JP2009185629A - 可変圧縮比エンジン - Google Patents

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亮介 日吉
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Abstract

【課題】圧縮比を保持する手段の作動条件にかかわらず圧縮比を保持することができる可変圧縮比エンジンを提供する。
【解決手段】ピストンとクランクシャフトを複数のリンクで連結し、コントロールシャフトの偏心軸の位置を変えてリンクの姿勢を制御して圧縮比を可変にする可変圧縮比エンジンにおいて、コントロールシャフトの回転角を制御する駆動モータと、コントロールシャフトの回転を禁止する回転禁止機構と、駆動モータが作動可能な条件であるか否かを判定するモータ作動条件判定手段S102と、回転禁止機構が作動可能な条件であるか否かを判定する回転禁止機構作動条件判定手段S131、S141、S152と、駆動モータと回転禁止機構の作動条件に基づいて、駆動モータと回転禁止機構のうち一方によってコントロールシャフトの回転を禁止して圧縮比を保持する圧縮比保持手段S132〜S136、S142〜S145、S153〜S154とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、運転状態に応じて圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンに関する。
エンジンの可変圧縮比機構としては、ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクを介して連結するものが知られている。
例えば、特許文献1には、ピストンとクランクシャフトとがアッパリンク及びロアリンクを介して連結され、ロアリンクの姿勢を制御することで圧縮比を可変に制御している。具体的には、一端がロアリンクに連結され、他端がクランクシャフトと略平行に延びるコントロールシャフトに設けた偏心軸に連結されたコントロールリンクを備え、コントロールシャフトの回転角を変化させることによってコントロールリンクを介してロアリンクの姿勢を制御する。このコントロールシャフトの回転角は、駆動モータを備えたシャフト制御機構によって制御される。
特開2007−239508号公報
ところで、特許文献1に記載の可変圧縮比エンジンでは、燃焼圧や各リンクの慣性力等が、コントロールリンクを介してコントロールシャフトの回転軸から偏心した位置に作用するので、コントロールシャフトには回転トルク(以下「コントロールシャフトトルク」という。)が作用する。そのため、このような可変圧縮比エンジンでは、コントロールシャフトトルクに抗してシャフト制御機構の駆動モータを駆動することで、コントロールシャフトを所定の回転角に保持して、コントロールシャフトトルクによって圧縮比が変化するのを抑制する。
しかしながら、シャフト制御機構の駆動モータのみよって圧縮比を保持する場合、駆動モータが故障したり、運転状態に起因して駆動モータの温度が上昇して駆動モータの保持能力が低下したりすると、所定の圧縮比に保持することができないという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、圧縮比を保持する手段の作動条件にかかわらず圧縮比を保持することができる可変圧縮比エンジンを提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、ピストン(31)とクランクシャフト(32)とを複数のリンクで連結し、コントロールシャフト(41)を回転させてコントロールシャフト(41)に形成された偏心軸(42)の位置を変えてリンクの姿勢を制御することで、ピストン上死点位置を変更して圧縮比を可変にする可変圧縮比エンジン(100)において、コントロールシャフト(41)の回転角を制御する駆動モータ(52)と、コントロールシャフト(41)の回転を禁止する回転禁止機構(60)と、駆動モータ(52)が作動可能な条件であるか否かを判定するモータ作動条件判定手段(S102)と、回転禁止機構(60)が作動可能な条件であるか否かを判定する回転禁止機構作動条件判定手段(S131、S141、S152)と、駆動モータ(52)と回転禁止機構(60)の作動条件に基づいて、駆動モータ(52)と回転禁止機構(60)のうち、一方によってコントロールシャフト(41)の回転を禁止して圧縮比を保持する圧縮比保持手段(S132〜S136、S142〜S145、S153〜S154)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、駆動モータや回転禁止機構の作動条件に応じて駆動モータによって圧縮比を保持するか回転禁止機構によって圧縮比を保持するかを決定する。そのため、駆動モータや回転禁止機構の一方が故障したり、保持性能が低下したりしても、圧縮比を保持することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、可変圧縮比エンジンを示す概略構成図である。
可変圧縮比エンジン100は、シリンダヘッド1に吸気ポート2と排気ポート3とを形成する。この吸気ポート2と排気ポート3はそれぞれ燃焼室4と連通する。
吸気ポート2には、吸気マニホールド11が接続する。この吸気マニホールド11には吸気通路12が接続する。
