JP2009075399A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電手段の帯電部材とギャップ保持部材の両者をそれぞれ適切な条件でクリーニングすることにより、長期に亘って画像品質を良好に維持することができる画像形成装置を提供することである。
【解決手段】感光体40と、感光体40を均一に帯電する帯電装置70とを備える画像形成装置において、上記帯電装置70は、感光体40を帯電する帯電部材82と、帯電部材82を支持する支持体81と、感光体40に当接して感光体40と帯電部材82との間のギャップを保持するためのギャップ保持部材83とからなる帯電ローラ77と、帯電部材82をクリーニングする帯電部クリーニングローラ84と、ギャップ保持部材83をクリーニングするギャップ保持部クリーニングローラ86とから構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式を採用した画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用した画像形成装置においては、像担持体を均一に帯電する帯電手段として、像担持体を帯電する帯電部材と、像担持体に当接して該像担持体と帯電部材との間にギャップを保持するためのギャップ保持部材とを備えた非接触帯電装置が知られている。この非接触帯電装置では、帯電部材が像担持体にこすりつけられることがないので、帯電部材の汚れを大幅に低減することができる。ただし、像担持体を均一に帯電させる目的で帯電部材にACバイアスを重畳して印加しているために、非接触に配置した場合でもわずかながら像担持体上のトナーやトナー外添剤、潤滑剤等の汚れが帯電部材に付着してしまう。また、ギャップ保持部材に汚れが付着すると、帯電ギャップが広がり異常放電による濃度ムラが発生してしまう。そこで、帯電装置の帯電性能を長期に亘って維持するために、帯電部材やギャップ保持部材をクリーニングするクリーニング部材を設けることが知られている。構成が簡単なことから、帯電部材やギャップ保持部材に対してクリーニング部材を常時当接させることが一般的に行われている(例えば、特許文献1)。
特許3723069号公報
しかしながら、帯電部材に対してクリーニング部材を常時当接させた場合には、初期的には帯電部材表面の汚れを除去できているものの、長期間使用しているとクリーニング部材に溜まった汚れを帯電部材に擦りつけることになる。そのため、かえって帯電部材を汚してしまったり、クリーニング部材自体が劣化したりしてクリーニング性能を維持できなくなり、長期に亘って画像品質を良好に維持することができなかった。帯電部材のクリーニング性については、帯電部材に対してクリーニング部材を接離させる接離機構を設け、間欠的に帯電部材をクリーニングすることが良好であると考えられる。
一方、ギャップ保持部材に対してクリーニング部材を間欠的に当接させた場合には、ギャップ保持部材とクリーニング部材とが離間している間に、ギャップ保持部材にトナー等がたまりやすくなる。ギャップ保持部材とクリーニング部材とが離間している間に、像担持体上に設置されたクリーニング部材の端部からわずかに漏れたトナーや現像器等からわずかに飛散したトナーがギャップ保持部材に付着してしまうと考えられる。ギャップ保持部材に付着したトナーは、ギャップ保持部材と像担持体間で押しつぶされることでギャップ保持部材に固着してしまう。そのために、クリーニング部材をギャップ保持部材に間欠的に当接させた場合には、帯電ギャップが広がり異常放電に伴う濃度ムラ等の異常画像が発生しやすくかった。ギャップ保持部材のクリーニング性については、クリーニング部材を常時当接させた方が良好であると考えられる。
本発明は以上の実情に鑑みなされたものである。その目的とするところは、帯電手段の帯電部材とギャップ保持部材の両者をそれぞれ適切な条件でクリーニングすることにより、長期に亘って画像品質を良好に維持することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体を均一に帯電する帯電装置とを備える画像形成装置において、上記帯電装置は、上記像担持体を帯電する帯電部材と、該帯電部材を支持する支持体と、該像担持体に当接して該像担持体と該帯電部材との間のギャップを保持するためのギャップ保持部材とからなる帯電手段と、該帯電部材をクリーニングする帯電部材用クリーニング手段と、該ギャップ保持部材をクリーニングするギャップ保持部材用クリーニング手段とから構成されることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記帯電部材用クリーニング手段は上記帯電部材に対して接離可能に構成され、上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は上記ギャップ保持部材に対して常時当接するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記帯電部材用クリーニング手段及び上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は回転しながらクリーニングを行うことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記ギャップ保持部材用クリーニング手段の支持体が中空状に形成され、上記帯電部材用クリーニング手段の支持体が該ギャップ保持部材用クリーニング手段の中空状の支持体内に配置されることにより、該帯電部材用クリーニング手段の上記帯電部材への接離状態によらず、該ギャップ保持部材用クリーニング手段が上記ギャップ保持部材に常時当接するように構成したことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は、上記ギャップ保持部材よりも上方に配置されていることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、上記帯電手段は、上記支持体が導電性の芯金からなり、上記帯電部材が導電性樹脂材料からなり、上記ギャップ保持部材が絶縁性樹脂材料からなることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、上記帯電手段には、直流バイアスに交流バイアスを重畳した帯電バイアスを印加することを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、上記像担持体は有機感光体からなり、表面に保護層を備えていることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、又は8の画像形成装置において、上記像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項1、2、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジにおいて、少なくとも像担持体と、該像担持体を均一に帯電する帯電装置とが、画像形成装置本体から一体で容易に着脱可能に構成されていることを特徴とするものである。
これらの発明においては、帯電手段の帯電部材とギャップ保持部材の両者をクリーニングするクリーニング手段が別部材で構成されている。よって、帯電部材とギャップ保持部材の両者に対してそれぞれ適切な条件でクリーニングすることができる。
本発明によれば、帯電手段の帯電部材とギャップ保持部材の両者をそれぞれ適切な条件でクリーニングすることができる画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるタンデム中間転写方式のフルカラー複写機に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、このフルカラー複写機の内部構成を示す概略構成図である。図1に示すように、このフルカラー複写機は装置本体100、装置本体100を載せる給紙テーブル200、装置本体100上に取り付けるスキャナ300、スキャナ300上に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400等から構成されている。装置本体100の中央には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの互いに異なる色のトナー画像を形成する4つの画像形成ユニット18Y、C、M、Bkを横に並べて配置したタンデム画像形成ユニット20を備えている。タンデム画像形成ユニット20の各画像形成ユニット18Y、C、M、Bkは、像担持体である感光体40Y、C、M、Bkの周りに、帯電装置、現像装置60Y、C、M、Bk、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。
