JP2009239600A - 撮像装置および撮像装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 バルブ撮影等の長時間露出において、露光時間の予測を立てられやすい撮像装置および撮像装置の制御方法を提供する。
【解決手段】 所定の周期で被写体像を繰り返し撮像し、それによって得られた複数の画像を加算演算して加算画像を生成する。そして、繰り返し撮像動作の実行中に手動操作部材が操作された場合に(#201→Y)、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示する(#217)。加算画像の露光量の変化を容易に把握することにより、バルブ撮影等の長時間露出において、露光時間の予測を立てることが容易となる。
【選択図】 図8
【解決手段】 所定の周期で被写体像を繰り返し撮像し、それによって得られた複数の画像を加算演算して加算画像を生成する。そして、繰り返し撮像動作の実行中に手動操作部材が操作された場合に(#201→Y)、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示する(#217)。加算画像の露光量の変化を容易に把握することにより、バルブ撮影等の長時間露出において、露光時間の予測を立てることが容易となる。
【選択図】 図8
Description
本発明は、撮像装置および撮像装置の制御方法に関し、詳しくは、バルブ撮影等の長時間撮影において露光の進展度に応じた被写体画像を表示可能な撮像装置および撮像装置の制御方法に関する。
一般に、星空や花火、夜景等の被写体を撮影する場合にはバルブ撮影を利用することが多い。ただ、バルブ撮影は撮影対象や周囲条件に応じて適切な露光秒時(シャッタ開からシャッタ閉までの時間)が様々であり、撮影者は自身の判断で出来上がりの画像を見ることなく、露光時間を決めなければならなかった。そのため、その判断を誤ると露光不足、露光過多になってしまうという問題があった。
そこで、バルブ撮影等の際に、露光に応じて撮影画像を観察できると、リアルタイムで露光レベルを観察することができ、露光時間の判断が容易になる。例えば、特許文献1には、撮像動作中に、所定の時間間隔(例えば、1/10秒)で撮像素子から画素信号を取り出し、順次加算した画像を液晶モニタに表示する撮像装置が開示されている。
特開2005−117395号公報
特許文献1に記載の撮像装置によれば、露光の進み具合を把握することができるので、バルブ撮影でも大きな失敗を防ぐことができる。しかし、バルブ撮影は長時間の露光の場合が多く、露光は徐々に進むことから、順次加算した画像の更新を観察しているだけでは、その変化量がわからず、いつ適正露光になるかの予測がつき難く、結局、撮像装置の脇で付きっきりで撮影をしなければならないという不都合があった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、バルブ撮影等の長時間露出において、露光時間の予測を立てられやすい撮像装置および撮像装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1の発明に係わる撮像装置は、所定の周期で被写体像を繰り返し撮像する撮像部と、上記撮像部で撮像された複数の画像を加算演算して加算画像を生成する加算画像生成部と、手動操作部材と、上記撮像部による上記繰り返し撮像動作の実行中に上記手動操作部材が操作された場合に、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示する画像表示部と、を具備する。
第2の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記画像表示部は、上記手動操作部材の操作状態に応じて上記過去のタイミングを決定する。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記画像表示部は、上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記加算画像生成部によって生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示する。
第4の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記画像表示部は、上記過去の加算画像と共に、その加算画像の過去のタイミングを表示する。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記画像表示部は、上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記加算画像生成部によって生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示する。
第4の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記画像表示部は、上記過去の加算画像と共に、その加算画像の過去のタイミングを表示する。
第5の発明に係わる撮像装置の制御方法は、所定の周期で被写体像を繰り返し撮像し、それによって得られた複数の画像を加算演算して加算画像を生成する撮像装置の制御方法において、上記繰り返し撮像動作の実行中に手動操作部材が操作された場合に、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示する。
第6の発明に係わる撮像装置の制御方法は、上記第5の発明において、上記繰り返し撮像動作の実行中に上記手動操作部材が操作された場合に、上記手動操作部材の操作状態に応じて上記過去のタイミングを決定する。
第7の発明に係わる撮像装置の制御方法は、上記第5の発明において、上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示する。
第8の発明に係わる撮像装置の制御方法は、上記第5の発明において、上記過去の加算画像の表示の際に合わせてその過去の加算画像の過去のタイミングを表示する。
第7の発明に係わる撮像装置の制御方法は、上記第5の発明において、上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示する。
第8の発明に係わる撮像装置の制御方法は、上記第5の発明において、上記過去の加算画像の表示の際に合わせてその過去の加算画像の過去のタイミングを表示する。
本発明によれば、バルブ撮影等の長時間露出において、過去における加算画像を表示することができることから、加算画像の変化量をつかみやすく、この変化量から適正露光となる露光時間の予測を立てられやすい撮像装置および撮像装置の制御方法を提供することができる。
以下、図面に従って本発明を適用したデジタル一眼レフカメラを用いて好ましい一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るデジタル一眼レフカメラについて背面からみた外観斜視図である。
