JP2009149202A - 船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置 - Google Patents

船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置 Download PDF

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吉彦 岡部
Keiju Yamauchi
啓寿 山内
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Abstract

【課題】船舶推進機におけるエンジンの始動時においても、その動力伝達装置の湿式多板クラッチの各クラッチ板に対する潤滑が十分になされるようにする。
【解決手段】船舶推進機の動力伝達装置は、エンジン15からの出力を変速してプロペラ軸13に向け出力する変速装置37を備える。変速装置37に設けられる湿式多板クラッチ67,68は、クラッチ回転体124と、軸方向に移動可能となるようクラッチ回転体124に外嵌される複数枚のクラッチ板73とを備える。クラッチ回転体124は、その内底部に形成される潤滑油97用の油貯留部124aと、油貯留部124aをその径方向外方から覆うと共に、各クラッチ板73を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁124bとを備える。油貯留部124a側からクラッチ回転体124の径方向外方に向けて連通する連通孔124cを周壁124bに形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンからの出力を入力し、この入力を変速してプロペラ軸に向けて出力する船舶推進機の動力伝達装置に関し、より詳しくは、この動力伝達装置における多板クラッチを潤滑するようにした潤滑装置に関するものである。
上記船舶推進機には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、船舶推進機は、船舶の船体に支持されるケースと、このケースの下部に支持されるプロペラ軸と、上記ケースに収容され、エンジンからの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速装置と、この変速装置の出力を上記プロペラ軸へ伝達する伝達装置とを備えている。また、上記変速装置に設けられる湿式多板クラッチは、上下方向に延びる軸心回りに回転可能なクラッチ回転体と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体に外嵌され、この移動で互いに離反、接合してこのクラッチ回転体とこのクラッチ回転体に対応する上記変速装置の一部分とを互いに切断、接続可能とする複数枚のクラッチ板とを備えている。
船舶を推進させようとするに際し、上記変速装置にエンジンからの出力を入力させれば、上記クラッチの各クラッチ板は、上記エンジンの駆動により、その上方から注油され、潤滑がなされる。そして、乗員の操作に基づき、上記クラッチを切断状態にしたり、接続状態にしたりすることにより、上記変速装置に所望の変速状態が得られることとされている。上記変速装置へのエンジンからの入力は上記したように所望の変速状態にされた変速装置を通して出力される。そして、この出力により上記プロペラ軸と共にプロペラが回転し、このプロペラの回転数に応じた推進速度で船舶が前進もしくは後進可能とされる。
国際公開番号WO2007/007707
ところで、上記船舶推進機を長時間にわたり、停止状態にすると、上記クラッチに注油されて付着していた油は、その多くが流れ落ちる傾向になる。このため、上記長時間の停止状態の後に、上記エンジンを始動させるよう駆動させた場合には、この駆動により、上記クラッチの各クラッチ板には注油が直ちに開始されるが、これら各クラッチ板に対する潤滑油の量は不足しがちになるおそれがある。そして、これが繰り返されると、各クラッチ板が早期に劣化する、という寿命上の問題点を生じることとなって、好ましくない。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、船舶推進機におけるエンジンの始動時においても、その動力伝達装置の湿式多板クラッチの各クラッチ板に対する潤滑が十分になされるようにすることである。
請求項1の発明は、船体3に支持されるケース11と、このケース11の下部に支持されるプロペラ軸13と、上記ケース11に収容され、エンジン15からの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速装置37と、この変速装置37の出力を上記プロペラ軸13へ伝達する伝達装置30,31とを備え、上記変速装置37に設けられる湿式多板クラッチ67,68が、上下方向に延びる軸心28回りに回転可能なクラッチ回転体124と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体124に外嵌され、この移動で互いに離反、接合する複数枚のクラッチ板73とを備えた船舶推進機の動力伝達装置において、
