JP2009123310A - 光ピックアップ装置およびコマ収差補正方法 - Google Patents

光ピックアップ装置およびコマ収差補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 対物レンズの芯ずれに基づいて発生するコマ収差を補正することが出来る光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 レーザーダイオード1から放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクDに設けられている信号記録層Lに集光させる対物レンズ10を備え、前記対物レンズ10とレーザーダイオード1との間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板11を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や光ディスクに信号の記録動作を行う光ピックアップ装置およびコマ収差補正方法に関する。
光ピックアップ装置から照射されるレーザー光を光ディスクの信号記録層に照射することによって信号の読み出し動作や信号の記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が普及している。
光ディスク装置としては、CDやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般に普及しているが、最近では記録密度を向上させた光ディスク、即ちBlu−ray規格やHD DVD(High Density Digital Versatile Disk)規格の光ディスクを使用するものが開発されている。
CD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が780nmである赤外光が使用され、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が650nmの赤色光が使用されている。
そして、前記CD規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは1.2mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は0.45と規定されている。また、DVD規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは0.6mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は0.6と規定されている。
斯かるCD規格及びDVD規格の光ディスクに対して、Blu−ray規格やHD DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が短いレーザー光、例えば波長が405nmの青紫色光が使用されている。
Blu−ray規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは、0.1mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.85と規定されている。
Blu−ray規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の再生動作や該信号記録層に信号を記録するためにレーザー光を集光させることによって生成されるレーザースポットの径を小さくする必要がある。所望のレーザースポット形状を得るために使用される対物レンズは、開口数が高くなるだけでなく焦点距離が短くなるので、対物レンズの曲率半径が小さくなる。
レーザーダイオードから放射されるレーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズは、レーザーダイオードから放射されるレーザー光が照射される面、即ち入射面と光ディスク側の面、即ち出射面を有している。そして、斯かる入射面及び出射面は異なる曲率半径の曲面にて形成されているが、各面の中心点、即ち芯は同一の光軸上になく、微細ではあるがずれている。
斯かる芯の位置ずれは、一般には芯ずれと呼ばれており、この芯ずれに起因してコマと
呼ばれる収差が発生することになる。斯かるコマ収差が発生すると光ディスクの信号記録層に生成されるスポットの形状が彗星のように頭と尻尾を持つ形状となり、信号の読み取り動作に悪影響を与えるという問題がある。
対物レンズの芯ずれに起因して発生するコマ収差を補正する技術として液晶光学素子を使用したものがある。(特許文献1参照。)斯かる液晶光学素子を使用する方法は、高価となるため補正用の光学素子を使用してコマ収差を補正するようにした技術も提供されている。(特許文献2参照。)