このデジタル一眼レフカメラは、カメラ本体200と交換レンズ100とから構成されている。カメラ本体200の上面にはレリーズ釦21、撮影モードダイヤル22、情報設定ダイヤル24、ストロボ50等が配置されている。レリーズ釦21は、撮影者が半押しするとオンする第1レリーズスイッチと、全押しするとオンする第2レリーズスイッチを有している。この第1レリーズスイッチ(以下、1Rと称する)のオンによりカメラは焦点検出、撮影レンズのピント合わせ、被写体輝度の測光等の撮影準備動作を行い、第2レリーズスイッチ(以下、2Rと称する)のオンによりカメラは撮像素子221(図2参照)の出力に基づいて被写体像の画像データの取り込みを行う撮影動作を実行する。
撮影モードダイヤル22は回転可能に構成された操作部材であり、撮影モードダイヤル22上に設けられた撮影モードを表す絵表示または記号を指標に合致させることにより、プログラム撮影モード(P)、絞り優先撮影モード(A)、シャッタ撮影優先モード(S)、マニュアル撮影モード(M)、バルブモード(B)等の各撮影モードを選択することができる。
情報設定ダイヤル24は回転可能に構成された操作部材であり、情報表示画面等において、情報設定ダイヤル24の回転操作により所望の設定値やモード等を選択することができる。バルブモードが設定されたときには、露光中の画像表示の更新時間の設定を行うことができる。また、バルブモードが設定され、かつバルブ撮影を行っている際に、情報設定ダイヤル24を回転操作することにより、過去の加算画像の時間的な戻し動作や送り動作を行うことができる。ストロボ50は、ポップアップ式の補助照明装置であり、図示しない操作釦を操作することにより、ストロボ50がポップアップし被写体に対して照射可能となる。
カメラ本体200の背面には、液晶モニタ26、連写/単写釦27、AFロック釦28、アップ用十字釦30U、ダウン用十字釦30D、右側釦30R、左側釦30L(これらの各十字釦30U、30D、30R、30Lを総称する際には、十字釦30と称する)、OK釦31、ライブビュー表示釦33、拡大釦34、メニュー釦37、再生釦38が配置されている。液晶モニタ26は、ライブビュー表示を行い、また、撮影済みの被写体像を再生表示し、撮影情報やメニューを表示するための表示装置である。また、バルブ撮影時には、露光動作中に撮像素子221によって取得した画像信号に基づいて画像を表示する。これらの表示を行うことができるものであれば、液晶に限らない。
連写/単写釦27は、レリーズ釦21が全押しされている間は連続して撮影する連写モードと、レリーズ釦21が全押しされると、1駒、撮影する単写モードのモード切り換え用の操作部材である。AEロック釦28は、測光値を固定するための操作部材である。これによって、撮影対象の輝度を測定した後、このAEロック釦28を操作すると、構図を変更しても測光値が保持され、露光レベルが変化しないで撮影を行うことができる。
十字釦30は液晶モニタ26上で、X方向とY方向の2次元方向にカーソルの移動を指示するための操作部材であり、また、記録媒体277に記録された被写体像を再生表示するにあたって、被写体像の選択指示にも使用する。なお、アップ、ダウン、左、右用の4つの釦を設ける以外にも、タッチスイッチのように2次元上で操作方向を検出できるスイッチ等、2次元方向に操作できる操作部材に置き換えることも可能である。
また、バルブモードが設定され、かつバルブ撮影を行っている際に、十字釦30の左側釦30Lを操作することにより、過去の加算画像の戻し動作を行い、また右側釦30Rを操作することにより過去の加算画像から最新の加算画像へ送り動作を行うことができる。OK釦31は、十字釦30やコントロールダイヤル24等によって選択された各種項目を確定するための操作部材である。
ライブビュー表示釦33は、情報表示等の表示画面からライブビュー表示に切り換え、またはライブビュー表示から情報表示等の表示画面に切り換えるための操作釦である。なお、ライブビュー表示は、被写体像記録用の撮像素子221の出力に基づいて液晶モニタ26に被写体像を観察用に表示するモードであり、情報表示はデジタル一眼レフカメラの撮影情報を表示設定するために液晶モニタ26に表示されるモードである。拡大釦34は、液晶モニタ26に被写体像の一部分を拡大表示するための操作部材であり、前述の十字釦30を操作することによって拡大位置を変更することができる。
メニュー釦37は、このデジタル一眼レフカメラの各種モードを設定するためのメニューモードに切り換えるための操作部材であり、このメニュー釦37の操作によってメニューモードを選択すると、液晶モニタ26にメニュー画面が表示される。メニュー画面は複数の階層構造となっており、十字釦30で各種項目を選択し、OK釦31の操作により選択を決定する。
再生釦38は、撮影後に記録した被写体画像を液晶モニタ26に表示させることを指示するための操作釦である。後述するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)267、記録媒体277にJPEG等の圧縮モードで記憶されている被写体の画像データを伸張して表示する。
カメラ本体200の側面には、記録媒体収納蓋40が開閉自在に取り付けられている。この記録媒体収納蓋40を開放すると、この内部に記録媒体277用の装填スロットが設けられており、記録媒体277はカメラ本体200に対して、着脱自在に装填可能となっている。
次に、図2を用いて、デジタル一眼レフカメラの電気系を主とする全体構成を説明する。本実施形態では、交換レンズ100とカメラ本体200は別体で構成され、通信接点300にて電気的に接続されているが、交換レンズ100とカメラ本体200を一体に構成することも可能である。なお、内蔵式のストロボ50の回路ブロックは図2において、省略してある。
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101と、開口量を調節するための絞り103が配置されている。撮影光学系101はレンズ駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動されるよう接続されている。
レンズ駆動機構107および絞り駆動機構109は、それぞれレンズCPU111に接続されており、このレンズCPU111は通信接点300を介してカメラ本体200の通信回路273に接続されている。レンズCPU111は交換レンズ100内の制御を行うものであり、レンズ駆動機構107を制御してピント合わせや、ズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、交換レンズ100の開放絞り値や焦点距離情報等のレンズ固有情報や、光学系位置検出機構(不図示)によって検出された焦点距離や焦点位置情報を、カメラ本体200に送信する。
カメラ本体200内には、被写体像を観察光学系に反射するためにレンズ光軸に対して45度傾いた位置(下降位置、被写体像観察位置)と、被写体像を撮像素子221に導くために跳ね上がった位置(上昇位置、退避位置)との間で、回動可能な可動ミラー201が設けられている。この可動ミラー201の上方には、被写体像を結像するためのフォーカシングスクリーン205が配置され、このフォーカシングスクリーン205の上方には、被写体像を左右反転させるためのペンタプリズム207が配置されている。
