JP2009138159A - 微多孔膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、耐酸化性を有しながら、高強度で低熱収縮性、良好な孔閉塞性を有する微多孔膜を提供することを目的とする。
【解決手段】第4級炭素を含むポリオレフィンを含むことを特徴とする微多孔膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、物質の分離、選択透過などの分離膜、及びアルカリ、リチウム二次電池や燃料電池、コンデンサーなど電気化学反応装置の隔離材等として広く使用されている微多孔膜に関し、特にリチウムイオン電池用セパレータとして好適に使用される、微多孔膜に関する。
微多孔膜は、種々の物質の分離や選択透過分離膜、及び隔離材等として広く用いられており、用途例としては、精密ろ過膜、燃料電池用、コンデンサー用セパレータ、または機能材を孔の中に充填させ新たな機能を出現させるための機能膜の母材、電池用セパレータなどが挙げられる。これらの用途において、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話、デジタルカメラなどに広く使用されているリチウムイオン電池用のセパレータとして、特に好適に使用されている。その理由としては、膜の機械強度や孔閉塞性を有していることが挙げられる。
孔閉塞性とは、電池内部が過充電状態などで過熱した時に、溶融して孔閉塞し、電池反応を遮断することにより、電池の安全性を確保する性能のことであり、孔閉塞の生じる温度は低いほど、安全性への効果は高いとされている。
また、セパレータを捲回する際や電池内の異物などによる短絡を防ぐためにも、セパレータの突刺強度やMD(機械方向)・TD(機械と垂直方向)引張強度は、ある程度以上の強度を有している必要がある。
また一般的にセパレータは、電池の異常昇温時のシャットダウン特性の面からも、ポリオレフィン製であることが最も一般的であることが知られている。
更に、近年のリチウムイオン二次電池においては電池の高出力、高容量化に加え、高電圧化も求められている。これに伴い、セパレータの酸化による耐黒色化も求められている。
特許文献1では、ポリプロピレンと直鎖状炭化水素ポリマーとのブレンドポリマーからなる多孔質フィルムが記載されている。
特許文献2では、複合分離膜の成分として、多くのポリマーが使用可能であることが記載されている。
特開平11−195409号公報 特表2003−535683号公報
本発明は、従来の微多孔膜が有する透過性、強度を低下させることなく、耐酸化性を備えた微多孔膜を提供することを目的とする。
本発明者らは上述の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のポリオレフィンを微多孔膜に適用することで、耐酸化性に優れた微多孔膜が得られることを見出した。 すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)第4級炭素を含むポリオレフィンを含むことを特徴とする微多孔膜。
(2)前記第4級炭素を含むポリオレフィンの炭化水素の繰り返し単位が、アルケン由来であることを特徴とする、(1)記載の微多孔膜。
(3)前記ポリオレフィンがエチレンとイソブチレンの共重合体からなることを特徴とする、(1)又は(2)記載の微多孔膜。
(4)粘度平均分子量が50万以上であるポリエチレンをさらに含む(1)〜(3)のいずれかに記載の微多孔膜。
(5)ポリプロピレンをさらに含む(1)〜(4)のいずれかに記載の微多孔膜。
(6)2層以上の積層体である、(1)〜(5)のいずれかに記載の微多孔膜。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の微多孔膜を用いた電池用セパレータ。
(8)(7)に記載のセパレータを用いた電池。
本発明の微多孔膜は、従来のポリオレフィン製微多孔膜と比較して、高強度、孔閉塞性、低熱収縮を維持しながら、耐酸化性が改善されている。そのため、本発明の微多孔膜を電池セパレータに使用することにより、より安全で高電圧下での使用にも耐えることが可能である。
本発明微多孔膜は、第4級炭素を含むポリオレフィンを含む必要がある。第4級炭素を含むポリオレフィンが存在することによって、理由はさだかではないが、高電圧下での耐酸化性が向上するという驚くべき効果が発現する。
この第4級炭素を含むポリオレフィンの炭化水素の繰り返し単位の1例としては、−CH−C(R)(R)−が挙げられる。ここでR、Rとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、イソプロピル、イソブチル、フェニル、アルキルフェニル、カルボキシルなどが挙げられる。第4炭素であれば特に限定はないが、透過性、引張強度、突刺強度等、他のポリオレフィンとの親和性の観点から、R、Rはアルケン由来のアルキル基であることが好ましく、中でもイソブチレンとエチレンとの共重合体であることがより好ましい。これら第4級炭素の導入量は、透過性の観点から膜全体の90%以下が好ましく、50%以下がより好ましい、10%以下がより好ましい。また、効果発現のためにも、0.01%以上であり、好ましくは0.1%以上である。
