JP2009076284A - ドーム状金属バネの製造方法 - Google Patents

ドーム状金属バネの製造方法 Download PDF

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Kazuhiro Yamamoto
和寛 山本
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Abstract

【課題】MDを打抜き加工する際に生じる切断面の微小な破断面をなくした製造方法によって、クリックによる破壊回数が300万回以上の優れた耐久性を有するMDを提供することにある。さらに、前記金型の寿命を低下させないことにより生産性を向上させることにある。
【解決手段】ドーム状部の外周端部および繋ぎ部がプレス金型によって打抜き加工されたMDの製造方法に於いて、前記プレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工するMDの製造方法とすることによって、解決される。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器等に使用されるドーム状金属バネの製造方法に関するものである。
携帯電話器等の電子機器類のオンオフ操作を行うう押しボタンスイッチには、ドーム状金属バネ(以下、MD)が用いられてきた。このMDは、スイッチ操作により固定接点と導通させるために、押荷重による変形を多数回に渡って繰返し受けることになるので、耐久性に優れたステンレス製やリン青銅等の薄板等が用いられている。通常100万回以上のクリックに耐える耐久回数が要求されている。また、MDドーム部の直径は3.0〜6.0mm程度のものが使用されている。例えば、図2(a)に示される断面形状のものが最も標準的に用いられているものである。そして、このようなMDは、通常板材を帯状に形成したフープ材にほぼC形の打抜き孔を対向させて打抜くことによって、中央の円盤部と左右のランナー部とが形成され、前記円盤部をプレス加工してドーム状とし、ついで切断機でフープ材から切断されてMDとしている。例えば、特許文献1には、浅いドーム型の形状であって、ドームの外周端部の内面側は滑らかな曲面状(具体的には曲率半径が10μm以上の曲面状)であるスイッチ用接点バネが開示されている。しかしながら、このようなMDに於いても曲面状にする場合、打抜き工程で細かい調整を行うわないと、規定の曲率半径を得ることが難しいという問題がある。このため、特許文献2に見られるような技術も提案されているが、切断面の打抜き加工の方向を変えるだけでは、破断面をかなり減少させることはできるが完全には打抜き断面の微小な破断面をなくすことはできなかった。さらには、金型による打抜き加工によって生じるMDの打抜き断面の微小な破断面を極力少なくするために、金型のクリアランスを極力小さなものとすることが行われているが、クリアランスを極度に小さくすると、金型の寿命が著しく低下する問題があった。このため、金型の打抜き表面にTiN、DLC等の硬質皮膜を形成する方法もあるが、金型のメンテナンスに於いて毎回硬質膜を形成することは製造コストが上昇する等の問題がある。
特開2003−197066号公報 特開2006−261051号公報
よって本発明が解決しようとする課題は、MDを、プレス金型を用いて打抜き加工する際に生じる切断面の破断面をなくした製造方法によって、クリックによる破断回数が300万回以上の優れた耐久性を有するMDを提供することにある。さらに、前記金型の寿命を低下させないことにより生産性を向上させることにある。
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載するように、ドーム状部の外周端部および繋ぎ部がプレス金型によって打抜き加工されたMDの製造方法に於いて、前記プレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工するMDの製造方法とすることによって、解決される。
以上のような本発明によれば、ドーム状部の外周端部および繋ぎ部がプレス金型によって打抜き加工されたMDの製造方法に於いて、前記プレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工を行うようにしたので、MDを打抜き加工する際に生じる切断面の微小な破断面がなく、切断面の全てがせん断破面として形成されているMDが得られる。このため、クリックによる破断回数が300万回以上の優れた耐久性を有するMDを提供することができる。このことによって、小型化された電子機器類のスイッチ用として好適に使用できる。さらに、前記金型の寿命を低下させることがないので生産性を向上させることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。請求項1に記載される発明は、ドーム状部の外周端部(および繋ぎ部)がプレス金型によって打抜き加工されたMDの製造方法に於いて、前記プレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工することによって、MDの切断面の全てがせん断破面として形成されているMDの製造方法である。このような製造方法とすることによって、MDを打抜き加工する際に生じる切断面の微小な破断面をなくすことができ、切断面の全てがせん断破面として形成されているMDが得られる。
図2により従来のMDの打抜き加工について説明する。前記MDは、図2(a)に示す→印方向にプレス金型を一定速度で移動させて切断する。このため、MDの外周端部(および繋ぎ部)には切断面が形成されることになる。符号2、2´がMD1の外周端部の切断面(以下切断面)である。この切断面2、2´の拡大図である図2(b)から明らかなように、切断面2、2´の厚さ方向A−Bにはせん断破面と破断面の両方が存在している。これは、MDの金属材料と金型が接触し打抜きが進行していくにつれて、前記金属材料と前記金型とが互いに拘束してゆきその拘束が原因となって、打抜き面は打抜き初期の平滑な破面(せん断面)から引張力によって形成される乱雑な破面(破断面)へと変わっていくことになる。この切断面2、2´に生じるせん断破面は非常に平滑な表面を有しているので特に問題はないが、破断面の方は引き千切られたような状態となっており、ディンプル状の延性破断面に近く微細なクラックが生じている。このような微細クラックには、クリック等の押圧による応力の集中、繰返し受ける押圧によるクラックの進展により、金属が本来持っている耐久性を低下させることになり、MDの寿命を低下させることになる。このことが、MD1が100万回以上のクリック回数に耐えられない理由と考えられる。そのため切断面2、2´の破断面をなくすことが好ましいが、前述のように実際問題としてはなかなか困難である。また、このような拘束力が強くなると金型にも大きな負荷が係り、金型の寿命を低下させることになり好ましくない。