このペンタプリズム207の出射側(図2で右側)には被写体像観察用の接眼レンズ(不図示)が配置され、この脇であって被写体像の観察に邪魔にならない位置に測光センサ211が配置されている。この測光センサ211は、測光処理回路241に接続され、測光センサ211の出力は、この測光処理回路241によって増幅処理やアナログ−デジタル変換等の処理がなされる。
上述の可動ミラー201の中央付近はハーフミラーで構成されており、この可動ミラー201の背面には、ハーフミラー部で透過した被写体光をカメラ本体200の下部に反射するためのサブミラー203が設けられている。このサブミラー203は、可動ミラー201に対して回動可能であり、可動ミラー201が跳ね上がっているときには(図2において破線位置)、ハーフミラー部を覆う位置に回動し、可動ミラー201が被写体像観察位置(下降位置)にあるときには、図示する如く可動ミラー201に対して開いた位置にある。
この可動ミラー201は可動ミラー駆動機構239によって駆動されている。また、サブミラー203の下方には焦点検出センサ243が配置されており、この焦点検出センサ243の出力は焦点検出処理回路245に接続されている。焦点検出センサ243は、撮影光学系101によって結像される被写体像の焦点ズレ量(デフォーカス量)を測定するために、撮影光学系101の周辺光束を2光束に分離する公知の位相差AF光学系と1対のセンサとから構成されている。
可動ミラー201の後方には、露光時間制御用のフォーカルプレーンタイプのシャッタ213が配置されており、このシャッタ213はシャッタ駆動機構237によって駆動制御される。シャッタ213の後方には撮像素子221が配置されており、撮影光学系101によって結像される被写体像を電気信号に光電変換する。なお、撮像素子211としては、CCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary
Metal Oxide Semiconductor)等の二次元撮像素子を使用できることは言うまでもない。
Metal Oxide Semiconductor)等の二次元撮像素子を使用できることは言うまでもない。
前述のシャッタ213と撮像素子221の間には、被写体光束から赤外光成分と、高周波成分を除去するための光学フィルタである赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217が配置されている。
撮像素子221は撮像素子駆動回路223に接続され、この撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読出し等が行われる。撮像素子駆動回路223は、画像信号のアナログデジタル変換を行うADC(Analogue Digital Converter)225に接続されている。ADC225の出力は、暗電流除去回路227に接続されている。暗電流除去回路227は、撮像素子221で発生する暗電流を除去するための回路であり、撮像素子221の周辺部の遮光領域で発生した暗電流を用いて、被写体像を表す画像データを補正する。
暗電流除去回路227は、ASIC(Application Specific
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されている。このデータバス252には、シーケンスコントローラ(以下、「ボディCPU」と称す)251、画像処理回路257、圧縮伸張回路259、ビデオ信号出力回路261、SDRAM制御回路265、入出力回路271、通信回路273、記録媒体制御回路275、フラッシュメモリ制御回路279、スイッチ検知回路283が接続されている。
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されている。このデータバス252には、シーケンスコントローラ(以下、「ボディCPU」と称す)251、画像処理回路257、圧縮伸張回路259、ビデオ信号出力回路261、SDRAM制御回路265、入出力回路271、通信回路273、記録媒体制御回路275、フラッシュメモリ制御回路279、スイッチ検知回路283が接続されている。
データバス252に接続されているボディCPU251は、このデジタル一眼レフカメラの動作を制御するものである。データバス252に接続された画像処理回路257は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張回路259はSDRAM267に記憶された画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式で圧縮し、また、圧縮画像データを伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
ビデオ信号出力回路261は液晶モニタ駆動回路263を介して液晶モニタ26に接続される。ビデオ信号出力回路261は、SDRAM267、記録媒体277に記憶された画像データを、液晶モニタ26に表示するためのビデオ信号に変換するための回路である。液晶モニタ26は、図1に示すように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らないし、また液晶に限らず他の表示装置でも構わない。
SDRAM267は、SDRAM制御回路265を介してデータバス252に接続されており、このSDRAM267は、画像処理回路257によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路259によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
上述の撮像素子駆動回路223、シャッタ駆動機構237、可動ミラー駆動機構239、測光処理回路241、焦点検出処理回路245に接続される入出力回路271は、データバス252を介してボディCPU251等の各回路とデータの入出力を制御する。
レンズCPU111と通信接点300を介して接続された通信回路273は、データバス252に接続され、ボディCPU251等とのデータのやりとりや制御命令の通信を行う。データバス252に接続された記録媒体制御回路275は、記録媒体277に接続され、この記録媒体277への画像データ等の記録及び画像データ等の読み出しの制御を行う。
記録媒体277は、xDピクチャーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)またはメモリスティック(登録商標)等の書換え可能な記録媒体のいずれかが装填可能となるように構成され、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、通信接点を介してハードディスクを接続可能に構成してもよい。