上記クラッチ回転体124が、その内底部に形成される潤滑油97用の油貯留部124aと、この油貯留部124aをその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板73を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁124bとを備え、上記油貯留部124a側から上記クラッチ回転体124の径方向外方に向けて連通する連通孔124cを上記クラッチ回転体124の周壁124bに形成したことを特徴とする船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置である。
請求項2の発明は、上記クラッチ回転体124を上方に向かって開口する椀形状とし、このクラッチ回転体124の底部内を上記油貯留部124aとし、上記クラッチ回転体124の周壁124bに上記連通孔124cを複数形成したことを特徴とする請求項1に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置である。
請求項3の発明は、上記クラッチ回転体124の周壁124bよりも径方向外方の近傍域からその下方に向かって上記潤滑油97を落下可能とさせる油落し孔124eを設けたことを特徴とする請求項1、もしくは2に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置である。
請求項4の発明は、上記複数枚のクラッチ板73のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記連通孔124cを形成したことを特徴とする請求項2、もしくは3に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置である。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、船体に支持されるケースと、このケースの下部に支持されるプロペラ軸と、上記ケースに収容され、エンジンからの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速装置と、この変速装置の出力を上記プロペラ軸へ伝達する伝達装置とを備え、上記変速装置に設けられる湿式多板クラッチが、上下方向に延びる軸心回りに回転可能なクラッチ回転体と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体に外嵌され、この移動で互いに離反、接合する複数枚のクラッチ板とを備えた船舶推進機の動力伝達装置において、
上記クラッチ回転体が、その内底部に形成される潤滑油用の油貯留部と、この油貯留部をその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁とを備え、上記油貯留部側から上記クラッチ回転体の径方向外方に向けて連通する連通孔を上記クラッチ回転体の周壁に形成している。
このため、上記油貯留部には油が貯留されることから、船舶推進機の停止状態が長く続いたとしても、その後、エンジンを始動させるよう駆動させると、これに連動する上記クラッチ回転体の回転に伴い、上記油貯留部内の油は遠心力によって直ちに上記油貯留部から径方向外方に飛散しようとする。そして、この油は、上記連通孔を通って上記クラッチ回転体の周壁の径方向外方に位置するクラッチ板に向かわされ、このクラッチ板を直ちにかつ十分に潤滑する。よって、上記各クラッチ板の早期の劣化が防止される。
請求項2の発明は、上記クラッチ回転体を上方に向かって開口する椀形状とし、このクラッチ回転体の底部内を上記油貯留部とし、上記クラッチ回転体の周壁に上記連通孔を複数形成している。
このため、上記クラッチ回転体は上方に向かって開口する椀形状という単純な構造とされ、かつ、このクラッチ回転体の構造が上記油貯留部の形成に利用されたのであり、よって、その分、上記各クラッチ板の潤滑は、簡単な構成によって達成される。しかも、上記したようにクラッチ回転体の周壁に連通孔を複数形成したため、これら各連通孔をそれぞれ通って各クラッチ板に向かわされる油により、上記各クラッチ板は、より均一に潤滑されて、これらクラッチ板の劣化が全体的に防止される。
請求項3の発明は、上記クラッチ回転体の周壁よりも径方向外方の近傍域からその下方に向かって上記油を落下可能とさせる油落し孔を設けている。
このため、上記連通孔を通ってクラッチ回転体の周壁から径方向外方に向かわされる油は、上記連通孔を通り抜けた時の、より早い段階で上記油落し孔を通り、その下方に落下させられる。よって、上記油は遠心力により、径方向の外方に向かいがちではあるが、上記のように、より早い段階で、上記油落し孔を通り落下させられる分、上記クラッチ回転体の下方域に配置された油の被供給部における径方向内方側の部分を上記油によって、より確実に潤滑させることができる。この結果、動力伝達装置の各部を、より均一に潤滑させることができる。
請求項4の発明は、上記複数枚のクラッチ板のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記連通孔を形成している。
このため、上記したようにエンジンの始動によるクラッチ回転体の回転に伴い、上記連通孔を通ってこのクラッチ回転体の径方向外方に油が向かうとき、この油はより直接的に上記各クラッチ板に向かわされて、これらクラッチ板を潤滑する。よって、これらクラッチ板は、上記クラッチ回転体の回転開始後、より迅速に潤滑されることから、これらクラッチ板の劣化は、より確実に防止される。