特開2006−185498号公報 特開平7−140381号公報
特許文献2に記載されている技術はコマ収差を補正するために2枚の光学素子を使用しているため、光ピックアップの構成が複雑になるだけでなく、光学部品の数が増加するため製造コストが上昇するだけでなく小型化することが出来ないという問題がある。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ピックアップ装置及びコマ収差の補正方法を提供しようとするものである。
本発明は、レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備え、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明は、コマ収差補正板を入射面が凸レンズ形状、出射面が凹レンズ形状のメニスカス形状にしたことを特徴とするものである。
そして、本発明は、対物レンズのコマ収差発生方向とコマ収差補正板のコマ収差発生方向とが逆方向になるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明は、対物レンズのコマ収差発生方向とコマ収差補正板のコマ収差発生方向とが逆方向になるようにするとともにその収差の発生方向を光ディスクの径方向にしたことを特徴とするものである。
更に、本発明は、レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備え、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設け、対物レンズのコマ収差規格の上限、即ち使用可能なコマ収差量をAとしたとき、0から1/2Aの対物レンズと1/2AからAまでの対物レンズに分類し、分類された対物レンズに対応したコマ収差を生成する補正板にて対物レンズのコマ収差を補正するようにしたことを特徴するものである。
また、本発明は、補正後のコマ収差量が所定値以下になるようにしたことを特徴とするものである。
そして、本発明は、レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備え、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って
発生するコマ収差を補正するコマ収差補正板を設け、対物レンズのコマ収差量の平均をBとしたとき、1/2Bのコマ収差を発生するコマ収差補正板を2枚使用することによって対物レンズのコマ収差を補正するようにしたことを特徴するものである。
本発明の光ピックアップ装置は、レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備え、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設けたので、即ち1つのコマ収差補正板によってコマ収差を補正するようにしたので、安価になるだけでなく、組み立て作業が簡単になり、また小型化に対しても大きな効果を奏するものである。
また、本発明のコマ収差補正方法は、レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備え、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設け、対物レンズのコマ収差規格の上限をAとしたとき、0から1/2Aの対物レンズと1/2AからAまでの対物レンズに分類し、各分類に対応したコマ収差を生成するコマ収差補正板にて対物レンズのコマ収差を補正するようにしたので、コマ収差補正板の選択を容易に行うことが出来、それ故、本発明によれば光ピックアップ装置の製造コストを下げることが出来る。
図1は本発明の光ピックアップ装置を示す概略図、図2は本発明に係るコマ収差補正板と対物レンズとの関係を示す拡大図、図3は対物レンズの芯ずれである偏芯量と収差量との関係を示す図、図4は本発明に係る対物レンズとコマ収差補正板との関係を説明するための図である。
図1において、1は例えば405nmの青紫色光であるレーザー光を放射するレーザーダイオード、2は前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光が入射される回折格子であり、レーザー光を0次光、+1次光及び−1次光に分離する回折格子部2aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板2bとより構成されている。
3は前記回折格子2を透過したレーザー光が入射されるとともにS偏光された大部分のレーザー光を反射させ、且つ一部のレーザー光を透過させる制御膜3aが設けられている偏光ビームスプリッタであり、前記制御膜3aはP方向に偏光されたレーザー光を透過させるように構成されている。4は前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光の中の前記偏光ビームスプリッタ3を透過したレーザー光が照射される位置に設けられているモニター用光検出器であり、その検出出力は前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光の出力を制御するために使用される。
