JP2009276496A - 液晶表示装置 - Google Patents

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滋樹 宮崎
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Abstract

【課題】多階調制御および高速応答を両立可能としつつ、1枚の液晶セルのみであっても、偏光子を不要にすることを実現可能とし、これにより光の利用効率を向上させることのできる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示装置において、液晶分子37に二色性色素38が添加されてなる液晶層34と、前記液晶層34における前記液晶分子37および前記二色性色素38の配向を同心円状または螺旋状にするために形成された隔壁39とを備える。そして、前記液晶層34に添加されている前記二色性色素38の配向状態を同心円状または螺旋状とすることで、当該二色性色素38に全方位の偏光を吸収させるようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像表示デバイスとして用いられる液晶表示装置に関する。
近年、テレビ受像機、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯端末装置、デジタルカメラ等といった様々な電子機器における画像表示デバイスとして、液晶表示装置が広く用いられている。
液晶表示装置は、対向する透明基板間に液晶層が封入され、その液晶層への電圧印加により光の透過状態を変化させるように構成されており、さらに液晶層を封入した透明基板の表裏に一組の偏光子(偏光フィルタ)を設けたもの、すなわち原理的に偏光子を必要とするものが主流となっている。そのため、広く一般に用いられている液晶表示装置は、偏光子の存在によって、当該偏光子がない場合に比べると、光の利用効率が約50%程度低下してしまう。
このことから、液晶表示装置については、偏光子を不要にして光の利用効率を向上させるべく、ハイルマイヤー型ゲストホスト液晶やホワイトテイラー型ゲストホスト液晶等を利用することが提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開2001−13527号公報 特開2002−116442号公報
しかしながら、ハイルマイヤー型ゲストホスト液晶を利用する場合、一組の偏光子を完全に不要にするためには、対向基板および液晶層からなる液晶セルを2枚用意して、それぞれの液晶配光方向が直交するように2枚の液晶セルを積層しなければならない。つまり、液晶セルを2枚必要とすることから、液晶表示装置のコスト増大や構造の複雑化等を招いてしまうおそれがある。
また、ホワイトテイラー型ゲストホスト液晶を利用する場合については、階調制御の難しさや応答速度の遅さ等が問題になることから、その実用化が非常に困難であると考えられる。
そこで、本発明は、多階調制御および高速応答を両立可能としつつ、1枚の液晶セルのみであっても、偏光子を不要にすることを実現可能とし、これにより光の利用効率を向上させることのできる液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された液晶表示装置で、液晶分子に二色性色素が添加されてなる液晶層と、前記液晶層における前記液晶分子および前記二色性色素の配向を同心円状または螺旋状にするために形成された隔壁とを備えるものである。
上記構成の液晶表示装置では、隔壁が形成されているので、液晶層における液晶分子および二色性色素の配向が、同心円状または螺旋状になる。「配向が同心円状または螺旋状」とは、基板面内において、細長い棒状の剛直な構造を有した液晶分子および二色性色素が、同一方向を向くように揃っているのではなく、同心円若しくは螺旋を描く状態、またはこれと同視できる状態(同心円若しくは螺旋に近い状態)に配されていることをいう。これは、隔壁の界面と平行に配向しようとする液晶分子および二色性色素の性質を利用したものである。
このように、同心円状または螺旋状に配向された状態の二色性色素は、特定の同一方向を向くように揃っているわけではないので、全方位の偏光を吸収することになる。したがって、上記構成の液晶表示装置では、液晶層に添加されている二色性色素が全方位の偏光を吸収するので、偏光子を要することなく、黒表示が得られるようになる。また、基板面に対する法線方向に電界を発生させれば、液晶分子と二色性色素の長軸が電界方向に揃うことになる。この状態では、二色性色素は光を吸収しない。したがって、上記構成の液晶表示装置において、基板面の法線方向に電界を発生させた状態では、白表示が得られることになる。
