JP2009096805A - Ppar−ガンマアクチベーターを使用する瘢痕化および関連状態の処置 - Google Patents

Ppar−ガンマアクチベーターを使用する瘢痕化および関連状態の処置 Download PDF

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Abstract

【課題】皮膚に影響する状態の処置のための有効な薬剤を提供する。
【解決手段】障害性繊維芽細胞または筋繊維芽細胞機能、過剰マトリクス生産、結節性筋膜炎またはデュピュイトラン拘縮によって特徴付けられる皮膚に影響する状態の処置のための医薬の製造におけるペルオキソーム増殖因子アクチベーターレセプターガンマ(PPARγ)のアクチベーターの使用。該アクチベーターは、ピオグリタゾン、チアゾリジンジオン、4−フェニルオキシエチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール、15−デオキシ−デルタ−12,14−プロスタグラジンJ2等を含む。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、ペルオキソーム増殖因子(proliferator)アクチベーターレセプターガンマ(PPARγ)でのアゴニストとして有効な化合物についての新規の使用(用途)に関する。
発明の背景
外傷または外科手術後の過剰の瘢痕形成は、体の美観を損なうこと、かゆみおよび疼痛および臓器機能不全につながり得る。肥厚性瘢痕およびケロイドは、軽微な傷害、例えば耳朶穿刺(ear piercing)でさえも発生し得る皮膚繊維形成状態である。これらはヒトに独特であり、そして皮膚および皮下組織中のコラーゲンの過剰な沈着によって特徴付けられる。ケロイドのサイズは、丘疹の数ミリメーターの直径からフットボール大またはより大きい範囲である。ケロイド、肥厚性瘢痕および通常の瘢痕の間の相違は、外観、組織学的形態および成長因子に応答する細胞性機能を含む。
肥厚性瘢痕化は、外傷または火傷治癒後の、真皮と隣接皮下組織の上昇した繊維性結合組織によって特徴付けられる。ケロイドは、皮膚傷害後の皮膚および隣接皮下組織中に見出される密集したコラーゲン性材料からなる、特有の過剰形成性繊維性結合組織の結節性の、しばしば分葉した、堅く、可動性の非カプセル化塊からなる節を典型的に含む。臨床的に、ケロイドは、起源の傷の通常の範囲を超えて成長する瘢痕として定義され、それは肥厚性瘢痕と異なって、時間とともに退行することはまれである。約15−20%の黒人、ヒスパニックおよび東洋人はケロイドに罹患していると評価され、そして可能な遺伝的素因を理解する作業が進行中である。
皮膚繊維芽細胞および筋繊維芽細胞は、瘢痕形成で主要な役割を演じる。この明細書では、さらに限定しない場合は、用語「繊維芽細胞」は、繊維芽細胞および/または筋繊維芽細胞または繊維芽細胞の全ての他のサブタイプを含むものと理解される。
ケロイド繊維芽細胞は、高レベルのコラーゲン、フィブロネクチン、エラスチン、およびプロテオグリカンを生産する。ケロイドにおけるコラーゲン合成は、通常の非瘢痕性皮膚よりも20倍大きい。ケロイドに由来する繊維芽細胞は、フィブロネクチン生合成速度の4倍もの増加を呈することが知られる。ケロイド繊維芽細胞はまた、代謝的モジュレーター、例えばグルココルチコイド、ヒドロコルチゾン、成長因子およびフォルボールエステルに対して、通常の繊維芽細胞と比較して、異常型応答を示す。これらの代謝的モジュレーターへの、ケロイド繊維芽細胞の変化した応答は、ケロイド形成の病原性へ寄与すると考えられる。肥厚性瘢痕からの繊維芽細胞はまた、インビトロのコラーゲン生産の穏やかな上昇を呈するが、しかしこれらの、代謝的モジュレーターへの応答は、通常の繊維芽細胞と類似する。肥厚生瘢痕からの繊維芽細胞は、傷環境中に存在する多重刺激性効果から生じる過剰増殖性表現型を表し得る証拠がある。この表現型は、過剰刺激、例えば過剰な成長因子がなくなると、逆転することができる。ケロイド繊維芽細胞はしかし、傷形成後不可逆的にスイッチオンされる独特な表現型を表す。またケロイドでの脂質生物学のアンバランスがある証拠がある。