上記タンデム画像形成ユニット20の上方には、露光装置21が設けられている。露光装置21は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源、6面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナ、各光源の光路に配置されたfθレンズ、長尺WTL等のレンズやミラーから構成されている。この露光装置21において、各色の画像情報に応じてLDから射出されたレーザ光はポリゴンスキャナにより偏向走査され各色の感光体40Y、C、M、Bkに照射される。
タンデム画像形成ユニット20の下方には、無端ベルト状の中間転写ベルト10が設置されている。中間転写ベルト10は、図示例では3つの支持ローラ14・15・16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能であり、支持ローラ14は中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラである。また、中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体40Y、C、M、Bkに対向する位置には、各色の感光体40から中間転写ベルト10にトナー像を転写する一次転写手段として一次転写ローラ62Y、C、M、Bkが設けられている。第3の支持ローラ16の中間転写ベルト移動方向下流側には、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17を設けられている。この中間転写ベルト10としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレスベルトに成型し使用することができる。これらの材料はそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材により抵抗調整したりすることも可能である。また、これらの樹脂を基層として、スプレーやディッピング等の方法により表層を形成し、積層構造にしても良い。
上記中間転写ベルト10の下方には、2次転写装置22を備える。2次転写装置は、図示例では、2つのローラ23間に無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上の画像を転写材に転写する。2次転写ベルト24としては中間転写ベルトと同様の材料を用いることができる。また、2次転写装置22の横には、転写材上の画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写材をこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや転写チャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写材搬送機能を別途備える必要がある。なお、図示例では2次転写装置22及び定着装置25の下方に、上述したタンデム画像形成ユニット20と平行に、転写材を反転排紙したり、転写材の両面に画像を形成するために転写材を反転して再給紙したりする反転装置28を備えている。
このフルカラー複写機を用いてコピー動作を行うときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて原稿を押さえる。そして、不図示の操作部のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。その後、操作部でのモード設定、あるいは操作部で自動モード選択が設定されている場合には原稿の読み取り結果に従い、フルカラーモードまたは白黒モードで画像形成動作を開始する。
操作部でフルカラーモードが選択された場合には、感光体40Y、C、M、Bkが図1で反時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その感光体40Y、C、M、Bkの表面が帯電装置により一様に帯電される。そして、感光体40Y、C、M、Bkには露光装置21から各色の画像に対応するレーザ光がそれぞれ照射され、各色の画像データに対応した潜像がそれぞれ形成される。各潜像は感光体40Y、C、M、Bkが回転することにより各色の現像装置60Y、C、M、Bkで各色のトナーによって現像される。現像された各色のトナー像は中間転写ベルト10の搬送とともに、中間転写ベルト10上に順次転写されて中間転写ベルト10上にフルカラー画像を形成する。転写後の感光体40Y、C、M、Bkは除電ランプにより光除電され、クリーニング手段により転写残のトナーが除去される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙テーブル43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写材を送り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して本体内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写材を送り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上のフルカラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に転写材を送り込み、2次転写装置22で転写して転写材上にトナー像を転写する。トナー像が転写された転写材は、2次転写装置22で搬送されて定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写材に定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び2次転写位置22へと再給紙され、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。所定枚数の画像形成が終了した後には、作像後処理を行ってから感光体40Y、C、M、Bkの回転を停止する。作像後処理では帯電バイアス、転写バイアスをオフした状態で感光体40を1周以上回転させ、その際に除電手段により感光体40表面の電荷を除電して、感光体40が除電したまま放置されて感光体40が劣化することを防止する。
一方、操作部で白黒モードが選択された場合には、支持ローラ15が下方に移動し、中間転写ベルト10を感光体40Y、C、Mから離間させる。感光体40Bkのみが図1の反時計回り方向に回転し、感光体40Bkの表面が帯電装置により一様に帯電され、Bkの画像に対応するレーザ光が照射され、潜像が形成され、Bkのトナーにより現像されてトナー像となる。このトナー像は中間転写ベルト10上に転写される。この際、Bk以外の3色の感光体40Y、C、M、現像装置60Y、C、Mは停止しており、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。一方、給紙カセット44から給紙された転写材は、レジストローラ49により中間転写ベルト10上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送され、中間転写ベルト10上のトナー像が2次転写装置22により転写される。トナー像が転写された転写材は、フルカラー画像の場合と同様に定着装置25で定着され、指定されたモードに応じた排紙系を通って処理される。以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
