JP2009214819A - 表示パネルの駆動装置 - Google Patents
表示パネルの駆動装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009214819A JP2009214819A JP2008062871A JP2008062871A JP2009214819A JP 2009214819 A JP2009214819 A JP 2009214819A JP 2008062871 A JP2008062871 A JP 2008062871A JP 2008062871 A JP2008062871 A JP 2008062871A JP 2009214819 A JP2009214819 A JP 2009214819A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display panel
- motor
- rotation
- stopped
- angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
Abstract
【課題】バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別し、誤作動を防止する。
【解決手段】表示パネル駆動装置1は、回転可能に設けられた表示パネル17を回転させる。モータ6は、表示パネル17を歯車を介して回転させる。速度検出部3は、表示パネル17の回転速度を検出する。駆動状態検出部7は、モータ6の駆動状態を検出する。制御部4は、モータ6の駆動を制御する。また、制御部4は、速度検出部3による検出結果から表示パネル17の回転が停止したと判断され、かつ、駆動状態検出部7による検出結果からモータ6の回転が停止したと判断される場合、異物の挟み込みが生じたと判断してモータ6に対する所定の制御を行い、表示パネル17が停止したと判断され、かつ、モータ6の回転が停止していないと判断される場合、バックラッシュが生じたと判断してモータ6の駆動を継続する。
【選択図】図1
【解決手段】表示パネル駆動装置1は、回転可能に設けられた表示パネル17を回転させる。モータ6は、表示パネル17を歯車を介して回転させる。速度検出部3は、表示パネル17の回転速度を検出する。駆動状態検出部7は、モータ6の駆動状態を検出する。制御部4は、モータ6の駆動を制御する。また、制御部4は、速度検出部3による検出結果から表示パネル17の回転が停止したと判断され、かつ、駆動状態検出部7による検出結果からモータ6の回転が停止したと判断される場合、異物の挟み込みが生じたと判断してモータ6に対する所定の制御を行い、表示パネル17が停止したと判断され、かつ、モータ6の回転が停止していないと判断される場合、バックラッシュが生じたと判断してモータ6の駆動を継続する。
【選択図】図1
Description
本発明は、表示パネルを駆動するための駆動装置および駆動方法に関し、より特定的には、車両の天井等に取り付けられた表示パネルを開閉させるための駆動装置に関する。
従来、車両には、カーナビゲーションやテレビやDVD等の映像を表示するために表示パネルが搭載されており、後部座席の乗員用に表示パネルが車両の天井に取り付けられることがある。例えば、特許文献1には、車両の天井に取り付けられる表示パネルを回転駆動させるための装置が開示されている。天井に取り付けられる表示パネルは、回転可能に取り付けられ、不使用時には天井に収納されるように駆動装置によって駆動される。具体的には、表示パネルは、不要な場合には邪魔にならないように、画面が天井に略平行な状態(閉状態)となり、必要な場合には天井に対して(閉状態から)所定の角度を有する状態(開状態)となるように駆動される。
特開2002−200941号公報
上記のように表示パネルを回転駆動させる駆動装置においては、表示パネルと車両(天井)との間や駆動機構に異物が挟まる場合があり、この場合にモータの動作を停止したり反転させたりする必要がある。ここで、異物の挟み込みを検出する方法としては、表示パネルの回転角度を検知し、表示パネルの回転が停止した場合に異物の挟み込みが生じたと判断する方法が考えられる。しかしながら、表示パネルが天井に回転可能に取り付けられる場合には、上記の方法では、バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別することができないおそれがあった。
表示パネルが天井に回転可能に取り付けられる場合のように、板状の物体(表示パネル)が水平な状態から下方に回転駆動される場合、ギアのバックラッシュにより物体の回動が一時的に停止するおそれがある。すなわち、上記の場合、物体は最初(水平に近い状態)は自重により下方に回動する状態であるのに対して、その後はモータによって回動させられる状態となる。自重により回動する状態からモータによって回動させられる状態へと切り替わる際に、バックラッシュが生じるのである。
上記のようにバックラッシュが生じる場合、上述したような表示パネルの回転角度を単に検知する方法では、バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別できない。そのため、上記方法では、バックラッシュを異物挟み込みと誤判断してしまうことから、表示パネルの回動が停止または反転してしまうという誤動作が起こるおそれがある。
それ故、本発明の目的は、バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別し、誤作動を防止することができる表示パネルの駆動装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は次の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、回転可能に設けられた表示パネルを回転させるための表示パネル駆動装置である。表示パネル駆動装置は、モータと、速度検出部と、駆動状態検出部と、制御部とを備えている。モータは、表示パネルを歯車を介して回転させる。速度検出部は、表示パネルの回転速度を検出する。駆動状態検出部は、モータの駆動状態を検出する。制御部は、モータの駆動を制御する。また、制御部は、速度検出部による検出結果から表示パネルの回転が停止したと判断され、かつ、駆動状態検出部による検出結果からモータの回転が停止したと判断される場合、異物の挟み込みが生じたと判断してモータに対する所定の制御を行い、表示パネルが停止したと判断され、かつ、モータの回転が停止していないと判断される場合、バックラッシュが生じたと判断してモータの駆動を継続する。
第2の発明においては、駆動状態検出部は、モータの駆動状態を表す情報としてモータの駆動電流を検出してもよい。このとき、制御部は、モータの駆動電流が所定の閾値以上となる場合、モータの回転が停止したと判断する。
第3の発明においては、駆動状態検出部は、モータの駆動状態を表す情報としてモータの回転角度を所定時間毎に検出してもよい。このとき、制御部は、モータの回転角度から算出される回転速度が所定の閾値以下となる場合、モータの回転が停止したと判断する。
第4の発明においては、制御部は、表示パネルの回転速度が所定の閾値以下である場合、表示パネルの回転が停止したと判断してもよい。
第5の発明においては、表示パネル駆動装置は、モータを駆動させる電圧を検出する電圧検出部をさらに備えていてもよい。このとき、制御部は、電圧検出部によって検出される電圧が低いほど所定の閾値が小さくなるように、当該所定の閾値を当該電圧に応じて設定する。
