JP2009173214A - Ats信号受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無共振の受信コイル10が一台のままでもその断線を検知することができる開電路形のATS信号受信装置を開発する。
【解決手段】受信コイル10から軌道外へ延びる受信ケーブル21に一次巻線が接続されて閉ループをなし二次巻線41が受信回路11〜16の入力側に接続されて信号伝送を行う受信トランス40について一次巻線を一次巻線半分41と一次巻線半分42とに二分割し、そこにコンデンサ43を付加して一次巻線半分41とコンデンサ43と一次巻線半分42とを直列接続し、コンデンサ43の両端に直流電圧DC24Vを印加するとともに直流電流の有無に応じて断線の有無を示す断線検知信号G2を断線検知リレー44にて生成する断線検知回路を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鉄道分野におけるATS(自動列車停止装置)の地上設備のATS信号受信装置に関し、詳しくは、車上子から送信されて空間を伝播してきたATS信号を地上子で受信して列車の検知を行うATS信号受信装置に関し、更に詳しくは、地上子に無共振の受信コイルを採用した開電路形のATS信号受信装置に係る異常検知技術に関する。
例えば点制御軌道回路を使用して列車検知を行っている踏切では、無警報や無遮断といった不所望な事象が発生するのを確実に防止して安全性の向上を図るために、列車からのATS信号を利用して列車検知を行うATS信号受信装置(列車検知装置、ATS地上装置)を並設して列車検知をバックアップすることが行われている(例えば非特許文献1参照)。そして、そのようなATS信号利用列車検知の方式として、開電路形(例えば特許文献1参照)と閉電路形(例えば特許文献2参照)とが知られているが(例えば特許文献3参照)、ここでは、本願発明の前提となる開電路形のATS信号受信装置について、本発明の説明に役立つ部分を抜粋して説明する。
図3(a),(b)は、開電路形のATS信号受信装置を示し、(a)が地上装置の全体ブロック図、(b)が受信検知状態およびリレー励磁状態の時間変化である。
このATS信号受信装置は(図3(a)参照)、軌道を走行する列車の車上装置から常時発信されているATS信号Aを受信するために軌道内に地上子として設置された受信コイル10(L,受信アンテナ)と、その受信状態に応じて列車の有無を示す列車検知信号R1を出力する受信回路11〜16とを備えたものである。受信回路11〜16には、アッテネータ11(ATT)とバンドパスフィルタ12(BPF)とからなる周波数弁別回路と、整流部13とレベル検知部14(SCH)と復旧時間延長回路15とからなるリレー駆動回路と、列車検知信号を出力する列車検知リレー16とが設けられている。
アッテネータ11は、受信コイル10の受信信号のレベルをバンドパスフィルタ12の入力に適したレベルに調整するためのものであり、信号レベルの増幅が必要なときにはアンプで置き換えられ、レベル調整が不要であれば省略される。バンドパスフィルタ12は、ATS信号Aの周波数f0成分を通過させるように通過周波数帯域幅が設定されている。そのため、これらの回路を具えた周波数弁別回路は、ATS信号Aの周波数f0成分と、その他の周波数成分との周波数弁別を行うものとなっている。
整流部13は、例えばダイオードスタックを用いた全波整流回路や半波整流回路に包絡線波形抽出回路等を付加したものであり、レベル検知部14は、パルス波(矩形波・方形波)に波形整形するためのシュミット回路からなり、復旧時間延長回路15は、レベル検知部14の出力パルスを列車検知リレー16の電磁駆動可能なレベルに増幅すると共に、そのパルス幅を列車検知リレー16の確実な動作のために所定時間だけ引き延ばす波形整形処理を行うものである。
これらの回路にてバンドパスフィルタ12の出力信号を処理するリレー駆動回路は、周波数f0成分の検出時には列車検知リレー16を励磁し非検出時には列車検知リレー16の励磁を中断するものとなっている。
列車検知リレー16は、リレー駆動回路にて駆動される例えば直流駆動の電磁リレーであり、励磁状態(動作状態)では「列車有り」で非励磁状態(復旧状態)では「列車無し」の列車検知信号R1を出力するようになっている。
また、この開電路形のATS信号受信装置では、地上子に無共振の受信コイル10が採用されており、受信コイル10で受信した信号が受信ケーブル21を経てから受信トランス22でのトランス結合によってアッテネータ11へ送られるようになっている。
