JP2009231608A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させる。
【解決手段】熱処理装置100には、ゲートバルブ6により開閉可能とされる搬送開口部511が形成される。ゲートバルブ6の備える遮蔽部材61は、閉鎖位置P1におかれた状態において、その頂面611(反射体1の筒内部に対向する面)が反射板11aの内側面と面一におかれるように成型される。また、頂面611は、反射板11aと同一の反射率を有するように加工等される。したがって、遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれた状態において、反射板11aの内側面と遮蔽部材61の頂面611とによって、凹凸がなく、反射率も一様な反射平面が形成される。これによって、保持部2に保持された基板W上に均一な放射線束を形成することが可能となり、熱処理時における基板W上の温度分布の面内均一性を向上させることが可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより該基板を熱処理する熱処理装置、特に閃光を照射して基板を瞬間的に加熱する熱処理装置に関する。
従来より、イオン注入後の基板のイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置が一般的に使用されていた。このようなランプアニール装置においては、基板を、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、基板のイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する上記ランプアニール装置を使用して基板のイオン活性化を実行した場合においても、基板に打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。
このため、キセノンフラッシュランプ等を使用して基板の表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された基板の表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの基板の基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから基板に閃光を照射したときには、透過光が少なく基板を急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間の閃光照射であれば、基板の表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。このようなキセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置の構成例は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2004−140318号公報
キセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置において、複数のキセノンフラッシュランプを列設した領域は、基板の面積よりもかなり大きいのであるが、それにもかかわらず基板の周縁部における照度はそれよりも内側部における照度と比較すると多少低下することとなっていた。特に、φ300mmの大径基板では、ウェハー周縁部における照度低下の程度が大きく、面内照度分布は良くなかった。また、ウェハーの径方向に沿った温度分布の不均一のみならず、同一半径の周方向に沿った温度分布の不均一も存在することが判明している。具体的には、基板の周縁部の一部のみにコールドスポットと称される低温領域が生じることがあった。
また、キセノンフラッシュランプによるフラッシュ加熱を行う前には、ホットプレートやハロゲンランプ等を使用して基板の予備加熱が行われる。ホットプレートは、安全かつある程度は均一に基板を昇温できるという利点があるものの、昇温可能な温度に限界があるため、適用範囲に限界がある。一方、ハロゲンランプを使用すれば600度以上の昇温が実現可能である。フラッシュ加熱前に、基板を予備的に600度以上の高温領域まで昇温させておくことができれば、フラッシュ加熱に求められる昇温幅をその分小さくすることができる。すなわち、キセノンフラッシュランプによって基板に与えるべきエネルギーを小さくすることができる。これによって、フラッシュ加熱において基板に生じる熱応力を小さくすることが可能となり、フラッシュ加熱における基板の割れの発生を防止することができる。しかしながら、ハロゲンランプを用いる構成では、基板を均一に昇温させることが非常に困難であり、予備昇温においても基板の表面領域の一部のみにホットスポットと称される高温領域やコールドスポットが生じてしまう。
予備加熱およびフラッシュ加熱において基板の表面領域に温度不均一領域を生じさせる要因は様々に存在するが、その1つに、装置が構造上有する光学的な非対称性が挙げられる。