本発明によれば、二色性色素の配向を同心円状または螺旋状にすることで、偏光子を不要とすることができる。したがって、当該偏光子を必要とする場合に比べて、光の利用効率を約2倍程度向上させることが可能となり、その結果として光利用効率に優れた明るい画像表示を実現することができる。
しかも、同心円状または螺旋状に配向された状態の二色性色素を含む液晶層を備えた液晶セルを1枚用意すればよいため、ハイルマイヤー型ゲストホスト液晶を直交して積層する場合よりも、簡素な構造で済み、装置コストの点でも有利である。
さらには、階調制御および応答速度のいずれも一般的な液晶セルと同等なため、動画表示にも十分対応可能であり、階調制御が難しく応答速度の遅いホワイトテイラー型ゲストホスト液晶の欠点を補うことができる。
つまり、本発明に係る液晶表示装置によれば、多階調制御および高速応答を両立可能としつつ、1枚の液晶セルのみであっても、偏光子を不要にすることを実現可能とし、これにより光の利用効率を向上させることができるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係る液晶表示装置について説明する。
先ず、本発明に係る液晶表示装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係る液晶表示装置の概略構成の一例を示す斜視図である。
図例の液晶表示装置は、バックライト光源10と、光励起蛍光体20と、液晶セル30と、残光除去フィルタ40と、を備えて構成されている。
バックライト光源10は、単色光を照射するものである。ここで、「単色光」とは、原色に相当する光のことをいう。「原色」としては、例えば、青色(波長450nm)、緑色(波長532nm)または赤色(波長654nm)といった、光の三原色が知られている。したがって、これら三原色の光を合成して得られる白色光については、ここでいう単色光には含まれない。ただし、単色光は、必ずしも可視光である必要はなく、波長が380nm以下の紫外光(UV光)であっても構わない。
具体的には、バックライト光源10として、青色光を出射する発光ダイオード(青色LED)を用いることが考えられる。なお、青色LED自体については、公知のものを利用すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
光励起蛍光体20は、バックライト光源10から照射される単色光によって励起されて、当該単色光とは異なる単色光を発光するものである。
具体的には、例えばバックライト光源10が青色光を出射する場合であれば、光励起蛍光体20は、緑色発光体部21と、赤色発光体部22と、を有して構成される。緑色発光体部21は、緑色を表示する画素領域に対応するように配置された、緑色に相当する緑色光を発光する緑色発光粒子からなるもので、バックライト光源10からの青色光によって励起されて、緑色光を発光するようになっている。緑色発光粒子としては、例えば、硫化物系蛍光体粒子あるいは酸化物系蛍光体粒子とバインダー(エチルセルロースやシリコーン樹脂)等を用いることが考えられる。また、赤色発光体部22は、赤色を表示する画素領域に対応するように配置された、赤色に相当する赤色光を発光する赤色発光粒子からなるもので、バックライト光源10からの青色光によって励起されて、赤色光を発光するようになっている。赤色発光粒子としては、例えば、硫化物系蛍光体粒子あるいは酸化物系蛍光体粒子とバインダー(エチルセルロースやシリコーン樹脂)等を用いることが考えられる。
これら緑色発光体部21および赤色発光体部22と同一面内における青色を表示する画素領域との対応箇所は、拡散領域23とすることが考えられる。拡散領域23は、バックライト光源10からの青色光を拡散させるもので、例えばシリカ粒子とバインダー(エチルセルロースやシリコーン樹脂)等を用いて形成すればよい。なお、ここでは、バックライト光源10が青色光を出射することから、青色を表示する画素領域との対応箇所を拡散領域23とする場合を例に挙げたが、例えばUV光を出射する場合であれば、UV光によって励起されて青色光を発光する青色発光体部とすればよい。
また、緑色発光体部21、赤色発光体部22および拡散領域23の間の領域には、カーボンブラック等の黒色顔料や黒色染料からなる光吸収層(ブラックマトリクス)24が形成されているものとする。
液晶セル30は、対向する透明基板間に液晶層が封入され、その液晶層への電圧印加により光の透過状態を変化させるように構成されたものである。この液晶セル30については、その詳細を後述する。
残光除去フィルタ40は、バックライト光源10が青色光を出射することに対応して設けられているもので、不要な青色光の残光成分を除去するためのものである。なお、青色光成分の除去については、公知の光学フィルタを利用して行えばよいため、ここではその説明を省略する。