無共振の受信コイル10は、例えばインダクタンスが310μH程度の大形コイルからなり、寄生容量の存在は別として、共振用のコンデンサが直列にも並列にも直に接続されることがなく、共振用のコンデンサが一体的に実装されることもない。
受信ケーブル21は、例えば20mや50mといった数十m程度の信号伝送用ケーブルであり、少なくとも一対の信号線を具備していて、軌道内の受信コイル10と軌道外の受信トランス22とを繋いでいる。
受信トランス22は、小型で寄生容量の小さい信号伝送用のもので足り、受信コイル10側と受信回路11〜16とに介在して両者間の信号伝送をトランス結合で行うために、一次巻線23が両端を受信ケーブル21に接続されて受信コイル10と閉ループをなし、二次巻線24が受信回路11〜16の入力段のアッテネータ11に接続されている。
このようなATS信号受信装置にあっては(図3(b)参照)、受信コイル10の設置された軌道を列車が走行して受信コイル10のところを通過すると、車上装置から発信された周波数f0のATS信号Aが受信コイル10にて受信され、これに応じて受信回路11〜15が列車検知リレー16を励磁駆動するので、列車検知リレー16が動作して列車検知信号R1を「列車有り」の状態にする。列車の通過後や列車の来ないときには、受信コイル10での受信が無くて受信回路11〜15が列車検知リレー16を励磁駆動しないので、列車検知リレー16が復旧して列車検知信号R1を「列車無し」の状態にする。
このように開電路形の場合、列車検知信号R1を出力する列車検知リレー16が、常態では復旧しており(非励磁状態)、列車からのATS信号Aを受信したときのみ動作する(励磁状態)。なお、ATS信号Aの受信検知状態Bはレベル検知部14のパルス出力で示され、そのパルス幅を定めるATS信号Aの受信時間Dは一般に短いため(図3(b)における時刻t1〜t2参照)、列車検知リレー16のリレー励磁状態Cにおけるパルス幅は復旧時間延長回路15によって延長時間Eだけ引き延ばされ(図3(b)における時刻t2〜t3参照)、これによって列車検知リレー16が確実に動作する。
また、このような開電路形のATS信号受信装置では、受信コイル10の断線や受信回路11〜16の故障があれば、ATS信号Aの受信があっても、列車検知リレー16は励磁されないので復旧状態を継続し続け(図3(b)における時刻t4以降の波線部分を参照)、列車検知信号R1は「列車無し」のままである。
そのため、受信コイル10に加えて送信コイルも地上側に具備している閉電路形のようなフェールセーフ性を確保するには、受信コイル10の断線や受信回路11〜16の故障といった異常を検知する手段を別途追加することが必要である。
そして、異常検知手段が回路故障検知ならば、構成を二重系にするのが簡便である。すなわち(図3(c)参照)、アッテネータ11以降の受信回路を二重系にして両者の列車検知信号の一致不一致をチェックすることで、受信回路11〜16の故障を検知することができる。詳述すると、先ず、アッテネータ11とバンドパスフィルタ12と整流部13とレベル検知部14と復旧時間延長回路15と列車検知リレー16とそれぞれ同じアッテネータ31とバンドパスフィルタ32と整流部33とレベル検知部34と復旧時間延長回路35と列車検知リレー36とをやはり同様に接続して、受信回路11〜16と同じ受信回路31〜36を追加する。
さらに、不一致検出回路37を追加したうえで、受信回路11〜16の出力の列車検知信号R1と受信回路31〜36の出力の列車検知信号R2とを不一致検出回路37に入力して、不一致検出回路37の出力を故障検知信号G1とする。これにより、元からある受信回路11〜16の列車検知信号R1(列車検知リレー16の落下/扛上)と、追加した受信回路31〜36の列車検知信号R2(列車検知リレー36の落下/扛上)とが、一致していれば故障検知信号G1が正常状態を示し、一致していなければ故障検知信号G1が故障状態を示す。電子回路部11〜16,31〜36は比較的小形のもので足りるので、このような二重系によって比較的簡便に故障を検出することができる。
日本鉄道電気技術協会編「鉄道技術者のための電気概論 信号シリーズ8 踏切保安装置」社団法人日本鉄道電気技術協会出版、平成7年4月、p.50−51 実開昭62−148466号公報、実公平5−41975号公報 特開平11−321651号公報 特開2005−238883号公報
