JP2009126708A - 帯状部材の搬送方法及び搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯状部材を帯状部材原反から送り出し搬送する際に、該帯状部材に過大なテンションがかかることを有効に回避して、円滑な搬送が可能な帯状部材の搬送方法及び搬送装置を提供する。
【解決手段】帯状部材の搬送装置であるスペーサ搬送機構88L(88R)は、帯状部材としてのスペーサ24が巻回されたスペーサ原反92から該スペーサ24を引き出して搬送する装置であって、前記スペーサ原反92からスペーサ24を送り出すスペーサ送出部94と、送り出されたスペーサ24を搬送する複数のフランジローラ106a〜106gを有するスペーサ搬送部96とを備え、スペーサ送出部94とフランジローラ106aとの間には、スペーサ24が前記スペーサ原反92から所定長送り出され、該スペーサ24の自重によって垂下したフリーループ部102が形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、帯状部材原反に巻回された帯状部材を引き出して搬送する帯状部材の搬送方法及び搬送装置に関する。
通常、帯状ゴム等の帯状部材は、帯状部材原反に対して長尺に巻回された状態とされており、例えば、被貼付対象に連続的に貼り付ける工程等においては、前記帯状部材原反から帯状部材を連続的に送り出して搬送する必要がある。
このような帯状部材の搬送に関し、特許文献1には、帯状ゴム引き布をタイヤメーキングドラムへと装着する方法と該方法を実施する装置が記載されている。
特開平6−312469号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の構成では、帯状ゴムの送り出し後、リザーバや案内ガイドを経て、タイヤメーキングドラムへと帯状ゴムを搬送するが、送り出し用のモータが案内ガイドの下流側に配置されている。このため、送り出しから案内ガイドの間では、帯状ゴムに過大なテンションや該テンションの変動が生じる可能性がある。
従って、このような帯状ゴムを原反から引き出しつつ、例えば、フランジ付きのローラ等を設けた搬送路を用いて搬送する場合には、前記テンションによって帯状ゴムがフランジ付きのローラから脱落等を生じ、円滑な搬送が困難であるという問題がある。
本発明は、上記従来の技術に関連してなされたものであり、帯状部材を帯状部材原反から送り出し搬送する際に、該帯状部材に過大なテンションがかかることを有効に回避して、円滑な搬送が可能な帯状部材の搬送方法及び搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る帯状部材の搬送方法は、帯状部材が巻回された帯状部材原反から前記帯状部材を引き出して搬送する帯状部材の搬送方法であって、前記帯状部材原反から帯状部材を送り出す工程と、前記送り出された帯状部材を搬送する工程と、前記帯状部材を送り出す工程と前記帯状部材を搬送する工程との間において、前記帯状部材を前記帯状部材原反から所定長送り出し、該帯状部材を自重によって垂下させたフリーループ部を形成する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る帯状部材の搬送装置は、帯状部材が巻回された帯状部材原反から前記帯状部材を引き出して搬送する帯状部材の搬送装置であって、前記帯状部材原反から帯状部材を送り出す帯状部材送出部と、前記送り出された帯状部材を搬送する複数のローラを有する帯状部材搬送部とを備え、前記帯状部材送出部と前記ローラとの間には、前記帯状部材が前記帯状部材原反から所定長送り出され、該帯状部材の自重によって垂下したフリーループ部が形成されることを特徴とする。
このような構成によれば、前記フリーループ部を形成することにより、帯状部材原反から引き出され搬送される帯状部材に対して、当該帯状部材原反での引き出し抵抗等、帯状部材以外によるテンションがかかることが防止される。すなわち、搬送される帯状部材には前記フリーループ部による自重のみに起因したテンションが生じることから、該搬送される帯状部材に過大なテンションがかかることを有効に回避することができ、円滑な搬送が可能となる。
この場合、前記帯状部材が弾性を有する場合に一層顕著に生じる可能性がある過大なテンションやその変動についても、前記フリーループ部を設けることにより有効に解消して、円滑な搬送を行うことができる。
また、前記帯状部材送出部と前記帯状部材搬送部との間には、前記フリーループ部の下端湾曲部の上限位置及び下限位置を規制するための検出器が設けられていると、フリーループ部の大きさを容易に制御することが可能となる。
この場合、前記検出器の検出結果に基づき、前記帯状部材送出部からの送り出し量を制御する制御部を備えることで、前記フリーループ部の制御を自動で行うことができる。
また、前記帯状部材搬送部の下流側には、搬送された帯状部材を被貼付対象に対して貼り付ける帯状部材貼付ローラが配設されている場合、前記フリーループ部によるテンションの調整により、帯状部材の貼付作業を極めて容易に且つ円滑に行うことができる。
本発明によれば、帯状部材を搬送する際に、該帯状部材を帯状部材原反から所定長送り出し、その自重によって垂下させたフリーループ部を形成しておくことにより、帯状部材原反から引き出され搬送される帯状部材に対して、当該帯状部材原反での引き出し抵抗等によるテンションがかかることが防止される。すなわち、搬送される帯状部材には前記フリーループ部での自重のみに起因したテンションが生じることから、該搬送される帯状部材に過大なテンションがかかることを有効に回避することができ、円滑な搬送が可能となる。
以下、本発明に係る帯状部材の搬送方法及び搬送装置について、該搬送装置を備えるフイルム巻回体の製造装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る帯状部材の搬送装置を備えるフイルム巻回体の製造装置10(以下、製造装置10ともいう)の概略斜視図であり、図2は、図1に示す製造装置10の概略側面図である。製造装置10は、例えば、機械部品の締結部等の接触面間に加わる圧力(接触圧)を測定するための圧力測定フイルム12(以下、フイルム12ともいう)を長尺なフイルム原反14から送り出して巻芯16に巻き替え、所定長からなるフイルム巻回体18(以下、巻回体18ともいう)を製造する装置であり、すなわち、フイルム原反14から巻芯16へとフイルム12を巻き替えるフイルム巻き替え装置である。なお、フイルム12は、極めて微小な圧力、例えば、0.005〜0.2MPa程度の圧力で所定の破損を生じ、製品不良等を惹起するものである。
