に加熱されることによって消色すること」は、「所定温度に加熱されることによって有色が無色になること」を指す。
請求項3の発明の「不正標識部」としては、着色材(示温塗料や感熱塗料)を用いて熱伝導体に形成される塗膜(不正標識層)等を例示できる。また、樹脂成形部の全体若しくは一部を着色する着色材(例えば、示温インクや感熱インク)を例示することもできる。
ここで、請求項3の発明の「不正標識部」を構成するための着色材(示温塗料、感熱塗料、示温インク若しくは感熱インク)としては、「遊技機の設置状況温度(パチンコホールの通常の温度)」、つまり、「常温(例えば、摂氏20〜28度)」より特定の温度だけ高い温度(例えば、30〜350度のうちの何れかの温度)で変色、発色若しくは消色するものが選択される。特に、「ハンダゴテを用いた孔開けゴト」を対象とする場合、「所定温度(変色、発色若しくは消色する温度)」を「摂氏150度〜330度」のうちから選択される何れかの温度とすることもできる。蓋し、ハンダゴテの使用時にはそのコテ先温度が「摂氏340度〜370度」とされるのが一般的である。そして、このコテ先温度よりも低い温度に「所定温度」を定める必要があるからである。
また、請求項3の発明が請求項2の発明に従属する場合には、「前記不正標識部は、所定温度に加熱すると特定色に変色するが、元の温度に戻しても前記変色前の色には戻らない不可逆性の着色材によって構成されること」になる。この場合、「着色材」として、不可逆性の示温塗料、不可逆性の感熱塗料、不可逆性の示温インク、不可逆性の感熱インクを例示できる。
尚、示温塗料(示温インク)を可逆性の示温塗料(示温インク)と不可逆性の示温塗料(示温インク)と準可逆性示温塗料(示温インク)等に分類できる。このうち、可逆性の示温塗料(示温インク)はそれを塗布(印刷等)した部位(熱伝導体)を所定の温度に加熱し、変色、発色若しくは消色させた後に元の温度に戻すと、元の状態(色等)に戻る塗料(示温インク)である。また、不可逆性の示温塗料(示温インク)はそれを塗布(印刷等)した部位(熱伝導体)を所定の温度に加熱し、変色、発色若しくは消色させた後に元の温度に戻戻しても、元の状態(色等)に戻らない塗料(インク)である。更に、準可逆性示温塗料(準可逆性示温インク)は、可逆性の示温塗料(示温インク)と不可逆性の示温塗料(示温インク)の中間的な特性を有する塗料(インク)であり、温度が下がることで空気中の湿度によって徐々に元の色に戻る塗料(インク)である。
不可逆性の示温塗料としては、Ni、Co、Pb、Ca、Ag、Mn、Fe等の重金属の有機無機塩、複塩が主成分で、これらの材料が規定温度でCO、SO、NH、CO 等のガスを放出したり、または顔料が酸化、分解する等の化学反応の結果、変色するという効果を利用したものである。
可逆性示温の示温インクとしては、ロイコ染料、顕色剤、溶媒との混合物を使用しインク化したものを例示できる。このインクでは、ロイコ染料と顕色剤が互いに電子を授受する結合状態のときに発色し、電子を授受しない非結合状態では発色しない(無色となる)。また、溶媒の種類を変えることによりロイコ染料と顕色剤が結合状態となる温度を変えることができる。更に、可逆性示温インクとしては、コレストリック型液晶をマイクロカプセルの殻に閉じ込め、それを顔料として使用しインク化したものも例示できる。また、可逆性示温のインクとしては、無機化合物系のものとして、Hg、Ag、Cu、Pbなど重金属のヨウ化物、またはそれらの錯塩を顔料として使用しインク化したものも例示できる。
請求項4の発明の遊技機は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の遊技機用表面構成部品を備えることを特徴とする。
請求項4の発明によると、「孔開けゴトが行われたこと、あるいは孔開けゴトが行われようとしていたことを早期に発見可能な表面構成部品」を備える遊技機が得られる。
尚、各請求項の発明は弾球式の遊技機(つまり、パチンコ機)のみならず、回胴式の遊技機(つまり、パチスロ)に対しても好適に適用できる。
すなわち、回胴式の遊技機は、
前方に開口部を有する外郭本体部と、
左端部が該外郭本体部に軸支されて開閉動作可能とされるとともに該外郭本体部を閉鎖する閉鎖状態に配置され、表面部の下部に受皿部を具備する表扉ユニットと、
を具備した筐体を備え、
前記外郭本体部内には、横方向に並ぶ複数列の表示リール(回胴)を具備する図柄表示装置と、前記受皿部に向かって遊技メダルを払い出すメダル払出装置と、を備えている。
この回胴式の遊技機においても、「表扉ユニットを構成する樹脂成形部に不正工作孔が開けられ、この不正工作孔を通じて筐体内部に挿入される不正工作部材(ピアノ線等)により、メダル払出装置の電気的駆動源などを不正に操作し、不正なメダル払出を行う」という不正行為が行われる可能性がある。このため、回胴式の遊技機においても、表扉ユニットを「表面構成部材」として各請求項の発明を適用することができる。
尚、請求項1〜請求項4のうちの何れかの発明においては、熱伝導体の温度を測定するための温度センサ(熱電対、抵抗温度センサ、サーミスタ等)が付加されてもよい。そして、各請求項の発明の適用される遊技機、かかる遊技機が設置されるパチンコホールの管理用のコンピュータ、若しくは、かかる遊技機が設置される島設備のコンピュータにおいては、温度センサが不正発生(例えば、ハンダゴテによって熱伝導体の温度が上昇したこと)を検出したときに、警報信号を発信する警報信号発信手段を備えてもよい。
そして、この警報信号が発信されることで、遊技機、パチンコホールのホールコンピュータ若しくは島設備のコンピュータうちの少なくとも何れかに設けられる警報手段(照明、音、液晶表示装置の表示画面等を用いて不正行為が発生した旨の警報を発する手段)や不正行為記録手段(不正行為を記録するカメラや、パチンコホールの監視カメラのレンズを、当該遊技機に向ける手段)を作動させることとしてもよい。
以上記述したように、請求項1〜3の各発明によると、「孔開けゴト」が行われたこと、あるいは「孔開けゴト」が行われようとしていたことを早期に発見可能な表面構成部品が得られる。また、請求項4の発明によると、「孔開けゴト」が行われたこと、あるいは「孔開けゴト」が行われようとしていたことを早期に発見可能な表面構成部品を備える遊技機を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する弾球式の遊技機1に適用した具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の表面側の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図15を参照して説明する。この遊技機1は、図1及び図2に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hと、を備えている。
外枠2は、図1に示すように、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21と、外枠本体21の表面下部(前面下部)を覆う前板部22と、を備えている。このうち、外枠本体21は、上下に一対の水平板21aと、左右に一対の立設板21bと、を備えている。そして、両水平板21aは、上下に所定の間隔をおいて水平(平行)に配置されると共に、左右方向に長尺とされている。また、両立設板21bは、左右に所定の間隔をおいて立設配置されると共に、上下方向に長尺とされている。
遊技機本体Hは、図1に示すように、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、本体枠3と、ガラス扉枠(前面枠)4と、上皿部材5と、下皿部材6と、遊技盤10(図16を参照)と、裏パック102(図18を参照)等を主要部としている。尚、ガラス扉枠4と、上皿部材5と、下皿部材6は「表面構成部品」の具体例を構成する。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、外枠2の内側に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。つまり、本体枠3の左端側の上下が、外枠2に対して軸支され、外枠2に対して開閉可能とされている。また、図3及び図4に示すように、本体枠3のうちで上方側及び中間側の部位には、その前後を貫通する状態に窓部3Mが設けられている。そして、本体枠3の裏面部のうちで、この窓部3Mを取り囲む部位からは、遊技盤10が挿入される保持用突出部33gが突出している。この保持用突出部33gは、本体枠3の後方に突出しつつ、略矩形型の枠形状に構成され、遊技盤10に厚みに相当する奥行き(前後幅)を有している。
この保持用突出部33gは、その後方から、遊技盤10(図16参照)を受け入れて保持する。この保持用突出部33gに保持される遊技盤10は、その表面部10aが前方に向けられる。そして、この表面部10aの主要の部位(遊技領域11を形成する部位を含む主要な部位)が、窓部3Mを通じて、本体枠3の表側(前方)から視認可能とされている。また、保持用突出部33gの突端面であって、窓部3Mの左方側の上下と、窓部3Mの右方側の上下には、保持具3fが装着されている。この保持具3fは保持用突出部33gの突端面に軸心を略直交させた軸部材3gによって支持されている。この保持具3fは軸部材3gの軸心回りに回転することで、その突端部3i側を窓部3Mの周辺部の後方に配置することで遊技盤10を保持する。
本体枠3の右端側の裏面部であって、保持用突出部33gの右側方に位置する部位に、施錠装置7が装着されている(図3を参照)。この施錠装置7は、上下に長尺状とされており(図4を参照)、その表面部を、本体枠3の裏面部に当接させた状態で本体枠3に装着されている。この施錠装置7の表面部では、上端部側と中間部とにおいて、係合部(ガラス扉枠施錠用の係合部)7K、7Kを前方に突出させている(図4を参照)。
図4に示すように、本体枠3の表面部3aのうちで下方側の部位には、遊技球を遊技盤10に向けて発射するための発射装置ユニット70と、発射装置ユニット70から発射された遊技球を外レール12(後述する。)に向かって誘導する発射レール55等が配設されている。尚、発射レール55は、本体枠3の下方側の表面部において、左方向に向かって上がり傾斜状に設けられている。そして、遊技盤10の背面部には、裏パック102(図3及び図18参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。尚、遊技盤10等の詳細に関しては後述する。
