JP2009096340A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を始動する際に蓄電装置を過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図る。
【解決手段】モータ走行中に走行用モータから動力を出力することができない異常が生じて直行走行モードに移行するためにエンジンの始動要求がなされたときに、エンジンの通常始動または非常始動のためのモータMG1によるクランキング時の発電電力が、バッテリの入力制限Winの範囲内のときには、直ちにモータMG1からの通常始動用トルクTcrk1または非常始動用トルクTcrk2によるクランキングを伴ってエンジンを始動し(S120とS130,S150とS160)、バッテリの入力制限Winの範囲外のときには、車速が低下して入力制限Winの範囲内となるのを待ってエンジンを始動するから(S150〜S170)、エンジンを始動する際にバッテリを過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、エンジンと、発電機と、エンジンの出力軸と発電機の回転軸とにそれぞれキャリアとサンギヤとを接続すると共に車軸に連結された駆動軸にリングギヤを接続した遊星歯車機構と、駆動軸に接続された電動機と、発電機および電動機と電力のやり取りが可能なバッテリとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、電動機からの動力だけで走行するモータ走行中にエンジンを始動する際に、エンジンが安定して共振回転数より大きな所定回転数以上でモータリングされるよう発電機を制御するが、モータ走行中に発電機によるモータリングを開始するときには発電機は負回転しているために発電電力が生じる。
特開2007−131103号公報
上述のハイブリッド車では、モータ走行中に電動機から動力を出力することができない異常が生じたことによりエンジンを始動する際には、電動機による電力消費は行なわれないため、負回転している発電機からの正のクランキングトルクによる発電電力によって、バッテリを過大な電力で充電する場合がある。この場合、車両が停止するの待ってエンジンを始動することも考えられるが、車両の走行を継続することができなくなってしまう。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、内燃機関を始動する際に蓄電装置を過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、少なくとも上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と、
動力を入出力可能な発電機と、
車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに接続された遊星歯車機構と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限を設定する入力制限設定手段と、
前記電動機からの動力だけで走行している最中に該電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより前記内燃機関を始動する際、前記発電機による前記内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内のときには直ちに前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御し、前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲外のときには前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内となるのを待って前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、車軸に連結された駆動軸に動力を入出力可能な電動機からの動力だけで走行している最中に電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより内燃機関を始動する際、動力を入出力可能な発電機による内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が発電機および電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段の状態に基づく蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限の範囲内のときには直ちに発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御し、始動時電力が入力制限の範囲外のときには始動時電力が入力制限の範囲内となるのを待って発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御する。これにより、内燃機関を始動する際に蓄電手段を過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図ることができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関を安定して運転することができる第1の所定回転数以上とするための始動用トルクを前記発電機から出力することにより前記内燃機関を始動する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を始動し安定して運転することができる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関を始動可能な最低の回転数である第2の所定回転数以上とするのに必要な始動用トルクを前記発電機から出力することにより前記内燃機関を始動する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を安定して運転するための始動用トルクより小さいトルクにより内燃機関を始動することができる。