吸気通路12は、外部から取り入れた吸入空気(吸気)を、吸気マニホールド11を介して吸気ポート2に流す。吸気通路12には、スロットルバルブ13が配置される。スロットルバルブ13は、吸気通路12の吸気流通面積を変化させることで、燃焼室4に導入される吸気量を調整する。スロットルバルブ13を通過した吸気は、吸気マニホールド11を介して可変圧縮比エンジン100の各気筒に分配される。
吸気マニホールド11には、気筒毎に燃料噴射弁14が設置される。燃料噴射弁14は、エンジン運転状態に応じた燃料を吸気マニホールド内に噴射して混合気を形成する。
また、排気ポート3には、排気マニホールド21が接続する。排気マニホールド21には排気通路22が接続する。この排気通路22には、図示しない三元触媒が配置される。
そして、可変圧縮比エンジン100は、吸気ポート2を開閉する吸気バルブ5と、排気ポート3を開閉する排気バルブ6とをシリンダヘッド1に備える。吸気バルブ5は、吸気カムシャフト5aによって駆動される。また、排気バルブ6は、排気カムシャフト6aによって駆動される。
吸気バルブ5が吸気ポート2を開くと、吸気ポート内に形成された混合気が燃焼室4に導入され、導入された混合気は燃焼室上部に設置された点火プラグ7によって点火されて燃焼する。そして、排気バルブ6が排気カムシャフト6aによって駆動され、排気バルブ6が排気ポート3を開くことで、燃焼により生じた排気が排気ポート3に排出される。この排気は排気通路22を流れ、三元触媒によって浄化されて外部に放出される。
一方、可変圧縮比エンジン100は、ピストン上死点位置を変化させて圧縮比を変更する圧縮比可変機構30を備える。圧縮比可変機構30は、ピストン31とクランクシャフト32とをアッパリンク33、ロアリンク34で連結し、コントロールリンク35によってロアリンク34の姿勢を制御することで圧縮比を変更する。
アッパリンク33は、上端でピストンピン36を介してピストン31に連結する。アッパリンク33は、下端で連結ピン37を介してロアリンク34の一端に連結する。ロアリンク34の他端は、連結ピン38を介してコントロールリンク35に連結する。ロアリンク34は、図中左右の2部材から分割可能に構成され、ほぼ中央に連結孔34aを有する。ロアリンク34は、連結孔34aにクランクシャフト32のクランクピン32aを挿入し、クランクピン32aを中心軸として揺動する。
クランクシャフト32は、クランクピン32a、ジャーナル32b及びカウンターウェイト32cを備える。クランクピン32aの中心はジャーナル32bの中心から所定量偏心している。カウンターウェイト32cは、クランクアームに一体形成されて、ピストン運動の回転1次振動成分を低減する。
コントロールリンク35は、上端で連結ピン38を介してロアリンク34に対して回動自在に連結する。また、コントロールリンク35の下端は、クランクシャフト32と平行に配置されるコントロールシャフト41の偏心軸42に連結する。偏心軸42はコントロールシャフト41の回転中心から所定量偏心している。そして、コントロールリンク35が、その偏心軸42を軸心として揺動する。
コントロールシャフト41の回転角は、シャフト制御機構50によって制御される。
シャフト制御機構50は、ギア51と、駆動モータ52と、保持機構60とを備える。
駆動モータ52は電動モータであって、回転軸53にギア51を有する。このギア51は、コントロールシャフト41の外周に設けられたギア41aに噛合する。なお、駆動モータ52の回転軸53は、保持機構60によって回転の許可/禁止を切換えられるように構成される。
また、駆動モータ52には駆動モータ温度を検出する温度センサ52aが設けられ、保持機構60には保持機構温度を検出する温度センサ60aが設けられる。
上記のように構成される可変圧縮比エンジン100では、ピストン31の往復運動はアッパリンク33に伝達され、ロアリンク34を介してクランクシャフト32の回転運動に変化される。ロアリンク34は、クランクピン32aを中心軸として揺動しながら、クランクシャフト32の中心に対して図中反時計回りに回転する。ロアリンク34に連結するコントロールリンク35は、下端に連結するコントロールシャフト41の偏心軸42を支点として揺動する。シャフト制御機構50の駆動モータ52によってギア51が回転してコントロールシャフト41が回転すると、偏心軸42が移動する。この偏心軸42の移動によってコントロールリンク35の揺動中心が変化するため、アッパリンク33及びロアリンク34の姿勢を変えることができる。これにより、可変圧縮比エンジン100では、ピストン31の上死点位置を所定の範囲内で任意に調整でき、圧縮比を変更することができる。
この可変圧縮比エンジン100は、エンジン運転状態に応じて圧縮比を変更したり、所定の圧縮比に保持したりするためにコントローラ70を備える。コントローラ70は、CPU、ROM、RAM及びI/Oインタフェースを有する。コントローラ70には、クランク角度センサ71やアクセルペダルセンサ72などの運転状態を検出する各種センサの出力が入力する。コントローラ70は、これら出力に基づいてシャフト制御機構50を制御して圧縮比を調整する。
ところで、上記した可変圧縮比エンジン100では、燃焼圧や各リンクの慣性力等がコントロールリンク35を介してコントロールシャフト41の偏心軸42の位置に作用するので、コントロールシャフト41を回転中心に対して回転させようとするコントロールシャフトトルクTcsが生じる。このコントロールシャフトトルクTcsによってコントロールシャフト41が回転すると、圧縮比が変化してしまうので、エンジン運転中の圧縮比を一定に維持することが必要となる。