図4に示すように、本体枠3の右端部において、上方側の部位と、中間側の部位には、各々、貫通孔3b、3cが設けられている。これらの貫通孔3b、3cは、本体枠3の表面部及び裏面部を貫通する状態に設けられ、各貫通孔3b、3cには、係合部7Kが挿通されている。このため、係合部7Kは、本体枠3の表面部において、その右端部の上方側の部位と、中間側の部位とか、前方に突出する状態とされている。
ガラス扉枠(前面枠)4は、図5〜図6を用いて示すように、扉枠本体41と、この扉枠本体41に装着されるガラス板43と、ガラス板43を扉枠本体41に保持させる(取り付ける)ための保持具44とを備えている。また、扉枠本体41は、図7〜図10を用いて示すように、ベース部材700と、表カバー部材710と、裏板720と、インナー部材730と、6枚の取付基板740と、取付基板740と同数の熱伝導体750と、複数個のLED760、770、780とを備えている。尚、ガラス扉枠4は樹脂成形部として、ベース部材700と、表カバー部材710と、インナー部材730とを備えている。
ベース部材700は、図7(a)に示すように、ガラス扉枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体を用いて構成され、内側に略円形の貫通孔701を備えている。この貫通孔701は、ベース部材700の表面部及び裏面部を貫通する状態に設けられ、視認窓41aの後端側の部分を構成するものである。また、ベース部材700の上端側の左右には、後述するスピーカSP3、SP4を取り付けるための取付孔702が設けられている。尚、図7(a)では、ベース部材700に取付基板740を併記したものを図示し、図7(b)では、ベース部材700に取付基板740及び熱伝導体750(不正標識部751付きである。)を併記したものを図示している。
表カバー部材710は、図1に示すように、ガラス扉枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備え、図7に示すベース部材700の表面部側に装着され、ガラス扉枠4の表面部分等を構成する(図9を参照)。この表カバー部材710は、表カバー本体711(図8を参照)と、この表カバー部材710をベース部材700に取り付けるための取付具(図示を省略)とを備えている。
表カバー本体711は、無色透明な樹脂を用いて構成される一体成形品であり、図6、図8に示すように、前壁部712と、外周壁部713と、内周壁部714と、を備える。このうち、前壁部712は、ガラス扉枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体を用いて構成され、内側に略円形の貫通孔712aを備えている。この貫通孔712aは、前壁部712の表面部及び裏面部を貫通する状態に設けられ、視認窓41aの前端側の部分を構成するものである。また、表カバー本体711の上端側の左右には、後述するスピーカSP1、SP2から発音される音を通過させるための通過孔712cが設けられている。
図10(a)に示すように、前壁部712の裏面部には、多数の略棒状の凸レンズ部712bが形成されている。この凸レンズ部712bは略半円柱形状とされつつ、軸心を上下に向けている。つまり、この凸レンズ部712bは、略「シリンドリカルレンズ状」に構成され、略半円柱状となりつつ、ベース部材700の方向に突出する状態とされている。また、外周壁部713は、前壁部712の外縁部から後方に突出する状態に設けられ、内周壁部714は、前壁部712の内縁部(つまり、貫通孔712aが形成された部位)から後方に突出する状態に設けられている。この内周壁部714は、略円筒形状とされつつ、「ベース部材700の貫通孔701」、「前壁部712貫通孔712a」等と一体となり、視認窓41aを構成する。
裏板720は、金属板を用いて構成され、図9に示すように、ベース部材700の裏面部に装着される。この裏板720も、ガラス扉枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体とされている(図6を参照)。そして、図6に示すように、裏板720の内側にも、略円形の貫通孔721が設けられている。また、貫通孔721の内径は、ベース部材700の貫通孔701の内径よりも、一回り、大きくされている。更に、裏板720の裏面部であって、貫通孔721の周縁部(裏板720の内縁部)に近接する部位には、保持具44が装着されている。
この保持具44は、前述の保持具3fと同様な構成を備えており、ベース部材700の裏面部に軸心を略直交させた軸部材44gと、この軸部材44gによって支持された保持具本体44hとを備えている。この保持具本体44hは、軸部材44gの軸心回りに回転可能な状態とされ、その突端部44i側を、貫通孔721の後方に出没させることができる。つまり、保持具本体44hは、軸部材44gの軸心回りに回転することで、突端部44i側を貫通孔721の後方に配置させる保持状態と、突端部44i側を貫通孔721後方から退避させる解除状態と、を実現することができる。
本実施例では、外周壁部713の後端部とベース部材700の外縁部と位置合わせし、内周壁部714の後端部とベース部材700の内縁部(貫通孔701)とを位置合わせしつつ、表カバー部材710が、ベース部材700の表面部側に装着される。これにより、図9に示すように、前壁部712と、ベース部材700の表面部との間には、空間部(以下、「配置用空間部」という。)715が形成され、この配置用空間部715内に、インナー部材730と、取付基板740と、取付基板740と同一枚数の熱伝導体750と、複数個のLED760、770、780とが配置される。
また、裏板720の貫通孔721を、ベース部材700の貫通孔701に位置合わせしつつ、裏板720がベース部材700の裏面部に装着される。このとき、貫通孔721の内径が、貫通孔701の内径よりも大きくされているため、ベース部材700の裏面部において、貫通孔701の周縁側に位置する部位708が、略リング形状となりつつ後方に露呈する(図6を参照)。そして、保持具44を解除状態としつつ、ガラス板43の表面部の周縁側の部位を、この略リング形状に露呈する部位708に当接させる。この後、保持具44を保持状態とすると、保持具本体44hが、ガラス板43の裏面部の周縁側の部位に当接し、ガラス板43が、保持具本体44h及び部位708によって挟持される。これにより、ガラス板43は、ガラス扉枠4に保持された状態となる。
6枚の取付基板740(図7(a)を参照)は、異なる方向に向けられた3種類のLED760、770、780を搭載するためのプリント配線基板である。これらの取付基板740は、ベース部材700の表面部において、貫通孔701を周回状に略包囲する状態に配置されている。また、これらの取付基板740は、その表面部を前方に向けた状態に配置されている。この3種類のLED760、770、780は、何れも、通電に伴って発光するLEDチップ(図示を省略)と、このLEDチップを封止すると共に透光性を備えるモールド部材(透光性を備える樹脂等)Mと、を備えている。そして、図9に示すように、この3種類のLED760、770、780はそのモールド部材Mの先端部M1が指向する方向が異なった方向(LED760の先端部M1が前方、LED770の先端部M1が上方、LED780の先端部M1が下方)とされている。
熱伝導体750は、図7(b)に示すように、各取付基板740の表面部に貼付されている。この熱伝導体750は、アルミ製の薄板を用いて構成されるとともに、その表面部が前方を指向する状態とされている。また、熱伝導体750も、貫通孔701を周回状に略包囲する状態に配置されている(図2を参照)。更に、図7(b)及び図10(b)に示すように、熱伝導体750の表面部には不正標識部751が形成されている。この不正標識部751は、熱伝導体750の表面部に対して、不可逆性の示温塗料(商品名;「サーモベルNF−160」、熱研科学工業株式会社製)を塗布して形成された塗膜(不正標識層)によって構成されている。この示温塗料は変色温度(摂氏160度)になると、「青色」から「黒色」するが、変色温度よりも低い温度に戻しても、元の色(青色)には戻らない。
図2に示すように、不正標識部751は遊技機1の表側(前方)から表カバー本体711を透かして視認可能とされている。そして、不正標識部751を構成する示温塗料の温度がその変色温度(摂氏160度)を下回る場合には、遊技機1の表側(前方)からガラス扉枠4を観察すると、この不正標識部751の「青色」が認識されることになる。
インナー部材730は、透明な樹脂を用いて作製された一体成形品であり、図9に示すように、前カバー部材710の後方であって、ベース部材700の表面部側に装着される。このインナー部材730もガラス扉枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体とされている。そして、このインナー部材730の内側にも、略円形の貫通孔が設けられている。尚、インナー部材730には軸心を上下に向けた導光部735A(図10(a)を参照)が多数設けられている。そして、LED770から上方に出射される光を上方に導光しつつ前方に出射したり、LED780から下方に出射される光を下方に導光しつつ表側(前方)に出射する。
扉枠本体41の裏面部において、図5に示すように、開口部41aの右側方に位置する部位(以下、「右側方部位」という。)からは、2つの係合突起45、45が突出している。これらの係合突起45、45は、右側方部位の上端部側と、下端部側とから、扉枠本体41の後方に突出する状態に配設されている。また、両係合突起45、45は、略L字状の板状体を用いて構成され、突端部を、扉枠本体41の右側方に向けている。
施錠装置7は、ガラス扉枠施錠部材7B(図11を参照)と、ガラス扉枠施錠部材7Bを上方に付勢するためのバネ部材と(図示を省略)と、を備えている。このうち、ガラス扉枠施錠部材7Bは、上下に長尺な略帯板状に構成されると共に、前端面から略フック形状に構成された係合部7Kを突設させている。また、係合部7Kは、係合本体部756aと、導入部756bとを、前方から後方に、この順で備えている。このうち、より後方に位置する導入部756bでは、その上端面が後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」としている。また、導入部756bよりも前方に位置する係合本体部756aは、導入部756bに比べて凹んだ、係合用凹部756cを用いて構成されている。