図4には、従来の熱処理装置900の構成が例示されている。ただし、図4(a)は熱処理装置900の側断面図であり、図4(b)は熱処理装置900の縦断面図である。被加熱物である基板Wに対して、加熱手段である光源(例えば、フラッシュランプ901およびハロゲンランプ902)がある程度離間する装置構成の場合、光源901,902から出射した光線の一部は、直接基板Wに入射せずに、周囲の部材により反射されながら基板Wまで到達することになる。周囲の部材の全体が、一定の反射率を有する滑らかな面により構成されていれば、光は規則的に反射されることとなり、基板W上に均一な放射線束を形成することも困難ではない。しかしながら、現実には、周囲の部材には、例えば基板Wを装置内に搬出入するための搬出入口903等が形成される。このような開口部が形成されると、当該開口部領域においては、光源から入射した光が反射されず、これに起因して基板Wに温度不均一領域が生じてしまう。例えば、図4(b)に模式的に示すように、搬出入口903が形成された領域から反射光が得られないために、基板Wの周縁領域の一部にコールドスポットCが生じてしまう。
このように、被加熱物である基板の周囲の部材に開口部等が形成されることによって装置の構造が光学的に非対称なものとなると、これが基板の表面領域に温度不均一領域を生じさせる原因となってしまう。そこで、装置の非対称性に起因して温度不均一領域が生じることを防止する技術として、例えば、基板を回転させながら熱処理する構成が提案されている。この構成によると、熱処理において装置と基板との位置関係が刻一刻変化するので、装置が光学的に非対称な構造を有していても、その影響が基板の表面領域の温度分布に現れにくい。
しかしながら、この方法は、処理に要する時間がある程度長い場合に限り有効なものとなる。例えば、キセノンフラッシュランプからの閃光照射により基板を加熱する場合のように、処理に要する時間が極端に短い熱処理においては、上述した方法は意味をなさない。このような場合は、装置が有する光学的な非対称性が基板の温度分布の面内均一性にとって致命的なものとなってしまう。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって当該基板を加熱する熱処理装置であって、筒状に形成された反射体と、前記反射体の筒内部にて基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて光を照射する複数のハロゲンランプを備える第1の光照射手段と、前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて閃光を照射する複数のフラッシュランプを備える第2の光照射手段と、前記反射体の筒壁面に形成された開口部と、前記開口部を開閉自在に覆う遮蔽部材と、を備え、前記遮蔽部材が前記開口部を閉塞している状態において、前記遮蔽部材の、前記反射体の筒内部に対向する面が、前記反射体の内側面と略面一となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記遮蔽部材の、前記反射体の筒内部に対向する面が、前記反射体の内側面と同一の反射率を有する。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の熱処理装置であって、前記開口部を介して、前記反射体の筒内部に対する基板の搬出入が行われる。
請求項1の発明によると、反射体の筒壁面に形成された開口部を覆う遮蔽部材の所定の面(反射体の筒内部に対向する面)が、反射体の内側面と略面一に形成されている。この構成によると、光線が、反射体の内側面における開口部の形成領域に入射した場合であっても、他の領域に入射した場合と同じ角度で反射される。したがって、基板上に均一な放射線束を容易に形成することが可能となり、熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
請求項2の発明によると、遮蔽部材の所定の面(反射体の筒内部に対向する面)が、反射体の内側面と同一の反射率を有する。この構成によると、反射体の内側面中、開口部の形成領域に入射した光線が他の領域に入射した光線と同じ反射率で反射される。したがって、基板上に均一な放射線束をさらに容易に形成することが可能となり、熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
この発明の実施の形態に係る熱処理装置について図面を参照しながら説明する。この発明の実施の形態に係る熱処理装置は、略円形の基板Wに閃光(フラッシュ光)を照射してその基板Wを加熱するフラッシュランプアニール装置である。
〈1.熱処理装置の全体構成〉
はじめに、この発明の実施の形態に係る熱処理装置の全体構成について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、熱処理装置100の構成を示す側断面図である。図2(a)および図2(b)は、熱処理装置100を図1の矢印Q1方向および矢印Q2方向からそれぞれみた縦断面図である。
熱処理装置100は、6枚の反射板11によって6角形の筒状に形成された反射体1を備える。各反射板11は反射率が十分に高い部材(例えば、アルミニウム等)により形成されている。もしくは、内側表面に反射率を高めるコーティング(例えば、金の非拡散コーティング)がなされている。後述する光照射部3,4から照射された光線の一部は、反射板11の内側表面で反射されて後述する保持部2に保持される基板Wに入射する。これによって、光照射部3,4から発生した光エネルギーが無駄なく基板Wの熱処理に用いられることになる。