第6の発明においては、制御部は、第1判定部と、第2判定部とを含んでいてもよい。第1判定部は、速度検出部による検出結果に基づいて、表示パネルの回転が停止したか否かを判定する。第2判定部は、第1判定部によって表示パネルの回転が停止したと判定される場合、駆動状態検出部による検出結果に基づいてモータの回転が停止したか否かを判定する。このとき、制御部は、第2判定部によってモータの回転が停止したと判定される場合、所定の制御を行い、第2判定部によってモータの回転が停止していないと判定される場合、モータの駆動を継続する。
第7の発明においては、表示パネル駆動装置は、表示パネルの回転角度を検出するパネル角検出部をさらに備えていてもよい。このとき、駆動状態検出部は、パネル角検出部によって検出される回転角度が予め定められた所定の範囲内となる場合のみ、モータの駆動状態を検出する。
第8の発明においては、制御部は、所定の動作として、モータの回転を反転または停止する動作を行ってもよい。
第9の発明においては、表示パネルは、車両の天井に取り付けられてもよい。このとき、制御部は、表示パネルの画面が略鉛直上方向を向く角度から、当該画面が下側を向く角度までの範囲で表示パネルを回転させる。
第1の発明によれば、表示パネル駆動装置は、表示パネルの回転およびモータの回転が共に停止したと判断された場合に、異物の挟み込みが生じたと判断し、表示パネルの回転が停止したと判断されても、モータの回転が停止したと判断されない場合には、バックラッシュが生じたと判断する。これによって、表示パネルの停止の原因がバックラッシュによる一時的なものであるのか、異物の挟み込みによるものであるのかを正確に判別することができる。そのため、バックラッシュを異物の挟み込みであると誤って判断した結果、誤作動が行われることを防止することができる。
第2の発明によれば、モータの駆動電流を用いることにより、モータの回転が停止したか否かの判断を簡易な構成で容易に行うことができる。
第3の発明によれば、モータの回転角度を実際に検出することにより、モータの回転が停止したか否かの判断を確実に行うことができる。
第4の発明によれば、表示パネルの回転が停止したか否かを容易に判断することができる。
第5の発明によれば、モータの駆動電圧が変動する場合であっても、駆動電圧に応じて閾値を変化させることができるので、制御部は、駆動電圧の大きさに応じて適切な判断を行うことができる。
第6の発明によれば、制御部は、第1判定部および第2判定部の判定結果に基づき、表示パネルの回転停止の原因がバックラッシュであるのか異物の挟み込みであるのかを正確に判別することができる。
第7の発明によれば、駆動状態検出部は、表示パネルの回転角度が所定の範囲内となる場合にモータの駆動状態を検出する。また、バックラッシュが生じる角度は予め調べておくことができるので、バックラッシュが生じる角度を含むように所定の範囲を定めることによって、必要な場合にのみモータの駆動状態を検出することができ、モータの駆動状態を効率良く検出することができる。
第8の発明によれば、異物の挟み込みが生じた場合に表示パネルを反転または停止させることにより、異物の挟み込みを解消することができる。
第9の発明によれば、車両の天井に取り付けられる表示パネルに対して表示パネル駆動装置を適用することができる。ここで、表示パネルが閉状態(画面が天井面に略平行な状態)において画面が上向きとなるように天井に取り付けられる場合には、表示パネルを回転させる際にバックラッシュが生じる可能性が高いので、異物の挟み込みとバックラッシュとを正確に判別することが特に有効である。
[第1の実施形態]
図1〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係る表示パネル駆動装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る表示パネル駆動装置の機能的な構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示パネル駆動装置1は、パネル角検出部2、速度検出部3、制御部4、モータドライバ5、モータ6、駆動状態検出部7、および電圧検出部8を備えている。表示パネル駆動装置1は、車両に搭載される(具体的には、車両の天井に取り付けられる)表示パネル17を回転させるものである。以下、表示パネル駆動装置1の各部について説明する。
図1〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係る表示パネル駆動装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る表示パネル駆動装置の機能的な構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示パネル駆動装置1は、パネル角検出部2、速度検出部3、制御部4、モータドライバ5、モータ6、駆動状態検出部7、および電圧検出部8を備えている。表示パネル駆動装置1は、車両に搭載される(具体的には、車両の天井に取り付けられる)表示パネル17を回転させるものである。以下、表示パネル駆動装置1の各部について説明する。
(表示パネル駆動装置1の構成)
パネル角検出部2は、車両に回転可能に取り付けられる表示パネル17の回転角度を検出する。なお、第1の実施形態においては、パネル角検出部2はポテンショメータであるとするが、表示パネル17の回転角度を検出する装置であればどのようなものであってもよい。なお、パネル角検出部2(ポテンショメータ)は電源15に接続されている。電源15は、後述する電源16と同様、車両に搭載される電源(バッテリ)であってもよい。パネル角検出部2によって検出された回転角度を示す情報(パネル角情報と呼ぶ)は、速度検出部3および制御部4へ出力される。パネル角検出部2は、所定時間間隔で、表示パネル17の回転角度を検出してパネル角情報を出力する。
パネル角検出部2は、車両に回転可能に取り付けられる表示パネル17の回転角度を検出する。なお、第1の実施形態においては、パネル角検出部2はポテンショメータであるとするが、表示パネル17の回転角度を検出する装置であればどのようなものであってもよい。なお、パネル角検出部2(ポテンショメータ)は電源15に接続されている。電源15は、後述する電源16と同様、車両に搭載される電源(バッテリ)であってもよい。パネル角検出部2によって検出された回転角度を示す情報(パネル角情報と呼ぶ)は、速度検出部3および制御部4へ出力される。パネル角検出部2は、所定時間間隔で、表示パネル17の回転角度を検出してパネル角情報を出力する。
速度検出部3は、パネル角検出部2からのパネル角情報に基づいて表示パネル17の回転速度を検出する。速度検出部3によって検出された回転速度を示す情報(パネル速度情報と呼ぶ)は、制御部4へ出力される。速度検出部3は、所定時間間隔で、表示パネル17の回転速度を検出してパネル速度情報を出力する。なお、本実施形態では、パネル角検出部2および速度検出部3を用いて表示パネル17の回転速度を検出するものとしたが、当該回転速度を検出する構成はどのようなものであってもよく、例えばロータリエンコーダ等で表示パネル17の回転速度を検出してもよい。
モータドライバ5は、後述する制御部4の指示に従ってモータ6を駆動させる。すなわち、モータ6を駆動させる指示が制御部4からモータドライバ5に対して行われると、モータドライバ5は、車両に搭載される電源16からの電力をモータ6に供給することによってモータ6を駆動させる。