そこで、可変圧縮比エンジン100では、コントロールシャフトトルクTcsに抗してシャフト制御機構50の駆動モータ52を駆動したり、保持機構60によって駆動モータ52の回転軸53の回転を規制したりして、コントロールシャフト41がコントロールシャフトトルクによって回転するのを防止し、圧縮比が変化するのを抑制する。
つまり、シャフト制御機構50の駆動モータ52によって圧縮比を保持する場合には、コントロールシャフトトルクとは逆方向の回転トルクがコントロールシャフト41に生じるように駆動モータ52に電流を流すことで、コントロールシャフトルクによってコントロールシャフト41が回転するのを抑制する。このように駆動モータ52は、圧縮比を変化させるときにコントロールシャフト41を回転駆動させるだけでなく、圧縮比を保持する保持機能をも備えている。
次に、保持機構60によって圧縮比を保持する場合について、図1(B)を参照して説明する。
保持機構60は、ディスク61と、アーマチュア62と、バネ63と、コイル64を備える。ディスク61は、駆動モータ52の回転軸53に設けられる。このディスク61は、回転軸53に一体形成するようにしてもよい。アーマチュア62は、ディスク61に対向するように配置され、バネ63によってディスク61から離れる方向(図中左側)に付勢される。そして、駆動モータ52の回転軸53の周囲には、電圧印加時に、アーマチュア62をディスク側(図中右側)に引き寄せるコイル64が設けられる。
コイル64に電圧を印加していない状態では、バネ63の反力によってアーマチュア62はディスク61から離れるので、駆動モータ52の回転軸53は回転自由になる。これに対して、コイル64に電圧が印加されると、バネ63の反力に抗してアーマチュア62がディスク側に引き寄せられてディスク61に当接するので、駆動モータ52の回転軸53の回転が禁止される。すなわち、回転軸53の回転を禁止できるのは、アーマチュア62とディスク61との間の摩擦力(保持トルク)が、コントロールシャフトトルクTcsより大きい場合である。このように保持機構60は、駆動モータ52の回転軸53の回転の許可/禁止を切換え、コントロールシャフト41を所定の回転角に保持するのである。
上記の通り、可変圧縮比エンジン100は、圧縮比を保持する手段として駆動モータ52と保持機構60とを備えている。そこで、本実施形態では、駆動モータ52や保持機構60の温度によって変化する保持性能、駆動モータ52や保持機構60でのエネルギ効率など、圧縮比を保持する手段の作動条件を考慮し、作動条件に応じて圧縮比を保持する手段を選択する。そのため、駆動モータ52や保持機構60が故障したり、保持能力が低下したりしても、コントロールシャフトトルクによって圧縮比が変化してしまうことを防止できる。この可変圧縮比エンジン100の制御の詳細については、図3〜図6を参照して後述する。
なお、可変圧縮比エンジン100は、駆動モータ52や保持機構60によって圧縮比を保持することができない場合であっても、圧縮比が高くなりすぎたり、低くなりすぎたりしないように、コントロールシャフト41の回転角度を所定範囲に制限するストッパ43をコントロールシャフト上に形成する。
図2は、ストッパ43を示す図である。
図2に示すように、ストッパ43は略扇形状であって、コントロールシャフト上に一体形成される。このストッパ43は、コントロールシャフト41のジャーナル部44を回転自在に支持する軸受部45の段付45aに当接する当接面43aを有している。そのため、コントロールシャフトトルクによるコントロールシャフト41の回転を抑制できずにコントロールシャフト41が回転しても、ストッパ43の当接面43aが軸受部45の段付45aに当接するので、コントロールシャフト41はそれ以上回転しなくなる。このようにストッパ43によってコントロールシャフト41の回転が制限されるので、圧縮比が高くなりすぎたり、低くなりすぎたりすることがない。このストッパ43は、駆動モータ52や保持機構60によって圧縮比を保持することができない場合にフェールセーフとして機能するものである。したがって、基本的に、可変圧縮比エンジン100の圧縮比は、駆動モータ52や保持機構60によって所定の圧縮比に保持される。
次に、可変圧縮比エンジン100において、コントローラ70が実行する制御について、図3を参照して説明する。
図3は、圧縮比保持制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御は、エンジン運転開始ともに実施され、一定周期、例えば10ミリ秒周期でエンジン運転終了まで実施される。
ステップS101では、コントローラ70は、コントロールシャフト41から駆動モータ52の回転軸53に入力する回転トルク(以下「アクチュエータトルク」という。)Tacを、圧縮比と、エンジン回転速度と、負荷とに基づいて算出する。
アクチュエータトルクTacは、コントロールシャフトトルクTcsと、コントロールシャフト41と駆動モータ52との間の減速比とによって定まる。コントロールシャフトトルクTcsは圧縮比と、エンジン回転速度と、負荷と算出でき、コントロールシャフト41と駆動モータ52との間の減速比は圧縮比に応じて決定されるので、アクチュエータトルクTacは圧縮比と、エンジン回転速度と、負荷とに基づいて算出できるのである。