「本体枠3に対して開放状態」にあるガラス扉枠4を、「本体枠3に対して閉鎖状態」にすると、図11(a)に示すように、係合部7Kが係合突起45、45に係合し、ガラス扉枠4は本体枠3に施錠される。つまり、ガラス扉枠4を開放状態から閉鎖状態に変化させる途中に、図11(b)に示すように、上方の「係合突起45」は、上方の「係合部7K」の導入部756bの上端面に摺動し、下方の「係合突起45」は、下方の「係合部7K」の導入部756bの上端面を摺動する。
このとき、導入部756bの上端面は、各「係合部7K」の後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」とれているため、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくことで、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)は下方に押圧される。つまり、ガラス扉枠施錠部材7Bは、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動(スライド)するが、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくに従って、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)の下方への移動量が多くなる。そして、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに係合本体部756aに到達したところで、各「係合部7K」は、バネ部材の付勢力によって上昇し{図11(b)の矢印Uを参照}、係合部7Kが係合突起45に係合し、ガラス扉枠4が本体枠3に対して施錠された状態となる{図11(a)を参照}。
尚、ガラス扉枠4を解錠する場合、所定の鍵を用いて施錠装置7を操作し、ガラス扉枠施錠部材750を、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動させると、係合部7Kの係合突起45に対する係合を解除される。この状態で、ガラス扉枠4を手前に引くと、ガラス扉枠4を本体枠3に対して全開状態とすることができる。
図1及び図2に示すように、ガラス扉枠4の上端部側の左右には、各々、スピーカSP1、SP2(図20参照)が内蔵されている。つまり、前述の取付孔702等を用いて、スピーカSP1、SP2(図20参照)が内蔵されている。また、本遊技機1においては、前板部22の左右両端にも、スピーカSP3、SP4(図20参照)が内蔵されている。このため、本遊技機1においては、表面部の4隅にスピーカSP1〜SP4を配置することで、「4ウェイのスピーカーシステム」を構成している。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させる。
図1及び図2に示すように、遊技機本体Hの表面部のうちで、ガラス扉枠4の下方の部位に、受皿扉体(上皿部材)5と下皿部材6とを備える。つまり、受皿扉体5は、ガラス扉枠4の下方に配置され、下皿部材6は受皿扉体5の下方に配置されている。
上皿部材5は、図12及び図13に示すように、略矩形の板形状に構成される板状部5Aと、板状部5Aの表面部から前方に突出する状態に配置される上皿本体5Bと、を備えている。また、板状部5Aは、樹脂を用いて構成されるとともに表側に位置する表板部51Aと、鉄板を用いて構成されるとともに裏側に位置する裏板部51Jとを備えている。
この板状部5Aの左端部が、ヒンジ5hを用いて本体枠3に支持されている。また、板状部5Aの左端寄りであって、「本体枠3の上排出口35」と前後に位置合わせ可能な位置(上皿部材5の閉鎖時に位置合わせ可能な位置)からは球受入部5dが突出している。この球受入部5dは、図15に示すように、略四角柱形状とされると共に、その軸心を後方に向かって上がり傾斜状としている。尚、上排出口35は、賞球払出装置109(後述する。)から払い出される遊技球を遊技機1の表面側に排出するためのものである。
図1、図12及び図13に示すように、板状部5Aの左端部寄りには、上皿導入口5bが前後に貫通する状態に設けられている。この上皿導入口5bの後端部(遊技球の通過方向に沿った始端部)は、球受入部5dの基端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)に接続(連通状に接続)され、上皿導入口5bの前端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)は、上皿本体5Bの内側(板状部5Aの前方)で開放(開口)されている。このため、賞球払出装置109(後述する。)から払い出される遊技球は、球受入部5dを通過して上皿本体5Bは内に導入される。
板状部5Aの右端部寄りには、図12及び図15に示すように、球抜き用導出口5gが、前後に貫通する状態に設けられている。また、図15に示すように、板状部5Aの裏面部において、球抜き用導出口5gの左右の2カ所には取付具5v、5vが装着されている。この取付具5v、5vは、球送り装置80(図12を参照)を板状部5Aの裏面部に取り付けるためのものである。尚、この球送り装置80は、内部を球抜き用導出口5gの後端部(上皿部材5の裏側に位置する端部)と連通させている。
上皿本体5Bは、図12に示すように、上方に開口する皿形状を備えており、主要部を構成する上皿貯留部5Dと、その他の部位を構成する上皿棚部5Eとを備えている。このうち、上皿貯留部5Dは、前述の上排出口35を通じて上皿部材5に排出される(払い出される)遊技球を貯留するための部位であり、上皿本体5Bの左側に偏った位置に設けられている。また、この上皿貯留部5Dは、上皿本体5Bの上方に開口する凹部によって構成され、前述の上皿導入口5bの前端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)は、この上皿貯留部5Dの内部に向かって開放(開口)されている。また、上皿貯留部5Dの底面部は右方向に向かって下り傾斜となる傾斜面とされている。
上皿棚部5Eの上面部は、図12に示すように、上皿貯留部5Dの開口部に略面一で、略平滑とされ、この上面部には、「球貸操作部5c」と、操作スイッチSWとが配置されている。また、上皿棚部5Eの内部には、上皿貯留部5Dと球抜き用導出口5gとを連絡するための抜き球導出通路5jが設けられている。この抜き球導出通路5jの一端部は、「上皿貯留部5Dの底面部」の右端部に向かって開口し、この右端部と接続(連通状に接続)されている。また、この抜き球導出通路5jの他端部は、球抜き用導出口5gに接続(連通状に接続)されている。更に、抜き球導出通路5jは、一端部から他端部に向かって、緩やかな下り傾斜状とされている。
図12に示すように、上皿本体5Bの表面部には球抜きボタン5Nが配置されている。そして、遊技者が、この球抜きボタン5Nを操作すると(例えば、押圧すると)、球抜き用導出口5gを通じて上皿部材5から排出される遊技球は下皿部材6に向かって排出される。また、上皿部材5の裏側(板状部5Aの裏面部)には、球貸表示基板410(図19参照)及び演出ボタン基板228(図20参照)が設けられている。
上皿本体5Bは樹脂成形品を主体に構成されるとともに、図13に示すように、内部に熱伝導体52Bを埋設した状態とされている。すなわち、上皿本体5Bは、図14に示すように、不透明な樹脂成形品で構成される基部51Bと、基部51Bの表面部に装着された熱伝導体52Bと、無色透明な樹脂成形品で構成されるとともに熱伝導体52Bを挟み込んだ状態で基部51Bに装着された表層部55Dとを備えている。つまり、本実施例では、基部51Bと表層部55Dとを熱伝導体52Bを挟み込んだ状態で一体化して上皿本体5Bを構成しているが、熱伝導体52Bをインサートした状態にて上皿本体5Bを一体成形することもできる。また、本実施例では上皿本体5Bを中実状に構成する態様を図示しているが、上皿本体5Bを中空状に構成することもできる。尚、上皿部材5は樹脂成形部として、表板部51Aと、基部51Bと、表層部55Dとを備えている。
熱伝導体52Bは、ガラス扉枠4を構成する熱伝導体750と同様に、アルミ製の薄板を用いて構成されている。この熱伝導体52Bは上皿本体5Bの表面形状にほぼ沿った形状とされている。すなわち、上皿本体5Bの表面部55Eは、立設状に配設されて遊技者に対向する前面部55Fと、上皿本体5Bの底面を構成する底面部55Gとを備える。そして、熱伝導体52Bは前面部55Fの後方に略平行に配設される部分(以下、「前面後方部」という。)52Fと、底部55Gの上方に略平行に配設される部分(以下、「底面上方部」という。)52Gとを備える屈曲板として構成されている。
熱伝導体52Bの表面部、つまり、「前面後方部52Fの前面部」及び「底面上方部52Gの底面部」にも、前述の不正標識部751と同様な不正標識部52Hが形成されている。この不正標識部52Hは遊技機1の表側(前方)から表層部55Dを透かして視認可能とされている。そして、不正標識部52Hを構成する示温塗料の温度がその変色温度(摂氏160度)を下回る場合には、遊技機1の表側(前方)から上皿部材5を観察すると、この不正標識部52Hの「青色」が認識されることになる。
下皿部材6は、図13に示すように、本体枠3の表側において上皿部材5の装着位置よりも下方に開閉不能な状態(固定された状態)に配置されている。この下皿部材6も、略矩形の板形状に構成される板状部6Aと、板状部6Aの表面部から前方に突出する状態に配置される下皿本体6Bとを備えている。尚、板状部6Aは樹脂成形品61Aを用いて構成されているが、その裏側には鉄板(裏板部51Jに相当する部材)が配設されていない。
下皿本体6Bも、上皿本体5Bと同様な構成を備えている。すなわち、下皿本体6Bは不透明な樹脂成形品で構成される基部61Bと、基部61Bの表面部に装着された熱伝導体62Bと、無色透明な樹脂成形品で構成されるとともに熱伝導体62Bを挟み込んだ状態で基部61Bに装着された表層部65Dとを備えている。尚、熱伝導体62Bをインサートした状態にて下皿本体6Bを一体成形することもできるし、下皿本体6Bを中実状ではなく、中空状に構成することもできる。尚、下皿部材6は樹脂成形部として、板状部6Aと、基部61Bと、表層部65Dとを備えている。