傷形成後、治癒機構は、損傷の原因にかかわらず同じであり、そして3相であると考えられ得る;即座の止血相、早期顆粒化および再上皮相、および皮膚修復および再モデリングの後期相。止血過程は、血小板プラグおよびフィブリン凝固の形成に関係する。早期顆粒化および再上皮相は、傷部位および大きさに依存して、傷害後21日まで起こる。血小板に由来する成長因子は、繊維芽細胞を刺激し、顆粒化組織を生産し、これは毛細血管でよく供給されるコラーゲンマトリックスおよび傷表面の再上皮化につながる上皮細胞の成長を含む。コラーゲンマトリクスは、皮膚修復および再モデリング相中に強化を経験し、そして血管質の減少がある。この相は、傷後2年まで継続することができる(Martindale, 32nd Edition)。顆粒化組織形成は、通常組織から炎症の領域ヘの繊維芽細胞の複製および有糸分裂、および少なくともある割合のこれらの、筋繊維芽細胞表現型に向かう調節に関係する。血管形成(毛細血管の供給)は、同等のやり方で起こり、そして顆粒化組織はその典型的な特徴を獲得する。傷修復の重要な部分は、傷収縮または閉鎖である。筋繊維芽細胞(または顆粒化組織繊維芽細胞)は、傷収縮に付随する収縮性力の発生の原因となり、そしてアルファ−平滑筋アクチン含有ストレス繊維の存在によって特徴付けられる。傷が閉鎖するときに、瘢痕組織へ向かう漸進的進展が起こり、これは血管細胞および筋繊維芽細胞の消失に関係する。この現象は、瘢痕の確立で終わる。
顆粒化組織細胞が排除されないときに、病理学的瘢痕化、すなわち肥厚性およびケロイド瘢痕であって高度の細胞質性によって両方特徴付けられるものの発達がある。顆粒化組織と瘢痕の間の移行中に観察される細胞数の減少は、アポトーシスによって大きな程度に達成されることが示された。進行性アポトーシス性波は、顆粒化組織筋繊維芽細胞の漸進的消失の原因となる。顆粒化組織細胞のアポトーシスは、傷閉鎖後に起こり、そして細胞消失の単純な波を生産するよりむしろ連続的に標的細胞に影響するようである(Gabbiani, Pathol. Res. Pract. 192(7):708-711, 1996)。最近、肥厚性瘢痕が、通常の皮膚または治癒したドナー部位よりも、アルファ平滑筋アクチンのための繊維芽細胞染色(筋繊維芽細胞としてこれらを含む)のより大きい数を有することが示された。さらに肥厚性瘢痕が再モデルする時間に連れて、繊維芽細胞および筋繊維芽細胞の数が減少する(Nedelec et al, surgery 130(5):798-808, 2001)。
ケロイドに由来する繊維芽細胞培養物では、アポトーシス性細胞のパーセンテージは、すべての細胞株について1%であると示された。これらのレベルは、通常の繊維芽細胞を含む細胞培養物中で見出されるものより50%低かった。またケロイドの中心に由来する繊維芽細胞は、辺縁に由来するものよりより急速に増殖する。これは、ケロイドが細胞成長と細胞死の間の異常バランスによって生じ得ることを示唆する(Luo et al, Surgery 107:87-96, 2001)。他の研究は、ケロイドからの繊維芽細胞がアポトーシスのより低い率を有すること、およびアポトーシス経路にリンクする、重要な腫瘍抑制遺伝子である、遺伝子p53中の突然変異の証拠があったことが示された(Ladin et al., Wound Repair Regen. 6(1):28-37, 1998)。
病理学的瘢痕化状態が筋繊維芽細胞の集団の永続性存在によって引き起こされ得るといういま増加しつつある証拠がある。加えて、不快な皮膚状態である硬皮症において、通常の皮膚と比較して、皮膚性筋繊維芽細胞が優勢であるという証拠がある。硬皮症は、高罹病率を有する一般的でない繊維形成性障害である。それは侵略的な障害であり、ここで広範な繊維芽細胞増殖および内皮性細胞機能不全のための、広範な皮膚繊維形成という結果となる過剰な免疫活性化がある。それはしばしば、Raynaud症候群から発症する。
外科手術を含む処置戦略は、肥厚性瘢痕のために有効であり得る;しかし、ケロイドの処置は乏しい。付属的治療、例えばステロイドのない再発率は45%から100%で変化するため、外科的手術は、良好な選択肢ではない。病変内ステロイド、例えばトリアムシノロンでのケロイドの処置は、しばしば有効でなく、そして患者の大部分は、1年以内に再発を有する。また副作用がある。ケロイドを生じやすい患者における予防を与えるやり方は何らないようである。現在、肥厚性瘢痕を予防するやり方はまたない。新しい処置および予防的手段が、異常な瘢痕化、特にケロイドのため必要であることが明かである。
