JP2009176599A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池において、過充電などに伴う発熱を、発熱に対する応答性良く抑制し、電池の高温化、電池の膨れなどを確実に防止し、安全性を一層向上させるとともに、初期抵抗の上昇を抑制する。
【解決手段】正極活物質層と正極集電体とを有する正極11、負極活物質層と負極集電体とを有する負極12、絶縁層13および非水電解質を含む非水電解質二次電池10において、正極活物質層と正極集電体との間に、導電性粒子または導電性粒子と他の粒子との集合体である正の抵抗温度特性層を設ける。
【選択図】図1

Description

非水電解質二次電池に関する。さらに詳しくは、本発明は、主に、非水電解質二次電池における正極の改良に関する。
リチウムイオン二次電池は、高容量および高エネルギー密度を有し、小型化および軽量化が容易なことから、たとえば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノート型パーソナルコンピュータ、電子辞書、ビデオカメラ、ヘッドホンステレオ、携帯ゲーム機などの携帯用小型電子機器の電源として汎用されている。代表的なリチウムイオン二次電池では、正極、絶縁層、負極および絶縁層をこの順番で重ね合わせ、捲回して得られる捲回型電極群、または正極、絶縁層および負極を積層してなる積層型電極群が用いられている。そして、正極にはリチウムコバルト化合物を正極活物質として含有する正極、負極には炭素材料を負極活物質として含有する負極、および絶縁層にはポリオレフィン製多孔質膜を使用するのが一般的である。このようなリチウムイオン二次電池は、電池容量および出力が高く、充放電サイクル特性が良好で、耐用寿命も比較的長い。
また、リチウムイオン二次電池は安全性の面でも高水準にあるが、その高容量および高出力ゆえに、安全性の面でさらなる改良の余地が残されている。たとえば、リチウムイオン二次電池が過充電されると、発熱などの不具合が起こるおそれがある。また、内部短絡の発生によっても、発熱などの不具合が起こるおそれがある。さらに、有機溶媒を含有する非水電解質を含んでいるので、発熱に伴って有機溶媒が化学的に分解してガスが発生し、電池の内圧が上昇し、電池に膨れなどの不具合が生じるおそれがある。
現在、リチウムイオン二次電池の過充電時などに、電池内において電流を遮断して発熱を抑制することにより、リチウムイオン二次電池の安全性のさらなる向上が図られている。電流を遮断する手段としては、たとえば、(a)封口板内に設けられる安全弁などの、電池の内圧を検出して電流を遮断する機構を利用する方法、(b)封口板内に、電池の発熱に応じて電気抵抗が上昇するPTC(Positive temperature coefficient)素子からなる部材を設け、PTC素子が不導体になることによって電流を遮断する方法、(c)電池の発熱に応じて溶融する絶縁層を用い、絶縁層が溶融することによって、正負極間のリチウムイオンの移動を阻害し、電流を遮断する方法などが挙げられる。
しかしながら、(a)の方法では、電池の内圧を変化させる要因になる電解液の分解反応の進行が、電池温度だけでなく、電池電圧、環境温度などよっても大きく左右されるため、発熱に対する応答が不正確になり、発熱の抑制効果が不十分になる。(b)の方法では、主な発熱体である電極群と、封口板内のPTC素子とが乖離した位置関係にあるため、PTC素子の発熱に対する応答性が低下し、発熱の抑制効果が不十分になる。(c)の方法では、電池の発熱に応答性良く溶融するような絶縁層を用いる必要があるが、そのような絶縁層を用いると、電池の高出力化、充放電サイクル特性の向上などが不十分になる。
また、正の抵抗温度特性が付与された正極が提案されている(たとえば、特許文献1〜3参照)。特許文献1〜3の正極は、正極活物質層、正の抵抗温度特性を有する層(以下「PTC層」とする)および集電体をこの順番で重ね合わせた積層体である。特許文献1では、PTC層は、導電性粒子(炭素粒子)とバインダ樹脂とを加熱混合し、得られる混合物をシート状に成形し、得られるシートを加熱処理した後、集電体に積層することにより形成される。しかしながら、予めシート状に作製されたPTC層を集電体に積層する構成では、得られる電池の初期内部抵抗を上昇させるという欠点がある。電池の初期内部抵抗が高いと、電池の高出力化を図ることができない。
また、特許文献2および3では、PTC層は、導電性粒子およびバインダ樹脂を有機溶媒に分散または溶解させてペーストを作製し、このペーストを正極集電体表面に塗布し、乾燥させることにより形成されている。このようなPTC層では、導電性粒子同士の接触により、導電ネットワークが形成されている。この導電ネットワークは、過加熱に伴ってバインダ樹脂が膨張し、導電性粒子同士が非接触状態になることにより遮断される。しかしながら、導電ネットワークはバインダ樹脂が膨張しても部分的には遮断されることなく残存している。したがって、特許文献2および3の正極は、十分な電流遮断精度を有しておらず、過充電時時などに電流を完全に遮断することができない。また、特許文献2および3の正極は、特許文献1の正極ほどではないが、電池の初期内部抵抗を上昇させるものであり、高出力化を図る上で改良の余地が残されている。
一方、合成樹脂の球状粒子を、熱吸収材として正極活物質層中に含有させた非水電解液二次電池が提案されている(たとえば、特許文献4参照)。特許文献4は、電池内で発生する熱を、正極活物質層中に含有させた合成樹脂の球状粒子により吸収しようとするものであり、過充電時時などに、電池内部における電流の流れを遮断して発熱を抑制しようとする技術とは全く異なっている。さらに、合成樹脂の球状粒子の周囲には、正極活物質層のバインダ樹脂および正極活物質が均一に存在しているので、球状粒子という形状に起因する電流遮断性を発揮することはできない。
特表2002−526897号公報 特開平06−231749号公報 特開平10−050294号公報 特許第3480190号公報
本発明の目的は、過充電などによる発熱を、発熱に対する応答性良く抑制でき、安全性がさらに高められるとともに、初期抵抗の上昇が抑制された非水電解質二次電池を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その過程で、特許文献1〜3のPTC層について着目した。そして、樹脂マトリックス中に導電性粒子を分散させた従来のPTC層では、導電性粒子同士の接触が不十分になり、電子伝導経路である導電ネットワークがPTC層全体に均一に張り巡らされていないことを見出した。