図3Aは、製造装置10で製造されるフイルム巻回体18の概略斜視図であり、図3Bは、図3Aに示す巻回体18の軸線方向に沿う概略断面図である。
図3A及び図3Bに示すように、製造装置10により製造される巻回体18は、例えば、硬質紙により形成された円筒状の巻芯16と、該巻芯16の外周面に所定長巻回され、その始端及び終端がそれぞれ巻芯16及びフイルム12に対して粘着テープ20により固定されたフイルム12と、巻回され積層されたフイルム12の幅方向(矢印Y方向)両端を支持及び保護する略円板状の一対のフランジ22とから構成される。フイルム12は、積層方向内側(直径方向中心側)を向く面が使用面(表面)12aとされ、積層方向外側(直径方向外側)を向く面が非使用面(裏面)12bとされた状態で巻回され、すなわち、巻芯16には使用面12aが対向して巻回される一方、巻回体18の外周表面は非使用面12bとなる。
フイルム12の表面である使用面12aの一部、本実施形態の場合、その両側縁部(非使用部位)には、フイルム12に比べて十分な厚さを有する狭幅帯状のスペーサ(帯状部材)24が貼り付けられている。従って、巻回され積層されたフイルム12の各層間は、重なり合うフイルム12間にスペーサ24の厚みによる空気層(空間)Aが形成され、該空気層Aによって各フイルム12同士、例えば使用面12aと非使用面12bとの間の接触が防止されている(図3B参照)。すなわち、スペーサ24は、巻回体18の各層間を離間状態に維持し、互いの接触を防止する機能を有する。
スペーサ24としては、フイルム12と共に柔軟に巻回等が可能な可撓性を有する材質であれば特に限定されないが、クッション性や巻回性等を考慮すると、弾性を有するゴム材料や柔軟性な樹脂材料等が好ましく、本実施形態の場合には、帯状のゴム材料(ネオプレンゴム)を用いるものとする。
なお、フイルム12の前記非使用部位とは、製品としてのフイルム12の使用に供されない部位を示すものであるが、本実施形態の場合には、フイルム12の使用面12a側の幅方向(矢印Y方向)両端から内側に所定距離の当該フイルム12の両側縁部に沿った帯状部分であり、フイルム12の長手方向に沿ってその両側部に縁取り状に延びる部分である。そして、このような非使用部位は使用者(ユーザ)が当該フイルム12を巻回体18から引き出して使用する際に、例えば、カッター等の切断具により切断除去される部分であり、実質的に製品の使用としての圧力検知には用いられないことになる。
図4に示すように、本実施形態の場合、フイルム12の幅W0は350mm、フイルム12の厚さT0は0.2mm、スペーサ24の幅W1は15mm、スペーサ24の厚さ(高さ)T1は5mm、スペーサ24のフイルム12の側端部からの位置(距離)Pは0〜2mm程度に設定される。従って、巻回体18での空気層Aの高さは、スペーサ24の厚さT0と略同一(約5mm)に設定される。また、使用面12aの一部(両側縁部)にスペーサ24が配置される結果、該使用面12aの他部、すなわち、製品としてのフイルム12の使用に供される部位(圧力検知部位、使用部位)の矢印Y方向での有効幅は、幅W0から幅W1の2倍を減算し且つ位置Pを考慮して316〜320mm程度に設定される。
図3Bに示すように、フランジ22は、巻芯16の内筒内に挿入され固定される小径部22aと、該小径部22aの内側でフイルム12の側端面に当接し、これを支持及び保護する大径部22bとから構成される。このため、フイルム12の巻回量が所定の長さ以下である場合には小径部22aのみを使用し、それ以上の場合には大径部22bを併用することで、当該フランジ22の汎用性を高めることができ、フイルム12の巻回量に対応して巻回体18を可及的に小型化することができる。
なお、小径部22a及び大径部22bの狭幅の外周面は当該巻回体18の設置安定性を向上させるため多角形状とされている。また、フランジ22は、小径部22a及び大径部22bの2部品からなる構成以外にも、1部品や3部品以上から構成するようにできることは言うまでもない。
圧力測定フイルム12としては、上記した特許文献1及び2に記載された圧力測定フイルム等と略同様に構成されたもの等を用いることができ、例えば、2枚のフイルム25a、25bを一組として用いて圧力検出を行う、いわゆるツーシートタイプ25(図5A参照)や、1枚のフイルムのみを用いて圧力検出を行う、いわゆるモノシートタイプ26(図5B参照)等が挙げられる。
図5Aに示すように、ツーシートタイプ25は、発色剤を入れたマイクロカプセル28aを含む発色剤層28を、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベースの支持体30に塗布(支持)したフイルム25aと、顕色剤を含む顕色剤層32をPETベースの支持体34に塗布したフイルム25bとを重ねて用いるものである。そして、フイルム25a、25bを重ねた状態で、加圧部位のマイクロカプセル28aが破壊されることにより発色剤が顕色剤に吸着され、その際の化学反応により例えば赤に発色し、この赤色の濃淡によって測定対象である機械部品等の面圧等を測定可能である。一方、図5Bに示すように、モノシートタイプ26は、支持体34に顕色剤を含む顕色剤層32を塗布し、さらにマイクロカプセル28aを含む発色剤層28を塗布することにより形成され、加圧部位のマイクロカプセル28aが破壊されることにより発色剤が顕色剤に吸着され、前記化学反応及びこれによる発色を生じるものである。
以下、製造装置10では、フイルム原反14からフイルム巻回体18へと巻き替える圧力測定フイルム12として、前記ツーシートタイプ25を構成する一方のフイルム25aを用いる場合を例示して説明する。すなわち、フイルム12の使用面12aとは、フイルム25aでは発色剤層28側であり、非使用面12bとは、支持体30の背面側である。