熱伝導体62Bも、図14に併記するように、上皿部材5を構成する熱伝導体52Bと同様な構成を備えている。つまり、熱伝導体62Bは下皿本体6Bの表面形状にほぼ沿った形状とされている。すなわち、下皿本体6Bの表面部65Eも、立設状に配設されて遊技者に対向する前面部65Fと、下皿本体6Bの底面を構成する底面部65Gとを備える。そして、熱伝導体62Bは前面部65Fの後方に略平行に配設される部分(前面後方部)62Fと、底部65Gの上方に略平行に配設される部分(底面上方部)62Gとを備える屈曲板として構成されている。
この熱伝導体62Bの表面部、つまり、「前面後方部62Fの前面部」及び「底面上方部62Gの底面部」にも、前述の不正標識部751と同様な不正標識部62Hが形成されている。この不正標識部62Hも遊技機1の表側(前方)から表層部65Dを透かして視認可能とされている。そして、不正標識部62Hを構成する示温塗料の温度がその変色温度(摂氏160度)を下回る場合には、遊技機1の表側(前方)から下皿部材6を観察すると、この不正標識部62Hの「青色」が認識されることになる。
図1及び図2に示すように、下皿部材6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。また、下皿部材6の左端には灰皿6bが設けられ、下皿部材6の右端には発射ハンドル9が設けられている。また、下皿部材6の底面には球抜き孔(図示を省略)が設けられている。この球抜き孔は、通常時には、閉鎖されているが、下皿部材6に貯留された遊技球を遊技機1から排出する際に開放状態とされる。
発射ハンドル9は、発射装置ユニット70に接続されている。この発射ハンドル9には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。更に、遊技機1の左端側には、プリペイドカードユニットが設けられている(図示を省略)。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について、図16を中心に説明する。この遊技盤10は、図3に示すように、本体枠3に保持されるとともに、後述する各種制御基板(主制御基板200、発射制御基板260等)200Kと、裏パック102(図18参照)により、その背面側が覆われている。また、遊技盤10は、正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20等)とを備えている。尚、この遊技盤本体10Aの表面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されている(図示を省略)。
遊技盤本体10Aの表面部(つまり、遊技盤10の表面部10a)には、レール部材Rが配置されている。更に、レール部材Rは、外側レール12と内側レール13とを備えている。このうち、外側レール12は、遊技盤10の表面部10aにおいて、「開口部を下方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。また、内側レール13は、遊技盤10の表面部10aのうちで、外側レール12の内側の部位において、「開口部を上方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。そして、内側レール13の略全体と、外側レール12の上部側の部分とによって、略円形のレール部(以下、「領域レール部」という。)rが構成される。
この遊技盤10の表面部10aにおいて、領域レール部rで包囲される略円形の部位によって遊技領域11が構成される。つまり、領域レール部rは、遊技盤10の表面部10aに構成される遊技領域11の外縁部Gを構成している。また、遊技盤10の表面部10aの左端側において外側レール12と内側レール13との間に形成される円弧状の部位によって誘導通路Yが構成される。
本遊技機1においては、発射装置ユニット70によって打ち出され、図16に示すように、左上がり傾斜状の発射レール55に沿って上昇した遊技球Y1は、導通路Yを経て、「領域レール部r」によって包囲された遊技領域11に向かって打ち出される構造となっている。
遊技領域11には、メイン役物装置20と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、始動入賞装置17と、下部装置30と、左下表示装置50と、右下表示装置60と、4個の一般入賞装置40、41、43、44と、多数の障害釘(図示を省略)と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、中央表示装置27とを備えている。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの表面部に装着される板状体によって構成され、遊技領域11の上半部のうちで、左端側を除く部位を構成している。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられている。そして、この窓部形成孔21dは、正面視で略矩形状の表示窓21eを構成している。
取付部材21の頂部から右側縁部の下端に至る部位は、外側レール12に近接し、頂部から左側縁部の上端に至る部位には、上部装飾部材21nが前方に突出する状態に装着されている。また、取付部材21の左側縁部には、左側装飾部材21qが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の下縁部には、ステージ部材21pが前方に突出する状態に装着されている。
左側装飾部材21qは、内部に遊技球通路(図示を省略)が形成された造形物21rを備えている。この遊技球通路の進入口は、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域11を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、メイン役物装置20の内部に進入させる。
ステージ部材21pは、その上面部によって、遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されている。但し、転動面の中央部では、上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。また、ステージ部材21pには、転動面上の遊技球を、メイン役物装置20の外部に排出するための排出通路が設けられている。尚、排出通路の入口部21uは、転動面の中央部の背後において、この中央部と連続する位置で開口し、排出通路の出口部21vは、この中央部よりも下方の位置で開口している。
本実施例では、遊技領域11を流下し、メイン役物装置20の内部に進入した遊技球は、転動面の左端部に到達し、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いを衰えたところで、この遊技球は、排出通路を通過してメイン役物装置20外に排出されるか、或いは、転動面の前縁部から、メイン役物装置20外に排出される。尚、出口部21vの直下に、後述する始動入賞装置17が位置している。
中央表示装置27は画像表示装置の具体例を構成するものである。また、この中央表示装置27は液晶表示装置を用いて構成されると共に、遊技盤本体10Aに対して、その後方から装着されている。更に、この中央表示装置27の表示画面27aは前方に向けられると共に、表示窓21eに内側に挿入されている。このため、この表示画面27aは、遊技盤本体10Aの表面部よりも後方に位置しつつ、表示窓21eを通じて前方から視認可能とされている。
この中央表示装置27は、後述する右下表示装置60と同様に、判定結果図柄を確定表示するためのものである。但し、この中央表示装置27においては、右下表示装置60よりも、演出度の高い演出を実行しつつ、判定結果図柄の確定表示を行う。尚、本実施例では、右下表示装置60が、本図柄を表示するための「本図柄表示用の図柄表示装置」を構成し、中央表示装置27が、演出用の疑似図柄(演出図柄ということもある。)を表示するための「疑似図柄表示用の図柄表示装置」を構成する。また、中央表示装置27の表示画面27aは可変状態に用いられ、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。
普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16は、遊技領域11において、メイン役物装置20の左側方に位置する部位に配設されている。また、この普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16内には普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s(図18参照)が配設されている。そして、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16sを遊技球が通過することを前提に、「普通図柄の変動開始条件」が成立すると、左下表示装置50(後述する。)において、普通図柄の変動表示(具体的は、普通図柄用のランプ装置の点滅表示)を開始する。そして、普通図柄の変動開始後、所定の変動時間を経過すると、普通図柄の確定表示(点灯、若しくは、消滅)がなされる。そして、普通図柄の当り表示(点灯表示)がなされると、普通電動役物17(後述する。)が、所定時間(例えば、0.5秒)開放駆動される。
始動入賞装置17は、ステージ部21dの排出路の直下に位置する部位に配設されている。そして、第1の始動入賞部17aと、第2の始動入賞部17bとを上下に配設した構成を備える。このうち、第1の始動入賞部17aは、上方に開口部、つまり、第1の始動口を開口させたポケット形状を備えている。この第1の始動口は、排出通路の出口部21vの直下に位置するため、排出通路を通過した遊技球は、この第1の始動口を通じて、始動入賞装置17に入賞する確率が高くされている。
第2の始動入賞部17bは、第1の始動入賞部17aの直下に位置すると共に、入口側部分に、普通電動役物が配置されている。この普通電動役物は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成されている。つまり、第2の始動入賞部17bは、この一対の翼片部を作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図19参照)を備えている。そして、この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