本発明者らは、この知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、正極活物質層と正極集電体との間にPTC層を設けるとともに、導電性粒子を含有する粒子の集合体としてPTC層を形成する構成を想到するに至った。そして、前記構成を採用することにより、PTC層全体に電子導電経路が張り巡らされ、電池の初期内部抵抗を上昇させることがなく、電池の高出力化を図り得ることを見出した。また、前記の構成の採用により、過充電時などの発熱に伴って電池内部における電流の流れをほぼ完全に遮断することが可能になり、発熱を確実に抑制できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、(a)正極活物質を含有する正極活物質層と、導電性粒子または導電性粒子と他の粒子との集合体である正の抵抗温度特性層と、正極集電体とを有し、正極活物質層と正極集電体との間に正の抵抗温度特性層が設けられた正極、(b)負極活物質を含有する負極活物質層と負極集電体とを有する負極、(c)正極と負極との間に設けられた絶縁層ならびに(d)非水電解質を含む非水電解質二次電池に係る。
正の抵抗温度特性層は導電性粒子の集合体であり、導電性粒子は、正の抵抗温度特性を有する導電性無機粒子であることが好ましい。
また、正の抵抗温度特性層は導電性粒子の集合体であり、導電性粒子は、導電性無機粒子と非導電性および熱溶融性である材料との混合物の造粒物であることが好ましい。
非導電性および熱溶融性である材料は、合成樹脂であることが好ましい。
また、正の抵抗温度特性層は導電性粒子と他の粒子との集合体であり、導電性粒子は導電性無機粒子でありかつ他の粒子は非導電性および熱溶融性である粒子であることが好ましい。
非導電性および熱溶融性である粒子の体積平均粒子径は、導電性無機粒子の体積平均粒子径よりも大きいことが好ましい。
非導電性および熱溶融性である粒子は、合成樹脂粒子であることが好ましい。
導電性無機粒子と非導電性および熱溶融性である材料または非導電性および熱溶融性である粒子との使用割合は、重量比で2:98〜20:80であることが好ましい。
本発明によれば、正極活物質層と正極集電体との間に、粒子の集合体であるPTC層を設けることにより、過充電時などの発熱に伴って、PTC層内の電流の流れがほぼ完全に遮断される。このため、発熱が抑制され、電池が高温になることが防止される。したがって、本発明の非水電解質二次電池は、安全性が非常に高い。さらに、本発明の非水電解質二次電池では、前記のような発熱を抑制する機構が、発熱に対して応答性良く機能するので、発熱を抑制する効果が非常に大きい。
さらに、粒子の集合体であるPTC層を設ける場合には、初期内部抵抗がほとんど上昇しないので、非水電解質二次電池の高出力化を達成できる。
本発明の非水電解質二次電池は、正極が、正極活物質層、正の抵抗温度特性層(PTC層)および正極集電体をこの順番で重ね合わせた積層体であり、PTC層が導電性粒子または導電性粒子と他の粒子との集合体として構成されることを特徴としている。
PTC層を、導電性粒子を含有する粒子の集合体として形成すると、導電性粒子がPTC層内に均一に分布し易くなると共に、多数の導電性粒子がPTC層の表面に露出することから、表面伝導が起こり易くなる。このため、電子移動経路である導電ネットワークがPTC層全体にほぼ均一に形成される。その結果、このPTC層を有する正極を非水電解質二次電池に組み込むと、初期内部抵抗の上昇が起こり難くなり、電池の高出力化を図ることができる。
なお、正の抵抗温度特性層が導電性粒子と他の粒子との集合体であり、導電性粒子が導電性無機粒子でありかつ他の粒子が非導電性および熱溶融性である粒子(以下「熱溶融性粒子」とする)であり、さらに熱溶融性粒子の体積平均粒子径が導電性無機粒子の体積平均粒子径よりも大きい場合には、導電性無機粒子の均一分布性がさらに向上する。すなわち、PTC層内に複数の熱溶融性粒子で囲まれた空隙が多数生成し、この空隙に導電性無機粒子が入り込むことにより、PTC層内における導電性無機粒子の分布が一層均一になる。その結果、初期内部抵抗の上昇が一層抑制される。
また、PTC層が、正の抵抗温度特性を有する導電性無機粒子の集合体として形成される場合は、発熱によりPTC層が所定の温度になるとともに、PTC層内の電流の流れが確実に遮断されるので、それ以上の発熱が抑制される。また、PTC層が、導電性無機粒子と非導電性および熱溶融性である材料(以下「熱溶融性材料」とする)との混合物の造粒物からなるかまたは導電性無機粒子と熱溶融性粒子との混合物である場合は、発熱に伴って熱溶融性材料または熱溶融性粒子が溶解して粒子間を閉塞させる。その結果、PTC層内での電流の流れが遮断され、ひいては正極活物質層と正極集電体との間での電流の流れが確実に遮断され、それ以上の発熱が抑制される。
本発明では、後記するように、導電体として導電性無機粒子、正の抵抗温度特性を有する導電性無機粒子などを使用する。また、非導電体として、熱溶融性材料、熱溶融性粒子などを使用する。本明細書において、導電体とは、25℃の温度下での比抵抗が3×103Ω・cm未満である各種材料を意味する。また、非導電体とは、25℃の温度下での比抵抗が1×106Ω・cmを超える各種材料を意味する。
本発明の非水電解質二次電池は、正極以外は従来の非水電解質二次電池と同様の構成を採ることができる。たとえば、本発明の非水電解質二次電池は、(a)正極、(b)負極、(c)絶縁層および(d)非水電解質を含む。
(a)正極
正極は、絶縁層を介して負極に対向するように設けられ、正極集電体、PTC層および正極活物質層を含む。
正極集電体としては、非水電解質二次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどを含有するシート、箔などが挙げられる。これらの中でも、アルミニウムが好ましい。シートおよび箔の厚さは、特に限定されないが、たとえば、1〜500μmである。
PTC層は、導電性粒子または導電性粒子と他の粒子との集合体である。PTC層の具体例としては、たとえば、正の抵抗温度特性を有する導電性無機粒子(以下「PTC特性を有する導電性無機粒子」とする)の集合体であるPTC層(以下「第1のPTC層」とする)、導電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物の造粒物の集合体であるPTC層(以下「第2のPTC層」とする)、導電性無機粒子と熱溶融性粒子との混合物の集合体であるPTC層(以下「第3のPTC層」とする)などが挙げられる。
第1のPTC層は、上記のように、PTC特性を有する導電性無機粒子の集合体である。第1のPTC層において、PTC特性を有する導電性無機粒子としては公知のものを使用でき、たとえば、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸バリウム鉛などのチタン酸アルカリ土類金属塩、チタン酸アルカリ土類金属塩に異種金属が固溶化された固溶体などが挙げられる。PTC特性を有する導電性無機粒子は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。PTC特性を有する導電性無機粒子の粒径は特に制限されないが、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜15μmである。
