JP2009161903A - 構造物の基礎構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易かつ安価に構築するとともに、沈下を抑制することを可能とした構造物の基礎構造を提案する。
【解決手段】支持層S1と、支持層S1の上方に位置する下部層S2と、下部層S2の上方に位置する中間層S3と、中間層S3の上方に位置する表層S4とを備える地盤の上部に構築される構造物Aの基礎構造1であって、少なくとも先端が中間層S3に到達するように形成されて構造物Aを支持する支持杭11と、この支持杭11の下方に形成されて中間層S3を支持する柱状部材12とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の基礎構造に関する。
支持地盤としての強度を有していない表層地盤が比較的厚く堆積する地盤において構造物を構築する場合は、下方に存在する支持層まで到達する杭を構築することにより構造物を支持するのが一般的である。
しかしながら、支持層が深い位置に存在する場合には、支持杭が長くなるため、支持杭の構築に伴い、掘削土量の増加、材料費の増加、施工の煩雑化等の問題点が生じていた。
そのため、従来、支持層S1が深い場合には、支持杭111を支持層S1まで到達させるのではなく、支持層S1よりも浅い位置に堆積する比較的層厚が薄い中間層S3に、支持杭111の先端を支持させることで、杭長を短くして、費用の削減および施工性の向上を図る場合がある(図7参照)。
例えば、特許文献1には、図7に示すように、砂質地盤からなる中間層S3に、中間層S3と同等の部材厚を有する地盤改良体112,112,…を形成し、この地盤改良体112,112,…に先端が支持される支持杭111,111,…を構築することにより、中間層S3の液状化による支持力の低下に対する対策がなされた構造物Aの基礎構造101が開示されている。
特開2005−23670号公報
前記特許文献1に記載の発明は、中間層S3の液状化による基礎構造101への影響を防止することを目的とするものであるが、中間層S3以深に存在する下部層S2の支持力や剛性あるいは圧密降伏応力が低い場合には、下部層S2が即時に変形する、あるいは長期的に圧密されることで、中間層S3自体が沈下してしまうおそれがあった。このように、中間層S3が沈下すると、基礎スラブ110や構造物Aの設備配管等に破損が生じるおそれがある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、簡易かつ安価に構築するとともに、沈下を抑制することを可能とした構造物の基礎構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、支持層と、前記支持層の上方に位置する下部層と、前記下部層の上方に位置する中間層と、前記中間層の上方に位置する表層と、を備える地盤の上部に構築される構造物の基礎構造であって、少なくとも先端が前記中間層に到達するように形成されて前記構造物を支持する支持杭と、前記支持杭の下方に形成されて前記中間層を支持する柱状部材と、を備えることを特徴としている。
かかる構造物の基礎構造によれば、支持杭を中間層で支持することで、支持杭の構築に伴う費用や手間を省略し、かつ、中間層の下部を柱状部材により改良することで、中間層の沈下を抑制することが可能となる。なお、柱状部材は、中間層の支持が可能であれば、支持杭と当接しても当接していなくてもよい。
前記構造物の基礎構造において、前記柱状部材は、地盤改良体であっても良いし、杭体であってもよい。
また、柱状部材が、支持杭の同軸上に形成されていれば、柱状部材の上方の地盤が、柱状部材の構築に伴い乱された状態で残存することがないため、好適である。
また、前記構造物の基礎構造において、前記柱状部材の幅寸法が、前記支持杭の幅寸法よりも小さく形成されていれば、柱状部材の施工時に、大規模な施工を要することがなく、好適である。
さらに、前記構造物の基礎構造において、前記支持杭が、拡底杭であれば、支持杭による支持能力が向上するため、好適である。
本発明の構造物の基礎構造によれば、簡易かつ安価に施工を行うことが可能であるとともに、沈下を抑制することが可能となる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態に係る構造物の基礎構造1は、図1に示すように、N値が60以上の岩盤層からなる支持層S1と、支持層S1の上に堆積するN値が10程度の粘性土層である下部層S2と、下部層S2の上に堆積するN値が60以上の砂質土層である中間層S3と、中間層S3の上に堆積する軟弱地盤である表層S4とを備える地盤の上部に構築される構造物Aの基礎構造1である。
