JP2009069544A - 画像情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車室内の乗員から視認できる位置に、画像情報を表示する画面を有する表示装置112を設定した画像情報提供装置100において、画像表示位置制御手段と画像表示変更手段を備えた。画像表示位置制御手段(ステップS10〜ステップS110)は、乗員と画面が相対変位する場合、乗員と画面の相対変位をキャンセルするように画像表示位置を変位させ、空間上に安定して画像表示する。画像表示変更手段(ステップS120〜ステップS200)は、画像表示位置制御時、1フレームの静止画像表示中に車両や乗員の位置が変化することで、空間上の一定方向を見ている乗員の目の網膜上の像にブレが生じるとき、この網膜上の像ブレを抑制する画像表示に変更する。
【選択図】図2
Description
前記画像表示位置制御手段は、乗員と画面が相対変位する場合、乗員と画面の相対変位をキャンセルするように画像表示位置を変位させ、空間上に安定して画像表示する。
前記画像表示変更手段は、画像表示位置制御時、1フレームの静止画像表示中に車両や乗員の位置が変化することで、空間上の一定方向を見ている乗員の目の網膜上の像にブレが生じるとき、この網膜上の像ブレを抑制する画像表示に変更する。
そして、上記画像表示位置制御時、画像表示変更手段において、1フレームの静止画像表示中に車両や乗員の位置が変化することで、空間上の一定方向を見ている乗員の目の網膜上の像にブレが生じるとき、この網膜上の像ブレを抑制する画像表示に変更される。このため、相対変位をキャンセルする画像変位の動きが速いときでも乗員の網膜上の像ブレが抑えられ、画像ブレや画像にじみがあるように乗員から見えることによる画像品質の低下が抑えられる。
この結果、乗員と画面が相対変位する場合、空間上に安定して画像表示する画像変位により乗員に与える違和感を防止しながら、相対変位をキャンセルする画像変位の動きが速いときに乗員が感じる画像品質の低下を抑えることができる。
図1は実施例1の画像情報提供装置100を示す全体構成図である。
実施例1の画像情報提供装置100は、乗員と画面の相対変位をキャンセルする画像表示位置制御(画像シフト制御)により違和感を防止すると共に、乗員の視覚による映像認識度の変更制御要素として、液晶ディスプレイ上への画像表示時間、バックライトの点灯時間、バックライトの輝度を用い、これらの変更制御要素を、乗員と画面の相対変位速度に応じて1フレーム毎に調整し、ブレ感の無い画像品質を得るものである。
前記車両運動推定部102は、車両運動検出部101により計測された車両運動データに基づき、車両運動(車両の並進および回転)を推定する。
前記乗員運動推定部103は、車両運動推定部102により推定された車両運動に基づき、乗員頭部、特に目の動きを推定する。
前記画像変位量制御部104は、車両運動推定部102により推定された車両運動と、乗員運動推定部103により推定された乗員運動に基づき、必要な画像変位量を算出すると共に、乗員〜画面間の相対速度を算出する。
前記視標生成部106は、表示装置112に表示しようとする画像に合成する視標(可動視標)を生成する。
前記画像合成部107は、画像入力部105からの画像データと、視標生成部106からの視標とを合成する。
前記画像変位部108は、画像変位量制御部104からの画像変位量情報に基づき、画像合成部107からの合成画像を、表示装置112の画面上で変位させた変位画像データを生成する。
前記パターンジェネレータ部110は、合成画像を間欠的に画像表示する際、合成画像と合成画像の間を埋めるパターン画像を生成する。このパターン画像としては、例えば、画面映像として目立たない黒色画像が用いられる。
前記画像切替部111は、画像表示制御部109から1フレーム毎の画像表示時間情報を入力し、1フレームの開始から画像表示時間が経過するまでの間は、画像変位部108からの変位画像データによる合成画像を選択し、画像表示時間経過後から次のフレーム開始までの間は、パターンジェネレータ部110からのパターン画像を選択する。つまり、1フレームの間で合成画像とパターン画像を切り替える。
すなわち、画像切替制御(ステップS140〜ステップS160)と、バックライト113の点灯時間および輝度制御(ステップS170〜ステップS190)を併用しながら、1フレーム毎の画像表示変更制御を行う。
なお、ステップS10〜ステップS110は、請求項の画像表示位置制御手段に相当し、ステップS120〜ステップS200は、請求項の画像表示変更手段に相当する。