PPARγレセプターは、核内ホルモンレセプターのPPAR(ペルオキシソーム増殖因子活性化レセプター)ファミリーの1サブタイプである。脂質およびグルコース代謝、脂肪細胞分化、炎症性応答およびエネルギーホメオスタシスにおける重要なレギュレーターとして機能することが示された。
チアゾリジンジオン系であるロシグリタゾンおよびピオグリタゾンは、II型糖尿病におけるインスリン抵抗性の処置のために使用されている。PPARγのチアゾリンジオンアクチベーターはまた、血管筋細胞およびマクロファージで抗増殖性および抗炎症性効果を有することが示された。さらに、トログリタゾンは、乾癬でのケラチン生成細胞へ抗増殖性効果を有することが示された。この疾患では、ケラチン生成細胞過剰増殖および免疫機能不全は、主要な構成要素である。そのような化合物およびそれらの治療における有用性は、US−A−5594015、US−A−5824694、US−A−5925657およびUS−A−5981586に記載される。
逆に、PPARのアルファサブタイプ(PPARα)のアクチベーターであって、クロフィブレートおよびゲムフィブロジルのような化合物を含むものは、上皮障壁発症を増強するそれらの能力についてUS−A−6060515に記載された。経上皮水分喪失に及ぼす影響を経由して作用して、肥厚性瘢痕およびケロイドはそのような処置に感受性であると主張されている皮膚状態の多数の例に含まれる。
発明の要約
驚くべくことに、PPARγアクチベーター、例えばピオグリタゾンが筋繊維芽細胞の細胞数を減少させる能力を有することが示された。したがって、それを使用し、ケロイドおよび肥厚性瘢痕形成を処置し、そして硬皮症を処置し得る。これは、筋繊維芽細胞の選択されたアポトーシスまたは筋繊維芽細胞への繊維芽細胞分化への阻害効果が、肥厚性瘢痕化の形成を予防し、または通常の瘢痕に向かう再モデリングを加速し得、またはケロイドの組織再モデリングを容易化し、その結果それがサイズを減少させ、または消失させ、そして皮膚浮腫、皮膚肥厚化および硬化、その後の萎縮および拘縮を含む硬皮症の症状を処置し得るという理解に基づく。
本発明によって、ケロイド、肥厚性瘢痕、硬皮症、異常筋繊維芽細胞機能または結節性筋膜炎に付随する他の皮膚疾患、またはデュピュイトラン拘縮を処置、例えば制御または予防することができる。
図面の簡単な説明
図1 1ng/ml TGF−ベータ1を補足した繊維芽細胞分化培地中のA:0μM、B:0.1μM、C:1μM、D:10μM ピオグリタゾン。矢印は、DAB陽性筋繊維芽細胞の例を示す。
図2 A:ピオグリタゾンの不存在下の1ng/ml TGF−ベータ1を補足した分化培地中で培養される繊維芽細胞(x100)、B:ピオグリタゾン(10μM)と培養された分化した繊維芽細胞(x100)、C:高倍率拡大図(x200)、豊富で拡大された細胞骨格フィラメント(矢印)に基づいて筋繊維芽細胞であると考えられる細胞を示す分化された繊維芽細胞、D:ピオグリタゾン処理した(10μM)分化した繊維芽細胞の高倍率拡大図(x200)。
図3 A:典型的な大きさ、拡大した形態学および優勢な筋原繊維(矢じり)を示すピオグリタゾン処置に曝露されていない培養物からの筋繊維芽細胞。B:α平滑筋陽性細胞(大矢)を示すピオグリタゾン処置した培養物であって、周辺の通常の繊維芽細胞と比較して、明確に収縮しおよび丸くなったもの。また膜ブレビング(矢じり)の証拠があり、これは壊死性死よりむしろアポトーシスを示唆する。CおよびD:ピオグリタゾン処置した培養物。大矢で標識された筋繊維芽細胞は、強いがなお散在性の細胞質染色を示す。
好ましい実施態様
任意のPPARγアクチベーターをこの発明で使用し得る。ただしそれは望ましい活性を有することを条件とする。このレセプターの周知アクチベーターは、チアゾリジンジオン系の、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグルタゾンおよびシグリタゾンを含む。他の非チアゾリジンジオン化合物は最近同定され、たとえばフェニルアルカン酸は、WO97/31907およびWO00/08002に記載され、オキサゾールおよびチアゾールは、WO99/38845に記載され、オキシミノアルカン酸はWO01/38325に記載され、安息香酸誘導体は、WO01/12612に記載され、スルホンアミドは、WO99/58510に記載され、β−アリール−α−オキシ置換アルキル化ルボン酸はWO00/50414に記載され、そしてキノリンは、WO00/64876およびWO00/64888に記載される。