5は前記偏光ビームスプリッタ3の制御膜3aにて反射されたレーザー光が入射される位置に設けられている1/4波長板であり、入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。6は前記1/4波長板5を透過した発散光であるレーザー光が入射されるコリメートレンズであり、入射されたレーザー光を平行光にする作用を成すとともにBlu−ray規格の光ディスクDの保護層による球面収差を補正するために適した位置に設けられている。
7は前記コリメートレンズ6にて平行光に変換されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクDの信号面方向へ反射させる反射ミラーであり、後述するよう
に光ディスクDの信号記録層Lから反射された戻り光が入射されるとともに該戻り光を前記偏光ビームスプリッタ3の方向へ反射させる作用を成すように設けられている。
8は前記偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aを透過した戻り光が入射されるセンサーレンズであり、シリンドリカル面、平面、凹曲面または凸曲面等が入射面側及び出射面側に形成されている。斯かるセンサーレンズ8は戻り光に非点収差を発生させることによってフォーカス制御動作に使用されるフォーカスエラー信号を生成させるために設けられている。
9は前記センサーレンズ8を通過した戻り光が集光されて照射される位置に設けられている光検出器であり、フォトダイオードが配列された4分割センサー等にて構成されている。斯かる光検出器9の構成及び非点収差法によるフォーカスエラー信号の生成動作等は周知であり、その説明は省略する。
10は前記反射ミラー7にて反射されたレーザー光が入射されるとともに入射されたレーザー光を前記光ディスクDに設けられている信号記録層Lに集光させる対物レンズであり、前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光が照射される面、即ち入射面10aの曲率半径が球面と異なり小さくされている。また、前記対物レンズ10の光ディスクD側の面、即ち出射面10bの曲率半径は入射面10aと異なり大きくなるように構成されている。
また、前記対物レンズ10は、例えば4本の支持ワイヤーによって光ディスクDの信号面に対して垂直方向、即ちフォーカス方向への変位動作及び光ディスクの径方向、即ちトラッキング方向への変位動作を可能に設けられているレンズホルダーに固定されている。そして、Blu−ray規格の光ディスクDのように高精度の特性を要求される光ピックアップ装置の中には、対物レンズ10の光ディスクDの径方向に対する傾斜角度を調整することが出来るスキューと呼ばれる調整機能を備えたものが多く開発されている。斯かる対物レンズ10の支持機構やスキュー調整機構は周知であるので、その説明は省略する。
斯かる構成において、対物レンズ10の入射面10aの中心である芯と出射面10bの中心である芯とは、レーザー光の中心である光軸方向から見て同一の光軸上になく僅かにずれた関係にある。斯かる芯ずれに起因して光ディスクDの信号記録層L上に集光されて生成されるスポットにコマ収差が発生することになり、その結果スポット形状が円形にならないという問題が生じることになる。
本発明の光ピックアップ装置は、斯かる問題を解決するために前記反射ミラー7と対物レンズ10との間の光路内に1枚のコマ収差補正板11を設けたことを特徴とするものである。斯かるコマ収差補正板11は、図2に示した拡大図のようにメニスカス形状、即ちレーザー光の入射面11aが凸レンズ形状とされているとともに出射面11bが凹レンズ形状にされている。
斯かる構成において、コマ収差補正板11の入射面11aの形状である凸レンズの曲率半径は球面収差や非点収差を発生させないように大きくなるように構成されている。同様にコマ収差補正板11の出射面11bの形状である凹レンズの曲率半径は球面収差や非点収差を発生させないように大きくなるように構成されている。
そして、本発明では、コマ収差補正板11の入射面11aの中心である芯と出射面11bの中心である芯の位置をずらせるように、即ち芯ずれによってコマ収差を発生させるように構成されている。コマ収差補正板11の入射面11aと出射面11bの芯ずれに基づいて発生させるコマ収差の量は、前述したように対物レンズ10の芯ずれによって発生す
るコマ収差を補正するために適した量になるようにされている。