次に、画像形成ユニット18の構成について詳細に説明する。画像形成ユニット18Y、C、M、Bkは、各現像装置60Y、C、M、Bkで用いるトナー色が異なる以外は同一構成であるので、以下添字を省略して説明する。図2は、画像形成ユニットの内部構成を示す概略構成図である。図2に示すように、像担持体である感光体40の周りには、感光体40を均一に帯電する帯電装置70、感光体40の電位を検知する電位センサ71、感光体40に形成された静電潜像を現像する現像装置60を備えている。また、感光体40の周りには、トナー像が転写された後の感光体40の表面を除電する除電ランプ72、転写残トナーをクリーニングするためのクリーニング装置として2本のブラシローラ73、74やポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード75が配置されている。また、画像形成ユニット18のケースには露光装置21からの露光光76を通過させるための開口が設けられている。ブラシローラ73、74や、クリーニングブレード75により感光体40から掻き取られたトナーは、トナー搬送コイル79により回収され、図示しない廃トナー収納部に搬送するように構成されている。
図2中のブラシローラ74には固形の潤滑剤78が当接しており、感光体への潤滑剤供給部材としての機能も持っている。感光体に潤滑剤を供給することで、感光体の摩耗を低減し、クリーニング性を向上させることができる。固形の潤滑剤の例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸コバルト、オレイン酸マグネシウム、パルチミン酸亜鉛のような脂肪酸金属塩や、カルナウバワックスのような天然ワックスや、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系の樹脂を用いることができる。
なお、図2に示す画像形成ユニット18では、転写後に除電ランプ72により除電された感光体40をクリーニングするように構成されているが、転写後にクリーニングされた感光体を除電するように構成してもよい。また、図2に示す画像形成ユニット18では、クリーニング手段であるブラシローラ74に潤滑剤78が配置されているが、この構成ではブラシローラ74に入力してくるトナー量により潤滑剤78の供給が影響を受けやすいという欠点があった。これは感光体40のクリーニング手段内に潤滑剤供給手段が併設されているために、クリーニングに入力してくるトナー量(転写残トナーや、フルカラー画像形成装置では上流で形成されたトナー像による逆転写トナー)が変動した場合に、潤滑剤の供給効率が影響を受けてしまうことによる。よって、クリーニング手段よりも感光体移動方向下流側に潤滑剤供給手段を配置してもよい。図3は、図2とは別の実施形態に係る画像形成ユニットの内部構成を示す概略構成図である。図3に示すように、ブラシローラ75及びクリーニングブレード75よりも感光体移動方向下流側に、潤滑剤供給手段であるブラシローラ74と潤滑剤78を配置するとよい。これにより、形成される画像面積により転写残トナーや逆転写トナーの入力量が変化しても感光体40に潤滑剤を安定に供給することができる。なお、図3中、図2で示す部材と同一部材には、同一符号を付し説明を省略する。
また、図2及び図3に示すように、上記現像装置60は、二成分現像方式を採用しており、現像装置60内にはトナーとキャリアからなる二成分現像剤が収容されている。この現像装置60は感光体40に対向して配置される現像ローラ61、現像装置60内の現像剤を搬送攪拌する2本のスクリュ62、63、現像装置60内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ64等を備えている。現像ローラ61は外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成され、感光体40に供給するトナーを担持する。現像装置60内の2成分現像剤は、2本のスクリュ62、63で攪拌されながら搬送循環され、現像ローラ61に供給される。現像ローラ61に供給された現像剤は、現像ローラ61の回転とともにドクタブレード65によって適正な量に規制された後、現像ローラ61に印加される現像バイアス電圧により感光体40に転移して感光体40上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像ローラ61上に残った現像剤は、磁力がないところで現像スリーブ65から離れる。この繰り返しにより、現像装置60内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して図示しないトナー補給装置により必要量のトナーが補給される。
本実施形態で使用するトナーは結着樹脂、着色剤、電荷制御剤を主成分とし、必要に応じて他の添加剤が加えられて構成されている。結着樹脂の具体例としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂等を用いることができる。トナーに使用される着色材(例えばイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック)としては、トナー用として公知のものが使用できる。着色材の量は結着樹脂100重量部に対して0.1から15重量部が適当である。
電荷制御剤の具体例としては、ニグロシン染料、含クロム錯体、4級アンモニウム塩などが用いられ、これらはトナー粒子の極性により使い分けされる。荷電制御剤量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部である。
また、トナー粒子には流動性付与剤を添加しておくのが有利である。流動性付与剤としては、シリカ、チタニア、アルミナ等の金属酸化物の微粒子及びそれら微粒子をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等によって表面処理したものや、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマー微粒子等が用いられる。これら流動性付与剤の粒径は0.01〜3μmの範囲のものが使用される。これら流動性付与剤の添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.1〜7.0重量部の範囲が好ましい。
本実施形態で使用する2成分現像剤用のトナーを製造する方法としては、種々の公知の方法、またはそれらを組み合わせた方法により製造することができる。例えば、混練粉砕法では、結着樹脂とカーボンブラックなどの着色材及び必要とされる添加剤を乾式混合し、エクストルーダー又は二本ロール、三本ロール等にて加熱溶融混練し、冷却固化後、ジェットミルなどの粉砕機にて粉砕し、気流分級機により分級してトナーが得られる。また、懸濁重合法や非水分散重合法により、モノマーと着色材、添加剤から直接トナーを製造することも可能である。
本実施形態で使用する2成分現像剤用のキャリアは、芯材それ自体からなるか、芯材上に被覆層を設けたものである。例えば、本実施形態で用いることのできる樹脂被覆キャリアの芯材としては、フェライト、マグネタイトである。この芯物質の粒径は20〜60μm程度が適当である。
キャリア被覆層形成に使用する材料としては、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ素原子を置換してなるビニルエーテル、フッ素原子を置換してなるビニルケトンがある。被覆層の形成法としては、従来と同様、キャリア芯材粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
本実施形態で使用する感光体40の一例としては、導電性支持体上に構成された感光層である電荷発生層、電荷輸送層からなる積層型有機感光体が挙げられる。
導電性支持体は、体積抵抗81Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状又は円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の管材を切削、超仕上げ、研磨等で表面処理したものからなる。