モータ6は、モータドライバ5から供給される電力によって駆動する。本実施形態では、モータ6はDCモータである。詳細は後述するが、モータ6は表示パネル17に接続されており、モータ6が駆動することによって表示パネル17が回動する。
駆動状態検出部7は、モータ6の駆動状態を検出する。第1の実施形態においては、駆動状態検出部7は、モータドライバ5からモータに対して印加される、モータ6の駆動電流を駆動状態として検出する。駆動状態検出部7によって検出された駆動電流を示す情報(電流情報と呼ぶ)は、制御部4へ出力される。駆動状態検出部7は、所定時間間隔で、モータ6の駆動電流を検出して電流情報を出力する。
制御部4は、モータ6の駆動制御を行うことによって、表示パネル17の回転を制御するものである。また、制御部4は、表示パネル17を回転させている際に、異物の挟み込みが生じているか否か(表示パネル17の回転が異物の挟み込みによって妨げられているか否か)を判定する。そして、異物の挟み込みが生じている場合、表示パネル17を反転させるようにモータ6を制御する。
以下、制御部4の詳細な構成について説明する。図1に示すように、制御部4は、第1比較部11、判定部12、第2比較部13、および、閾値記憶部14を備えている。
第1比較部11は、上記パネル速度情報により示される値と、パネル速度閾値とを比較し、比較結果を判定部12へ出力する回路である。なお、パネル速度閾値は、閾値記憶部14に記憶されている。詳細は後述するが、第1比較部11による比較によって、表示パネル17の回転が停止しているか否かを判定することができる。
第2比較部13は、上記電流情報により示される値と、電流閾値とを比較し、比較結果を判定部12へ出力する回路である。なお、電流閾値は、閾値記憶部14に記憶されている。詳細は後述するが、第2比較部13による比較によって、モータ6の回転が停止しているか否かを判定することができる。
閾値記憶部14は、メモリ等の記憶装置を有しており、上述したようにパネル速度閾値および電流閾値を記憶する。また、詳細は後述するが、閾値記憶部14に記憶されるパネル速度閾値および電流閾値の内容は、電圧検出部8によって変更されることがある。
判定部12は、所定の処理を行う情報処理回路によって構成され、第1比較部11および第2比較部13による比較結果に基づいて、異物の挟み込みの判定を行う。つまり、本実施形態では、速度検出部3による検出結果(速度情報)と駆動状態検出部7による検出結果(電流情報)とに基づいて異物の挟み込みの判定が行われる。詳細は後述するが、本実施形態は、これらの2つの検出結果を用いて異物の挟み込みの判定を行うことによって、(モータ6と表示パネル17とを接続するギアにおける)バックラッシュと、異物の挟み込みとを正確に判別するものである。
電圧検出部8は、電源16からモータドライバ5への電力供給ラインに接続されており、モータ6の駆動電圧、すなわち、電源16の電圧を検出する。なお、電圧の検出は、予め定められた所定のタイミングで行われる。さらに、電圧検出部8は、異物の挟み込みの判定精度をより向上すべく、閾値記憶部14に記憶されているパネル速度閾値および電流閾値を、検出された電圧に基づいて変化させる。これらの閾値を変化させる処理の詳細については後述する。
(表示パネル17の回転させるための構成)
次に、図2〜図5を参照して、表示パネル駆動装置1の駆動対象である表示パネル17について説明する。なお、表示パネル17は、液晶表示パネル、PD(Plasma Display)パネル、有機EL(Electroluminescence)表示パネル、FED(Field Emission Display)パネル等の平面表示パネルである。
次に、図2〜図5を参照して、表示パネル駆動装置1の駆動対象である表示パネル17について説明する。なお、表示パネル17は、液晶表示パネル、PD(Plasma Display)パネル、有機EL(Electroluminescence)表示パネル、FED(Field Emission Display)パネル等の平面表示パネルである。
図2は、モータ6によって表示パネル17を回転させるための構造を示す図である。図2に示すように、表示パネル駆動装置1は、第1〜第6歯車21〜26を備えている。なお、意匠上の観点から、各歯車21〜26は、車両の天井面28の上側(天井の内部)に配置されることが好ましい。
図2に示すように、表示パネル17とモータ6とは、第1〜第5歯車21〜25によって接続されている。これによって、モータ6は、歯車(ギア)を介して表示パネルを回動させることができる。具体的には、図2において、第1歯車21はモータ6の回転軸6aに接続される。第1および第2歯車21および22によってウォームギアが構成されており、ウォーム(ねじ歯車)である第1歯車とウォームホイールである第2歯車22とが互いに噛み合っている。さらに、第3歯車23は第2歯車22と噛み合っており、第4歯車24は第3歯車23と噛み合っており、第5歯車25は第4歯車24と噛み合っている。以上の構成によって、第1歯車21の回転は、第2〜第4歯車22〜24を介して第5歯車25に伝達され、また、第1歯車21はモータ6に接続されるとともに第5歯車25は表示パネル17に接続されているので、モータ6の回転に応じて表示パネル17が回転する。
また、第6歯車26は、第5歯車25と噛み合っている。第6歯車26には、パネル角検出部2が接続されており、パネル角検出部2は、第6歯車26の回転角度を検出する。すなわち、パネル角検出部2は、第6歯車26の回転角度を検出することにより、表示パネル17の回転角度を検出する。なお、他の実施形態においては、パネル角検出部2は、第5歯車25の回転角度を検出することにより、表示パネル17の回転角度を検出するようにしてもよい。
また、第1の実施形態において、表示パネル17は、少なくとも、閉じた状態(閉状態)から所定の角度に開いた状態(開状態)までの範囲で回転可能である。図3は、閉状態における表示パネル17の側面図であり、図4は、開状態における表示パネル17の側面図である。図3に示すように、閉状態とは、板状の表示パネル17が天井面28に略平行となる状態である。以下、本明細書では、表示パネル17の回転角度を、閉状態を基準(0°)とし、表示パネルが下方に開く回転の向き(図3および図4における反時計回りの向き)を正の向きとして表すものとする。なお、第1の実施形態において、表示パネル17は、閉状態において画面が他の物と接触することを防止する目的で、閉状態において画面が上向きとなるように取り付けられる。ただし、他の実施形態においては、表示パネル17は閉状態において画面が下向きとなるように取り付けられてもよい。
また、図4に示すように、開状態とは、表示パネル17が天井面28に対して(閉状態から)所定の角度を有する状態である。換言すれば、開状態とは、表示パネル17が使用される(画面に映像が表示される)状態である。図5は、開状態における表示パネル17の斜視図である。なお、図5においては表示パネル17のみを示し、歯車21〜26等の構成を省略している。上述のように表示パネル17は車両の天井に取り付けられるので、使用される状態(開状態)においては、画面17aはやや下方向を向く角度となる。閉状態においては画面17aが上向きとなるので、閉状態から開状態へと回転させる場合、表示パネル17は90°以上回転することになる。なお、第1の実施形態では、開状態における表示パネル17の回転角度を130°とする。また、表示パネル駆動装置1は、閉状態から開状態、あるいは、開状態から閉状態へと表示パネル17を回転させるものとする。なお、ここでは開状態における表示パネル17の回転角度が130°であるとして説明を行うが、当該回転角度は特定の角度に限らず、表示パネル駆動装置1は例えばユーザの指示によって表示パネル17を任意の角度の開状態にするようにしてもよい。
