JP2009149475A - セメントプレミックス組成物の製造方法 - Google Patents

セメントプレミックス組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物を短時間で、かつ容易に製造することができるうえ、安定した性状のモルタルやコンクリートを製造することができるセメントプレミックス組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】 セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物の製造において、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末以外の材料を混合装置に充填し、これを撹拌あるいは流動状態にしながら、これにBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を連続的あるいは分割して添加することによって全材料を混合するセメントプレミックス組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有するセメントプレミックス組成物の製造方法に関する。
近年、硬化前には、優れた流動性と材料分離抵抗性を有し、施工性に優れるとともに、硬化後には、機械的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れるモルタルやコンクリートが提案されている。このようなモルタルやコンクリートを製造するには、一般にシリカフューム等のBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を使用する必要があり、該微粉末を使用する場合には、混練時の計量の手間の低減や計量誤差による品質変動を防ぐ等の目的で、予めセメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末等を混合したセメントプレミックス組成物が多く使用されている。例えば、特許文献1には、ポルトランドセメント、シリカフューム及び石灰石微粉末を含むセメントプレミックス組成物を用いた高強度コンクリートが記載されている。
特開平8−91885号公報
上記特許文献1においては、セメントプレミックス組成物の製造は、(1)セメント製造工程においてセメントクリンカ等を粉砕している仕上げミルにシリカフュームを投入し、セメントクリンカ等の粉砕と同時にシリカフュームを混合し、かつ分散させ、ついで仕上げミルで製造した粉砕物に、石灰石微粉末を混合するか、又は(2)ポルトランドセメント、シリカフュームおよび石灰石微粉末を混合装置に一括して充填し混合する、ことにより製造されている。
しかしながら、上記(1)のセメントプレミックス組成物の製造方法では、セメントクリンカ等の粉砕と同時にシリカフュームを混合し、さらにその混合物と石灰石微粉末を混合するので、非常に手間がかかるという問題がある。一方、上記(2)のセメントプレミックス組成物の製造方法では、10分以上混合しないと均一な混合物が得られ難く、セメントプレミックス組成物の混合時間が短いと、該セメントプレミックス組成物を使用したモルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等の性状が大きく変動するという問題がある。また、モルタルやコンクリートの混練時間を長くする必要があることもある。
従って、本発明の目的は、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物を短時間で、かつ容易に製造することができるうえ、安定した性状のモルタルやコンクリートを製造することができるセメントプレミックス組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、種々検討した結果、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を混合装置へ連続的あるいは分割して添加して混合したセメントプレミックス組成物では、短時間で製造することができるうえ、安定した性状のモルタルやコンクリートを製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物の製造方法において、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末以外の材料を混合装置に充填し、これを撹拌あるいは流動状態にしながら、これにBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を連続的あるいは分割して添加し混合することを特徴とするセメントプレミックス組成物の製造方法を提供するものである。
本発明のセメントプレミックス組成物の製造方法では、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物を短時間で、かつ容易に製造することができる。また、本発明の製造方法で製造されたセメントプレミックス組成物では、安定した性状のモルタルやコンクリートを製造することができる。
まず、本発明のセメントプレミックス組成物について説明する。本発明のセメントプレミックス組成物は、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有するものである。
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント等の各種混合セメントが挙げられる。
BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末としては、シリカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ、石灰石粉末等が挙げられる。一般に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET比表面積が5〜25m2/gであり、粉砕等をする必要がないので、本発明の微粉末として好適である。また、被粉砕性や流動性等の観点から、石灰石粉末も本発明の微粉末として好適である。
上記微粉末のBET比表面積は、5〜25m2/g、好ましくは6〜15m2/gである。該値が5〜25m2/gの範囲外では、自己充填性を有し、施工性に優れるとともに、硬化後には、機械的特性に優れるモルタルやコンクリートを調製することが困難になる。
上記微粉末の配合量は、セメント100質量部に対して5〜40質量部、好ましくは10〜40質量部である。配合量が5〜40質量部の範囲外では、自己充填性を有し、施工性に優れるとともに、硬化後には、機械的特性に優れるモルタルやコンクリートを調製することが困難になる。