本発明の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置に関し、船舶推進機におけるエンジンの始動時においても、その動力伝達装置の湿式多板クラッチの各クラッチ板に対する潤滑が十分になされるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置は、船体に支持されるケースと、このケースの下部に支持されるプロペラ軸と、上記ケースに収容され、エンジンからの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速装置と、この変速装置の出力を上記プロペラ軸へ伝達する伝達装置とを備えている。また、上記変速装置に設けられる湿式多板クラッチは、上下方向に延びる軸心回りに回転可能なクラッチ回転体と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体に外嵌され、この移動で互いに離反、接合する複数枚のクラッチ板とを備えている。上記クラッチ回転体が、その内底部に形成される潤滑油用の油貯留部と、この油貯留部をその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁とを備え、上記油貯留部側から上記クラッチ回転体の径方向外方に向けて連通する連通孔を上記クラッチ回転体の周壁に形成している。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図1,2において、符号1は船舶で、矢印Frは、この船舶1の推進方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記前方に向かっての船舶1の幅方向をいうものとする。
上記船舶1は、水2に浮かべられる船体3と、この船体3の後部に着脱可能に支持されて、この船舶1を推進可能とする船舶推進機4とを備えている。なお、図1,2中二点鎖線で示した水の表面は、船舶1が前進中のものを示しており、停船したとき、上記水2の表面は少し上昇する。
上記船舶推進機4は、上記船体3の後部に着脱可能に支持されるクランプブラケット5と、後上方に向かって往、復回動可能となるようこのクランプブラケット5に枢支されるスイベルブラケット6と、このスイベルブラケット6に支持される推進ユニット7と、上記クランプブラケット5とスイベルブラケット6とに架設され、上記スイベルブラケット6と共に推進ユニット7をトリムさせたり、チルトさせたりするよう回動駆動させる油圧シリンダ8とを備えている。
上記推進ユニット7は、上記スイベルブラケット6に支持され、上下方向に延びて、その下端部側が水2面下に没入するケース11と、前後方向に延びる軸心12回りに回転するよう上記ケース11の下端部にプロペラ軸13を介し支持されるプロペラ14と、上記ケース11の上面に支持されるエンジン15と、上記ケース11に収容され、上記エンジン15のクランク軸16からの出力を入力し、この入力を変速し、また、この変速の一態様として正転A又は逆転Bのいずれかに切り換えて上記プロペラ14に向けて出力する動力伝達装置17と、上記エンジン15を開閉可能に覆うカウリング18とを備えている。上記ケース11は船体3の後方近傍に配置されている。
上記プロペラ軸13とプロペラ14とは、上記軸心12上でそれぞれ一対設けられ、これら一対のプロペラ14,14の螺旋の方向は互いに逆向きとされている。上記動力伝達装置17から各プロペラ14に向かって出力される出力が正転Aのとき、これらプロペラ14,14は互いに逆回転して船舶1を前進させる。一方、上記動力伝達装置17からの出力が逆転Bのとき、上記各プロペラ14,14は上記とはそれぞれ逆向きに回転して船舶1を後進させる。上記ケース11内の一部(後部)空間には、上記エンジン15から排出される排気19を水2面下にまで案内して、排出させる排気通路20が形成されている。
図1〜13において、上記ケース11は、このケース11の上部側を構成するアッパケース21と、このアッパケース21とは別体に形成されて、上記ケース11の下部側を構成するロアケース22と、上記アッパケース21にロアケース22を着脱可能に固着させる締結具23とを備えている。また、上記ロアケース22は、その上面部を構成する上面板24と、この上面板24とは別体に形成されて、この上面板24よりも下方側を構成し、この上面板24と不図示の締結具により着脱可能に固着されるロアケース本体25とを備えている。
上記動力伝達装置17は、上記ケース11内の他部(前部)空間に収容されて軸心28が上下方向に延び、上記エンジン15からの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速ユニット29と、この変速ユニット29側からの出力を入力し、ここで、この入力を上記プロペラ14に向け、方向を変えて出力する連動装置30と、上記変速ユニット29と連動装置30との間に介設され、上記変速ユニット29からの出力を入力し、この入力を、大きい減速比で減速して上記連動装置30に出力する減速装置31とを備えている。
