JP2009208397A - 成形機の温度検出装置 - Google Patents

成形機の温度検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009208397A
JP2009208397A JP2008055242A JP2008055242A JP2009208397A JP 2009208397 A JP2009208397 A JP 2009208397A JP 2008055242 A JP2008055242 A JP 2008055242A JP 2008055242 A JP2008055242 A JP 2008055242A JP 2009208397 A JP2009208397 A JP 2009208397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
temperature
molding machine
heater
sensor holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008055242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4914386B2 (ja
Inventor
Koichi Ihara
広一 井原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei Plastic Industrial Co Ltd filed Critical Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Priority to JP2008055242A priority Critical patent/JP4914386B2/ja
Publication of JP2009208397A publication Critical patent/JP2009208397A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4914386B2 publication Critical patent/JP4914386B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 被加熱部の外面付近の熱損失に伴う温度低下を有効に防止し、温度制御に対する高精度化及び安定化、更には省エネルギ化をより高める。製造加工に係わる工数低減を図るとともに、全体における温度分布の均一性向上を図る。
【解決手段】 加熱ヒータ2を付設した被加熱部3の外面から内部に向けて形成した所定深さのセンサ挿入穴4に挿入した温度センサ5及びこの温度センサ5を覆う筒形のセンサホルダ6を備える成形機Mの温度検出装置1を構成するに際して、加熱ヒータ2を被加熱部3に取付ける取付部2bに、この取付部2bの外面2bfから加熱ヒータ2の発熱体以外の部位を貫通してセンサ挿入穴4に連通する開孔部7を設け、温度センサ5を開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入するとともに、センサホルダ6の端部6sを取付部2bの外面2bfに直接的又は間接的に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱ヒータを付設した加熱筒等の温度を検出する温度センサ及びこの温度センサを覆うセンサホルダを備える成形機の温度検出装置に関する。
従来、加熱ヒータを付設した加熱筒又は射出ノズル等の被加熱部の外面から内部に向けて形成した所定深さのセンサ挿入穴に挿入した温度センサ及びこの温度センサを覆う筒形のセンサホルダを備える成形機の温度検出装置は特許文献1で知られており、同文献1には、加熱筒又はノズルの外面に加熱ヒータを付設するとともに、外面から内周面に向けて形成した所定深さのセンサ挿入穴に筒状のセンサホルダを外面から突出するように取付け、センサ挿入穴及びセンサホルダに、先端に温度検出部を有する温度センサを挿入して構成した成形機の温度検出装置であって、センサホルダの外面及び端面を断熱部材により覆うことにより、センサホルダを介した外部への放熱を断熱する断熱構造を設けた成形機の温度検出装置が開示されている。
特開2006−116741号公報
しかし、上述した従来における成形機の温度検出装置は、次のような解決すべき課題が存在した。
第一に、センサホルダから大気中への放熱は有効に遮断されるため、温度制御の高精度化及び安定化、更には省エネルギ性向上に対する相応の効果を得ることができるが、センサホルダは、加熱筒(射出ノズルを含む)の外面に直接螺合して固定するため、加熱筒の外面からセンサホルダへの熱伝導に伴う熱損失、特に、加熱筒の外面付近の熱損失に伴う温度低下が無視できず、結局、温度制御に対する高精度化及び安定化を図るには限界があった。
