JP2009065972A - コハク酸の製造方法 - Google Patents

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    • C12P7/44Polycarboxylic acids
    • C12P7/46Dicarboxylic acids having four or less carbon atoms, e.g. fumaric acid, maleic acid

Abstract

【課題】コハク酸を効率よく生産することのできる方法を提供する。
【解決手段】ブレビバクテリウム・フラバム、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムおよびコリネバクテリウム・グルタミカムから選択される細菌を培養した菌体、あるいはその処理物を、有機原料を含有する反応液中で有機原料に作用させることによってコハク酸を生成させ、該コハク酸を採取することを特徴とするコハク酸の製造方法であって、前記細菌が非改変株と比較してピルビン酸カルボキシラーゼ活性が増強するように改変された細菌であり、該細菌を培養した菌体、あるいはその処理物を37〜45℃で有機原料に作用させることを特徴とする方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、微生物を使用してコハク酸を製造する方法に関するものである。
コリネ型細菌の遺伝子組換え菌を使用してコハク酸などの有用物質を製造する方法が知られている(特許文献1又は2参照)。コリネ型細菌を培養してコハク酸を製造する場合、まず、細菌を好気的条件で増殖させて菌体を取得し、それを静止菌体として用いて有機原料と反応させるという方法がよく使用される。この場合、一般的には、細菌の増殖は25℃〜35℃の範囲で行われ、有機原料との反応は30℃〜37℃の範囲で行われている。
特許文献3では、コリネ型細菌の乳酸デヒドロゲナーゼ欠損株について、増殖温度および反応温度とコハク酸生産性との関係が解析されており、生育至適温度(増殖温度)の2〜10℃高い温度でコハク酸生産反応を行うことによりコハク酸の生産性を高めることができることが示されている。特許文献3の実施例2では30℃で増殖させて得られた菌体を用い、40℃でコハク酸生産反応を行った例が示されているが、この場合、30℃で増殖させて得られた菌体を用い、37℃でコハク酸生産反応を行った実施例1と比較すると糖消費時間が若干長いことがわかる。
また、特許文献2ではピルビン酸カルボキシラーゼが増強するように改変されたコリネ型細菌を使用したコハク酸の製造法も知られているが、そのような株については反応温度とコハク酸生産性との詳細な検討はなされていなかった。
特開平11−206385号公報 特開平11−196888号公報 特開2003−235593号公報
本発明の課題は、微生物を使用したコハク酸の製造方法において、その生産効率を向上させることにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ピルビン酸カルボキシラーゼ活性が増強するように改変されたコリネ型細菌においては、反応温度を37〜45℃の範囲にするとコハク酸の生産性が良くなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)ブレビバクテリウム・フラバム、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムおよびコリネバクテリウム・グルタミカムから選択される細菌を培養した菌体、あるいはその処理物を、有機原料を含有する反応液中で有機原料に作用させることによってコハク酸を生成させ、該コハク酸を採取することを特徴とするコハク酸の製造方法であって、前記細菌が非改変株と比較してピルビン酸カルボキシラーゼ活性が増強するように改変された細菌であり、該細菌を培養した菌体あるいはその処理物を37〜45℃で有機原料に作用させることを特徴とする方法。
(2)前記細菌がさらに非改変株と比較して乳酸デヒドロゲナーゼ活性が低減するように改変された細菌である、(1)の方法。
(3)前記細菌を培養した菌体あるいはその処理物を39〜43℃で有機原料に作用させ
ることを特徴とする(1)または(2)の方法。
(4)前記有機原料がグルコースまたはシュークロースである、(1)〜(3)のいずれかの方法。
(5)前記反応液が、炭酸イオン、重炭酸イオン又は二酸化炭素ガスを含有する、(1)〜(4)のいずれかの方法。
(6)有機原料を嫌気的雰囲気下で作用させることを特徴する、(1)〜(5)のいずれかの方法。
(7)(1)〜(6)のいずれかの方法によりコハク酸を製造する工程、及び前記工程で得られたコハク酸を原料として重合反応を行う工程を含む、コハク酸含有ポリマーの製造方法。
本発明の方法によれば、コハク酸を効率よく生産することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
1.本発明に使用される微生物
本発明の方法において使用される微生物は、ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)およびコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)から選択される細菌であって、非改変株と比較してピルビン酸カルボキシラーゼ活性が増強するように改変された細菌である。
なお、ブレビバクテリウム・フラバム、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムおよびコリネバクテリウム・グルタミカムは互いに非常に近縁で、性質も類似しており、現在の分類学においては、同一の種に分類されることもある。
本発明に用いる微生物の親株の特に好ましい具体例としては、ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233(FERM BP−1497)、同MJ−233 AB−41(FERM BP−1498)、コリネバクテリウム・グルタミカム ATCC31831、及びブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムATCC13869等が挙げられる。