ここで、可変圧縮比エンジン100の圧縮比は、コントロールシャフト41の回転角から求めることができる。また、エンジン回転速度はクランク角度センセ71からの検出値に基づいて、負荷はアクセルペダルセンサ72からの検出値に基づいて求めることができる。
なお、吸気行程〜排気行程の1サイクルにおけるアクチュエータトルクの振幅の平均値をアクチュエータトルクTacとして算出してもよいし、1サイクル中においてアクチュエータトルクが最大となるときのトルクをアクチュエータトルクTacとして算出してもよい。
ステップS102では、コントローラ70は、駆動モータ温度Tmに基づいて駆動モータ52が作動可能な条件にあるか否かを判定する。このように判定するのは、駆動モータ52は駆動モータ温度Tmが高くなると、保持性能が低下してアクチュエータトルクTacに抗するだけの回転トルクを発生させることができなくなったり、駆動モータ52が故障したりするからである。
なお、駆動モータ温度Tmは、駆動モータ52に設けられた温度センサ52aの検出値から得ることができるが、エンジン運転状態を検出する各種センサなどの出力値に基づいて算出するようにしてもよい。
駆動モータ温度Tmが許容温度Tm1より小さい場合には、問題なく駆動モータ52を作動させることができると判定して、ステップS103に移る。駆動モータ温度Tmが許容温度Tm1より大きく、限界温度Tm2よりも小さい場合には、駆動モータ52の温度が高く、駆動モータ52の保持性能が低下したりする可能性があり、駆動モータ52の作動を制限する必要があると判定して、ステップS104に移る。そして、駆動モータ温度Tmが限界温度Tm2より大きい場合には、このままでは駆動モータ52が故障する可能性があり、駆動モータ52の作動を禁止する必要があると判定して、ステップS105に移る。
ステップS103では、コントローラ70は通常駆動時制御を実行し、処理を終了する。この通常駆動時制御は、図4を参照して後述する。
ステップS104では、コントローラ70は駆動制限時制御を実行し、処理を終了する。この駆動制限時制御は、図5を参照して後述する。
ステップS105では、コントローラ70は駆動不可時制御を実行し、処理を終了する。この駆動不可時制御は、図6を参照して後述する。
図4は、駆動モータ52が問題なく作動するときの通常駆動時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。この通常駆動時制御では、駆動モータ温度Tmが許容温度Tm1よりも小さいので、問題なく駆動モータ52を駆動することができる。
ステップS131では、コントローラ70は、保持機構温度Thに基づいて保持機構60が作動可能な条件にあるか否かを判定する。このように判定するのは、上述した駆動モータ52の場合と同様の理由によるものである。
保持機構温度Thが限界温度Th1よりも小さい場合には、問題なく保持機構60を作動させることができると判定して、ステップS132に移る。これに対して、保持機構温度Thが限界温度Th1より大きい場合には、このまま保持機構60を作動させ続けると保持機構60が故障する可能性があるので、保持機構60の作動を禁止する必要があると判定して、ステップS135に移る。
ステップS132では、ステップS101で算出したアクチュエータトルクTacが所定値Tac1より大きいか否かを判定する。
所定値Tac1は、駆動モータ52によって圧縮比を保持する場合の電力消費量と保持機構60によって圧縮比を保持する場合の電力消費量とを考慮し、可変圧縮比エンジン100のエネルギ効率が向上するように決定される。つまり、アクチュエータトルクTacが小さい場合などには、実際の圧縮比が目標圧縮比からずれたときに、駆動モータ52によって圧縮比を目標圧縮比に調整するようにして圧縮比を保持することで、保持機構60によって常に圧縮比を保持する場合よりもエネルギ効率を向上させることができる。
したがって、アクチュエータトルクTacが所定値Tac1よりも大きい場合には、保持機構60によって圧縮比を保持した方がエネルギ効率がよいと判定して、ステップS133に移る。これに対して、アクチュエータトルクTacが所定値Tac1よりも小さい場合には、駆動モータ52によって圧縮比を保持した方がエネルギ効率がよいと判定して、ステップS134に移る。
ステップS133では、コントローラ70は保持機構60に電圧を印加し、駆動モータ52の回転軸53の回転を禁止する。これにより、コントロールシャフト41の回転を防止して圧縮比を保持する。
ステップS134では、コントローラ70は駆動モータ52に電圧を印加し、アクチュエータトルクTacと逆方向の回転トルクを発生させる。これにより、コントロールシャフト41の回転を防止して圧縮比を保持する。
ステップS135では、コントローラ70は、エンジン回転速度と負荷とから定まる目標圧縮比マップを、通常運転時よりも低圧縮比となる低圧縮比マップに補正してステップS136に移る。
ステップS136では、コントローラ70は駆動モータ52に電圧を印加して、駆動モータ52によって圧縮比を保持する。
このように駆動モータ52が問題なく作動し、保持機構60の作動が禁止されている場合には、アクチュエータトルクTacの大きさにかかわらず駆動モータ52によって圧縮比を保持する必要がある。本実施形態では、低圧縮比マップに基づいて圧縮比を制御させるので、通常運転時よりも圧縮比の変化量や変化頻度を低下させるとともに、アクチュエータトルクを低減させることができ、駆動モータ52の負担を抑制することができる。そのため、アクチュエータトルクTacの大きさにかかわらず駆動モータ52によって圧縮比を保持することができるのである。