第二に、加熱筒の外面に、温度センサを挿入するセンサ挿入孔に加えて、センサホルダを螺合により固定するための比較的大径となるネジ孔を形成する必要があるため、製造加工に係わる工数増加を招くとともに、加熱筒全体の温度分布に対して無用な悪影響を与える虞がある。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した成形機の温度検出装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、加熱ヒータ2を付設した被加熱部3の外面から内部に向けて形成した所定深さのセンサ挿入穴4に挿入した温度センサ5及びこの温度センサ5を覆う筒形のセンサホルダ6を備える成形機Mの温度検出装置1を構成するに際して、加熱ヒータ2を被加熱部3に取付ける取付部2bに、この取付部2bの外面2bfから加熱ヒータ2の発熱体以外の部位を貫通してセンサ挿入穴4に連通する開孔部7を設け、温度センサ5を開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入するとともに、センサホルダ6の端部6sを取付部2bの外面2bfに直接的又は間接的に固定してなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、被加熱部3には、射出装置Miに備える加熱筒3c及び/又は射出ノズル3nを適用することができる。また、加熱ヒータ2は、バンドヒータ2cを用いるとともに、取付部2bとして、バンドヒータ2cを被加熱部3に取付けるバンド部を用いることができる。なお、センサホルダ6を取付部2bに固定するに際しては、センサホルダ6の端部6sを、マウント部材15を介して取付部2bの外面2bfに固定してもよいし、センサホルダ6の端部6sに、段差部16により形成した小径の挿入係合部16cを設け、この挿入係合部16cを開孔部7に係合させて固定してもよい。他方、取付部2bの外面2bfに当該取付部2bを覆う断熱材11を付設し、かつこの断熱材11を固定バンド12により固定するとともに、この固定バンド12から断熱材11を貫通して開孔部7に連通する貫通孔部13を形成し、温度センサ5を貫通孔部13及び開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入するとともに、センサホルダ6の端部6sを固定バンド12の外面12fに固定することができる。さらに、センサホルダ6を固定バンド12に固定するに際しては、センサホルダ6の端部6sを、マウント部材15を介して固定バンド12の外面12fに固定してもよいし、センサホルダ6の端部6sに、段差部16により形成した小径の挿入係合部16cを設け、この挿入係合部16cを貫通孔部13に係合させて固定してもよい。また、センサホルダ6の外面6fは断熱材14により覆うこともできる。
このような構成を有する本発明に係る成形機Mの温度検出装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) センサホルダ6の端部6sを、加熱ヒータ2を被加熱部3に取付ける取付部2bの外面2bfに直接的又は間接的に固定するようにしたため、被加熱部3の外面からセンサホルダ6への直接的な熱伝導が阻止される。したがって、被加熱部3の外面付近の熱損失に伴う温度低下を有効に防止することができ、温度制御に対する高精度化及び安定化、更には省エネルギ化をより高めることができる。
(2) 被加熱部3の外面には、センサホルダ6を固定する比較的大径のネジ孔などを一切設けないため、製造加工に係わる工数低減を図れるとともに、被加熱部3の全体における温度分布の均一性向上に寄与できる。また、センサホルダ6の外面に付設する断熱構造を簡易化或いは排除できるため、この側面からもコスト低減に寄与できる。
(3) 好適な態様により、取付部2bの外面2bfに当該取付部2bを覆う断熱材11を付設し、かつこの断熱材11を固定バンド12により固定するとともに、この固定バンド12から断熱材11を貫通して開孔部7に連通する貫通孔部13を形成し、温度センサ5を貫通孔部13及び開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入するとともに、センサホルダ6の端部6sを固定バンド12の外面12fに固定するようにすれば、熱伝導による熱損失が阻止されることに加え、空気中への放熱防止が図られるため、温度制御に対する更なる高精度化,安定化及び省エネルギ化に寄与できる。
(4) 好適な態様により、センサホルダ6の端部6sを、マウント部材15を介して取付部2bの外面2bf又は固定バンド12の外面12fに固定するようにすれば、センサホルダ6を取付部2b又は固定バンド12に固定する際の組付性の向上を図れるとともに、取付けた際の機械的強度及び安定性を高めることができる。