上記変速ユニット29は、その外殻を構成し上記軸心28上に配置される円筒形状の変速ケース34と、上記軸心28と平行に上下方向に延び、上記変速ケース34の前部を上記ケース11に締結させる左右一対の前ボルト35と、上記軸心28と平行に上下方向に延び、上記変速ケース34の後部を上記ケース11に締結させる左右一対の後ボルト36と、上記変速ケース34に収容され、上記エンジン15からの出力を入力し、この入力を変速して上記減速装置31、連動装置30、及びプロペラ軸13を順次介しプロペラ14に向けて出力する変速装置37とを備えている。上記連動装置30と減速装置31とは上記変速装置37の出力を上記プロペラ軸13へ伝達する伝達装置30,31を構成している。
上記変速ケース34は、その上端から下端に向かって順次配置される互いに別体の第1〜第3ケース40〜42と、この第3ケース42の下端開口を閉じる板形状のケース底部43とを備えている。また、このケース底部43は、互いに別体とされて互いに重ね合わされる上、下底部板44,45を備えている。上記変速ケース34を構成する各部材40〜45は、上記前ボルト35及び後ボルト36により互いに一体的に固着されている。
上記変速装置37は、上記軸心28上で、下方に向かって順次配置される第1〜第3動力伝達軸48〜50を備えている。これら48〜50は、それぞれ個別に上記軸心28回りに回転可能となるよう上記変速ケース34に支持されている。上記第2動力伝達軸49は、上記軸心28上に位置する互いに別体の複数(2本)の回転軸を備えているが、これら各回転軸では互いにスプライン嵌合し、一体的に回転する。
上記変速装置37は、上遊星歯車装置51及び下遊星歯車装置52を備えている。このうち、上遊星歯車装置51は、上記軸心28回りに回転可能とされるサンギヤ54と、上記第1動力伝達軸48と共に回転するリングギヤ55と、上記第2動力伝達軸49と共に回転するキャリア56に軸支されて上記サンギヤ54及びリングギヤ55に噛合するプラネタリギヤ57とを備えている。一方、上記下遊星歯車装置52は、上記第3動力伝達軸50と共に回転するサンギヤ59と、上記軸心28回りに回転可能とされるリングギヤ60と、上記第2動力伝達軸49と共に回転するキャリア61に軸支されて上記サンギヤ59に噛合するプラネタリギヤ62と、上記キャリア61に軸支されて上記リングギヤ60及びプラネタリギヤ62に噛合する他のプラネタリギヤ63とを備えている。
また、上記変速装置37は、湿式多板クラッチである第1〜第3クラッチ66〜68を備え、これら66〜68は上記軸心28上に配置されている。これら各クラッチ66〜68は、通常、それぞればねの作用により切断状態とされ、一方、油圧式の第1〜第3ピストン70〜72のクラッチ板73に対する押圧作用により、それぞれ接続状態とされる。このクラッチ板73は軸方向に複数枚設けられ、それぞれ円環形状をなしている。
上記第1クラッチ66を接続状態にすれば、上記上遊星歯車装置51のサンギヤ54、リングギヤ55、及びキャリア56が一体的に上記軸心28回りに回転する。ここで、上記上遊星歯車装置51のサンギヤ54の正転Aを許容し、逆転Bを阻止するようこのサンギヤ54と変速ケース34との間にワンウェイクラッチ75が設けられている。また、上記第2クラッチ67を接続状態にすれば、上記下遊星歯車装置52のリングギヤ60が上記変速ケース34に固定されるようになっている。また、上記第3クラッチ68を接続状態にすれば、上記下遊星歯車装置52のキャリア61と第3動力伝達軸50とが一体的に上記軸心28回りに回転することとされている。
図1〜3,6において、上記連動装置30は、上記軸心28回りに回転するよう上記ロアケース22に支持される第4動力伝達軸78と、この第4動力伝達軸78の下端部に対し前記両プロペラ軸13,13の各前端部を連動連結させる一対のベベルギヤ組79,79とを備えている。上記第4動力伝達軸78から上記各ベベルギヤ組79を介し、方向を変えて上記各プロペラ軸13に動力伝達がなされるとき、これら各プロペラ軸13は減速され、かつ、互いに逆回転することとされる。
図4,6,9において、前記減速装置31は、上下方向で、上記ケース11のアッパケース21及びロアケース22の互いの対向面の近傍部における内部に設けられている。具体的には、上記減速装置31は、上記アッパケース21の下端部の内部に配置され、上記ロアケース22の上面に支持されている。なお、上記減速装置31は、上記アッパケース21とロアケース22との互いの対向面と同じ高さに位置するケース11の内部に設けてもよく、上記ロアケース22の上端部の内部に設けてもよい。
上記減速装置31は、その外殻を構成して上記ロアケース22の上面板24に締結具82により着脱可能に固着される減速ケース83と、上記軸心28上で、上記減速ケース83に収容され、上記変速装置37の第3動力伝達軸50からの出力を入力し、これを、大きい減速比で減速して上記連動装置30の第4動力伝達軸78に出力する遊星歯車装置84とを備えている。
上記遊星歯車装置84は、上記ロアケース22の上面板24に締結具86により固着され、上記ロアケース22に一体的に設けられるサンギヤ87と、上記軸心28回りに回転可能となるよう上記減速ケース83に支持され、上記変速装置37の第3動力伝達軸50の下端部に嵌脱可能にスプライン嵌合されるリングギヤ88と、上記連動装置30の第4動力伝達軸78と共に回転するキャリア89に軸支されて上記サンギヤ87及びリングギヤ88に噛合するプラネタリギヤ90とを備えている。上記変速ユニット29と減速装置31とを組み付ける場合には、この減速装置31をロアケース22に固着した状態で、上記変速ユニット29の第3動力伝達軸50の下端部と減速装置31のリングギヤ88とをスプライン嵌合させる。すると、上記組み付けが達成される。