次に、図5を参照して、駆動制限時制御について説明する。
図5は、駆動制限時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップS141では、コントローラ70は、保持機構温度Thに基づいて保持機構60が作動可能な条件にあるか否かを判定する。
保持機構温度Thが限界温度Th1よりも小さい場合には、問題なく保持機構60を作動させることができると判定して、ステップS142に移る。これに対して、保持機構温度Thが限界温度Th1より大きい場合には、このまま保持機構60を作動させ続けると保持機構60が故障する可能性があるので、保持機構60の作動を禁止する必要があると判定して、ステップS144に移る。
ステップS142では、コントローラ70は、駆動モータ52によって所定圧縮比まで圧縮比を低下させ、ステップS143に移る。
ステップS143では、コントローラ70は保持機構に電圧を印加し、保持機構60によって低圧縮比を保持する。駆動制限時制御では駆動モータ温度Tmが許容温度Tm1を超えているので、駆動モータ52によってエンジン運転状態に応じて圧縮比を変更し続けると、駆動モータ温度がさらに上昇して駆動モータ52が故障したり、圧縮比変化速度が低下してノッキングが発生したりするおそれがある。そのため、エンジン運転状態によらず圧縮比を低下させてから保持機構60によって保持することで、駆動モータ温度の低減することができ、かつ運転性能の悪化を抑制することができる。
ステップS144では、コントローラ70は、駆動モータ52によって圧縮比を最低圧縮比まで低下させ、ステップS145に移る。そして、ステップS145において、コントローラ70は駆動モータ52によって最低圧縮比を保持する。保持機構60の作動が禁止されている場合には、アクチュエータトルクTacの大きさにかかわらず駆動モータ52によって圧縮比を保持する必要があるが、圧縮比を最低圧縮比に設定してアクチュエータトルクTacをできる限り低減するので、駆動モータ温度Tmが許容温度Tm1を越えている駆動モータ52であっても圧縮比を保持することができる。
図6は、駆動不可時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。
駆動不可時制御では、駆動モータ温度Tmが限界温度Tm2よりも大きくなっているので、駆動モータ52の作動が禁止される。
ステップS151では、コントローラ70は、コントロールシャフトトルクによってコントロールシャフト41を回転させて圧縮比を最低圧縮比に設定するとともに、点火時期をリタードする。駆動不可時制御では駆動モータ52の作動が禁止されるので、駆動モータ52によってエンジン運転状態に応じて圧縮比を変更することができない。そのため、圧縮比が高圧縮である場合などにはノッキングなどが発生して運転性能が悪化するので、駆動モータ52を使用せずにコントロールシャフトトルクを利用してコントロールシャフト41を回転させ、圧縮比を最低圧縮比まで変更する。コントロールシャフトトルクによって圧縮比を変化させる場合の圧縮比の変化速度は、駆動モータ52で圧縮比を変化させる場合よりも緩やかとなる。そのため、高圧縮比から最低圧縮比まで変化する途中に高負荷運転状態となるとノッキングが発生することもあるが、本実施形態では点火時期を必要に応じてリタードするのでノッキングの発生を回避でき、運転性能の悪化を抑制することができる。ノッキングが発生しないと見込まれる場合は、点火時期のリタードは必ずしも必要ない。
ステップS152では、コントローラ70は、保持機構温度Thに基づいて保持機構60が作動可能な条件にあるか否かを判定する。保持機構温度Thが限界温度Th1よりも小さい場合には、問題なく保持機構60を作動することができると判定して、ステップS153に移る。これに対して、保持機構温度Thが限界温度Th1より大きい場合には、このままでは保持機構60が故障したりする可能性があるので保持機構60の作動を禁止する必要があると判定して、ステップS154に移る。
ステップS153では、コントローラ70は、コントローラ70は保持機構60によって最低圧縮比を保持し、処理を抜ける。
ステップS154では、コントローラ70は、吸気量が低減するようにスロットルバルブ13を制御して、エンジン出力が所定値以下となるように制限する。このようにエンジン出力を制限することによってアクチュエータトルクも低減でき、駆動モータ52や保持機構60によって圧縮比を保持できない場合であっても、シャフト制御機構50の構成部品のフリクションなどによって圧縮比を保持できる。
以上により、第1実施形態では下記の効果を得ることができる。
可変圧縮比エンジン100では、駆動モータ52や保持機構60の作動条件に応じて駆動モータ52によって圧縮比を保持するか保持機構60によって圧縮比を保持するかを決定する。そのため、駆動モータ52や保持機構60の一方が故障したり、保持性能が低下したりしても、圧縮比を保持することが可能となる。
駆動モータ52と保持機構60とが問題なく作動する場合には、アクチュエータトルクの大きさに基づいて駆動モータ52と保持機構60とのうちエネルギ効率のよい方を使用するので、可変圧縮比エンジン100のエネルギ効率を向上でき、燃費性能を改善できる。