共重合体の形態はブロックやランダムなどいずれでも構わないが、耐酸化性を発現するためにはランダムであることが好ましく、ポリマー主鎖に第4級炭素を有していることが好ましい。これら第4級炭素の導入量、導入個所の特定は、NMRなどによって測定可能である。
上記ポリオレフィンに、エチレン、プロピレンのホモ重合体、またはエチレン、プロピレン、ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセンおよびオクテン、ノルボルネンの共重合体等をブレンドしてもかまわない。このようなポリオレフィンの重合触媒としては、チーグラー・ナッタ系触媒、フィリップス系触媒、メタロセン触媒などが挙げられる。ポリオレフィンは、1段重合法によって得られたものでも良いし、多段重合法よって得られたものでもよい。膜強度の観点から、ポリエチレン又はその共重合体をブレンドすることが好ましい。ポリエチレン又はその共重合体の好ましいブレンド比率は、原料に対して5%以上、95%以下である。より好ましくは7%以上93%以下である。高温での耐破膜性、低ヒューズ特性、膜強度の観点から、ブレンド物の分子量分布Mw/Mnは5以上となるようにすることが特に好ましい。具体的には、粘度平均分子量(Mv)50万以上の超高分子量ポリエチレンを含むことが好ましく、100万以上がより好ましく、150万以上が特に好ましい。これら超高分子量ポリエチレンのブレンド比率に制限はないが、原料に対して10%以上ブレンドされていることが好ましく、更に好ましくは30%以上である。また90%以下であることが好ましく、更に好ましくは70%以下である。
また、ポリプロピレンおよびその共重合体は、耐酸化性、耐熱性の観点からもブレンドされることが好ましい。ポリプロピレンの好ましいブレンド比率は、原料に対して1%以上、90%以下である。より好ましくは5%以上50%以下、さらに好ましくは5%以上40%以下である。1%より少ないと効果が発現しにくく、90%より多いと透過性と強度、ヒューズ特性が低下する傾向がある。
さらに、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料などの公知の添加剤も混合して使用することが出来る。
さらに本発明においては、アルミナ、チタニアなどに代表されるような無機剤を添加することもできる。この無機剤は全工程内のいずれかで全量あるいは一部を抽出してもよいし、製品中に残存させてもよい。
微多孔膜の厚みには特に限定はないが、膜強度の観点から1μm以上であることが好ましく、透過性の観点より500μm以下であることが好ましい。
気孔率は、透過性の観点から10%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上である。また、膜強度及び耐電圧の観点から90%以下が好ましく、より好ましくは80%以下である。
透気度は厚み、気孔率とのバランスから1sec以上が好ましく、50sec以上がより好ましい。また、透過性の観点から1000sec以下が好ましく、800sec以下がより好ましい。
突刺強度は、0.1N/μm以上であることが好ましく、0.2N/μm以上がより好ましい。突刺強度が低いと、電池セパレータとして使用される場合、電極材等の鋭利部が微多孔膜に突き刺さり、ピンホールや亀裂が発生しやすくなるので、突刺強度は高いことが好ましい。
引張強度はMD、TD両方向において30MPa以上であることが好ましく、50MPa以上がより好ましい。引張強度が弱いと電池捲回性が悪くなったり、外部からの電池衝撃試験や、電池内の異物などにより短絡を生じやすくなる。
また、高温時での熱収縮率はMD、TD両方向において小さいほうが安全性の面でも好ましく、具体的には100℃での熱収縮率は10%より小さいことが好ましく、5%より小さいことがより好ましい。
また、本発明の微多孔膜は上記第4級炭素を含むポリオレフィンを有していれば、単層体でも積層体であっても構わない。積層体の場合、上記第4級炭素を含むポリオレフィンは、少なくとも積層体の最外層に位置していることが好ましい。
次に、本発明の微多孔膜の製造方法について説明するが、得られる微多孔膜が本発明の要件を満たしていれば、ポリマー種、溶媒種、押出方法、延伸方法、抽出方法、開孔方法、熱固定・熱処理方法などにおいて、何ら限定されることはない。
本発明の微多孔膜の製造方法としては、ポリマー材料と可塑剤、或いはポリマー材料と可塑剤と無機剤とを溶融混練し押出す工程;及び延伸と可塑剤抽出、或いは延伸と可塑剤抽出と、必要に応じて無機剤抽出を実施した後に、熱固定する工程を含むことが好ましい。
本発明の微多孔膜は、より具体的には以下の(a)〜(e)の工程からなる方法により得られる。
(a)ポリオレフィン単体、ポリオレフィン混合物、ポリオレフィン溶媒混合物及びポリオレフィン混練物のいずれかの第4級炭素を含むポリオレフィンを含むポリマー材料を溶解混練する。
(b)溶解物を押出し、シート状(単層、積層であることは問わない)に成型して冷却固化させる。必要に応じて可塑剤および無機剤を抽出する。