実施例1の画像情報提供装置100における作用を、「画像合成作用」、「画像シフト作用」、「1フレーム毎の画像表示変更作用」に分けて説明する。
図3は実施例1の画像情報提供装置100において外部機器から入力される元の画像から合成画像を生成する過程を示す図で、(a)は元の画像の一例を示し、(b)は可動視標の一例を示し、(c)は固定視標の一例を示し、(d)は合成画像の一例を示す。
図4は実施例1の画像情報提供装置100において画像変位部108による画像シフト作用を説明する図で、(a)は画面上方に変位した場合の一例を示し、(b)は画面下方に変位した場合の一例を示す。
(1)車両側に生じるピッチ動に起因するもの、
(2)乗員側(とくに眼球)に生じるピッチ動に起因するもの、
の2つに大別される。
加えて、視標(1),(2)により、表示装置112の表示画面内で表示画像がシフトされたことを乗員に示すことができる。
図5は実施例1の画像情報提供装置100において画像切替部111および画像表示制御部109による1フレーム毎の画像表示変更作用を説明するタイムチャートで、(1)は乗員〜画面間の相対速度(=移動速度)の変化特性を示し、(2)は各画像フレームでの画像表示時間の切り替え関係を示し、(3)は各画像フレームでのバックライト113の点灯時間および輝度の関係を示す。
すなわち、フレームの開始時点からスタートする画像表示時間タイマーTMVが、相対速度に基づき算出された画像表示時間TVを超えるまでは、表示位置をシフトした合成画像を表示装置112に表示し、画像表示時間TVを超えると、パターンジェネレータ部110で生成した黒色画像に切り替えられ、1フレームが経過するまで黒色画像が維持される。
すなわち、フレームの開始時点からスタートするバックライト点灯時間タイマーTMBLが、相対速度に基づき算出されたバックライト点灯時間TBLを超えるまではバックライト113を輝度Bにより点灯し、バックライト点灯時間TBLを超えると、点灯しているバックライト113を1フレームが経過するまで消灯する。
つまり、静止画像の表示が常に明瞭である場合、フレームの静止画像が移動すると、移動前の明瞭な静止画像が乗員の網膜上に残像として残り、これが、画像ブレや画像にじみがあるように乗員から見える原因となる。
このバックライト113の点灯時間についても、1フレーム毎の画像表示時間を短くした場合と同様に、バックライト113の点灯時間が短いほど瞬間的に乗員の網膜上に像が映ることになるため、表示装置112の画像を見ている乗員は、画像ブレや画像にじみを感じないものとなる。
なお、1フレーム毎の画像表示変更制御において、画像シフト制御による画像表示位置の移動速度が高いほど、1フレーム毎のバックライト113の輝度を低くした場合も、表示装置112の画像を見ている乗員は、画像ブレや画像にじみを感じないものとなる。
実施例1の画像情報提供装置100にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
図6は実施例2の画像情報提供装置200を示す全体構成図である。
実施例2の画像情報提供装置200は、乗員と画面の相対変位をキャンセルする画像表示位置制御(画像シフト制御)により違和感を防止すると共に、乗員の視覚による映像認識度の変更制御要素として、バックライトの点灯時間とバックライトの輝度を用い、これらの変更制御要素を、乗員と画面の相対変位速度に応じて1フレーム毎に調整し、ブレ感の無い画像品質を得るものである。
なお、実施例2の画像情報提供装置200は、図6に示すように、入出力系を除いた、車両運動推定部202と、乗員運動推定部203と、画像変位量制御部204と、視標生成部206と、画像合成部207と、画像変位部208と、バックライト制御部209によって、画像処理コントローラ215が構成される。
すなわち、合成画像の常時表示を行いながら(ステップS340)、バックライト113の点灯時間および輝度の制御(ステップS370〜ステップS390)により、1フレーム毎の画像表示変更制御を行う。
なお、ステップS210〜ステップS310は、請求項の画像表示位置制御手段に相当し、ステップS320〜ステップS400は、請求項の画像表示変更手段に相当する。
実施例2の画像情報提供装置200における1フレーム毎の画像表示変更作用を説明する。
なお、「画像合成作用」、「画像シフト作用」については、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
図8は実施例2の画像情報提供装置200においてバックライト制御部209による1フレーム毎の画像表示変更作用を説明するタイムチャートで、(1)は乗員〜画面間の相対速度(=移動速度)の変化特性を示し、(2)は各画像フレームでの画像表示時間を示し、(3)は各画像フレームでのバックライト213の点灯時間および輝度の関係を示す。