駆動モータ52が問題なく作動し、保持機構60の作動が禁止される場合には、低圧縮比マップに基づいて圧縮比を制御し、圧縮比保持時の駆動モータ52の負担を抑制するので、アクチュエータトルクの大きさにかかわらず駆動モータ52によって圧縮比を保持することができるとともに、保持機構温度を低減させることができる。
駆動モータ52の作動が制限され、保持機構60が問題なく作動する場合には、駆動モータ52によって所定圧縮比まで圧縮比を低下させ、保持機構60によって低圧縮比に保持する。このように駆動モータ52の使用が制限するので、駆動モータ温度を低減できる。
駆動モータ52の作動が制限され、保持機構60の作動が禁止される場合には、駆動モータ52によって圧縮比を最低圧縮比に制御し、駆動モータ52で最低圧縮比に保持する。圧縮比を最低圧縮比に制御してアクチュエータトルクを低減するので、作動が制限される駆動モータ52であってもアクチュエータトルクによらず圧縮比を保持することができる。
駆動モータ52の作動が禁止され、保持機構60が問題なく作動する場合には、コントロールシャフトトルクによってコントロールシャフト41を回転させて最低圧縮比に設定し、保持機構60によって最低圧縮比に保持する。駆動モータ52の作動が禁止され、圧縮比をエンジン運転状態に応じて変化させることができない場合であっても、最低圧縮比に保持することができるので、ノッキングの発生などを回避でき、運転性能の悪化を抑制できる。また、コントロールシャフトトルクを利用して圧縮比を変化させるので、駆動モータ温度を低減することができる。
駆動モータ52と保持機構60の両方の作動が禁止される場合には、コントロールシャフトトルクによってコントロールシャフト41を回転させて最低圧縮比に設定し、エンジン出力を所定値以下に制限して、アクチュエータトルクを可能な限り低減する。そのため、駆動モータ52や保持機構60によって圧縮比を保持できない場合であっても、シャフト制御機構50の構成部品のフリクションなどによって圧縮比を保持することができる。
上記実施例では、駆動モータ52には駆動モータ温度を検出する温度センサ52aが設けられ、保持機構60には保持機構温度を検出する温度センサ60aが設けられて、駆動モータ52が作動可能な条件であるか否かを判定するモータ作動条件判定手段と、保持機構(回転禁止機構)60が作動可能な条件であるか否かを判定する回転禁止機構作動条件判定手段とは、それぞれの温度センサ出力に基づき判定を行うもので説明した。しかしながら、例えば駆動モータ52及び保持機構60には自ら故障診断を行う自己診断機能が備えられており、その診断結果に基づき判定を行うように構成しても構わない。すなわち、必ずしも温度上昇を原因として、駆動モータ52と回転禁止機構60のうち一方を選択するように構成する必要はなく、温度上昇以外の他の原因で故障が生じた場合においても本発明を適用することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の可変圧縮比エンジン100は、第1実施形態とほぼ同様であるが、駆動制限時制御において一部相違する。つまり、保持機構60の作動が問題ない場合にアクチュエータトルクTac基づいて圧縮比の保持方法を変更するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図7は、第2実施形態における駆動制限時制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。ここで、ステップS141、S144、S145mの制御は、第1実施形態の制御と同様であるので詳細な説明は省略する。
ステップS141において保持機構温度Thが限界温度Th1よりも小さい場合には、ステップS146に移る。
ステップS146では、コントローラ70は、目標圧縮比マップを、通常運転時よりも低圧縮比となる低圧縮比マップに補正してステップS147に移る。このように低圧縮比マップに補正し、通常運転時よりも圧縮比の変化量や変化頻度を低下させることで、駆動モータ52の負担を抑制する。
ステップS147では、コントローラ70は、アクチュエータトルクTacが所定値Tac2より大きいか否かを判定する。この所定値Tac2は、第1実施形態の所定値Tac1と同様に、駆動モータ52によって圧縮比を保持する場合の電力消費量と、保持機構60によって保持する場合の電力消費量とを考慮し、エネルギ効率の観点から決定される。なお、駆動制限時制御では駆動モータ52の作動が制限されることを考慮して、所定値Tac2を所定値Tacよりも小さい値に設定してもよい。
そして、アクチュエータトルクTacが所定値Tac2よりも大きい場合には、保持機構60によって圧縮比を保持した方がエネルギ効率がよいと判定して、ステップS148に移る。これに対して、アクチュエータトルクTacが所定値Tac2よりも小さい場合には、駆動モータ52によって圧縮比を保持した方がエネルギ効率がよいと判定して、ステップS149に移る。
ステップS148では、コントローラ70は保持機構60に電圧を印加し、駆動モータ52の回転軸53の回転を禁止して圧縮比を保持する。
ステップS149では、コントローラ70は駆動モータ52に電圧を印加し、アクチュエータトルクTacと逆方向の回転トルクを発生させて圧縮比を保持する。
以上により、第2実施形態では下記の効果を得ることができる。