また、本実施形態では、表示パネル17にはチルトバネ(図示せず)が取り付けられている。チルトバネは、例えばコイルバネや板バネ等の弾性体であり、上記開状態から閉状態への回転方向に表示パネル17を付勢する。詳細は後述するが、チルトバネは、バックラッシュが生じる角度を調整するために取り付けられる。なお、他の実施形態においては、表示パネル17にチルトバネが取り付けられない構成であってもよい。
以上に説明したように、モータ6と表示パネル17とはギアを介して接続される構成であるので、モータ6によって表示パネル17を回転させる際にはバックラッシュが生じるおそれがある。以下、図6〜図8を参照して、バックラッシュが生じる理由について説明する。
(バックラッシュが生じる理由)
図2に示す構成においては、モータ6の駆動によるトルクが加えられない状態では、表示パネル17には、自重によるトルクと、上記チルトバネによるトルクとが加えられる。つまり、表示パネル17に加えられるトルクの合計(合計トルク)は、自重によるトルクと、上記チルトバネによるトルクとの和となる。図6は、自重によるトルク、チルトバネによるトルク、および合計トルクと、表示パネル17の回転角度との関係の一例を示す図である。図6においては、縦軸がトルクを示し、横軸が表示パネル17の回転角度を示している。図6に示されるように、自重によるトルクは、0°〜90°の範囲では正の向きであり、90°より大きい範囲では負の向きである。また、チルトバネによるトルクは負の向きである。したがって、モータ6の駆動によるトルクが加えられない状態では、合計トルクは、0°からある角度までの範囲では正の向きとなり、当該ある角度より大きい範囲では負の向きとなる。以下、当該ある角度を「転換角度」と呼ぶ。なお、図6の例においては、転換角度は約45°である。転換角度は、表示パネルの重さやチルトバネの特性によって変化させることが可能である。なお、本実施形態のように、閉状態(0°)から開状態へ表示パネル17を回転させるために90°以上の回転が必要である場合には、閉状態から開状態までの範囲外となるように転換角度を調整することは困難であり、通常は当該範囲内に転換角度が生じてしまう。
図2に示す構成においては、モータ6の駆動によるトルクが加えられない状態では、表示パネル17には、自重によるトルクと、上記チルトバネによるトルクとが加えられる。つまり、表示パネル17に加えられるトルクの合計(合計トルク)は、自重によるトルクと、上記チルトバネによるトルクとの和となる。図6は、自重によるトルク、チルトバネによるトルク、および合計トルクと、表示パネル17の回転角度との関係の一例を示す図である。図6においては、縦軸がトルクを示し、横軸が表示パネル17の回転角度を示している。図6に示されるように、自重によるトルクは、0°〜90°の範囲では正の向きであり、90°より大きい範囲では負の向きである。また、チルトバネによるトルクは負の向きである。したがって、モータ6の駆動によるトルクが加えられない状態では、合計トルクは、0°からある角度までの範囲では正の向きとなり、当該ある角度より大きい範囲では負の向きとなる。以下、当該ある角度を「転換角度」と呼ぶ。なお、図6の例においては、転換角度は約45°である。転換角度は、表示パネルの重さやチルトバネの特性によって変化させることが可能である。なお、本実施形態のように、閉状態(0°)から開状態へ表示パネル17を回転させるために90°以上の回転が必要である場合には、閉状態から開状態までの範囲外となるように転換角度を調整することは困難であり、通常は当該範囲内に転換角度が生じてしまう。
ここで、表示パネル17を閉状態から開状態へ回転させる場合を考える。この場合、最初は(0°から転換角度までの範囲では)合計トルクが正となる。図7は、0°から転換角度までの範囲における第4および第5歯車24および25を示す図である。0°から転換角度までの範囲においては、合計トルクが正となるので、モータ6による駆動なしでも表示パネル17が合計トルクにより回転する。したがって、図7に示すように、出力側の歯車(第5歯車25)が駆動側の歯車(第4歯車24)を押す状態となる。
一方、転換角度を過ぎた後は(転換角度から開状態までの範囲では)、合計トルクが負となる。図8は、転換角度から開状態までの範囲における第4および第5歯車24および25を示す図である。転換角度から開状態までの範囲においては、合計トルクが負となるので、モータ6の駆動トルクによって表示パネル17が回転する。したがって、図8に示すように、駆動側の歯車(第4歯車24)が出力側の歯車(第5歯車25)を押す状態となる。
以上より、転換角度において、出力側の歯車が駆動側の歯車を押す状態から、駆動側の歯車が出力側の歯車を押す状態へと切り替わり、図7および図8に示したように歯車の当たり面が反転することとなる。このとき、歯車の遊びのために、駆動側の歯車のみが回転して出力側の歯車が回転しない期間があるので、表示パネル17の回転が一時的に停止する。なお、上記においては第4歯車24と第5歯車25との間に生じるについて説明したが、他の歯車の間についても同様に、出力側の歯車が一時的に停止することが起こる。また、上記においては閉状態から開状態へ回転させる場合について説明したが、開状態から閉状態へ回転させる場合も同様に、表示パネル17の回転が一時的に停止することになる。
以上のように、本実施形態においては、バックラッシュが生じて表示パネル17の回転が一時的に停止するおそれがある。したがって、表示パネル17の回転が停止する原因としては、異物の挟み込みの他に、ギアのバックラッシュが考えられる。異物の挟み込みが原因である場合は、表示パネル17を反転させたり停止させたりする等の措置が必要であるが、ギアのバックラッシュが原因である場合にはそのような措置を行わず、回転を継続するべきである。そこで、本実施形態では、図1に示す構成により、表示パネル17の回転停止の原因が異物の挟み込みであるのか、ギアのバックラッシュであるのかを正確に判別し、それぞれの原因に対して適切な動作を行うようにしている。以下、表示パネル駆動装置1の詳細な動作について説明する。
(表示パネル駆動装置1の動作)
次に、図9を参照して、表示パネル駆動装置1の詳細な動作について説明する。まず、制御部4の判定部12によって実行される、表示パネル17の駆動制御動作について説明する。図9は、制御部4の判定部12によって実行される駆動制御動作のフローチャートを示す図である。なお、本実施形態では、表示パネル駆動装置1は、上記閉状態から開状態、あるいは、開状態から閉状態へと表示パネル17を回転させるものとして判定部12の動作を説明する。図9に示すフローチャートは、表示パネル17を開閉させるべき所定の条件が満たされたことに応じて実行される。なお、所定の条件としては、例えば、ユーザにより開閉指示があった(例えば図示しない開閉スイッチが押下された等)ことや、表示パネル17に対して映像の表示をオンまたはオフする指令があったことや、車両の電源がオンにされた(アクセサリ電源またはイグニッションスイッチがオンにされた)こと等が考えられる。