なお、ブレビバクテリウム・フラバムは、現在、コリネバクテリウム・グルタミカムに分類される場合もあることから(Lielbl, W., Ehrmann, M., Ludwig, W. and Schleifer,K. H., International Journal of Systematic Bacteriology, 1991, vol. 41, p255-260)、本発明においては、ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233株、及びその変異株MJ−233 AB−41株はそれぞれ、コリネバクテリウム・グルタミカムMJ−233株及びMJ−233 AB−41株と同一の株であるものとする。
ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233は、1975年4月28日に通商産業省工業技術
院微生物工業技術研究所(現独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)(〒305-8566 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に受託番号FERM P-3068として寄託され、1981年5月1日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管され、FERM BP-1497の受託番号で寄託されている。
ピルビン酸カルボキシラーゼ(以下、PCとも呼ぶ)の活性が増強するように改変された細菌は、例えば、特開平11-196888号公報に記載の方法と同様にして、pc遺伝子をプラス
ミドにより宿主細菌中で高発現させることにより構築することができる。また、相同組換えによって染色体上に組み込んでもよいし、プロモーター置換によってpc遺伝子の発現を増強することもできる。形質転換は、例えば、電気パルス法(Res. Microbiol., Vol.144, p.181-185, 1993)等によって行うことができる。
「PC活性が増強される」とは、PC活性が野生株又は親株等の非改変株に対して、単位菌体重量あたり好ましくは1.5倍以上、より好ましくは3倍以上増加していることをいう。PC活性が増強されたことは、公知の方法(Magasanikの方法[J.Bacteriol., 158, 55-62, (1984)])によりPC活性を測定することによって確認することができる。
pc遺伝子としては、例えば、コリネバクテリウム・グルタミカム由来のpc遺伝子(Peters-Wendisch, P.G. et al. Microbiology, vol.144 (1998) p915-927)を用いることが
できる。
さらに、コリネバクテリウム・グルタミカム以外のコリネ型細菌、または他の微生物又は動植物由来のpc遺伝子を使用することもできる。特に、以下に示す微生物または動植物由来のpc遺伝子は、その配列が既知(以下に文献を示す)であり、上記と同様にしてハイブリダイゼーションにより、あるいはPCR法によりそのORF部分を増幅することによって、取得することができる。
ヒト [Biochem.Biophys.Res.Comm., 202, 1009-1014, (1994)]
マウス[Proc.Natl.Acad.Sci.USA., 90, 1766-1779, (1993)]
ラット[GENE, 165, 331-332, (1995)]
酵母;サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
[Mol.Gen.Genet., 229, 307-315, (1991)]
シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)
[DDBJ Accession No.; D78170]
バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)
[GENE, 191, 47-50, (1997)]
リゾビウム・エトリ(Rhizobium etli)
[J.Bacteriol., 178, 5960-5970, (1996)]
上述したようなpc遺伝子を含むDNA断片を、適当なプラスミド、例えば宿主細菌内でプラスミドの複製増殖機能を司る遺伝子を少なくとも含むプラスミドベクターに導入することにより、宿主細菌内でpc遺伝子の高発現が可能な組換えプラスミドを得ることができる。ここで、上記組換えプラスミドにおいて、pc遺伝子を発現させるためのプロモーターはpc遺伝子の転写を開始させるための塩基配列であればいかなるプロモーターであっても良いが、例えば、tacプロモーターや、trcプロモーター、TZ4プロモーターなどが挙げられる。
コリネ型細菌に遺伝子を導入するために使用できるプラスミドの具体例としては、例えば、特開平3−210184号公報に記載のプラスミドpCRY30;特開平2−72876号公報及び米国特許5,185,262号明細書公報に記載のプラスミドpCRY21、pCRY2KE、pCRY2KX、pCRY31、pCRY3KE及びpCRY3KX;特開平1−191686号公報に記載のプラスミドpCRY2およびpCRY3;特開昭58−67679号公報に記載のpAM330;特開昭58−77895号公報に記載のpHM1519;特開昭58−192900号公報に記載のpAJ655、pAJ611及びpAJ1844;特開昭57−134500号公報に記載のpCG1;特開昭58−35197号公報に記載のpCG2;特開昭57−183799号公報に記載のpCG4およびpCG11等を挙げることができる。それらの中でもコリネ型細菌の宿主−ベクター系で用いられるプラスミドベクターとしては、コリネ型細菌内でプラスミドの複製増殖機能を司る遺伝子とコリネ型細菌内でプラスミドの安定化機能を司る遺伝子とを有するものが好ましく、例えば、プラスミドpCRY30、pCRY21、pCRY2KE、pCRY2KX、pCRY31、pCRY3KEおよびpCRY3KX等が好適に使用される。
本発明の細菌は、上記PC活性の増強に加えて、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDHともよぶ)
活性が低減するように改変された細菌であってもよい。
LDH活性が低減するように改変された細菌は、例えば、特開平11−206385号公