駆動モータ52の作動が制限され、保持機構60が問題なく作動する場合には、低圧縮比マップに基づいて圧縮比を制御し、アクチュエータトルクの大きさに基づいて駆動モータ52と保持機構60とのうちエネルギ効率のよい方を使用して圧縮比を保持する。第2実施形態では、駆動制限時制御においても低圧縮比マップに基づいて圧縮比を制御するので、圧縮比変更時の駆動モータ52の負担を抑制しつつ、燃費性能の改善を図ることができる。また、可変圧縮比エンジン100のエネルギ効率を向上することができ、燃費性能を改善することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、第1実施形態の保持機構60は、電圧印加時に回転軸53の回転を禁止し、電圧を印加しない時に回転軸53の回転を許可する構成としたが、電圧印加時に回転軸53の回転を禁止し、電圧を印加しない時に回転軸53の回転を禁止する構成としてもよい。
可変圧縮比エンジンを示す概略構成図である。 コントロールシャフトに形成されるストッパを示す図である。 圧縮比保持制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 通常駆動時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。 駆動制限時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。 駆動不可時制御における制御ルーチンを示すフローチャートである。 第2実施形態における駆動制限時制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
100 可変圧縮比エンジン
30 圧縮比可変機構
31 ピストン
32 クランクシャフト
33 アッパリンク
34 ロアリンク
35 コントロールリンク
41 コントロールシャフト
42 偏心軸
52 駆動モータ
53 回転軸
60 保持機構(回転禁止機構)
70 コントローラ
S102 モータ作動条件判定手段
S131、S141、S152 回転禁止機構作動条件判定手段
S132〜S136、S142〜S145、S153〜S154 圧縮比保持手段
S101 入力トルク算出手段

Claims (17)

  1. ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクで連結し、コントロールシャフトを回転させてコントロールシャフトに形成された偏心軸の位置を変えて前記リンクの姿勢を制御することで、ピストン上死点位置を変更して圧縮比を可変にする可変圧縮比エンジンにおいて、
    前記コントロールシャフトの回転角を制御する駆動モータと、
    前記コントロールシャフトの回転を禁止する回転禁止機構と、
    前記駆動モータが作動可能な条件であるか否かを判定するモータ作動条件判定手段と、
    前記回転禁止機構が作動可能な条件であるか否かを判定する回転禁止機構作動条件判定手段と、
    前記駆動モータと前記回転禁止機構の作動条件に基づいて、前記駆動モータと前記回転禁止機構のうち、一方によって前記コントロールシャフトの回転を禁止して圧縮比を保持する圧縮比保持手段と、
    を備えることを特徴とする可変圧縮比エンジン。
  2. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータで圧縮比を保持する場合のエネルギ効率と前記回転禁止機構で圧縮比を保持する場合のエネルギ効率とを比較して、エネルギ効率の高い方によって圧縮比を保持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比エンジン。
  3. 前記複数のリンクから伝達されて前記コントロールシャフトを介して前記駆動モータに入力するトルクを算出する入力トルク算出手段を備え、
    前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータと前記回転禁止機構の両方が作動可能である場合に、前記入力トルクが所定値よりも大きいときに前記回転禁止手段によって圧縮比を保持し、前記入力トルクが所定値よりも小さいときに前記駆動モータによって圧縮比を保持する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変圧縮比エンジン。
  4. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータが作動可能であって、前記回転禁止機構が作動不可である場合に、目標圧縮比マップを通常運転時よりも低圧縮比となる低圧縮比マップに補正し、前記駆動モータによって低圧縮比マップに基づいて設定された圧縮比に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  5. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータの作動が制限され、前記回転禁止機構が作動可能である場合に、圧縮比を所定圧縮比まで低下させ、前記回転禁止機構によって所定圧縮比に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  6. 前記複数のリンクから伝達されて前記コントロールシャフトを介して前記駆動モータに入力するトルクを算出する入力トルク算出手段を備え、