(5) 好適な態様により、センサホルダ6の端部6sに、段差部16により形成した小径の挿入係合部16cを設け、この挿入係合部16cを開孔部7又は貫通孔部13に係合させて固定するようにすれば、組付位置の位置精度及び安定性を高めることができるとともに、マウント部材を使用しない場合でも組付性の向上、更には取付時の機械的強度の向上を図ることができる。
(6) 好適な態様により、センサホルダ6の外面6fを断熱材14により覆うようにすれば、更なる放熱防止効果を得ることができとともに、断熱材14を含む断熱構造を、従来構造に対して簡略化することができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る温度検出装置1を備える射出成形機(成形機)Mの概要について、図4を参照して説明する。
図4は、インラインスクリュ式射出成形機Mの射出装置Miの一部(前部)を示す。射出装置Miは、加熱筒3cを備え、この加熱筒3cの先端には射出ノズル3nを有するとともに、後部には不図示のホッパを備える。なお、この加熱筒3c及び射出ノズル3nは、被加熱部3を構成する。また、加熱筒3cの内部には、不図示の回転駆動部及び進退駆動部により回転駆動制御及び進退駆動制御されるスクリュ51が挿通する。一方、射出ノズル3nの外面3nfには、この射出ノズル3nを加熱するバンドヒータ2n(加熱ヒータ2)を付設するとともに、加熱筒3cの外面3cfには、この加熱筒3cを加熱する複数のバンドヒータ2c…(加熱ヒータ2)を付設する。図4は、加熱筒3cの前部(メータリングゾーン)に配したバンドヒータ2cを示すが、加熱筒3cの中間部及び後部にも同様のバンドヒータ2c…が付設されている。
そして、一つのバンドヒータ2cは、図1及び図3に示すように、ヒータ部2co及びこのヒータ部2coの外面を覆うバンド部(取付部)2bを備える。バンド部2bは、両端に結合部21,22を有し、バンドヒータ2cを加熱筒3cの外面3cfに取付ける際には、結合部21と22間を結合ボルト23により結合する。なお、ヒータ部2coとバンド部2bは、別体形式であってもよいし一体形式であってもよい。また、バンド部2bの中間位置には、ヒータ部2coに給電するための接続端子24…を配設するとともに、この接続端子24…を覆う端子カバー25を配設する。他のバンドヒータ2n,2c…も寸法を除いて図1及び図3に示したバンドヒータ2cと同様に構成し、かつ同様に取付けることができる。
次に、本実施形態に係る温度検出装置1について、図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4は、加熱筒3cの前部における内側位置Xiの温度を検出する温度検出装置1を示す。
まず、温度検出装置1は、主要構成部品として温度センサ5とセンサホルダ6を備える。温度センサ5は、全体を丸棒状に形成したシース部31の内部に熱電対を内蔵して構成する。したがって、シース部31の先端が温度検出部5sとなる。シース部31の外面の所定位置には、径方向外方に突出した鍔状のストッパ32を一体形成するとともに、シース部31の後端から不図示の接続線が導出する。
また、センサホルダ6は、筒形のホルダ本体部6mと、このホルダ本体部6mに着脱する周面部及び端面部からなるキャップ部6cを備える。この場合、ホルダ本体部6mの外面に係止ピン部6mp…を突出させて設けるとともに、キャップ部6cの周面部に係止ピン部6mp…が係合して係止する逆J形の係止スリット部6cx…を設ける。これにより、ホルダ本体部6mとキャップ部6cが着脱するとともに、装着時には係止スリット部6cx…と係止ピン部6mp…の係止によりロックされる。なお、キャップ部6cの端面部中心には温度センサ5が挿通する挿通孔6coを有する。
一方、バンドヒータ2cにおける発熱体以外の部位には、温度センサ5が挿通する開孔部7を形成する。この場合、開孔部7は、製品としてのバンドヒータ2cに予め設けられたセンサ取付孔をそのまま利用してもよいし、発熱体が存在しない部位に対して後発的に形成した開孔部7であってもよい。また、一つのバンドヒータ2cには、温度検出に係わる安定性及び正確性を考慮して内外一対の温度検出装置1…を取付ける。即ち、図1に示すように、加熱筒3cの内側位置Xiの温度を検出する一方の温度検出装置1と加熱筒3cの外側位置Xo(図5参照)の温度を検出する他方の温度検出装置1を備える。図3に示すバンドヒータ2cにおいて、7が内側位置Xiの温度を検出する側の開孔部を示すとともに、7oが外側位置Xoの温度を検出する側の開孔部を示す。
