JP2009059763A - ウエーハ搬送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リング状補強部を有するウエーハを搬送する場合に、ウエーハの割れを防止可能なウエーハ搬送方法を提供する。
【解決手段】凹部を囲繞する外周余剰領域にリング状補強部を有するウエーハを、少なくとも上下移動及び旋回運動可能な作動アームと、作動アームの先端に弾性部材を介して取り付けられた吸着パッドとを有する搬送装置により、チャックテーブルから他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置に受け渡すウエーハ搬送方法において、ウエーハのリング状補強部の厚さと該ウエーハに貼付された保護テープの厚さを合わせた総厚を算出する工程と、チャックテーブルの高さに該総厚を加算して吸着パッド押し込み開始点を算出する工程と、吸着パッドでチャックテーブル上のウエーハを吸着する際、吸着パッドがウエーハのリング状補強部に接してから作動アームを所定距離押し込む押し込み工程と、を具備した。
【選択図】図10

Description

本発明は、外周部にリング状補強部を有するウエーハを吸着パッドで吸着して搬送するウエーハ搬送方法に関する。
IC,LSI等の数多くのデバイスが表面に形成され、且つ個々のデバイスが分割予定ライン(ストリート)によって区画された半導体ウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに加工された後、ダイシング装置によって分割予定ラインを切削して個々のデバイスに分割され、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
近年、電気機器の軽量化、小型化を達成するために、ウエーハの厚さを50μm以下に形成することが要求されている。但し、ウエーハの厚さを50μm以下に形成すると破損し易くなり、ウエーハの搬送等のウエーハの取り扱いが困難になるという問題がある。
この問題を解決するために、ウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域を研削してデバイス領域の厚さを所定厚さに形成するとともに、ウエーハの裏面における外周部を残存させてリング状の補強部を形成することにより、剛性を有するウエーハを提供するウエーハの加工方法が特開2007−19461号公報で提案されている。
ところで、所定の厚さに研削されたウエーハを搬送する場合には、一般にウエーハの全面を吸着保持する全面吸着パッドが用いられている。しかし、上述したような外周部にリング状の補強部がありデバイス形成領域の裏面に凹部が形成されたウエーハは、全面吸着パッドで搬送すると薄く形成された凹部(デバイス領域)や、凹部とリング状補強部の境目が破損するという問題がある。
この問題を解決するために、本出願人は先にリング状補強部のみを吸着するウエーハの吸着パッド(保持パッド)に係る発明を特願2006−76616号として出願した。但し、この吸着パッドを使用しても、これまで行われてきた研削装置に付随する搬送装置でのウエーハの搬送方法は、研削するウエーハの仕上げ厚さが異なる場合や、研削するウエーハを保持するチャックテーブルの変形(セルフグラインド、傾き調整、表面の研磨や洗浄等による)があっても、吸着パッドが十分にウエーハに密着し吸着できるよう、吸着パッドがチャックテーブルに接してから搬送装置の作動アームを0.5〜2.0mm程度下方に押し込むように設定していた。
ここで、吸着パッドはコイルばね等の弾性部材を介して搬送装置の作動アームの先端に取り付けられているため、吸着パッドの押し込みは弾性部材により吸収され、ウエーハが所定圧力でチャックテーブルに押し付けられる。
特開2007−19461号公報
然しながら、リング状補強部のあるウエーハでは、基本的に最大厚となるリング状補強部は研削しないためその厚さはウエーハのインチ径に比例してほぼ一定であるが、非常に厚いという特徴とともに、デバイス対応部分は30〜100μm程度と非常に薄く形成されているため、割れが発生し易いという特徴も兼ね備える特異性がある。
そのため、従来のようにチャックテーブルの上面を基準とする押し込み量の設定では、押し込み時にウエーハが必要十分以上の力でチャックテーブルに密着され、ウエーハの最薄部、特に最薄部とリング状補強部の境界部分に割れを発生し易いという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、リング状補強部を有するウエーハを搬送する際に割れの発生を防止可能なウエーハ搬送方法を提供することである。
本発明によると、表面に形成されたデバイス領域の裏面側に凹部が形成され、該凹部を囲繞する外周余剰領域にリング状補強部を有するウエーハを、少なくとも上下移動及び旋回運動可能な作動アームと、該作動アームの先端に弾性部材を介して取り付けられた吸着パッドとを有する搬送装置により、チャックテーブルから他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置に受け渡すウエーハ搬送方法において、前記ウエーハの前記リング状補強部の厚さと該ウエーハに貼付された保護テープの厚さを合わせた総厚を算出する工程と、前記チャックテーブルの高さに該総厚を加算して吸着パッド押し込み開始点を算出する工程と、前記吸着パッドで前記チャックテーブル上の前記ウエーハを吸着する際、該吸着パッドが該ウエーハの前記リング状補強部に接してから前記作動アームを所定距離押し込む押し込み工程と、を具備したことを特徴とするウエーハ搬送方法が提供される。