なお、本実施形態において、マイクロカプセル28aは上記特許文献1や特許文献2に示されるように、極めて微小な圧力、例えば、0.005〜0.2MPa程度の圧力で破壊されるものであり、すなわち、フイルム12は0.005〜0.2MPa程度の極めて微小な圧力を測定することが可能なものである。換言すれば、フイルム12は、極めて微小な圧力(0.005〜0.2MPa程度)が使用面12a、すなわち圧力検知部位に付与されると、その内部状態(製品状態)に変化を生じるものである。
図1及び図2に戻り、以上のようなフイルム12(25a)を巻回した長尺なフイルム原反14から当該フイルム12を巻芯16に巻き替えて巻回体18を製造する製造装置10について説明する。
製造装置10は、フイルム12(25a)を長尺に巻回したフイルム原反14と、該フイルム原反14からフイルム12を送り出す送出部36と、該送出部36から送り出されたフイルム12を搬送する複数のローラ38及びニップロール部40を有する搬送部42と、該搬送部42により構成される搬送路の搬送方向略中央部に設けられ、フイルム12の状態を目視等により検査するためのシャーカステン(検査部)44と、巻芯16がセットされてフイルム12が巻き取られる巻取部46と、巻取部46にて所定長のフイルム12が巻き取られ、所望の巻回体18が得られた際にフイルム12を幅方向(矢印Y方向)に切断する切断部47とを備える。なお、フイルム12は、シャーカステン44上でその表面である使用面12aが矢印Z方向の上方を向く状態で搬送される。
さらに、シャーカステン44の下流側には、スペーサ24をフイルム12表面の一部(非使用部位)、本実施形態では使用面12aの両側縁部に沿って貼り付ける一対のスペーサ配置部(帯状部材配置部)48L、48Rが設けられ、上流側には、スペーサ24をフイルム12に貼り付けるための接着部材である両面粘着テープ50を前記非使用部位に貼り付ける一対の接着部材供給部52L、52Rとが備えられる。
フイルム原反14には、例えば、満巻き時で長さ500m、幅W0が350mm(図4参照)のフイルム12が巻回されている。フイルム原反14に巻回されたフイルム12の使用面12aの両側縁部(非使用部位)には、スペーサ24と略同様に機能する帯状のPETフイルム54が配置され、すなわち、PETフイルム54がフイルム12と共に巻回されている。該PETフイルム54は、スペーサ24が貼り付けられるまでの間における使用面12a(圧力検知部位)のローラ38への接触や、フイルム原反14でのフイルム12の各層間での接触によるマイクロカプセル28aの破損を防止するものである。
ここで、圧力測定フイルム12の生産工程の一例を説明する。先ず、発色剤層28(図5A参照)を支持体30に塗布する工程にて、製品幅(幅W0)より多少余裕のある支持体30の両側縁部に発色剤層28を土手状に厚塗りし、この厚塗り部分をスペーサ24と略同様に機能させることで使用面12a、すなわちフイルム12表面の圧力検知部位に設けられたマイクロカプセル28aを保護しておく。次いで、前記厚塗り部分が製品に混入することを防止するため、スリット工程において、スリッターで当該厚塗り部分をスリットして除去し、これにより、幅W0からなるフイルム12を製造している。
以上のように製造されたフイルム12からフイルム原反14を生産する際には、図6に示すように、厚さ約10μm、幅約10mmのPETフイルム54をフイルム12の使用面12a側の両側縁部に配置しながら当該フイルム12と共に巻き取る。これにより、巻回体18(図3B参照)の場合と略同様に、フイルム原反14の各層間にはPETフイルム54の厚みに起因した空気層(空間)が形成され、スペーサ24が貼り付けられるまでの間におけるマイクロカプセル28aの破損を有効に防止することができる。
図1及び図2に示すように、例えば、上記のように生産されたフイルム原反14からフイルム12を送り出す送出部36は、搬送部42を構成するニップロール部40の駆動作用下に引き出されるフイルム12の送り出し速度(送り出し量)を制御するブレーキ機構(パウダーブレーキ:PB)56を備える。
なお、前記PETフイルム54は、送出部36の直後のローラ38においてフイルム12表面の使用部位(圧力検知部位)の当該ローラ38への接触を防止する機能を果たした後、その上方に設置されたガイドローラ57のガイド作用下に、作業者の人手により又は図示しない巻取装置等によりフイルム12から剥離される。
搬送部42は、フイルム12の幅方向(矢印Y方向)に跨る複数のローラ38が矢印X、Z方向に適宜配置されると共に、スペーサ配置部48L(48R)と巻取部46との間にニップロール部40が配置されることにより、搬送されるフイルム12を所望のテンションで張りながら搬送することができる。
ニップロール部40は、フイルム12の裏面である非使用面12b側に配置され、駆動源であるモータ58により回転駆動される駆動ローラ40aと、該駆動ローラ40aと共にフイルム12を挟み込み搬送する従動ローラ40bとから構成される。この場合、従動ローラ40bはフイルム12の使用面12a側に配置されるが、搬送路中でニップロール部40が配設された位置では、フイルム12にはスペーサ24が設けられている。このため、図7に示すように、フイルム12の使用面12aの一部である両側縁部(スペーサ24が配置された部位)を除く他部である使用部位(圧力検知部位)が従動ローラ40bに接触することがなく、マイクロカプセル28aの破損を有効に回避することができる。
シャーカステン44は、内部に蛍光灯等からなる光源60が配置され、該光源60からの光が上面に設けられたガラス板等からなる窓部62を介して照射されることで、窓部62上を搬送されるフイルム12の品質や状態(傷や塗装むら)を目視等により検査する装置である。
巻取部46は、巻芯16が同軸上に外嵌されセットされる駆動軸64を備え、該駆動軸64には、モータ58からの駆動力がクラッチ機構(パウダークラッチ:PC)66を介して伝達される。これらモータ58、クラッチ機構66及び送出部36を構成するブレーキ機構56は、図示しない信号線によってコントローラ(制御部)67と接続されることで統合的に駆動制御され、フイルム12の巻き替え速度やテンションの調整が図られる。コントローラ67には、製造装置10の起動・停止等のための各種操作スイッチ(図示せず)を設けることもできる。