すなわち、フレームの開始時点から1フレームが経過するまで、通常通りに合成画像が表示される。
すなわち、フレームの開始時点からスタートするバックライト点灯時間タイマーTMBLが、相対速度に基づき算出されたバックライト点灯時間TBLを超えるまではバックライト213を輝度Bにより点灯し、バックライト点灯時間TBLを超えると、点灯しているバックライト213を1フレームが経過するまで消灯する。
実施例2の画像情報提供装置200にあっては、実施例1の(1),(2),(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
図10は実施例3の画像情報提供装置300を示す全体構成図である。
実施例3の画像情報提供装置300は、乗員と画面の相対変位をキャンセルする画像表示位置制御(画像シフト制御)により違和感を防止すると共に、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)のように、輝度調整の方法として、各画素の明るさをアナログ的に変化させることができず、発光時間の長さにより表現するディスプレイに対して、サブフレーム毎の静止画像の表示位置をきめ細かく制御することで、ブレ感の無い画像品質を得るものである。
前記サブフレーム生成部309は、1フレームの合成画像に基づき輝度調節用のサブフレームを生成する。
前記表示装置312は、1フレームを複数のサブフレームに分割し、画素毎の輝度を、複数のサブフレームの選択・組み合わせによるデジタル量の発光時間の長さで表現している階調駆動方式のプラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)を有する。
なお、図11の1フレーム単位による処理開始から処理終了までの全体流れは、請求項の画像表示位置制御手段に相当し、サブフレーム単位によりステップS500〜ステップS540を繰り返す流れは、請求項の画像表示変更手段に相当する。
実施例3の画像情報提供装置300における「プラズマ・ディスプレイ・パネルの階調駆動方式について」、「サブフレーム毎の画像表示位置制御作用」を説明する。なお、「画像合成作用」については、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
図12は階調駆動方式による輝度制御方法の原理を説明するためのプラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)におけるオリジナルフレームとサブフレームを示す図である(FUJITSU.49, 3, pp.209-213 (05,1998)「PDPの高画質化技術」(小川ら)より引用)。
実施例3の画像情報提供装置300は、表示装置312として適用したプラズマ・ディスプレイ・パネルが、複数のサブフレームに分割されていることを利用し、1フレームの静止画像の表示位置を、乗員と画面の相対位置をキャンセルするように、サブフレーム毎に徐々に変更することで、見かけ上、1フレーム時間を短くし静止画像の枚数を増加させたようにし、画像ズレを感じない滑らかな動きの動画像を表示するようにしたものである。
すなわち、フレームの開始時点から最初のサブフレームでは、ステップS510において、1フレームの画面上下・左右移動量および画面〜眼球の相対変位に基づき、乗員からみて画像が安定するのに必要な各サブフレームの画像変位量と相対速度を算出し、ステップS520において、各サブフレームの画像変位量に基づき、今回のサブフレーム画像の表示位置をシフトし、ステップS530において、サブフレームの合成画像を表示装置312に表示する。
実施例3の画像情報提供装置にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
101 車両運動検出部
102 車両運動推定部
103 乗員運動推定部
104 画像変位量制御部
105 画像入力部
106 視標生成部
107 画像合成部
108 画像変位部
109 画像表示制御部
110 パターンジェネレータ部
111 画像切替部
112 表示装置
113 バックライト
114 画面電源スイッチ
200 画像情報提供装置
201 車両運動検出部
202 車両運動推定部
203 乗員運動推定部
204 画像変位量制御部
205 画像入力部
206 視標生成部
207 画像合成部
208 画像変位部
209 バックライト制御部
212 表示装置
213 バックライト
214 画面電源スイッチ
300 画像情報提供装置