加えて、天然化合物15−デオキシ−Δ−12,14−プロスタグランジンJ2はまた、PPARγについてのリガンドであること、およびこのレセプターを経由して介在される効果を有することが示された(Forman et al, Cell 93(5):813-819, 1995)。類似の効果がまた、15−デオキシ−Δ−12,14−プロスタグランジンJ2(Kliewer et al., Cell 83(5) : 813-819, 1995)のメタボライトについておよび種々の脂肪酸およびエイコサノイドについて示された(Kliewer et al, PNAS USA 94(a):4318-4323, 1997)。
PPARγによって許容される構造的変異にもかかわらず、このレセプターの活性化のための生物学的効果における実質的な類似性がある。PPARアゴニストは、これらのレセプターへの共通結合様式を共有する。これらのアゴニストの化学的構造の相違に関わらず、これらのアゴニストリガンドの酸性頭基は、AF2ヘリックスのチロシン残基および/またはヘリックス−5のヒスチジンまたはチロシン残基からの水素結合を受け入れる(WO01/17994の記載参照)。PPARγレセプターを活性化する能力を有する化合物は、この発明で有用であることが予測できる。本発明のこの用途のための好ましい剤は、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、シグリタゾン、トログリタゾン、イサグリタゾン、ダルグリタゾン、およびエングリタゾンを含む。このような化合物のプロドラッグまたはメタボライトを使用できることが認識される。
製剤および投与
本発明の用途のために、治療的化合物は典型的に、病変内または皮下注射によって、ヒト患者に局所的に投与する。経口および非経腸投与を、実施者には明らかな適当な状況で使用する。好ましくは、組成物を、正確な投与量の単一投与のため好適な単位投与形態で投与する。
局所用製剤を調製するために、化合物の治療的有効濃度を、当業界で既知のように、皮膚科医的ビヒクル中に置く。投与すべき治療的化合物の量および化合物の局所用製剤中の濃度は、選択されたビヒクル、患者の臨床条件、副作用および製剤中の化合物の安定性に依存する。こうして、医師は、適当な濃度の治療的化合物を含む適当な調製品を使用し、そして投与される製剤の量を、問題の患者のまたは類似の患者の臨床的経験に依存して選択する。
局所用製剤のための治療的化合物の濃度は、約0.01mg/mlないし約100mg/mlの範囲である。典型的に、局所製剤のための治療的化合物の濃度は、約0.1mg/mlないし約10mg/mlの範囲である。治療的化合物の固体分散物並びに溶解された調製品を使用し得る。こうして、正確な濃度は、適度な経験的操作に付し、治療的応答を最適化する。100グラムのビヒクルあたり約1000mgの治療的化合物が、皮膚病変の処置において有用であり、1.0%重量/重量(w/w)製剤を提供する。好適なビヒクルは、鉱油、ペトラタムなどを使用した水中油または油中水乳化物並びにゲル例えばヒドロゲルを含む。
代替的局所製剤は、シャンプー調製品、経口ペースト、および口洗浄調製品を含む。治療的化合物の濃度は、典型的に、局所製剤について言及した通りである。
治療的化合物は所望により、経皮治療系の使用によって局所的に投与する(Barry, Darmatological Formulations, Marcel Dkker, 1983, p. 181 およびそこの引用参照)。そのような局所送達系は低分子量薬物の経皮的(transdermal)投与のために大部分は設計されたが、定義としては、これらは経皮膚的(percutaneous)送達が可能である。これらは、速度制御多孔性膜の適当な選択によって、本発明の治療的化合物の投与に容易に適合させ得る。
通常には、水性エアロゾルを、治療的化合物の水性溶液または懸濁液を、慣行的な薬学的に許容される担体および安定剤とともに、製剤することによって作成する。担体および安定剤は、特定の化合物の要件で変化するが、典型的には非イオン界面活性剤(Tweens、Pluronics、またはポリエチレングリコール)、無毒性タンパク質、例えば血清アルブミン、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、アミノ酸、例えばグリシン、バッファー、塩、糖または糖アルコールを含む。エアロゾルは一般には、等張性溶液から調製する。