図8に示すように、切断部47は、巻取部46を構成する駆動軸64の軸中心と、該駆動軸64に最も近いローラ38との間に形成された距離L(矢印X方向で、例えば400mm)の範囲内に配設される。該切断部47は、フイルム12を幅方向(矢印Y方向)に切断するローラーカッタ68と、該ローラーカッタ68での切断時にフイルム12を把持して所望のテンションを維持すると共に、切断後の捲れや反り等を防止するための一対のクランプ機構70、72とを有する。クランプ機構70、72は、フイルム12の非使用部位である両側縁部を把持するように構成され(図1参照)、それぞれフイルム12の使用面12a側の固定部70a、72aと、フイルム12の非使用面12b側で当該フイルム12に垂直な方向に移動自在な可動部70b、72bとを備える。
従って、所望の巻回体18が形成された際、コントローラ67の制御下に又は作業者の人手等により製造装置10でのフイルム12の搬送が停止されると、先ず、クランプ機構70、72によりフイルム12の切断部位近傍が確実に把持され、次いで、ローラーカッタ68により当該フイルム12が幅方向に切断される。この際、製造装置10側に残され、次回の巻回体18に使用されるフイルム12の先端は一方のクランプ機構70によって把持され、巻回体18に巻回されたフイルム12の終端は他方のクランプ機構72によって把持されているため、切断時にフイルム12に捲れや反りを生じることを確実に防止することができる。
従って、作業者は、巻回体18側のフイルム12の終端をクランプ機構72から外した後、粘着テープ20によって当該巻回体18の外表面に容易に固定することができると共に、次回の巻回体18に使用されるフイルム12の先端をクランプ機構70から外した後、粘着テープ20等によって次の巻回体18の巻芯16に容易に且つ正確に固定することができる。
図9は、スペーサ配置部48L(48R)及び接着部材供給部52L(52R)を拡大した概略斜視図である。
図1、図2及び図9に示すように、接着部材供給部52L、52Rは、PETフイルム54が剥離された後のフイルム12の両側縁部(非使用部位)に両面粘着テープ50を貼り付けるため、それぞれ各側縁部に対応して配置され、互いに同一に又は矢印X方向を中心として対称に構成されている。
接着部材供給部52L(52R)は、両面粘着テープ50が長尺に巻回されたテープ原反(テープホルダ)74と、所定のローラ38に対向配置され、テープ原反74から引き出された両面粘着テープ50をフイルム12の前記非使用部位に貼り付けるテープ貼付ローラ76と、テープ原反74から引き出されてテープ貼付ローラ76へと送られる両面粘着テープ50を所望のテンションに維持する中継ローラ78とから構成される。
テープ貼付ローラ76は前記ローラ38と同様に駆動力を持たない、いわゆるフリーローラであり、フイルム12の巻き替え作業の開始時等において作業者等により両面粘着テープ50の一方の粘着面がフイルム12に貼り付けられた後は、搬送されるフイルム12によって引き出される両面粘着テープ50によって連れ回りされる。これにより、両面粘着テープ50は、中継ローラ78によって所望のテンションに維持されつつ、テープ貼付ローラ76とローラ38との間の押圧作用下に、当該フイルム12に沿って連続的に且つ自動的に貼り付けられる。
接着部材供給部52L及び52Rを構成する各構成部品(テープ原反74、テープ貼付ローラ76及び中継ローラ78)は、それぞれブラケット77、79を介してフイルム12の幅方向(矢印Y方向)に架け渡された支持部材80、82に支持されており、矢印Y方向に移動自在且つ所望の位置に固定可能である。このため、搬送されるフイルム12の幅W0に応じて、接着部材供給部52L及び52R間の距離を適宜接近又は離間させることが可能である。
そして、このような接着部材供給部52L、52Rと、スペーサ配置部48L、48Rとの間には、保護シート除去部84L、84Rが設けられる。該保護シート除去部84L、84Rは、接着部材供給部52L、52Rによりフイルム12に貼り付けられた両面粘着テープ50の未使用の粘着面(図中上面側の粘着面)を保護する保護シート(離罫紙)50aを引き剥がす装置である。すなわち、保護シート除去部84L、84Rは、作業者の人手又は図示しない巻取装置等によって、搬送されているフイルム12から上方(矢印Z方向)に保護シート50aを剥離するものであり、除去される保護シート50aをガイドするガイドローラ86a、86bを備えている。
一方、スペーサ配置部48L、48Rは、フイルム12の両側縁部において保護シート50aが剥離された両面粘着テープ50の未使用の粘着面(上面)に対して帯状のスペーサ24を貼り付けるものであり、前記接着部材供給部52L、52Rと同様に、フイルム12の両側縁部に対応してそれぞれ配置され、互いに同一に又は矢印X方向を中心として対称に構成されている。
スペーサ配置部48L(48R)は、当該製造装置10の矢印Z方向上部に設置された本実施形態に係る帯状部材の搬送装置としてのスペーサ搬送機構(帯状ゴム搬送装置)88L、88Rから供給されるスペーサ24を、両面粘着テープ50を介してフイルム12に貼り付けるスペーサ貼付ローラ(帯状部材貼付ローラ)90を備える。
図10に示すように、スペーサ貼付ローラ90の外周面には、幅W3が16mm、深さDが4〜5mm程度の溝部90aが周回形成され、所定のローラ38に対向配置されている。従って、スペーサ搬送機構88L、88Rから搬送されたスペーサ24は、該溝部90a内に巻き掛けられ、その矢印Y方向での位置を規制されつつフイルム12の前記非使用部位へと、両面粘着テープ50を介して確実に且つ正確に貼り付けられる。これにより、スペーサ24のフイルム12の幅方向(矢印Y方向)での貼り付け精度をプラスマイナス1mm程度に規制することができる。
このようなスペーサ貼付ローラ90は、前記のテープ貼付ローラ76と同様、いわゆるフリーローラであり、フイルム12へのスペーサ24の貼り付け作業の開始時等において作業者等に貼り付けられた後は、搬送されるフイルム12によって引き出されるスペーサ24によって連れ回りされる。これにより、スペーサ搬送機構88L、88Rから供給されるスペーサ24は、スペーサ貼付ローラ90とローラ38との間の押圧作用下に、当該フイルム12に沿って連続的に且つ自動的に貼り付けられる。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るスペーサ搬送機構88L(88R)は、スペーサ24が長尺に巻回されたスペーサ原反(帯状部材原反)92と、該スペーサ原反92からスペーサ24を送り出すスペーサ送出部(帯状部材送出部)94と、該スペーサ送出部94から送り出されたスペーサ24をスペーサ配置部48L(48R)へと搬送するスペーサ搬送部(帯状部材搬送部)96とを備える。