本実施形態に係る構造物Aは、支持層S1までの深度が深く、支持層S1により支持杭を支持させると、杭の仕様が大規模になり、不経済となるため、層厚は薄いが比較的浅い位置に存在し、よく締まった地層である中間層S3に支持杭11,11,…の先端を支持させることにより杭長を短縮する支持形式を採用している。
本実施形態に係る構造物Aは、地上部に構築される上部構造Bとこの上部構造Bを支持する基礎構造1とにより構成されている。ここで、上部構造Bは、基礎構造1の上に構築される躯体であって、地上部に構築される躯体のみに限定されるものではなく、地下に構築される部分を含むものであってもよい。
基礎構造1は、上部構造Bの下部に構築された基礎スラブ10と、下端が中間層S3に支持されるとともに上端が基礎スラブ10に接合されている支持杭11と、中間層S3を支持するように形成された柱状部材12とにより構成されている。
基礎スラブ10は、鉄筋コンクリート製のスラブで構成されている。なお、基礎スラブ10の代わりに、複数のパイルキャップと各パイルキャップを連結する基礎梁とにより構成される基礎を採用してもよい。また、上部構造Bを基礎スラブと支持杭とで支持するパイルド・ラフト基礎とすることも可能である。ここで、パイルド・ラフト基礎とする場合の基礎スラブの構成は、限定されるものではなく、例えば複数のフーチングと各フーチングを連結する基礎梁とにより構成された連続フーチング基礎や、基礎梁を省略した独立フーチング基礎等を採用してもよい。
支持杭11は、先端(下端)が中間層S3に到達するように形成されており、上端は基礎スラブ10に接合されている。
支持杭11は、上部構造Bの構造材である複数本の柱B1,B1,…の直下に形成されることで、上部構造Bおよび基礎スラブ10を支持している。
本実施形態に係る支持杭11は、現場施工により構築される場所打ちコンクリート杭であって、杭の支持力の向上を図るために先端にテーパ状に拡径された拡径部11aを有するいわゆる拡底杭である。
なお、本実施形態では、支持杭11として場所打ちコンクリート杭を採用するが、支持杭11の杭形式は限定されるものではなく例えば、既製コンクリート杭、鋼管杭、鋼管ソイルセメント杭等、公知の杭形式から適宜選定して採用すればよい。また、杭形状も、拡底杭に限定されるものではない。
柱状部材12は、支持杭11と同軸上に構築された地盤改良体であって、本実施形態では柱状部材12の上端面が支持杭11の下端面に突き合わせた状態で形成されている。
柱状部材12は、中間層S3と下部層S2とに跨るように形成されていることで、中間層S3を支持している。また、柱状部材12は、支持杭11と突き合わせた状態で形成されていることで、支持杭11から伝達された鉛直荷重の一部を受け持つように構成されている。なお、柱状部材12は、必要に応じて支持層S1にまで到達させてもよい。
柱状部材12は、現地地盤の土とセメントとの混合体(以下、「ソイルセメント」という場合がある)により構成されることで、当該柱状部材12の周面と地盤との周面摩擦力12aにより中間層S3の沈下を低減する。柱状部材12の径や長さ等の仕様は、地盤条件や構造物Aの規模、支持杭11の支持力等を考慮して、有限要素法などの解析法による沈下量の予測結果により決定する。なお、本実施形態では、柱状部材12として、ソイルセメントにより構成された柱状の地盤改良体を採用するものとしたが、柱状部材12の構成は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
続いて、本実施形態に係る基礎構造1の構築方法について説明する。
基礎構造1の構築方法は、支持杭11を構築するための掘削を行う第一掘削工程と、柱状部材12を構築するための掘削を行う第二掘削工程と、柱状部材12を構築する改良体構築工程と、支持杭構築工程と、基礎スラブ構築工程と、を備えて構成されている。
第一掘削工程は、図2(a)に示すように、支持杭11の構築箇所に、支持杭11を構築するための第一掘削孔11bを形成する工程である。
第一掘削孔11bは、上部構造Bの柱B1が立設される予定の箇所の直下に、支持杭11の外径に応じた直径により形成されており、その先端は、所定の根入れ長が確保できる程度、中間層S3に挿入されている。
なお、本実施形態では、アースドリルにより第一掘削孔11bを形成するものとするが、第一掘削孔11bの掘削方式は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。
第二掘削工程は、図2(b)に示すように、柱状部材12を構築するための第二掘削孔12bを形成する工程であって、第一掘削工程において形成された第一掘削孔11bを利用して、この第一掘削孔11bの直下に形成する。