これらの本発明の内燃機関を第1または第2の所定回転数以上とするのに必要な始動用トルクを発電機から出力する態様のハイブリッド車において、前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、前記制御手段は、前記取得された発電機の回転数が前記設定された入力制限を前記発電機からの始動用トルクで除して得られる前記発電機の最小許容回転数以上のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段であるものとすることもできるし、前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、前記制御手段は、前記取得された発電機の回転数に前記発電機からの始動用トルクを乗じて得られる前記発電機の発電電力の絶対値が前記設定された入力制限の絶対値以下のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段であるものとすることもできるし、前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、前記制御手段は、前記設定された入力制限を前記取得された発電機の回転数で除して得られる前記発電機から出力可能な最大トルクが前記発電機からの始動用トルク以上のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発電機による始動時電力が蓄電手段の入力制限の範囲内か範囲外かをより確実に判定することができる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記電動機からの動力だけで走行している最中に該電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより前記内燃機関を始動する際、前記発電機による前記内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が前記蓄電手段の状態に基づく該蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限の範囲内のときには直ちに前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御し、前記始動時電力が前記入力制限の範囲外のときには前記始動時電力が前記入力制限の範囲内となるのを待って前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、車軸に連結された駆動軸に動力を入出力可能な電動機からの動力だけで走行している最中に電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより内燃機関を始動する際、動力を入出力可能な発電機による内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が発電機および電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段の状態に基づく蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限の範囲内のときには直ちに発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御し、始動時電力が入力制限の範囲外のときには始動時電力が入力制限の範囲内となるのを待って発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御する。これにより、内燃機関を始動する際に蓄電手段を過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されたエンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパを介してキャリアが接続された遊星歯車機構30と、遊星歯車機構30のサンギヤに回転子が接続された同期発電電動機としてのモータMG1と、遊星歯車機構30のリングギヤに接続されると共にデファレンシャルギヤ34を介して駆動輪36a,36bに接続されたドライブシャフト32に回転子が接続された同期発電電動機としてのモータMG2と、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2に接続されたバッテリ44と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット50とを備える。
電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に処理プログラムを記憶するROM54と、データを一時的に記憶するRAM56と、図示しない入出力ポートとを備える。電子制御ユニット50には、クランクシャフト26の回転位置を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどのエンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号や、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサからの信号,インバータ41,42からモータMG1,MG2への電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの相電流,バッテリ44の出力端子近傍に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ44に取り付けられた温度センサ45からのバッテリ温度Tb,イグニッションスイッチ60からのイグニッション信号,シフトレバー61の操作位置を検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP,アクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ68からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット50からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号やインバータ41,42へのスイッチング制御信号などが出力されている。