次に、図9を参照して、表示パネル駆動装置1の詳細な動作について説明する。まず、制御部4の判定部12によって実行される、表示パネル17の駆動制御動作について説明する。図9は、制御部4の判定部12によって実行される駆動制御動作のフローチャートを示す図である。なお、本実施形態では、表示パネル駆動装置1は、上記閉状態から開状態、あるいは、開状態から閉状態へと表示パネル17を回転させるものとして判定部12の動作を説明する。図9に示すフローチャートは、表示パネル17を開閉させるべき所定の条件が満たされたことに応じて実行される。なお、所定の条件としては、例えば、ユーザにより開閉指示があった(例えば図示しない開閉スイッチが押下された等)ことや、表示パネル17に対して映像の表示をオンまたはオフする指令があったことや、車両の電源がオンにされた(アクセサリ電源またはイグニッションスイッチがオンにされた)こと等が考えられる。
図9においては、まずステップS1において、判定部12は、モータドライバ5に指示を与えることによって、表示パネル17を回転させる指示を行う。具体的には、判定部12は、表示パネル17が閉状態であれば表示パネル17が開く方向に、表示パネル17が開状態であれば表示パネル17が閉じる方向に、表示パネル17を回転させるようにモータ6を駆動させる。上記ステップS1によって、表示パネル17の回転が開始する。ステップS1の次にステップS2の処理が実行される。
ステップS2において、判定部12は、表示パネル17の回転を終了するか否かを判定する。ステップS2における判定は、表示パネル17が閉状態あるいは開状態のいずれかの状態となったか否かによって行われる。すなわち、判定部12は、パネル角検出部2からパネル角情報を取得し、取得したパネル角情報が0°または開状態における角度(ここでは130°)を示すか否かを判定する。ステップS2における判定結果が肯定である場合、後述するステップS6の処理が実行される。一方、ステップS2における判定結果が否定である場合、ステップS3の処理が実行される。なお、ステップS2の処理は表示パネル17の回転が終了するまで、所定時間に1回の割合で繰り返し実行される。
ステップS3において、判定部12は、表示パネル17の回転が停止したか否かを判定する。具体的には、ステップS3のタイミングで第1比較部11が比較処理を行い、判定部12は第1比較部11の比較結果を取得して当該比較結果に基づいて判定を行う。すなわち、第1比較部11は速度検出部3からのパネル速度情報と、閾値記憶部14に記憶されているパネル速度閾値とを比較する。そして、パネル速度情報により示される値とパネル速度閾値との大小関係を比較結果として判定部12へ出力する。判定部12は、第1比較部11からの比較結果を参照し、パネル速度情報により示される回転速度の値がパネル速度閾値以下である場合、表示パネル17の回転が停止したと判定する。一方、パネル速度情報により示される回転速度の値がパネル速度閾値よりも大きい場合、表示パネル17の回転が停止していないと判定する。なお、本実施形態においては、ステップS3を実行する判定部12が請求項に記載の第1判定部に相当する。ステップS3における判定結果が肯定である場合、ステップS4の処理が実行される。一方、ステップS3における判定結果が否定である場合、ステップS2の処理が再度実行される。
ステップS4において、判定部12は、モータ6の回転が停止したか否かを判定する。具体的には、ステップS4のタイミングで第2比較部13が比較処理を行い、判定部12は第2比較部13の比較結果を取得して当該比較結果に基づいて判定を行う。すなわち、第2比較部13は駆動状態検出部7からの電流情報と、閾値記憶部14に記憶されている電流閾値とを比較する。そして、電流情報により示される値と電流閾値との大小関係を比較結果として判定部12へ出力する。判定部12は、第2比較部13からの比較結果を参照し、電流情報により示される電流値が電流閾値以上である場合、モータ6の回転が停止したと判定する。一方、電流情報により示される電流値が電流閾値よりも小さいである場合、モータ6の回転が停止していないと判定する。つまり、第1の実施形態では、モータ6の電流値が通常より大きくなっている場合にはモータ6に負荷がかかっていることから、この場合にはモータ6の回転が停止していると推定している。なお、本実施形態においては、ステップS4を実行する判定部12が請求項に記載の第2判定部に相当する。ステップS4における判定結果が肯定である場合、ステップS5の処理が実行される。一方、ステップS4における判定結果が否定である場合、ステップS2の処理が再度実行される。
ステップS5において、判定部12は、表示パネル17の回転を反転させる指示を行う。すなわち、判定部12は、それまでのモータ6の回転方向と逆方向にモータ6を回転させるようにモータドライバ5に対して指示を行う。ステップS5の次にステップS2の処理が再度実行される。
一方、上記ステップS2の判定結果が肯定である場合に実行されるステップS6において、判定部12は、回転を停止する指示を行う。すなわち、判定部12は、モータ6への電力供給を停止するようにモータドライバ5に対して指示を行う。これによって、表示パネル17は閉状態または開状態で静止することとなる。上記ステップS6の完了後、判定部12は図9に示す動作を終了する。
なお、上記においては、パネル角検出部2が表示パネル17の回転角度を検出し、判定部12は検出結果を用いて表示パネル17の回転角度を(所定の回転角度となるように)制御する場合を例として説明した。具体的には、表示パネル17が閉状態または所定角度の開状態のいずれかとなるように制御を行う場合を例として説明した。ここで、他の実施形態においては、判定部12は、ユーザの指示に従って制御を行うようにしてもよい。例えば、他の実施形態においては、表示パネル17を正の向きに回転させる指示、負の向きに回転させる指示、および、回転を停止する指示を行うためのスイッチを設けることによって、ユーザの所望の角度で表示パネル17を停止させることができるようにしてもよい。このとき、ステップS2においては、判定部12は、回転を停止する指示が行われた場合、表示パネル17の回転を終了すると判定すればよい。
以上に説明した判定部12による動作によれば、表示パネル17を回転させ始めた(ステップS1)の後、回転が終了するまでに(ステップS2でNo)表示パネル17の回転停止が検出された場合(ステップS3でYes)、モータ6の回転が停止したか否かが判定され(ステップS4)、モータ6の回転停止が検出された場合(ステップS4でYes)にのみ表示パネル17の回転が反転させられる(ステップS5)。一方、モータ6の回転停止が検出されない場合(ステップS4でNo)には、表示パネル17の回転が継続される。
このように、本実施形態では、表示パネル17の回転停止が検出され、さらに、モータ6の回転が停止したと判定される場合のみ、異物の挟み込みが生じたと判断される。つまり、表示パネル17の回転停止が検出された場合であっても、モータ6の回転停止が検出されない場合には、表示パネル17の回転停止の原因は異物の挟み込みではなくバックラッシュであると判断し、表示パネル17の回転を継続させるのである。これによれば、表示パネル17の回転停止の原因が異物の挟み込みであるのかバックラッシュであるのかを正確に判別することができ、それぞれの原因に対して適切な措置をとることができる。
次に、電圧検出部8によって行われる閾値更新動作について説明する。閾値更新動作は、予め定められた所定のタイミングで行われる。例えば、閾値更新動作は、判定部12による上記駆動制御動作が開始される前に行われてもよい。すなわち、表示パネル17を開閉させるべき所定の条件が満たされた場合、まず閾値更新動作が行われ、その後、駆動制御動作が開始されてもよい。また、例えば、閾値更新動作は、駆動制御動作中において所定時間間隔で行われてもよい。
