JP2009083495A - インプリント用レジスト膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタンパに対するレジスト膜の剥離性及び転写特性が良好なインプリント用レジスト膜を提供する。
【解決手段】基板側に配置された深層部と、前記深層部上に配置され、前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部とを備えることを特徴とするインプリント用レジスト膜を要旨とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、塑性変形を用いた微細パターンの転写技術、特にインプリント用レジスト膜に関する。
電子デバイスや記憶メディアの微細パタンを作成するリソグラフィー技術は、光を用いるフォトリソグラフィー技術の追求により、光源の波長を超高圧水銀灯のg線の436nm、i線の365nm、KrFエキシマレーザーの248nmと短くすることにより解像性を向上してきた。さらに波長の短いArFエキシマレーザー(波長193nm)も開発されている。
しかしながら、これらのリソグラフィ用装置およびこれらを用いたデバイス製造プロセスは非常に高価であるため、コスト的に少量多品種の素子製造には適用できない。
これに対して、微細パターンを有するスタンパをレジスト膜が成膜された基板にプレスし、それによってレジスト膜にパタンを転写するインプリント方法が提案されている。インプリント方法を用いて、レジストパタンを形成すれば、レジストパタンの形成に投影露光装置等の高価な装置は不要になる。つまり、装置コストが格段に安価になり、デバイス製造コストを大幅に下げることができる。このことから、今後、このインプリント方法によるパタン転写の応用範囲が広がることが期待されている。
インプリント方法においては、スタンパと、高分子膜(レジスト)との剥離性を向上させることが課題となる。またスタンパに設けられるパターンが今後さらに微細化することが予想されることから、スタンパの転写性能のさらなる向上が課題となる。
そこで、スタンパとレジストとの剥離性を向上させるために、シリコーン(Si)オイルやフッ素(F)樹脂溶液等をスタンパに塗布して表面エネルギを低減させることが行われている。しかしながら、微細なインプリント加工に用いられるスタンパのパターンは、凹部の溝幅および深さ寸法が数μm以下である。そのため、シリコンオイルやフッ素樹脂溶液を塗布すると、それらがスタンパの凹部に入り込んでしまうため、インプリント加工による正常なパターンの転写ができない。
そこで、石英製の微細なパターンを有するスタンパの表面に塩素系フッ素樹脂含有シランカップリング剤であるトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリクロロシラン[CF3−(CF25−CH2−CH2SiCl3]で表面処理をして、スタンパの剥離性を改善する試みを行っている。また、レジストにシリコーン材料を含有させてスタンパとレジストとの剥離性を向上させる提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。更に、剥離性を向上させるために、離型剤の雰囲気下でインプリントを行う方法も提案されている。
しかしながら、塩素系フッ素樹脂含有シランカップリング剤を用いた方法では、塩素系フッ素樹脂含有シランカップリング剤を大気中で扱うと大気中の水分と反応するためスタンパの表面処理が困難である。そのために、塩素系フッ素樹脂含有シランカップリング剤を用いるときには、不活性ガス雰囲気中または、不活性溶媒溶液で処理を行う必要がある。また、塩素系フッ素樹脂含有シランカップリング剤を用いた方法は、専用の処理設備で1時間もの反応時間を必要とする。また、反応過程で塩素系の有毒ガスが発生するので、環境対策を必要とする。
剥離性のよいレジストの材料としては、シリコーン材料の適用が提案されているが、パターン転写後のエッチング工程に特殊ガスを使用する必要がある。また、剥離性の雰囲気下でインプリントを行う場合、プレス装置を特殊環境装置の下に設置しなければならず、専用の設備を必要とする。
特開2002−184719号公報
本発明は、スタンパに対するレジスト膜の剥離性及び転写特性が良好なインプリント用レジスト膜を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、基板側に配置された深層部と、前記深層部上に配置され、前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部とを備えることを特徴とするインプリント用レジスト膜を要旨とする。
本発明によれば、スタンパに対するレジストの剥離性及び転写特性が良好なインプリント用レジスト膜を提供することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るインプリント用レジスト膜は、図1に示すように、基板10側に配置された深層部22aと、深層部22a上に配置され、深層部22aに比してフッ素化合物含有量が多い表層部26aとを備える。基板10には、シリコン基板等の半導体基板、通常のガラス基板及び石英ガラス基板等を用いることができる。
深層部22aには、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン等のフェノール系高分子、ポリアクリルエステル、ポリメタクリルエステル等のアクリル系高分子、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の含窒素高分子、ポリスチレンスルホン酸、ポリチオフェン等の含硫黄高分子、及びセルロース等のヘテロ環含有高分子等を用いることができる。