また、電子制御ユニット50は、クランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neを演算し、回転位置検出センサからの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算し、さらに、電流センサからの充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ44を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ44の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ44の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図2に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図3にバッテリ44の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル63の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいてドライブシャフト32に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がドライブシャフト32に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてドライブシャフト32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ44の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ44の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がドライブシャフト32に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をドライブシャフト32に出力するよう運転制御するモータ運転モード、モータMG2の駆動を停止してモータMG1で反力を受け持ちながらエンジン22からの動力が遊星歯車機構30を介してドライブシャフト32に伝達されるようエンジン22とモータMG1とを駆動制御して走行する直行走行モードなどがある。直行走行モードは、モータMG2やインバータ42に異常が生じてモータMG2から動力を出力できなくなったときでも走行を確保する退避走行用のモードとして選択される。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、モータ運転モードで走行(以下、モータ走行という)している最中にモータMG2に異常が生じて直行走行モードに移行する際の動作について説明する。図4は電子制御ユニット50により実行されるモータ異常時始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、モータ走行中にモータMG2から動力を出力できない異常が生じて直行走行モードに移行するためにエンジン22の始動要求がなされたときに実行される。
モータ異常時始動処理ルーチンが実行されると、電子制御ユニット50のCPU52は、まず、モータMG1の回転数Nm1やバッテリ44の入力制限Winなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1の回転数Nm1は、回転位置検出センサにより検出されたモータMG1の回転子の回転位置に基づいて演算されたものを入力するものとした。また、バッテリ44の入力制限Winは、バッテリ44の電池温度Tbとバッテリ44の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものを入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したバッテリ44の入力制限WinをモータMG1から出力される通常始動用トルクTcrk1で除することにより、エンジン22を通常始動する際にモータMG1に許容される最小の回転数である通常最小回転数Nmin1を計算する(ステップS110)。図5に、エンジン22を通常始動するときにモータMG1から出力すべきトルクを設定する際のトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを示す。実施例の通常始動用のトルクマップは、エンジン22の始動指示がなされた時間t1の直後からレート処理を用いて比較的大きな正の通常始動用トルクTcrk1が設定されてエンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振回転数帯を通過したか共振回転数帯を通過するのに必要な時間以降の時間t2にエンジン22を安定して所定回転数Ne1以上でモータリングすることができるトルクを設定し、ドライブシャフト32における反力を小さくする。そして、エンジン22の回転数Neが所定回転数Ne1に至った時間t3からレート処理を用いてトルクを値0とし、エンジン22の完爆が判定された時間t4から負のトルクを設定する。ここで、所定回転数Ne1は、エンジン22を通常始動する際にエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数であり、例えば800prmや1000rpmなどを用いることができる。ステップS110では、こうして予め定められた通常始動用トルクTcrk1を用いて通常最小回転数Nmin1を計算する。
続いて、入力したモータMG1の回転数Nm1が計算したモータMG1の通常最小回転数Nmin1以上であるか否かを判定し(ステップS120)、回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1以上のときには、バッテリ44の入力制限Winの範囲内で直ちにエンジン22を通常始動できると判断し、エンジン22の通常始動を指示して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。エンジン22の通常始動が指示されると、電子制御ユニット50は、上述した通常始動用のトルクマップを用いて設定したモータMG1のトルク指令でモータMG1が駆動されると共にモータMG2が駆動されないようインバータ41,42をスイッチング制御し、エンジン22の回転数Neが所定回転数Ne1以上に至ったときにエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始し、エンジン22の完爆が判定されて始動が完了すると直行走行モード用の駆動制御を開始する。図6に、モータ走行中にモータMG2から動力を出力できない異常が生じてエンジン22の通常始動を開始したときの遊星歯車機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1である遊星歯車機構30のサンギヤの回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neである遊星歯車機構30のキャリアの回転数を示し、R軸は車速V及びモータMG2の回転数Nm2に対応する遊星歯車機構30のリングギヤの回転数Nrを示し、値ρは遊星歯車機構30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)を示す。図示するように、モータMG1から出力される正のトルクTm1は、エンジン22の回転数Neを上昇させると共にドライブシャフト32に負のトルクとして作用する。このとき、負回転しているモータMG1から正の通常始動用トルクTcrk1を出力してエンジン22をクランキングすると発電電力が生じるが、モータMG1の発電電力はバッテリ44の入力制限Winを超えない。