第二掘削孔12bは、第一掘削孔11bの直径よりも小さい直径により形成されており、設計された柱状部材12の長さを確保できる深さまで下部層S2を削孔することにより形成されている。
なお、本実施形態では、アースドリルにより第二掘削孔12bを掘削するものとするが、第二掘削孔12bの掘削方式は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。
改良体構築工程は、図2(c)に示すように、第二掘削工程において形成された第二掘削孔12bを利用して、柱状部材12を構築する工程である。
本実施形態では、第二掘削孔12bにセメントミルクを注入することにより柱状部材12を構築する。
なお、柱状部材12の構築方法は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。例えば、第一掘削工程および第二掘削工程において発生した掘削土のうち、良質土を抽出し、セメントと混合することにより生成されたソイルセメントを、第二掘削孔12bに注入することにより柱状部材12を形成してもよい。また、地中において固化材を噴射撹拌することにより柱状部材12を構成してもよい。あるいは、ソイルセメントに代えて、セメントミルクやモルタル、コンクリート等を注入することにより構築してもよい。
また、柱状部材12の中間層S3に対応する部分は、中間層S3を掘削した際に発生した掘削土を埋め戻した後、転圧等により締め固めることにより構成してもよい。
支持杭構築工程は、図2(e)に示すように、第一掘削孔11bを利用して支持杭11を構築する工程である。
支持杭11の構築は、第一掘削孔11bに鉄筋籠11cを配筋した後、コンクリートを打設することにより構築する。
本実施形態では、柱状部材12の養生後、支持杭11の配筋に先立って、図2(d)に示すように、拡径バケットMを利用して第一掘削孔11bの下端部に支持杭11の拡径部11aに対応した拡径掘削を行う。
拡径掘削が終了したら、トレミー管等を利用して、第一掘削孔11bの底部に沈殿したスライムを除去した後、図2(e)に示すように、鉄筋籠11cを第一掘削孔11bに挿入することにより、支持杭11の配筋を行う。支持杭11の配筋が完了したら、コンクリートを打設することにより、支持杭11を構築する。
なお、支持杭11の構築方法は前記の手順に限定されるものではなく、適宜公知の手段により行えばよい。また、支持杭11の配筋は鉄筋籠11cによる方法に限定されるものではなく、鉄筋を組み立てるなど、適宜公知の手段により行えばよい。
基礎スラブ構築工程は、支持杭11の頭部が当接あるいは挿入された状態で、構造物Aの基礎スラブ10を構築する工程である(図1参照)。
なお、基礎スラブ10の構築は、基礎スラブ10の床付け面まで支持杭11の頭部が突出した状態で掘削した後、配筋を行い、コンクリートを打設することにより行う。
基礎スラブ10の床付け面までの掘削は、第一掘削孔11bの掘削前に行ってもよい。
以上、本実施形態の基礎構造1によれば、柱状部材12を、中間層S3を支持するように、中間層S3と下部層S2とに跨るように構築するため、中間層S3の沈下が低減される。そのため、中間層S3に先端が支持された状態で形成された支持杭11の沈下が抑制されて、構造物1の沈下が抑制される。故に基礎スラブ10や構造物Aの設備配管等に損傷が生じることが防止される。
また、支持杭11を比較的浅い位置に存在する中間層S3により支持することで、杭長を短くすることが可能となり、掘削土量や材料費等を削減することが可能となり経済的であるとともに、作業の手間も大幅に削減することが可能となる。
また、中間層S3が柱状部材12により支持されているため、支持杭11の杭径を大きくすることで支持力を確保する等の手段を要することがなく、経済的かつ施工性に優れている。
また、柱状部材12は、支持杭11の構築に伴い形成された第一掘削孔11bを利用して構築されるため、比較的簡易に中間層S3の支持構造を構成することが可能である。また、原地盤を不要に乱すこともないため好適である。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態に係る構造物の基礎構造3は、図3に示すように、N値が60以上の岩盤層からなる支持層S1と、支持層S1の上に堆積するN値が10程度の粘性土層である下部層S2と、下部層S2の上に堆積するN値が60以上の砂質土層である中間層S3と、中間層S3の上に堆積する軟弱地盤である表層S4とを備える地盤の上部に構築される構造物Aの基礎構造2である。
本実施形態に係る構造物Aは、支持層S1までの深度が深く、支持層S1により支持杭を支持させると、杭の仕様が大規模になり、不経済となるため、層厚は薄いが比較的浅い位置に存在し、よく締まった地層である中間層S3に支持杭21,21,…の先端を支持させることにより杭長を短縮する支持形式を採用している。