(c)得られたシートを一軸以上の方向へ延伸を行う。
(d)延伸後、必要に応じて可塑剤および無機剤を抽出する。
(e)つづいて熱固定及び熱処理を行う。
本発明で使用される可塑剤とは、沸点以下の温度でポリオレフィンと均一な溶液を形成しうる有機化合物の事であり、具体的にはデカリン、キシレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、デシルアルコール、ノニルアルコール、ジフェニルエーテル、n−デカン、n−ドデカン、パラフィン油等が挙げられる。このうちパラフィン油、ジオクチルフタレートが好ましい。
可塑剤の割合は特に限定されないが、得られる膜の気孔率の観点から20重量%以上が好ましく、粘度の観点から90重量%以下が好ましい。より好ましくは50重量%から70重量%である。
抽出溶媒としては、ポリオレフィンに対して貧溶媒であり、且つ可塑剤に対しては良溶媒であり、沸点がポリオレフィンの融点よりも低いものが望ましい。このような抽出溶媒としては、例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン、フルオロカーボン系等ハロゲン化炭化水素類、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、アセトンや2−ブタノン等のケトン類が挙げられる。この中から選択し、単独若しくは混合して使用する。これらの抽出溶媒は、可塑剤の抽出後に蒸留により再生し、再度使用しても構わない。
溶融混練される全混合物中に占める可塑剤と無機剤との合計重量割合は、膜の透過性と製膜性の観点より20〜95wt%が好ましく、30〜80wt%がさらに好ましい。
溶融混練時の熱劣化とそれによる品質悪化を防止する観点より、酸化防止剤を配合することが好ましい。酸化防止剤の濃度は、全ポリオレフィン重量に対して、0.3wt%以上が好ましく0.5wt%以上がさらに好ましい。また、5.0wt%以下が好ましく、3.0wt%以下がさらに好ましい。
酸化防止剤としては、一次酸化防止剤であるフェノール系酸化防止剤が好ましく、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。なお、2次酸化防止剤も併用して使用可能であり、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジフォスフォナイト等のリン系酸化防止剤、ジラウリル−チオ−ジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
溶融混練及び押出しの方法として、まず、原材料の一部或いは全部を必要に応じてヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で事前混合する。少量の場合は、手で撹拌しても良い。次いで、全ての原材料について、一軸押出機、二軸押出機等のスクリュー押出機、ニーダー、ミキサー等により溶融混練し、T型ダイや環状ダイ等より押出される。このとき、単層押出しであっても積層押出しであっても構わない。
原料ポリマーに酸化防止剤を所定の濃度で混合した後、窒素雰囲気に置換し、窒素雰囲気を維持した状態で溶融混練を行うことが好ましい。溶融混練時の温度は、160℃以上が好ましく、180℃以上がさらに好ましい。また300℃未満が好ましく、240℃未満がより好ましく、230℃未満がさらに好ましい。
本願でいう溶融物には、無機剤抽出工程で抽出可能な未溶融の無機剤を含んでも良い。また、溶融混練され均一化された溶融物は、膜品位向上のためスクリーンを通過させても良い。
次に、シート成形を行うことが好ましい。シート成形の方法として、溶融混練し押出された溶融物を、圧縮冷却により固化させる。冷却方法として、冷風や冷却水等の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールやプレス機に接触させる方法等が挙げられるが、冷媒で冷却したロールやプレス機に接触させる方法が、厚み制御が優れる点で好ましい。
続いて、延伸と可塑剤抽出、或いは延伸と可塑剤抽出と無機剤抽出ついては、それらの順序、方法及び回数については特に制限はない。無機剤抽出は、必要に応じて行わなくても良い。
用いられる延伸方法としては、ロール延伸機によるMD一軸延伸、テンターによるTD一軸延伸、ロール延伸機とテンター、或いはテンターとテンターとの組み合わせによる逐次二軸延伸、同時二軸テンターやインフレーション成形による同時二軸延伸などが挙げられる。延伸倍率はトータルの面倍率で、膜厚の均一性の観点より、8倍以上が好ましく、15倍以上がさらに好ましい。
可塑剤抽出においては、抽出溶媒に浸漬、あるいはシャワーすることにより可塑剤を抽出する。その後、充分に乾燥させる。