報に記載されている相同組換えによる方法、あるいは、sacB遺伝子を用いる方法(Schafer, A. et al. Gene 145 (1994) 69-73)等によって染色体上のLDH遺伝子を破壊すること
によって構築することができる。なお、「LDH活性が低減された」とは、非改変株と比較
してLDH活性が低下していることをいう。LDH活性は完全に消失していてもよい。LDH活性
が低下したことは、公知の方法(L.Kanarek and R.L.Hill, J. Biol. Chem.239, 4202 (1964))によりLDH活性を測定することによって確認することができる。
さらに、本発明の細菌は、上記PC活性の増強、または、PC活性の増強およびLDH活性の
低下に加えて、アセテートキナーゼ(以下、ACKとも呼ぶ)、ホスフォトランスアセチラ
ーゼ(以下、PTAとも呼ぶ)、ピルベートオキシダーゼ(以下、POXBとも呼ぶ)およびア
セチルCoAハイドロラーゼ(以下、ACHとも呼ぶ)からなる群より選ばれる1種類以上の酵素の活性が低減するように改変された細菌であってもよい。
PTAとACKはいずれか一方を活性低下させてもよいが、酢酸の副生を効率よく低減させるためには、両方の活性を低下させることがより好ましい。
「PTA活性」とは、アセチルCoAにリン酸を転移してアセチルリン酸を生成する反応を触媒する活性をいう。「PTA活性が低減するように改変された」とは、PTA活性が、非改変株、例えば野生株よりも低くなったことをいう。PTA活性は非改変株と比較して、単位菌体
重量当たり30%以下に低下していることが好ましく、10%以下に低下していることがより好ましい。また、PTA活性は完全に消失していてもよい。PTA活性が低下したことは、Klotzschらの方法(Klotzsch, H. R., Meth Enzymol. 12, 381-386(1969))により、PTA活性
を測定することによって確認することができる。
「ACK活性」は、アセチルリン酸とADPから酢酸を生成する反応を触媒する活性をいう。「ACK活性が低減するように改変された」とは、ACK活性が、非改変株、例えば野生株よりも低くなったことをいう。ACK活性は非改変株と比較して、単位菌体重量当たり30%以下
に低下していることが好ましく、10%以下に低下していることがより好ましい。また、ACK活性は完全に消失していてもよい。ACK活性が低下したことは、Ramponiらの方法(Ramponi G., Meth. Enzymol. 42,409-426(1975))により、ACK活性を測定することによって確
認することができる。
なお、コリネバクテリウム・グルタミカム(ブレビバクテリウム・フラバムに分類されるものも含む)においては、Microbiology. 1999 Feb;145 (Pt 2):503-13に記載されているように、両酵素はpta−ackオペロン(GenBank Accession No. X89084)にコードされているため、pta遺伝子を破壊した場合は、PTA及びACKの両酵素の活性を低下させる
ことができる。
PTAおよびACKの活性低下は、公知の方法、例えば、相同組換えを利用する方法やsacB遺伝子を用いる方法(Schafer, A. et al. Gene 145 (1994) 69-73)に従ってこれらの遺伝子を破壊することによって行うことができる。具体的には、特開2006-000091号公報に開
示された方法に従って行うことができる。pta遺伝子およびack遺伝子としては、上記GenBank Accession No. X89084の塩基配列を有する遺伝子のほか、宿主染色体上のpta遺伝子
およびack遺伝子と相同組換えを起こす程度の相同性を有する遺伝子を用いることもでき
る。ここで、相同組換えを起こす程度の相同性とは、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。また、上記遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得るDNA同士であれば、相同組換えは起こり得る。
「POXB活性」は、ピルビン酸と水から酢酸を生成する反応を触媒する活性をいう。「POXB活性が低減するように改変された」とは、POXB活性が、非改変株、例えば野生株よりも
低くなったことをいう。POXB活性は非改変株と比較して、単位菌体重量当たり30%以下に低下していることが好ましく、10%以下に低下していることがより好ましい。「低下」には活性が完全に消失した場合も含まれる。POXB活性は、Changらの方法(Chang Y. and Cronan J. E. JR, J.Bacteriol.151,1279-1289(1982))により、活性を測定することによって確認することができる。
POXB活性の低下は、公知の方法、例えば、相同組換えを利用する方法やsacB遺伝子を用いる方法(Schafer, A. et al. Gene 145 (1994) 69-73)に従ってpoxB遺伝子を破壊することにより行うことができる。具体的には、WO2005/113745に開示された方法に従って行
うことができる。poxB遺伝子としては、例えば、GenBank Accession No.Cgl2610(GenBank Accession No. BA000036の2776766-2778505番目の相補鎖)の塩基配列を有する遺伝
子が挙げられるが、宿主細菌の染色体DNA上のpoxB遺伝子と相同組換えを起こす程度の相同性を有していればよいため、該配列の相同遺伝子も使用することができる。ここで、相同組換えを起こす程度の相同性とは、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。また、上記遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得るDNA同士であれば、相同組換えは起こり得る。
「ACH活性」は、アセチルCoAと水から酢酸を生成する反応を触媒する活性をいう。「ACH活性が低減するように改変された」とは、ACH活性が、非改変株、例えば野生株よりも低くなったことをいう。ACH活性は非改変株と比較して、単位菌体重量当たり30%以下に低
下していることが好ましく、10%以下に低下していることがより好ましい。尚、「低下」には活性が完全に消失した場合も含まれる。ACH活性は、Gergely,J.,らの方法(Gergely,J., Hele,P. & Ramkrishnan,C.V. (1952) J.Biol.Chem. 198 p323-334)により測定する