第1のPTC層は、たとえば、PTC特性を有する導電性無機粒子を水溶性バインダとともに水に分散させ、得られる分散液を型枠などに流し込んでシート状に成形し、得られるシートを加熱することにより作製できる。水溶性バインダとしては、たとえば、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、水溶性アルギン酸誘導体、ゼラチン、カラギーナン、グルコマンナン、ペクチン、カードラン、ジェランガム、ポリアクリル酸誘導体などが挙げられる。シートの加熱は、PTC特性を有する導電性無機粒子が焼結する温度で行えばよい。
第2のPTC層は、上記のように、導電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物の造粒物の集合体である。この造粒物が予め設定された温度(電流遮断温度)で変形することにより、電流が遮断され、それ以上の発熱が抑制される。電流遮断温度は、熱溶融性材料の種類、熱溶融性材料の使用量などを選択することにより、適宜設定できる。第2のPTC層において、導電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物の造粒物は、正の抵抗温度特性を有している。この造粒物に含有される導電性無機粒子としては、公知のものを使用でき、たとえば、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラックなどの炭素粒子、ニッケル粒子などの金属粒子、WC、B4C、ZrC、NbC、MoC、TiC、TaCなどの金属炭化物、TiN、ZrN、TaNなどの金属窒化物、WSi2、MoSi2などの金属ケイ化物などが挙げられる。これらの中でも、炭素粒子、金属粒子などが好ましく、炭素粒子が特に好ましい。なお、導電性無機粒子として、前記したPTC特性を有する導電性無機粒子を用いてもよい。導電性無機粒子は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、熱溶融性材料としては、非導電性でありかつ熱溶融性であれば特に制限されないが、好ましくは合成樹脂であり、さらに好ましくは熱可塑性樹脂である。合成樹脂としては特に制限されないが、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライド、ポリアミド、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、熱可塑性エラストマー、ポリエチレンオキサイド、ポリアセタール、熱可塑性変性セルロース、ポリスルホン類、ポリメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの熱可塑性樹脂が好ましい。熱溶融性材料は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
導電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物の造粒物は、たとえば、導電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物に機械的摩擦力を付与する方法、メカノフュージョン法、シータコンポーザ法、アグロマスタ法、ニーダ法、電性無機粒子と熱溶融性材料との混合物を加熱下で造粒する方法などにより作製できる。このとき、導電性無機粒子と熱溶融性材料との使用割合は特に制限されないが、好ましくは重量比で2:98〜20:80、さらに好ましくは重量比で5:95〜15:85である。導電性無機粒子の使用割合が5未満では、PTC層内でのイオン移動経路が十分に確保されず、電池の充放電特性、出力特性などが低下するおそれがある。導電性無機粒子の使用割合が15を超えると、相対的に熱溶融性材料の量が少なくなり過ぎ、造粒物が正の抵抗温度特性を示さないおそれがある。上記の方法で得られる造粒物の粒径は特に制限されないが、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜10μmである。
第2のPTC層は、たとえば、前記造粒物を水または有機溶媒に分散させ、得られる分散液を正極集電体に塗布し、乾燥させることにより作製できる。ここで使用する有機溶媒は、熱溶融性材料を溶解することがない有機溶媒である。また、熱溶融性材料が有機溶媒に溶解し難い場合は、有機溶媒の種類は特に制限されない。また、乾燥温度は、熱溶融性材料の軟化点よりも低い温度であり、好ましくは室温程度である。このような溶媒および乾燥温度を採用することにより、造粒物の形状が保持され、造粒物の集合体である第2のPTC層を作製できる。なお、分散液の粘度が高い場合には、たとえば、分散液の塗工性などを向上させるために、分散液に再度水または有機溶媒を添加して分散液の粘度を調整してもよい。再度添加する水または有機溶媒には、必要に応じて、界面活性剤を添加してもよい。
第3のPTC層は、上記のように、導電性無機粒子と熱溶融性粒子との混合物の集合体である。熱溶融性粒子が予め設定された温度(電流遮断温度)で変形することにより、電流が遮断され、それ以上の発熱が抑制される。電流遮断温度は、熱溶融性粒子の種類、熱溶融性粒子の使用量などを選択することにより、適宜設定できる。第3のPTC層において、導電性無機粒子としては、第2のPTC層に含有されるものと同様のものを使用できる。また、熱溶融性粒子としては、非導電性でありかつ熱溶融性を有する粒子であれば特に制限されないが、好ましくは合成樹脂粒子であり、さらに好ましくは熱可塑性樹脂粒子である。合成樹脂としては、第2のPTC層に含有されるものと同様のものを使用できる。熱溶融性粒子の粒径は特に制限されないが、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜10μmである。
また、熱溶融性粒子は、その体積平均粒子径が導電性無機粒子の体積平均粒子径よりも大きなものを使用するのが好ましい。これにより、第3のPTC層を形成したときに、複数の熱溶融性粒子で囲まれた空隙が第3のPTC層中にほぼ均一に生成し、その空隙に導電性無機粒子が入り込む。その結果、第3のPTC層における導電性無機粒子の分布が均一になり、初期内部抵抗の上昇が確実に抑制される。また、第3のPTC層を薄くしても、電子伝導経路の遮断が容易になるので、電流遮断機能が精度良く作動するという利点もある。