以上のような構成の液晶表示装置では、バックライト光源→光励起蛍光体→液晶層という順の光の経路が構成されることになる。
ただし、光の経路は、必ずしも上述した構成に限定されることはなく、例えばバックライト光源→液晶層→光励起蛍光体という順であっても構わない。
図2は、本発明に係る液晶表示装置の概略構成の他の例を示す断面図である。図例では、バックライト光源→液晶層→光励起蛍光体という順で光の経路が構成されている場合を示している。なお、図中において、上述した構成例(図1参照)の場合と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
図例の液晶表示装置は、バックライト光源10と液晶セルとが積層されて構成されている。液晶セルは、バックライト光源10の側から順に、ガラス基板31、TFT(Thin Film Transistor)32、配向膜33、液晶層34、配向膜/ITO(Indium-tin-oxide)/平坦化剤からなる積層膜35、および、ガラス基板36を備えて構成されている。これらの各構成要素31〜36のうち、液晶層34を除く他の構成要素31〜33,35,36については、一般的な液晶表示装置の液晶セルにおけるものと同様のものであり、公知のものであるため、ここではその説明を省略する。
そして、積層膜35とガラス基板36との間には、緑色発光体部21、赤色発光体部22、拡散領域23および光吸収層(ブラックマトリクス)24からなる光励起蛍光体20が配設されている。つまり、光励起蛍光体20は、いわゆるイン・セル化されて、液晶セル内に配されている。ただし、光励起蛍光体20は、必ずしもイン・セル化されている必要はなく、液晶セル外に配されていても構わない。
以上のように構成された液晶表示装置では、図1および図2のいずれの構成においても、バックライト光源10が単色光を照射し、その単色光を基に光励起蛍光体20が他の単色光を発光するようになっている。したがって、一般的な液晶表示装置のように、光源から出射された白色光に対してカラーフィルターを通過させることで所望色の光を得るといった処理が不要である。すなわち、図1または図2の構成の液晶表示装置では、光源からの照射光の有効利用効率の向上を図ることができ、その結果、消費電力の低下を達成することが可能となる。さらには、光励起蛍光体20を構成する発光粒子の選択の自由度、発光強度の設計自由度を高くすることができる結果、一層発光効率の高い液晶表示装置を得ることが可能となる。
また、図1および図2の構成の液晶表示装置は、上述したように、どちらも高効率という点においては基本的に同様の特性を持っている。ただし、図2の構成の液晶表示装置では、最終的に蛍光面の発光を目視するので、非常に広い視野角が得られるのに対して、図1の構成の液晶表示装置では、光励起蛍光体20が外光による悪影響を受け難くなる点で、これらは互いに相違する。
次に、以上のような図1および図2の構成の液晶表示装置における要部である液晶セルの構成、すなわち本発明に係る液晶表示装置の特徴的な構成について説明する。
図3は、本発明に係る液晶表示装置の要部構成の一例を示す説明図である。
図3(a)に示すように、液晶セル30は、対向する透明基板31,36間に液晶層34が封入され、その周りがシールされた構造を有しており、液晶層34への電圧印加により光の透過状態を変化させるように構成されたものである。透明基板31,36としては、主にガラスが用いられることが多いが、プラスチックを用いても構わない。なお、ここでは、説明の簡略化のため、液晶層34への電圧印加を行うための電極や、画素選択のためのTFT32等といった他の構成要素(図2参照)については、図示を省略している。
液晶層34は、液晶分子37に二色性色素38が添加されてなるものである。
液晶分子37は、細長い棒状の剛直な構造を有している。そして、長軸方向の誘電率が大きいために、電圧を印加すると電界方向に分子長軸が揃うようになっている。
二色性色素38は、方向によって吸収波長が変わる色素であり、液晶分子37と同様に、細長い棒状の剛直な構造となっている。そして、二色性色素38は、分子の長軸方向の偏光を吸収する性質を有している。
これら液晶分子37および二色性色素38は、互いに平行に配向しようとする性質がある。したがって、液晶分子37の配向が変化すると、二色性色素38もそれに倣って配向が変化するようになっている。
また、液晶セル30には、図3(a)および(b)に示すように、液晶層34における液晶分子37および二色性色素38の配向を制御するための隔壁39が設けられている。
隔壁39は、フォトリソグラフィ技術を利用して形成すればよい。具体的には、透明基板31上にパターン形成用レジン組成物のベタ膜を例えばスピンコート法によって成膜し、当該ベタ膜に対してフォトリソグラフィ技術を利用したパターニングを行うことで、隔壁39を形成することが考えられる。なお、隔壁39の基になるパターン形成用レジン組成物については、公知のものを用いればよいため、ここではその具体的な説明を省略する。