スペーサ原反92には、上記した幅W1が15mm、厚みT1が5mmの帯状のネオプレンゴムからなるスペーサ24が、いわゆるボビン巻きに巻回され、例えば、満巻きで約100mとされている。
スペーサ送出部94は、モータ98により回転駆動される駆動ローラ100aと、該駆動ローラ98aと共にスペーサ24を挟み込み送り出す従動ローラ100bとから構成されるフィードロール部(ニップロール部)100を備え、その直後には、スペーサ24が常時所定長送り出されたフリーループ部102が形成される。
フリーループ部102は、スペーサ送出部94により送り出されたスペーサ24が、フィードロール部100とフランジローラ106a(後述する)との間でその自重によって垂下して形成されており、その近傍には当該フリーループ部102の大きさ(垂下した部分の長さ)を検出するため、重力方向(矢印Z方向)に所定距離離間して一対の光電センサ(検出器)104a、104bが設けられる。
これにより、コントローラ67の制御下に、光電センサ104a、104bの検出値に基づきフィードロール部100の駆動が制御されることで、フリーループ部102の下端部を上部の光電センサ104aと下部の光電センサ104bとの間に常時維持することができる。すなわち、フリーループ部102の下端湾曲部の矢印Z方向での上下限位置に光電センサ104a、104bが配置され、上限の光電センサ104aがONするとフィードロール部100が駆動されスペーサ24が送り出される一方、下限の光電センサ104bがONするとフィードロール部100が停止されスペーサ24の送り出しが停止されることで、フリーループ部102の大きさ(下端部の上下方向位置)を常時所定範囲内を保持することが可能となる。
前記フリーループ部102とスペーサ貼付ローラ90の間には、スペーサ搬送部96が設けられる。スペーサ搬送部96は、図示しない支持フレーム等により、略直線状に且つ矢印X方向に対して多少下向きに傾斜して並べられた複数(本実施形態の場合、5個)のフランジローラ106a〜106eと、このうち最下流に位置したフランジローラ106eから略垂直方向(矢印Z方向)に下方に向けて並べられた複数(本実施形態の場合、2個)のフランジローラ106f、106gとを備える。
図11は、スペーサ搬送部96を構成するフランジローラ106a〜106gでスペーサ24を搬送する様子を示す模式説明図である。
図11に示すように、フランジローラ106a〜106gは、いずれも同一のフランジ高さH(例えば、20mm)で構成される一方、そのフランジ幅Wa〜Wgは上流側のフランジローラ106aから下流側のフランジローラ106gにかけて次第に狭幅になるように設定されている。例えば、フリーループ部102直後のフランジローラ106aのフランジ幅Waが30mmとされ、スペーサ貼付ローラ90の直前のフランジローラ106gのフランジ幅Wgが16mmとされ、その間のフランジローラ106b〜106fのフランジ幅Wb〜Wfは、段階的に狭くなるように設定されている。
このように、本実施形態の場合、最上流のフランジローラ106aのフランジ幅Waがスペーサ24の幅W1(15mm)よりも十分に大きく設定されている。従って、ボビン巻きとされたスペーサ原反92からスペーサ24が引き出される際、当該スペーサ24がその幅方向(矢印Y方向)に揺動した場合であっても、フランジローラ106aのフランジ部分に対してスペーサ24が強い接触を生じることを有効に回避することができ、スペーサ24を他のフランジローラ106b等に円滑に導くことができる。しかも、各フランジローラ106a〜106gが下流側に向かって段階的に狭幅となるように設定されているため、より円滑に矢印Y方向での位置決めを行いながらスペーサ24を搬送することができ、スペーサ24と各フランジローラ106a〜106gとの間での搬送抵抗(接触抵抗)を有効に低減することができる。すなわち、いずれかのフランジ幅が急に狭くなるような場合等には、スペーサ24の側面が当該フランジに強く接触し、搬送抵抗が極めて大きく可能性があるからである。
このようなスペーサ搬送機構88L(88R)において、スペーサ原反92からのスペーサ24の引き出しに当たって要する力を測定したところ、スペーサ原反92にスペーサ24が満巻きされた状態(使用開始時等で約100m巻)では約130g、スペーサ24の端末(使用終了間近)では約90gの力が必要であった。スペーサ原反92には、当該スペーサ原反92自体の重さとスペーサ24を形成するゴム材料(ネオプレンゴム)の巻締りによる抵抗とが生じているからである。
従って、仮に、スペーサ原反92に巻回されたスペーサ24を、フリーループ部102やスペーサ送出部94を介することなくフイルム12側から直接的に引き出すように構成した場合には、スペーサ搬送部96で搬送されるスペーサ24に想定外の大きなテンションや該テンションの変動等を生じ、フイルム12への円滑なスペーサ24の貼り付け作業が困難となる可能性がある。すなわち、フリーループ部102やスペーサ送出部94がない場合には、前記のスペーサ24の引き出しに当たっての力が抵抗となってスペーサ24に過大なテンションが生じ、当該スペーサ24がフランジローラ106a〜106gのいずれかに乗り上げて脱落を生じたり、フイルム12自体が搬送方向と反対方向に引き戻されたりする可能性があり、特に、スペーサ24のように弾性を有するゴム材料で構成されている場合には、前記テンションの変動が顕著となる。
そこで、本実施形態に係るスペーサ搬送機構88L(88R)では、スペーサ送出部94を設けると共にその直後にフリーループ部102を設け、フリーループ部102からスペーサ貼付ローラ90までの間のテンションを当該フリーループ部102を形成するスペーサ24の自重のみに依存するように構成している。従って、フリーループ部102の大きさを適切に設定しておくことにより、スペーサ24のように弾性を有するゴム材料の帯状部材を搬送する場合であっても、スペーサ搬送部96でスペーサ24に過大なテンションがかかることや、反対にほとんどテンションがかからずスペーサ24が緩み撓んでしまうようなことを回避することができる。