ことが出来る。
ACH活性の低下は、公知の方法、例えば、相同組換えを利用する方法やsacB遺伝子を用
いる方法(Schafer, A. et al. Gene 145 (1994) 69-73)に従ってach遺伝子を破壊する
ことによって行うことができる。具体的には、WO2005/113744に開示された方法に従って
行うことができる。ach遺伝子としては、例えば、GenBank Accession No.Cgl2569(GenBank Accession No.BA000036の2729376..2730917番目の相補鎖)の塩基配列を有する遺伝子が挙げられるが、宿主細菌の染色体DNA上のach遺伝子と相同組換えを起こす程度の
相同性を有していればよいため、該配列の相同遺伝子も使用することができる。ここで、相同組換えを起こす程度の相同性とは、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。また、上記遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得るDNA同士であれば、相同組換えは起こり得る。
なお、本発明において使用する細菌は、上記PC活性の増強、または、PC活性の増強およびLDH活性の低下に加え、上記改変のうちの2種類以上の改変を組み合わせて得られる細菌であってもよい。
2.コハク酸の製造方法
本発明のコハク酸の製造方法は、上記細菌を培養した菌体またはその処理物を、有機原料を含有する反応液中で有機原料に作用させ、コハク酸を生成させ、これを採取することを特徴とするコハク酸の製造方法である。
コハク酸の製造に上記細菌を用いるに当たっては、寒天培地等の固体培地で斜面培養したものを直接反応に用いても良いが、上記細菌を予め液体培地で培養(種培養)したものを用いるのが好ましい。種培養に用いる培地は、細菌の培養に用いられる通常の培地を用いることができる。例えば、硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム等の無機塩からなる組成に、肉エキス、酵母エキス、ペプトン等の天然栄養源を添加した一般
的な培地を用いることができる。種培養後の菌体は、遠心分離、膜分離等によって回収した後に、コハク酸の製造反応に用いることが好ましい。なお、種培養した細菌を有機原料を含む培地で増殖させながら、有機原料と反応させることによってコハク酸を製造してもよいし、予め増殖させて得られた菌体を有機原料を含む反応液中で有機原料と反応させることによってもコハク酸を製造してもよい。
本発明では細菌の菌体の処理物を使用することもできる。菌体の処理物としては、例えば、菌体をアクリルアミド、カラギーナン等で固定化した固定化菌体、菌体を破砕した破砕物、その遠心分離上清、又はその上清を硫安処理等で部分精製した画分等が挙げられる。
本発明の製造方法に用いる有機原料としては、本細菌が資化してコハク酸を生成させうる炭素源であれば特に限定されないが、通常、ガラクトース、ラクトース、グルコース、フルクトース、グリセロール、シュークロース、サッカロース、デンプン、セルロース等の炭水化物;グリセリン、マンニトール、キシリトール、リビトール等のポリアルコール類等の発酵性糖質が用いられ、このうちグルコース又はシュークロースが好ましい。
また、上記発酵性糖質を含有する澱粉糖化液、糖蜜なども使用される。これらの発酵性糖質は、単独でも組み合わせても使用できる。上記有機原料の使用濃度は特に限定されないが、コハク酸の生成を阻害しない範囲で可能な限り高くするのが有利であり、通常、5〜30%(W/V)、好ましくは10〜20%(W/V)の範囲内で反応が行われる。また、反応の進行に伴う上記有機原料の減少にあわせ、有機原料の追加添加を行っても良い。
上記有機原料を含む反応液としては特に限定されず、例えば、細菌を培養するための培地であってもよいし、リン酸緩衝液等の緩衝液であってもよい。反応液は、窒素源や無機塩などを含む水溶液であることが好ましい。ここで、窒素源としては、本細菌が資化してコハク酸を生成させうる窒素源であれば特に限定されないが、具体的には、アンモニウム塩、硝酸塩、尿素、大豆加水分解物、カゼイン分解物、ペプトン、酵母エキス、肉エキス、コーンスティープリカーなどの各種の有機、無機の窒素化合物が挙げられる。無機塩としては各種リン酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カリウム、マンガン、鉄、亜鉛等の金属塩が用いられる。また、ビオチン、パントテン酸、イノシトール、ニコチン酸等のビタミン類、ヌクレオチド、アミノ酸などの生育を促進する因子を必要に応じて添加する。また、反応時の発泡を抑えるために、培養液には市販の消泡剤を適量添加しておくことが望ましい。
反応液には、例えば上記した有機原料、窒素源、無機塩などのほかに、炭酸イオン、重炭酸イオン又は二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を含有させることが好ましい。炭酸イオン又は重炭酸イオンは、中和剤としても用いることのできる炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウムなどから供給されるが、必要に応じて、炭酸若しくは重炭酸又はこれらの塩或いは二酸化炭素ガスから供給することもできる。炭酸又は重炭酸の塩の具体例としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等が挙げられる。そして、炭酸イオン、重炭酸イオンは、1〜500mM、好ましくは2〜300mM、さらに好ましくは3〜200mMの濃度で添加する。二酸化炭素ガスを含有させる場合は、溶液1L当たり50mg〜25g、好ましくは100mg〜15g、さらに好ましくは150mg〜10gの二酸化炭素ガスを含有させる。
反応液のpHは、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等を添
加することによって調整することができる。本反応におけるpHは、通常、pH5〜10、好ましくはpH6〜9.5であることが好ましいので、反応中も必要に応じて反応液のpHはアルカリ性物質、炭酸塩、尿素などによって上記範囲内に調節する。