    前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータの作動が制限され、前記回転禁止機構が作動可能である場合に、目標圧縮比マップを通常運転時よりも低圧縮比となる低圧縮比マップに補正し、前記入力トルクが所定値よりも大きい場合に前記回転禁止機構によって低圧縮比マップに基づいて設定された圧縮比に保持し、前記入力トルクが所定値よりも小さい場合に前記駆動モータによって低圧縮比マップに基づいて設定された圧縮比に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  7. 前記入力トルク算出手段は、圧縮比と、エンジン回転速度と、エンジン負荷とから前記入力トルクを算出する、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の可変圧縮比エンジン。
  8. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータの作動が制限され、前記回転禁止機構が作動不可である場合に、圧縮比を所定圧縮比まで低下させ、前記駆動モータによって所定圧縮比に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  9. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータが作動不可であって、前記回転禁止機構が作動可能である場合に、圧縮比を所定圧縮比まで低下させ、前記回転禁止機構によって所定圧縮比に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  10. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータと前記回転禁止機構の両方が作動不可である場合に、エンジン出力を所定値以下に制限する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  11. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータが作動不可である場合に、前記複数のリンクから伝達されて前記コントロールシャフトの偏心軸に入力するトルクによって、前記コントロールシャフトを回転させて圧縮比を所定圧縮比まで低下させる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  12. 前記圧縮比保持手段は、前記駆動モータが作動負荷である場合に、前記複数のリンクから伝達されて前記コントロールシャフトの偏心軸に入力するトルクによって、前記コントロールシャフトを回転させて圧縮比を所定圧縮比まで低下させる際に、点火時期をリタードする、
    ことを特徴とする請求項11に記載の可変圧縮比エンジン。
  13. 前記モータ作動条件判定手段は、
    前記駆動モータの温度が許容温度よりも小さい場合に駆動モータは作動可能であると判定し、
    前記駆動モータの温度が許容温度よりも大きく限界温度よりも低い場合に駆動モータの作動が制限されると判定し、
    前記駆動モータの温度が限界温度よりも大きい場合に駆動モータは作動不可であると判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  14. 前記回転禁止機構作動条件判定手段は、
    前記回転禁止機構の温度が限界温度よりも小さい場合に前記回転禁止機構は作動可能であると判定し、
    前記回転禁止機構の温度が限界温度よりも大きい場合に前記回転禁止機構は作動不可であると判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  15. 前記駆動モータは、前記駆動モータに入力するトルクと反対方向の回転トルクを発生させることによって、前記コントロールシャフトの回転を禁止する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  16. 前記回転禁止機構は、前記駆動モータの回転軸の回転を禁止することによって、前記コントロールシャフトの回転を禁止する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一つに記載の可変圧縮比エンジン。
  17. 追加
    ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクで連結し、コントロールシャフトを回転させてコントロールシャフトに形成された偏心軸の位置を変えて前記リンクの姿勢を制御することで、ピストン上死点位置を変更して圧縮比を可変にする可変圧縮比エンジンの圧縮比保持方法において、
    前記コントロールシャフトの回転角を制御する駆動モータが作動可能な条件であるか否かを判定するモータ作動条件判定工程と、
    前記コントロールシャフトの回転を禁止する前記回転禁止機構が作動可能な条件であるか否かを判定する回転禁止機構作動条件判定工程と、
    前記駆動モータと前記回転禁止機構の作動条件に基づいて、前記駆動モータと前記回転禁止機構のうち、一方によって前記コントロールシャフトの回転を禁止して圧縮比を保持する圧縮比保持工程と、
    を備えることを特徴とする可変圧縮比エンジンの圧縮比保持方法。
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