なお、上記した接着部材供給部52L、52Rの場合と同様に、スペーサ配置部48L、48Rを構成するスペーサ貼付ローラ90及びスペーサ搬送機構88L、88Rを構成するフランジローラ106e〜106gは、それぞれブラケット107、109を介してフイルム12の幅方向(矢印Y方向)に架け渡された支持部材108、110に支持されており、矢印Y方向に移動自在且つ所望の位置に固定可能である。このため、搬送されるフイルム12の幅W0に応じて、スペーサ配置部48L及び48R間やスペーサ搬送機構88L及び88R間の距離を適宜接近又は離間させることができる。なお、フランジローラ106a〜106dやスペーサ原反92、スペーサ送出部94についても同様に移動自在に構成してもよいことは言うまでもない。
次に、基本的には以上のように構成されるフイルム巻回体の製造装置10の動作について、当該製造装置10によるフイルム巻回体の製造方法を例示して説明する。
先ず、送出部36にフイルム原反14をセットすると共に、巻取部46に巻芯16をセットした後、作業者等がフイルム12をフイルム原反14から引き出し、搬送部42のローラ38やニップロール部40に巻き掛けながら、その先端を巻芯16に粘着テープ20等により固定する。この際、引き出したフイルム12について、ガイドローラ57を介してPETフイルム54を剥離すると共に、接着部材供給部52L、52Rやスペーサ配置部48L、48Rを手動等により操作してフイルム12の使用面12aの一部である両側縁部(非使用部位)に両面粘着テープ50を介してスペーサ24を貼り付ける。
なお、このような準備作業に先立ち、今回の巻回体18の製造に用いられるフイルム12の幅W0に対応させて、接着部材供給部52L、52R及びスペーサ配置部48L、48Rの矢印Y方向位置を調整しておく。すなわち、両面粘着テープ50及びスペーサ24をフイルム12の前記非使用部位に対して、図4に示すような所望の寸法で貼り付けできるよう、接着部材供給部52L、52R及びスペーサ配置部48L、48Rを適切にセッティングする。
次いで、コントローラ67等に設けられた図示しない始動スイッチをONして製造装置10の運転を開始すると、コントローラ67の制御下に、モータ58、98、ブレーキ機構56及びクラッチ機構66等が適宜駆動される。
そうすると、フイルム原反14からのフイルム12は、最初のローラ38を通過してPETフイルム54が剥離された後、接着部材供給部52L(52R)において、テープ貼付ローラ76及びローラ38の押圧作用下にその両側縁部(非使用部位)に対して両面粘着テープ50が貼り付けられる(図12参照)。続いて、保護シート除去部84L(84R)で両面粘着テープ50の保護シート50aが剥離されたフイルム12の両側縁部に対し、スペーサ配置部48L(48R)において、スペーサ貼付ローラ90及びローラ38の押圧作用下にスペーサ24が貼り付けられ(図12参照)、当該フイルム12はその状態で巻取部46へと搬送される。
この場合、上記のように、接着部材供給部52L(52R)及びスペーサ配置部48L(48R)のフイルム12の幅方向(矢印Y方向)位置が予め適切に設定されているため、図4に示すように、フイルム12の所望の位置に両面粘着テープ50及びスペーサ24を円滑に且つ正確に貼り付けることができる。
巻取部46では、巻芯16が駆動軸64により所望の回転速度で回転されることにより、フイルム12が巻き取られる。この際、フイルム12の使用面12a側の両側縁部にはスペーサ24が配置されているため、フイルム12の各層間にスペーサ24による空気層Aが形成された所望の巻回体18を得ることができる(図3A及び図3B参照)。なお、図1中の二点鎖線で示すように、本実施形態において、当該巻回体18の軸方向両端側を保護するフランジ22は、製造装置10にセットされる巻芯16に予め固定され巻回体18を一挙に生産可能なように構成しているが、巻芯16にフイルム12を巻き取った後に取り付けることも当然可能である。
このようにして巻取部46で所定長のフイルム12を巻回した巻回体18が得られると、次に、コントローラ67の制御下に又は作業者により切断部47にて巻回体18側と搬送部42側との間でフイルム12が切断される。
すなわち、先ず、フイルム原反14から巻芯16へとフイルム12が所定長巻き替えられると、コントローラ67の制御下に又は作業者の操作により、フイルム12の搬送が停止される。続いて、クランプ機構70、72によりフイルム12が把持されることで、ローラーカッタ68によりフイルム12を所定位置で切断することができる。
これにより、切断されたフイルム12の巻取部46側の終端は、巻回体18の外周面に粘着テープ20により固定して所望の巻回体18が生産される。一方、巻取部46には、次回の巻回体18を構成する巻芯16がセットされ、該巻芯16に切断されたフイルム12の搬送部42側の先端が粘着テープ20により固定され、当該次回の巻回体18の製造が連続して開始される。
なお、使用者(ユーザ)は、このようにして製造された巻回体18を使用して圧力測定を行う際には、先ず、当該巻回体18から圧力測定対象である機械部品等の大きさに対応する所定長のフイルム12を引き出した後、該フイルム12をカッター等の切断具により幅方向に切断し、必要に応じて圧力測定に供されない部位であるスペーサ24が配置された部位(非使用部位)を前記切断具により切断除去する。次いで、当該フイルム12を他方のフイルム25b(図4A参照)と重ね合わせた状態で圧力測定対象によって押圧して発色させ、その発色濃度を所定の測定装置等により読み取ることにより、その圧力分布を測定し、前記圧力測定対象の接触面圧等を測定することができる。
本実施形態に係るスペーサ搬送機構88L(88R)を備える製造装置10では、以上のようにして図3Aに示すような所定の巻回体18を生産することができるが、フイルム原反14から巻芯16へとフイルム12を巻き替える際、製造装置10の各所においてマイクロカプセル28aの破損を確実に防止して、フイルム12の製品不良を回避する必要がある。