熱固定の方法としては、テンターやロール延伸機を利用して、延伸および緩和操作などを行うことができる。緩和操作とは、膜のMD及び/或いはTDへ、ある緩和率で行う縮小操作のことである。緩和率とは、緩和操作後の膜のMD寸法を操作前の膜のMD寸法で除した値、或いは緩和操作後のTD寸法を操作前の膜のTD寸法で除した値、或いはMD、TD双方を緩和した場合は、MDの緩和率とTDの緩和率を乗じた値のことである。所定の温度として、熱収縮率の観点より100℃以上が好ましく、気孔率及び透過性の観点より135℃未満が好ましい。所定の緩和率としては、熱収縮率の観点より0.9以下が好ましく、0.8以下であることがさらに好ましい。また、しわ発生防止と気孔率及び透過性の観点より0.6以上であることが好ましい。緩和操作は、MD、TD両方向で行っても良いが、MD或いはTD片方だけの緩和操作でも、操作方向だけでなく操作と垂直方向についても、熱収縮率を低減することが可能である。
また、積層体を得るための工程として、単層体を複数枚重ね合わせる工程を上記工程のいずれかに含ませても良い。
また、電子線照射、プラズマ照射、界面活性剤塗布、化学的改質などの表面処理を施すことも出来る。
更に、上記熱固定後のマスターロールを所定の温度下で処理し、その後マスターロールの巻き返し作業を行うこともできる。この工程により、マスターロール内のポリオレフィンの残存応力が開放される。マスターロールを熱処理する好ましい温度は35℃以上が好ましく、45℃以上が更に好ましく、60℃以上が特に好ましい。透過性保持の観点から120℃以下が好ましい。
本発明で用いた各種物性は、以下の試験方法に基づいて測定した。
(1)ポリオレフィンの粘度平均分子量Mv
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]を求める。
ポリエチレンおよび第4級炭素を含むポリオレフィンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
(2)膜厚(μm)
東洋精機製の微小測厚器、KBM(商標)用いて室温23±2℃で測定した。
(3)気孔率(%)
10cm×10cm角の試料を微多孔膜から切り取り、その体積(cm)と質量(g)を求め、それらと膜密度(g/cm)より、次式を用いて計算した。
気孔率=(体積−質量/膜密度)/体積×100
なお、膜密度は0.95と一定にして計算した。
(4)透気度(sec)
JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計(東洋精器(株)製、G−B2(商標))により測定した。
(5)突刺強度(N/μm)
カトーテック製、KES−G5(商標)ハンディー圧縮試験器を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secで、23±2℃雰囲気下にて突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重(N)に1/膜厚(μm)を乗じた突刺強度(N/μm)を算出した。
(6)引張強度(MPa)、引張伸度(%)
JIS K7127に準拠し、島津製作所製の引張試験機、オートグラフAG−A型(商標)を用いて、MD及びTDサンプル(形状;幅10mm×長さ100mm)について測定した。また、サンプルはチャック間を50mmとし、サンプルの両端部(各25mm)の片面にセロハンテープ(日東電工包装システム(株)製、商品名:N.29)を貼ったものを用いた。更に、試験中のサンプル滑りを防止するために、引張試験機のチャック内側に、厚み1mmのフッ素ゴムを貼り付けた。
引張伸度(%)は、破断に至るまでの伸び量(mm)をチャック間距離(50mm)で除して、100を乗じることにより求めた。
引張強度(MPa)は、破断時の強度を、試験前のサンプル断面積で除することで求めた。また、MDとTDの値を合計することにより、MD引張伸びとTD引張伸びの合計(%)を求めた。なお、測定は、温度23±2℃、チャック圧0.30MPa、引張速度200mm/分(チャック間距離を50mm確保できないサンプルにあっては、ひずみ速度400%/分)で行った。
(7)100℃熱収縮率
MD方向に100mm、TD方向に100mmに切り取り、100℃のオーブン中に1時間静置する。このとき、温風が直接サンプルにあたらないよう、2枚の紙にはさむ。オーブンから取り出し冷却した後、長さ(mm)を測定し、以下の式にてMD及びTDの熱収縮率を算出する。(サンプル長が確保できないものに関しては、100mm×100mmに入る範囲で、可能な限り長いサンプル。)
MD熱収縮率(%)=(100−加熱後のTDの長さ)/100×100
TD熱収縮率(%)=(100−加熱後のTDの長さ)/100×100
(8)第4級炭素導入率
α−オレフィンに由来する重合単位の含有率{x(モル%)}の測定は、G.J.RayらのMacromolecules,10,773(1977)に開示された方法に準じて行われ、xは、13C−NMRスペクトルにより観測されるメチレン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より算出した。日本電子製Lambda−400を用い、溶媒として、o-オルトジクロロベンゼン−d4/o-オルトジクロロベンゼン=1/3混合液を用いた。測定温度は130℃、観測周波数は100MHz(13C)、パルス幅45°(7.5μsec)、積算回数は15,000回であった。測定基準はPE(−eee−)シグナルであり29.9ppmとした。