このような隔壁39は、液晶層34の面内を所定領域毎に区切るように形成されているものとする。ここで、「所定領域」とは、液晶セルにおける各画素領域に対応して設定された領域のことをいう。ただし、必ずしも一つの画素領域に一つの所定領域が対応している必要はなく、一つの画素領域に対応して複数の所定領域が設定されていても構わない。一つの画素領域に一つの所定領域が対応していれば、当該画素領域についての開口率を最大限に確保し得るようになる。一方、一つの画素領域に対応して複数の所定領域が設定されていれば、隔壁39の形成位置のアライメントずれに起因する開口率のバラツキを極力抑制し得るようになる。
つまり、隔壁39は、液晶層34の面内を所定領域毎に区切るべく、当該所定領域を囲うように配設されている。
具体的には、図3(b)に示すように、各画素領域に対応して設定された所定領域の四方を囲うように、当該所定領域の外周縁に沿って平面矩形状に隔壁39を配設することが考えられる。
ただし、隔壁39は、必ずしも所定領域を閉じ込めるように配されている必要はなく、一部に閉じていない部分を含むように配されていてもよい。
図4は、隔壁の平面形状の具体例を示す説明図である。
隔壁39の平面形状は、図4(a)のような所定領域を閉じ込める平面矩形状とすることが考えられるが、例えば図4(b)のように一部(具体的には、矩形の頂部。)に閉じていない部分を含むものであってもよい。また、図4(c),(d)のように、領域央部近傍に島状部分を有していたり、図4(e),(f)のように、矩形頂部がR形状に形成されたものであってもよい。さらには、必ずしも平面矩形状である必要はなく、図4(g)〜(j)のような多角形状であったり、あるいは図4(k),(l)のような円形状であっても構わない。
このように、隔壁の平面形状は、液晶層34の面内を所定領域毎に区切るべく、当該所定領域を囲うように配設されていれば、特に限定されるものではない。そして、ここでいう「所定領域を囲う」には、当該所定領域の外周縁に沿って当該所定領域を閉じるように配されている場合の他に、一部に閉じていない部分を含む場合も該当する。
以上のような構成の液晶セル30において、ホモジニアス配向(水平配向)処理をすると、液晶層34における液晶分子37および二色性色素38は、透明基板31,36との界面および隔壁39との界面の全てにつき、当該界面に対して平行に配向しようとする。その結果、液晶層34における液晶分子37および二色性色素38は、図3(b)に示すように、同心円状または螺旋状の配向が得られることになる。さらに、液晶層34にカイラル剤を混合する場合には、セル上部と下部で配向にねじれが発生し、TN(twisted nematic)型液晶のようなツイスト状態が発生して系全体のエネルギーが最小となる状態で定常状態となる。
つまり、上述した構成の液晶セル30では、液晶層34の面内を所定領域毎に区切る隔壁39が形成されているので、当該液晶層34における液晶分子37および二色性色素38の配向が、同心円状または螺旋状になるのである。ここで、「配向が同心円状または螺旋状」とは、基板面内において、細長い棒状の剛直な構造を有した液晶分子37および二色性色素38が、同一方向を向くように揃っているのではなく、同心円若しくは螺旋を描く状態、またはこれと同視できる状態(同心円若しくは螺旋に近い状態)に配されていることをいう。これは、隔壁39の界面と平行に配向しようとする液晶分子37および二色性色素38の性質を利用したものである。
このように、同心円状または螺旋状に配向された状態の二色性色素38は、特定の同一方向を向くように揃っているわけではないので、全方位の偏光を吸収することになる。したがって、上述した構成の液晶セル30を備えた液晶表示装置では、液晶層34に添加されている二色性色素38が全方位の偏光を吸収するので、偏光子を要することなく、黒表示が得られるようになる。
また、上述した構成の液晶セル30を備えた液晶表示装置では、当該液晶セル30に電圧を印加すると、図3(c)に示すように、当該液晶セル30の上下方向、すなわち透明基板31,36の基板面に対する法線方向に、電界が発生する。そして、液晶分子37と二色性色素38の長軸が電界方向に揃うことになる。この状態では、二色性色素38は光を吸収しない。したがって、上述した構成の液晶セル30を備えた液晶表示装置において、基板面の法線方向に電界を発生させた状態では、白表示が得られることになる。