第3のPTC層は、たとえば、導電性無機粒子および熱溶融性粒子を水に分散させ、得られる分散液を正極集電体に塗布し、乾燥させることにより作製できる。ここで使用する熱溶融性粒子は、水分散液の形態で使用するのが好ましい。熱溶融性粒子の水分散液としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリアミド粒子、ポリカーボネート粒子、エチレン/酢酸ビニル共重合体粒子、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体粒子、エチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体粒子などの水分散液が挙げられる。これらの水分散液は、各種のものが市販されている。なお、分散液の粘度が高い場合には、たとえば、分散液の塗工性などを向上させるために、分散液に再度水を添加して分散液の粘度を調整してもよい。再度添加する水には、必要に応じて、界面活性剤を添加してもよい。また、熱溶融性粒子が有機溶媒に溶解し難い場合は、導電性無機粒子および熱溶融性粒子を有機溶媒に分散させてもよい。
また、導電性無機粒子と熱溶融性粒子との使用割合は特に制限されないが、好ましくは重量比で2:98〜20:80、さらに好ましくは重量比で5:95〜15:85である。導電性無機粒子の使用割合が5未満では、PTC層内でのイオン移動経路が十分に確保されず、電池の充放電特性、出力特性などが低下するおそれがある。導電性無機粒子の使用割合が15を超えると、相対的に熱溶融性粒子の量が少なくなり過ぎ、混合物が正の抵抗温度特性を十分に発揮せず、発熱に対する電流遮断の応答性が低下するおそれがある。
導電性無機粒子と熱溶融性粒子との混合に際し、導電性無機粒子を均一に分散させるために、適量の界面活性剤を添加してもよい。
また、ここで使用する有機溶媒は、熱溶融性粒子を溶解することがない有機溶媒である。また、乾燥温度は、熱溶融性粒子の軟化点よりも低い温度であり、好ましくは室温程度である。このような溶媒および乾燥温度を採用することにより、熱溶融性粒子の形状が保持され、導電性無機粒子と熱溶融性粒子との混合物の集合体である第3のPTC層を作製できる。
PTC層の電流遮断温度は、好ましくは70〜140℃、さらに好ましくは90〜120℃に設定する。70〜140℃に設定すれば、電池自体、電池が装着された各種機器類に異常が発生したときのみに電流を遮断し、発熱を抑制し、さらに電池から各種機器への電力の供給などを停止できるので、非常に高い安全性が得られる。また、90〜120℃に設定すれば、さらに、通常使用時の誤作動がなく、過充電などの異常時に電流を確実に遮断できるという利点が得られる。
また、PTC層の厚さは、後記する正極活物質層の厚さ、正極活物質層に含有される正極活物質の量、最終的に得られる電池の大きさ(寸法)、電池の規格などに応じて適宜選択される。たとえば、PTC層に対向する正極活物質層の厚さが20〜100μmである場合、好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μmである。PTC層の厚さを前記範囲に設定することにより、所定の電流遮断温度にて電流遮断機能が確実に発揮される。
正極活物質層は、正極集電体の厚み方向における一方または両方の面に形成され、正極活物質を含有し、さらに必要に応じて、導電材、結着材などを含有してもよい。
正極活物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リチウム含有複合金属酸化物、オリビン型リチウム塩、カルコゲン化合物、二酸化マンガンなどが挙げられる。リチウム含有複合金属酸化物は、リチウムと遷移金属とを含む金属酸化物または該金属酸化物中の遷移金属の一部が異種元素によって置換された金属酸化物である。ここで、異種元素としては、たとえば、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bなどが挙げられ、Mn、Al、Co、Ni、Mgなどが好ましい。異種元素は1種でもよくまたは2種以上でもよい。
これらの中でも、リチウム含有複合金属酸化物を好ましく使用できる。リチウム含有複合金属酸化物の具体例としては、たとえば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、LixMn2-yy4、LiMPO4、Li2MPO4F(前記各式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、VおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。x=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3である。)、などが挙げられる。ここで、リチウムのモル比を示すx値は、充放電により増減する。また、オリビン型リチウム塩としては、たとえば、LiFePO4などが挙げられる。カルコゲン化合物としては、たとえば、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどが挙げられる。正極活物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
導電材としては、たとえば、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、金属繊維などを使用できる。カーボンブラックとしては、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどが挙げられる。黒鉛としては、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられる。導電材は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
結着材としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、フッ素樹脂、ゴム粒子などを使用できる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などが挙げられる。ゴム粒子としては、スチレン−ブタジエンゴム粒子、アクリロニトリルゴム粒子などが挙げられる。これらの中でも、正極活物質層の耐酸化性を向上させることなどを考慮すると、フッ素を含む結着材が好ましい。結着材は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
正極活物質層は、たとえば、正極合剤ペーストをPTC層表面に塗布し、乾燥し、さらに必要に応じて圧延することにより形成できる。正極合剤ペーストは、たとえば、正極活物質を、必要に応じて、結着材、導電材などとともに分散媒に添加して混合することにより調製できる。分散媒には、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどを使用できる。なお、分散媒は、PTC層に含有される熱溶融性材料または熱溶融性粒子を溶解しないものを選択するのが好ましく、水が特に好ましい。水を用いる場合は、第1のPTC層の形成で用いられる水溶性バインダを予め水に溶解しておき、これに正極活物質、導電材、結着材などを添加混合して正極合剤ペーストを調製するのが好ましい。また、熱溶融性粒子の中には、有機溶媒および水の両方に溶解し難いものがあり、このような熱溶融性粒子を用いる場合は、分散媒の種類を選択する必要はない。このような熱溶融性粒子は多く市販されており、たとえば、ケミパールという商品名で三井化学(株)から市販されているポリエステル粒子が挙げられる。