さらに、加熱筒3cの外面3cfから内部に向けて所定深さのセンサ挿入穴4を形成する。加熱筒3cにおける外面3cfと内周面3ci間は、一定の肉厚を有しているため、この肉厚の中間位置(内側位置Xi)までセンサ挿入穴4を形成する。このセンサ挿入穴4は、温度センサ5がフィットする状態で挿入可能な単一内径を有する単調な穴で足りる。また、センサ挿入穴4を形成する外面3cfの位置は、バンドヒータ2cに設けた開孔部7の位置に一致させる。
次に、温度検出装置1の組付手順について説明する。まず、ホルダ本体部6mの一端にマウント部材15を固着する。このマウント部材15は、センサホルダ6をバンド部2bに固定する際の組付性の向上を図るとともに、取付けた際の機械的強度及び安定性を高めるためのものであり、図2に示すように、一枚のプレート材を使用し、中心にホルダ本体部6mの端面開口とほぼ同じ形状を有する開口部15oを設けるとともに、全体を、外面2bfの曲面に沿うように湾曲形成する。したがって、ホルダ本体部6mの一端には、予めマウント部材15を溶接等により固着する。なお、マウント部材15の開口部15oは、ホルダ本体部6mの端面開口に一致させる。
そして、ホルダ本体部6mを固着したマウント部材15を、バンド部2bの外面2bf上に載せ、図1の一部抽出拡大図及び図2に示すように、マウント部材15の複数位置をスポット溶接等により、バンド部2bの外面2bf上に固定する。この際、ホルダ本体部6mの端面開口(マウント部材15の開口部15o)とバンドヒータ2cの開孔部7の位置を一致させる。図中、36…はホルダ本体部6mとマウント部材15の溶接部、37…はマウント部材15と外面2bfのスポット溶接部(又はスポット溶接位置)をそれぞれ示す。これにより、センサホルダ6の端部6sは、マウント部材15を介してバンド部2bの外面2bfに固定される。
次いで、温度センサ5を、ホルダ本体部6mの内部及びバンドヒータ2cの開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入する。また、温度センサ5には、後端側からコイルスプリング34及びキャップ部6cを順次装填した後、キャップ部6cをホルダ本体部6mの他端部に装着する。この際、係止ピン部6mp…を各係止スリット部6cx…に係止させる。これにより、キャップ部6cは、ホルダ本体部6mに装着され、コイルスプリング34は、キャップ部6cの端面部と温度センサ5のストッパ32間に縮装される。この結果、ストッパ32は、圧縮状態となったコイルスプリング34により付勢されるため、温度センサ5の温度検出部5sは、センサ挿入穴4の端部に圧接する。
これにより、図1〜図4に示すような温度検出装置1を組立てることができるとともに、同時に、温度検出装置1を加熱筒2に組付けることができる。また、以上は加熱筒3cの前部に温度検出装置1を組付ける場合について説明したが、加熱筒3cにおける他の部位(中間部,後部)及び射出ノズル3nにも同様の形態により温度検出装置1…を組付けることができる。さらに、射出成形機Mには、コントローラ41を備える。コントローラ41は、射出成形機Mにおける各種制御を司るとともに、加熱筒3c及び射出ノズル3nに対する温度制御を行う。したがって、温度検出装置1…は、コントローラ41の入力側に接続するとともに、各バンドヒータ2n,2c…は、ヒータドライバを含むコントローラ41の出力側に接続する。なお、42は目標温度等を設定するための設定部を示す。
次に、本実施形態に係る温度検出装置1の動作(作用)について、図1〜図4を参照して説明する。
温度検出装置1は、基本動作として、温度センサ5の先端における温度検出部5sにより、加熱筒3cの外面3cfと内周面3ci間の径方向中間部の温度を検出することができる。検出した温度(検出温度)は、コントローラ41に付与され、設定部42により設定された温度(目標温度)と比較され、検出温度が目標温度に一致するようにバンドヒータ2c…が通電制御、即ち、検出温度に対するフィードバック制御が行われる。
一方、温度検出装置1におけるセンサホルダ6の端部6sは、バンドヒータ2cにおけるバンド部2bの外面2bfに固定されるため、センサホルダ6と被加熱部3(加熱筒3c,射出ノズル3n)間には、バンドヒータ2cが介在することになり、被加熱部3の外面(3cf,3nf)からセンサホルダ6への直接的な熱伝導が阻止される。したがって、被加熱部3の外面付近の熱損失に伴う温度低下が有効に防止され、温度制御に対する高精度化及び安定化、更には省エネルギ化がより高められる。
実測の温度については次のような結果を得た。図1に示す温度センサ5の位置関係(加熱筒3cの内側位置Xi)において、従来の組付形態、即ち、センサホルダ6を加熱筒3cの外面3cfに直接螺着して固定した場合、設定した目標温度が350〔℃〕に対して、検出温度は概ね345〔℃〕前後となり、−5〔℃〕程度の誤差(温度低下)を生じた。これに対して、本実施形態のように、センサホルダ6をバンド部2bの外面2bfに固定した場合、設定した目標温度が350〔℃〕に対して、検出温度は概ね349〔℃〕程度となり、その誤差(温度低下)は−1〔℃〕程度であった。このように、本実施形態に係る温度検出装置1を用いた場合には、無用な熱伝導を防止する観点から大幅な改善が見られる。