また、熱処理装置100は、反射体1の筒内部(以下において「熱空間V」という)において基板Wを水平に保持する保持部2を備える。保持部2は、基板Wの直径よりも若干大きな直径を有するリング状の部材であり、その内側端面には、基板Wの裏面を点で支持する支持部材21が複数個(例えば4個)形成されている。保持部2に保持される基板Wは、これら複数個の支持部材21によって裏面側から支持される。
また、熱処理装置100は、熱空間Vに配置され、保持部2に保持される基板Wに光を照射することにより基板Wを加熱する2つの光照射部3,4を備える。
第1の光照射部(第1光照射部3)は、保持部2に保持された基板Wの下側であって基板Wと100mm以上離間した位置から、基板Wに向けて光を照射する。そして、その光エネルギーによって基板Wを所定の予備加熱温度(例えば、600度)まで昇温させる。第1光照射部3は、複数のハロゲンランプ31およびリフレクタ32を有する。複数のハロゲンランプ31は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ32は、複数のハロゲンランプ31の下方にそれら全体を覆うように設けられ、その表面はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。
ハロゲンランプ31は、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入したものが封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプ31は、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特徴を有する。
第2の光照射部(第2光照射部4)は、保持部2に保持された基板Wの上側であって基板Wと100mm以上離間した位置から、基板W(より具体的には、第1光照射部3により予備加熱された基板W)に向けて閃光を照射する。そして、その光エネルギーによって基板Wの表面を短時間に昇温させる。第2光照射部4は、複数(例えば、30本)のキセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」という)41およびリフレクタ42を有する。複数のフラッシュランプ41は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ42は、複数のフラッシュランプ41の上方にそれら全体を覆うように設けられ、その表面はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。
キセノンフラッシュランプ41は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外周面上に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ41においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
なお、光照射部3,4と保持部2との間には、光照射部3,4のそれぞれと保持部2に保持された基板Wとを分離された空間におくための雰囲気遮断部材を設けてもよい。ただし、この雰囲気遮断部材は光を透過させる部材(例えば、石英)を用いて形成する必要がある。雰囲気遮断部材を設けることによって、光照射部3,4にて発生したパーティクル等によって保持部2に保持された基板Wが汚染されるのを防止することができる。
また、熱処理装置100は、反射体1を覆う六角筒形状のチャンバー5を備える。チャンバー5は、反射体1を包囲する六角筒状のチャンバー側部51と、チャンバー側部51の上部を覆うチャンバー蓋部52、および、チャンバー側部51の下部を覆うチャンバー底部53によって構成される。チャンバー側部51および反射体1のそれぞれには、互いに対応する位置に開口部が形成されており、これらの開口部により熱空間Vを装置の外部と連通させる搬送開口部511が形成される。この搬送開口部511を介して基板Wの搬入および搬出が行われる。搬送開口部511は、後述するゲートバルブ6により開閉可能とされる。すなわち、ゲートバルブ6の遮蔽部材61が閉鎖位置P1(図1の実線位置)におかれると、搬送開口部511が閉鎖される。すると、熱空間Vが密閉空間となり、基板Wに対する熱処理を行うことが可能となる。一方、遮蔽部材61が開放位置P2(図1の仮想線位置)におかれると、搬送開口部511が開放される。すると、搬送開口部511を通じて熱空間Vに基板Wを搬出入することが可能となる(矢印AR5)。
また、熱処理装置100は、上記の各構成を制御する制御部91と、ユーザインターフェイスである操作部92および表示部93を備える。操作部92および表示部93はチャンバー5の外部に配置され、ユーザから各種の指示をチャンバー5の外部にて受け付ける。制御部91は、操作部92および表示部93から入力された各種の指示に基づいて熱処理装置100の各構成を制御する。