経口投与のために、固体または液体単位投与形態を調製できる。固体組成物、例えば錠剤を調製するために、治療的化合物を、薬学的希釈剤または担体としての慣行的成分、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、珪酸マグネシウムアルミニウム、硫酸カルシウム、スターチ、ラクトース、アラビアガム、メチルセルロースおよび機能的類似材料と混合して、製剤とする。カプセルを、治療的化合物を、不活性薬学的希釈剤と混合し、そして混合物を適当なサイズのハードゼラチンカプセル内に充填することによって調製する。ソフトゼラチンカプセルを、治療的化合物のスラリーの、許容可能な植物油、軽液体ペトロラタムまたは他の不活性オイルとの機械カプセル化によって調製する。
経口投与のための流体単位投与形態、例えばシロップ、エリキシル、および懸濁剤を調製できる。水溶性形態を、糖、芳香性風味剤および保存料と一緒に水性ビヒクル中に溶解し、シロップを形成できる。エリキシルは、ヒドロアルコール性(例えばエタノール)ビヒクルを、好適な甘味料、例えば糖およびサッカリンともに、芳香性風味剤とともに使用することによって調製できる。懸濁剤を、水性ビヒクルで、懸濁化剤、例えばアラビアガム、トラガカントガム、メチルセルロース等の助けによって調製できる。
非経腸使用のための適当な製剤は、通常の能力の当業者に明かである。通常は、治療的化合物を、約0.01−約100mg/mlの濃度で水性溶液において調製する(以下に議論する)。より典型的に、約0.1−約10mg/mlの濃度である。製剤は、無菌であり、皮膚内、関節内、筋肉内、血管内および皮下を含む種々の非経腸経路のため好適である。
治療的化合物に加えて、組成物は、所望の製剤に依存して、薬学的に許容される、非毒性担体または希釈剤であって、動物またはヒト投与のための医薬組成物を形成するために一般的に使用されるビヒクルを含むものを含み得る。希釈剤は、組み合わせの生物学的活性に不当に影響しないように選択される。注射可能製剤のために特に有用であるそのような希釈剤の例は、水、種々の生食水溶液、リンガー液、デキストロース溶液およびHank's溶液である。加えて、医薬組成物または製剤は、添加剤、例えば他の担体、アジュバントまたは非毒性、非治療的、非免疫原性安定剤などを含み得る。
さらに、賦形剤を製剤中に含み得る。例は共溶媒、界面活性剤、油、湿潤剤、柔軟剤、保存料、安定剤および酸化防止剤を含む。任意の薬学的に許容されるバッファー、例えばトリスまたはリン酸バッファーを使用し得る。有効量の希釈剤、添加剤および賦形剤は、溶解性、生物学的活性等の観点で薬学的に許容される製剤を取得するために有効なそれらの量である。
用語「単位投与形態」は、それぞれの単位が要求される薬学的希釈剤、担体またはビヒクルに付随して望まれる薬学的効果を生産するよう計算された活性材料の前決定された量を含む、ヒト対象および動物のための単位的用量として好適な物理的に区別可能な単位をいう。この発明の単位投与形態のための明細は、(a)活性材料の独特な特徴、および達成されるべき特定の効果および(b)ヒトおよび動物での使用のためのそのような活性材料を混ぜ合わせる技術に固有の限定によって定義されかつ依存する。
単位投与形態の例は、錠剤、カプセル、丸薬、粉末ポケット、ウエハー、座薬、顆粒、カシェ、小さじ一杯(teaspoonful)、大さじ一杯(tablespoonful)、スポイト1本(droppersful)、アンプル、バイアル、定量放出量のエアロゾル、前記のもののいずれかの複数に分離されたもの、およびここに記載のような他の形態である。
こうして本発明の組成物は、慣行の、薬学的許容可能な局所、経口または非経腸投与のためのビヒクルと製剤化し得る。製剤はまた、小量のアジュバント、例えばバッファーおよび保存料を含み、等張性、生理学的およびpH安定性を維持し得る。調製、製剤および投与の手段は、当業界既知である。一般にRemington's Pharmaceutical Science 15th ed., Mack Publishing Co., Easton, PA/.(1980)を参照。