本反応に用いる細菌を増殖させて菌体を得るための培養は、通常、コリネ型細菌の生育至適温度である25℃〜35℃の範囲、より好ましくは25℃〜30℃、特に好ましくは約30℃で行う。培養時間は一定量の菌体が得られる時間であればよいが、通常、6〜96時間である。生育至適温度は、コハク酸の生産に用いられる条件において最も生育速度が速い温度のことを言う。
一方、コハク酸生産反応は、本反応に用いるコリネ型細菌の生育至適温度より2〜20℃高い温度、好ましくは7〜15℃高い温度で、具体的には、37〜45℃、好ましくは39℃〜45℃、より好ましくは39℃〜43℃、特に好ましくは39〜41℃の範囲で行う。コハク酸生産反応の時間は1時間〜168時間が好ましく、3時間〜72時間がより好ましい。コハク酸生産反応の間、常に37℃〜45℃である必要はないが、全反応時間の50%以上、好ましくは80%以上の時間、上記温度範囲にすることが望ましい。
反応に用いる菌体の量は、特に規定されないが、1〜700g/L、好ましくは10〜500g/L、さらに好ましくは20〜400g/Lが用いられる。
細菌の種培養時は、通気、攪拌し酸素を供給することが必要である。一方、コハク酸などコハク酸の生成反応は、通気、攪拌して行ってもよいが、通気せず、酸素を供給しない嫌気的雰囲気下で行ってもよい。ここで言う嫌気的雰囲気下は、例えば容器を密閉して無通気で反応させる、窒素ガス等の不活性ガスを供給して反応させる、二酸化炭素ガス含有の不活性ガスを通気する等の方法によって得ることができる。
以上のような細菌反応により、コハク酸が反応液中に生成蓄積する。反応液(培養液)中に蓄積したコハク酸は、常法に従って、反応液より採取することができる。具体的には、例えば、遠心分離、ろ過等により菌体等の固形物を除去した後、イオン交換樹脂等で脱塩し、その溶液から結晶化あるいはカラムクロマトグラフィーにより精製するなどして、コハク酸を採取することができる。
さらに本発明においては、上記した本発明の方法によりコハク酸を製造した後に、得られたコハク酸を原料として重合反応を行うことによりコハク酸含有ポリマーを製造することができる。近年、環境に配慮した工業製品が数を増す中、植物由来の原料を用いたポリマーに注目が集まってきており、特に、本発明において製造されるコハク酸は、ポリエステルやポリアミドといったポリマーに加工されて用いる事が出来る。コハク酸含有ポリマーとして具体的には、ブタンジオールやエチレングリコールなどのジオールとコハク酸を重合させて得られるコハク酸ポリエステル、ヘキサメチレンジアミンなどのジアミンとコハク酸を重合させて得られるコハク酸ポリアミドなどが挙げられる。
また、本発明の製造法により得られるコハク酸または該コハク酸を含有する組成物は食品添加物や医薬品、化粧品などに用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
<ピルビン酸カルボキシラーゼ(PC)増強株の作製>
(A)ブレビバクテリウム・フラバムMJ233株ゲノムDNAの抽出
A培地[尿素 2g、(NH42SO4 7g、KH2PO4 0.5g、K2HPO4 0.
5g、MgSO4・7H2O 0.5g、FeSO4・7H2O 6mg、MnSO4・4−5
2O6mg、ビオチン 200μg、チアミン 100μg、イーストエキストラクト 1g、カザミノ酸 1g、グルコース 20g、蒸留水1Lに溶解]10mLに、ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233株を対数増殖期後期まで培養し、遠心分離(10000g、5分)により菌体を集めた。得られた菌体を10mg/mLの濃度にリゾチームを含む10mM NaCl/20mMトリス緩衝液(pH8.0)/1mM EDTA・2Na溶液0.15mLに懸濁した。次に、上記懸濁液にプロテナーゼKを、最終濃度が100μg/mLになるように添加し、37℃で1時間保温した。さらにドデシル硫酸ナトリウムを最終濃度が0.5%になるように添加し、50℃で6時間保温して溶菌した。この溶菌液に、等量のフェノール/クロロフォルム溶液を添加し、室温で10分間ゆるやかに振盪した後、全量を遠心分離(5,000×g、20分間、10〜12℃)し、上清画分を分取し、酢酸ナトリウムを0.3Mとなるように添加した後、2倍量のエタノールを加え混合した。遠心分離(15,000×g、2分)により回収した沈殿物を70%エタノールで洗浄した後、風乾した。得られたDNAに10mMトリス緩衝液(pH7.5)−1mM EDTA・2Na溶液5mLを加え、4℃で一晩静置し、以後のPCRの鋳型DN
Aに使用した。
(B)PCプロモーター置換用プラスミドの構築
ブレビバクテリウム・フラバムMJ233株由来ピルベートカルボキシラーゼ遺伝子のN末端領域のDNA断片の取得は、上記(A)で調製したDNAを鋳型とし、全ゲノム配列が報告されているコリネバクテリウム・グルタミカム ATCC13032株の該遺伝子の配列(GenBank Database Accession No.BA000036のCgl0689)を基に設計した合成DNA(配列番号1および配列番号2)を用いたPCRによって行った。尚、配列番号1のDNAは5’末端がリン酸化されたものを用いた。反応液組成:鋳型DNA1μL、PfxDNAポリメラーゼ(インビトロジェン社製) 0.2μL、1倍濃度添付バッファー、0.3μM各々プライマー、1mM MgSO4、 0.25μMdNTPsを混合し、全量を20μLとした。反応温度条件:DNAサーマルサイクラー PTC−200(MJResearch社製)を用い、94℃で20秒、60℃で20秒、72℃で1分からなるサイクルを35回繰り返した。但し、1サイクル目の94℃での保温は1分20秒、最終サイクルの72℃での保温は4分とした。増幅産物の確認は、0.75%アガロース(SeaKem GTG agarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離後、臭化エチジウム染色により可視化することにより行い、約0.9kbの断片を検出した。ゲルからの目的DNA断片の回収は、QIAQuick Gel Extraction Kit(QIAGEN製
)を用いて行い、これをPC遺伝子N末端断片とした。
一方、ブレビバクテリウム・フラバムMJ233株由来で構成的に高発現するTZ4プロモーター断片はプラスミドpMJPC1(特開2005−95169)を鋳型とし、配列番号3および配列番号4に記載の合成DNAを用いたPCRにより調製した。尚、配列番号4のDNAは5’末端がリン酸化されたものを用いた。反応液組成:鋳型DNA1μ