しかしながら、開電路形のATS信号受信装置の場合、同様の手法で受信コイル10の断線を検知することができない。上述したように受信コイル10が大形であるうえ軌道内設置に耐えるよう頑丈でコスト高なため、受信コイル10を二重系にしたのでは、閉電路形に勝る開電路形の利点である小形かつ安価という長所が損なわれるからである。
地上、特に軌道内に設置する受信コイル10には、機械保線作業の邪魔にならないよう、数を少なくすることと、小形化することが、要請される。このため、受信回路11〜16の二重系に対応して受信コイル10も一カ所に二台設置することや、受信コイル10を二重化して大形にすることは、不都合である。
そこで、無共振の受信コイルが一台のままでもその断線を検知することができる開電路形のATS信号受信装置を開発することが技術的な課題となる。
本発明のATS信号受信装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、軌道内に設置されてATS信号を受信する無共振の受信コイルと、周波数弁別回路とリレー駆動回路と信号検知リレーとを有し前記受信コイルの受信状態に応じて列車の有無を示す列車検知信号を出力する受信回路と、前記受信コイルから軌道外へ延びる受信ケーブルに一次巻線が接続されて閉ループをなし二次巻線が前記受信回路の入力側に接続されて信号伝送を行う受信トランスとを備えた開電路形のATS信号受信装置において、前記受信トランスの一次巻線を二分割し、そこにコンデンサを付加して前記一次巻線の一方の一次巻線半分と前記コンデンサと前記一次巻線の他方の一次巻線半分とを直列接続し、前記コンデンサの両端に直流電圧を印加するとともに直流電流の有無に応じて断線の有無を示す断線検知信号を出力する断線検知回路を設けたことを特徴とする。
また、本発明のATS信号受信装置は(解決手段2)、上記解決手段1のATS信号受信装置であって、前記受信コイルに係る共振周波数が前記ATS信号の周波数に略一致するよう前記コンデンサの容量が選定されていることを特徴とする。
このような本発明のATS信号受信装置にあっては(解決手段1)、正常状態ではコンデンサを介して受信コイルや受信ケーブルさらには受信トランスの一次巻線に直流電流が流れるのに対し、受信コイル等が断線した異常状態では直流電流が流れないので、受信コイルが一台のままであってもその断線を検知することができる。なお、コンデンサの介挿接続によって、受信コイルに係る閉ループが直流的には閉ループでなくなるが、ATS信号の周波数帯域を含む交流域では閉ループ状態が維持されるので、開電路形のATS信号受信装置としての機能が何ら損なわれることなく維持される。
また、コンデンサが受信コイルに直接接続されるのでなく受信コイルと一体的に実装されるのでもなく受信トランスの一次巻線の分割部に介挿接続されているので、工費の嵩む無共振の受信コイルの改造が避けられるばかりか、ATS信号の受信性能に及ぼす信号劣化等の不所望な影響も最小限に抑えられる。
したがって、この発明によれば、無共振の受信コイルが一台のままでもその断線を検知することができる開電路形のATS信号受信装置を開発することができる。
また、本発明のATS信号受信装置にあっては(解決手段2)、軌道内設置部分では受信コイルが無共振の態様を維持するが軌道外にも及ぶ閉ループでみれば共振回路化されたことを利用して、受信コイルに係る共振周波数がATS信号の周波数に略一致させられているため、ATS信号は高い確度で受信する一方、ATS信号と周波数の異なる雑音は受信の可能性が減少するので、S/N比が改善されて、列車検知性能が向上する。
このような本発明のATS信号受信装置(列車検知装置,ATS地上装置)について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
本発明のATS信号受信装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が全体の回路ブロック図、(b)が断線検知部の回路図である。
このATS信号受信装置が既述した図3(c)のものと相違するのは、受信トランス22に代えて受信トランス40が導入された点と、受信トランス40の一次巻線側にコンデンサ43が付設された点と、断線検知リレー44を具備した断線検知回路が追加された点である。
なお、開電路形のATS信号受信装置であることや、軌道内の設置部分を見る限り受信コイル10が無共振の形態・状態であること、軌道内の受信コイル10と軌道外の受信トランス40の一次巻線とが受信ケーブル21にて接続されること、受信トランス40の二次巻線24に接続された受信回路11〜16,31〜36が二重系になっていること、不一致検出回路37が設けられていることは、引き継がれている。