上記電荷発生層は、電荷発生材料を主成分とする層である。電荷発生層の膜厚は、通常は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。電荷発生材料には、無機又は有機材料が用いられ、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料、セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、アモルファスシリコン等が挙げられる。これら電荷発生材料は、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層は、電荷発生材料を適宜バインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、2−ブタノン、ジクロルエタン等の溶媒を用いて、ボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を塗布することにより形成できる。
電荷発生層の塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法等により行うことができる。
適宜用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン、アクリル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリアミド等の樹脂を挙げることができる。バインダー樹脂の量は、重量基準で電荷発生材料1部に対して0〜2部が適当である。
電荷発生層は、公知の真空薄膜作製法によっても形成することができる。
上記電荷輸送層は、電荷輸送材料及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添加することもできる。電荷輸送層の厚さは、10〜40μmの範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよい。本実施形態においては、感光層に含有される電荷輸送材量の含有量は、電荷輸送層の30重量%以上とするのが好ましい。30重量%未満では、感光体へのレーザ書き込みにおけるパルス光露光において高速電子写真プロセスでの十分な光減衰時間が得られず好ましくない。
上記電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。これらの正孔輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
上記電荷輸送材料と共に電荷輸送層に使用するバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ、ポリカーボネート、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル、シリコーン、エポキシ、メラミン、ウレタン、フェノール、アルキッド等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、2−ブタノン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン等が挙げられる。
所望により電荷輸送層に添加される可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等、樹脂に汎用の可塑剤を挙げることができ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜30%程度が適当である。
所望により電荷輸送層に添加されるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜1%程度が適当である。
本実施形態で使用する感光体には、導電性支持体と感光層との間に下引き層を形成することもできる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン、アルキッド−メラミン、エポキシ等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末を加えてもよい。この下引き層は、上記の感光層と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
さらに、下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えば、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層を用いることも有用である。この他に、下引き層には、Alを陽極酸化したものにより形成したもの、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO、SnO、TiO、ITO、Ce0等の無機物を真空薄膜作製法により形成したものも有効である。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
本実施形態で使用する感光体40には、感光層の上に保護層を形成することもできる。感光体40の表面に保護層を設けることで、後述するように帯電ローラにACバイアスを重畳した場合でも感光体40の摩耗を低減することができ、感光体40の寿命を長くすることができる。この保護層はバインダー樹脂に耐摩耗性を向上する目的でアルミナ、シリカ、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム等の金属酸化物微粒子が添加された構成である。バインダー樹脂としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル、フェノール、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ等の樹脂が挙げられる。
保護層に添加される金属酸化物微粒子の量は、重量基準で通常は、5〜30%である。金属酸化物微粒子の量が5%未満では、摩耗が大きく耐摩耗性を向上する効果が小さく耐久性に劣り、30%を越えると、露光時における明部電位の上昇が著しくなって、感度低下が無視できなくなるので望ましくない。保護層の形成法としては、スプレー法等通常の塗布法が採用される。保護層の厚さは、1〜10μm、好ましくは3〜8μm程度が適当である。保護層の膜厚が薄すぎると耐久性に劣り、保護層の膜厚を厚くしすぎると感光体製造時の生産性が低下するだけでなく、経時での残留電位の上昇が大きくなってしまう。保護層に添加する金属酸化物粒子の粒径としては0.1〜0.8μmが適当である。金属酸化物微粒子の粒径が大きすぎる場合には保護層表面の凹凸が大きくなりクリーニング性が低下する上、露光光が保護層で散乱されやすく解像力が低下し画像品質が劣る。金属酸化物微粒子の粒径が小さすぎると耐摩耗性に劣る。
さらに保護層には、基材樹脂への金属酸化物微粒子の分散性を向上させるために分散助剤を添加することができる。添加される分散助剤は塗料等に使用されるものが適宜利用できその量は重量基準で通常は含有する金属酸化物微粒子の量に対して0.5〜4%、好ましくは、1〜2%である。
また、保護層に電荷輸送材料を添加することで、保護層中の電荷の移動を促進することができる。保護層に添加する電荷輸送材料としては電荷輸送層と同じ材料を用いることができる。
また、本実施形態で使用する感光体40には耐環境性の改善のため、とりわけ感度低下や残留電位の上昇を防止する目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、およびレベリング剤等を添加することができる。なお、本実施形態で使用できる保護層の構成としては金属酸化物粒子を分散させたタイプに限定されるものではなく、光あるいは熱硬化型の樹脂材料を用いることにより、保護層を形成することもできる。