本実施形態に係る構造物Aは、地上部に構築される上部構造Bとこの上部構造Bを支持する基礎構造2とにより構成されている。ここで、第2の実施の形態に係る上部構造Bの構成は、第1の実施の形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
基礎構造2は、上部構造Bの下部に構築された基礎スラブ20と、下端が中間層S3に支持されるとともに上端が基礎スラブ20に接合されている支持杭21,21,…と、中間層S3を支持するように形成された柱状部材22,22,…とにより構成されている。
なお、第2の実施の形態に係る基礎スラブ20および支持杭21,21,…の構成は、第1の実施の形態で示した基礎スラブ10および支持杭11,11,…と同様なため、詳細な説明は省略する。
柱状部材22は、支持杭21と同軸上に形成された杭体であって、本実施形態では、H形鋼により構成されている。
柱状部材22は、上端部が中間層S3に突出した状態で下部層S2に挿入されており、中間層S3を下方から支持している。
柱状部材22の施工に伴い中間層S3に形成された支持杭21直下の第二掘削孔22b(図4(b)参照)にはセメントミルク等の固化材23を充填することにより頭部部材23が形成されている。
頭部部材23により柱状部材22の上端部が中間層S3に固定されて、柱状部材22による中間層S3の支持が可能となっている。なお、頭部部材23は、上端面が支持杭21の下端面に突き合わされており、支持杭21から作用する応力を柱状部材22に伝達することが可能に構成されている。
なお、頭部部材23を構成する材料はセメントミルクに限定されるものではなく、適宜公知の材料から選定して採用することが可能である。
また、柱状部材22にはH形鋼に限定されるものではなく、その他の形鋼材や鋼管等により構成してもよい。また、コンクリート製の柱状部材(杭体)などにより構成してもよい。また、柱状部材22の断面寸法や長さ等の仕様は、地盤条件や構造物Aの規模等を考慮して、有限要素法などの解析法による沈下量の予測結果により決定する。
柱状部材22は、下部層S2に配設されることにより、柱状部材22の周面と地盤(下部層S2)との周面摩擦力などにより中間層S3の沈下を低減する。
続いて、本実施形態に係る基礎構造2の構築方法について説明する。
基礎構造2の構築方法は、支持杭を構築するための掘削を行う第一掘削工程と、柱状部材22を打ち込むための第二掘削孔を形成する第二掘削工程と、柱状部材22を打ち込む柱状部材配置工程と、支持杭構築工程と、基礎スラブ構築工程と、を備えて構成されている。
第一掘削工程は、図4(a)に示すように、支持杭21の構築箇所に、支持杭21を構築するための第一掘削孔21bを形成する工程である。本実施形態に係る第一掘削孔21bの構築方法および構成は、第1の実施の形態で示した第一掘削孔11bと同様なため、詳細な説明は省略する。
第二掘削工程は、図4(b)に示すように、柱状部材22を構築するための第二掘削孔22bを形成する工程であって、第一掘削工程において形成された第一掘削孔21aを利用して、この第一掘削孔21bの直下の中間層S3に第二掘削孔22bを形成する。
第二掘削孔22bは、第一掘削孔21bの直径よりも小さい直径により形成されており、底部が下部層S2に面した状態で形成されている。
なお、本実施形態では、アースドリルにより第二掘削孔22bを掘削するものとするが、第二掘削孔22bの掘削方式は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。
柱状部材配置工程は、図4(c)に示すように、第一掘削孔21bおよび第二掘削孔22bを利用して、下部層S2に所定の長さからなるH形鋼を打ち込むことにより柱状部材22を構築する工程である。
柱状部材22は、第二掘削孔22b内に頭部が突出した状態で下部層S2に打ち込まれている。
なお、柱状部材22の施工方法は限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。
そして、柱状部材22の施工が完了したら、第二掘削孔22bにセメントミルク等の固化材を注入して、頭部部材23を構築する。なお、柱状部材22の構築に用いる施工機械を大型化して、柱状部材22を第一掘削孔21bの下面より中間層S3を貫通させて下部層S2に打ち込むことで、頭部部材23と第二掘削孔22bおよび第二掘削工程を省略することが可能である。この場合、柱状部材22の上端は支持杭21の下端に当接あるいは挿入させる。
支持杭構築工程は、図4(e)に示すように、第一掘削孔21bを利用して支持杭21を構築する工程である。