本発明のセメントプレミックス組成物においては、ブレーン比表面積が3500〜10000cm2/gの無機粉末を含有することができる。該無機粉末を含有することにより、モルタルやコンクリートの硬化前の流動性や硬化後の機械的特性が向上する。無機粉末としては、セメント以外の無機粒子であり、スラグ、石灰石粉末、長石類、ムライト類、アルミナ粉末、石英粉末、フライアッシュ、火山灰、シリカゾル、炭化物粉末、窒化物粉末等が挙げられる。中でも、スラグ、フライアッシュ、石灰石粉末、石英粉末は、コストの点や入手の容易性等の点で好ましく用いられる。
無機粉末のブレーン比表面積は3500〜10000cm2/gが好ましく、4000〜9000cm2/gがより好ましい。無機粉末のブレーン比表面積が3500〜10000cm2/gの範囲外では、硬化前の流動性や硬化後の機械的特性を向上させる効果が低下する。
無機粉末の配合量は、モルタルやコンクリートの硬化前の流動性や施工性、硬化後の機械的強度の観点から、セメント100質量部に対して55質量部以下が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
本発明のセメントプレミックス組成物においては、平均粒度が1mm以下の繊維状粒子又は薄片状粒子を含有することができる。ここで、粒子の粒度とは、その最大寸法の大きさ(特に、繊維状粒子ではその長さ)である。該繊維状粒子又は薄片状粒子を含有することにより、硬化後の靱性を高めることができる。また、金属繊維等を使用する場合は、金属繊維の分離防止を図ることもできる。
繊維状粒子としては、ウォラストナイト、ボーキサイト、ムライト等が、薄片状粒子としては、マイカフレーク、タルクフレーク、バーミキュライトフレーク、アルミナフレーク等が挙げられる。
繊維状粒子又は薄片状粒子の配合量は、モルタルやコンクリートの硬化前の施工性や硬化後の靱性等から、セメント100質量部に対して35質量部以下が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
なお、繊維状粒子においては、硬化後の靱性を高める観点から、長さ/直径の比で表される針状度が3以上のものを用いるのが好ましい。
セメントプレミックス組成物の製造方法について説明する。
本発明のセメントプレミックス組成物の製造方法においては、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末以外の材料を混合装置に充填し、これを撹拌あるいは流動状態にしながら、これにBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を連続的あるいは分割して添加して全材料を混合する。混合装置としては、例えば、アイリッヒミキサ、遊星型ミキサ、ヘンシェルミキサ等を用いることができる。
BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含む全材料を混合装置に一括して充填し、これを混合した場合は、10分以上混合しないと均一な混合物が得られ難く、セメントプレミックス組成物の混合時間が長くなるので好ましくない。
なお、セメントプレミックス組成物が均一に混合されていない場合には、該セメントプレミックス組成物を使用したモルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等の性状が大きく変動したり、モルタルやコンクリートの混練時間を長くする必要があることもあるので好ましくない。
BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を連続的に添加する場合、該微粉末の添加時間は15〜180秒とするのが好ましく、20〜120秒とするのがより好ましい。微粉末の添加時間が15秒未満では、微粉末の添加終了後さらに10分以上混合しないと、均一なセメントプレミックス組成物を製造することが困難となり、全体の混合時間が長くなるので好ましくない。一方、微粉末の添加時間が180秒を越えた場合でも、全体の混合時間が長くなるので好ましくない。
なお、均一なセメントプレミックス組成物を製造するためには、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末の添加終了後、60〜120秒間さらに混合を行うことが好ましい。
BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を分割して添加する場合は、該微粉末を3〜6回に分けてほぼ同じ量ずつ添加することが好ましい。この場合、微粉末の添加は、全混合時間の短縮の観点から180秒以内に行うことが好ましく、120秒以内に行うことがより好ましい。また、添加の間隔もほぼ同じ間隔で添加することが好ましい。
なお、均一なセメントプレミックス組成物を製造するためには、微粉末の添加終了後、60〜120秒間さらに混合を行うことが好ましい。
本発明においては、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末の混合装置への添加は、全混合時間の短縮の観点から、BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末以外の材料の撹拌あるいは流動開始と同時に開始するのが好ましい。
本発明のセメントプレミックス組成物の製造方法では、セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物を5分以内、好ましくは4分以内に製造することができる。
本発明のセメントプレミックス組成物を使用してモルタルやコンクリートを混練する方法は、特に限定するものではなく、例えば、セメントプレミックス組成物と減水剤と水と細骨材(と必要に応じて粗骨材)をミキサに投入して混練する方法等が挙げられる。
ここで、減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することができる。本発明においては、これらのうち、減水効果の大きな高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましく、ポリカルボン酸系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが特に好ましい。減水剤の配合量は、セメント100質量部に対して、固形分換算で0.1〜4.0質量部が好ましく、0.2〜1.0質量部がより好ましい。セメント100質量部に対して、減水剤量(固形分換算)が0.1質量部未満では、混練が困難になるとともに、硬化前の流動性が低く成形などの作業も困難である。セメント100質量部に対して、減水剤量(固形分換算)が4.0重量部を超えると凝結が遅延するとともに、強度が低下する。