ステップS120でモータMG1の回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1未満のときには、バッテリ44の入力制限Winの範囲内で直ちにはエンジン22を通常始動できないと判断し、バッテリ44の入力制限WinをモータMG1から出力される通常始動用トルクTcrk1より小さい非常始動用トルクTcrk2で除することにより、エンジン22を非常始動する際にモータMG1に許容される最小の回転数である非常最小回転数Nmin2を計算する(ステップS140)。ここで、非常始動用トルクTcrk2は、エンジン22を始動可能な最低の回転数として所定回転数Ne1より小さい始動最低回転数Ne2とするのに必要なトルクであり、通常始動用トルクTcrk1より小さいトルクとして予め定められたものを用いるものとした。図7に、エンジン22の非常始動用のトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを示す。図中、実施例の始動最低回転数Ne2は、共振による振動が生じてもエンジン22を迅速に始動することができる回転数(例えば、200rpmや300rpmなど)として予め定められた、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数である。
続いて、モータMG1の回転数Nm1が計算した非常最小回転数Nmin2以上であるか否かを判定し(ステップS150)、回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2以上のときには、バッテリ44の入力制限Winの範囲内で直ちにエンジン22を非常始動できると判断し、エンジン22の非常始動を指示して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。エンジン22の非常始動が指示されると、電子制御ユニット50は、上述した非常始動用のトルクマップを用いて設定したモータMG1のトルク指令でモータMG1が駆動されると共にモータMG2が駆動されないようインバータ41,42をスイッチング制御し、エンジン22の回転数Neが始動最低回転数Ne2以上に至ったときにエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始し、エンジン22の完爆が判定されて始動が完了すると直行走行モード用の駆動制御を開始する。
ステップS150でモータMG1の回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2未満のときには、バッテリ44の入力制限Winの範囲内で直ちにはエンジン22を始動できないと判断して、エンジン22の始動要求がなされても直ちに始動指示することなく、モータMG1の回転数Nm1を再び入力すると共に(ステップS170)、再入力した回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2未満となるのを待ってから(ステップS150)、エンジン22の非常始動を指示して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。図8に、比較的高車速でモータ走行中にモータMG2から動力を出力できない異常が生じて直行走行モードに移行するためにエンジン22の始動要求がなされたときの遊星歯車機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を示す。図中、比較的高車速でモータ走行中にエンジン22の始動要求がなされたときの状態を破線で示し、その後に車速が低下して、モータMG1の回転数Nm1がバッテリ44の入力制限Winに基づく非常最小回転数Nmin2以上となったときの状態を実線で示す。破線で図示するように、エンジン22の始動要求がなされたときにモータMG1の回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1より小さい、即ち負側に大きいときには、モータMG1からの正の通常始動用トルクTcrk1によるクランキングを伴う通常始動を行なうと、モータMG2による電力消費もないため、モータMG1のクランキング時の発電電力によりバッテリ44がその入力制限Winを超えて充電されてしまう。また、このとき、モータMG1の回転数Nm1が更に非常最小回転数Nmin2より小さい、即ち負側に大きい場合には、モータMG1からの正の非常始動用トルクTcrk2によるクランキングを伴う非常始動を行なうものとしても、モータMG1のクランキング時の発電電力によりバッテリ44がその入力制限Winを超えて充電されてしまう。このため、走行抵抗などにより車速が低下する、即ちモータMG1の回転数Nm1が値0に向けて大きく(絶対値としては小さく)なり非常最小回転数Nmin2以上の実線の状態となるのを待ってからエンジン22を非常始動することにより、バッテリ44が過大な電力により充電されないようにすると共に車両を停止することなく走行を継続することができるのである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータ走行中にモータMG2から動力を出力することができない異常が生じてエンジン22の始動要求がなされたときに、エンジン22の通常始動または非常始動のためのモータMG1によるクランキング時の発電電力が、バッテリ44の入力制限Winの範囲内のときには直ちにモータMG1からの通常始動用トルクTcrk1または非常始動用トルクTcrk2によるクランキングを伴ってエンジン22を始動し、バッテリ44の入力制限Winの範囲外のときには車速が低下して入力制限Winの範囲内となるのを待ってエンジン22を始動するから、エンジン22を始動する際にバッテリ44を過大な電力により充電するのを抑制すると共に走行の継続を図ることができる。また、エンジン22を通常始動する際にエンジン22を安定して所定回転数Ne1以上でモータリングするのための通常始動用トルクTcrk1を出力してエンジン22を始動するから、エンジン22を始動し安定して運転することができる。さらに、エンジン22を非常始動する際にエンジン22を始動可能な最低の始動最低回転数Ne2以上とするのに必要な非常始動用トルクTcrk2を出力してエンジン22を始動するから、通常始動用トルクTcrk1より小さいトルクによりエンジン22を始動することができる。しかも、モータMG1に許容される通常最小回転数Nmin1または非常最小回転数Nmin2を計算して回転数Nm1と比較するから、モータMG1によるクランキング時の発電電力がバッテリ44の入力制限Winの範囲内か範囲外かをより確実に判定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を通常始動したり非常始動したりするものとしたが、通常始動のみを行なうものとしたり、非常始動のみを行なうものとしてもよい。