深層部22aには、例えば、レジスト溶液21aに輻射エネルギによる硬化機能を具有させるための感光剤、架橋剤、熱反応触媒、及び光反応触媒等を添加しても構わない。レジスト溶液21aに用いられる有機溶媒としては、例えば、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、γ−ブチロラクトン、3−メトキシプロピオン酸メチル、ジエチルカーボネート等のエステル系溶媒、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、及びトルエン、キシレン、アニソール、テトラリン、テトラメチルベンゼン等の芳香族系溶媒などがある。更に、レジスト溶液21aの組成物によっては溶解性を向上させるために、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドや、N−メチルピロリジノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル(diglyme)等を溶媒として用いてもよい。また、深層部22aに採用可能な低毒性溶媒として、乳酸エチル等の乳酸エステル類、プロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)等が挙げられる。例として挙げた溶媒は単独で使用しても、混合して使用してもよい。また、基板10への塗布特性改善のため、界面活性剤、及びレベリング剤等の添加剤ををレジスト溶液21aに混入しても構わない。添加剤としては、イオン系、ノニオン系、シリコーン誘導体、及びフッ素誘導体等がある。
表層部26aは、深層部22aと同様の材料にフッ素化合物が含有した箇所である。表層部26aは、フッ素化合物を含有することより、表面エネルギを低減させて剥離性を向上させる。表層部26aの厚みは、5nm以下、好ましくは2nm以下である。表層部26aの厚みの下限値は特に制限されるものではないが、1nm程度である。このように表面層を薄くすることで、スタンパの微細なパタンの転写特性が向上し、また、スタンパ側の汚れを軽減することで転写の際のデフェクトの発生を抑えることが出来る。表層部26aに含有されるフッ素化合物としては、例えば、末端が芳香族、アルキル、シロキサン、エステル等の非反応性置換基であるパーフルオロエーテル誘導体またはパーフルオロアルキル誘導体等が挙げられる。また、末端がアルコール、カルボン酸、アミン、アミド、チオール、イソシアネート、エポキシ等の反応性官能基であるパーフルオロエーテル誘導体またはパーフルオロアルキル誘導体等も用いることができる。表層部26aに含有させるフッ素化合物は、直鎖状でも枝分かれした構造を有していても構わない。
具体的なパーフルオロエーテル誘導体の例を、化学式(1)〜(6)に示す:
化学式(3)において用いられているRは、水素、ハロゲン、メチル、エチル、及びプロピル等の一価の脂肪族炭化水素、及び芳香族等である。Rは更に置換基を有していても構わない。また、化学式(1)〜(6)において用いられているm、n、p、及びqは、1以上の整数であり、互いに同じでも異なっていても構わない。
パーフルオロアルキル誘導体の具体例としては、(HOCH2(CF2)8CH2OH)、(CF3O(CF2CF2O)2CF2COOCH3)、([CF3(CF2)5]N)、(CF3CF2(CF2OCF(CF3))3COOCH3)等が挙げられる。パーフルオロポリエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の数平均分子量は、好ましくは5×102〜1×105である。数平均分子量が5×102未満では、レジスト膜表面での離型性を得るには不十分であり、1×105を超えると加工性に乏しくなる。パーフルオロポリエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の数平均分子量として更に好ましくは、1×103〜1×104である。数平均分子量の測定は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)、核磁気共鳴分析法(NMR)などを用いることにより測定できる。
図1に示したインプリント用レジスト膜の塗布方法を図1〜図3を参照しながら説明する:
(イ)まず、図2に示すように、例えばシリコン等の半導体材料からなる基板10を用意する。そして、プロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)等の溶媒に高分子材料と、化学式(1)〜(6)に示すようなパーフルオロポリエーテル誘導体、及びHOCH2(CF2)8CH2OH、CF3O(CF2CF2O)2CF2COOCH3、[CF3(CF2)5]N、CF3CF2(CF2OCF(CF3))3COOCH3等のパーフルオロアルキル誘導体等のフッ素化合物を混入してレジスト溶液21aを調製する。高分子材料とフッ素化合物との混合を容易にするために、レジスト溶液21aに界面活性剤を加えても構わない。
(ロ)次に、図3に示すように、基板10上に調製したレジスト溶液21aを滴下する。そして、基板10に滴下されたレジスト溶液21aのフッ素化合物成分を、基板10に接する第1の主面に対向する第2の主面に移行(表層部に拡散移動)させる。界面への移動はレジスト分子とパーフルオロポリエーテル分子の極性の違いによる相分離等により行うことができる。そして、図1に示すようにフッ素化合物成分を偏らせ局在化した、第2の主面を含む表層部26aを形成する。また、基板10に滴下されたレジスト溶液21aは、フッ素化合物成分が移行することによって、表層部26aに比してフッ素化合物成分が少ない、第1の主面を含む深層部22aが形成される。このようにして、深層部22aと表層部26aを有するレジスト膜が形成される。