(9)ヒューズ・ショート温度(℃)
図1(A)にヒューズ温度の測定装置の概略図を示す。1は微多孔膜であり、2A及び2Bは厚さ10μmのニッケル箔、3A及び3Bはガラス板である。4は電気抵抗測定装置(安藤電気製LCRメーター「AG−4311」(製品名))でありニッケル箔2A、2Bと接続されている。5は熱電対であり温度計6と接続されている。7はデーターコレクターであり、電気抵抗装置4及び温度計6と接続されている。
さらに詳細に説明すると、図1(B)に示すようにニッケル箔2A上に微多孔膜1を重ねて、縦方向に「テフロン(登録商標)テープ」(図の斜線部)でニッケル箔2Aに固定する。微多孔膜1には電解液として1mol/リットルのホウフッ化リチウム溶液(溶媒:プロピレンカーボネート/エチレンカーボネート/γ−ブチルラクトン=1/1/2)が含浸されている。ニッケル箔2B上には図1(C)に示すように「テフロン(登録商標)テープ」(図の斜線部)を貼り合わせ、箔2Bの中央部分に15mm×10mmの窓の部分を残してマスキングしてある。
ニッケル箔2Aとニッケル箔2Bを微多孔膜1をはさむような形で重ね合わせ、さらにその両側からガラス板3A、3Bによって2枚のニッケル箔をはさみこむ。このとき、箔2Bの窓の部分と、多孔膜1が相対する位置に来るようになっている。
2枚のガラス板は市販のダブルクリップではさむことにより固定する。熱電対5は「テフロン(登録商標)テープ」でガラス板に固定する。
このような装置で連続的に温度と電気抵抗を測定する。なお、温度は25℃から200℃まで2℃/minの速度にて昇温させ、電気抵抗値は1kHzの交流にて測定する。ヒューズ温度とは微多孔膜の電気抵抗値が10Ωに達するときの温度と定義する。
(10)耐酸化性評価
a.正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoOを92.2wt%、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3wt%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2wt%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製する。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形する。このとき、正極の活物質塗布量は250g/m,活物質嵩密度は3.00g/cmになるようにする。
b.負極の作製
負極活物質として人造グラファイト96.9wt%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4wt%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7wt%を精製水中に分散させてスラリーを調製する。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形する。このとき、負極の活物質塗布量は106g/m,活物質嵩密度は1.35g/cmになるようにする。
c.非水電解液の調製
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.0mol/リットルとなるように溶解させて調製する。
d.電池組立
セパレータを30mmφ,正極及び負極を16mmφの円形に切り出し、正極と負極の活物質面が対向するよう、正極、セパレータ、負極の順に重ね、蓋付きステンレス金属製容器に収納する。容器と蓋とは絶縁されており、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミ箔と接している。この容器内に前記した非水電解液を注入して密閉する。室温にて1日放置した後、25℃雰囲気下、3mA(0.5C)の電流値で電池電圧4.35Vまで充電し、到達後4.35Vを保持するようにして電流値を3mAから絞り始めるという方法で、合計6時間電池作成後の最初の充電を行う。続いて3mA(0.5C)の電流値で電池電圧3.0Vまで放電する。
e.評価
25℃雰囲気下、6mA(1.0C)の電流値で電池電圧4.35Vまで充電し、到達後4.35Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計3時間充電を行う。続いて6mA(1.0C)の電流値で電池電圧3.0Vまで放電する。
次に25℃雰囲気下、6mA(1.0C)の電流値で電池電圧4.35Vまで充電し、到達後4.35Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計3時間充電を行う。次に、4.35V保持するように充電を続けた状態にて70℃雰囲気下で7日間保存を行う。その後、セルを取り出し25℃雰囲気下、6mA(1.0C)の電流値で電池電圧3.0Vまで放電する。
また、この電池よりセパレータを取り出し、付着物を取り除くために、ジメトキシエタン、エタノール、及び1規定の塩酸中で各15分間、超音波洗浄を行う。その後、空気中にて乾燥し、セパレータの正極接触面側の黒色変色具合を観察し、耐酸化性評価を行う。ここで、著しく黒色変色したものを×、ある程度着色しているものを△、着色が少ないものを○、ほとんど着色していないものを◎とした。