閾値更新動作において、電圧検出部8は、まずモータ6の駆動電圧を検出する。次に、電圧検出部8は、検出された駆動電圧に応じた閾値を設定する。すなわち、電圧検出部8は、検出された駆動電圧に基づいて、閾値記憶部14に記憶されているパネル速度閾値および電流閾値の値を更新する。パネル速度閾値は、駆動電圧が小さいほど小さくなるように設定される。また、電流閾値は、駆動電圧が小さいほど小さくなるように設定される。なお、駆動電圧から各閾値(パネル速度閾値および電流閾値)を決定する方法としては、例えば駆動電圧と各閾値とを関連付けたテーブルを用意しておく方法が考えられる。具体的には、電圧検出部8は、駆動電圧を検出すると、上記テーブルを参照し、検出された駆動電圧に関連付けられた各閾値を閾値記憶部14に記憶する。テーブルは、例えば、駆動電圧が相対的に高い場合、中程度の場合、および低い場合という3段階の(駆動電圧の)範囲に対して、パネル速度閾値および電流閾値をそれぞれ関連付けたものであってもよい。
以上の閾値更新動作によって、第1および第2比較部11および13は、モータ6の駆動電圧、すなわち、電源16の電圧に応じた閾値を用いて比較処理を行うことができる。つまり、判定部12は、電源16の電圧に応じた閾値を用いてステップS3およびS4の判定を行うことができる。ここで、電源16(車両に搭載されたバッテリ)は車両に搭載される他の機器においても使用されるので、他の機器の使用状況やバッテリの残量等によってはモータ6に所望の電圧を供給することができず、通常時よりも駆動電圧が低くなることがある。例えば、車両の電源が最初にオンにされた時点では、バッテリ(電源16)の供給電圧が一時的に低下することがある。駆動電圧が通常時よりも低い場合、モータ6の駆動電流も低くなり、表示パネル17の回転速度も低くなる。したがって、各閾値(パネル速度閾値および電流閾値)が電源16の供給電圧に依らずに一定であるとすれば、駆動電圧が通常時よりも低い場合にステップS3およびS4における判定を正確に行うことができなくなるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、第1および第2比較部11および13は電源16の電圧に応じた閾値で比較を行うので、電源16の電圧を考慮して上記判定を正確に行うことができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、表示パネル駆動装置1は、表示パネル17の回転速度およびモータ6の駆動状態(具体的にはモータ6の駆動電流)に基づいて、表示パネル17が停止した原因が異物の挟み込みであるかバックラッシュであるかを判別する。これによって、表示パネル17が停止した原因を正確に判別することができるとともに、原因に応じた適切な措置をとることができる。
[第2の実施形態]
図10を参照して、本発明の第2の実施形態に係る表示パネル駆動装置について説明する。上記第1の実施形態においては、モータ6の駆動状態としてモータ6の駆動電流を検出し、当該駆動電流を用いてモータ6が回転しているか否かの判定を行った。これに対して、第2の実施形態においては、モータ6の駆動状態としてモータ6の回転速度を検出し、当該回転速度を用いて上記判定を行う。以下、第1の実施形態との相違点を中心に、第2の実施形態について説明する。
図10を参照して、本発明の第2の実施形態に係る表示パネル駆動装置について説明する。上記第1の実施形態においては、モータ6の駆動状態としてモータ6の駆動電流を検出し、当該駆動電流を用いてモータ6が回転しているか否かの判定を行った。これに対して、第2の実施形態においては、モータ6の駆動状態としてモータ6の回転速度を検出し、当該回転速度を用いて上記判定を行う。以下、第1の実施形態との相違点を中心に、第2の実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態に係る表示パネル駆動装置の機能的な構成を示すブロック図である。図10に示すように、第2の実施形態に係る表示パネル駆動装置1は、パネル角検出部2、速度検出部3、制御部4、モータドライバ5、モータ6、駆動状態検出部7、電圧検出部8、およびモータ角検出部31を備えている。なお、図10において、図1と同じ構成要素については図1と同じ参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
第2の実施形態においては、図10に示されるように、モータ角検出部31が駆動状態検出部7に接続される。モータ角検出部31は、モータ6の回転角度を検出する。なお、第2の実施形態においては、モータ角検出部31はポテンショメータであるとするが、モータ6の回転角度を検出する装置であればどのようなものであってもよい。モータ角検出部31(ポテンショメータ)は電源15に接続されている。なお、第2の実施形態では、モータ角検出部31は第2歯車22に取り付けられ、第2歯車22の回転角度をモータ6の回転角度として検出する。なお、モータ角検出部31は、少なくとも、パネル角検出部2が回転角度を検出する歯車よりも駆動側(モータ6側)に位置する歯車の回転角度を検出すればよい。モータ角検出部31によって検出された回転角度を示す情報(モータ角情報と呼ぶ)は、駆動状態検出部7へ出力される。モータ角検出部31は、所定時間間隔で、モータ6の回転角度を検出してモータ角情報を出力する。
駆動状態検出部7は、モータ角検出部31からのモータ角情報に基づいてモータ6の回転速度を検出する。駆動状態検出部7によって検出された回転速度を示す情報(モータ速度情報と呼ぶ)は、制御部4へ出力される。駆動状態検出部7は、所定時間間隔で、モータ6の回転速度を検出してモータ速度情報を出力する。なお、本実施形態では、モータ角検出部31および駆動状態検出部7を用いてモータの回転速度を検出するものとしたが、当該回転速度を検出する構成はどのようなものであってもよい。
第2の実施形態においては、閾値記憶部14には、上記電流閾値に代えて上記モータ速度閾値が記憶される。また、第2比較部13は、駆動状態検出部7からのモータ速度情報とモータ速度閾値とを比較し、比較結果を判定部12へ出力する。判定部12は、第1の実施形態と同様、第2比較部13による比較結果に基づいて、モータ6の回転が停止しているか否かを判定する。このように、第2の実施形態においては、モータ6の駆動状態として、モータ6の回転速度を検出し、当該回転速度を用いてモータ6が回転しているか否かの判定を行う。
第2の実施形態における判定部12による駆動制御動作は、上記ステップS4における判定処理が異なる点を除いて第1の実施形態(図9)と同様である。第2の実施形態におけるステップS4においては、判定部12は、第2比較部13からの比較結果を参照し、モータ速度情報により示される回転速度の値がモータ速度閾値以下である場合、モータ6の回転が停止したと判定する。逆に、モータ速度情報により示される回転速度の値がモータ速度閾値よりも大きい場合、モータ6の回転が停止していないと判定する。
以上より、第2の実施形態においては、表示パネル17の回転が停止したと判定され(ステップS3でYes)、かつ、モータ速度情報により示される回転速度の値がモータ速度閾値以下である場合(ステップS4でYes)に、異物の挟み込みが生じたと判断され、表示パネル17の回転が反転させられる(ステップS6)。また、表示パネル17の回転が停止したと判定された場合であっても、モータ速度情報により示される回転速度の値がモータ速度閾値よりも大きい場合(ステップS4でNo)、表示パネル17の回転が継続される。このように、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様、表示パネル17の回転停止の原因が異物の挟み込みであるのかバックラッシュであるのかを正確に判別することができ、それぞれの原因に対して適切な措置をとることができる。