レジスト溶液21a中へ混入するフッ素系化合物のフッ素化合物量は、固形成分重量の1×10−4重量%以上で1重量%以下であることが好ましい。更に好ましくは、0.01〜0.1%重量%である。フッ素化合物量が固形成分重量の1×10−4重量%以下であると移行するフッ素化合物が少なすぎる。また、フッ素化合物量が固形成分重量の1重量%以上であるとレジスト溶液21aを調製した時点で相分離してしまう。表層部26aのフッ素含有量を深層部22aと比して高める方法は、図1〜図3を参照して説明した方法だけに限定されることはない。
第1の実施形態に係るレジスト膜について実施例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が4−ナフトキノンジアジドに平均3個置換されている化合物0.2gを、PGMEA16gに溶解し、化学式(4)に示す数平均分子量2000のフッ素化合物を8×10-4g添加してレジスト溶液21aを調製する。調製したレジスト溶液21aを7.62cmのシリコン製の基板10に滴下して膜厚約100nmのレジスト膜を得る。表層部の厚みは約1nmである。レジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケルのスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。プレス後、レジスト膜とスタンパをはがすと、スタンパ側へのレジスト付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
第1の実施形態に係るレジスト膜について第1比較例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が4−ナフトキノンジアジドに平均3個置換されている化合物0.2gを、PEGMEA16gに溶解してレジスト溶液を調製する。調製したレジスト溶液を7.62cmのシリコン製の基板10上に塗布して膜厚約100nmのレジスト膜を得る。この組成にはフッ素系化合物は添加していないのでレジスト膜は表層部から深層部まで同一組成で形成される。レジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケル製のスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。プレス後、レジスト膜とスタンパを剥がすと、スタンパ側へのレジストの付着が認められる。
更に、第1の実施形態に係るレジスト膜について第2比較例を示す。カップリング剤であるCF3(CF2)8CH2CH2Si(OMe)3の2重量%のメタノール溶液を調製する。そして、ニッケル製のスタンパをメタノール溶液に30分浸漬した後、120℃のオーブンで1時間加熱し表面離型処理を施す。比較例1で形成したレジスト膜をこのスタンパで表面処理当日と処理3日後に各20回インプリントする。インプリントの結果、3日後にインプリントしたレジスト膜には剥離があり、スタンパへもレジストの付着が観測される。
第1の実施形態に係るレジスト膜によれば、スタンパと深層部22aの間にフッ素化合物が局在する表層部26aが存在することによって、スタンパとレジスト膜との表面エネルギを低減させるので良好な剥離性を得ることができる。また、第1の実施形態に係るレジスト膜は、塩素系の有毒ガスを発生させないので大気中で形成可能となり、特殊環境装置等を用いず簡便、かつ安全に形成することができる。
第1の実施形態に係るレジスト膜によれば、スタンパとレジスト膜の剥離性が良好なため、剥離するために特別な工程を踏まえることがないので短時間で所望のパターンが塑性変形により転写することを利用したレジスト膜が得られる。また、第1の実施形態に係るレジスト膜は、半導体の回路作製、回路基板の作製、及び記憶メディアのパターン作製等における塑性変形を用いた微細パターンの転写用のレジスト膜として容易に適用可能である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るインプリント用レジスト膜は、図2に示すように、第1の実施形態に係るレジスト膜と同様に、深層部22bと表層部26bとを備える。つまり図1に示したレジスト膜と実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
深層部22bには、図1で示した深層部22aと同様の材料を用いることができる。
表層部26bは、フッ素化合物を含有する厚さ約5〜1nmの層である。フッ素化合物としては、図1に示した表層部26aに含有させたフッ素化合物と同様のものを用いることができる。フッ素化合物を含有する溶液は、0.005重量%以上、0.1重量%以下の濃度にフッ素系不活性溶剤で希釈して使用することが好ましい。更に好ましくは、100〜200ppmである。100ppm以下の濃度では、深層部22a表面の被覆に欠陥が多くなりインプリント時にスタンパ側へのレジスト剥離が生じやすく、200ppm以上では、表層部26aがインプリント時にスタンパとの間に滑りを生じやすくなるからである。フッ素系不活性溶剤としては、例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ジクロロペンタフルオロプロパン(HCFC−225)、及びメチルパーフルオロイソブチルエーテル、ガルデン(商品名 ソルベイソレクシス(株)製)、デムナムソルベント(ダイキン工業(株)製)等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
図4に示したレジスト膜の塗布方法を図4〜図6を参照しながら説明する:
(イ)まず、図5に示すように、例えばシリコン等の半導体材料からなる基板10を用意する。そして、PGMEA等の溶媒にノボラック樹脂等の高分子材料を溶媒に溶解して等のパーフルオロアルキル誘導体等のフッ素化合物をレジスト溶液を調製する。
(ロ)次に、図6に示すように、基板10上に調製したレジスト溶液をスピンコート等により塗布して深層部22bを形成する。