L、PfxDNAポリメラーゼ(インビトロジェン社製) 0.2μL、1倍濃度添付バ
ッファー、0.3μM各々プライマー、1mM MgSO4、 0.25μMdNTPsを
混合し、全量を20μLとした。反応温度条件:DNAサーマルサイクラー PTC−200(MJResearch社製)を用い、94℃で20秒、60℃で20秒、72℃で30秒からなるサイクルを25回繰り返した。但し、1サイクル目の94℃での保温は1分20秒、最終サイクルの72℃での保温は3分とした。増幅産物の確認は、1.0%アガロース(SeaKem GTG agarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離後、臭化エチジウム染色により可視化することにより行い、約0.5kbの断片を検出した。ゲルからの目的DNA断片の回収は、QIAQuick Ge
l Extraction Kit(QIAGEN製)を用いて行い、これをTZ4プロモーター断片とした。
上記にて調製したPC遺伝子N末端断片とTZ4プロモーター断片を混合し、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を用いて連結後、制限酵素PstIで切断し、1.0%アガロース(SeaKem GTG agarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離し、約1.0kbのDNA断片をQIAQuick Gel Extraction Kit(QIAGEN製)を用いて回収し、これをTZ4プロモ
ーター::PC遺伝子N末端断片とした。さらにこのDNA断片と大腸菌プラスミドpHSG299(宝酒造製)をPstIで切断して調製したDNAと混合し、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を用いて連結した。得られたプラスミドDNAで大腸菌(DH5α株)を形質転換した。この様にして得られた組換え大腸菌を50μg/mL カナマシンおよび50μg/mL X−Galを含むLB寒天培地に塗抹した。この培地上で白色のコロニーを形成したクローンを、常法により液体培養した後、プラスミドDNAを精製した。得られたプラスミドDNAを制限酵素PstIで切断することにより、約1.0kbの挿入断片が認められ、これをpMJPC17.1と命名した。
ブレビバクテリウム・フラバムMJ233株由来ピルベートカルボキシラーゼ遺伝子の5’上流領域のDNA断片の取得は、実施例1(A)で調製したDNAを鋳型とし、全ゲノム配列が報告されているコリネバクテリウム・グルタミカム ATCC13032株の該遺伝子の配列(GenBank Database Accession No.BA000036)を基に設計した合成DNA(配列番号5および配列番号6)を用いたPCRによって行った。反応液組成:鋳型DNA1μL、PfxDNAポリメラーゼ(インビトロジェン社製) 0.2μL、1倍濃度添付バッファー、0.3μM各々プライマー、
1mM MgSO4、 0.25μMdNTPsを混合し、全量を20μLとした。反応温度条件:DNAサーマルサイクラー PTC−200(MJResearch社製)を用い、94℃で20秒、60℃で20秒、72℃で30秒からなるサイクルを35回繰り返した。但し、1サイクル目の94℃での保温は1分20秒、最終サイクルの72℃での保温は5分とした。増幅産物の確認は、1.0%アガロース(SeaKem GTG agarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離後、臭化エチジウム染色により可視化することにより行い、約0.7kbの断片を検出した。ゲルからの目的DNA断片の回収は、QIAQuick Gel Extraction Kit(QIA
GEN製)を用いて行った。回収したDNA断片は、T4 ポリヌクレオチドキナーゼ(
T4 Polynucleotide Kinase:宝酒造製)により5'末端をリン酸
化した後、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を用いて大腸菌ベクターpUC119(宝酒造製)のSmaI部位に結合し、得られたプラスミドDNAで大腸菌(DH5α株)を形質転換した。この様にして得られた組換え大腸菌を50μg/mL アンピシリンおよび50μg/mL X−Galを含むLB寒天培地に塗抹した。この培地上で白色のコロニーを形成したクローンを、常法により液体培養した後、プラスミドDNAを精製した。得られたプラスミドDNAを、配列番号7および配列番号6で示した合成DNAをプライマーとしたPCR反応に供した。反応液組成:上記プラスミド1ng、Ex−TaqDNAポリメラーゼ(宝酒造社製) 0.2μL、1倍濃度添付バッファー、0.
2μM各々プライマー、0.25μMdNTPsを混合し、全量を20μLとした。反応温度条件:DNAサーマルサイクラー PTC−200(MJResearch社製)を用い、94℃で20秒、60℃で20秒、72℃で50秒からなるサイクルを20回繰り返した。但し、1サイクル目の94℃での保温は1分20秒、最終サイクルの72℃での保温は5分とした。このようにして挿入DNA断片の有無を確認した結果、約0.7kbの増幅産物を認めるプラスミドを選抜し、これをpMJPC5.1と命名した。
次に、上記pMJPC17.1およびpMJPC5.1をそれぞれ制限酵素XbaIで切断後混合し、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を用いて連結した。これを制限酵素SacIおよび制限酵素SphIで切断したDNA断片を0.75%アガロース
(SeaKem GTG agarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離し、約1.75kbのDNA断片をQIAQuick Gel Extraction Kit(QIAGEN製)を用いて回収した。このPC遺伝子の5’上流領域