次に、本発明の特徴部となる帯電装置70の構成について説明する。本実施形態では、非接触方式の帯電ローラ77を採用している。図4は、本実施形態で使用する帯電ローラの構成を示す断面図である。図4に示すように、この帯電ローラ77は導電性支持体である芯金81と、芯金81の周囲に形成された帯電部材82と、帯電部材82の両端部に形成されるギャップ保持部材83とから構成される。ギャップ保持部材83を感光体40の画像領域外に付き当てることで、帯電ローラ77の帯電部材82と感光体40との間に帯電ギャップを形成する。帯電ローラ77は芯金81の端部に取り付けられたギヤが感光体フランジに形成されたギヤとかみ合っており、感光体駆動モータにより感光体40が回転すると感光体40と略等しい線速で連れ回り方向に回転する。感光体40と帯電ローラ77の帯電部材82とが接触することがないので、感光体40と帯電ローラ77の帯電部材82として硬い樹脂材料を使用した場合でも画像領域の感光層に傷が付いたりすることはない。このような感光体40と帯電ローラ77間の帯電ギャップが広がりすぎると異常放電が発生し均一に帯電できなくなるため、最大帯電ギャップは100μm程度以下に抑える必要がある。また、このような感光体40と帯電ローラ77間に帯電ギャップを設けた帯電装置70を使用する場合には、帯電バイアスとしてDC電圧にAC電圧を重畳することが望ましい。感光体40と帯電ローラ77とが非接触に配置されても感光体40を均一に帯電することが可能となる。
ここで、上記帯電ローラ77の芯金81にはステンレス等の金属が用いられる。芯金81が細すぎると帯電部材82の切削加工時や、感光体40に加圧されたときのたわみの影響が無視できなくなり、必要なギャップ精度が得られにくい。また、芯金81が太すぎる場合には帯電ローラ77が大型化したり、質量が重くなったりする問題があるため、芯金81の直径としては6〜10mm程度が望ましい。
上記帯電ローラ77の帯電部材82には10〜10Ωcmの体積抵抗を持つ材料、特に樹脂材料が好ましい。抵抗が低すぎると感光体40にピンホール等の欠陥があった場合に帯電バイアスのリークが発生しやすく、抵抗が高すぎると放電が十分に発生せず均一な帯電電位を得ることができない。基材となる樹脂に導電性材料を配合することで所望の体積抵抗を得ることができる。基材樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート等の樹脂を用いることができる。これらの基材樹脂は、成形性が良いので容易に成形加工することができる。
上記導電性材料としては四級アンモニウム塩基を有する高分子化合物のようなイオン導電性材料が好ましい。四級アンモニウム塩基を有するポリオレフィンの例としては、四級アンモニウム塩基を有するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレンーエチルアクリレート共重合、エチレンーメチルアクリレート共重合、エチレン−酢酸ビニル共重合、エチレン−プロピレン共重合、エチレン−ヘキセン共重合等のポリオレフィンである。本実施の形態においては、四級アンモニウム塩基を有するポリオレフィンについて例示したが、四級アンモニウム塩基を有するポリオレフィン以外の高分子化合物であっても構わない。
上記イオン導電性材料は、二軸混練機、ニーダー等の手段を用いることにより、前記の基材樹脂に均一に配合される。配合された材料を芯金上に射出成形、あるいは押出成形にすることにより、容易にローラ形状に成型することができる。イオン導電性材料と基材樹脂の配合量は基材樹脂100重量部に対してイオン導電性材料30〜80重量部が望ましい。帯電ローラ77の帯電部材82の厚さとしては0.5〜3mmが望ましい。帯電部材82が薄すぎると成型が困難である上に強度の面でも問題がある。帯電部材82が厚すぎると帯電ローラ77が大型化するうえに帯電部材82の実際の抵抗が大きくなるため帯電効率が低下してしまう。
上記帯電ローラ77のギャップ保持部材83は、帯電部材82を成形した後、帯電部材82の両端にあらかじめ成形しておいたギャップ保持部材83を圧入や接着、あるいはその両方を併用して芯金81に固定されている。このようにして、帯電部材82とギャップ保持部材83を一体化してから、切削や研削等の加工を行って帯電ローラ77の外径を整えることで帯電部材82とギャップ保持部材83のフレの位相を揃えることができ、帯電ギャップの変動を低減することができる。
ギャップ保持部材83の材質としては帯電部材82の基材と同様にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート等の樹脂を用いることができる。ただし、感光層にギャップ保持部材83を当接させるので感光層が損傷するのを防止するために、帯電部材82より硬度の低いグレードを用いることが望ましい。また、摺動性に優れ感光層に損傷を与えにくい樹脂材料として、ポリアセタール、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等の樹脂を用いることもできる。
また、帯電部材82やギャップ保持部材83にはコーティング等により、トナー等が付着しにくい表層を数10μm程度の厚さで形成することもできる。
上述した帯電ローラ77の帯電部材82及びギャップ保持部材83に使用する樹脂材料は、加工が容易で、かつ環境による硬度変動が小さいために高精度で加工することが可能である。よって、感光体40と帯電ローラ77との微小な帯電ギャップを安定して形成することが可能となる。
また、上記帯電ローラ77には、帯電部材82をクリーニングするための帯電部材用クリーニング手段と、ギャップ保持部材83をクリーニングするためのギャップ保持部材用クリーニング手段とが設けられている。帯電部材用クリーニング手段やギャップ保持部材用クリーニング手段としては、スポンジ、ブラシ等の多様な材料を使用することができるが、帯電部材82やギャップ保持部材83に対して固定して当接した場合には当接面に溜まったトナー等がかえって帯電部材82やギャップ保持部材63に付着しやすくなる。そのため、帯電部材用クリーニング部材及びギャップ保持部材用クリーニング手段は、ローラ形状として帯電部材82やギャップ保持部材83に連れ回り回転することが好ましい。
本実施形態に係る帯電部材用クリーニング手段である帯電部クリーニングローラ及びギャップ保持部材用クリーニング手段であるギャップ保持部クリーニングローラは、以下のように構成される。図5は、帯電部クリーニングローラとギャップ保持部クリーニングローラの構成を示す断面図である。図6は、帯電部クリーニングローラとギャップクリーニングローラの位置を説明する構成図である。図7は、帯電部クリーニングローラの構成を示す部分拡大斜視図である。図5及び図6に示すように、帯電ローラ77の周囲に帯電部クリーニングローラ84とギャップ保持部クリーニングローラ87とが配置されている。ここで、帯電部クリーニングローラ84とギャップ保持部クリーニングローラ87の位置関係は、どちらが帯電ローラ77の移動方向上流側、下流側であってもよい。
上記帯電部クリーニングローラ84は、芯金85と、芯金85の周囲に周囲に形成された帯電部クリーニング部材86とを有し、帯電ローラ77の帯電部材82に対して、帯電部クリーニング部材86が接離可能となるように構成されている。上記帯電ローラ77には、帯電バイアスとしてACバイアスを重畳して印加しているために、像担持体上の汚れを帯電部材に静電的に引き寄せてしまうが、逆に帯電部材に付着した汚れを像担持体に静電気に引き戻す力も働く。そのため、必ずしも帯電部材82に帯電部クリーニング部材86を常時当接させる必要がないことが判明した。帯電部材に帯電部クリーニング部材を常時当接させた場合には、初期的には帯電部材表面の汚れを除去できているものの、長期間使用しているとクリーニング部材に溜まった汚れを帯電部材に擦りつけることになる。そのため、かえって帯電部材を汚してしまったり、クリーニング部材自体が劣化したりしてクリーニング性能を維持できなくなってしまう。よって、帯電部クリーニングローラ84は、後述する接離機構により、帯電ローラ77の帯電部材82に対して、帯電部クリーニング部材86が接離可能となるように構成されている。