フラッシュメモリ制御回路279は、フラッシュメモリ(Flash Memory)281に接続され、このフラッシュメモリ281は、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するためのプログラムが記憶されており、ボディCPU251はこのフラッシュメモリ281に記憶されたプログラムに従ってデジタル一眼レフカメラの制御を行う。なお、フラッシュメモリ281は、電気的に書換え可能な不揮発性メモリである。
レリーズ釦21の第1ストローク(半押し)を検出する1Rスイッチや、第2ストローク(全押し)を検出する2Rスイッチ、パワースイッチ、メニュー釦37に連動するメニュースイッチ、撮影モードダイヤル22に連動するダイヤルスイッチ、情報設定ダイヤル24に連動するダイヤルスイッチ、十字釦30の各釦30U、30D、30R、30Lに連動するスイッチ、その他の操作部材に連動する各種スイッチを含む各種スイッチ285は、スイッチ検知回路283を介してデータバス252に接続されている。
次に、バルブ撮影における露光中の画像表示に関連する構成について、図3を用いて説明する。制御部297は、デジタル一眼レフカメラ全体を制御するボディCPU251によって構成される。撮像部291は、撮像素子221、撮像素子駆動回路223、ADC回路225、暗電流除去回路227等を含み、画像信号に基づく画像データを出力する。撮像部291の出力は加算演算部292に接続されている。
加算演算部292は、ボディCPU251と画像処理回路257によって構成されており、撮像部291から画像データを入力すると共に、加算画像記憶部293の記憶領域に記憶された前回の加算画像データを入力し、両者を加算演算して新たな加算画像を生成し、加算画像記憶部293に出力する。加算画像記憶部293は、SDRAM267等の一時記憶装置によって構成され、記憶領域1から記憶領域nnに区分けされた多数の記憶領域を有し、各記憶領域には、それまでの加算画像データが順番に記憶される。
すなわち、最初の画像データを記憶領域1に記憶し、次に、撮像部291から画像データが出力されると、その画像データと記憶領域1に記憶されている直前の加算画像データとの加算演算値が行われ、新たな加算画像データが記憶領域2に記憶される。このように、制御部297の制御に従って加算画像記憶部293には、撮像部291から画像データが出力されるたびに、それまでの画像データが加算演算され、記憶領域に順次、記憶される。
画像表示部296は、液晶モニタ26、液晶モニタ駆動回路263等によって構成され、加算画像記憶部293から読み出された画像を表示する。設定部298は、情報設定ダイヤル24、十字釦30の左側釦30L、右側釦30R等によって構成され、バルブ撮影時に過去の加算画像の戻し動作や、過去の加算画像から最新の加算画像への送り動作を行う。画像記録部295は、記憶媒体277によって構成され、バルブ撮影の終了時に最終的な加算画像を記録する。
このように構成されているので、制御部297は、設定された更新時間間隔で、撮像部291から画像データを出力させ、加算演算部292は、この画像データと加算画像記憶部293に記憶されている直前の加算値とを加算演算する。そして、加算画像記憶部293の各記憶領域には、各画像データ出力時までの画像データの加算値が順次、記憶される。
加算画像記憶部293に記憶されている画像データに基づく画像が、画像表示部296に表示される。記憶領域1に記憶されている画像データは、一番最初の露光であることから、図11(a)のように露出不足の画像であり、次に記憶される記憶領域2の画像は最初の露光の画像データが加算されることから、図11(b)のように少し明るくなる。順次、画像データが累積されるたびに少しずつ明るい画像となり、記憶領域6の画像は図11(f)のように適正露光に近くなり、さらに画像データの累積が続くと、記憶領域8に記憶された図11(h)のように露出過多の画像となる。
また、本実施形態においては、バルブ撮影時の過去の加算画像の表示を行う。すなわち、バルブ撮影時に、情報設定ダイヤル24を回転操作させると、または十字釦30の右側釦30Rまたは左側釦30Lを操作すると、制御部297は、加算画像記憶部293に記憶されている過去の加算画像を読み出し、図12に示すように、画像表示部296に表示する。情報設定ダイヤル24等を更に操作すると、過去の加算画像の戻しや、過去から最新の加算画像に向けての送りを行うことができる。
次に、本発明の一実施形態におけるデジタル一眼レフカメラの動作の詳細について図4乃至図8に示すフローチャートを用いて説明する。図4は、カメラ本体200側のボディCPU251によるパワーオンリセットの動作である。カメラ本体200に電池が装填されると、このフローがスタートし、カメラ本体200のパワースイッチがオンであるか否かを判定する(#1)。
判定の結果、パワースイッチがオフの場合には、低消費電力の状態であるスリープ状態となる(#3)。このスリープ状態ではパワースイッチがオンとなった場合のみに割り込み処理を行い、ステップ#5以下においてパワースイッチオンのための処理を行う。パワースイッチがオンとなるまでは、パワースイッチ割り込み処理以外の動作を停止し、電源電池の消耗を防止する。ステップ#1において、パワースイッチがオンであった場合、またはステップ#3におけるスリープ状態を脱した場合には、電源供給を開始する(#5)。
次に、撮影モードダイヤル22によって設定された撮影モードや、情報設定ダイヤル24によって設定されたISO感度、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影条件、およびレンズ情報の読み込みを行う(#7)。レンズ情報の読み込みは、レンズCPU111から通信回路273を介して交換レンズ100の開放絞り値や焦点距離情報等のレンズ固有情報の読み込みを行う。このステップで、バルブモードが設定されている場合には、この情報が読み込まれる。
続いて、バルブモードが設定されたか否かの判定を行う(#9)。ステップ#7において撮影モードを読み込んでいることから、読み込まれた撮影モードとしてバルブモードが設定されたか否かの判定を行う。判定の結果、バルブモードが設定されていなかった場合には、測光・露光量演算を行なう(#11)。このステップでは、測光センサ211によって被写体輝度を測光し、露光量を演算し、この露光量を用いて撮影モード・撮影条件に従ってシャッタ速度や絞り値等の露光制御値の演算を行う。
ステップ#9における判定の結果、バルブモードが設定されていた場合には、更新時間(画像データを繰り返し出力する周期)の入力を行う(#31)。この更新時間の入力については、図5を用いて後述する。更新時間の入力が終わると、ステップ#13にジャンプする。バルブモードの場合には、測光に係わりなくユーザー操作によってシャッタ213の開閉が行われることから、ステップ#11の測光・露光量演算は実行されない。
次に、撮影情報を液晶モニタ26に表示する(#13)。撮影情報としては、ステップ#7において読み込んだ撮影モード・撮影条件等と、ステップ#11において演算したシャッタ速度や絞り値の露出制御値等である。撮影モードとして、バルブモードが設定された場合には、図9に示すように、バルブモード表示301や更新時間表示302が、他の撮影情報と共に、液晶モニタ26上に表示される。