(ハ)次に、深層部22b上に、化学式(1)〜(6)に示すようなパーフルオロポリエーテル誘導体、または/およびHOCH2(CF2)8CH2OH、CF3O(CF2CF2O)2CF2COOCH3、[CF3(CF2)5]N、CF3CF2(CF2OCF(CF3))3COOCH3等のパーフルオロアルキル誘導体等のフッ素化合物をメチルパーフルオロイソブチルエーテル等の溶媒に溶解して滴下し、スピンコート等により塗布することで表層部26bを形成し、図4に示したレジスト膜が形成される。
第2の実施形態で示したレジスト膜を形成する方法は、図4〜図6を参照して説明した形成方法に限られない。例えば、基板10上に深層部22bを形成した後に、フッ素系化合物を含有する溶液に基板10ごと浸漬して、深層部22bの表面にフッ素化合物を吸着させることで表層部26bを形成することによっても形成可能である。フッ素化合物を含有する溶液に基板10ごと浸漬する場合は、温度・時間とも特に限定されないが、0℃〜100℃の範囲で、1分以内で充分である。
第2の実施形態に係るレジスト膜について第1実施例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が4−ナフトキノンジアジドに平均3個置換されている化合物0.2gを、PGMEA16gに溶解してレジスト溶液を調製する。調製したレジスト溶液を7.62cmのシリコン製の基板10上に4000rpmでスピンコートし、深層部22bを形成する。引き続き、化学式(4)に示す数平均分子量2000のフッ素化合物の1.5×10-2重量%メチルパーフルオロイソブチルエーテル溶液を深層部22b上に滴下し、4000rpmで30秒回転させて表層部26bを形成する。
表層部26bの厚みは1.3nmである。形成されたレジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケルのスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。インプリントの結果、スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
更に、第2の実施形態に係るレジスト膜について第2実施例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が個4−ナフトキノンジアジドに平均3置換されている化合物0.2gを、PEGMEA16gに溶解してレジスト溶液を調製する。調製したレジスト溶液を7.62cmのシリコン製の基板10上に4000rpmでスピンコートし、深層部22bを形成する。この基板10を化学式(4)に示す数平均分子量2000のフッ素化合物の1.5×10-2重量%メチルパーフルオロイソブチルエーテル溶液に約10秒浸漬し、静かに溶液より引き上げて風乾することでレジスト膜が形成される。表層部26bの厚みは1.3nmである。形成されたレジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケルのスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。インプリントの結果、スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
更に、第2の実施形態に係るレジスト膜について第3実施例を示す。フッ素化合物として化学式(3)に示す数平均分子量2000のフッ素化合物を用いる以外は、第1実施例と同様のインプリントを行う。インプリントの結果、スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
更に、第2の実施形態に係るレジスト膜について第4実施例を示す。カップリング剤であるCF3(CF2)8CH2CH2Si(OMe)3の2重量%のメタノール溶液を調製する。そして、ニッケル製のスタンパをメタノール溶液に30分浸漬した後、120℃のオーブンで1時間加熱し表面離型処理を施す。第1実施例で形成したレジスト膜をこのスタンパで表面処理当日と処理3日後に各20回インプリントする。インプリントの結果、スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
第2の実施形態に係るレジスト膜について第1の参考例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が4−ナフトキノンジアジドに平均3個置換されている化合物0.2gを、PGMEA16gに溶解してレジスト溶液を調製する。調製したレジスト溶液を7.62cmのシリコン製の基板10上に4000rpmでスピンコートし、深層部22bを形成する。また、化学式(6)に示す数平均分子量1800のフッ素化合物をメチルパーフルオロイソブチルエーテルに溶解して50ppm、100ppm、150ppm、200ppmの溶液を調製する。調製した各濃度の溶液をそれぞれ別個に深層部22b上に滴下し、4000rpmで30秒回転させて表層部26bを形成する。表層部26bの厚みはそれぞれ0.5、0.9、1.2、1.6nmである。形成されたレジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケルのスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。インプリントの結果、50ppm溶液の場合、パターン部及び非パターンに膜剥がれが発生する。100ppmと150ppm溶液の場合スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。200ppm溶液の場合1部パターンで膜剥がれがおきる。