負極は、絶縁層を介して正極に対向するように設けられ、負極集電体および負極活物質層を含む。
負極集電体としては、たとえば、ステンレス鋼、ニッケル、銅などを含むシート、箔などが挙げられる。シートおよび箔の厚さは特に限定されないが、たとえば、1〜500μmである。
負極活物質層は、負極集電体の厚み方向における一方または両方の面に形成され、負極活物質を含有し、さらに必要に応じて、結着材、導電材、増粘剤などを含有する。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料であって、非水電解質二次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、金属リチウム、リチウム合金、金属間化合物、炭素材料、有機化合物、無機化合物、金属錯体、有機高分子化合物などが挙げられる。負極活物質は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中でも、炭素材料が好ましい。炭素材料としては、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック、炭素繊維などが挙げられる。炭素材料の体積平均粒子径は、好ましくは0.1〜60μm、さらに好ましくは0.5〜30μmである。また、炭素材料のBET比表面積は、好ましくは1〜10m2/gである。炭素材料の中でも、炭素六角平面の間隔(d002)が3.35〜3.40Åであり、c軸方向の結晶子(Lc)が100Å以上である黒鉛が好ましい。
導電材としては、正極活物質層に含有される導電材と同様のものを使用できる。結着材としては非水電解質二次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。増粘剤としては、たとえば、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
負極活物質層は、たとえば、負極合剤ペーストを負極集電体表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて圧延することにより形成できる。負極合剤ペーストは、たとえば、負極活物質を、必要に応じて、結着材、導電材、増粘剤などとともに分散媒に添加して混合することにより調製できる。分散媒には、たとえば、水などを使用できる。
絶縁層は、正極と負極との間に介在するように設けられ、正極と負極とを絶縁する。絶縁層には、セパレータ、無機多孔質膜などのイオン透過性を有するものを使用できる。セパレータとしては、非水電解質二次電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、樹脂製多孔質シートが挙げられる。樹脂製多孔質シートを構成する樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。樹脂製多孔質シートには、不織布、織布なども含まれる。これらの中でも、内部に形成される空孔の径が0.05〜0.15μm程度である多孔質シートが好ましい。このような多孔質シートは、イオン透過性、機械的強度および絶縁性を高い水準で兼ね備えている。また、多孔質シートの厚さは、特に制限されないが、インピーダンスの過度の増加を抑制する観点からは、たとえば、10〜300μmであればよい。
無機多孔質膜は、無機化合物を主に含有し、高い耐熱性を有している。無機化合物としては、たとえば、アルミナ、シリカなどの無機酸化物、BN、Si34などの無機窒化物、ゼオライトなどの多孔性無機化合物などが挙げられる。これらの無機化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。無機多孔質膜は、さらに耐熱性樹脂を含んでいてもよい。耐熱性樹脂としては特に制限されないが、たとえば、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。無機多孔質膜の厚さは特に制限されないが、好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
非水電解質としては、たとえば、液状非水電解質、ゲル状非水電解質、固体状電解質(たとえば高分子固体電解質)などが挙げられる。
液状非水電解質は、溶質(支持塩)と非水溶媒とを含み、さらに必要に応じて各種添加剤を含む。溶質は通常非水溶媒中に溶解する。液状非水電解質は、たとえば、絶縁層に含浸される。
溶質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ホウ酸塩類、イミド塩類などが挙げられる。ホウ酸塩類としては、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウムなどが挙げられる。イミド塩類としては、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、トリフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)(C49SO2)NLi)、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)などが挙げられる。溶質は1種を単独で用いてもよくまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2モル/Lの範囲内とすることが望ましい。
非水溶媒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。環状炭酸エステルとしては、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、たとえば、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。環状カルボン酸エステルとしては、たとえば、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。非水溶媒は1種を単独で用いてもよくまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。