上記の相違点を詳述すると、受信トランス40は、受信トランス22の特性を引き継ぐものであるが、一次巻線が中点で切断されて一次巻線半分41と一次巻線半分42とに二分割されている。一次巻線半分41,42を仮に直に直列接続したものは受信ケーブル21との接続状態も含めて既述の一次巻線23と同じになり、二次巻線には既述の二次巻線24が受信回路11〜16,31〜36との接続状態も含めてそのまま採用されている。コンデンサ43には、長い受信ケーブル21の静電容量の影響を受けないように、静電容量の大きいものが選定され、例えば0.5μFのものが採用されている。そして、コンデンサ43の一端が一次巻線半分41の分割端に接続されるとともに、コンデンサ43の他端が一次巻線半分42の分割端に接続されて、一次巻線半分41とコンデンサ43と一次巻線半分42とがその順で直列に接続された状態のものとなる。
また、コンデンサ43の一端には直流電圧DC24Vの給電線対の一方たとえば正側+が接続され、コンデンサ43の他端には直流電圧DC24Vの給電線対の他方たとえば負側−が接続され、直流電圧DC24Vの給電線のどこか例えば正側+の途中に断線検知リレー44が介挿接続される。これにより、コンデンサ43の両端に直流電圧DC24Vが印加されるとともに、その直流電流の有無に応じて受信コイル10と受信ケーブル21と一次巻線半分41,42とにおける何処かの断線の有無を示す断線検知信号G2が断線検知リレー44から出力されるので、断線検知リレー44や直流電圧DC24V等によって断線検知回路が構成される。
この実施例1のATS信号受信装置について、その使用態様及び動作を説明する。図1(c)は、受信コイル10からケーブル21を経て受信トランス40に至る回路部分の周波数特性図であり、横軸には周波数を採り縦軸には感度を採ったものである。
受信コイル10から受信トランス40の一次側までに断線のない正常状態で、ATS信号Aの周波数を含む交流域の信号については、コンデンサ43は短絡状態とみなせるので、繰り返しとなる詳細な説明は割愛するが、既述のようにして、受信コイル10によるATS信号Aの受信状態に応じて列車検知信号R1,R2が生成されるとともに、その一致状態に応じて二重系の受信回路の故障検知が適切に行われる。受信コイル10から受信トランス40の一次側までに断線があれば、故障検知信号G1が無意味になることも既述の場合と同じであるが、このATS信号受信装置にあっては以下のようにして断線検知も行われる。
すなわち、受信コイル10から受信トランス40の一次側までに断線のない正常状態では、直流電圧DC24Vの正側+の給電線から一次巻線半分41と受信ケーブル21と受信コイル10と受信ケーブル21と一次巻線半分42とを経由して直流電圧DC24Vの負側−の給電線へ直流電流が流れる。そして、この電流によって直流電圧DC24Vの正側+の給電線の途中の断線検知リレー44が動作状態(扛上,励磁状態)を維持するので、断線検知信号G2は「断線無し」の値をとる。
これに対し、受信コイル10と受信ケーブル21と受信トランス40の一次巻線半分41,42とのうち何処であれ断線が発生した異常時には、直流電流が断たれて、断線検知リレー44が落下する(非励磁状態になる)ので、断線検知信号G2は「断線有り」の値をとる。また、直流電圧DC24Vの給電線の断線故障、直流電圧DC24Vの電源部分の故障でも、断線検知リレー44が落下して断線検知信号G2は「断線有り」になる。こうして、この開電路形のATS信号受信装置にあっては、無共振の受信コイル10が一台のままでもその断線を検知することができる。さらに、故障検知信号G1と断線検知信号G2とを併用することで、受信装置全体の故障検知が可能となる。
ところで、受信コイル10が軌道内設置部分を見れば無共振のものであると言っても、受信コイル10が軌道外に延びる受信ケーブル21を介して軌道外の受信トランス40と接続されているうえ、そこにコンデンサ43が付加されて、受信コイル10に係る交流的な閉ループが受信コイル10の一端から出て受信ケーブル21の一の信号線と一次巻線半分41と交流短絡相当のコンデンサ43と一次巻線半分42と受信ケーブル21の他の信号線とを経て受信コイル10の他端に戻るものとなっているので、コンデンサ43や受信ケーブル21の静電容量と、受信コイル10や受信トランス40さらには受信ケーブルのインダクタンスとよって、共振特性をもつこととなる。