任意の数の生物ポリマー(生物に基づく系)を含む、遅いまたは延長された放出送達系、リポソームを使用する系、およびポリマー性送達系をここに記載の組成物と利用し、治療的化合物の連続的または長期間源を提供できる。そのようなゆっくりした放出系は、局所的、眼科用、経口、および非経腸使用のための製剤に適用可能である。
本発明の治療剤は通常、肥厚性またはケロイド性瘢痕化を処置するために、局所的または経皮的パッチによって、送達または投与する。代替的に、経口投与を使用する。追加的に、剤を非経腸的に、または皮膚病変の直接的注射によって送達できる。非経腸治療は典型的に、皮膚内または静脈内である。
本発明を実施するための好ましいやり方は、治療的化合物を、クリームまたはオイルベース担体において、瘢痕または病変に直接的に適用することである。典型的には、クリームまたはオイル中の治療的化合物の濃度は、0.1−10%である。代替的に、エアロゾルを局所的に使用できる。これらの化合物はまた、経口的に投与できる。チアゾリジンジオン化合物ピオグリタゾンは、この様式で使用できるチアゾリジンジオンの例である。
一般に、投与の経路は局所的(眼、頭皮、および粘膜を含む)、経口、または非経腸である。局所投与は、皮膚病変の処置で好ましく、頭皮、角膜の病変、および粘膜の病変を含み、ここでそのような直接的適用は実際的である。口洗浄および経口ペースト製剤は粘膜病変のために有利であることができ、例えば口内病変、および白斑症である。経口投与は、皮膚病変および前記の他の病変の処置のための好ましい別形であり、ここで直接的局所的適用が実際的でなく、そしてそれは他の適用のため好ましい経路である。
皮膚内注射は、1またはたった数個の(例えば2−6)病変の場合に好ましい別形である。通常は、化合物を約0.1−10mg/mlの水性溶液中で送達する。
治療的化合物の有効量は、処置で使用される。本発明で使用される化合物の用量は、化合物および処置される状態に依存して変化する。レシピエント患者の年齢、体重、および臨床的状態および該治療を投与する臨床医または実施者の経験および判断は、選択される用量に影響する要因の中である。他の要因は、投与の経路、患者、患者の医学的履歴、疾患過程の重度および特定化合物の潜在力を含む。用量は、患者への許容されない毒性を生産することなく処置すべき疾患の症状または徴候を緩和するのに十分であるべきである。
広くは、投与スケジュールは、約0.1ないし約600mgで1日2回である。より典型的には、単一用量は、約1−200mgの化合物を、1日2回与える。成人患者のための簡便な経口用量は、10mgで1日2回である。局所処置のための用量範囲は、クリーム、ゲルまたはオイル中約0.1%ないし約10%(重量/体積)であり、1日2回適用する。皮膚内投与のための局所投与は、部位あたり注射あたり約0.1−10mgである。
典型的には用量は、治療的結果が達成されるまで1日少なくとも1回、投与する。好ましくは、該投与は、1日2回であるが、より多いまたは少ない頻度の投与が、臨床医によって推奨できる。治療的結果がひとたび達成されると、薬物を減少させ、またはやめることができる。ときおり、副作用は、治療の中止を正当化する。一般に、有効量の化合物は、症状の主観的除去または臨床医もしくは他の有資格観察者により記される客観的な同定可能な改善を提供するものである。
前記は、例示目的で原則的に供する。操作条件、材料、手続工程およびここに記載のシステムの他のパラメーターはさらに、本発明の精神および範囲から離れることなく種々のやり方で修飾または置換し得ることが当業者に容易に明かである。例えば、本発明は、通常のレシピエントとしてヒト患者について記載したが、獣医的用途がまた企図される。こうして、本発明は、先行記載によって限定されず、むしろ添付クレームによるものである。すべての引用文献は、引用によりここに含める。
実施例1
ピオグリタゾンでの処置後の筋繊維芽細胞数