また、本実施形態に係る温度検出装置1では、被加熱部3(加熱筒3c,射出ノズル3n)の外面に、センサホルダ6を固定する比較的大径のネジ孔などを一切設けないため、製造加工に係わる工数低減を図れるとともに、被加熱部3の全体における温度分布の均一性向上に寄与できる。また、センサホルダ6の外面に付設する断熱構造を簡易化或いは排除できるため、この側面からもコスト低減に寄与できる。
次に、本発明の変更実施形態に係る温度検出装置1について、図5〜図7を参照して説明する。なお、図5〜図7において、図1〜図4と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
図5に示す変更実施形態は、温度検出装置1の検出位置を変更した態様を示す。図1の温度検出装置1は、加熱筒3cにおける内側位置Xiの温度を検出する態様を示したが、図5に示す温度検出装置1は、加熱筒3cにおける外側位置Xoの温度を検出する態様を示す。したがって、図5に示す変更実施形態では、温度検出装置1を組付ける開孔部7は、図3に示す開孔部7oを用いる。この場合、センサ挿入穴4は、図1におけるセンサ挿入穴4よりも浅い穴となる。この結果、温度センサ5は、加熱筒3cにおける、より外面3cf側に配されることになり、その分、コイルスプリング34はより圧縮された状態となる。
ところで、本実施形態に係る温度検出装置1は、このような加熱筒3cの外面3cf側の温度を検出する際により効果的となる。即ち、従来のように、センサホルダ6を加熱筒3cの外面3cfに直接螺着して固定した場合、加熱筒3cの外面3cfからセンサホルダ6への熱伝導に伴う熱損失、特に、加熱筒3cの外面3cf側ほど熱損失が大きくなるが、本実施形態に係る温度検出装置1では、この熱伝導による熱損失を有効に防止できるため、加熱筒3cの外面3cf側に付設する温度検出装置1のほうがこの恩恵をより大きく受けることになる。
実測の温度については次のような結果を得た。図5に示す温度センサ5の位置関係(加熱筒3cの外側位置Xo)において、従来の組付形態、即ち、センサホルダ6を加熱筒3cの外面3cfに直接螺着して固定した場合、設定した目標温度350〔℃〕に対して、検出温度は概ね340〔℃〕前後となり、−10〔℃〕程度の誤差(温度低下)を生じた。これに対して、本実施形態のように、センサホルダ6をバンド部2bの外面2bfに固定した場合、設定した目標温度350〔℃〕に対して、検出温度は概ね349〔℃〕程度となり、その誤差(温度低下)は−1〔℃〕程度であった。このように、誤差(温度低下)は、前述した加熱筒3cの内側位置Xiの温度を検出した場合とほぼ同じ−1〔℃〕程度となった。したがって、本実施形態に係る温度検出装置1を用いれば、無用な熱伝導を防止する観点から大幅な改善が見られることに加えて、加熱筒3cにおける内側位置Xiと外側位置Xoの温度差をより縮小可能となる。
図6に示す変更実施形態は、新たに断熱構造を付加した態様を示す。図6は、図5に示した態様に対して、バンド部2bの外面2bfに当該バンド部2bを覆う断熱材11を付設し、かつこの断熱材11を固定バンド12により固定するとともに、この固定バンド12から断熱材11を貫通して開孔部7に連通する貫通孔部13を形成したものである。これにより、温度センサ5は、貫通孔部13及び開孔部7を通してセンサ挿入穴4に挿入するとともに、センサホルダ6の端部6sは固定バンド12の外面12fに固定することができる。したがって、センサホルダ6の端部6sを固定バンド12に固定する態様は、図1〜図5に示したセンサホルダ6の端部6sをバンド部2bに固定する態様と同じになる。なお、断熱材11はその種類を問わない。このため、発泡ウレタン材等の汎用性のある断熱材を用いることができる。このように、断熱材11を用いた断熱構造を付加すれば、熱伝導による熱損失が阻止されることに加え、空気中への放熱防止が図られるため、温度制御に対する更なる高精度化及び安定化に寄与できるとともに、更なる省エネルギ化にも寄与できる利点がある。
さらに、図6に示す変更実施形態では、センサホルダ6の外面6fを断熱材14により覆う断熱構造を付加している。このような断熱構造を付加すれば、更なる放熱防止効果を得ることができるとともに、断熱材14を含む断熱構造を従来構造に対して簡略化できる利点がある。しかも、熱伝導防止に加えて、空気中への放熱防止を図れるため、温度制御に対する更なる高精度化及び安定化に寄与できるとともに、無用なエネルギ損失を回避して更なる省エネルギ化にも寄与できる。