支持杭21の構築は、第一掘削孔21bに鉄筋籠21cからなる鉄筋を配筋した後、コンクリートを打設することにより構築する。
本実施形態では、頭部部材23の養生後、支持杭21の配筋に先立って、図4(d)に示すように、拡径バケットMを利用して第一掘削孔21bの下端部に支持杭21の拡径部21aに対応した拡径掘削を行う。
この他支持杭21の構築方法は、第1の実施の形態で示した支持杭11の構築方法と同様なため、詳細な説明は省略する。
基礎スラブ構築工程は、支持杭21の頭部が当接あるいは挿入された状態で、構造物Aの基礎スラブ20を構築する工程である(図3参照)。
なお、基礎スラブ20の構築は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本実施形態に係る基礎構造2によれば、第1の実施の形態で示した基礎構造1と同様の効果を得ることが可能となる。なお、本実施形態の基礎構造2によれば、支持杭21を構築するための第一掘削孔11bを利用して、下部層S2にH形鋼を打ち込むのみで完了するため、施工を早期に行うことができ、好適である。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態に係る構造物の基礎構造3は、図5に示すように、N値が60以上の岩盤層からなる支持層S1と、支持層S1の上に堆積するN値が10程度の粘性土層である下部層S2と、下部層S2の上に堆積するN値が60以上の砂質土層である中間層S3と、中間層S3の上に堆積する軟弱地盤である表層S4とを備える地盤の上部に構築される構造物Aの基礎構造3である。
本実施形態に係る構造物Aは、支持層S1までの深度が深く、支持層S1により支持杭31を支持させると、杭の仕様が大規模になり、不経済となるため、層厚は薄いが比較的浅い位置に存在し、よく締まった地層である中間層S3に支持杭31,31,…の先端を支持させることにより杭長を短縮する支持形式を採用している。
本実施形態に係る構造物Aは、地上部に構築される上部構造Bとこの上部構造Bを支持する基礎構造3とにより構成されている。ここで、第3の実施の形態に係る上部構造Bの構成は、第1の実施の形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
基礎構造3は、上部構造Bの下部に構築された基礎スラブ30と、下端が中間層S3に支持されるとともに上端が基礎スラブ30に接合されている支持杭31,31,…と、中間層S3を支持するように形成された柱状部材32,32,…とにより構成されている。
なお、第3の実施の形態に係る基礎スラブ30および支持杭31,31,…の構成は、第1の実施の形態で示した基礎スラブ10および支持杭11,11,…と同様なため、詳細な説明は省略する。
柱状部材32は、中間層S3と下部層S2とに跨って埋設された細径鋼管からなる杭体であって、所定の間隔により複数本配設されることにより、中間層S3を支持している。
柱状部材32の直径、長さ、配置ピッチ等は、下部層S2および中間層S3の土質条件や、想定される荷重等に応じて適宜設定すればよい。
なお、柱状部材32を構成する材料は、鋼管に限定されるものではなく、他の鋼材であってもよく、また、地盤改良により構成してもよい。
以上、本実施形態に係る基礎構造3によれば、第1の実施の形態で示した基礎構造1と同様の効果を得ることが可能となる。なお、本実施形態の基礎構造3によれば、細径鋼管の配設のみで、中間層S3の支持構造が形成されるため、施工を早期に行うことが可能である。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態に係る構造物の基礎構造4は、図6に示すように、N値が60以上の岩盤層からなる支持層S1と、支持層S1の上に堆積するN値が10程度の粘性土層である下部層S2と、下部層S2の上に堆積するN値が60以上の砂質土層である中間層S3と、中間層S3の上に堆積する軟弱地盤である表層S4とを備える地盤の上部に構築される構造物Aの基礎構造4である。
本実施形態に係る構造物Aは、支持層S1までの深度が深く、支持層S1により支持杭41を支持させると、杭の仕様が大規模になり、不経済となるため、層厚は薄いが比較的浅い位置に存在し、よく締まった地層である中間層S3に支持杭41,41,…の先端を支持させることにより杭長を短縮する支持形式を採用している。
本実施形態に係る構造物Aは、地上部に構築される上部構造Bとこの上部構造Bを支持する基礎構造4とにより構成されている。ここで、第4の実施の形態に係る上部構造Bの構成は、第1の実施の形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