添加剤としては、たとえば、充放電効率を向上させる材料、電池を不活性化させる材料などが挙げられる。充放電効率を向上させる材料は、たとえば、負極上で分解してリチウムイオン伝導性の高い被膜を形成し、充放電効率を向上させる。このような材料の具体例としては、たとえば、ビニレンカーボネート(VC)、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−エチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4−プロピルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−フェニルビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートおよびジビニルエチレンカーボネートから選ばれる少なくとも1種が好ましい。なお、上記化合物は、その水素原子の一部がフッ素原子で置換されていてもよい。
電池を不活性化させる材料は、たとえば、電池の過充電時に分解して電極表面に被膜を形成することによって電池を不活性化する。このような材料としては、たとえば、ベンゼン誘導体が挙げられる。ベンゼン誘導体としては、フェニル基と、フェニル基に隣接する環状化合物基とを含むベンゼン化合物が挙げられる。環状化合物基としては、たとえば、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基、フェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、たとえば、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどが挙げられる。ベンゼン誘導体は1種を単独で使用できまたは2種以上を組み合わせて使用できる。ただし、ベンゼン誘導体の液状非水電解質における含有量は、非水溶媒100体積部に対して10体積部以下であることが好ましい。
ゲル状非水電解質は、液状非水電解質と液状非水電解質を保持する高分子材料とを含むものである。ここで用いる高分子材料は液状物をゲル化させ得るものである。高分子材料としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレートなどが挙げられる。
固体状電解質は、溶質(支持塩)と高分子材料とを含む。溶質は前記で例示したものと同様のものを使用できる。高分子材料としては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体などが挙げられる。
図1は、本発明の実施形態の1つである円筒型非水電解質二次電池1の構成を模式的に示す縦断面図である。円筒型非水電解質二次電池1は、正極11、負極12、絶縁層13、正極リード14、負極リード15、上部絶縁板16、下部絶縁板17、電池ケース18、封口板19、正極端子20および図示しない非水電解質を含む捲回型電池である。正極11は、図示しない正極集電体、PTC層および正極活物質層がこの順番で重ねあわされた積層体である。
正極11、負極12および絶縁層13は、正極11、絶縁層13および負極12の順番で重ね合わされ、渦巻き状に捲回される。これにより、捲回型電極群が形成される。正極リード14は、一端が正極11に接続され、他端が封口板19に接続されている。正極リード14の材質は、たとえば、アルミニウムである。負極リード15は、一端が負極12に接続され、他端が負極端子になる電池レース20の底部に接続されている。負極リード15の材質は、たとえば、ニッケルである。電池ケース18は有底円筒状容器部材であり、長手方向の一端が開口部になり、他端が底部になって、負極端子として機能する。上部絶縁板16および下部絶縁板17は樹脂製部材であり、捲回型電極群を上下から挟持するように配置され、捲回型電極群を他の部材から絶縁する。電池ケース18の材質は、たとえば、鉄である。電池ケース18の内面には、たとえば、ニッケルめっきが施されている。封口板19は、正極端子20を備えている。
円筒型の非水電解質二次電池1は、たとえば、次のようにして作製できる。まず、捲回型電極群の上端部および下端部に、それぞれ、上部絶縁板16および下部絶縁板17を装着し、その状態で電池ケース18内に収容する。正極リード14により接続する。負極12と、負極端子を兼ねる電池ケース18の底部とを、負極リード15により接続する。次いで、非水電解質を電池ケース18内に注液し、さらに、封口板19を用いて、電池ケース18の開口部を密封する。これにより、非水電解質二次電池1が得られる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
(1)PTC層の作製
アセチレンブラック(導電性無機粒子)と、ポリエチレン粒子の水分散液(商品名:ケミパールW401、平均粒径1μm、軟化点110℃、三井化学(株)製、熱溶融性粒子)とを、固形分の重量比(アセチレンブラック:ポリエチレン粒子)が5:95になるように混合した。この混合物に、非イオン性界面活性剤(商品名:トリトンX)を添加して、アセチレンブラックを均一に分散させた。得られた混合物100重量部に対し、蒸留水8重量部を加えて混合し、アセチレンブラックを均一に分散させる操作を2度行い、混合物の粘度を調整した。粘度調整後の混合物を、目の開きが25μmである篩で濾し、PTC層形成用ペーストを作製した。このPTC層形成用ペーストを厚さ16μmのアルミニウム芯材(正極集電体)の片面に塗布し、室温で乾燥させ、厚さ10μmのPTC層を作製した。
このようにして得られたPTC層の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した。図2は、実施例1で得られたPTC層の走査型電子顕微鏡写真である。図2から、実施例1のPTC層が粒子の集合体として形成されていることが明らかである。
(2)正極の作製
NiSO4水溶液に、Ni:Co:Al=7:2:1(モル比)になるように硫酸コバルトおよび硫酸アルミニウムを加えて金属イオン濃度2mol/Lの水溶液を調製した。この水溶液に撹拌下、2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を徐々に滴下して中和することにより、Ni0.7Co0.2Al0.1(OH)2で示される組成を有する三元系の沈殿物を共沈法により生成させた。この沈殿物をろ過により分離し、水洗し、80℃で乾燥し、複合水酸化物を得た。得られた複合水酸化物の平均粒径を粒度分布計(商品名:MT3000、日機装(株)製)にて測定した結果、平均粒径10μmであった。
この複合水酸化物を大気中にて900℃で10時間加熱して熱処理を行い、Ni0.7Co0.2Al0.1Oで示される組成を有する三元系の複合酸化物を得た。ここでNi、CoおよびAlの原子数の和とLiの原子数とが等量になるように水酸化リチウム・1水和物を加え、大気中にて800℃で10時間加熱して熱処理を行うことにより、LiNi0.7Co0.2Al0.12で示される組成を有するリチウムニッケル含有複合金属酸化物を得た。このリチウム含有複合金属酸化物を粉末X線回折にて分析した結果、単一相の六方晶層状構造であると共に、CoおよびAlが固溶していることが確認された。こうして、二次粒子の平均粒径が10μm、BET法による比表面積が0.45m2/gの正極活物質を得た。