ところで、図1に示した温度検出装置1は、センサホルダ6の端部6sをバンド部2bの外面2bfに直接的に固定した態様となるが、図6に示す温度検出装置1は、センサホルダ6の端部6sとバンド部2bの外面2bf間に、断熱材11及び固定バンド12が介在するため、センサホルダ6の端部6sをバンド部2bの外面2bfに対して間接的に固定する態様となる。
図7に示す変更実施形態は、センサホルダ6の端部6sと固定バンド12を固定する際の固定形態を変更した態様を示す。図6に示したセンサホルダ6の端部6sと固定バンド12の固定形態は、センサホルダ6の端部6sとバンド部2b間にマウント部材15を介在させた態様となるが、図7に示す変更実施形態は、センサホルダ6の端部6sに、段差部16により形成した小径の挿入係合部16cを設け、この挿入係合部16cを開孔部7又は貫通孔部13に係合させて固定する態様となる。この場合、図7に示す一部抽出拡大図のように、固定バンド12を装着する前に、固定バンド12の貫通孔部13にセンサホルダ6の挿入係合部16cを挿入し、固定バンド12の内側から溶接等により固定する。なお、63は溶接部を示す。これにより、組付位置の位置精度及び安定性を高めることができるとともに、マウント部材を使用しない場合でも組付性の向上、更には取付時の機械的強度の向上を図ることができる。また、このような固定形態は、センサホルダ6の端部6sとバンド部2bを固定する固定形態に適用してもよい。この際、バンドヒータ2c(ヒータ部2co)への影響を少なくするため、挿入係合部16cの軸方向長さはできるだけ短くすることが望ましい。
以上、最良の実施形態(変更実施形態)について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除できる。
例えば、熱電対を用いた温度センサ5を例示したが、熱電対以外の温度検出素子を利用した温度センサ5であってもよい。また、加熱ヒータ2としてバンドヒータ2cを例示したが、板状ヒータ等の他の原理に基づく加熱ヒータであってもよい。この場合、センサホルダ6は、板状ヒータ等を被加熱部3に取付ける際に用いる所定の取付部に固定することができる。さらに、センサホルダ6をバンド部2b(固定バンド12)に固定する形態として、マウント部材15を利用したりセンサホルダ6の端部6sに形成した挿入係合部16cを利用した場合を例示したが、センサホルダ6の端部6sとバンド部2b(固定バンド12)を固定できるものであれば、その手段は問わない。なお、本発明に係る温度検出装置1は、射出成形機Mをはじめ、押出成形機等の他のタイプの成形機にも同様に利用することができる。
本発明の最良の実施形態に係る温度検出装置の一部抽出拡大図を含む一部断面正面図、 同温度検出装置におけるマウント部材の平面図、 同温度検出装置を付設するバンドヒータの外観平面図、 同温度検出装置を備える射出成形機の一部を示す断面側面図、 本発明の変更実施形態に係る温度検出装置の一部断面正面図、 本発明の他の変更実施形態に係る温度検出装置の一部断面正面図、 本発明の他の変更実施形態に係る温度検出装置の一部抽出拡大図を含む一部断面正面図、
符号の説明
1:温度検出装置,2:加熱ヒータ,2b:取付部,2bf:取付部の外面,2c:バンドヒータ,3:被加熱部,3c:加熱筒,3n:射出ノズル,4:センサ挿入穴,5:温度センサ,6:センサホルダ,6s:センサホルダの端部,7:開孔部,11:断熱材,12:固定バンド,12f:固定バンドの外面,13:貫通孔部,14:断熱材,15:マウント部材,16:段差部,16c:挿入係合部,M:成形機,Mi:射出装置

Claims (9)

  1. 加熱ヒータを付設した被加熱部の外面から内部に向けて形成した所定深さのセンサ挿入穴に挿入した温度センサ及びこの温度センサを覆う筒形のセンサホルダを備える成形機の温度検出装置において、前記加熱ヒータを前記被加熱部に取付ける取付部に、この取付部の外面から前記加熱ヒータの発熱体以外の部位を貫通して前記センサ挿入穴に連通する開孔部を設け、前記温度センサを前記開孔部を通して前記センサ挿入穴に挿入するとともに、前記センサホルダの端部を前記取付部の外面に直接的又は間接的に固定してなることを特徴とする成形機の温度検出装置。
  2. 前記被加熱部は、射出装置に備える加熱筒及び/又は射出ノズルであることを特徴とする請求項1記載の成形機の温度検出装置。
  3. 前記加熱ヒータは、バンドヒータを用いるとともに、前記取付部として、前記バンドヒータを前記被加熱部に取付けるバンド部を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の成形機の温度検出装置。
  4. 前記センサホルダの端部は、マウント部材を介して前記取付部の外面に固定することを特徴とする請求項1,2又は3記載の成形機の温度検出装置。