なお、この帯電部クリーニングローラ84の帯電部クリーニング部材86は、図5に示すように、帯電ローラ77の帯電部材82を清掃可能な幅(軸方向長さ)に形成されていればよいが、ギャップ保持部材83も清掃可能な幅に形成されていてもよい。また、帯電部クリーニングローラ84の帯電部クリーニング部材86には、メラミン樹脂フォーム(多孔質材)を用いるとよい。メラミン樹脂フォームは、他の多孔質材よりも強度に優れ、フォーム内に空間が多く存在するため、大量のトナー等の汚れを保持することが可能であり、長期に亘ってクリーニング性能を維持することができる。また、帯電部材82から除去した汚れを帯電部材82にこすり付けてかえって帯電部材82に汚れを付着させてしまうのを防止するためには、帯電部クリーニングローラ84は帯電部材(帯電ローラ)82と速度差をもって当接しているより、帯電部材82と等速で回転しながら当接しているほうが汚れをこすり付けてしまう不具合が発生しにくい。
上記ギャップ保持部クリーニングローラ87は、芯金88と、芯金88の周囲に形成されたギャップ保持部クリーニング部材89とを有し、ギャップ保持部クリーニング部材89が帯電ローラ77のギャップ保持部材83に対して常時当接するように構成されている。このギャップ保持部クリーニングローラ87のギャップ保持部クリーニング部材89は、ギャップ保持部材83を清掃可能な幅(軸方向長さ)に形成される。ギャップ保持部クリーニングローラ87は、ギャップ保持部クリーニング部材89がギャップ保持部材83に対して常時当接しているため、ギャップ保持部材83にトナーが大量に付着することがなく、長期に亘って帯電ギャップを維持することができる。ギャップ保持部材83に対してギャップ保持部クリーニング部材89を間欠的に当接させた場合には、ギャップ保持部材83としてトナーが付着しにくい材料を選択しても、ギャップ保持部材83とギャップ保持部クリーニング部材89が離間している間にギャップ保持部材83上に、感光体40上に設置されたクリーニングブレードの端部からわずかに漏れたトナーや現像器等からわずかに飛散したトナーが溜まり易くなる。その結果、感光体40とギャップ保持部材83との間でトナーが押しつぶされてトナー同士が固着しやすくなるために帯電ギャップが広がり、異常放電に伴う濃度ムラ等の異常画像が発生しやすくなる。
なお、ギャップ保持部クリーニング部材89についても、帯電部クリーニング部材86と同様にメラミン樹脂フォームを用いることができ、異なる材質のものを用いてもよい。また、ギャップ保持部クリーニングローラ87はギャップ保持部材(帯電ローラ)83と速度差をもって当接しているより、ギャップ保持部材83と等速で回転しながら当接しているほうが汚れをこすり付けてしまう不具合が発生しにくい。
このように、帯電部クリーニングローラ84を間欠的に帯電ローラ77の帯電部材82に当接させることにより、帯電部材82に再付着する汚れも少なくなり、長期に亘って良好なクリーニング性能を維持することができる。また。常時当接する場合に比べ帯電部クリーニングローラ77に溜まる汚れの量も少なくなり、帯電部クリーニングローラ77が劣化しにくくなり寿命も長くなる。一方、ギャップ保持部クリーニングローラ87は、ギャップ保持部材83に対して常時当接しているため、ギャップ保持部材83にトナーが大量に付着することがなく、長期に亘って帯電ギャップを維持することができる。
次に、上記帯電部クリーニングローラ84を接離動作させる構成について説明する。図8は、帯電部クリーニングローラを接離動作させる構成の一例を示す構成図である。図8に示すように、帯電ローラ77の芯金85の両端部は、帯電フレーム101によって支持され、ギャップ保持部材83が感光体40の画像形成領域外に当接して所望の帯電ギャップを形成することができるようになっている。また、帯電部クリーニングローラ84の芯金85の両端部は、帯電フレーム101に支持され支点102を中心に回動可能なアーム103(一部点線で示す)によって支持されている。装置本体100側に設置された図示しないソレノイドでアーム103の突起部104を図8に示す位置から押し下げることにより、帯電部クリーニング部材86が帯電ローラ77の帯電部材82に当接し連れ周り回転しながら帯電部材82をクリーニングする。一方、図中矢印方向にソレノイドからの押圧が解除されることで、帯電部クリーニングローラ84は、帯電部クリーニング部材86が帯電ローラ77の帯電部材82から離間することになる。帯電部クリーニンフローラ84の接離動作を画像形成中に実行すると、ソレノイドの動作による振動が書き込みユニット等に伝達して画像が乱れる虞があるため、この帯電部材82のクリーニング動作は画像形成動作中以外に実施する必要がある。このクリーニング動作が頻繁に実行されるとユーザの待ち時間が増えることになるため、出来る限りクリーニング動作の実行頻度を少なくすることが好ましい。本実施形態では、帯電ローラ77の帯電部材82を感光体40に対して非接触に配置することで帯電ローラ77の汚れを低減できるので、帯電部材82のクリーニングの実行間隔を長く設定することが可能となりユーザの待ち時間を低減することができる。
また、帯電ローラ77の帯電部材82の汚れは、使用環境、使用枚数、画像面積等の使用状況の影響も受けるので、これらの使用状況に応じて帯電部材82のクリーニング動作の実行間隔を変更することが好ましい。具体的には、使用環境が低温低湿環境の場合には、帯電部材82自体や帯電部材82に付着した汚れの抵抗が上昇して帯電不良が発生しやすくなる。また使用相数が多くなるに従い感光体クリーニング手段の劣化(クリーニングブレード75の摩耗等)が進行するために、感光体クリーニング手段をすり抜けるトナー等が増加して帯電部材82が汚れやすくなる。さらに高画像面積の画像が多く出力された場合にも、感光体クリーニング手段に入力されるトナーが増加するので帯電部材82が汚れやすくなる。したがって、このような状況で使用された場合には、帯電部材82のクリーニング動作の実行頻度を高くすることが望ましい。
次に、帯電部クリーニングローラ及びギャップ保持部クリーニングローラの配置を変えた別の実施形態について説明する。図7及び図8に示した帯電装置では、帯電部クリーニングローラ84の芯金(回転軸)85とギャップ保持部クリーニングローラ87の芯金(回転軸)88とが帯電ローラ77上において異なる位置に配置されている。これに対し、帯電部材用クリーニング手段とギャップ保持部材用クリーニング手段とを互いの回転軸が略同軸上となるように配置して一体に構成してもよい。図9は、この帯電装置用一体型クリーニングローラの構成を示す断面図である。図10は(a)は帯電部クリーニング部材が感光体に当接しているときの一体型クリーニングローラの様子を示す構成図である。図10(b)は帯電部クリーニング部材が感光体から離間しているときの一体型クリーニングローラの様子を示す構成図である。
図9及び図10に示すように、一体型クリーニングローラ90は、帯電ローラ77の帯電部材82を清掃可能な幅に形成された帯電部クリーニング部材91と、これを支持する芯材92と、ギャップ保持部材83を清掃可能な幅に形成され部クリーニング部材93と、これを支持する中空状芯材94とから構成される。そして、所定のタイミングで、図10(a)に示すように、図中点線で示す帯電部クリーニング部材91が帯電部材82に当接し、ギャップ保持部クリーニング部材93がギャップ保持部材83に当接する。また、通常は、図10(b)に示すように、図中点線で示す帯電部クリーニング部材91が帯電部材82から離間し、ギャップ保持部クリーニング部93がギャップ保持部材83に当接している。ここで、ギャップ保持部クリーニング部材93の中空状芯材94の内径と、ギャップ保持部クリーニング部材取り付け位置の帯電部クリーニング部材91の芯金92の外径と、帯電部クリーニング部材91の外径と、帯電部クリーニング部材91の接離動作のストローク量との関係を適切な関係に設定することが必要である。これらの条件を適切な関係に設定することにより、帯電部クリーニング部材91の帯電部材82への接離状態によらず、ギャップ保持部クリーニング部材93をギャップ保持部材83に常時当接することができる。また、このとき、一体型クリーニングローラ90は、帯電ローラ77の上方に配置するとよい。これにより、帯電部クリーニング部材91の接離状態によらず、重力の作用でギャップ保持部クリーニング部材93をギャップ保持部材83に常時当接させてギャップ保持部材83をクリーニングすることができる。