また、前記コマ収差補正板11の芯ずれによって生成されるコマ収差の発生方向と対物レンズ10の芯ずれによって生成されるコマ収差の発生方向とが逆方向になるように構成されている。即ち、図4は芯ずれによって生成されるコマ収差がある場合におけるスポットの形状を示すものであり、例えばS1が対物レンズ10のコマ収差によって生成されるスポットの形状を示し、S2がコマ収差補正板11のコマ収差によって生成されるスポット形状を示すものである。
図4より明らかなようにコマ収差がある場合に生成されるスポットの形状は彗星のように頭部Hと尻尾部Tがある形状となる。斯かる構成において、本発明は、対物レンズ10のコマ収差の発生方向とコマ収差補正板11のコマ収差の発生方向とが図4に示したように逆方向になるように構成されている。斯かる構成にすることによって対物レンズ10の芯ずれによって生成されるコマ収差を前記コマ収差補正板11の芯ずれによって生成されるコマ収差によって相殺することが出来る。従って、光ディスクDの信号記録層Lに対物レンズ10の集光動作によって生成されるスポットからコマ収差を減少させることが出来る。
本発明はコマ収差補正板11のコマ収差の発生方向を対物レンズ10のコマ収差の発生方向に対して逆方向にすることによってコマ収差の補正動作が行われるが、対物レンズ10のコマ収差の発生する方向を光ディスクDの径方向に一致させると、前述したスキュー調整機能が組み込まれた光ピックアップ装置では、補正出来なかったコマ収差がある場合に対物レンズ10を傾けることによって補正することが出来ることになる。
以上の如く構成された光ピックアップ装置を使用して光ディスクDに記録されている信号の再生動作を行う場合には、レーザーダイオード1に駆動電流が供給され、該レーザーダイオード1から波長が405nmのレーザー光が放射される。前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光は、回折格子2に入射され、該回折格子2を構成する回折格子部2aによって0次光、+1次光及び−1次光に分離されるとともに1/2波長板2bによってS方向の直線偏光光に変換される。前記回折格子2を透過したレーザー光は、偏光ビームスプリッタ3に入射され、該偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aにて大部分が反射されるとともに一部のレーザー光は透過してモニター用光検出器4に照射される。
前記制御膜3aにて反射されたレーザー光は、1/4波長板5を通してコリメートレンズ6に入射され該コリメートレンズ6の働きによって平行光に変換される。前記コリメートレンズ6によって平行光に変換されたレーザー光は、反射ミラー7にて反射された後コマ収差補正板11を通して対物レンズ10に入射される。前記対物レンズ10に入射されたレーザー光は該対物レンズ10の集光動作によって光ディスクDの信号記録層Lにスポットとして照射されることになる。このようにして、レーザーダイオード1から放射されるレーザー光は、光ディスクDの信号記録層Lに所望のスポットとして照射されるが、この場合における対物レンズ10の開口数は0.85になるように設定されている。
また、前述した対物レンズ10によるレーザー光の集光動作が行われるとき、信号記録層Lと光ディスクDの信号入射面との間にある保護層の厚みの相違によって球面収差が発生するが、本実施例に示したコリメートレンズ6を光軸方向へ変位させることによってこの球面収差が最も少なくなる位置に調整固定することが出来る。斯かる調整固定動作は一般的に行われており、その説明は省略する。
前述した動作によってレーザー光の光ディスクDに設けられている信号記録層Lへの照
射動作が行われるが、斯かる照射動作が行われるとき、該信号記録層Lから反射される戻り光が対物レンズ10に対して光ディスクD側から入射される。前記対物レンズ10に入射された戻り光は、コマ収差補正板11、反射ミラー7、コリメートレンズ6及び1/4波長板5を通して偏光ビームスプリッタ3に入射される。前記偏光ビームスプリッタ3に入射される戻り光は、前記1/4波長板5によってP方向の直線偏光光に変換されているので、該偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aを透過することになる。
前記制御膜3aを透過したレーザー光である戻り光は、センサーレンズ8に入射され、該センサーレンズ8の働きによって非点収差が発生せしめられる。前記センサーレンズ8によって非点収差が発生せしめられた戻り光は、該センサーレンズ8の集光動作によって光検出器9に設けられている4分割センサー等のセンサー部に照射される。このようにして戻り光が光検出器9に照射される結果、該光検出器9に組み込まれているセンサー部に照射されるスポット形状の変化を利用して周知のようにフォーカスエラー信号の生成動作が行われる。前記センサー部から生成されるフォーカスエラー信号を利用して対物レンズ10を光ディスクDの信号面に対して垂直方向へ変位させることによって周知のフォーカス制御動作を行うことが出来る。