水量は、セメント100質量部に対して10〜30質量部が好ましく、より好ましくは15〜25質量部である。セメント100質量部に対して、水量が10質量部未満では、混練が困難となるとともに、硬化前の流動性が低く成形などの作業も困難である。セメント100質量部に対して、水量が30質量部を超えると強度が低下する。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂等又はこれらの混合物を使用することができる。本発明においては、モルタル等の硬化前の施工性や硬化後の機械的強度の観点等から、最大粒径2mm以下の細骨材を使用することが好ましい。
細骨材の配合量は、モルタル等の硬化前の施工性や硬化後の機械的強度の観点、さらには、自己収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減等の観点から、セメント100質量部に対して150質量部以下が好ましく、30〜130質量部がより好ましい。
粗骨材としては、川砂利、砕石等が挙げられる。粗骨材の配合量は、目標とするコンクリート強度等から適宜決定すれば良い。
本発明においては、モルタルやコンクリートの硬化後の曲げ強度や破壊エネルギーを高める観点から、モルタルやコンクリート混練物に、金属繊維、有機質繊維及び炭素繊維から選ばれた1種以上の繊維を含ませることができる。
金属繊維としては、鋼繊維、アモルファス繊維等が挙げられるが、中でも鋼繊維は強度に優れており、またコストや入手のし易さの点からも好ましいものである。金属繊維は、径0.01〜1.0mm、長さ2〜30mmのものが好ましい。径が0.01mm未満では繊維自身の強度が不足し、張力を受けた際に切れやすくなる。径が1.0mmを超えると、同一配合量での本数が少なくなり、曲げ強度を向上させる効果が低下する。長さが30mmを超えると、混練の際ファイバーボールが生じやすくなる。長さが2mm未満では曲げ強度を向上させる効果が低下する。金属繊維の配合量は、モルタル等の体積の4%未満が好ましく、より好ましくは3%未満である。金属繊維の含有量が多くなると混練時の作業性等を確保するために単位水量も増大するので、金属繊維の配合量は前記の量が好ましい。
有機質繊維としては、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。炭素繊維としては、PAN系炭素繊維やピッチ系炭素繊維等が挙げられる。有機質繊維又は炭素繊維は、径0.005〜1.0mm、長さ2〜30mmのものが好ましい。径が0.005mm未満では繊維自身の強度が不足し、張力を受けた際に切れやすくなる。径が1.0mmを超えると、同一配合量での本数が少なくなり、破壊エネルギーを向上させる効果が低下する。長さが30mmを超えると、混練の際ファイバーボールが生じやすくなる。長さが2mm未満では破壊エネルギーを向上させる効果が低下する。有機質繊維又は炭素繊維の配合量は、モルタル等の体積の10%未満が好ましく、8%未満がより好ましい。
モルタルやコンクリートの混練に用いるミキサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例えば、ホバートミキサ、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
実施例1
(1)セメントプレミックス組成物用材料
以下に示す材料を使用した。
1)セメント;低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)
2)微粉末;シリカフューム(BET比表面積11m2/g)
3)無機粉末;石英粉末(ブレーン比表面積8000cm2/g)
(2)セメントプレミックス組成物の製造
表1に示す方法でセメントプレミックス組成物(800kg)を製造した。なお、セメントプレミックス組成物の配合は、セメント100質量部、シリカフューム30質量部、石英粉末30質量部である。また、混合装置はアイリッヒミキサを使用した。
Figure 2009149475
(3)モルタル性状の確認
上記製造した各セメントプレミックス組成物から、1450gずつ3試料を採取し、採取した試料を用いてモルタルを製造して、その性状(フロー値と圧縮強度)を確認した。
なお、モルタルの配合は、水/セメント比=22%(質量)、ポリカルボン酸系高性能減水剤(固形分)/セメント比=0.7%(質量)、細骨材/セメント比=100%(質量)とした(細骨材は珪砂4号を使用した)。
モルタルの混練にはホバートミキサを使用し、セメントプレミックス組成物、水、ポリカルボン酸系高性能減水剤と細骨材をホバートミキサに一括して投入して、低速で練混ぜた。
フロー値は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定した。
圧縮強度は、上記モルタル混練物をφ50×100mmの型枠に流し込み、20℃で24時間前置き後90℃で48時間蒸気養生した後、「JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて測定した。
混練時間、フロー値と圧縮強度を表2に示す。
なお、表2の比較例7〜9は、セメント、石英粉末、シリカフューム、水、ポリカルボン酸系高性能減水剤及び細骨材を一括してホバートミキサに投入して練混ぜた場合の結果である。
Figure 2009149475
表2に示すように、本発明の製造方法で製造したセメントプレミックス組成物では、混合時間が3分であっても、安定した性状のモルタルを製造できることが分かる。
一方、比較例1〜6に示すように、セメントと石英粉末とシリカフュームを混合装置に一括して充填し混合したセメントプレミックス組成物では、混合時間が短いとモルタルの流動性や圧縮強度の変動が大きかった。

Claims (2)

  1. セメントとBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を含有してなるセメントプレミックス組成物の製造方法において、
    BET比表面積が5〜25m2/gの微粉末以外の材料を混合装置に充填し、これを撹拌あるいは流動状態にしながら、これにBET比表面積が5〜25m2/gの微粉末を連続的あるいは分割して添加し混合することを特徴とするセメントプレミックス組成物の製造方法。
  2. セメントプレミックス組成物が、ブレーン比表面積が3500〜10000cm2/gの無機粉末を含有する請求項1記載のセメントプレミックス組成物の製造方法。
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