以上に説明したように、本実施形態における液晶表示装置によれば、液晶層34に添加されている二色性色素38の配向を同心円状または螺旋状にすることで、偏光子を不要とすることができる。したがって、当該偏光子を必要とする場合に比べて、光の利用効率を約2倍程度向上させることが可能となり、その結果として光利用効率に優れた明るい画像表示を実現することができる。
しかも、同心円状または螺旋状に配向された状態の二色性色素38を含む液晶層34を備えた液晶セルを1枚用意すればよいため、ハイルマイヤー型ゲストホスト液晶を直交して積層する場合よりも、簡素な構造で済み、装置コストの点でも有利である。
さらには、階調制御および応答速度のいずれも一般的な液晶セルと同等なため、動画表示にも十分対応可能であり、階調制御が難しく応答速度の遅いホワイトテイラー型ゲストホスト液晶の欠点を補うことができる。
つまり、本実施形態における液晶表示装置によれば、多階調制御および高速応答を両立可能としつつ、1枚の液晶セル30のみであっても、偏光子を不要にすることを実現可能とし、これにより光の利用効率を向上させることができるようになる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、隔壁39が、各画素領域に対応して設定された所定領域の四方を囲うように形成されている。したがって、液晶層34に添加されている二色性色素38の配向を同心円状または螺旋状にすること可能にしつつ、当該隔壁39の平面形状が多角形状や円形状等の場合に比べて、当該隔壁39の形成を容易化することが可能となり、また面内領域の効率的な活用を実現し得るようになる。
隔壁39が囲う所定領域は、既に説明したように、一つの画素領域に一つが対応していてもよいし、複数が対応していてもよい。ただし、複数が対応している場合には、アライメントずれに対する開口率バラツキの発生を抑制し得るようになる。このことは、隔壁39が囲う一つの所定領域が一つの画素領域よりも細かくなるように設定すると、積層される各構成要素のアライメントずれに対する許容量の増大化により、当該アライメントのための位置合わせを不要にできることを意味すると言える。
ところで、上述した実施形態では、図2および図3に示したように、隔壁39の形成高さが、液晶層34の厚さ方向の全域に及ぶ場合を例に挙げている。ただし、隔壁39の形成高さは、必ずしも液晶層34の厚さ方向の全域に及んでいる必要はない。すなわち、隔壁39は、液晶層34の厚さの一部分に相当する高さに形成されていても構わない。一部分に相当する高さであっても、当該部分における配向状態が支配的になることから、液晶層34の厚さ方向の全域にわたって、液晶分子37および二色性色素38の配向を同心円状または螺旋状にし得るからである。このような配向状態に対して支配的となる形成高さは、少なくとも液晶層34の厚さの半分程度であればよい。具体的には、例えば液晶層34の厚さが5μm程度であれば、隔壁39の形成高さは2.5μm程度以上であればよい。
隔壁39を液晶層34の厚さの一部分に相当する高さに形成する場合には、液晶層34の厚さ方向における当該隔壁39以外の部分に、支柱を形成することが考えられる。すなわち、液晶層34の厚さ方向において、隔壁39に重なるように、支柱を形成するのである。支柱は、面内における所定要所の複数個所に形成すればよい。また、支柱の形成についても、隔壁39と同様に、フォトリソグラフィ技術を利用して行えばよい。
このように、隔壁39に重ねて支柱を形成すれば、当該支柱の形成部分において、液晶層34の流動性を確保し得るようになる。すなわち、隔壁39上の要所に配置するように支柱を重ねて形成することで、液晶分子37および二色性色素38の配向に対する規制力を維持したまま、隣り合う領域間での液晶層34の流動性を高めることができる。したがって、隔壁39の形成高さが液晶層34の厚さ方向の全域に及んでいる場合に比べて、セル作成時の液晶注入を容易化することが実現可能となる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、上述した構成の液晶セル30を、単色光を照射するバックライト光源10と組み合わせて、当該液晶表示装置を構成している。したがって、液晶セル30が偏光子を不要とすることにより当該偏光子を必要とする場合に比べて光の利用効率を向上させているのに加えて、バックライト光源10がカラーフィルターを不要とすることにより当該カラーフィルターを必要とする場合に比べて光の利用効率を向上させているので、原理的には一般的な構成の液晶表示装置に比べて約6倍程度の光利用効率の向上が図れるようになる。つまり、従来の一般的な構成の液晶表示装置に比べて、大幅な光利用効率の向上が図れる。
さらに、本実施形態における液晶表示装置では、上述した構成の液晶セル30を、単色光を照射するバックライト光源10のみならず、当該バックライト光源10からの単色光を他の単色光に変換する光励起蛍光体20とも組み合わせて、当該液晶表示装置を構成している。したがって、光励起蛍光体20を使用することで、従来の一般的な構成の液晶表示装置のようにカラーフィルターを必要とする場合に比べて、広い色域による画像表示を行うことが実現可能になる。