撮影情報の表示を行うと、次に、再生釦38に連動する再生スイッチがオンか否かの判定を行う(#17)。再生モードは、再生釦38が操作された際に、記録媒体277に記録された画像データを読み出して液晶モニタ26に表示するモードである。判定の結果、再生スイッチがオンの場合には、再生動作を実行する(#33)。
ステップ#17における判定の結果、再生スイッチがオンではなかった場合には、メニュー釦37に連動するメニュースイッチがオンか否かの判定を行なう(#19)。このステップでは、メニュー釦37が操作され、メニューモードが設定されたか否かを判定する。判定の結果、メニュースイッチがオンであった場合には、液晶モニタ26にメニュー表示し、メニュー設定動作を行う(#35)。メニュー設定動作によって、AFモード、ホワイトバランス、ISO感度設定、ドライブモードの設定等、各種の設定動作を行うことができる。
ステップ#19における判定の結果、メニュースイッチがオンでなかった場合には、レリーズ釦21が半押しされたか、すなわち、1Rスイッチがオンか否かの判定を行う。判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、撮影準備と撮影を行う撮影動作のサブルーチンを実行する(#37)。このサブルーチンの詳細は図6を用いて後述する。
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンでなかった場合には、ステップ#1と同様に、パワースイッチがオンか否かの判定を行なう(#23)。判定の結果、パワースイッチがオンであった場合には、ステップ#7に戻り、前述の動作を繰り返す。一方、パワースイッチがオンではなかった場合には、電源供給を停止し(#25)、ステップ#3に戻り、前述のスリープ状態となる。
次に、ステップ#31の更新時間の入力動作について、図5を用いて説明する。このサブルーチンに入ると、まず、更新時間を入力するために、情報設定ダイヤル24が操作されたか否かの判定を行う(#45)。判定の結果、情報設定ダイヤル24が操作されていなかった場合には、元のルーチンに戻る。一方、情報設定ダイヤル24が操作されていた場合には、スイッチ検知回路283はその回転方向を検出する(#47)。
続いて、検出された回転方向が更新時間を減少させる方向か否かの判定を行う(#49)。判定の結果、更新時間を減少させる回転方向の場合には、前回の更新時間が下限値に達しているか否かの判定を行う(#51)。下限値は、適宜設定すればよいが、例えば0.1秒程度であればよい。判定の結果、下限値に達していなかった場合には、現在の設定状態から順に所定のステップで更新時間を短くする(#53)。
更新時間は、図9に示したように、液晶モニタ26上の撮影情報中に更新表示302として表示されるが、情報設定ダイヤル24によって更新時間を短くする方向に回転操作させるたびに、例えば、現在の設定状態が初期値の30秒であれば、図10の(c)から(a)の下限値の方向に向け、所定のステップで徐々に減少する。このステップは、使い勝手を考慮して適宜決定すれば良い。更新時間短縮が終わると、元のルーチンに戻る。
ステップ#49における判定の結果、減少方向でなかった場合には、前回の更新時間が上限値に達しているか否かの判定を行う(#55)。上限値は適宜設定すればよいが、例えば、暗電流の影響を受けない時間程度として、9分としてもよい。判定の結果、上限値に達していなかった場合には、所定のステップで更新時間を延ばす(#57)。情報設定ダイヤル24によって更新時間を長くする方向に回転操作させるたびに、現在の状態から図10の(e)の上限値の方向に向け、所定のステップで徐々に増加する。更新時間伸長が終わると、元のルーチンに戻る。なお、この更新時間間隔は一例であり、適宜変更できる。
次に、ステップ#37における撮影動作について、図6を用いて説明する。このサブルーチンは、1Rスイッチがオンになるとスタートし、まず、液晶モニタ26に表示されている撮影情報をオフする(#61)。続いて、位相差AF制御のサブルーチンを実行する(#63)。このサブルーチンでは、公知の位相差AFにより撮影光学系101の焦点ズレ方向および焦点ズレ量を検出し、この焦点ズレ方向・焦点ズレ量に基づいて光学系駆動機構107の駆動制御を行い、撮影光学系101のピント合わせを行う。
位相差AFが終わると、ステップ#9と同様に、バルブモードが設定されているか否かを判定する(#65)。判定の結果、バルブモードが設定されていなかった場合には、測光・露光量演算を行い、シャッタ速度や絞り値等の露出制御値を求める(#67)。一方、判定の結果バルブモードが設定されていた場合には、ステップ#67をスキップし、ステップ#69に進む。バルブモードの場合には、前述したように、シャッタ213の開閉時間は撮影者によって決められ、測光および露光量演算は不要のためである。
続いて、シャッタ釦21が全押しされたか、すなわち、2Rスイッチがオンか否かを判定する(#69)。判定の結果、2Rスイッチがオンとはなっていなかった場合には、1Rスイッチがオンか否かを判定する(#87)。判定の結果、1Rスイッチがオンではなかった場合には、撮影動作を終了して、元のルーチンに戻る。一方、判定の結果、1Rスイッチがオンの場合には、ステップ#69に戻り、1Rスイッチと2Rスイッチの状態を検出する待機状態となる。
ステップ#69における判定の結果、2Rスイッチがオンとなると、撮影を行なうためのステップに移る。まず、可動ミラー201の退避動作(上昇位置へ移動)を行う(#71)。これによって、撮影光学系101による被写体光束が撮像素子221の方向に導かれる。続いて、レンズCPU111に絞込み動作を指示し、絞り103の絞り込み動作を実行させる(#73)。
これで、通常の撮影動作もしくはバルブ撮影動作に入る準備ができたので、露光動作を開始する(#75)。露光は、シャッタ213の先幕の走行を開始させると共に、撮像素子221の電荷蓄積を開始する。ステップ#67で求められたシャッタ速度もしくは撮影者によって手動設定されたシャッタ速度に対応する時間が経過すると、シャッタ213の後幕の走行を開始させると共に、撮像素子221の電荷蓄積を終了する。
ここで、バルブモードが設定されていた場合には、レリーズ釦21が全押しされている間、シャッタ213を開放状態とし、この間、撮像素子221によって更新時間間隔で繰り返し画像データを取得し、この画像データに基づく加算画像を液晶モニタ26に更新しながら表示する。この露光動作の詳細は図7を用いて後述する。
露光動作が終了すると、絞り103の開放指示をレンズCPU111に出力し、絞り103を開放し(#77)、可動ミラー201を下降位置へと復帰動作を行う(#79)。続いて、撮像素子221から読み出されて、一時的にSDRAM267に記憶されている通常の画像もしくは加算画像のデータの画像処理を行う(#81)。画像処理された画像データを記録媒体277に記録し(#83)、液晶モニタ26に表示していた画像の表示を停止する(#85)。画像表示を停止させると、元のルーチンに戻る。