上記変速ユニット29の変速装置37における上遊星歯車装置51、第1クラッチ66、及びワンウェイクラッチ75は、動力伝達装置17の出力を低速又は高速のいずれかに変速させるための速度変速部93を構成する。また、上記変速装置37における下遊星歯車装置52、及び第2、第3クラッチ67,68は、動力伝達装置17の出力の回転方向を正転A又は逆転Bのいずれかに切り換えるための回転方向切換部94を構成する。
図1〜12において、上記船舶推進機4の上記第1〜第3クラッチ66〜68の第1〜第3ピストン70〜72の作動用や、各部の潤滑用として、油97が供給されるべき被供給部98に対し、上記油97を供給する油供給装置99が設けられている。
上記油供給装置99は、上記第1〜第3クラッチ66〜68に対応するようソレノイド弁である第1〜第3油圧制御弁101〜103が設けられ、これら101〜103は上記変速ケース34の一側部(左側部)の外面に取り付けられている。上記第1〜第3油圧制御弁101〜103から上記第1〜第3ピストン70〜72にそれぞれ対応する各油圧室に向けて延びる第1〜第3圧油路105〜107が上記変速ケース34に形成されている。上記各油圧制御弁101〜103を通し上記各油圧室に加圧された油97が供給されて、上記第1〜第3ピストン70〜72によるクラッチ板73への押接作用がそれぞれ可能とされる。
また、上記油供給装置99は、上記変速ケース34の底部内に形成されるオイルパン110と、入口部がこのオイルパン110内の前部に配置され、出口部が上記変速ケース34の一側部(左側部)に向けて斜め上方に延びるパイプ形状の吸込み口111と、この吸込み口111の入口部に取り付けられる金網製のオイルフィルタ112と、上記変速ケース34の第1ケース40内に設けられ、上記エンジン15により、上記第1動力伝達軸48を介し駆動されるオイルポンプ113とを備えている。
また、上記油供給装置99は、上記吸込み口111の出口部を上記オイルポンプ113の吸入部に連通させるよう上記変速ケース34に形成される油吸入通路115と、上記オイルポンプ113の吐出部を上記被供給部98である第1〜第3油圧制御弁101〜103に連通させるよう上記変速ケース34に形成される第1油供給通路116と、上記第1〜第3ピストン70〜72に対応する圧油室に供給された後、排出された油97を上記オイルパン110に戻す油戻し通路117とを備えている。
上記変速ケース34の左右側部のうち、一側部(左側部)に上記油吸入通路115と第1油供給通路116とが形成されている。また、上記油戻し通路117は上記変速ケース34の他側部(右側部)に形成されている。また、この場合、変速ケース34の下部は、上記下遊星歯車装置52をその径方向外方から全体的に覆っており、上記変速ケース34の下部の他側部(右側部)に上記油戻し通路117が形成されている。
また、上記油供給装置99は、上記第1、第2動力伝達軸48,49の軸心28上に形成される第2油供給通路120と、上記オイルポンプ113の吐出部を上記第2油供給通路120に連通させるよう変速ケース34に形成される第3油供給通路121と、上記第2油供給通路120の上部を上記上遊星歯車装置51と第1クラッチ66とに向けて連通させるよう上記第2動力伝達軸49に形成される第4油供給通路122と、上記第2油供給通路120の下部を上記下遊星歯車装置52と第2、第3クラッチ67,68とに向けて連通させるよう上記第2動力伝達軸49と変速ケース34とに形成される第5油供給通路123とを備えている。
特に、図5において、前記第2クラッチ67は、上記軸心28回りに回転可能なクラッチ回転体124と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体124に外嵌され、この移動で互いに離反、接合してこのクラッチ回転体124とこのクラッチ回転体124に対応する上記変速装置37の一部分である変速ケース34とを互いに切断、接続可能とする複数枚の前記クラッチ板73とを備えている。これらクラッチ板73のうちの一部分は、上記クラッチ回転体124の外周面に軸方向にのみ摺動可能に係合し、他部分は、上記変速ケース34の内周面に軸方向にのみ摺動可能に係合し、上記クラッチ板73の一部分と他部分とは軸方向で交互に配置されている。
上記クラッチ回転体124は上方に向かって開口する椀形状をなしている。このクラッチ回転体124は、その内底部に形成される潤滑油97用の油貯留部124aと、この油貯留部124aをその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板73を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁124bとを備え、上記油貯留部124a側からこのクラッチ回転体124の径方向外方(クラッチ板73側)に向けて連通する上下方向で複数(3つ)の連通孔124cが形成されている。上記複数枚のクラッチ板73のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記各連通孔124cがそれぞれ形成されている。なお、上記範囲に、上記連通孔124cの少なくとも一部を形成するようにしてもよい。