〈2.ゲートバルブ6〉
上述した通り、反射体1には搬送開口部511が形成される。なお、上述の通り、反射体1は複数枚の反射板11から形成されており、図2(b)においては、そのうちの1枚の反射板11に搬送開口部511が形成される様子が示されているが、複数枚の反射板11をまたぐ形で搬送開口部511が形成されてもよい。以下において、搬送開口部511が形成された反射板11を特に「反射板11a」と示す。
反射板11aにおいて搬送開口部511が形成された部分からは、反射光が得られない(図4参照)。たとえ、搬送開口部511を塞ぐ部材による反射光が得られたとしても、得られる反射光の量は他の領域から得られる反射光に比べて少なくなり、また、反射方向も異なるものとなってしまう。その結果、基板Wに入射する放射線束の分布が不均一なものとなり、例えばコールドスポットといった温度不均一領域が発生してしまう。この実施の形態に係る熱処理装置100は、以下に説明するゲートバルブ6を備えることによって、このような温度不均一領域の発生を防止することを可能としている。
ゲートバルブ6について、引き続き図1、図2を参照しながら説明する。ゲートバルブ6は、遮蔽部材61と、この遮蔽部材61を閉鎖位置P1と開放位置P2との間で移動させる駆動機構62とを備えている。
〈駆動機構62〉
駆動機構62は、アクチュエータ等により構成される2つの駆動機構を備える。第1の駆動機構(密閉用駆動機構621)は、遮蔽部材61をチャンバー側部51の壁面に対して垂直に進退移動させる(AR621)。第2の駆動機構(開閉用駆動機構622)は、遮蔽部材61をチャンバー側部51の壁面に沿って上下移動させる(AR622)。密閉用駆動機構621および開閉用駆動機構622のそれぞれは、制御部91と電気的に接続されている。
閉鎖されている搬送開口部511を開放する場合、制御部91は、密閉用駆動機構621を制御して、閉鎖位置P1におかれている遮蔽部材61を、搬送開口部511と対向する高さの中間位置P11に移動させる(AR621)。続いて、開閉用駆動機構622を制御して、中間位置P11におかれている遮蔽部材61を開放位置P2に移動させる(AR622)。これによって、搬送開口部511が開放され、基板Wを熱処理装置100内に搬入すること、また、基板Wを熱処理装置100内から搬出すること、が可能となる。
一方、開放されている搬送開口部511を閉鎖する場合、制御部91は、開閉用駆動機構622を制御して、開放位置P2におかれている遮蔽部材61を中間位置P11に移動させる(AR622)。続いて、密閉用駆動機構621を制御して、中間位置P11におかれている遮蔽部材61を閉鎖位置P1に移動させる(AR621)。これによって、搬送開口部511が閉鎖され、チャンバー5内が密閉空間とされる。
〈遮蔽部材61〉
遮蔽部材61は、凸型形状に成型されており、遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれた状態において、その凸部61aが搬送開口部511に嵌め込まれるとともに、その基部61bがチャンバー側部51に当接する。これによって、搬送開口部511が閉塞され、チャンバー5内部が密閉空間とされる。なお、気密性を高めるべく、基部61bとチャンバー側部51との接触面にシール部材(図示省略)を設けてもよい。
遮蔽部材61は、凸部61aの高さhが、チャンバー側部51の外壁面から反射体1の内側面までの距離と略同一となるように成型される。これにより、遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれた状態において、遮蔽部材61の頂面611(すなわち、遮蔽部材61において、反射体1の筒内部(熱空間V)に対向する面)が、反射体1の内側面と略面一となる。
遮蔽部材61の頂面611は、反射板11aと同一の反射率を有するように加工等される。例えば、反射板11aがアルミニウムにより形成されている場合、頂面611をアルミニウムの薄膜612で被膜することによって、頂面611の反射率を反射板11aのそれと同一にすることができる。また例えば、反射板11aの内側表面に所定のコーティング(例えば、金の非拡散コーティング)が施されている場合、頂面611にも同様のコーティングを施すことによって、頂面611の反射率を反射板11aのそれと同一にすることができる。
なお、頂面611は、反射板11aに形成された搬送開口部511のサイズとなるべく近いサイズに成型されることが望ましい。すなわち、遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれた状態において、反射板11aに形成された搬送開口部511と頂面611との間の間隙領域がなるべく小さくなることが望ましい。
遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれた状態において、反射板11aに形成された搬送開口部511は、遮蔽部材61の頂面611により塞がれることになるところ、上記の構成を有する遮蔽部材61によると、反射板11aの内側面と遮蔽部材61の頂面611とは面一とされ、また、反射率も同一となる。すなわち、これら2つの平面によって、凹凸が無く、反射率も一様な反射平面が形成される。