上記で得られた正極活物質の粉末100重量部、アセチレンブラック(導電剤)3重量部、ポリフッ化ビニリデン粉末(結着剤)3重量部およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50重量部を充分に混合して正極合剤ペーストを調製した。この正極合剤ペーストをPTC層表面および正極集電体のPTC層が形成されていない側の表面に塗布し、60℃で乾燥後圧延して、合計で厚さ130μmの正極合剤層を形成し、正極を作製した。
(3)負極の作製
体積平均粒子径が約20μmになるように粉砕および分級した鱗片状黒鉛(負極活物質)100重量部、スチレンブタジエンゴム(結着材)3重量部およびカルボキシメチルセルロ−ス(増粘剤、第一工業製薬(株)製)の1重量%水溶液100重量部を混合し、負極合剤ペーストを調製した。負極合剤ペーストを、厚さ15μmの銅箔(負極集電体)の両面に塗布し、100℃で5分間乾燥し、圧延および裁断して、厚さ165μmの負極板を作製した。
(4)絶縁層
絶縁層には、厚さ16μmのポリエチレン製セパレータ(ポリエチレン製多孔質シート、商品名:ハイポア、旭化成ケミカル(株)製)を用いた。
(5)非水電解質の調製
エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの体積比1:3の混合溶媒を調製した。この混合溶媒100重量部に、ビニレンカーボネート2重量部を添加し、さらにLiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解質を調製した。
(6)円筒型電池の作製
上記で得られた正極板、負極板、絶縁層および非水電解質を用いて、図1に示す円筒型非水電解質二次電池1(直径18mm、高さ65mm)を作製した。
正極板11の正極集電体にアルミニウム製正極リード14の一端を接続し、負極板12の負極集電体にニッケル製負極リード15の一端を接続した。次に、正極板11、絶縁層13および負極板12をこの順番で重ね合わせ、渦巻状に捲回して、捲回型電極群を作製した。捲回型電極群の上部に上部絶縁板16を装着し、捲回型電極群の下部に、ポリプロピレン製の下部絶縁板17を装着した後、これを内面にニッケルめっきを施した鉄製電池ケース18内に収容した。正極リード14を、図示しない内圧作動型の安全弁装置を介して、正極端子20に導通した封口板19の裏面に接続した。また、負極リード15を、電池ケース18の底部に接続した。次に、所定量の非水電解質を、減圧方式により、電池ケース18内に注液した。電池ケース18の開口端部を、図示しないガスケットを介して封口板19にかしめつけて、電池ケース18の開口部を密封して、本発明の円筒型非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
ポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)に代えてポリエチレン粒子の水分散液(商品名:ケミパールW4005、平均粒径0.6μm、三井化学(株)製)を使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
また、実施例2で得られたPTC層の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した。図3は、実施例2で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。図3から、実施例2のPTC層が、粒子の集合体として形成されていることが明らかである。
(実施例3)
ポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)に代えてポリエチレン粒子の水分散液(商品名:ケミパールW410、平均粒径9.5μm、三井化学(株)製)を使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
アセチレンブラックとポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)との使用割合を、固形分基準の重量比で20:80に変更する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例5)
アセチレンブラックとポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)との使用割合を、固形分基準の重量比で15:85に変更する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例6)
アセチレンブラックとポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)との使用割合を、固形分基準の重量比で2:98に変更する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
(実施例7)
ポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)に代えて、エチレンおよびメタクリル酸を主成分モノマーとするポリメタクリル酸系樹脂粒子の水分散液(商品名:アクアテックスAC−3100、平均粒径0.7μm、中央理化工業(株)製)を使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
正極集電体表面にPTC層を設けない以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
正極集電体の片面に塗布したPTC層形成用ペーストの乾燥温度を室温から135℃に変更する以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。なお、135℃という温度は、本実施例で用いたセパレータのシャットダウン温度である。
比較例2で得られたPTC層の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した。図4は、比較例2で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡である。図4から、比較例2のPTC層は、むらがあるものの、ほぼ平滑な表面を有していることが明らかである。これは、PTC層形成用ペーストの乾燥時に、ポリエチレン粒子の軟化点(110℃)よりも高い温度に加熱したため、ポリエチレン粒子が溶融して粒子形状がなくなったことによるものと考えられる。
(比較例3)