次に、ステップ#75における露光動作について、図7を用いて説明する。このサブルーチンに入ると、まず、ステップ#9と同様に、バルブモードが設定されているか否かを判定する(#101)。判定の結果、バルブモードが設定されていなかった場合には、プログラム撮影モード等の通常の撮影モードを実行する。
通常の撮影モードとして、まず、露光時間計時用のタイマーをスタートさせ(#103)、シャッタ213の開放と共に撮像素子221に撮像を開始させる(#105)。すなわち、撮像素子221上に結像している被写体像の光電変換を行い、信号電荷の蓄積を開始させる。ステップ#67で演算された、もしくは手動設定されたシャッタ速度に対応する露光時間(設定秒時)が経過したか否かを判定する(#107)。判定の結果、露光時間が経過すると、シャッタ213を閉じると共に撮像素子221における撮像を停止する(#109)。
続いて、撮像素子221から画像信号の読み出しを行い(#111)、この読み出された画像信号をSDRAM267に一時蓄積する(#113)。この一時蓄積された画像信号に基づいて、液晶モニタ26に撮影画像の表示を行う(#115)。
ステップ#101における判定の結果、バルブモードが設定されていた場合には、はじめに、加算画像記憶部293内に用意された加算画像記憶領域のすべてをクリアし(#119)、ステップ#31において手動入力された更新時間を設定する(#120)。続いて、表示の更新時間計時用のタイマーをスタートさせ(#121)、再生中フラグに0を設定する(#122)。
再生中フラグはバルブ撮影中に過去の加算画像が再生中であるかどうかを識別するためのフラグであり、再生中の場合には“1”が設定され、非再生中の場合(この場合には、最新の加算画像が表示されている)には“0”が設定されている。再生中フラグをリセットすると、次に、ステップ#105と同様に、シャッタ213を開放すると共に撮像を開始する(#123)。
撮像を開始すると、次に、十字釦30または情報設定ダイヤル24が操作されたか否かの判定を行う(#124)。この判定の結果、十字釦30および情報設定ダイヤル24のいずれも操作されていなかった場合には、ステップ#126にジャンプする。一方、十字釦30等のいずれかが操作されていた場合には、過去の加算画像の再生表示を行う(#125)。この過去の加算画像は、加算画像記憶部293から十字釦30等によって指定された過去のタイミングにおける加算画像を読み出すことにより表示する。この過去画像再生の動作については、図8を用いて後述する。
続いて、更新時間計時用のタイマーが、ステップ#120において設定された更新時間を経過した否かの判定を行う(#126)。判定の結果、更新時間が経過していなかった場合には、レリーズ釦21の全押しが解除されたか、すなわち、2Rスイッチがオフとなったか否かを判定する(#151)。2Rスイッチがオンで更新時間が経過していない場合には、ステップ#126とステップ#151を繰り返し判定する待機状態となる。
ステップ#126における判定の結果、更新時間が経過すると、シャッタ213は開のまま撮像素子221の撮像を停止し、画像信号の読み出しを行う(#127、#129)。続いて、更新時間計時用のタイマーを再スタートさせ(#131)、撮像素子221に撮像を開始させる(#133)。
次に、加算画像記憶部293で直前に記憶された記憶領域から加算画像データを読み出し、この画像データとステップ#129において読み出された画像データの加算演算を行う(#135)。ここで得られた加算画像の画像データを、加算画像記憶部293で直前に読み出された記憶領域に隣接する記憶領域に記憶する(#137)。
次に、過去の加算画像の再生中であるか否かの判定を行う(#138)。ステップ#125の過去画像再生のサブルーチンにおいて過去の加算画像を読み出し再生する場合があり、この場合には、再生中フラグに“1”が設定されていることから、このステップ#138では、再生中フラグに基づいて判定する。
ステップ#138における判定の結果、過去の加算画像の再生中であった場合には、ステップ#124に戻り、前述の動作を実行する。したがって、過去の加算画像の再生中には、ステップ#135で加算演算した最新の加算画像を表示することなく、ステップ#124に戻る。一方、ステップ#138における判定の結果、過去の加算画像の再生中でなかった場合には、ステップ#137において記憶された最新の加算画像を液晶モニタ26に表示してから(#139)、ステップ#124に戻り、前述のステップを実行する。
ステップ#151における判定の結果、レリーズ釦21の全押しが解除されると、すなわち、2Rスイッチがオフになったと判定されると、シャッタ213を閉じると共に撮像を停止する(#153)。すなわち、露光動作を終了し、この後、元のルーチンに戻る。
このように、ステップ#31(#120)で設定された更新時間が経過するたびに(#126→Y)、撮像素子221での撮像が停止され、画像データが出力され、この画像データと加算画像記憶部293の記憶領域に記憶されている直前の加算画像との加算画像が求められ、順次記憶されていく。この加算画像は、最初に更新時間が経過した時点では、露光時間が短いため、全体に暗い画像であるが、更新時間が経過するたびに、画像データが累積加算されることから、次第に明るい画像となる。
次に、ステップ#125における過去画像再生のサブルーチンについて、図8に示すフローチャートを用いて説明する。このフローに入ると、まず、十字釦30の左側釦30L、右側釦30Rまたは情報設定ダイヤル24が操作されたか否かの判定を行う(#201)。本実施形態においては、十字釦30の左側釦30Lまたは情報設定ダイヤル24を左側に回転操作させると、その操作量に応じて過去のタイミングにおける加算画像を読み出し表示する。また、十字釦30の右側釦30Rまたは情報設定ダイヤル24を右側に回転操作させると、過去のタイミングから現時点に向けてシフトして加算画像を読み出し表示する。
ステップ#201における判定の結果、十字釦30および情報設定ダイヤル24が操作されていなかった場合には、何もすることなくそのまま、元のフローに戻る。一方、操作されていた場合には、十字釦30の左側釦30L、または情報設定ダイヤル24が左側に回転操作されたか否かを判定する(#203)。ステップ#203における判定の結果、左側釦30Lまたは情報設定ダイヤル24が左側に回転操作されていた場合には、過去の加算画像の再生中か否かを、再生中フラグを検出することによって判定する(#205)。
ステップ#205における判定の結果、過去の加算画像の再生中ではなかった場合には、初めて十字釦30が操作されたことから、再生画像アドレス(J)に上限を設定し(#219)、ステップ#213に進む。再生画像アドレス(J)の上限は、最新の加算画像が記憶されている加算画像記憶部293の記憶領域の1つ手前の記憶領域に対応したアドレスである。なお、再生画像アドレス(J)は、加算画像記憶部293の記憶領域1〜記憶領域nnに対応し、再生画像アドレスJ=1は記憶領域1のアドレスを示す。