例えば、製造装置10では、フイルム12の送り出し、搬送及び巻き取りの各工程におけるテンション値(引張力の値)が不適切な状態にあると、前記製品不良等の原因となるしわやたるみを各所で発生する。すなわち、スペーサ24が貼り付けられたフイルム12では、前記テンション値が高すぎると帯状ゴムからなるスペーサ24が変形し、搬送中や巻き取り時にしわが発生し(図14A参照)、マイクロカプセル28aの潰れを惹起する一方、テンション値が低すぎると特に停止時等にフイルム12にたるみを生じ(図14B及び図14C参照)、再稼動時等にフイルム12の使用部位(圧力検知部位)がローラ38等に接触する可能性がある。
この場合、製造装置10ではコントローラ67の制御下に、実質的にモータ58により駆動されるニップロール部40の搬送力でフイルム12が搬送されるため、ニップロール部40を境として、上流側ではブレーキ機構56を適宜制御することでフイルム原反14からの引き出し速度(引き出し量)を適宜設定することができ、下流側ではクラッチ機構66を適宜制御することで駆動軸64での巻き取り速度(巻き取り量)を適宜設定することができる。すなわち、ニップロール部40が搬送路上でのフイルム12のテンションを遮断するテンションカット部として機能するため、その上流側及び下流側がそれぞれ略独立した最適なテンション値を有することになる。
そこで、図13Aに、送出部36によるフイルム12の送り出しに係る各テンション値での評価結果を示し、図13Bに、巻取部46によるフイルム12の巻き取りに係る各テンション値での評価結果を示す。
図13Aに示すように、この製造装置10の場合には、フイルム12の送り出しについて、当該フイルム12の幅W0(350mm)全体でのテンション値は、14.7N(1.5kgf)〜19.6N(2.0kgf)に設定することが好ましいとの評価結果が得られた。一方、9.8N(1.0kgf)以下の場合には停止時に図14B及び図14Cに示されるようなたるみを発生し、24.5N(2.5kgf)以上の場合には図14Aに示されるようなしわを発生した。すなわち、フイルム12の幅方向1cm当たりの送出テンション値としては、0.422N(0.043kgf)〜0.559N(0.057kgf)に設定することが好ましい。
また、図13Bに示すように、フイルム12の巻き取りについて、当該フイルム12の幅W0(350mm)全体でのテンション値は、9.8N(1.0kgf)〜14.7N(1.5kgf)に設定することが好ましいとの評価結果が得られた。一方、4.9N(0.5kgf)以下の場合には巻取部46での巻き取りが困難であり、19.6N(2.0kgf)以上の場合には図14Aに示されるようなしわを発生した。すなわち、フイルム12の幅方向1cm当たりの巻取テンション値としては、0.275N(0.028kgf)〜0.422N(0.043kgf)に設定することが好ましい。
従って、製造装置10では、コントローラ67の制御下に、例えば、フイルム12の送り出しに係るフイルム12の全幅W0でのテンション値が14.7N(1.5kgf)、巻き取りに係るテンション値が9.8N(1.0kgf)となるように、モータ58、ブレーキ機構56及びクラッチ機構66を駆動制御することで、フイルム12が巻き替え中に破損や搬送不良等によって圧力検知部位(使用部位)で内部状態の変化(この場合には、マイクロカプセル28aの破壊)を生じることを回避して、円滑な巻き替え作業を行うことが可能となるとの結果が得られた。
以上のように、本実施形態に係るスペーサ搬送機構88L(88R)を備えるフイルム巻回体の製造方法及び製造装置10によれば、フイルム原反14から巻芯16へと巻き替えられるフイルム12の一部にスペーサ24を配置することにより、搬送部42等でのフイルム12の使用部位の破損や損傷を回避して、その製品不良を有効に防止することができる。また、巻取部46では、フイルム12をスペーサ24と共に巻き取ることにより、得られる巻回体18には当該スペーサ24による空気層Aが形成され、その巻き取り時や巻き取り後でのフイルム12の破損等も確実に防止することができる。すなわち、本実施形態によれば、フイルム12のような極めて微小な圧力で内部状態(製品状態)に変化を生じるようなフイルムであっても、その破損を防止しながら容易に巻き替えをすることができる。当然、フイルム12より高い圧力で内部状態(製品状態)に変化を生じるようなフイルムや、フイルム表面への損傷等を確実に防止する必要がありその取り扱いに注意を要するようなフイルムに対しても製造装置10及びそれによる製造方法は有効に用いることができる。
また、製造されたフイルム巻回体18は、その各層間に前記空気層Aを有しているため、移動時や使用時等でのフイルム12の使用部位への誤接触を防止することができ、その取扱容易性を向上させることができる。さらに、製造装置10では、スペーサ24を介してフイルム12を巻芯16に所望のテンションで巻き替えることができるため、巻回体18の品質も向上させることができる。
この場合、製造装置10では、両面粘着テープ50の貼り付け、保護シート50aの剥離及びスペーサ24の貼り付けの各工程を、搬送路中の直線部である平板状のシャーカステン44の上面上で行うことができるため、これら各工程を一層容易に且つ正確に行うことができる。すなわち、シャーカステン44上で矢印X方向に略直線状に搬送される位置を有効に利用して、前記各工程を行うことができ、結果として、装置構成の小型化を図ることができる。
そして、本実施形態に係るスペーサ搬送機構88L(88R)によれば、スペーサ送出部94の直後にフリーループ部102を形成すると共に、スペーサ搬送部96を構成する各フランジローラ106a〜106gのフランジ幅Wa〜Wgを下流側に向かって段階的に狭くなるように構成している。このため、特に、ゴム材料のように弾性を有するスペーサ24を搬送する際、当該搬送されるスペーサ24にかかるテンションを適切に維持することができ、帯状部材であるスペーサ24が搬送路上で脱落等を生じることを有効に回避しながら円滑に搬送することができ、フイルム12へと所望の高精度で貼り付けを行うことができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、帯状部材であるスペーサ24としては、接着剤が予め塗布された粘着テープ状のものであってもよく、ゴム材料以外にもスポンジ等でもよい。さらに、スペーサ24をフイルム12に貼り付けるための接着部材としては、両面粘着テープ50以外にも、例えば、液体状の接着剤等を用いることもできる。