また、上記周壁124bの底部外面には外向きフランジ124dが一体的に形成されている。この外向きフランジ124dの外周面に形成されたギヤ歯が上記下遊星歯車装置52のリングギヤ60の上端部に噛合して、上記クラッチ回転体124とリングギヤ60とが一体的に軸心28回りに回転することとされている。上記クラッチ回転体124の周壁124bよりも外側方近傍域からその下方に向かって、上記潤滑油97を落下可能とさせる油落し孔124eが上記外向きフランジ124dに形成されている。
前記第3クラッチ68は、上記軸心28回りに回転可能なクラッチ回転体125と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体125に外嵌される複数の前記クラッチ板73とを備えている。上記クラッチ回転体125に対応する変速装置37の他部分は上記下遊星歯車装置52のサンギヤ59である。また、上記各クラッチ板73は、上記第2ピストン71のものと同様の構成、作用とされている。上記クラッチ回転体125は下方に向かって開口する倒立椀形状をなしている。このクラッチ回転体125の周壁125aに、その内部側からこのクラッチ回転体125の径方向外方(クラッチ板73側)に向けて連通する上下方向で複数(4つ)の連通孔125bが形成されている。上記複数枚のクラッチ板73のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記各連通孔125bの少なくとも一部が形成されている。
また、上記クラッチ回転体125の底部(上部)内の天井面には、径方向で上記クラッチ回転体125の周壁125aに向かうに従い下傾する案内面125cが形成されている。この案内面125cは、上記第2油供給通路120から第5油供給通路123を通り、上記クラッチ回転体125の上部内に供給された油97を上記連通孔125bに向けて案内する。
上記油供給装置99による油97の供給作用につき説明する。
上記エンジン15に連動してオイルポンプ113が作動すれば、上記オイルパン110内の油97が上記オイルフィルタ112、吸込み口111を順次通して上記オイルポンプ113に吸入される。
一方、上記オイルポンプ113にて加圧され、これから吐出された油97の一部はエンジン15に対し潤滑用として供給される。また、上記吐出された油97の他部は上記第1油供給通路116を通して、上記第1〜第3油圧制御弁101〜103に供給される。不図示の変速操作装置に対する乗員の操作により、これら各油圧制御弁101〜103がそれぞれ作動して、上記第1〜第3圧油路105〜107を通し油97が上記第1〜第3ピストン70〜72に対応する圧油室に供給され、所定の作動が行われる。また、この作動後に上記各圧油室から排出された油97は上記油戻し通路117を通し、もしくはオイルパン110に直接戻される。
また、上記オイルポンプ113から吐出された油97の更に他部は、上記第3油供給通路121、第2油供給通路120、及び第4油供給通路122を通って上遊星歯車装置51と第1クラッチ66とを潤滑する。この潤滑後の油97は、上記下遊星歯車装置52を迂回するよう上記油戻し通路117を通ってオイルパン110に戻される。また、上記油97の更に他部は、上記第2油供給通路120から第5油供給通路123を通って下遊星歯車装置52と第2、第3クラッチ67,68とを潤滑する。この潤滑後の油97は上記油戻し通路117を通ることなく、上記オイルパン110に直接戻される。
図3,13において、上記動力伝達装置17の変速ユニット29の速度変速部93と回転方向切換部94とによる変速作用につき、説明する。
第1に、上記第1クラッチ66と第2クラッチ67とを切断状態にし、第3クラッチ68を接続状態にする。すると、動力伝達装置17に「低速前進」の変速状態が得られる。
即ち、上記第1クラッチ66の切断状態において、エンジン15からの入力により、上記第1動力伝達軸48と共に上遊星歯車装置51のリングギヤ55が正転Aすると、上記プラネタリギヤ57を介しサンギヤ54は逆転Bしようとする。しかし、このサンギヤ54の逆転Bは上記ワンウェイクラッチ75により阻止される。このため、上記リングギヤ55の正転Aが上記プラネタリギヤ57とキャリア56とを介し減速されて第2動力伝達軸49に伝達され、この第2動力伝達軸49は低速で正転Aする。
すると、上記第2動力伝達軸49と共に下遊星歯車装置52のキャリア61が低速で正転Aする。また、上記した第3クラッチ68の接続状態により上記キャリア61と一体化されている第3動力伝達軸50が低速で正転Aする。これにより、動力伝達装置17が「低速前進」の変速状態とされる。そして、上記第3動力伝達軸50の正転Aは、上記減速装置31、連動装置30、及び各プロペラ軸13を順次介して各プロペラ14に伝達され、船舶1は「低速前進」させられる。
第2に、上記第1クラッチ66と第3クラッチ68とを接続状態にし、第2クラッチ67を切断状態にする。すると、動力伝達装置17に「高速前進」の変速状態が得られる。
即ち、上記したように、第1クラッチ66を接続状態にすると、上記上遊星歯車装置51の各構成部品54〜57は一体的に正転Aする。このため、エンジン15に第1動力伝達軸48を介し第2動力伝達軸49が直結した状態となり、この第2動力伝達軸49は高速で正転Aする。