とN末端領域の間にTZ4プロモーターが挿入されたDNA断片を、sacB遺伝子を含むプラスミドpKMB1(特開2005−95169)をSacIおよびSphIで切断して調製したDNAと混合し、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を用いて連結した。得られたプラスミドDNAで大腸菌(DH5α株)を形質転換した。この様にして得られた組換え大腸菌を50μg/mLカナマシンおよび50μg/mLX−Galを含むLB寒天培地に塗抹した。この培地上で白色のコロニーを形成したクローンを、常法により液体培養した後、プラスミドDNAを精製した。得られたプラスミドDNAを制限酵素SacIおよびSphIで切断することにより、約1.75kbの挿入断片が認められ、これをpMJPC17.2と命名した(図1)。
(C)PC増強株の作製
ブレビバクテリウム・フラバムMJ233/ΔLDH(LDH活性が低下した株:特開2
005−95169)の形質転換に用いるプラスミドDNAは、pMJPC17.3のプラスミドDNA用いて塩化カルシウム法(Journal of Molecular Biology,53,159,1970)により形質転換した大腸菌JM110株から再調製した。ブレビバクテリウム・フラバムMJ233/ΔLDH株の形質転換は電気パルス法(Res.Microbiol.、Vol.144, p.181-185, 1993)によって行い、得られた形質転換体をカナマイシン 25μg/mLを含むLBG寒天培地[トリプトン1
0g、イーストエキストラクト5g、NaCl 5g、グルコース 20g、及び寒天15gを蒸留水1Lに溶解]に塗抹した。この培地上に生育した株は、pMJPC17.2がブレビバクテリウム・フラバムMJ233株菌体内で複製不可能なプラスミドであるため、該プラスミドのPC遺伝子とブレビバクテリウム・フラバムMJ233株ゲノム上の同遺伝子との間で相同組換えを起こした結果、ゲノム上に該プラスミドに由来するカナマイシン耐性遺伝子およびsacB遺伝子が挿入されているはずである。次に、上記相同組換え株をカナマイシン25μg/mLを含むLBG培地にて液体培養した。この培養液の菌体数約100万相当分を10%ショ糖含有LBG培地に塗抹にした。結果、2回目の相同組換えによりsacB遺伝子が脱落しショ糖非感受性となったと考えられる株を数十個得た。この様にして得られた株の中には、そのPC遺伝子の上流にpMJPC17.2に由来するTZ4プロモーターが挿入されたものと野生型に戻ったものが含まれる。PC遺伝子がプロモーター置換型であるか野生型であるかの確認は、LBG培地にて液体培養して得られた菌体を直接PCR反応に供し、PC遺伝子の検出を行うことによって容易に確認できる。TZ4プロモーターおよびPC遺伝子をPCR増幅するためのプライマー(配列番号8および配列番号9)を用いて分析すると、プロモーター置換型では678bpのDNA断片を認めるはずである。上記方法にてショ糖非感受性となった菌株を分析した結果、TZ4プロモーターが挿入された株を選抜し、該株をブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDHと命名した。
(D)ピルベートカルボキシラーゼ酵素活性の測定
上記(C)で得られた形質転換株ブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDH株をグルコース2%、カナマイシン25mg/Lを含むA培地100mLで終夜培養を行った。得られた菌体を集菌後、50mM リン酸カリウム緩衝液(pH7.5)50mLで洗浄し、同組成の緩衝液20mLに再度懸濁させた。懸濁液をSONIFIER 350(BRANSON製)で破砕し、遠心分離した上清を無細胞抽出液とした。
得られた無細胞抽出液を用いピルベートカルボキシラーゼ活性を測定した。酵素活性の測定は100mM Tris/HCl緩衝液(pH7.5)、 0.1mg/10mlビオチン、5mM 塩化マグネシウム、50mM 炭酸水素ナトリウム、5mM ピルビン酸ナトリウム 、5mM アデノシン3リン酸ナトリウム、0.32 mM NADH、20units/1.5mlリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(WAKO製、酵母由来)及び
酵素を含む反応液中で25℃で反応させることにより行った。1Uは1分間に1μmolのNADHの減少を触媒する酵素量とした。ピルベートカルボキシラーゼの発現を強化した無細胞
抽出液における比活性は 0.1U/mg蛋白質であった。尚、親株であるMJ233/△LDH株を同様に培養した菌体では、本活性測定方法検出限界以下であった。
以下、ブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDH株をコハク酸生産菌として菌体調製用培養、およびコハク酸生産反応に用いた。
また、対照として、ブレビバクテリウム・フラバムMJ233/ΔLDH株を用いた。
[実施例1]
ジャーファーメンターでの評価−1
<種培養>
尿素:4g、硫酸アンモニウム:14g、リン酸1カリウム:0.5g、リン酸2カリウム0.5g、硫酸マグネシウム・7水和物:0.5g、硫酸第一鉄・7水和物:20mg、硫酸マンガン・水和物:20mg、D−ビオチン:200μg、塩酸チアミン:200μg、酵母エキス:5g、カザミノ酸:5g、及び蒸留水:1000mLの培地100mLを500mLの三角フラスコにいれ、120℃、20分加熱滅菌した。これを室温まで冷やし、あらかじめ滅菌した50%グルコース水溶液を4mLを添加し、上記で構築したブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDHまたはMJ233/ΔLDH株を接種して16時間30℃にて種培養した。
<本培養>
硫酸アンモニウム:1.0g、リン酸1カリウム:1.5g、リン酸2カリウム1.5g、塩化カリウム:1.67g、硫酸マグネシウム・7水和物:0.5g、硫酸第一鉄・7水和物:40mg、硫酸マンガン・水和物:40mg、D−ビオチン:1.0mg、塩酸チアミン:1.0mg、ソルリス(ロケット社製)5.8g、消泡剤(CE457:日本油脂製):1.0g及び蒸留水:1000mLの培地365mLを1Lの発酵糟に入れ、120℃、20分加熱滅菌した。これを室温まで冷やした後、あらかじめ滅菌した72%グルコース水溶液:20mLを添加し、これに前述の種培養液を20mL加えて、30℃に保温した。pHは9.3%アンモニア水を用いて7.5以下にならないように保ち、通気は毎分600mL、攪拌は毎分920回転で本培養を開始した。溶存酸素濃度がほぼ0まで低下した後、再び上昇を開始して1ppmに達したところであらかじめ滅菌した72%グルコース水溶液を約700μL添加したところ、再び0まで低下した。溶存酸素濃