通常始動のみを行なう場合には、モータMG1の回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1以上のときには直ちにエンジン22を通常始動し、回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1未満のときには回転数Nm1が通常最小回転数Nmin1以上となるのを待ってエンジン22を通常始動するものとすればよい。また、非常始動のみを行なう場合には、モータMG1の回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2以上のときには直ちにエンジン22を非常始動し、回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2未満のときには回転数Nm1が非常最小回転数Nmin2以上となるのを待ってエンジン22を非常始動するものとすればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1の回転数Nm1を入力して通常最小回転数Nmin1や非常最小回転数Nmin2と比較するものとしたが、モータMG1の回転数Nm1に代えて、車速センサ68からの車速Vを入力してこの車速Vにギヤ比ρに基づく換算係数kを乗じて得られるモータMG1の回転数Nm1を用いるものとしてもよいし、車速センサ68からの車速Vと通常最小回転数Nmin1や非常最小回転数Nmin2を換算係数kで除して得られる判定用車速とを比較するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1によるクランキング時の発電電力がバッテリ44の入力制限Winの範囲内か範囲外を判定するために、モータMG1に許容される通常最小回転数Nmin1や非常最小回転数Nmin2を計算して回転数Nm1と比較するものとしたが、モータMG1に予測される発電電力を計算して入力制限Winと比較するものとしてもよいし、モータMG1から出力可能な最大のトルクを計算してモータMG1によるクランキング用トルクと比較するものとしてもよい。モータMG1に予測される発電電力を計算して入力制限Winと比較する場合には、図4のモータ異常時始動処理ルーチンに代えて図9のモータ異常時始動処理ルーチンを実行するものとすればよく、モータMG1から出力可能な最大のトルクを計算してモータMG1によるクランキング用トルクと比較する場合には、図4のモータ異常時始動処理ルーチンに代えて図10のモータ異常時始動処理ルーチンを実行するものとすればよい。図9のルーチンでは、ステップS110とS120,ステップS140とS150とS170の処理に代えて、ステップS210とS220,ステップS230〜S250の処理を行なう点を除いて、図4のルーチンと同一であるため、同一の処理について同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を省略する。図9のルーチンでは、モータMG1の回転数Nm1にモータMG1からの通常始動用トルクTcrk1を乗じることによりエンジン22の通常始動時にモータMG1に予測される通常発電電力Wg1を計算してバッテリ44の入力制限Winと比較し(ステップS210,S220)、通常発電電力Wg1が入力制限Win以上(絶対値としては入力制限Win以下)のときには、直ちにエンジン22を通常始動し(ステップS130)、通常発電電力Wg1が入力制限Win未満のときには、モータMG1の回転数Nm1にモータMG1からの非常始動用トルクTcrk2を乗じることによりエンジン22の非常始動時にモータMG1に予測される非常発電電力Wg2を計算してバッテリ44の入力制限Winと比較し(ステップS230,S240)、非常発電電力Wg2が入力制限Win以上のときには、直ちにエンジン22を非常始動し(ステップS160)、非常発電電力Wg2が入力制限Win未満のときには、モータMG1の回転数Nm1を再び入力すると共に再入力した回転数Nm1を用いて非常発電電力Wg2を再計算し(ステップS250,S230)、再計算した非常発電電力Wg2が入力制限Win以上となるのを待って(ステップS240)、エンジン22を非常始動する(ステップS160)。また、図10のルーチンでは、ステップS110とS120,ステップS140とS150とS170の処理に代えて、ステップS310とS320,ステップS330とS340の処理を行なう点を除いて、図4のルーチンと同一であるため、同一の処理について同一のステップ番号を付し、その詳細な説明を省略する。図10のルーチンでは、バッテリ44の入力制限WinをモータMG1の回転数Nm1で除することによりモータMG1から出力可能な最大の最大出力トルクTgを計算してモータMG1の通常始動用トルクTcrk1と比較し(ステップS310,S320)、最大出力トルクTgが通常始動用トルクTcrk1以上のときには、直ちにエンジン22を通常始動し(ステップS130)、最大出力トルクTgが通常始動用トルクTcrk1未満のときには、最大出力トルクTgと非常始動用トルクTcrk2とを比較し(ステップS330)、最大出力トルクTgが非常始動用トルクTcrk2以上のときには、直ちにエンジン22を非常始動し(ステップS160)、最大出力トルクTgが非常始動用トルクTcrk2未満のときには、モータMG1の回転数Nm1を再び入力して最大出力トルクTgを再計算すると共に再計算した最大出力トルクTgが非常始動用トルクTcrk2以上となるのを待って(ステップS340,S330)、エンジン22を非常始動する(ステップS160)。