301 車両運動検出部
302 車両運動推定部
303 乗員運動推定部
304 画像変位量制御部
305 画像入力部
306 視標生成部
307 画像合成部
308 画像変位部
309 サブフレーム生成部
312 表示装置
314 画面電源スイッチ
Claims (9)
- 車室内の乗員から視認できる位置に、画像情報を表示する画面を有する表示装置を設定した画像情報提供装置において、
前記乗員と前記画面が相対変位する場合、乗員と画面の相対変位をキャンセルするように画像表示位置を変位させ、空間上に安定して画像表示する画像表示位置制御手段と、
画像表示位置制御時、1フレームの静止画像表示中に車両や乗員の位置が変化することで、空間上の一定方向を見ている乗員の目の網膜上の像にブレが生じるとき、この網膜上の像ブレを抑制する画像表示に変更する画像表示変更手段と、
を備えたことを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項1に記載された画像情報提供装置において、
前記画像表示変更手段は、静止画像を書き換える1つのフレームを表示変更単位とし、画像表示位置制御による画像表示位置の移動速度が高いほど画面を見ている乗員の目に映る映像認識度が低くなるように、画像表示形態を1フレーム毎に変更することを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項2に記載された画像情報提供装置において、
前記表示装置は、画像を表示する表示画面の明るさをバックライトの輝度により調整するディスプレイであり、
前記画像表示変更手段は、1フレーム毎の前記表示画面に対する画像表示時間と、1フレーム毎の前記バックライトの点灯時間と、1フレーム毎の前記バックライトの輝度のうち、少なくとも一つを変更することを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項3に記載された画像情報提供装置において、
前記画像表示変更手段は、1フレーム毎の画像表示時間とバックライトの点灯時間を、画像表示位置制御による画像表示位置の移動速度が高いほど短い時間とすることを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項4に記載された画像情報提供装置において、
前記画像表示変更手段は、乗員から見た表示画面の輝度が一定となるように、バックライトの点灯時間が短い時間であるほど、バックライトの輝度を高くすることを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項3に記載された画像情報提供装置において、
前記画像表示変更手段は、画像表示は常時表示としたままで、1フレーム毎のバックライトの点灯時間を、画像表示位置制御による画像表示位置の移動速度が高いほど短い時間とし、かつ、乗員から見た表示画面の輝度が一定となるように、バックライトの点灯時間が短い時間であるほど、バックライトの輝度を高くすることを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項1に記載された画像情報提供装置において、
前記画像表示変更手段は、静止画像を書き換える1つのフレームを複数に分割した分割フレームを表示変更単位とし、乗員と画面の相対変位をキャンセルするように、静止画像の表示位置を分割フレーム毎に変更することを特徴とする画像情報提供装置。 - 請求項7に記載された画像情報提供装置において、
前記表示装置は、1フレームを複数のサブフレームに分割し、画素毎の輝度を、前記複数のサブフレームの選択・組み合わせによるデジタル量の発光時間の長さで表現している階調駆動方式のディスプレイであり、
前記画像表示変更手段は、複数のサブフレームのそれぞれについて乗員と画面の相対変位をキャンセルするように画像変位量を算出し、算出した画像変位量にしたがってサブフレーム毎に静止画像の表示位置を変更することを特徴とする画像情報提供装置。 - 車室内の乗員から視認できる位置に、画像情報を表示する画面を有する表示装置を設定した画像情報提供装置において、
前記乗員と前記画面が相対変位する場合、乗員と画面の相対変位をキャンセルするように画像表示位置を変位させ、空間上に安定して画像表示する画像表示位置制御時、1フレームの静止画像表示中に車両や乗員の位置が変化することで、空間上の一定方向を見ている乗員の目の網膜上の像にブレが生じるとき、この網膜上の像ブレを抑制する画像表示に変更することを特徴とする画像情報提供装置。
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