また、ステップ#205における判定の結果、過去の加算画像の再生中であった場合には、再生画像アドレス(J)から1を減算する(#207)。再生画像アドレス(J)から減算されることにより、より過去の加算画像を指定することになる。続いて、再生画像アドレス(J)が1未満か否かを判定する(#209)。ステップ#209における判定の結果、1未満でなかった場合には、ステップ#213にジャンプする。一方、1未満であった場合には、再生画像アドレス(J)に“1”を設定する(#211)。
続いて、再生画像アドレス(J)に基づいて、加算画像記憶部293に記憶されている過去の加算画像の選択を行う(#213)。すなわち、このステップでは、ステップ#207、#219または#223において指定された再生画像アドレスに従って過去の加算画像を指定する。続いて、再生中フラグに“1”を設定し(#215)、ステップ#213において選択された過去の加算画像を読み出して表示を行い(#217)、元のフローに戻る。
ステップ#203における判定の結果、操作されたのが左側釦30Lでも情報設定ダイヤル24の左側回転でなかった場合には、操作されたのが右側釦30Rまたは情報設定ダイヤル24の右側回転であると判断され、この場合には、ステップ#205と同様に、再生中フラグが“1”か否かの判定を行う(#221)。
ステップ#221の判定の結果、過去の加算画像の再生中ではなかった場合、すなわち再生中フラグが“0”であった場合には、ステップ#227にジャンプする。また、ステップ#221における判定の結果、過去の加算画像の再生中であった場合には、再生画像アドレス(J)に1を加算する(#223)。再生画像アドレス(J)に1が加算されることにより、現在の加算画像のアドレスに近づく。
続いて、再生画像アドレス(J)が上限に超えたか否かを判定する(#209)。判定の結果、上限を超えていない場合には、ステップ#213に進み、前述したように、再生画像アドレス(J)に基づいて過去の加算画像を選択し、ステップ#217において、この加算画像の再生表示を行う。一方、ステップ#225における判定の結果、上限に達していた場合には、最新の加算画像に改定し(#227)、再生中フラグに“0”を設定し(#229)、ステップ#217においてステップ#227における最新の加算画像を表示してから、元のフローに戻る。
このように、過去画像再生のサブルーチンにおいては、十字釦30または情報設定ダイヤル24の操作に応じて、過去の加算画像を読み出し、表示を行う。すなわち、左側釦30Lが1回分操作された場合、または情報設定ダイヤル24が左側に1回分操作された場合には、加算画像記憶部293の記録領域を1つ過去の記憶領域に遡り、この記憶領域に記憶されている加算画像を読み出す。
例えば、図11において、(a)はバルブ撮影を開始し最初の更新を行った時点における加算画像であり、この(a)における加算画像は加算画像記録部293の記憶領域1に記憶され、(b)は更新された加算画像を示し、この(b)における加算画像は記憶領域2に記憶さる。以後、更新されるたびに、(c)、(d)、(e)、(f)と加算画像は変化し、このときの加算画像は記憶領域3、記憶領域4、記憶領域5、記憶領域6と、順に記憶される。
今、図11(f)と等しい図12(f)を表示している状態で、左側釦30Lが1回分操作、または情報設定ダイヤル24が左側に1回分、回転操作されると、過去画像の再生モードとなり、さらに左側釦30L等が操作されると、再生画像アドレス(J)が記憶領域5に対応するアドレスとなる。この再生画像アドレスの変更により記憶領域5に記憶された加算画像のデータが読み出され、図12(e)に示すような過去の加算画像が表示される。左側釦30L等がさらに操作されると、そのたびに図12(d)、(c)、(b)、(a)と、過去の加算画像が読み出され、表示される。
また、過去の加算画像の表示にあたっては、加算画像に重畳して過去タイミング表示311が表示される。図12(f)は、過去の加算画像の表示にあたって、現時点を示す加算画像であることから、「戻し中6/6」の表示がなされ、図12(e)の過去タイミング表示311は、1つ過去の加算画像であることから、「戻し中5/6」の表示がなされる。以後、左側釦30L等が操作されると、そのたびに「戻し中4/6」、「戻し中3/6」、「戻し中2/6」、「戻し中1/6」と過去タイミング表示311が更新される。
また、右側釦30Rが操作され、または情報設定ダイヤル24が右側に回転操作された場合には、過去のタイミングに戻った加算画像が現時点側に向けて進むように、加算画像記憶部293の記憶領域から加算画像を読み出す。
例えば、図12(a)における状態から、右側釦30Rが1回分操作、または情報設定ダイヤル24が右側に1回分、回転操作されるたびに、図12(a)、(b)、(c)、(d)、(f)と現時点の加算画像に戻る。右側釦30R等が操作され、再生画像数(J)が上限を超えると、ステップ#227において最新の加算画像に改定し、この最新の加算画像が表示される。
このように、過去の加算画像と過去タイミング表示311が表示され、撮影者は、過去における加算画像の露光状態を確認することができる。また、過去から現在へ、または現在から過去への露光状態の変化量に基づいて、いづれのタイミングで適正露光になるかを容易に想定することができる。
また、過去の加算画像の再生中に更新時間が経過した場合であっても最新の加算画像に更新されないが(#138Y→#124に進み、#139において加算画像を表示しない)、再生画像数(J)が上限を超えると、過去の加算画像の再生表示が終了し、最新の加算画像が表示される。過去の加算画像の表示中に、最新の加算画像に変更すると、撮影者に混乱を与えるからである。
以上、説明したように、本発明の一実施形態においては、所定の周期で被写体像を繰り返し撮像し、それによって得られた複数の画像を加算演算して加算画像を生成している。そして、繰り返し撮像動作の実行中に手動操作部材が操作された場合に(#201→Y)、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示している(#217)。加算画像の露光量の変化を容易に把握することにより、バルブ撮影等の長時間露出において、露光時間の予測を立てることが容易となる。
なお、本実施形態においては、過去の加算画像を表示させるための手動操作部材として、十字釦30と情報設定ダイヤル24を用いていたが、これに限らず、例えば、いずれか一方だけでも良く、また、これ以外の操作部材で兼用するようにしても良く、さらに、専用の手動操作部材を設けても良い。
また、本実施形態においては、加算画像の再生表示にあたって、記憶領域に記憶されている加算画像を読み出していたが、記憶領域には、加算画像を記憶せずに、更新時の撮像素子からの信号をそのまま記憶し、加算画像の表示にあたって、記憶領域に記憶されている撮像素子からの信号を加算してから加算画像として表示するようにしても良い。