また、第2の実施形態における閾値更新動作においては、電圧検出部8は、モータ6の駆動電圧を検出し、閾値記憶部14に記憶されるパネル速度閾値およびモータ速度閾値を当該駆動電圧に基づいて設定する。ここで、モータ速度閾値は、駆動電圧が小さいほど小さくなるように設定される。電源16(車両のバッテリ)の電圧が低下すれば、モータ6の回転速度も低下するからである。なお、パネル速度閾値は、第1の実施形態と同様、駆動電圧が小さいほど小さくなるように設定される。以上の閾値更新動作によって、第1の実施形態と同様、第1および第2比較部11および13は、モータ6の駆動電圧、すなわち、電源16の電圧に応じた閾値で判定を行うことができる。
以上に説明したように、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第1の実施形態の方が第2の実施形態に比べて、回転角度検出手段(ポテンショメータ)の数を減らすことができ、回路構成を簡易にすることができる点でメリットがある。また、上記第1および第2の実施形態のように表示パネル駆動装置が車両に搭載される場合には、第1の実施形態の方が第2の実施形態に比べて耐振動性が高い(振動によって検出精度が悪化するおそれが少ない)点でメリットがある。
(他の変形例)
上述したように、バックラッシュが起こる角度は、表示パネル17の自重によるトルクおよびチルトバネの特性から予め推測することができる。したがって、他の実施形態においては、駆動状態検出部7は、バックラッシュが起こる可能性がある所定の角度範囲においてのみ、モータ6の駆動状態を検出するようにしてもよい。具体的には、駆動状態検出部7は、パネル角検出部2によって検出される角度が所定の角度範囲内となる場合にのみ、モータ6の駆動状態を検出するようにしてもよい。なお、上記所定の角度範囲は、例えば、前述した転換角度を中心に±10°の範囲に設定すればよい。これによれば、必要な場合にのみモータの駆動状態を効率良く検出することができる。
上述したように、バックラッシュが起こる角度は、表示パネル17の自重によるトルクおよびチルトバネの特性から予め推測することができる。したがって、他の実施形態においては、駆動状態検出部7は、バックラッシュが起こる可能性がある所定の角度範囲においてのみ、モータ6の駆動状態を検出するようにしてもよい。具体的には、駆動状態検出部7は、パネル角検出部2によって検出される角度が所定の角度範囲内となる場合にのみ、モータ6の駆動状態を検出するようにしてもよい。なお、上記所定の角度範囲は、例えば、前述した転換角度を中心に±10°の範囲に設定すればよい。これによれば、必要な場合にのみモータの駆動状態を効率良く検出することができる。
また、他の実施形態においては、駆動状態検出部7は、モータ6の駆動電流とモータ6の回転角度との両方を検出してもよい。このとき、第2比較部13は、駆動電流が電流閾値以上であること、および、回転角度がモータ角閾値以下であることのうち、少なくともいずれか一方が満たされた場合に、モータ6の回転が停止したと判定する。
上記第1および第2の実施形態においては、異物の挟み込みが生じた場合に行うべき所定の制御として、判定部12は、表示パネル17の回転を反転させる制御を行った。ここで、他の実施形態においては、異物の挟み込みを解消するための上記所定の制御は、表示パネル17の回転を反転させる制御に代えて、表示パネル17の回転を停止させる制御であってもよい。
上記第1および第2の実施形態においては、表示パネル17を回転させるためのモータが1個である場合を例として説明したが、モータの数はいくつであってもよい。本発明は、バックラッシュ自体を防止することによってバックラッシュによる不都合を防止するのではなく、バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別することによってバックラッシュによる不都合を防止するものであるので、モータが1個であるようなバックラッシュが起こりやすい場合に特に有効である。つまり、本発明によれば、モータの性能によらずバックラッシュによる不都合を防止することができるので、高価なモータを使用する必要がなく、低コスト化を図ることができる。
上記第1および第2の実施形態においては、表示パネル17が車両に搭載され、車両の天井に取り付けられる場合を例として説明したが、表示パネル17の取り付け位置はこれに限られず、住宅等に取り付けられるものであってもよい。
以上のように、本発明は、バックラッシュと異物の挟み込みとを正確に判別し、誤作動を防止すること等を目的として、例えば車両に搭載される車載表示パネルを駆動させる表示パネル駆動装置等として利用することができる。
1 表示パネル駆動装置
2 パネル角検出部
3 速度検出部
4 制御部
5 モータドライバ
6 モータ
7 駆動状態検出部
8 電圧検出部
11 第1比較部
12 判定部
13 第2比較部
14 閾値記憶部
15,16 電源
17 表示パネル
21〜26 歯車
31 モータ角検出部
2 パネル角検出部
3 速度検出部
4 制御部
5 モータドライバ
6 モータ
7 駆動状態検出部
8 電圧検出部
11 第1比較部
12 判定部
13 第2比較部
14 閾値記憶部
15,16 電源
17 表示パネル
21〜26 歯車
31 モータ角検出部
Claims (9)
- 回転可能に設けられた表示パネルを回転させるための表示パネル駆動装置であって、
前記表示パネルを歯車を介して回転させるモータと、
前記表示パネルの回転速度を検出する速度検出部と、
前記モータの駆動状態を検出する駆動状態検出部と、
前記モータの駆動を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記速度検出部による検出結果から前記表示パネルの回転が停止したと判断され、かつ、前記駆動状態検出部による検出結果から前記モータの回転が停止したと判断される場合、異物の挟み込みが生じたと判断して前記モータに対する所定の制御を行い、前記表示パネルが停止したと判断され、かつ、前記モータの回転が停止していないと判断される場合、バックラッシュが生じたと判断して前記モータの駆動を継続する、表示パネル駆動装置。 - 前記駆動状態検出部は、前記モータの駆動状態を表す情報として前記モータの駆動電流を検出し、
前記制御部は、前記モータの駆動電流が所定の閾値以上となる場合、前記モータの回転が停止したと判断する、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。 - 前記駆動状態検出部は、前記モータの駆動状態を表す情報として前記モータの回転角度を所定時間毎に検出し、
前記制御部は、前記モータの回転角度から算出される回転速度が所定の閾値以下となる場合、前記モータの回転が停止したと判断する、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。 - 前記制御部は、前記表示パネルの回転速度が所定の閾値以下である場合、前記表示パネルの回転が停止したと判断する、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。