〈3.熱処理装置の動作〉
次に、熱処理装置100における基板Wの処理手順について図3を参照しながら説明する。図3は、熱処理装置100にて実行される処理の流れを示す図である。ここで処理対象となる基板Wはイオン注入法により不純物が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化が熱処理装置100による熱処理により行われる。なお、以下の処理動作は、制御部91が所定のタイミングで各構成を制御することによって行われる。
はじめに、イオン注入後の基板Wを熱処理装置100内に搬入する(ステップS1)。より具体的には、制御部91が駆動機構62を制御して、遮蔽部材61を開放位置P2まで移動させる。これにより搬送開口部511が開放される。続いて、装置外部の搬送ロボットが、イオン注入後の基板Wを搬送開口部511を通じてチャンバー5内に搬入して、保持部2上に載置する。基板Wが保持部2上に載置されると、制御部91が再び駆動機構62を制御して、遮蔽部材61を開放位置P2から閉鎖位置P1まで移動させる。これにより搬送開口部511が閉鎖され、チャンバー5内部が密閉空間とされる。
続いて、保持部2に保持された基板Wを予備加熱する(ステップS2)。より具体的には、制御部91が第1光照射部3を制御して、保持部2に保持された基板Wに向けて光を照射させる。この光エネルギーによって基板Wが所定の予備加熱温度まで昇温される。このとき、第1光照射部3のハロゲンランプ31から放射される光は直接に、もしくは、反射板11やリフレクタ32等で反射されながら、保持部2に保持された基板Wへと向かい、これらの光照射により基板Wの予備加熱が行われる。
予備加熱が完了すると、続いて、保持部2に保持された基板Wをフラッシュ加熱する(ステップS3)。より具体的には、制御部91が第2光照射部4を制御して、保持部2に保持された基板Wに向けて閃光(フラッシュ光)を照射させる。この光エネルギーによって基板Wが所定の処理加熱温度まで昇温される。このとき、第2光照射部4のフラッシュランプ41から放射される光は直接に、もしくは、反射板11やリフレクタ42等で反射されながら、保持部2に保持された基板Wへと向かい、これらの閃光照射により基板Wのフラッシュ加熱が行われる。
なお、フラッシュ加熱は、フラッシュランプ41からの閃光照射により行われるため、基板Wの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、第2光照射部4のフラッシュランプ41から照射される閃光は、予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプ41からの閃光照射によりフラッシュ加熱される基板Wの表面温度は、瞬間的に所定の処理温度(例えば、1000℃ないし1100℃程度)まで上昇し、基板Wに添加された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置100では、基板Wの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、基板Wに添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、基板W中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、添加不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
また、フラッシュ加熱の前に第1光照射部3により基板Wを予備加熱しておくことにより、フラッシュランプ41からの閃光照射によって基板Wの表面温度を処理温度まで容易に上昇させることができる。特に、この実施の形態においては、ハロゲンランプ31を用いて予備加熱を行うので、ホットプレート等を用いた場合に比べて高温(例えば、600度以上)領域まで基板Wを予備昇温させておくことができる。これにより、フラッシュ加熱における昇温幅を小さくすることが可能となり、フラッシュ加熱における基板の割れの発生を防止することができる。
また、予備加熱およびフラッシュ加熱が行われる間はゲートバルブ6の遮蔽部材61が閉鎖位置P1におかれており、反射板11aの内側面と遮蔽部材61の頂面611とによって、凹凸が無く、反射率も一様な反射平面が形成されている。したがって、開口部が形成された領域においても、他の領域と同様な反射光が得られることとなり、変則的な反射光が発生することもない。これにより、基板W上に均一な放射線束を形成することが可能となり、熱処理時における基板W上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
フラッシュ加熱が終了すると、基板Wを熱処理装置100内から搬出する(ステップS4)。より具体的には、制御部91が駆動機構62を制御して遮蔽部材61を閉鎖位置P1から開放位置P2まで移動させる。続いて、装置外部の搬送ロボットが、基板Wを搬送開口部511を通じてチャンバー5内から搬出する。以上で、熱処理装置100における基板Wの処理が終了する。
〈4.効果〉