さらに、本実施形態においては、過去タイミング表示311は、1回の更新時間を基準に何回前の加算画像であるかを表示していたが、これに限らず、現時点から何時間前の加算画像であるかを表示しても良く、種々の表示を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、バルブモードが設定されると、レリーズ釦21が全押しされ、この全押しが解除されるまで、すなわち、2Rスイッチがオンの間だけ、シャッタが開放され、撮像動作を行っていた。しかし、このやり方以外にも、例えば、レリーズ釦21が全押し(第1のレリーズ操作)された際に撮像動作を開始し、レリーズ釦21の全押しが解除されても撮像動作を続け、再びレリーズ釦21が全押し(第1のレリーズ操作の後に行われる第2のレリーズ操作)された際に撮像動作を停止するようにしてもよい。
さらに、本実施形態において、バルブ撮影時での加算画像の表示について説明したが、これに限らず、長秒時撮影の場合にも適用することができる。長秒時撮影の場合には、ステップ#151(図7)において、2Rスイッチを判定するのではなく、設定された長秒時が経過したか否かを判定すれば良い。
なお、本実施形態において、露光動作を終了する場合に、ステップ#153(図7)において、撮像を停止すると、元のルーチンに戻っている。しかし、このとき、撮像部291は撮像素子221に信号電荷が蓄積されていることから、この信号を読み出し、加算画像を生成し、表示するようにしてもよい。
さらに、本実施形態においては、更新時間はステップ#31において、手動で設定するようにしていたが、これに限らず、被写体の輝度に応じて、例えば、輝度が高い場合には更新時間を短く、逆に輝度が低い場合には更新時間を長くするなど、自動的に設定するようにしても勿論かまわない。
さらに、本実施形態においては、デジタルカメラとして一眼レフタイプに適用した例を説明したが、本発明は一眼レフタイプ以外のコンパクトタイプ等のデジタルカメラでもよく、また、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal
Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。バルブモードや長秒時撮影が可能な撮像装置であれば、本発明を適用することができる。
Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。バルブモードや長秒時撮影が可能な撮像装置であれば、本発明を適用することができる。
以上、本発明の一実施形態を用いて説明したが、本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。
21・・・レリーズ釦、22・・・撮影モードダイヤル、24・・・情報設定ダイヤル、26・・・液晶モニタ、27・・・連写/単写釦、28・・・AFロック釦、30・・・十字釦、30U・・・アップ用十字釦、30D・・・ダウン用十字釦、30R・・・右側釦、30L・・・左側釦、31・・・OK釦、33・・・ライブビュー表示釦、34・・・拡大釦、37・・・メニュー釦、38・・・再生釦、40・・・メディア装填蓋、50・・・ストロボ、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、103・・・絞り、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、111・・・レンズCPU、200・・・カメラ本体、201・・・可動ミラー、203・・・サブミラー、205・・・フォーカシングスクリーン、207・・・ペンタプリズム、211・・・測光センサ、213・・・フォーカルプレーンシャッタ、217・・・赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動回路、225・・・ADC回路、227・・・暗電流除去回路、237・・・シャッタ駆動機構、239・・・可動ミラー駆動機構、241・・・測光処理回路、243・・・焦点検出センサ、245・・・焦点検出処理回路、250・・・ASIC、251・・・シーケンスコントローラ(ボディCPU)、252・・・データバス、257・・・画像処理回路、259・・・圧縮伸張回路、261・・・ビデオ信号出力回路、263・・・液晶モニタ駆動回路、265・・・SDRAM検知回路、267・・・SDRAM、271・・・入出力回路、273・・・通信回路、275・・・記録媒体制御回路、277・・・記録媒体、279・・・フラッシュメモリ制御回路、281・・・フラッシュメモリ、283・・・スイッチ検知回路、285・・・各種スイッチ、291・・・撮像部、292・・・加算演算部、293・・・加算画像記憶部、295・・・画像記録部、296・・・画像表示部、297・・・制御部、298・・・設定部、300・・・通信接点、301・・・バルブモード表示、302・・・更新時間表示、311・・・過去タイミング表示
Claims (8)
- 所定の周期で被写体像を繰り返し撮像する撮像部と、
上記撮像部で撮像された複数の画像を加算演算して加算画像を生成する加算画像生成部と、
手動操作部材と、
上記撮像部による上記繰り返し撮像動作の実行中に上記手動操作部材が操作された場合に、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示する画像表示部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。 - 上記画像表示部は、上記手動操作部材の操作状態に応じて上記過去のタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 上記画像表示部は、上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記加算画像生成部によって生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 上記画像表示部は、上記過去の加算画像と共に、その加算画像の過去のタイミングを表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 所定の周期で被写体像を繰り返し撮像し、それによって得られた複数の画像を加算演算して加算画像を生成する撮像装置の制御方法において、上記繰り返し撮像動作の実行中に手動操作部材が操作された場合に、その操作状態に応じて過去の加算画像を順次表示することを特徴とする撮像装置の制御方法。
- 上記繰り返し撮像動作の実行中に上記手動操作部材が操作された場合に、上記手動操作部材の操作状態に応じて上記過去のタイミングを決定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置の制御方法。
- 上記過去の加算画像を表示中に、上記所定の周期が経過した場合であっても上記生成された最新の加算画像を表示せず、上記過去の加算画像の表示が終了した後に、上記最新の加算画像を表示することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置の制御方法。
- 上記過去の加算画像の表示の際に合わせてその過去の加算画像の過去のタイミングを表示することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置の制御方法。
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