  5. 前記センサホルダの端部に、段差部により形成した小径の挿入係合部を設け、この挿入係合部を前記開孔部に係合させて固定することを特徴とする請求項1,2又は3記載の成形機の温度検出装置。
  6. 前記取付部の外面に当該取付部を覆う断熱材を付設し、かつこの断熱材を固定バンドにより固定するとともに、この固定バンドから前記断熱材を貫通して前記開孔部に連通する貫通孔部を形成し、前記温度センサを前記貫通孔部及び前記開孔部を通して前記センサ挿入穴に挿入するとともに、前記センサホルダの端部を前記固定バンドの外面に固定してなることを特徴とする請求項1,2又は3記載の成形機の温度検出装置。
  7. 前記センサホルダの端部は、マウント部材を介して前記固定バンドの外面に固定することを特徴とする請求項1,2,3又は6記載の成形機の温度検出装置。
  8. 前記センサホルダの端部に、段差部により形成した小径の挿入係合部を設け、この挿入係合部を前記貫通孔部に係合させて固定することを特徴とする請求項1,2,3又は6記載の成形機の温度検出装置。
  9. 前記センサホルダの外面は断熱材により覆うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の成形機の温度検出装置。
JP2008055242A 2008-03-05 2008-03-05 成形機の温度検出装置 Active JP4914386B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008055242A JP4914386B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 成形機の温度検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008055242A JP4914386B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 成形機の温度検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009208397A true JP2009208397A (ja) 2009-09-17
JP4914386B2 JP4914386B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=41182009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008055242A Active JP4914386B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 成形機の温度検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4914386B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015189128A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 三洋熱工業株式会社 射出成形装置の射出ノズルに鋳込みヒーターを取り付ける方法および鋳込みヒーターの射出成形装置の射出ノズルへの取り付け構造
CN111836708A (zh) * 2018-03-14 2020-10-27 日精树脂工业株式会社 注射成型机的温度控制装置
CN112867187A (zh) * 2021-02-09 2021-05-28 山东金普分析仪器有限公司 一种改进的检测器加热元件

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63111431A (ja) * 1986-10-29 1988-05-16 Fanuc Ltd 熱電対取付け装置
JPH03211028A (ja) * 1990-01-17 1991-09-13 Hitachi Ltd 射出成形機の樹脂射出部
JPH11221843A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Japan Steel Works Ltd:The 加熱シリンダにおける熱電対取付け部の構造
JP2001170968A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Olympus Optical Co Ltd 射出成形機の射出ノズルおよび射出ノズルの温度制御方法
JP2006116741A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Nissei Plastics Ind Co 成形機の温度検出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63111431A (ja) * 1986-10-29 1988-05-16 Fanuc Ltd 熱電対取付け装置