始動入賞装置17の内部には、第1の始動入賞部17a、若しくは、第2の始動入賞部17bを遊技球の通過を検出する始動入賞検出スイッチ17s(図19参照)が配設されている。つまり、第1の始動入賞部17aに入賞した遊技球と、第2の始動入賞部17bに入賞した遊技球は、始動入賞装置17内の同一の通路(図示を省略)を通過し、この通路の経路途中に配設された始動入賞検出スイッチ17sによって検出される構成となっている。
下部装置30は、始動入賞装置17の下方に配設されている。この下部装置30は、可変入賞装置(大入賞装置)31によって構成されている。この可変入賞装置31は、遊技盤10の表面部10aに装着された取付板部31kを備える。この取付板部31kは、略中央部において平面形状が略帯状の開口部を表裏を貫通する状態に備え、この開口部によって大入賞口31aを構成している。そして、この大入賞口31aの後端部は、「大入賞口入賞通路(大入賞口31aから入賞する遊技球を通過させるための通路であり、図示を省略する。)」に連絡されている。
そして、可変入賞装置(大入賞装置)31は、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図16参照)と、大入賞口入賞通路の経路途中若しくは経路端末部に設けられた入賞球検出スイッチ31s(図19参照)と、を備えている。この可変入賞装置(大入賞装置)31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、可変入賞装置(大入賞装置)31への遊技球の入賞が不可能となる。一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aを開放されると共に、開閉板31bの裏面部(背面部)が遊技領域11を流下し、可変入賞装置(大入賞装置)31へ到達した遊技球を、大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。
左下表示装置50は、可変入賞装置(大入賞装置)31の左側方に配置されている。この左下表示装置50は、図17(a)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の表面部に取り付けられる取付板51を備えている。そして、この取付板51には、普通図柄保留表示部52と、特別図柄保留表示部53と、遊技状態表示部55と、普通図柄表示部56とが設けられている。
普通図柄保留表示部52は、2個のLEDを用いて構成され、所謂「普通図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。また、特別図柄保留表示部53も、2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。更に、遊技状態表示部55は、2個のLED55a、55bを用いて構成され、遊技機1の現在の遊技状態(遊技状態が通常遊技状態である旨、遊技状態が確変遊技状態である旨等)を表示するために用いられる。また、普通図柄表示部56は、1個のLED56aを用いて構成され、「普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16に伴う当否抽選の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、LEDを用いて点滅表示)を経て実行する。
右下表示装置60は、可変入賞装置(大入賞装置)31の右側方に配置されている。この右下表示装置60は、図17(b)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の表面部に取り付けられる取付板61を備えている。そして、この取付板61には、特別図柄表示部62と、大当り態様表示部63と、が設けられている。
特別図柄表示部62は、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」を用いて構成され、「始動入賞装置17への遊技球の入賞(以下、「始動入賞」という。)に伴う当否判定の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、複数のLEDを用いて点灯表示)を経て実行する。つまり、この「当否判定に関する結果の表示に、先行する変動表示」の実行時期が到来すると、「7個のLED62a〜62g」を順次、点灯させる。具体的には、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」において、この「略長円状を周回する方向に沿って、7個のLED62a〜62g」が点灯される。
より具体的には、所定のLED(例えば、LED62a)が点灯状態となると、残りのLED(例えば、LED62b〜62g)は消灯状態となる。このLED(例えば、LED62a)が消灯状態となると、略長円状を周回する方向に隣合う1つのLED(例えば、LED62b)のみが点灯状態となる。そして、点灯状態となるLEDを、略長円状を周回する方向に沿って順次変更することで、特別図柄表示部62の変動表示が実行される。この変動表示(以下、「LED62b〜62gを用いた循環表示」という。)を実行し、「特別図柄に関する当否判定に関する結果の表示」の実行時期が到来すると、特別図柄表示部62において、特別図柄の確定表示が実行される。尚、特別図柄表示部62における特別図柄の表示態様に関しては後述する。
大当り態様表示部63は、2個のLED63a、63bを用いて構成される。この大当り態様表示部63は、主に、「特別図柄に関する当否判定に関する結果が大当りである場合、その大当りの種類」を表示するために用いられる。つまり、特別図柄表示部62において大当り表示がなされていない場合には、2個のLED63a、63bは消灯状態とさせる。そして、特別図柄表示部62において大当り表示がなされる場合、何れかのLED63a、63bを点灯させて、当該大当りの種類が表示される。
図17(a)に示すように、2個の一般入賞装置40、41は、左下表示装置50を構成する取付板51に一体化され、図17(b)に示すように、残りの2個の一般入賞装置43、44は、右下表示装置60を構成する取付板61に一体化されている。そして、各一般入賞装置40、41、43、44の内部には、遊技球の入賞を検出するための入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44s(図19参照)が配設されている。
尚、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。尚、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。更に、アウト口18の下部にはバック球防止部材(図示を省略)が設けられている。そして、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材15は、内レール13の先端部に取り付けられている。
本遊技機1では、前述のように、上皿扉体5に操作スイッチSWを配設している。本実施例の遊技機1では、この操作スイッチSWを操作しても、遊技上の演出に変化を与えることはできないが、各発明においては、この操作スイッチSWを、遊技上の演出に変化を与えるために用いることとしてもよい。例えば、中央表示装置27の表示画面27aで行われる表示に変更を加えるために用いることとしてもよい。
c.遊技機1の裏面構造
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図18を参照して説明する。つまり、遊技機1の裏面構造は、大きな裏パック102の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック102は、一対のヒンジ103によって中枠3に開閉可能に軸支されている。
裏パック102には、遊技球が蓄えられる賞球タンク105と、賞球の払出を行う賞球払出装置109と、主制御部200Aを構成する主制御基板200が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板260が格納された発射装置制御基板ケース130と、賞球払出装置109を制御する払出制御基板240が格納された払出制御基板ケース118と、主制御基板200と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。
賞球タンク105には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、賞球タンク105と賞球払出装置109とは、タンクレール106によって接続されている。更に、図13において、タンクレール106の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール106の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。また、賞球払出装置109の下流側には、遊技球の振り分け部が設けられている。尚、図18は、図示が煩雑となることを避けるために、振り分け部の表示は省略されている。
主制御基板ケース、中継端子板や、払出制御基板ケース118等の各種基板類は、裏パック102に回動自在に懸架された図示しない金属板に、着脱自在に装着されている。
裏パック102の右上端部には、ヒューズボックス、電源スイッチ、電源ターミナル基板132及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた中継端子板が設けられている。尚、電源ターミナル基板132には、ラムクリア信号を発生させるためのラムクリアスイッチ132aが接続されている。
また、中継端子板の上側には、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブルも配設されている。更に、払出制御基板ケース118からは接続ケーブルが上方へ延出し、電源ケーブルを備えた球貸装置に接続されている。また、裏パック102の略中央下端部には、下皿部材用球通路部材が設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図19〜図21を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されると共に遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)演出制御基板220を用いて構成されると共に、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部220Aと、(b)払出制御基板240を用いて構成されると共に貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(c)発射制御基板260を用いて構成されると共に遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(260A)とが存在する。