基礎構造4は、上部構造Bの下部に構築された基礎スラブ40と、下端が中間層S3に支持されるとともに上端が基礎スラブ40に接合されている支持杭41,41,…と、中間層S3を支持するように形成された柱状部材42,42,…と、中間層S3に形成される根固め部43,43,…により構成されている。
なお、第4の実施の形態に係る基礎スラブ40の構成は、第1の実施の形態で示した基礎スラブ10と同様なため、詳細な説明は省略する。
支持杭41は、先端(下端)が中間層S3に到達するように形成されており、上端は基礎スラブ40と一体に形成されている。
支持杭41は、上部構造Bの構造材である複数本の柱B1,B1,…の直下に形成されることで、上部構造Bおよび基礎スラブ40を支持している。
なお、本実施形態では、支持杭41として既製コンクリート杭を採用するが、支持杭の杭形式は限定されるものではなく例えば、鋼管杭、鋼管ソイルセメント杭等、公知の杭形式から適宜選定して採用すればよい。
中間層S3の支持杭41に対応する箇所には、セメントミルクを注入することにより形成された根固め部43が形成されており、支持杭41の下端を支持している。つまり、支持杭41および柱状部材42に施工時に掘削することにより乱された砂質地盤からなる中間層S3について、根固め部43により所望の支持力を復元させている。なお、根固め部43の上端は中間層S3上面に限定するものではなく、中間層S3内や表層S4内としてもよい。
柱状部材42は、支持杭41と同軸上に形成された杭体であって、本実施形態では、地中にセメントミルクを注入することにより形成された柱状改良体により構成されている。
柱状部材42は、上端面が根固め部43の下端面に突き合わされた状態で、中間層S3と下部層S2とに跨って形成されており、中間層S3を下方から支持している。
この他、第4の実施の形態に係る柱状部材42の構成は、第1の実施の形態で示した柱状部材12の内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本実施形態に係る基礎構造4によれば、第1の実施の形態で示した基礎構造1と同様の効果を得ることが可能となる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、上部構造Aの使用目的は限定されるものではなく、あらゆる構造物に適用可能である。
また、本発明の構造物の基礎構造が適用可能な地山状況は、支持層よりも浅い個所に所望の強度を有した中間層を備える地盤であれば限定されるものではない。また、地盤の各層のN値等の物性値は、前記各実施形態で示したものに限定されるものではない。
また、前記実施形態では、支持杭の掘削孔を利用して柱状部材を構築するものとしたが、柱状部材を構築した後、柱状部材の構築に伴い形成された掘削孔を拡径することにより支持杭の掘削孔を構成するなど、基礎構造の構築の手順は限定されるものではない。
第1実施形態に係る基礎構造の全体を示す正断面図である。 (a)〜(e)は図1に示す基礎構造の施工手順を示す断面図である。 第2実施形態に係る基礎構造の全体を示す正断面図である。 (a)〜(e)は図3に示す基礎構造の施工手順を示す断面図である。 第3実施形態に係る基礎構造の全体を示す正断面図である。 第4実施形態に係る基礎構造の全体を示す正断面図である。 従来の基礎構造を示す正断面図である。
符号の説明
1,2,3,4 基礎構造
11,21,31,41 支持杭
12,22,32,42 柱状部材
A 構造物
S1 支持層
S2 下部層
S3 中間層
S4 表層

Claims (2)

  1. 支持層と、前記支持層の上方に堆積する下部層と、前記下部層の上方に堆積する中間層と、前記中間層の上方に堆積する表層と、を備える地盤の上部に構築される構造物の基礎構造であって、
    少なくとも先端が前記中間層に到達するように形成されて前記構造物を支持する支持杭と、
    前記支持杭の下方に形成されて前記中間層を支持する柱状部材と、を備えることを特徴とする、構造物の基礎構造。
  2. 前記柱状部材が、地盤改良体または杭体であることを特徴とする、請求項1に記載の構造物の基礎構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111321751A (zh) * 2020-03-19 2020-06-23 中铁二院工程集团有限责任公司 适用于夹薄持力层的深厚软基地基处理结构及施工方法
CN111945773A (zh) * 2020-08-27 2020-11-17 中交第三航务工程局有限公司 一种海上风电的桩箱桶复合基础及其施工方法

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