JPH03211028A (ja) * 1990-01-17 1991-09-13 Hitachi Ltd 射出成形機の樹脂射出部
JPH11221843A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Japan Steel Works Ltd:The 加熱シリンダにおける熱電対取付け部の構造
JP2001170968A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Olympus Optical Co Ltd 射出成形機の射出ノズルおよび射出ノズルの温度制御方法
JP2006116741A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Nissei Plastics Ind Co 成形機の温度検出装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015189128A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 三洋熱工業株式会社 射出成形装置の射出ノズルに鋳込みヒーターを取り付ける方法および鋳込みヒーターの射出成形装置の射出ノズルへの取り付け構造
CN111836708A (zh) * 2018-03-14 2020-10-27 日精树脂工业株式会社 注射成型机的温度控制装置
CN112867187A (zh) * 2021-02-09 2021-05-28 山东金普分析仪器有限公司 一种改进的检测器加热元件

Also Published As

Publication number Publication date
JP4914386B2 (ja) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101111449B1 (ko) 땜납 가열 기구 및 그의 선단 팁
US20200086068A1 (en) Heater assembly and aerosol generation device comprising same
JP4914386B2 (ja) 成形機の温度検出装置
JP5350761B2 (ja) ヒータの通電制御装置
US10427338B2 (en) Heating cylinder cover and heating cylinder device of injection molding machine
WO2010084946A1 (ja) はんだ付け装置およびその製造方法
CN100584574C (zh) 一种用于模制塑料材料的加热喷嘴部件
EP2328735A1 (en) Injection molding flow control apparatus and method
WO2007136722A3 (en) New and improved ion source
US7513771B2 (en) Injection molding component with low profile terminal connection
US6854971B2 (en) Apparatus for retaining a heater on an injection molding nozzle
JP2012121043A (ja) はんだ鏝
EP1582811B1 (en) Cylindrical burner
JP4922822B2 (ja) 燃焼圧センサ
JP3209156U (ja) 射出成形機用ノズルヒーター
CN213194257U (zh) 一种雾化装置以及烟媒雾化测试系统
JP2006116741A (ja) 成形機の温度検出装置
JP2006044274A (ja) 射出成形金型用の加熱型ノズル
JPH059251B2 (ja)
EP2495085B1 (en) Injector for equipment for injection moulding of plastic materials
JP4221056B2 (ja) 射出成形金型用のゲートノズル
KR101634241B1 (ko) 성형 지그 어셈블리
KR20150105794A (ko) 전극 생산용 슬롯 다이 코터
CN208371601U (zh) 暖奶器
JP5719600B2 (ja) メタルグロープラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4914386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250