また、本実施例では説明しないが、回折格子2によって生成される+1次光と−1次光を利用した周知のトラッキング制御動作を行うことが出来るように構成されており、斯かるトラッキング制御動作にて対物レンズ10をトラッキング方向へ変位させることによって光ディスクDに記録されている信号の読み取り動作を行うことが出来る。
前述したように光ディスクDに記録されている信号の読み取り動作は行われるが、斯かる読み取り動作が行われているとき、モニター用光検出器4にレーザー光の一部が照射されているので、該モニター用光検出器4から得られるモニター信号のレベル変化を利用してレーザーダイオード1に供給される駆動電流値を制御することが出来る。
レーザーダイオード1に供給される駆動電流値を制御することによってレーザー光の出力を制御することが出来るので、光ディスクDに記録されている信号の再生動作だけでなく該光ディスクD1に信号を記録する場合に要求されるレーザー出力の調整動作も行うことが出来る。
以上に説明したようにレーザーダイオード1から放射されるレーザー光は対物レンズ10の集光動作によって光ディスクDの信号記録層Lに集光されて該信号記録層L上にスポットが生成されるが、前述したように構成されたコマ収差補正板11による対物レンズ10に対するコマ収差補正動作が行われるので、コマ収差のないスポットを生成することが出来る。
次に本発明のコマ収差補正方法について図3を参照して説明する。図3はコマ収差補正板11の入射面11aの中心と出射面11bの中心とのずれの大きさ、即ち偏芯量と収差量との関係を示すものであり、直線Cがコマ収差の変化を示し、直線Aが非点収差の変化を示すものである。
図3より明らかなように偏芯量に対する収差の大きさはコマ収差の方が非点収差と比較して格段に大きいことが分かる。非点収差量が小さくなる理由は、メニスカス形状のコマ収差補正板11を構成する入射面11aである凸レンズ形状の曲率半径及び出射面11bである凹レンズ形状の曲率半径が大きいことによるものである。
図3に示す特性からコマ収差補正板11の製造時に偏芯量を設定することによって発生させるコマ収差量を決定することが出来るので、対物レンズ10の芯ずれに伴って生成さ
れるコマ収差の量を補正するために適したコマ収差を生成するようなコマ収差補正板11を製造することが出来る。斯かるコマ収差補正板11は、入射面11aである凸レンズ形状の曲率半径及び出射面11bである凹レンズ形状の曲率半径が大きいだけでなくコマ収差のみの補正を行う構成であるので、所望のコマ収差を発生させるコマ収差補正板11を簡単且つ安価にて製造することが出来る。
前述したようにコマ収差補正板11は容易に所望のものを製造することが出来るが、対物レンズ10は入射面10aの曲率半径が小さいだけでなく、球面収差等の収差や開口数等を考慮する必要があるので、製造が困難であり、製造される対物レンズ10は収差量等が大きくバラつくことになる。
本発明は、対物レンズ10のバラつき等に対応したコマ収差補正板11を選別することによってコマ収差を補正する方法を提供するものである。
対物レンズ10として規格上使用可能なコマ収差量の上限を40mλrms(ここで、mはミリ、λは波長、rmsは二乗平均平方根)とすると、半分である20mλrmsより少ないコマ収差を生成する対物レンズ10Dとそれ以上のコマ収差を生成する対物レンズ10Uとに別け、各対物レンズ10Dと対物レンズ10Uに適したコマ収差を発生するコマ収差補正板11Dとコマ収差補正板11Uとを製造すれば良い。
即ち、対物レンズ10Dはコマ収差量が0〜20mλrmsであるので、この対物レンズ10Dのコマ収差を補正するために使用されるコマ収差補正板11Dとしてコマ収差量が10mλrmsのものを製造して使用すれば良い。斯かるコマ収差を生成するコマ収差補正板11Dを使用して対物レンズ10Dのコマ収差を補正すると、そのコマ収差量を10mλrms以下にすることが出来る。
また、対物レンズ10Uはコマ収差量が20〜40mλrmsであるので、この対物レンズ10Uのコマ収差を補正するために使用されるコマ収差補正板11Uとしては、コマ収差量が30mλrmsのものを製造して使用すれば良い。斯かるコマ収差を生成するコマ収差補正板11Uを使用して対物レンズ10Uのコマ収差を補正すると、そのコマ収差量を10mλrms以下にすることが出来る。
このように対物レンズ10のコマ収差量にバラつきがあっても対物レンズ10をコマ収差量に基づいて2つに分別し、その分別された対物レンズ10のコマ収差を補正するために適したコマ収差を発生するコマ収差補正板11を2種類製造すれば良いので、製造コストを下げることが出来る。