- 前記モータを駆動させる電圧を検出する電圧検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記電圧検出部によって検出される電圧が低いほど前記所定の閾値が小さくなるように、当該所定の閾値を当該電圧に応じて設定する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の表示パネル駆動装置。 - 前記制御部は、
前記速度検出部による検出結果に基づいて、前記表示パネルの回転が停止したか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によって前記表示パネルの回転が停止したと判定される場合、前記駆動状態検出部による検出結果に基づいて前記モータの回転が停止したか否かを判定する第2判定部とを含み、
前記制御部は、前記第2判定部によって前記モータの回転が停止したと判定される場合、前記所定の制御を行い、前記第2判定部によって前記モータの回転が停止していないと判定される場合、前記モータの駆動を継続する、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。 - 前記表示パネルの回転角度を検出するパネル角検出部をさらに備え、
前記駆動状態検出部は、前記パネル角検出部によって検出される回転角度が予め定められた所定の範囲内となる場合のみ、前記モータの駆動状態を検出する、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。 - 前記制御部は、前記所定の動作として、前記モータの回転を反転または停止する動作を行う、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。
- 前記表示パネルは、車両の天井に取り付けられ、
前記制御部は、前記表示パネルの画面が略鉛直上方向を向く角度から、当該画面が下側を向く角度までの範囲で前記表示パネルを回転させる、請求項1に記載の表示パネル駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062871A JP2009214819A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 表示パネルの駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062871A JP2009214819A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 表示パネルの駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009214819A true JP2009214819A (ja) | 2009-09-24 |
Family
ID=41187147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008062871A Pending JP2009214819A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 表示パネルの駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009214819A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014137563A (ja) * | 2013-01-18 | 2014-07-28 | Yazaki Corp | ヘッドアップディスプレイ装置 |
JP2014231238A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | アルパイン株式会社 | 表示装置 |
US9896210B2 (en) | 2015-01-29 | 2018-02-20 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Display unit |
JP7503994B2 (ja) | 2020-10-12 | 2024-06-21 | 株式会社デンソーテン | 出力装置および出力方法 |
-
2008
- 2008-03-12 JP JP2008062871A patent/JP2009214819A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014137563A (ja) * | 2013-01-18 | 2014-07-28 | Yazaki Corp | ヘッドアップディスプレイ装置 |
JP2014231238A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | アルパイン株式会社 | 表示装置 |
US9896210B2 (en) | 2015-01-29 | 2018-02-20 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Display unit |
JP7503994B2 (ja) | 2020-10-12 | 2024-06-21 | 株式会社デンソーテン | 出力装置および出力方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6409212B2 (ja) | パワードア開閉装置 | |
JP4818847B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP5277301B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP2007009413A (ja) | 窓開閉制御装置 | |
JP2008038352A (ja) | 開閉体制御装置 | |
JP2013162701A (ja) | 直流電動モータ制御装置 | |
JP2009214819A (ja) | 表示パネルの駆動装置 | |
JP4490453B2 (ja) | 開閉部材制御装置 | |
JP2006265919A (ja) | 開閉制御装置 | |
JP2006273189A (ja) | 電子機器 | |
JP2007053894A (ja) | モータ制御装置 | |
JP2017019347A (ja) | 駆動装置 | |
JP2005314949A (ja) | パワーウィンド用安全装置 | |
US20180301893A1 (en) | Window control device for a vehicle and a method therefor | |
JP4781126B2 (ja) | 開閉体制御装置 | |
KR101483944B1 (ko) | 자동차용 경사로 도어 개폐 보조장치 | |
JP5658910B2 (ja) | 開閉装置 | |
JP2007218447A (ja) | 空気調和機 | |
JP2019190148A (ja) | 車両用電動リアゲートの制御装置 | |
JP2011073572A (ja) | 車載用ポップアップディスプレイ装置 | |
JP5402331B2 (ja) | すべり出し窓の開閉装置 | |
JP4500080B2 (ja) | 車両用ドア制御装置 | |
JP2011080234A (ja) | 開閉装置及び開閉装置の原点補正方法 | |
CN117854410A (zh) | 一种可旋转显示屏的控制方法、显示装置及存储介质 | |
JP6548614B2 (ja) | 開閉体制御装置および開閉体制御方法 |