また、製造装置10やその製造方法により製造される巻回体18は、必ずしもそのまま製品を構成するものである必要はなく、例えば、一方のフイルム原反から他方のフイルム原反にフイルムを単に巻き替えたのみの場合には、当該他方のフイルム原反が巻回体を構成することになる。
さらに、マイクロカプセル28aは、極めて微小な圧力、例えば、0.005〜0.2MPa程度の圧力で破壊されるものであるとしたが、当然、0.2MPa以上のフイルムも適用可能であることは言うまでもなく、この場合にもフイルム表面への傷つき等を有効に回避することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る帯状部材の搬送装置を備えるフイルム巻回体の製造装置の概略斜視図である。 図1に示す製造装置の概略側面図である。 図3Aは、図1に示す製造装置で製造されるフイルム巻回体の概略斜視図であり、図3Bは、図3Aに示す巻回体の軸線方向に沿う概略断面図である。 図1に示す製造装置で配置されるフイルム及びスペーサの位置関係を示す一部省略拡大断面図である。 図5Aは、ツーシートタイプのフイルムの構成を説明するための一部省略断面説明図であり、図5Bは、モノシートタイプのフイルムの構成を説明するための一部省略断面説明図である。 フイルム原反の製造方法の一例を示す一部省略斜視図である。 図1に示す製造装置のニップロール部付近でのフイルムの搬送状態を示すフイルム幅方向に沿う一部省略断面図である。 図1に示す切断部を拡大した一部省略側面図である。 図1に示すスペーサ配置部及び接着部材供給部を拡大した概略斜視図である。 図1に示すスペーサ配置部でスペーサをフイルムに貼り付けている状態を示す一部省略断面図である。 図1に示すスペーサ搬送機構のスペーサ搬送部を構成するフランジローラでスペーサを搬送する様子を示す模式説明図である。 図1に示すスペーサ配置部及び接着部材供給部でフイルムにスペーサを貼り付けている状態を説明するための一部省略側面図である。 図13Aは、図1に示す製造装置を構成する送出部によるフイルムの送り出しに係る各テンション値での評価結果を示し、図13Bは、図1に示す製造装置を構成する巻取部によるフイルムの巻き取りに係る各テンション値での評価結果を示す。 図14Aは、図1に示す製造装置で搬送されるフイルムにしわが生じた状態を示す一部省略説明図であり、図14Bは、フイルムにたるみが生じた状態を示す一部省略説明図であり、図14Cは、フイルムにたるみ生じた状態を示す一部省略説明図である。
符号の説明
10…フイルム巻回体の製造装置 12…圧力測定フイルム
12a…使用面 12b…非使用面
14…フイルム原反 16…巻芯
18…フイルム巻回体 24…スペーサ
36…送出部 38…ローラ
40…ニップロール部 42…搬送部
44…シャーカステン 46…巻取部
47…切断部 48L、48R…スペーサ配置部
50…両面粘着テープ 52L、52R…接着部材供給部
76…テープ貼付ローラ 88L、88R…スペーサ搬送機構
90…スペーサ貼付ローラ 92…スペーサ原反
94…スペーサ送出部 96…スペーサ搬送部
102…フリーループ部 106a〜106g…フランジローラ

Claims (7)

  1. 帯状部材が巻回された帯状部材原反から前記帯状部材を引き出して搬送する帯状部材の搬送方法であって、
    前記帯状部材原反から帯状部材を送り出す工程と、
    前記送り出された帯状部材を搬送する工程と、
    前記帯状部材を送り出す工程と前記帯状部材を搬送する工程との間において、前記帯状部材を前記帯状部材原反から所定長送り出し、該帯状部材を自重によって垂下させたフリーループ部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする帯状部材の搬送方法。
  2. 帯状部材が巻回された帯状部材原反から前記帯状部材を引き出して搬送する帯状部材の搬送装置であって、
    前記帯状部材原反から帯状部材を送り出す帯状部材送出部と、
    前記送り出された帯状部材を搬送する複数のローラを有する帯状部材搬送部と、
    を備え、
    前記帯状部材送出部と前記ローラとの間には、前記帯状部材が前記帯状部材原反から所定長送り出され、該帯状部材の自重によって垂下したフリーループ部が形成されることを特徴とする帯状部材の搬送装置。
  3. 請求項2記載の帯状部材の搬送装置において、
    前記帯状部材は、弾性を有することを特徴とする帯状部材の搬送装置。
  4. 請求項2又は3記載の帯状部材の搬送装置において、
    前記帯状部材送出部と前記帯状部材搬送部との間には、前記フリーループ部の下端湾曲部の上限位置及び下限位置を規制するための検出器が設けられていることを特徴とする帯状部材の搬送装置。
  5. 請求項4記載の帯状部材の搬送装置において、
    前記検出器の検出結果に基づき、前記帯状部材送出部からの送り出し量を制御する制御部を備えたことを特徴とする帯状部材の搬送装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の帯状部材の搬送装置において、
    前記帯状部材搬送部の下流側には、搬送された帯状部材を被貼付対象に対して貼り付ける帯状部材貼付ローラが配設されていることを特徴とする帯状部材の搬送装置。
  7. 請求項6記載の帯状部材の搬送装置において、
    前記被貼付対象は、前記帯状部材とは別体に搬送されているフイルムであることを特徴とする帯状部材の搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101520747B1 (ko) * 2013-11-07 2015-05-18 김유석 띠형태로 제공되는 부품의 수평식 권취장치

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KR101520747B1 (ko) * 2013-11-07 2015-05-18 김유석 띠형태로 제공되는 부품의 수평식 권취장치

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