これらの制御部(200A、220A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図19〜図21中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図19においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動入賞検出スイッチ17s、入賞球検出スイッチ40s、41s、43s、44s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、演出制御部220A(演出制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種のコマンドを出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイド31c、左下表示装置50、右下表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。即ち、中央表示装置(液晶表示装置)27を駆動する演出表示制御基板222やスピーカSP1〜SP4を駆動するアンプ基板224が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、「各種LED4b〜4h搭載された基板」等の各種装飾用基板を駆動する装飾駆動基板226に駆動信号を出力することにより、遊技の演出を行う。尚、操作スイッチSWからの操作信号は、演出ボタン基板228を介して、演出制御部220A(演出制御基板220)に入力される。尚、演出制御部220A(演出制御基板220)の詳細な入出力関係については後述する。
払出制御部240A(払出制御基板240)は、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が上皿部材5に設けられた球貸スイッチ5eや返却スイッチ5fを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置に伝達される。この球貸装置は、払出制御部240A(払出制御基板240)とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。
主制御部200A(主制御基板200)が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240A(払出制御基板240)が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出された賞球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後ろ側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200A(主制御基板200)でも計数されている。
賞球タンク105に設けられたタンクスイッチ104からの信号や、賞球タンク105に供給する遊技球が蓄えられる図示しない外部タンクに設けられた外部タンクスイッチ124からの信号も、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、払出制御部240A(払出制御基板240)は、球切れのため賞球の払い出しができなくなる前に、前述したエラーLED4g,4hによって異常を報知することが可能となっている。
下皿部6に設けられた下皿満タンスイッチ6sからの信号も払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、下皿部6が遊技球で一杯となった場合にも、下皿満タンスイッチ6sで検出された信号を受けて、払出制御部240A(払出制御基板240)が賞球の払い出しを一時的に停止することが可能となっている。
また、払出制御部240A(払出制御基板240は、主制御部200A(主制御基板200からの制御の下で、遊技球の発射を許可する信号(発射許可信号)を発射制御部260A(発射制御基板260)に向かって出力している。そして、発射制御部260A(発射制御基板260)は、この発射許可信号を受けて、後述するように、遊技球を発射するための各種制御を行っている。
主制御部200A(主制御基板200)には、遊技機に関する情報(信号)を、遊技機1の外部に出力するための外部端子部(外部出力用端子基板)200Gが接続されている。この外部端子部200Gから出力される情報(信号)としては、大当り情報(大当り信号)、確率変動情報(確率変動信号)、賞球情報(賞球信号)等の遊技状態を示す情報(信号)を例示できる。そして、これらの情報(信号)は、ホールコンピュータHPCに送信され、「不正行為の監視」や「パチンコホールにおける営業上の集計」等のために利用される。つまり、パチンコホールは、ホールコンピュータHPCに送信される賞球情報(賞球信号)を利用しつつ、「不正行為(孔開けゴト等)」の監視を行っている。
次に、演出制御部220A(演出制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、演出制御部220A(演出制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、前述のように、主制御部200A(主制御基板200)から各種の演出用のコマンドを受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)中央表示装置(液晶表示装置)27での具体的な表示内容や、(b)スピーカSPで出力する効果音、更には、(c)各種LEDやランプ類4b〜4fの点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、中央表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に出力して、演出用図柄の変動停止表示を行う。このとき、表示されるキャラクタ図柄や背景図柄などの一部データについては、中央表示装置(液晶表示装置)27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された演出表示ROM27rに格納されているデータを使用する。
また、疑似図柄の変動停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LED4b〜4hの駆動信号を出力することによって、各種LED4b〜4hやランプ類の点灯・点滅動作等を制御する。更に、受皿扉体5の表面側に設けられた操作スイッチSWを遊技者が操作すると、この操作信号が演出制御部220A(演出制御基板220)に供給される。そして、演出制御部220A(演出制御基板220)は、供給された操作信号に基づいて、中央表示装置(液晶表示装置)27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)孔開けゴト対策の内容
本遊技機1においては「孔開けゴト」に対して以下のように対処することができる。尚、本実施例では、「ハンダゴテを用いて上皿部材5に対して孔開けゴトを行う場合」を例にとって説明する。
図22及び図23(a)に示すように、不正行為者が前面部55Fで開口する不正工作孔A1を設けとうようとする場合、ハンダゴテ500のコテ先510を前方部55Fの正面前方(表側正面)から上皿部材5(上皿本体5B)に向かって押し込むことになる。
そして、コテ先510が熱伝導体52Bに当接したところで、コテ先510の温度(摂氏340度〜370度)が熱伝導体52Bに伝達される。更に、コテ先510が熱伝導体52Bに接触してある程度の時間が経過すると、コテ先510の温度が熱伝導体52Bの範な部位(つまり、不正工作孔A1の開設部位よりも広範な部位)若しくは略全域に向かって伝達される。
この際、不正標識部52Hを構成する示温塗料の変色温度がコテ先510の温度よりも低くされているため、図23(b)に示すように、不正標識部52Hの広範な部位若しくは全域が「青色」から「黒色」に変色する。つまり、不正標識部52Hにおいて「不正工作孔A1の開口部A11の面積」よりも大きな面積を有する部位52H1が「黒色」に変色するため、パチンコホールの店員等が、上皿部材5(上皿本体5B)の前方部55Fに不正工作孔A1が開けられたことを確認することが容易となる。
また、不正標識部52Hが不可逆性の示温塗料で構成されるため、不正標識部52Hのうちで「黒色」に変色した部分(前述の「不正標識部52Hの広範な部位若しくは全域」)は、その部分の温度が示温塗料の変色温度よりも低い温度に戻っても元の色(青色)には戻らない。このため、パチンコホールの店員等が「孔開けゴト」の実行時に不正工作孔A1の存在を確認できなかったとしても、「孔開けゴト」の痕跡を早期に確認することができる。
尚、本実施例の遊技機1は、「パチンコホールを巡回する店員(つまり、立ち姿勢の店員)等から視認不可能な底部」を有する表面構成部品を具備している。つまり、上皿部材5及び下皿部材6はパチンコホールを巡回する店員等から死角となる底部55G(65G)を有している。そして、不正行為者がこの底部55G(65G)で開口する不正工作孔を設けた場合、パチンコホールを巡回する店員にとっては不正工作孔自体を素早く確認することは困難である。
ところが、本実施例では底部55G(65G)の上方から前面部55F(65Fの後方にまで連続する熱伝導体52B(62B)を備える。このため、図22に併記するように、「底部55Gで開口する不正工作孔A2」が開けられたとしても、この「不正工作孔A2を開けられた事実」を確認することが容易である。つまり、本実施例では、コテ先510が熱伝導体52の底面上方部52Gに当接することで、熱伝導体52の前面後方部52Fの一部若しくは全域の温度が「不正標識部5Hを構成する示温塗料の変色温度」以上の温度に上昇する。この場合、温度が上昇した部分に塗布された示温塗料が変色するため、パチンコホールを巡回する店員等が上皿部材5等の前方や斜め上方等から、この変色を確認することができるからである。
すなわち、本実施例によると、「確認困難な不正工作孔A2」を敢えて確認することなく、「孔開けゴト」の痕跡を確認することもできる。