ヒト皮膚繊維芽細胞を、滅菌カバースリップ上で培養し、そして繊維芽細胞培地、すなわち(1.0mlのL−グルタミン(200mM;Gibco)、1.0ml非必須アミノ酸、NEAA(100x;Gibco)、1.0mlペニシリン/ストレプトマイシン8100xGibco)、10ml新生ウシ血清、NBCS(Gibco)、87ml Dubeccoの修飾Eagle培地、DMEM(Gibco))中で、24時間接着させた。コフルエンスで、培地を筋繊維芽細胞分化培地、すなわち1ng/ml TGF−beta1(Sigma)で補足した、1.0mL L−グルタミン(200mM;Gibco)、1.0mL 非必須アミノ酸、NEAA(100x;Gibco)、1.0mLペニシリン/ストレプトマイシン(100xGibco)、1mL ITS(インスリン、トランスフェリン、セレニウム(100xGibco))に交換した。筋繊維芽細胞分化を、ピオグリタゾンの種々の濃度の存在下またはなしに3日進行させた。
繊維芽細胞数を、免疫組織化学法によって、以下のプロトコルにしたがって決定した。細胞を、リン酸バッファー生食水(PBS)で洗浄し、次いで3%パラホルムアルデヒドで5分間固定し、次いで50mM塩化アンモニウムでクエンチした。細胞を次いで洗浄し、そしてPBS中の0.2%TritonX−100で透過化した。すべての抗体を0.2%魚皮膚ゼラチン(FGS)(Sgima)に希釈した。抗体検出に先立ち、非特異的結合をPBS中の0.2%FGSを使用して阻止した。マウス抗ヒトアルファ平滑筋アクチン(Sigma)を1:100に希釈し、そして45分間細胞とインキュベートし、次いで洗浄した。ウサギ抗マウス免疫グロブリンホースラディッシュペルオキシダーゼ二次抗体を30分間インキュベートした。可視化はFast-DAB(Sigma)を、製造者の指示にしたがって使用した。細胞をヘモトキシリンでカウンター染色した。
画像を、Lucia画像分析システムに結合したNikon Eclipse E-1000顕微鏡を使用して捕捉した。ヘモトキシリン染色された核を、小さいおよび大きい残骸を除外するサイズ排除パラメーターを使用するソフトウェアによってカウントした。正確性を、カウントした物体のバイナリーオーバーレイを使用し、何らかの非核カウントがおこったか、または何も核がなかったかを試験して、ソフトウェア内で決定した。ソフトウェアは99%をこえて正確であると見出された。DAB陽性細胞を、捕捉された画像上で手によってカウントした。カウントを、%陽性細胞/総細胞として表現した。
実験条件は、実験の数をにわたり最適化し、典型的にはコントロール処置中の総細胞数の約10%を生産した。繊維芽細胞は容易に、通常の繊維が細胞と比較して同定可能であった。ピオグリタゾンでの処置は、実験期間の最後で存在する繊維芽細胞の数を減少させた。これは、ピオグリタゾンの増加用量と比較して、コントロールスライドが容易に同定可能な繊維芽細胞を呈したところで明かに可視であった(図1)。
図1に提示するデータは、ピオグリタゾンが用量応答様式で、総細胞数の割合としての筋繊維芽細胞の数を減少させることを指摘した。結果を総細胞の%筋繊維芽細胞および±SEMとして表現する。*p<0.05、p<0.005
Figure 2009096805
実施例2
インビボでピオグリタゾン処置した筋繊維芽細胞の形態学
ピオグリタゾンで処置した後の繊維芽細胞および筋繊維芽細胞の形態学を、位相差顕微鏡法によって評価した。図2参照。矢で標識した細胞は、収縮し、したがってアポトーシスを経験しているように見える。この細胞は、矢じりで印した繊維芽細胞と比較したときに、残りの顕著な細胞骨格を有するようである。卓越する細胞骨格は、矢で標識した細胞が筋繊維芽細胞であることを示唆する(x200)。これらのデータは、ピオグリタゾンのより高濃度での豊富な細胞死があったことおよび死につつある細胞が筋繊維芽細胞であったことおよびこれがアポトーシスによって介在されたことを示唆する。
実施例3
ピオグリタゾン処置した筋繊維芽細胞中の細胞収縮および細胞質性ブレッビング
ヒト皮膚筋繊維芽を培養しそして1ng/ml TGF−ベータを補足した筋繊維芽細胞分化培地中で筋繊維芽細胞に分化させた。この実験では、分化は、1μMのピオグリタゾンの存在下で起こった。結果を図3に示す。実施例1に記載のように、総細胞数の比率として、ピオグリタゾンは、筋繊維芽細胞の数を減少させた。存在したある種のアルファ平滑筋アクチン陽性細胞は、典型的な筋繊維芽細胞形態学を示し、そしてアポトーシスを示唆する特性を示した。これは、膜ブレッビングおよび細胞骨格崩壊を含んだ。