このように、一体型クリーニングローラ90は帯電部クリーニング部材91を間欠的に帯電ローラ77の帯電部材82に当接させることにより、常時当接する場合に比べ帯電部クリーニング部材91に溜まるトナー等の量が少なくすることができる。また、帯電部クリーニング部材91が劣化しにくくなり、一体型クリーニングローラ90の寿命も長くなる。一方、ギャップ保持部部材93は、ギャップ保持部材83に対して常時当接しているため、ギャップ保持部材83にトナーが大量に付着することがなく、長期に亘って画像品質を良好に維持することができる。さらに、帯電部クリーニング部材91の芯材92とギャップ保持部材93の中空状芯材94とが略同軸上に配置されているので、省スペース化が可能である。
次に、比較例及び実施例で示す帯電装置を用いて実験を行った結果について説明する。
[比較例1]
まず、帯電ローラとして、図4で示す樹脂製の帯電ローラを用意した。また、帯電ローラのクリーニング手段として、帯電部材及びギャップ保持部材をクリーニング可能な幅に形成されたメラミン樹脂フォームからなるクリーニング部材を備えたクリーニングローラを用意した。このクリーニングローラは、帯電ローラと常時連れ回り回転しながら帯電部材及びギャップ保持部材をクリーニングする。
次に、これら帯電ローラ及びクリーニングローラを具備する帯電装置をリコー製フルカラー複写機Imagio Neo 600を改造した実験機に搭載した。そして、各色の画像面積5%とし、1ジョブあたりA4サイズの転写紙5枚の通紙を行う条件下で、常温常湿環境で15万枚の通紙試験を実施した後、10℃15%の低温低湿環境で画像確認を行った。
常温常湿環境では4つの画像形成ユニットとも帯電ローラに起因する異常画像の発生はなかったが、10℃15%では4つの画像形成ユニットともハーフトーン画像で縦スジ状の濃度ムラが帯電ローラピッチで発生した。帯電ローラを観察すると濃度ムラに対応して帯電部材上にトナー、トナー外添剤、潤滑剤等と思われるスジ状の汚れが付着していた。この帯電部材表面には付着した汚れは、後述する比較例3との比較から、クリーニングローラが常時当接することにより、クリーニングローラに回収された汚れが再付着したためと考えられる。帯電ローラの帯電部材には、必ずしもクリーニング部材を常時当接させる必要がないと考えられる。なお、常温常湿環境では問題がなくても、10℃15%環境で帯電ローラ77の汚れによる不具合が顕在化するのは、低温低湿環境では帯電部材82自身や帯電部材82表面に付着した汚れの抵抗が上昇し、放電が起こりにくくなるためであると考えられる。
[比較例2]
比較例1で用いたクリーニングローラを図8で示した機構によりを帯電ローラの帯電部材及びギャップ保持部材の両者に対して接離可能とした以外は、比較例1と同じ条件で通紙試験を行った。通常はクリーニングローラを帯電ローラから離間させておき、2500枚毎にジョブ後に10秒間、クリーニングローラを帯電ローラに当接させた状態で感光体と帯電ローラを回転させてクリーニング動作を実行した。
上記構成で常温常湿環境で通紙試験を実施すると、10万枚までに2つの画像形成ユニットで画像端部に帯電ローラピッチでポチ状の異常画像が発生した。帯電ローラを確認すると異常画像が発生した画像形成ユニットではギャップ保持部材にトナーの固まりが付着しており、そのため帯電ギャップが拡がってしまい異常画像が発生していた。感光体をクリーニングするクリーニングブレードの端部からわずかに漏れたトナーや現像器等からわずかに飛散したトナーがギャップ保持部材に徐々に蓄積して、ギャップ保持部材と感光体との間で押しつぶされることで固着に至ったと考えられる。クリーニングブレード端部からのトナーの漏れや、現像器からのわずかなトナー飛散は比較例1でも発生していたが、比較例1ではギャップ保持部材にクリーニングローラが常時当接していたために、トナー固着に至ることなくギャップ保持部材から除去されていたと考えられる。
[比較例3]
帯電ローラのクリーニング手段として、ギャップ保持部材のみクリーニング可能な幅に形成されたメラミン樹脂フォームからなるクリーニング部材を備えたクリーニングローラを用意した。このクリーニングローラは、ギャップ保持部材と常時連れ回り回転しながらギャップ保持部材をクリーニングする。帯電ローラの帯電部材は一切清掃せず、ギャップ保持部材に付着したトナーのみを除去することになる。このクリーニングローラを用いる以外は、比較例1と同じ条件で通紙試験を行った。
上記構成で15万枚まで通紙試験を実施した後、10℃15%の低温低湿環境で画像確認を行ったところ、常温常湿環境では4つの画像形成ユニットとも帯電ローラに起因する異常画像の発生はなかったが、10℃15%では4つの画像形成ユニットともハーフトーン画像で帯電ローラピッチで斑点状の濃度ムラが発生した。帯電ローラを観察すると斑点状の濃度ムラに対応して帯電ローラ上の付着物に場所によるムラがあった。帯電部材をクリーニングしていないため、部分的に付着物の量にムラが生じており、帯電ローラ自体や付着物の抵抗が上昇する低温低湿環境で濃度ムラとして顕在化したものと考えられる。
[実施例1]
帯電ローラのクリーニング手段として、図5及び図6に示す帯電部クリーニングローラとギャップ保持部クリーニングローラを用いる以外は、比較例1と同じ条件で通紙試験を行った。上述したように、帯電部クリーニングローラは、通常は帯電ローラの帯電部材から離間させておき、2500枚毎にジョブ後に10秒間、帯電部クリーニングローラを帯電部材に当接させた状態で感光体と帯電ローラを回転させてクリーニング動作を実行する。一方、ギャップ保持部クリーニングローラは、ギャップ保持部材に常時当接させてクリーニング動作を実行する。
上記構成で常温常湿環境で20万枚の通紙試験を実施した後、10℃15%の低温低湿環境で画像確認を行ったところ、4つの画像形成ユニットとも帯電部材の汚れによる異常画像や、ギャップ保持部材へのトナー付着による異常画像の発生はなかった。また、帯電ローラの帯電部材の表面を観察したところ、比較例1、3のような汚れの付着も見られなかった。これらの結果から、帯電ローラの帯電部材を帯電部クリーニングローラにより間欠で、ギャップ保持部材をギャップ保持部クリーニングローラにより常時クリーニングすることにより、帯電部材の汚れによる異常画像と、ギャップ保持部材の汚れによる異常画像の両方を効果的に防止できることがわかる。
[実施例2]
帯電ローラのクリーニング手段として、図9及び図10に示す一体型クリーニングローラを用いる以外は、実施例1と同じ条件で通紙試験を行った。上述したように、帯電部クリーニング部材の接離状態によらず、ギャップ保持部材にギャップ保持部クリーニング部材を常時当接させることができる。
上記構成で常温常湿環境で20万枚の通紙試験を実施した後、10℃15%の低温低湿環境で画像確認を行ったところ、4つの画像形成ユニットとも帯電部材の汚れによる異常画像や、ギャップ保持部材へのトナー固着による異常画像の発生はなかった。これらの結果から、帯電部材を帯電部クリーニング部材により間欠で、ギャップ保持部材をギャップ保持部クリーニング部材により常時クリーニングすることができるので、帯電部材の汚れによる異常画像と、ギャップ保持部材の汚れによる異常画像の両方を効果的に防止できることがわかる。また、帯電部クリーニング部材とギャップ保持部クリーニング部材を備えたクリーニングローラを一体型クリーニングローラとして構成しているので、実施例1の形態と比較して画像形成装置の小型化が可能である。
以上、本実施形態に係る画像形成装置においては、帯電部材82とギャップ保持部材83をクリーニングする手段として、それぞれ帯電部材用クリーニング手段である帯電部クリーニングローラ84と、ギャップ保持部材用クリーニング手段であるギャップ保持部クリーニングローラ87とが設けられている。よって、帯電部材82とギャップ保持部材83の両者をそれぞれ適切な条件でクリーニングすることができ、長期に亘って画像品質を良好に維持することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置においては、帯電部クリーニングローラ84は帯電部材82に対して接離可能に構成されている。そのため、帯電部クリーニングローラが帯電部材に常時当接する場合に比べ、帯電ローラ77の帯電部82に再付着する汚れも少なくなり、良好なクリーニング性能を維持できる。また、常時当接する場合に比べ、帯電部クリーニングローラ84に溜まるトナー等の量が少なくなり、帯電部クリーニングローラ84が劣化しにくくなり寿命も長くなる。一方、ギャップ保持部クリーニングローラ89はギャップ保持部材83に対して常時当接するように構成されている。そのため、ギャップ保持部材83にトナーがたまりにくく、帯電ギャップを維持しやすい。