すると、上記第2動力伝達軸49と共に下遊星歯車装置52のキャリア61が高速で正転Aする。また、上記した第3クラッチ68の接続状態により上記キャリア61と一体化されている第3動力伝達軸50が高速で正転Aする。これにより、動力伝達装置17が「高速前進」の変速状態とされる。そして、上記第3動力伝達軸50の正転Aは、上記減速装置31、連動装置30、及び各プロペラ軸13を順次介して各プロペラ14に伝達され、船舶1は「高速前進」させられる。
第3に、上記第1クラッチ66、第2クラッチ67、及び第3クラッチ68を全て切断状態にする。すると、上記上遊星歯車装置51は低速正転Aの状態であるが、下遊星歯車装置52は空転状態となるため、動力伝達装置17に「中立」の変速状態が得られ、上記プロペラ14は自由回転状態となる。なお、上記第2クラッチ67と第3クラッチ68とを切断状態にさえすれば、第1クラッチ66は接続状態であるとしても、上記「中立」の変速状態が得られる。
第4に、上記第1クラッチ66と第3クラッチ68とを切断状態にし、第2クラッチ67を接続状態にする。すると、動力伝達装置17に「低速後進」の変速状態が得られる。
即ち、上記第1クラッチ66の切断状態により、前記「低速前進」の変速状態と同様に、第2動力伝達軸49は低速で正転Aする。
すると、上記第2動力伝達軸49と共に下遊星歯車装置52のキャリア61が低速で正転Aする。この際、前記した第2クラッチ67の接続状態により、下遊星歯車装置52のリングギヤ60は変速ケース34に固定されている。その一方、上記第3クラッチ68の切断状態により、上記キャリア61の正転Aは、上記他のプラネタリギヤ63とプラネタリギヤ62とを順次介し逆転されて第3動力伝達軸50が低速で逆転Bする。これにより、動力伝達装置17が「低速後進」の変速状態とされる。そして、上記第3動力伝達軸50の逆転Bは、上記減速装置31、連動装置30、及び各プロペラ軸13を順次介して各プロペラ14に伝達され、船舶1は「低速後進」させられる。
第5に、上記第1クラッチ66と第2クラッチ67とを接続状態にし、第3クラッチ68を切断状態にする。すると、動力伝達装置17に「高速後進」の変速状態が得られる。
即ち、上記第1クラッチ66の接続状態により、前記「高速前進」の変速状態と同様に、第2動力伝達軸49は高速で正転Aする。
すると、上記第2動力伝達軸49と共に下遊星歯車装置52のキャリア61が高速で正転Aする。この際、前記した第2クラッチ67の接続状態により、下遊星歯車装置52のリングギヤ60は変速ケース34に固定されており、その一方、上記第3クラッチ68の切断状態により、上記キャリア61の正転Aは、上記他のプラネタリギヤ63とプラネタリギヤ62とを順次介し逆転されて第3動力伝達軸50が高速で逆転Bする。これにより、動力伝達装置17が「高速後進」の変速状態とされる。そして、上記第3動力伝達軸50の正転Aは、上記減速装置31、連動装置30、及び各プロペラ軸13を順次介して各プロペラ14に伝達され、船舶1は「高速後進」させられる。
上記構成によれば、クラッチ回転体124が、その内底部に形成される潤滑油97用の油貯留部124aと、この油貯留部124aをその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板73を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁124bとを備え、上記油貯留部124a側から上記クラッチ回転体124の径方向外方に向けて連通する連通孔124cを上記クラッチ回転体124の周壁124bに形成している。
このため、上記油貯留部124aには油97が貯留されることから、船舶推進機4の停止状態が長く続いたとしても、その後、エンジン15を始動させるよう駆動させると、これに連動する上記クラッチ回転体124の回転に伴い、上記油貯留部124a内の油97は遠心力によって直ちに上記油貯留部124aから径方向外方に飛散しようとする。そして、この油97は、上記連通孔124cを通って上記クラッチ回転体124の周壁124bの径方向外方に位置するクラッチ板73に向かわされ、このクラッチ板73を直ちに潤滑する。よって、上記各クラッチ板73の早期の劣化が防止される。
また、前記したように、クラッチ回転体124を上方に向かって開口する椀形状とし、このクラッチ回転体124の底部内を上記油貯留部124aとし、上記クラッチ回転体124の周壁124bに上記連通孔124cを複数形成している。
このため、上記クラッチ回転体124は上方に向かって開口する椀形状という単純な構造とされ、かつ、このクラッチ回転体124の構造が上記油貯留部124aの形成に利用されたのであり、よって、その分、上記各クラッチ板73の潤滑は、簡単な構成によって達成される。しかも、上記したようにクラッチ回転体124の周壁124bに連通孔124cを複数形成したため、これら各連通孔124cをそれぞれ通って各クラッチ板73に向かわされる油97により、上記各クラッチ板73は、より均一に潤滑されて、これらクラッチ板73の劣化が全体的に防止される。
また、前記したように、クラッチ回転体124の周壁124bよりも径方向外方の近傍域からその下方に向かって上記油97を落下可能とさせる油落し孔124eを設けている。