そこで、MD1における耐久性(クリック回数)について検討し結果、打抜き時のプレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工を行うことによって、切断面の全てがせん断破面として形成されているMDが得られることが確認された。そして、この切断面は全てが平滑な表面となっていた。詳細に説明する。図1の(b)は、従来の一定速度で切断した場合の金型の挙動を模式化したグラフで、スライド高さに於いて一定速度で変化(上下動)していることが判る。このようなプレス金型による打抜き加工に於いては、前述したようにその切断面にせん断面と破断面が形成される。これに対して、図1(a)はMDの打抜き加工を行う際に、1サイクルが5Hzの微小な上下動(アマダ社のデジタル電動サーボプレスであるSDE−4514を使用)を与えながら打抜き加工した場合のグラフである。具体的には、1サイクル当たり5μmずつ高さをスライドさせながらプレス加工を行っていることになる。このようなMDのプレス金型による打抜き加工によれば、MDの切断面はその全ての面がせん断破面としてスムースな表面状態を呈していた。これは、本発明のように微小な上下動を加えながらMDの抜き打ち加工を行うと、初期段階では一定速度で行う場合と同様に平滑なせん断面を形成するが、一度接触した後、金型の微小な上下動によって拘束が解かれるため、新たに金型が金属材料と接触した時には破断面ではなくせん断面が形成されることになり、この繰返しのために全ての面がせん断面となる。すなわち、引き千切られたような破断部分が殆ど存在しない切断面となる。このため、得られたMDはクリックによる応力を受けても、破断面が最も高い応力を受けないですむようになり、微細クラックが存在しないたせん断破面部分が高応力を受けることになり、300万回以上のクリック回数に耐えられる耐久性が得られる。このため、小型化(直径が4mm以下)に十分対応できる有用なMDとすることができる。さらには、金型に負荷が係ることもないので、金型の寿命を低下させることもなくなる。なお、前記の微小な上下動に加えて金型の上下の刃と刃のクリアランスを極力小さくすることによって、切断における金属板の切断方向へのだれ込みをなくすことができ好ましい。
また、前記MDの材料について述べると、通常高剛性の材料が使用される。具体的には、ヤング率が70〜200GPaの金属材料である。このようなヤング率の金属材料としては、ステンレス鋼(SUS301H等)、真鍮、リン青銅等の銅合金などである。特に前記スイッチシートのクリック感触、耐久性や耐食性からステンレス鋼が好ましく、その厚さは40〜80μm程度のものである。さらに、MD上にに接着、被覆する樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が厚さ50〜100μm程度として使用される。また、接着剤についても特に規定されるものではなく通常使用されているものを用いればよい。
実験例によって、本発明の効果を示す。図2(a)に示したようなMDを、一定速度で打抜く従来のプレス金型方式(図1(b))と、図1(a)に示すようなプレス条件によって微小な上下の震動を与えながら打抜く本発明のプレス金型方式によって、1サイクルの周波数を5〜25Hzまでの間で、5Hz、10Hz、15Hz、20Hzおよび25Hzとそれぞれ条件を変えて作製した。すなわち、厚さ50μmのSUS301を用いて外径4mmのMDを、それぞれの方式で各20個打抜き加工して試料とした。これを平滑な表面を有するガラスエポキシ樹脂上に粘着性シートを用いて固定し、MDのドーム状部を先端径が1.6mmのシリコーンゴム製の押棒(硬度Hs60°)を用いて、動作速度3回/sec、15Nの押圧荷重で押圧(クリック)した。破壊個数の欄は、20個の試料が100万回のクリックで破壊した個数を示し、耐久性の欄は、300万回での破壊の状態を記載した。結果は表1に記載したとおりである。
表1から明らかなとおり、本発明方法によって得られたMDは100万回のクリック回数での破壊個数は0個であり、20試料全てが300万回までのクリック回数に対して耐久性を有していた。また、微小な上下動に関しても、周波数5Hzから25Hzの範囲において効果が見られた。さらに、その切断面を観察すると、全てのものについて切断面がせん断面として形成されており、前記金型の破損も全く生じなかった。これに対して、従来方法によるMDは、20試料中の5試料に100万回でのクリックで破壊が見られた。残りの15試料については300万回のクリックをクリアしたが、かなりの不良率が発生する問題がある。なお、破壊した試料の切断面を観察してみると、引き千切られた破断面が形成された部分が存在していた。
本発明のMDの製造方法によれば、その切断面に欠陥がないため300万回以上のクリック回数に十分耐えるMDを提供することができる。また、得られたMDは外径が4mm以下の場合に於いても十分対応できるので、各種小型化された電子機器類に好適に用いることができ、特に携帯電話器用として有用である。さらに、前記金型の寿命を低下させないので、生産性を向上させることができる。
(a)は、本発明の打抜き加工における金型の挙動を模式的に示すグラフ、(b)は、従来方法の金型の挙動を模式的に示すグラフである。 従来方法で作製されるMDの外周端部の切断面の状態を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ドーム状金属バネ(MD)
2、2´ MDの外周端部の切断面

Claims (1)

  1. ドーム状部の外周端部および繋ぎ部がプレス金型によって打抜き加工されたドーム状金属バネの製造方法に於いて、前記プレス金型に微小な上下動を与えながら打抜き加工すること特徴とするドーム状金属バネの製造方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63251196A (ja) * 1987-04-01 1988-10-18 松下電器産業株式会社 打ち抜き加工方法
JPH04339525A (ja) * 1991-05-13 1992-11-26 Nachi Fujikoshi Corp 金属板の圧印・剪断加工方法
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