上記の実施の形態によると、反射板11aに形成された搬送開口部511を覆う遮蔽部材61の頂面611(反射体1の筒内部に対向する面)が、反射板11aの内側面と略面一に形成されている。また、頂面611が反射板11aの内側面と同一の反射率を有する。この構成によると、ハロゲンランプ31やフラッシュランプ41から出射された光線が、反射体1の内側面における搬送開口部511の形成領域に入射した場合であっても、他の領域に入射した場合と同じ角度および同じ反射率で反射される。したがって、搬送開口部511が形成されることに起因して基板Wの一部に温度不均一領域が生じるといった事態(図4(b)参照)を回避することが可能となる。すなわち、基板W上に均一な放射線束を容易に形成することが可能となり、これによって、熱処理時における基板W上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
〈5.変形例〉
上記の実施の形態においては、ゲートバルブ6は、基板Wの搬入および搬出を行うために形成された搬送開口部511を開閉するものとして説明したが、反射体1に各種の目的をもって形成される貫通孔を開閉可能に塞ぐ部材として、上記のゲートバルブ6を用いることができる。
また、上記の実施の形態においては、反射体1は6枚の反射板11によって6角形の筒状に形成されているが、反射体1の形状はこれに限らず、n枚(ただし、nは3以上の整数)の反射板11によって任意の多角形の筒状に形成することができる。また、1枚の反射板11によって円筒状に形成することもできる。
また、上記の実施の形態においては、2つの光照射部3,4の両方が、保持部2に保持された基板Wから100mm以上離間した位置に配置されるとしたが、必ずしも両方の光照射部3,4を基板Wから100mm以上離間させなくともよい。少なくとも一方の光照射部3,4が100mm以上離間している構成を有する熱処理装置においては、上記の発明は有効に作用する。というのも、被加熱物である基板Wと光照射部との距離が大きくなるほど、基板Wを均一に加熱することが困難になるからである。
また、上記の実施の形態においては、第1光照射部3および第2光照射部4のそれぞれは、複数の棒状光源(ハロゲンランプ31、フラッシュランプ41)を備える構成としたが、光源は必ずしも棒状でなくともよい。例えば、渦巻き形状の光源を用いてもよい。また、複数個の点光源を規則的に配置してもよい。また、互いに異なる直径を有する複数個の円環状の光源を同心円に配置してもよい。
また、上記の実施の形態においては、保持部2は、リング状の部材により基板Wを支持する構成としたが、基板Wを保持する態様はこれに限らない。例えば、平板状の部材(例えば、石英により形成されたステージ)により基板Wを支持(面支持)する構成としてもよい。また、このような平板状の部材にさらに複数個の支持ピンを設け、これら複数個の支持ピンにより基板Wを支持(点支持)する構成としてもよい。また、各種形状のハンドにより支持する構成としてもよい。
熱処理装置の構成を示す側断面図である。 熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 熱処理装置にて実行される処理の流れを示す図である。 従来の熱処理装置の構成を例示する図である。
符号の説明
1 反射体
2 保持部
3 第1光照射部
4 第2光照射部
5 チャンバー
6 ゲートバルブ
11,11a 反射板
31 ハロゲンランプ
41 フラッシュランプ
61 遮蔽部材
61a 凸部
61b 基部
62 駆動機構
91 制御部
511 搬送開口部
611 頂面
612 薄膜
100 熱処理装置
P1 閉鎖位置
P2 開放位置
W 基板

Claims (3)

  1. 基板に対して光を照射することによって当該基板を加熱する熱処理装置であって、
    筒状に形成された反射体と、
    前記反射体の筒内部にて基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて光を照射する複数のハロゲンランプを備える第1の光照射手段と、
    前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて閃光を照射する複数のフラッシュランプを備える第2の光照射手段と、
    前記反射体の筒壁面に形成された開口部と、
    前記開口部を開閉自在に覆う遮蔽部材と、
    を備え、
    前記遮蔽部材が前記開口部を閉塞している状態において、前記遮蔽部材の、前記反射体の筒内部に対向する面が、前記反射体の内側面と略面一となることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置であって、
    前記遮蔽部材の、前記反射体の筒内部に対向する面が、前記反射体の内側面と同一の反射率を有することを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の熱処理装置であって、
    前記開口部を介して、前記反射体の筒内部に対する基板の搬出入が行われることを特徴とする熱処理装置。
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