1ng/ml TGF−ベータ1を補足した繊維芽細胞分化培地中のA:0μM、B:0.1μM、C:1μM、D:10μM ピオグリタゾン。矢印は、DAB陽性筋繊維芽細胞の例を示す。 A:ピオグリタゾンの不存在下の1ng/ml TGF−ベータ1を補足した分化培地中で培養される繊維芽細胞(x100)、B:ピオグリタゾン(10μM)と培養された分化した繊維芽細胞(x100)、C:高倍率拡大図(x200)、豊富で拡大された細胞骨格フィラメント(矢印)に基づいて筋繊維芽細胞であると考えられる細胞を示す分化された繊維芽細胞、D:ピオグリタゾン処理した(10μM)分化した繊維芽細胞の高倍率拡大図(x200)。 A:典型的な大きさ、拡大した形態学および優勢な筋原繊維(矢じり)を示すピオグリタゾン処置に曝露されていない培養物からの筋繊維芽細胞。B:α平滑筋陽性細胞(大矢)を示すピオグリタゾン処置した培養物であって、周辺の通常の繊維芽細胞と比較して、明確に収縮しおよび丸くなったもの。また膜ブレビング(矢じり)の証拠があり、これは壊死性死よりむしろアポトーシスを示唆する。CおよびD:ピオグリタゾン処置した培養物。大矢で標識された筋繊維芽細胞は、強いがなお散在性の細胞質染色を示す。

Claims (19)

  1. 障害性繊維芽細胞または筋繊維芽細胞機能、過剰マトリクス生産、結節性筋膜炎またはデュプイトラン拘縮によって特徴付けられる、皮膚に影響する状態の処置のための医薬の製造におけるPPARγのアクチベーターの使用。
  2. 該状態がケロイドまたは肥厚性瘢痕化を含む、請求項1の使用。
  3. 該状態が、硬皮症である、請求項1の使用。
  4. 該状態が結節性筋膜炎またはデュプイトラン拘縮である、請求項1の使用。
  5. 該アクチベーターがチアゾリジンジオンである、請求項1ないし4のいずれかの使用。
  6. 該アクチベーターが、5−フェニル−チアゾリジンジオンである、請求項5の使用。
  7. 該アクチベーターが、5−ベンジル−チアゾリジンジオンである、請求項5の使用。
  8. 該アクチベーターが、5−(ナフチルまたはベンゾチエニル)チアゾリジンジオンである、請求項5の使用。
  9. 該アクチベーターが、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、シグリタゾン、トログリタゾン、イサグリタゾン、ダルグリタゾンまたはエングリタゾンである、請求項1ないし4のいずれかの使用。
  10. 該アクチベーターが、ピオグリタゾンである、請求項9の使用。
  11. 該アクチベーターが、4−フェニルオキシエチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾールである、請求項1ないし4のいずれかの使用。
  12. 該アクチベーターが15−デオキシ−デルタ−12,14−プロスタグラジンJ2である、請求項1ないし4のいずれかの使用。
  13. 該アクチベーターが、構造I
    Figure 2009096805
    [式中、Rは、(C−C)アルキル基で置換されてもよい、炭素環式酸または1または2つの窒素、酸素または硫黄原子および1または2つの窒素原子を含む5員ヘテロアリール基であり、Rは2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イル)エチルまたは2−(2−ピリジルメチルアミノエチル)である]
    のベンゾフェノン誘導体である、請求項1ないし4のいずれかの使用。
  14. 請求項1ないし4のいずれかの使用であって、該アクチベーターが構造II
    Figure 2009096805
    [式中、RはC−Cアルキルであり、Rはハロ置換ピリジル基であり、かつRはフェニル基である]
    のスルホンアミド誘導体である使用。
  15. 該医薬が、局所投与のために適合化されている、請求項1ないし14のいずれかの使用。
  16. 該医薬が、病変内または皮下投与のために適合化されている請求項1ないし14のいずれかの使用。
  17. 該医薬が、1ないし400mgのアクチベーターを含む、請求項1ないし16のいずれかの使用。
  18. 該状態が肥厚性瘢痕化である、請求項1ないし17のいずれかの使用。
  19. 該アクチベーターが、チアゾリジンジオン、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾンおよびチオグリタゾンから選択される、請求項18の使用。
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