これらにより、モータMG1によるクランキング時の発電電力がバッテリ44の入力制限Winの範囲内か範囲外かをより確実に判定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を直ちに始動できないときには、車速すなわちモータMG1の回転数Nm1が低下するのを待ってエンジン22を始動するものとしたが、車速が低下するのを待つ間にアクセルペダル63の踏込みによりドライブシャフト32に出力すべき要求トルクが電子制御ユニット50により別途計算されている場合には、ドライブシャフト32にはエンジン22やモータMG2からの動力は出力できないから、要求トルクが計算されていないものとするよう指示するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力をドライブシャフト32に出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をドライブシャフト32が接続された車軸(駆動輪36a,36bが接続された車軸)とは異なる車軸(図11における車輪38a,38bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例では、ハイブリッド自動車に適用して説明したが、自動車以外の列車などのハイブリッド車に適用してもよいし、こうしたハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、遊星歯車機構30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ44が「蓄電手段」に相当し、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づくバッテリ44の残容量(SOC)とバッテリ44の電池温度Tbとに基づいてバッテリ44を充電してもよい最大許容電力である入力制限Winを演算する電子制御ユニット50が「入力制限設定手段」に相当し、モータ走行中にモータMG2に異常が生じてエンジン22の始動要求がなされたときにモータMG1の回転数Nm1がバッテリ44の入力制限Winに基づく通常最小回転数Nmin1や非常最小回転数Nmin2以上のときにはエンジン22の始動を指示し非常最小回転数Nmin2未満のときには回転数Nm1が低下するのを待ってエンジン22の始動を指示する図4のモータ異常時始動処理ルーチンを実行すると共に始動が指示されたときにエンジン22が始動されるようモータMG1とエンジン22を制御する電子制御ユニット50が「制御手段」に相当する。また、回転位置検出センサからの信号に基づいてモータMG1の回転数Nm1を演算する電子制御ユニット50が「発電機回転数取得手段」に相当し、モータMG1の通常最小回転数Nmin1や非常最小回転数Nmin2を計算してモータMG1の回転数Nm1と比較して判定する図4のモータ異常時始動処理ルーチンのステップS110,S120の処理やステップS140,S150,S170の処理を実行する電子制御ユニット50が「始動時電力判定手段」に相当し、図9や図10のモータ異常時始動処理ルーチンを実行すると共に始動が指示されたときにエンジン22が始動されるようモータMG1とエンジン22を制御する電子制御ユニット50も「制御手段」に相当し、車速センサ68からの車速Vを入力してこの車速Vにギヤ比ρに基づく換算係数kを乗じてモータMG1の回転数Nm1を得る電子制御ユニット50も「発電機回転数取得手段」に相当し、モータMG1の通常発電電力Wg1や非常発電電力Wg2を計算してバッテリ44の入力制限Winと比較して判定する図9のモータ異常時始動処理ルーチンのステップS210,S220の処理やステップS230〜S250の処理を実行する電子制御ユニット50も「始動時電力判定手段」に相当し、モータMG1の最大出力トルクTgを計算して通常始動用トルクTcrk1や非常始動用トルクTcrk2と比較して判定する図10のモータ異常時始動処理ルーチンのステップS310〜S340の処理を実行する電子制御ユニット50も「始動時電力判定手段」に相当する。ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「遊星歯車機構」としては、上述の遊星歯車機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせたものなど、車軸に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸とに接続された遊星歯車機構であれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、バッテリ44に限定されるものではなく、キャパシタなど、発電機および電動機と電力のやり取りが可能であれば如何なるものとしても構わない。「入力制限設定手段」としては、バッテリ44の残容量(SOC)とバッテリ44の電池温度Tbとに基づいて入力制限Winを演算するものに限定されるものではなく、残容量(SOC)や電池温度Tbの他に例えばバッテリ44の内部抵抗などに基づいて演算するものなど、蓄電手段の状態に基づいて蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、単一の電子制御ユニットによるものに限定されるものではなく複数の電子制御ユニットからなるものとしてもよい。また、「制御手段」としては、図4や図9,図10のモータ異常時始動処理ルーチンを実行すると共に始動が指示されたときにエンジン22が始動されるようモータMG1とエンジン22を制御する電子制御ユニット50に限定されるものではなく、電動機からの動力だけで走行している最中に電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより内燃機関を始動する際、発電機による内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が設定された入力制限の範囲内のときには直ちに発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御し、始動時電力が設定された入力制限の範囲外のときには始動時電力が設定された入力制限の範囲内となるのを待って発電機によるクランキングを伴って内燃機関が始動されるよう内燃機関と発電機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機回転数取得手段」としては、回転位置検出センサからの信号に基づいてモータMG1の回転数Nm1を演算する電子制御ユニット50や車速センサ68からの車速Vを入力してこの車速Vにギヤ比ρに基づく換算係数kを乗じてモータMG1の回転数Nm1を得る電子制御ユニット50に限定されるものではなく、発電機の回転数を取得するものであれば如何なるものとしても構わない。「始動時電力判定手段」としては、図4や図9,図10のモータ異常時始動処理ルーチンの処理を実行する電子制御ユニット50に限定されるものではなく、取得された発電機の回転数が設定された入力制限を発電機からの始動用トルクで除して得られる発電機の最小許容回転数以上のときに始動時電力が設定された入力制限の範囲内にあると判定するものや、取得された発電機の回転数に発電機からの始動用トルクを乗じて得られる発電機の発電電力の絶対値が設定された入力制限の絶対値以下のときに始動時電力が設定された入力制限の範囲内にあると判定するもの、設定された入力制限を取得された発電機の回転数で除して得られる発電機から出力可能な最大トルクが発電機からの始動用トルク以上のときに始動時電力が設定された入力制限の範囲内にあると判定するもののうちいずれかのものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ44における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ44の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 電子制御ユニット50により実行されるモータ異常時始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22の通常始動時にモータMG1から出力すべきトルクを設定する際のトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを示す説明図である。 