本実施例では、対物レンズ10の規格上使用可能なコマ収差量の上限を40mλrmsとしたが、この数値は限定されるものではなく、この数値をAとした場合には、0〜1/2Aまでの対物レンズ10Dと1/2A〜Aまでの対物レンズ10Uとに分別し、各対物レンズと組み合わせて使用されるコマ収差補正板11Dとして1/4Aのコマ収差を生成するものを使用し、コマ収差補正板11Uとして3/4Aのコマ収差を生成するものを使用すれば良い。
本発明のコマ収差補正方法に係る第1の実施例は前述したように構成されているが、次に第2の実施例について説明する。
対物レンズ10として規格上使用可能なコマ収差量の上限を40mλrmsとして、対物レンズ10を製造し、その製造された1ロット分、即ち同一の製造装置にてまとめて製造された対物レンズ10のコマ収差量の平均値が30mλrmsの場合、15mλrms
のコマ収差を発生するコマ収差補正板11を製造し、このコマ収差補正板11を2枚重ねて使用すれば良い。
斯かる15mλrmsのコマ収差を生成するように製造されたコマ収差補正板11を2枚重ねて使用し、平均30mλrmsのコマ収差を発生する対物レンズ10のコマ収差を補正するように構成すると、光ディスクDの信号記録層Lに集光されて生成されるスポットのコマ収差の平均値を0mλrmsにすることが出来る。
本実施例では、対物レンズ10の規格上使用可能なコマ収差量の上限を40mλrmsとし、平均値を30mλrmsにしたが、この数値は限定されるものではなく、このコマ収差の平均値をBとした場合には、コマ収差補正板11として1/2Bのコマ収差を生成するものを2枚使用すれば良い。
尚、本実施例では、コマ収差補正板11を反射ミラー7と対物レンズ10との間に設けたが、その他の光路内、例えばコリメートレンズ6と反射ミラー7との間に設けることも出来る。
本発明の光ピックアップ装置を示す概略図である。 本発明に係るコマ収差補正板と対物レンズとの関係を示す拡大図である。 対物レンズの芯ずれである偏芯量と収差量との関係を示す図である。 本発明に係る対物レンズとコマ収差補正板との関係を説明するための図である。
符号の説明
1 レーザーダイオード
2 回折格子
3 偏光ビームスプリッタ
6 コリメートレンズ
7 反射ミラー
10 対物レンズ
11 コマ収差補正板
D 光ディスク

Claims (8)

  1. レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備えた光ピックアップ装置であり、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. コマ収差補正板を入射面が凸レンズ形状、出射面が凹レンズ形状のメニスカス形状にしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 対物レンズのコマ収差発生方向とコマ収差補正板のコマ収差発生方向とが逆方向になるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  4. 対物レンズのコマ収差発生方向を光ディスクの径方向にしたことを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  5. レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備えた光ピックアップ装置のコマ収差補正方法であり、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正する1枚のコマ収差補正板を設け、対物レンズのコマ収差規格の上限をAとしたとき、コマ収差量が0から1/2Aの対物レンズと1/2AからAまでの対物レンズに分類し、各分類に対応したコマ収差を生成するコマ収差補正板にて対物レンズのコマ収差を補正するようにしたことを特徴するコマ収差補正方法。
  6. コマ収差量が0から1/2Aの対物レンズと組み合わせて使用されるコマ収差補正板のコマ収差量を1/4A、コマ収差量が1/2AからAの対物レンズと組み合わせて使用されるコマ収差補正板のコマ収差量を3/4Aに設定したことを特徴とする請求項5に記載のコマ収差補正方法。
  7. 補正後のコマ収差量が所定値以下になるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のコマ収差補正方法。
  8. レーザーダイオードから放射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる対物レンズを備えた光ピックアップ装置のコマ収差補正方法であり、前記対物レンズとレーザーダイオードとの間の光路内に該対物レンズの芯ずれに伴って発生するコマ収差を補正するコマ収差補正板を設け、対物レンズのコマ収差量の平均値をBとしたとき、1/2Bのコマ収差を発生するコマ収差補正板を2枚使用することによって対物レンズのコマ収差を補正するようにしたことを特徴するコマ収差補正方法。
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