このため、上記連通孔124cを通ってクラッチ回転体124の周壁124bから径方向外方に向かわされる油97は、上記連通孔124cを通り抜けた時の、より早い段階で上記油落し孔124eを通り、その下方に落下させられる。よって、上記油97は遠心力により、径方向の外方に向かいがちではあるが、上記のように、より早い段階で、上記油落し孔124eを通り落下させられる分、上記クラッチ回転体124の下方域に配置された油97の被供給部98である下遊星歯車装置52や第3クラッチ68における径方向内方側の部分を上記油97によって、より確実に潤滑させることができる。この結果、動力伝達装置17の各部を、より均一に潤滑させることができる。
また、前記したように、複数枚のクラッチ板73のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記連通孔124cを形成している。
このため、上記したようにエンジン15の始動によるクラッチ回転体124の回転に伴い、上記連通孔124cを通ってこのクラッチ回転体124の径方向外方に油97が向かうとき、この油97はより直接的に上記各クラッチ板73に向かわされて、これらクラッチ板73を潤滑する。よって、これらクラッチ板73は、上記クラッチ回転体124の回転開始後、より迅速に潤滑されることから、これらクラッチ板73の劣化は、より確実に防止される。
なお、以上は図示の例によるが、上記エンジン15は船体3に支持させてもよい。また、上記ケース11に対し上記変速ケース34は一体的に形成してもよい。また、上記ロアケース22の上面板24とロアケース本体25とは互いに一体的に形成してもよい。また、上記ワンウェイクラッチ75に代えて、多板クラッチを設けてもよい。
変速ユニットを断面で示した船舶推進機の側面断面図である。 変速ユニットを外形で示した船舶推進機の側面断面図である。 船舶推進機の簡略線図である。 変速ユニットの拡大背面断面図である。 図4の一部分の拡大断面図である。 図4の他部分の拡大断面図である。 図4のVII−VII線矢視断面図である。 図4のVIII−VIII線矢視断面図である。 図4のIX−IX線矢視断面図である。 図4のX−X線矢視断面図である。 図4のXI−XI線矢視断面図である。 図4のXII−XII線矢視断面図である。 変速ユニットの作用を示す図である。
符号の説明
1 船舶
2 水
3 船体
4 船舶推進機
11 ケース
12 軸心
13 プロペラ軸
14 プロペラ
15 エンジン
17 動力伝達装置
28 軸心
29 変速ユニット
30 連動装置
31 減速装置
34 変速ケース(一部分)
37 変速装置
48 第1動力伝達軸
49 第2動力伝達軸
50 第3動力伝達軸
51 上遊星歯車装置
52 下遊星歯車装置
66 第1クラッチ
67 第2クラッチ
68 第3クラッチ
70 第1ピストン
71 第2ピストン
72 第3ピストン
73 クラッチ板
97 油
98 被供給部
99 油供給装置
110 オイルパン
111 吸込み口
112 オイルフィルタ
113 オイルポンプ
115 油吸入通路
116 第1油供給通路
117 油戻し通路
120 第2油供給通路
121 第3油供給通路
122 第4油供給通路
123 第5油供給通路
124 クラッチ回転体
124a 油貯留部
124b 周壁
124c 連通孔
124d 外向きフランジ
124e 油落し孔
125 クラッチ回転体
125a 周壁
125b 連通孔
125c 案内面
A 正転
B 逆転

Claims (4)

  1. 船体に支持されるケースと、このケースの下部に支持されるプロペラ軸と、上記ケースに収容され、エンジンからの出力を入力し、この入力を変速して出力する変速装置と、この変速装置の出力を上記プロペラ軸へ伝達する伝達装置とを備え、上記変速装置に設けられる湿式多板クラッチが、上下方向に延びる軸心回りに回転可能なクラッチ回転体と、軸方向に移動可能となるようこのクラッチ回転体に外嵌され、この移動で互いに離反、接合する複数枚のクラッチ板とを備えた船舶推進機の動力伝達装置において、
    上記クラッチ回転体が、その内底部に形成される潤滑油用の油貯留部と、この油貯留部をその径方向外方から覆うと共に、上記各クラッチ板を軸方向に移動可能となるよう外嵌する周壁とを備え、上記油貯留部側から上記クラッチ回転体の径方向外方に向けて連通する連通孔を上記クラッチ回転体の周壁に形成したことを特徴とする船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置。
  2. 上記クラッチ回転体を上方に向かって開口する椀形状とし、このクラッチ回転体の底部内を上記油貯留部とし、上記クラッチ回転体の周壁に上記連通孔を複数形成したことを特徴とする請求項1に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置。
  3. 上記クラッチ回転体の周壁よりも径方向外方の近傍域からその下方に向かって上記油を落下可能とさせる油落し孔を設けたことを特徴とする請求項1、もしくは2に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置。
  4. 上記複数枚のクラッチ板のうちの最上部と最下部との間の範囲に、上記連通孔を形成したことを特徴とする請求項2、もしくは3に記載の船舶推進機の動力伝達装置における潤滑装置。
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