モータ走行中にエンジン22の通常始動を開始したときの遊星歯車機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 エンジン22の非通常始動時にモータMG1から出力すべきトルクを設定する際のトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを示す説明図である。 比較的高車速でモータ走行中にエンジン22の始動が要求されたときの遊星歯車機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例の電子制御ユニット50により実行されるモータ異常時始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の電子制御ユニット50により実行されるモータ異常時始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、26 クランクシャフト、30 遊星歯車機構、32 ドライブシャフト、34 デファレンシャルギヤ、36a,36b 駆動輪、38a,38b 車輪、41,42 インバータ、44 バッテリ、45 温度センサ、50 電子制御ユニット、52 CPU、54 ROM、56 RAM、60 イグニッションスイッチ、61 シフトレバー、62 シフトポジションセンサ、63 アクセルペダル、64 アクセルペダルポジションセンサ、65 ブレーキペダル、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 内燃機関と、
    動力を入出力可能な発電機と、
    車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに接続された遊星歯車機構と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限を設定する入力制限設定手段と、
    前記電動機からの動力だけで走行している最中に該電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより前記内燃機関を始動する際、前記発電機による前記内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内のときには直ちに前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御し、前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲外のときには前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内となるのを待って前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関を安定して運転することができる第1の所定回転数以上とするための始動用トルクを前記発電機から出力することにより前記内燃機関を始動する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  3. 前記制御手段は、前記内燃機関を始動可能な最低の回転数である第2の所定回転数以上とするのに必要な始動用トルクを前記発電機から出力することにより前記内燃機関を始動する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  4. 請求項2または3記載のハイブリッド車であって、
    前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記取得された発電機の回転数が前記設定された入力制限を前記発電機からの始動用トルクで除して得られる前記発電機の最小許容回転数以上のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  5. 請求項2または3記載のハイブリッド車であって、
    前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記取得された発電機の回転数に前記発電機からの始動用トルクを乗じて得られる前記発電機の発電電力の絶対値が前記設定された入力制限の絶対値以下のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  6. 請求項2または3記載のハイブリッド車であって、
    前記発電機の回転数を取得する発電機回転数取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定された入力制限を前記取得された発電機の回転数で除して得られる前記発電機から出力可能な最大トルクが前記発電機からの始動用トルク以上のときに前記始動時電力が前記設定された入力制限の範囲内にあると判定する始動時電力判定手段を有し、該始動時電力判定手段による判定結果に基づいて前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  7. 内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    前記電動機からの動力だけで走行している最中に該電動機から動力を出力することできない異常が生じたことにより前記内燃機関を始動する際、前記発電機による前記内燃機関のクランキング時の発電電力である始動時電力が前記蓄電手段の状態に基づく該蓄電手段を充電する際の最大許容電力としての入力制限の範囲内のときには直ちに前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御し、前記始動時電力が前記入力制限の範囲外のときには前記始動時電力が前記入力制限の範囲内となるのを待って前記発電機によるクランキングを伴って前記内燃機関が始動されるよう該内燃機関と該発電機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
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