度が再び上昇するごとに上記の方法にてグルコース水溶液添加を繰り返して、培養開始後22.5時間まで継続した。
<コハク酸生産培養>
リン酸1アンモニウム:84.4mg、リン酸2アンモニウム:75.8mg、塩化カリウム149.1mg、硫酸マグネシウム・7水和物:0.2g、硫酸第一鉄・7水和物:8mg、硫酸マンガン・水和物:8mg、D−ビオチン:80μg、塩酸チアミン:80μg及び蒸留水:200mLの培地を500mLの三角フラスコに入れ、120℃、20分加熱滅菌した。室温まで冷やした後、1Lのジャーファーメンターに入れた(これを複数用意した)。この培地200mLに上記の本培養により得られた培養液(MJ233/PC−4/ΔLDH株またはMJ233/ΔLDH株)90mL、あらかじめ滅菌した50%グルコース溶液:100mL、滅菌水:120mLを添加して混合し、MJ233/PC−4/ΔLDH株は35℃、37℃、39℃、41℃、43℃、45℃、および47℃、MJ233/ΔLDH株は35℃および41℃に保温した。pHは炭酸水素アンモニウム:89.8g、28%アンモニア水:387g、蒸留水:520gの水溶液を用いて7.6に保ち、毎分200回転で攪拌しながらコハク酸生産反応を行った。各々の菌株の35℃反応における菌体比速度を1.00とした時の各温度条件での相対菌体比速度を表1に示す。また、反応温度と相対菌体比速度との関係を図2に示した。なお、菌体比速
度とは、1gの菌体が1時間に生産するコハク酸重量(g)を表す。
Figure 2009065972
表1と図2の結果から、MJ233/PC−4/ΔLDH株では、MJ233/ΔLDH株とは異なり、35℃で反応させたときよりも、41℃で反応させたときの方が高い菌体比速度を示すことがわかった。すなわち、MJ233/PC−4/ΔLDH株は37℃〜45℃の高温で反応させたときの方がコハク酸の生産効率が良いことが分かった。また、MJ233/PC−4/ΔLDH株のコハク酸生産効率は反応温度が39℃から41℃の時に最も高かった。
[実施例2]
ジャーファーメンターでの評価−2
実施例1の種培養と同様にして得られたブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDH株を、35℃、36℃、37℃、38℃、および39℃の温度条件について、実施例1と同様の方法にてコハク酸生産培養評価を実施した。6時間後のコハク酸蓄積濃度と反応温度の関係を図3に示す。
図3より、MJ233/PC−4/ΔLDH株では37℃以上から急激にコハク酸の生産効率が高まることが分かった。
[実施例3]
簡易評価試験
実施例1の種培養と同様にして得られたブレビバクテリウム・フラバムMJ233/PC−4/ΔLDHまたはMJ233/ΔLDH株の培養液を10000×g、5分の遠心分離により集菌し、菌体懸濁培地(硫酸マグネシウム・7水和物:1g、硫酸第一鉄・7水和物:40mg、硫酸マンガン・水和物:40mg、D−ビオチン:400μg、塩酸チアミン:400μg、リン酸一アンモニウム:0.8g、リン酸二アンモニウム:0.8g、塩化カリウム:0.3g、硫酸アンモニウム66g、及び蒸留水:1000mL)にOD660の吸光度が20になるように懸濁した。4ml反応器に前記の菌体懸濁液0.
5mlと、基質溶液(グルコース:40g、炭酸水素アンモニウム:63.2g、及び蒸留水:1000mL)0.5mLを加えたものを複数用意し、5〜6%炭酸ガス雰囲気下、それぞれ35℃及び41℃で反応させた。
6時間後のコハク酸蓄積濃度を表2に示す。
Figure 2009065972
表2より、小スケールの簡易評価試験でも、MJ233/PC−4/ΔLDH株では高温で反応させたときの方がコハク酸の生産効率が良いことが分かった。
また、有機原料としてシュークロースを含有する基質溶液を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
プラスミドpMJPC17.2の構築手順を示す図。下線の数字は当該配列番号の配列からなるプライマーを示す。 MJ233/PC−4/ΔLDH株およびMJ233/ΔLDH株における、反応温度と相対菌体比速度との関係を示す図。 MJ233/PC−4/ΔLDH株における、反応温度と反応6時間後のコハク酸蓄積濃度との関係を示す図。

Claims (7)

  1. ブレビバクテリウム・フラバム、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムおよびコリネバクテリウム・グルタミカムから選択される細菌を培養した菌体、あるいはその処理物を、有機原料を含有する反応液中で有機原料に作用させることによってコハク酸を生成させ、該コハク酸を採取することを特徴とするコハク酸の製造方法であって、前記細菌が非改変株と比較してピルビン酸カルボキシラーゼ活性が増強するように改変された細菌であり、該細菌を培養した菌体あるいはその処理物を37〜45℃で有機原料に作用させることを特徴とする方法。
  2. 前記細菌がさらに非改変株と比較して乳酸デヒドロゲナーゼ活性が低減するように改変された細菌である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記細菌を培養した菌体あるいはその処理物を39〜43℃で有機原料に作用させることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記有機原料がグルコースまたはシュークロースである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応液が、炭酸イオン、重炭酸イオン又は二酸化炭素ガスを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 有機原料を嫌気的雰囲気下で作用させることを特徴する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法によりコハク酸を製造する工程、及び前記工程で得られたコハク酸を原料として重合反応を行う工程を含む、コハク酸含有ポリマーの製造方法。
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