また、本実施形態に係る画像形成装置において、帯電部クリーニングローラ84及びギャップ保持部クリーニングローラ87は、帯電部材82及びギャップ保持部83に対して回転しながらクリーニングを行う。そのため、固定されたクリーニング手段に比べ、クリーニングローラ84、87表面のトナー等の汚れが帯電部材82及びギャップ保持部材83にこすりつけられにくく、長期に亘って良好なクリーニング性能を維持しやすくなる。
また、本実施形態に係る画像形成装置において、一体型クリーニングローラ90は、ギャップ保持部クリーニング部材93の芯材94を中空状に形成し、帯電部クリーニング部材91の芯材92を上記中空状芯材94内に配置している。そして、帯電部クリーニング部材91の帯電部材82への接離状態によらず、ギャップ保持クリーニング部材93がギャップ保持部材83に常時当接するように構成している。そのため、一体型クリーニングローラ90は、帯電手段のクリーニング手段として、帯電部クリーニング部材91とギャップ保持部クリーニング部材93を別部材で構成しても、省スペース化を図ることが可能である。
また、本実施形態に係る画像形成装置において、一体型クリーニングローラ90は、帯電ローラ77よりも上方に配置されている。そのため、帯電部クリーニング部材91の接離状態によらず、重力の作用によりギャップ保持部クリーニング部材93がギャップ保持部材83に連れ回り回転しながらクリーニングを行うことことができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、帯電部クリーニング部材86、91及びギャップ保持部クリーニング部材89、93に樹脂材料が用いられている。樹脂材料は環境による硬度変動が小さく、高精度で加工することが可能なため、微小な帯電ギャップを安定して形成することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、像担持体である感光体が有機感光体40からなり、表面に保護層を備えている。そのため、帯電ローラ77にACバイアスを重畳した場合でも、低コストで感光体40の摩耗を低減でき、感光体40の長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、感光体40に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段であるブラシローラ74、潤滑剤78が具備されているので、感光体40の摩耗を低減し、クリーニング性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るプロセスカートリッジによれば、プロセスカートリッジ内で感光体40と帯電装置70の位置関係が決まる構成となっている。そのため、帯電部クリーニング部材86、91が接離機構等の複雑な構成を有する場合であっても、高精度の帯電ギャップを維持する必要がある場合であっても、サービスエンジニアによる調整等を必要とせずにユーザでも容易に交換が可能となる。
本実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示す概略構成図。 同画像形成装置の画像形成ユニットの内部構成を示す概略構成図。 別の実施形態に係る画像形成ユニットの内部構成を示す概略構成図。 同画像形成ユニットで使用される帯電ローラの構成を示す断面図。 帯電部クリーニングローラとギャップ保持部クリーニングローラの構成を示す断面図。 帯電部クリーニングローラとギャップ保持部クリーニングローラの位置を説明する構成図。 帯電部クリーニングローラの構成を示す部分拡大斜視図。 帯電部クリーニングローラを接離動作させる構成の一例を示す構成図。 帯電装置用一体型クリーニングローラの構成を示す断面図。 (a)は帯電部クリーニング部材が感光体に当接しているときの一体型クリーニングローラの様子を示す構成図。(b)は帯電部クリーニング部材が感光体から離間しているときの一体型クリーニングローラの様子を示す構成図。
符号の説明
40 感光体
77 帯電ローラ
82 帯電部材
83 ギャップ保持部材
84 帯電部クリーニングローラ
86 帯電部クリーニング部材
87 ギャップ保持部クリーニングローラ
89 ギャップ保持部クリーニング部材
90 一体型クリーニングローラ
91 帯電部クリーニング部材
92 芯材
93 ギャップ保持部クリーニング部材
94 中空状芯材

Claims (10)

  1. 少なくとも静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体を均一に帯電する帯電装置とを備える画像形成装置において、
    上記帯電装置は、上記像担持体を帯電する帯電部材と、該帯電部材を支持する支持体と、該像担持体に当接して該像担持体と該帯電部材との間のギャップを保持するためのギャップ保持部材とからなる帯電手段と、該帯電部材をクリーニングする帯電部材用クリーニング手段と、該ギャップ保持部材をクリーニングするギャップ保持部材用クリーニング手段とから構成されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記帯電部材用クリーニング手段は上記帯電部材に対して接離可能に構成され、上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は上記ギャップ保持部材に対して常時当接するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記帯電部材用クリーニング手段及び上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は回転しながらクリーニングを行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記ギャップ保持部材用クリーニング手段の支持体が中空状に形成され、上記帯電部材用クリーニング手段の支持体が該ギャップ保持部材用クリーニング手段の中空状の支持体内に配置されることにより、該帯電部材用クリーニング手段の上記帯電部材への接離状態によらず、該ギャップ保持部材用クリーニング手段が上記ギャップ保持部材に常時当接するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記ギャップ保持部材用クリーニング手段は、上記ギャップ保持部材よりも上方に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
    上記帯電手段は、上記支持体が導電性の芯金からなり、上記帯電部材が導電性樹脂材料からなり、上記ギャップ保持部材が絶縁性樹脂材料からなることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、
    上記帯電手段には、直流バイアスに交流バイアスを重畳した帯電バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、
    上記像担持体は有機感光体からなり、表面に保護層を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7、又は8の画像形成装置において、
    上記像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジにおいて、
    少なくとも像担持体と、該像担持体を均一に帯電する帯電装置とが、画像形成装置本体から一体で容易に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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