本実施例では上皿部材5についての「孔開けゴト対策」について説明したが、本実施例の遊技機1ではガラス扉枠4や下皿部材6についての「孔開けゴト対策」も同様に行うことができる。
(4)実施例の効果
本実施例によると、熱伝導体52B、62B、750に不正標識部52H、62H、751を設けるともに不正標識部52H、62H、751を表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の表側から視認可能な状態とする。このため、ハンダゴテ500等を用いて樹脂成形部(ベース部材700、表カバー部材710、インナー部材730、表板部51A、基部51B、表層部55D、板状部6A、基部61B、表層部65D)に設けられる不正工作孔(A1、A2等)のサイズが小さくても、不正標識部52H、62H、751において当該不正工作孔(A1、A2等)よりも広範囲な部位にハンダゴテ500のコテ先510の熱等が伝達され、視覚的な変化を生ずることとなる。従って、ハンダゴテ等を用いた「孔開けゴト」が行われようとしていたことを早期に発見することが可能となる。
つまり、本実施例によると、パチンコホールを巡回している店員とっても、「孔開けゴトが行われようとしていたこと」の発見が容易となる。また、本実施例は、「パチンコホールを巡回している店員の死角となる位置で「孔開けゴト」が行われる場合であっても、不正標識部52H、62H、751において当該「孔開けゴト」が行われる部位よりも広範囲な部位に視覚的な変化を生じさせることとなり、「不正行為者が不正工作孔を隠しとおすこと」が困難となる点で大きな意義を有している。
また、本実施例の遊技機1では不正標識部52H、62H、751の視覚的な変化が不可逆性であるので、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)に「孔開けゴト」の痕跡を明確に残すことができる。従って、例えば、営業時間中にパチンコホールを巡回する店員が、「孔開けゴトが行われようとしていたこと」を見過ごした場合でも、パチンコホールの閉店後等に不正工作孔を発見し易くなる。
尚、本実施例の遊技機1においては、ピアノ線等の不正工作部材によって入賞装置{可変入賞装置(大入賞装置)31、始動入賞装置17、一般入賞装置40、41、43、44}の近傍の障害釘が不正に調整されようとしていた場合に特に大きな意義を有する。つまり、本実施例では、不正標識部52H、62H、751の視覚的な変化が不可逆性であり、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)に「孔開けゴト」の痕跡を明確に残すことができる。このため、パチンコホールを巡回している店員が「不正工作孔A1、A2」の開設時に、「孔開けゴト」を確認できなかった場合でも、この「不正工作孔A1、A2」の存在を早期に確認することができる。従って、パチンコホールの被害が多大なものとなることを防止できる。
更に、本実施例では不正標識部52H、62H、751を、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の表層部を構成する「透明な樹脂成形品(表カバー部材710、表層部55D、65D)」で被覆する。このため、不正標識部52H、62H、751が不必要に変色することが防止される。例えば、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の表層部に「遊技者が手に持つタバコの火の粉」が誤って落下した場合等においては、不正標識部52H、62H、751が変色することはない。一方、不正行為者が、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の表層部に「タバコの火」を押し付けて不正工作孔を開設させて場合には、不正標識部52H、62H、751が変色することになる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
即ち、本実施例では熱伝導体52B、62B、750の表面部の全域に不正標識部52H、62H、751が形成された態様を例示したが、図24に示す変形例1のように、熱伝導体610の表面部の一部のみに不正標識部620を設けてもよい。つまり、変形例1においては、熱伝導体610が「表面構成部品600の正面前方を向いた部分610a」と、「表面構成部品600の下方を向いた部分610b」とを備えている。但し、不正標識部620は前者の「表面構成部品600の正面前方を向いた部分610a」のみに設けられ、後者の「表面構成部品600の下方を向いた部分610b」には設けられていない。つまり、「パチンコホールを巡回する店員等から死角となる部分(610b)」には不正標識部620が設けられていない。
この変形例1においては、ハンダゴテのコテ先を用いて表面構成部品600に対してその正面前方に開口する不正工作孔A3が開けられた場合には、熱伝導体610における「表面構成部品600の正面前方を向いた部分610a」にコテ先の温度が伝達され、不正標識部620に変色を生ずる。また、ハンダゴテのコテ先を用いて表面構成部品600に対してその下方に開口する不正工作孔A4が開けられた場合には、熱伝導体610における「表面構成部品600の下方を向いた部分610b」を通じて、「表面構成部品600の正面前方を向いた部分610a」にコテ先510の温度が伝達され、不正標識部620に変色を生じさせることができる。つまり、変形例3では不正標識部620の形成範囲を狭くしつつも「孔開けゴト」の痕跡を的確に発見できる。
尚、変形例1においては、表面構成部品600のうちで不正標識部620の表側に位置する部分600Fを透明な樹脂を用いて構成し、表面構成部品600のうちの残りの部分(600D、600E)を不透明な樹脂で構成している。すなわち、表面構成部品600の内部に不正標識部620を配設する態様を採用しつつも、表面構成部品600において透明な樹脂で構成すべき範囲を狭くしている。そして、透明な樹脂を用いて構成される部分600Fに対する「孔開けゴト」のみならず、不透明な樹脂を用いて構成される部分600Dに対する「孔開けゴト」にも、表面構成部品600の内部の「熱伝導体610及び不正標識部620」を用いて的確に対処することができる。
本実施例では、上皿部材5においては上皿本体5Bに「熱伝導体52B及び不正標識部52H」を配設し、下皿部材6においては下皿本体6Bに「熱伝導体62B及び不正標識部62H」を配設する態様を例示したが、「熱伝導体及び不正標識部」を、これらの表面構成部品のその他の部位に対しても配設することができる。例えば、図24に示す変形例1のように、上皿部材5(下皿部材6)を構成する板状部5A(6A)に相当する部分のうちで、上皿部材5(下皿部材6)の表側(前方)から視認可能な部位に「熱伝導体52C(62C及び不正標識部52J(62J)を配設することとしてもよい。
本実施例では不正標識部52H、62H、751の表側に「無色透明な樹脂成形品(表カバー部材710、表層部55D、65D)」を配設する態様を例示したが、各請求項の発明においては不正標識部52H、62H、751の表側に「有色透明な樹脂成形品」を配設してもよい。
本実施例では表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の内部に、「表面部に不正標識部52H、62H、751が形成された熱伝導体52B、62B、750」を設ける態様を例示したが、図25に示す変形例2のように、表面構成部品600の表面部に、「表面部に不正標識部631が形成された熱伝導体630」を配設してもよいし、図26に示す変形例3のように、表面構成部品600の裏面部に、「表面部に不正標識部636が形成された熱伝導体635」を配設してもよい。
ここで、変形例2の場合には、不正標識部631が表側に配設された状態となるため、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)には必ずしも透明な部分を設ける必要がない。逆に、変形例3の場合には、不正標識部636の表側に表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)が配設されるため、この表面構成部品のうちで少なくとも不正標識部52H、62H、751が表側に位置する部分を透明な部分とすることが必要である。
本実施例では熱伝導体52B、62B、750の表面部に不正標識部52H、62H、751を形成する態様を例示したが、図27に示す変形例4のように、「表面構成部品600」において少なくとも「熱伝導体660の表面部の表側に位置する部位(以下、「熱伝導体表部」という。)」600A自体を不正標識部650としてもよい。例えば、熱伝導体前方部600Aを成形する際に樹脂材料に着色材{例えば、可逆性の着色材(示温インク等)、若しくは、樹脂材料の融点よりも変色温度が高い不可逆性の着色材(示温インク等)}を混合してもよい。この場合、表面構成部品600に不正工作孔が形成され、熱伝導体610が加熱されることで、熱伝導体表部600Aが変色することになる。尚、着色材を混合した樹脂材料を用いるとともに熱伝導体610をインサートしつつ表面構成部品600を成形することもできる。
本実施例では表面部に不正標識部52H、62H、751が形成された熱伝導体52B、62B、750を、表面構成部品(ガラス扉枠4、上皿部材5、下皿部材6)の内部に配設する態様を例示したが、表面構成部品に対して不正標識部を設け、その裏側に熱伝導体を配設してもよい。例えば、図28の変形例5に示すように、表面構成部品600Bを構成する樹脂成形部610Bの裏面部に示温塗料を塗布して不正標識部621Bを形成する。そして、この不正標識部680の裏面部に熱伝導体(金属箔等)620Bを貼付等してもよい。
また、図28の変形例5に示すように、不正標識部688の適所に欠落部621Cを設けるとともに、熱伝導体687において各欠落部621Cと前後に位置合わせされる箇所に貫通孔620Cを設けてもよい。この欠落部621C及び貫通孔620Cは、例えば、熱伝導体620B及び不正標識部621Bが不透明に構成されつつも、熱伝導体620B及び不正標識部621Bの裏側にLED681B、682B、683Bが配設される場合等において、これらのLED681B、682B、683Bが発する光を通過させるために使用される。