しかも、光励起蛍光体20を使用する原色照明方式と、偏光子を不要とする液晶セル30とを組み合わせることで、広い視野角特性が得られるようになる。
図5は、視野角特性に関する説明図である。
例えば、図5(a)に示すように、従来の一般的な構成の液晶表示装置に光励起蛍光体51を使用する原色照明方式を組み合わせた場合、偏光子52を必要とすることから、液晶層53と光励起蛍光体51の蛍光面との間の距離が大きいことによる視差と混色の発生が問題となるおそれがある。
これに対して、図5(b)に示すように、本実施形態で説明した構成の液晶セル30を、光励起蛍光体20を使用する原色照明方式と組み合わせれば、液晶層34における液晶分子37および二色性色素38の配向状態によって偏光機能が当該液晶層34に内蔵されることになり、当該液晶層34と光励起蛍光体20の蛍光面との間に偏光子を介在させる必要がない。そのため、液晶層34と光励起蛍光体20の蛍光面との間の距離を、偏光子52を必要とする場合に比べて小さくすることが可能になり、その結果として視差と混色の発生が問題を改善することができるという利点が得られる。
なお、以上に説明した実施形態では、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、本実施形態では、光励起蛍光体20を使用する原色照明方式に液晶セル30を組み合わせた場合を例に挙げて説明したが、当該液晶セル30は光源からの白色光に対してカラーフィルターを通過させることで所望色の光を得る照明方式にも適用可能であり、その場合であっても偏光子が不要となる分だけ光の利用効率を向上させることができる。
また、本実施形態で説明した液晶表示装置は、いずれの照明方式に適用した場合においても、テレビジョン装置として用いることが考えられるが、その他にも、デスクトップ型のパーソナルコンピュータのモニタ装置、ノート型パーソナルコンピュータ、液晶モニタを有するビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置、PDA、携帯電話機等に用いることができることは勿論のこと、液晶表示装置を有する種々の電子機器に広く用いることができる。
本発明に係る液晶表示装置の概略構成の一例を示す斜視図である。 本発明に係る液晶表示装置の概略構成の他の例を示す断面図である。 本発明に係る液晶表示装置の要部構成の一例を示す説明図である。 本発明に係る液晶表示装置における隔壁の平面形状の具体例を示す説明図である。 液晶表示装置における視野角特性に関する説明図である。
符号の説明
10…バックライト光源、20…光励起蛍光体、30…液晶セル、34…液晶層、37…液晶分子、38…二色性色素、39…隔壁

Claims (5)

  1. 液晶分子に二色性色素が添加されてなる液晶層と、
    前記液晶層における前記液晶分子および前記二色性色素の配向を同心円状または螺旋状にするために形成された隔壁と
    を備える液晶表示装置。
  2. 前記隔壁は、各画素領域に対応して設定された所定領域の四方を囲うように形成されている
    請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記隔壁は、前記液晶層の厚さの一部分に相当する高さに形成されている
    請求項1または2記載の液晶表示装置。
  4. 単色光を照射するバックライト光源
    を備える請求項1、2または3記載の液晶表示装置。
  5. 前記バックライト光源から照射される単色光によって励起されて当該単色光とは異なる単色光を発光する光励起蛍光体
    を備える請求項4記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011181381A (ja) * 2010-03-02 2011-09-15 Stanley Electric Co Ltd 車両用灯具
JP2017146580A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 表示装置
CN111736379A (zh) * 2020-06-17 2020-10-02 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 一种摄像模组及显示装置
WO2021109280A1 (zh) * 2019-12-04 2021-06-10 Tcl华星光电技术有限公司 一种液晶显示面板以及显示装置

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