ATS−SN地上照査装置に応用したATS信号受信装置について共振特性を測定してみたところ(図1(c)参照)、ピークPは12kHz付近にあり、そこの感度は、ATS信号Aの周波数105kHzでの感度に比べて、約16dBも高くなっている。
なお、12kHz帯はJR(日本旅客鉄道株式会社)で主に使用されているH形踏切制御子の発振周波数に近いため、H形踏切制御子の送受信ケーブルの近くに受信コイル10を設置すると軽故障出力であるが誤動作するおそれがあるので、この例のATS信号受信装置の場合、そのような場所への設置には注意を要する。
本発明のATS信号受信装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が全体の回路ブロック図、(b)が断線検知部の回路図、(c)が受信コイル10からケーブル21を経て受信トランス40に至る回路部分の周波数特性図である。
このATS信号受信装置が上述した実施例1のものと相違するのは、コンデンサ43が静電容量の異なるコンデンサ53になっている点である。
コンデンサ53の容量は、受信コイル10に係る共振周波数すなわちピークPの周波数がATS信号Aの周波数105kHzの周波数に略一致するように選定されて、20nFになっている。また、ピークPの周波数は約97kHzになっている。なお、ピークPの周波数が95kHz〜115kHzの範囲に入っていれば、それはATS信号Aの周波数105kHzの周波数に略一致していると言える。ATS信号Aの周波数f0が他の周波数の場合、周波数f0の±10%以内が目安となる。
この場合、装置の使用態様や基本的な動作は上述の実施例1のときと同様であるが、0.5μFのコンデンサ43を20nFのコンデンサ53に替えたことで、受信コイル10に係る周波数特性に関して(図2(c)参照)、受信感度最大の周波数であるピークPの周波数が約97kHzになったことに加えて、20kHz〜200kHzまで概ね平坦になるとともにそこの感度が14dB〜20dB向上している。しかも、12kHz帯では感度が約6dB下がっているので、H形踏切制御子の送受信ケーブルの近くでも気軽に受信コイル10を設置することができる。なお、このような周波数特性は受信ケーブル21の長さが60m以下であれば維持されることも測定によって確認されている。
本発明の実施例1について、ATS信号受信装置の構成を示し、(a)が全体の回路ブロック図、(b)が断線検知部の回路図、(c)が周波数特性図である。 本発明の実施例2について、ATS信号受信装置の構成を示し、(a)が全体の回路ブロック図、(b)が断線検知部の回路図、(c)が周波数特性図である。 開電路形の従来装置を示し、(a)が全体の回路ブロック図、(b)が受信検知状態およびリレー励磁状態の時間変化であり、(c)が故障検知機能を付加した場合のブロック図である。
符号の説明
10…受信コイル、11…アッテネータ、12…バンドパスフィルタ、
13…整流部、14…レベル検知部、15…復旧時間延長回路、
16…列車検知リレー、21…受信ケーブル、22…受信トランス、
23…一次巻線、24…二次巻線、31…アッテネータ、
32…バンドパスフィルタ、33…整流部、34…レベル検知部、
35…復旧時間延長回路、36…列車検知リレー、37…不一致検出回路、
40…受信トランス、41,42…一次巻線半分、
43…コンデンサ、44…断線検知リレー、53…コンデンサ

Claims (2)

  1. 軌道内に設置されてATS信号を受信する無共振の受信コイルと、周波数弁別回路とリレー駆動回路と信号検知リレーとを有し前記受信コイルの受信状態に応じて列車の有無を示す列車検知信号を出力する受信回路と、前記受信コイルから軌道外へ延びる受信ケーブルに一次巻線が接続されて閉ループをなし二次巻線が前記受信回路の入力側に接続されて信号伝送を行う受信トランスとを備えた開電路形のATS信号受信装置において、前記受信トランスの一次巻線を二分割し、そこにコンデンサを付加して前記一次巻線の一方の一次巻線半分と前記コンデンサと前記一次巻線の他方の一次巻線半分とを直列接続し、前記コンデンサの両端に直流電圧を印加するとともに直流電流の有無に応じて断線の有無を示す断線検知信号を出力する断線検知回路を設けたことを特徴とするATS信号受信装置。
  2. 前記受信コイルに係る共振周波数が前記ATS信号の周波数に略一致するよう前記コンデンサの容量が選定されていることを特徴とする請求項1記載のATS信号受信装置。
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