本実施例では熱伝導体52B、62B、750を金属板(アルミの薄板)で構成する態様を例示したが熱伝導体の構成素材はこれに限定されない。例えば、熱伝導体をアルミ箔等を用いて構成することもできる。この場合、「孔開けゴト」が行われると、ハンダゴテのコテ先が熱伝導体を貫通する可能性が高くなるが、各請求項の発明では、かかる場合にも的確に対処できる。つまり、この場合にも、「不正標識部において不正工作孔の開設範囲よりも広範囲な部位」にハンダゴテのコテ先の熱等が伝達され、視覚的な変化を生ずることとなる。しかも、この場合、「コテ先が熱伝導体を貫通せずに単に当接する場合」に比べて熱伝導体に伝達される熱量」が多くなり、不正標識部の変色をより生じ易くなる。
つまり、ハンダゴテのコテ先は通常、先細り形状であるため、コテ先が熱伝導体を貫通した場合はコテ先が熱伝導体に当接した場合に比べて、熱伝導体と接触する範囲が広くなる。このため、コテ先が熱伝導体を貫通する場合には熱伝導体に伝達される熱量が多くなり、不正標識部の変色をより生じ易くなる。すなわち、各請求項の発明によると、「孔開けゴト」の進行の度合いが大ききなるほど不正標識部の変色を生じ易くなる。換言すると、不正行為者が表面構成部品に開設する不正工作孔がより深くなるほど(不正行為者が「孔開けゴトの成功」により近づいた実感するほど)、「孔開けゴト」が発覚する可能性が高くなることになる。
また、熱伝導体はその熱伝導性において等方的な性質を有していてもよいが、図29(a)及び(b)に示す変形例6のように、熱伝導性において異方性を有していてもよい。つまり、変形例6においては、板形状若しくはシート状(箔のように薄くてもよい。)に構成される熱伝導体800R、800Lの肉厚方向が遊技機(表面構成部品)の表裏の方向(前後方向)に向けられる。そして、良好な熱伝導性を有する方向を遊技機(表面構成部品)の幅方向の上下方向に向けている。
つまり、変形例6はガラス扉枠4への適用例を示しており、このガラス扉枠4にはその視認窓41aを挟み、右側に配設される熱伝導体800Rと、左側に配設される熱伝導体800Lとを備えている。尚、これらの熱伝導体800R、800Lの配設箇所は種々選択でき、例えば、ガラス扉枠4の表面部、ガラス扉枠4の内部、ガラス扉枠4の裏面部等から選択される。
この変形例6の熱伝導体800は熱伝導性において異方性を有しており、良好な熱伝導性を有する方向が熱伝導体800の面方向{つまり、上下方向であって、図29(a)のDの方向、図29(b)のLの方向}とされている。更に、この熱伝導体800の表面部にも不正標識部810(示温塗料の塗膜を用いて構成)が形成されている。そして、変形例6はガラス扉枠4を構成する裏板720においては、その下端側の両端部寄りの部位に貫通孔720K、720K{図29(a)の破線720Kを参照}を備えている。尚、実施例のガラス扉枠4を構成する裏板720も、その下端側の両端に同様な貫通孔を備えている
この変形例6を、例えば以下の場合に好適に適用できる。すなわち、変形例6のガラス扉枠4では、その裏板720において、その下端側の両端にその肉厚方向に貫通する貫通孔720K、720Kを備えるため、この下端側の両端部寄りの部位が「孔開けゴト」の標的となり易い。そして、この変形例6のガラス扉枠4のように、一部に防御の弱い部分を有する表面構成部品においては、不正行為者(場合によっては、複数人の不正行為者)が、当該「防御の弱い部分(つまり、ガラス扉枠4の下端側の両端)を隠すようにしつつ不正工作孔を形成する可能性がある。
ところが、変形例6においては熱伝導体800の面方向に熱伝導性が高くされているため、不正標識部810の広範な範囲(例えば、全域)において変色を生ずる。つまり、ガラス扉枠4のうちで不正行為者が隠しきれない範囲において、不正標識部810の変色を生ずるため、パチンコホールを巡回している店員とっても、「孔開けゴト」の発見がより一層容易である。尚、以上の点に関しては、実施例の上皿部材5において、裏板部51Jの貫通部分の前方の部位、つまり、球受入部5dの前方の部位、球抜き用導出口5gの前方の部位についても同様である。
ここで、変形例6の熱伝導体800の具体例を説明する。この熱伝導体800としては、例えば、「黒鉛結晶(グラファイト結晶)がその面方向を揃えて積層された層状構造を有するグラファイト成形体」を例示することができる。かかるグラファイト成形体において、層状黒鉛結晶の面内方向、つまり、「六方晶系のC面方向」の結合は強固である反面、層状黒鉛結晶の層間の結合は分子間力によるために結合力が弱くされる。このため、グラファイト成形体810はその熱伝導性に異方性を有し、層状黒鉛結晶の面内方向(層方向)への熱伝導性に優れることになる。そして、変形例6の熱伝導体800A、800Bにおいては、熱伝導性が高くなる方向が、上下方向{図29(b)に示す符号Dの方向、図29(b)に示す符号Lの方向}に一致するように構成されている。
尚、図30(a)の変形例7に示すように、変形例6の熱伝導体800A、800Bにおいては、その裏面部に断熱層(樹脂、ゴム若しくは低熱伝導性セラミックス材料を用いて構成されるシート、フィルム、板状体等で構成される断熱層)880を形成してもよい。また、図30(b)の変形例8に示すように、熱伝導体800A、800Bの表面部の一部に不正標識部810を形成する場合は、熱伝導体800の表面部において不正標識部810の存在しない部位に同様な断熱層881を形成してもよい。これの場合は、ハンダゴテ500のコテ先510から熱伝導体800の一部に加えられた熱を、熱伝導体800の全域に効率良く伝達することができる。
また、実施例及び各変形例では、「ハンダゴテ500のコテ先510を用いた孔開けゴト」に対する対策を主眼においた遊技機について言及したが、各請求項の発明を「ドリルを用いた孔開けゴト」に対する対策を主眼においた遊技機についても適用できる。但し、この場合、不正標識部(不正標識部を構成する示温塗料や示温インク等)の変色温度を低くすること(例えば、摂氏50度〜100度のうちの何れかの温度)が望ましい。蓋し、ドリルを用いて表面構成部材に不正工作孔を開ける際のドリルの温度(表面構成部材に不正工作孔を開けることによって生ずる熱)はコテ先510の温度よりも低くなるからである。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
本発明の実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の実施例に係る遊技機を示す正面図である。 外枠、本体枠、遊技盤、ガラス扉枠及び上皿部材等を示す説明図である。 本発明の実施例に係る遊技機においてガラス扉枠を外した状態の模式的な正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機においてガラス扉枠が開いた状態を示す説明図である。 本発明の実施例に係る遊技機においてガラス扉枠を示す斜視図である (a)は本発明の実施例に係る遊技機においてベース部材等を示す正面図であり、(b)は本発明の実施例に係る遊技機においてベース部材等を示す断面図{図7(a)の3−3断面に相当}である。 本発明の実施例に係る遊技機において前カバーを示す斜視図である。 本発明の実施例に係る遊技機においてガラス扉枠の縦断面図(図8の5−5断面に相当)である。 (a)は本発明の実施例に係る遊技機においてガラス扉枠の横断面図(図8の6−6断面に相当)であり、(b)は図10(a)の一部拡大断面図である。 本発明の実施例に係る遊技機を構成する係合機構を説明するための説明図である。 図3において上皿部材が開いた状態を示す説明図である。 上皿部材の縦断面図(図12の8−8断面に相当)である。 上皿部材の分解縦断面図である。 上皿部材の背面図である。 本発明の実施例に係る遊技機において遊技盤を示す正面図である。 (a)は、本発明の各実施例において左下表示装置の概略的な正面図であり、(b)は、本発明の各実施例において右下表示装置の概略的な正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機を示す裏面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 「孔開けゴト」に対する対策を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は不正標識部の機能等を説明するための説明図である。 変形例1を説明するための説明図である。 変形例2を説明するための説明図である。 変形例3を説明するための説明図である。 変形例4を説明するための説明図である。 変形例5を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は変形例6を説明するための説明図である。 (a)は変形例7を説明するための説明図であり、(b)は変形例8を説明するための説明図である。
符号の説明
1;遊技機(弾球遊技機)、
10;遊技盤
4;ガラス扉枠(表面構成部品)、
5;上皿部材(表面構成部品)、
51A;表板部(脂成形部)、
51B;基部(脂成形部)、
6;下皿部材(表面構成部品)、
6A;板状部、
61A;脂成形部)、
61B;基部(脂成形部)、
65D;表層部(脂成形部)。
52B、62B、750;熱伝導体、
52H、62H、751;不正標識部、
700;ベース部材(脂成形部)、
710;表カバー部材(脂成形部)、
730;インナー部材(脂成形部)。

Claims (4)

  1. 遊技機の表面部を構成する遊技機用表面構成部品であって、
    樹脂成形品によって構成される樹脂成形部と、
    前記樹脂成形部に配設される熱伝導体と、
    前記熱伝導体に設けられ、加熱されることによって視覚的な変化を発生可能な不正標識部と、
    を備えるとともに、
    前記不正標識部が前記遊技機用表面構成部品の表側から視認可能な状態とされることを特徴とする遊技機用表面構成部品。
  2. 前記不正標識部は所定温度に加熱すると前記視覚的な変化を発生するが、元の温度に戻しても前記視覚的な変化の前の状態に戻らないことを特徴とする請求項1に記載の遊技機用表面構成部品。
  3. 前記不正標識部は、所定温度に加熱されることによって変色、発色若しくは消色することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機用表面構成部品。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の遊技機用表面構成部品を備えることを特徴とする遊技機。
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