第2の実施形態に係るレジスト膜について第2の参考例を示す。o−クレゾールとm−クレゾールが3:7の比で含まれる重量平均分子量6000のクレゾールノボラック樹脂0.8gと、テトラヒドロベンゾフェノンの水酸基が個4−ナフトキノンジアジドに平均3置換されている化合物0.2gを、PGMEA16gに溶解してレジスト溶液を調製する。調製したレジスト溶液を7.62cmのシリコン製の基板10上に4000rpmでスピンコートし、深層部22aを形成する。この基板10を化学式(2)に示す数平均分子量2000のフッ素化合物の1.5×10-2重量%メチルパーフルオロイソブチルエーテル溶液に2分浸漬し、静かに溶液より引き上げて風乾することでレジスト膜が形成される。表層部26bの厚みは1.3nmである。形成されたレジスト膜は、表面離型処理を施していないニッケルのスタンパにより100MPaの圧力でプレスされる。インプリントの結果、スタンパ側へのレジストの付着はなく、レジスト膜にスタンパのパターンが転写される。
第2の実施形態に係るレジスト膜によれば、スタンパと深層部22bの間にフッ素化合物を含有する表層部26bが存在することによって、スタンパとレジスト膜との表面エネルギを低減させるので良好な剥離性を得ることができる。また、第2の実施形態に係るレジスト膜は、塩素系の有毒ガスを発生させないので大気中で形成可能となり、特殊環境装置等を用いず簡便に形成することができる。さらに、フッ素化合物をレジスト溶液に混合する手間が省けるため、第1の実施形態に比して作業性が向上する。またさらに、第2の実施形態に係るレジスト膜によれば、薄い表面層26bを備えることより、ナノメータオーダのスタンパであっても良好にパターンが転写される。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。第1及び第2の実施形態で示したレジスト膜を、膜表面の汚れ防止などの保護層に適用することも当然できる。この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の第1の実施形態に係るインプリント用レジスト膜の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインプリント用レジスト膜を製造するための工程断面図(その1)である。 本発明の第1の実施形態に係るインプリント用レジスト膜を製造するための工程断面図(その2)である。 本発明の第2の実施形態に係るインプリント用レジスト膜の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るインプリント用レジスト膜を製造するための工程断面図(その1)である。 本発明の第2の実施形態に係るインプリント用レジスト膜を製造するための工程断面図(その2)である。
符号の説明
10…基板
21a…レジスト溶液
22a,22b…深層部
26a,26b…表層部

Claims (5)

  1. 基板側に配置された深層部と、
    前記深層部上に配置され、前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部
    とを備えることを特徴とするインプリント用レジスト膜。
  2. 前記表層部は、フッ素化合物としてパーフルオロエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載のインプリント用レジスト膜。
  3. 前記深層部及び前記表層部は、
    前記基板上にフッ素化合物を含むレジスト溶液を塗布しレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層中のフッ素化合物を、前記基板に接した主面に対向する主面方向に移行させることにより、前記基板側に配置された深層部及び前記深層部上に配置され前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部を形成する工程
    とを含む工程により形成されたものであって、
    前記レジスト溶液は、高分子化合物と、パーフルオロエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の少なくとも一方と、の混合物であることを特徴とする請求項1記載のインプリント用レジスト膜。
  4. 前記深層部及び前記表層部は、
    前記基板上にフッ素化合物を含むレジスト溶液をスピンコートしレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層中のフッ素化合物を、前記基板に接した主面に対向する主面方向に移行させることにより、前記基板側に配置された深層部及び前記深層部上に配置され前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部を形成する工程
    とを含む工程により形成されたものであって、
    前記レジスト溶液は、パーフルオロエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載のインプリント用レジスト膜。
  5. 前記深層部及び前記表層部は、
    前記基板をフッ素化合物を含むレジスト溶液に浸漬することによりレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層中のフッ素化合物を、前記基板に接した主面に対向する主面方向に移行させることにより、前記基板側に配置された深層部及び前記深層部上に配置され前記深層部に比してフッ素化合物含有量が多い表層部を形成する工程
    とを含む工程により形成されたものであって、
    前記レジスト溶液は、パーフルオロエーテル誘導体及びパーフルオロアルキル誘導体の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載のインプリント用レジスト膜。
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