本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率0.2mol%、Mv30万、融点137℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このコポリマー(A)99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度123℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は125℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例2]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率0.8mol%、Mv30万、融点131℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このコポリマー(A)99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度122℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は123℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例3]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率2.0mol%、Mv30万、融点125℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このコポリマー(A)99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度121℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は120℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例4]
実施例2のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)70wt%と、Mvが200万のホモポリマーのポリエチレンを30wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が35wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度120℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は123℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例5]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率0.8mol%、Mv200万、融点130℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このエチレン-イソブチレンコポリマー(A)30wt%と、Mvが30万のホモポリマーのポリエチレンを70wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が35wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度120℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は123℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例6]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率0.8mol%、Mv48万、融点130℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このエチレン-イソブチレンコポリマー(A)45wt%と、Mvが30万のホモポリマーのポリエチレンを45wt%と、Mv40万のホモポリマーのポリプロピレンを10wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が35wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度120℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は124℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例7]
1.5Lの重合リアクターに、エチレンおよびイソブチレンを導入し重合することで、エチレンに対するイソブチレン導入率0.2mol%、Mv12万、融点136℃のエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を得た。
このエチレン-イソブチレンコポリマー(A)75wt%と、Mvが300万のホモポリマーのポリエチレンを25wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が35wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度118℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は124℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[実施例8]
ゲルシートの厚みを500μm、二軸延伸倍率をMD4倍、TD4倍、二軸延伸温度を115℃、熱固定温度を125℃とする以外は、実施例1と同様に行った。
[実施例9]
押出機2台を用いて、組成の同じ2つの表面層および中間層からなる微多孔膜を作成した。表面層には、実施例2に記載されているエチレン-イソブチレンコポリマー(A)を用い、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。
もう一台の押出機より、中間層としてMv30万、融点138℃のホモポリマーのポリエチレンを用い、表面層と同様の押出条件で行った。
以降の工程は、熱固定温度を127℃とした以外は実施例2と同様に行った。最終的に得られた20μの厚みのうち、表面層はそれぞれ2μmずつであった。得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[比較例1]
Mv30万、融点138℃のホモポリマーのポリエチレンを使用した以外は、実施例1と同様に行った。
[比較例2]
Mv30万、融点138℃のホモポリマーのポリエチレンを10wt%と、Mvが40万のホモポリマーのポリプロピレンを90wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度125℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は128℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[比較例3]
Mv30万、融点138℃のホモポリマーのポリエチレンを70wt%と、Mvが40万のホモポリマーのポリプロピレンを30wt%とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が50wt%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃であり、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1500μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍、設定温度123℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は125℃で、TD緩和率は0.80とした。
得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
[比較例4]
融点44℃のホモポリマーのポリイソブチレンを用いて実施例1と同様に行ったが、融点が低すぎるため、成膜することができなかった。
本発明は、物質の分離や選択透過分離膜、及び隔離材等に用いられている微多孔膜に関し、特にリチウムイオン電池などのセパレータとして好適に使用される。
ヒューズ温度の測定装置の概略図
符号の説明
1.微多孔膜
2A,2B.厚さ10μmのニッケル箔
3A,3B.ガラス板
4.電気抵抗測定装置
5.熱電対
6.温度計
7.データーコレクター

Claims (8)

  1. 第4級炭素を含むポリオレフィンを含むことを特徴とする微多孔膜。
  2. 前記第4級炭素を含むポリオレフィンの炭化水素の繰り返し単位が、アルケン由来であることを特徴とする、請求項1記載の微多孔膜。
  3. 前記ポリオレフィンがエチレンとイソブチレンの共重合体からなることを特徴とする、請求項1又は2記載の微多孔膜。
  4. 粘度平均分子量が50万以上であるポリエチレンをさらに含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の微多孔膜。
  5. ポリプロピレンをさらに含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の微多孔膜。
  6. 2層以上の積層体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の微多孔膜。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の微多孔膜を用いた電池用セパレータ。
  8. 請求項7に記載のセパレータを用いた電池。
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