ポリエチレン粒子の水分散液(ケミパールW401)に代えてアイオノマー樹脂粒子の水分散液(商品名:ケミパールS650、平均粒径0.1μm未満、軟化点55℃、三井化学(株)製)を使用する以外は、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
比較例3で得られたPTC層の表面状態を走査型電子顕微鏡で観察した。図5は、比較例3で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡である。図5から、比較例3のPTC層は、ほぼ平滑な表面を有していることが明らかである。これは、アイオノマー樹脂の軟化点が55℃と低いことから、常温乾燥でもアイオノマー樹脂粒子同士の融合が進んだものと考えられる。
(SEM評価)
実施例1〜7および比較例2〜3で作製されたPTC層を、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、PTC層の表面状態を調べた。実施例1〜7のPTC層では、熱溶融性粒子が粒子形状を保持しており、熱溶融性粒子間に導電性無機粒子であるアセチレンブラックが分散していることが確認された。
一方、比較例2では、PTC層を熱溶融性粒子の軟化点よりも高い135℃で乾燥させたため、熱溶融性粒子が溶解して粒子形状が保持されていなかった。また、比較例3でも、粒子の集合体であるPTC層が形成されていなかった。
(初期抵抗およびPTC機能の評価)
実施例1〜7および比較例1〜3で得られた非水電解質二次電池について、30℃での電池抵抗を測定し、初期抵抗とした。PTC層が設けられていない比較例1の電池抵抗値を1とし、他の電池(実施例1〜7および比較例2〜3)の電池抵抗を抵抗比(相対比)として表した。結果を表1に示す。
さらに、実施例1〜7および比較例1〜3で得られた非水電解質二次電池を恒温槽内に入れ、槽温度を2℃/分の割合で上昇させ、電池温度が120℃に達した時の抵抗を測定し、抵抗上昇率を算出し、PTC機能の指標とした。なお、抵抗上昇率は、下記の式にしたがって算出される。結果を表1に示す。
抵抗上昇率=(電池温度120℃での抵抗/初期抵抗)×100
なお、表1において、「AB」はアセチレンブラックを意味する。また、熱溶融性樹脂は、いずれも商品名で示す。「W401、W410およびW4005」はポリエチレン粒子の水分散液であり、「S650」はアイオノマー樹脂粒子の水分散液である。また、無機導電性粒子および熱溶融性粒子の使用量(重量部)は固形分基準である。
実施例1〜7の電池は、初期抵抗の上昇が、セパレータのみでPTC層を持たない比較例1とほぼ同レベルであることが明らかである。また、実施例1〜7の電池は、PTC層が粒子の集合体ではない比較例2、3に比べて、初期抵抗の上昇が顕著に抑制されることが明らかである。
また、実施例1〜7の電池は、比較例1〜3の電池に比べて、120℃における抵抗上昇率が著しく高く、PTC特性が確実に機能していることが明らかである。実施例1〜7の電池において、顕著な抵抗上昇が確認された120℃という温度は、セパレータのシャットダウン温度(135℃)よりも低い温度である。このことから、本発明の電池が、過充電などによる発熱時に、セパレータがシャットダウンする前に、抵抗を上昇させて電流を遮断し、それにより発熱を抑制することが明らかである。これにより、本発明の電池が優れた安全性を有することが実証される。
本発明の非水電解質二次電池は、高い安全性を有し、しかも高出力であり、従来の非水電解質二次電池と同様の用途に好適に使用できる。特に、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯用情報端末、電子辞書、ゲーム機器などの各種携帯用電子機器類の電源として好適に使用できる。このような用途に利用する場合、充電時に万が一過充電状態になっても、発熱が抑制されるので、電池の高温化、膨れなどが確実に防止される。また、本発明の非水電解質二次電池は、たとえば、電力貯蔵用、電気自動車、ハイブリット自動車などの輸送機器用などの用途にも応用可能である。
本発明の実施形態の1つである非水電解質二次電池の構成を模式的に示す縦断面図である。 実施例1で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例3で得られたPTC層の表面状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 電極
2 電極芯材
3 活物質層
4 活物質
6 結着材
10 非水電解質二次電池
11 正極
12 負極
13 絶縁層
14 正極リード
15 負極リード
16 上部絶縁板
17 下部絶縁板
18 電池ケース
19 封口板
20 正極端子

Claims (8)

  1. (a)正極活物質を含有する正極活物質層と、導電性粒子または導電性粒子と他の粒子との集合体である正の抵抗温度特性層と、正極集電体とを有し、正極活物質層と正極集電体との間に正の抵抗温度特性層が設けられた正極、(b)負極活物質を含有する負極活物質層と負極集電体とを有する負極、(c)正極と負極との間に設けられた絶縁層ならびに(d)非水電解質を含む非水電解質二次電池。
  2. 正の抵抗温度特性層が導電性粒子の集合体であり、導電性粒子が正の抵抗温度特性を有する導電性無機粒子である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 正の抵抗温度特性層が導電性粒子の集合体であり、導電性粒子が、導電性無機粒子と非導電性および熱溶融性である材料との混合物の造粒物である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  4. 非導電性および熱溶融性である材料が、合成樹脂である請求項3に記載の非水電解質二次電池。
  5. 正の抵抗温度特性層が導電性粒子と他の粒子との集合体であり、導電性粒子が導電性無機粒子でありかつ他の粒子が非導電性および熱溶融性である粒子である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  6. 非導電性および熱溶融性である粒子の体積平均粒子径が、導電性無機粒子の体積平均粒子径よりも大きい請求項5に記載の非水電解質二次電池。
  7. 非導電性および熱溶融性である粒子が、合成樹脂粒子である請求項5または6に記載の非水電解質二次電池。
  8. 導電性無機粒子と非導電性および熱溶融性である材料または非導電性および熱溶融性である粒子との使用割合が、重量比で2:98〜20:80である請求項3〜7のいずれか1つに記載の非水電解質二次電池。
JP2008014773A 2008-01-25 2008-01-25 非水電解質二次電池 Pending JP2009176599A (ja)

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