好ましくは、ウエーハを吸着パッドから搬送先の他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置に載置する際にも、上述した押し込み工程を実施する。
本発明のウエーハ搬送方法によると、吸着パッドがウエーハに接してから常に一定量の押し込み量となるため、ウエーハを吸着パッドに吸着保持するとき、又は搬送先に載置するとき、吸着パッドの圧力によりウエーハに必要以上の力がかかることが防止され、その結果ウエーハの割れを防ぎ、且つ適度の密着度でウエーハを確実に吸着保持することができる。
特に、ウエーハ裏面の外周にリング状の補強部を有するウエーハの場合、ウエーハを吸着パッドで吸着する部分は厚いが、最薄部は遥かに薄く割れ易いため、ウエーハに必要以上の力がかかることを防止でき、効果が大きい。
また、予め入力してあるウエーハ厚さや検出される厚さに基づいて自動的にウエーハ押し込み開始位置の調整を行うため、人為的ミスが防止され、調整に係る工数も削減できるという効果もある。
以下、本発明のウエーハ搬送方法を図面を参照して詳細に説明する。まず、ウエーハ吸着パッドによって吸着保持される表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウエーハの加工方法について説明する。
図1には所定の厚さに加工される前のウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、例えば厚さが700μmのシリコンウエーハからなっており、表面2aに複数のストリート4が格子状に形成されているとともに、該複数のストリート4によって区画された複数の領域にIC,LSI等のデバイス6が形成されている。
このように構成された半導体ウエーハ2は、デバイス6が形成されているデバイス領域8と、デバイス領域8を囲繞する外周余剰領域10を備えている。また、半導体ウエーハ2の外周には、シリコンウエーハの結晶方位を示すマークとしてのノッチ12が形成されている。尚、シリコンウエーハの結晶方位を示すマークとしては、オリエンテーションフラットのものもある。
このように構成された半導体ウエーハ2の表面2aには、保護テープ貼着工程により保護テープ14が貼着される。従って、半導体ウエーハ2の裏面2bが露出する形態となる。
保護テープ貼着工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の裏面2bにおけるデバイス領域8に対応する領域を研削してデバイス領域8の厚さを所定厚さに形成するとともに、半導体ウエーハ2の裏面2bにおける外周余剰領域10に対応する領域をそのまま残存させて、リング状の補強部を形成する補強部形成工程を実施する。この補強部形成工程は、図3に示す研削装置によって実施する。
図3に示す研削装置16は略直方体状の装置ハウジング18を有している。装置ハウジング18の図3において右上端には、静止支持板20が立設されている。この静止支持板20の内側面には、上下方向に伸長する一対の案内レール22が設けられている。一対の案内レール22には研削手段としての研削ユニット24が上下方向に移動可能に装着されている。
研削ユニット24は、ユニットハウジング26と、ユニットハウジング26の下端に回転自在に装着されたホイールマウント28に締結ボルト30によって締結装着された研削ホイール32と、ユニットハウジング26の下端に装着されホイールマウント28を矢印28aで示す方向に回転せしめる電動モータ34と、ユニットハウジング26を装着した取り付け部材36と、取り付け部材36が取り付けられた移動基台38を具備している。
研削ホイール32は、円盤状の基台40と、基台40の下面に装着された環状の研削砥石42とからなっており、基台40が複数の締結ボルト30によってホイールマウント28に取り付けられている。
研削ユニット24は更に、移動基台38を一対の案内レール22に沿って移動させ、研削ホイール32を後述するチャックテーブルの保持面に垂直な方向に移動せしめる垂直移動手段44を具備している。
垂直移動手段44は、静止支持板20に一対の案内レール22と平行に上下方向に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド46と、雄ねじロッド46を回転駆動するためのパルスモータ48と、移動基台38に装着され雄ねじロッド46と螺合する図示しないナットを具備しており、パルスモータ48によって雄ねじロッド46を正転及び逆転駆動することにより、研削ユニット24を上下方向(後述するチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向)に移動させる。
研削装置16は更に、静止支持板20の前側において装置ハウジング18の上面と略面一となるように配設されたターンテーブル50を具備している。このターンテーブル50は、比較的大径の円盤状に形成されており、図示しない回転駆動機構によって矢印50aで示す方向に回転される。
ターンテーブル50には、図示の実施形態の場合、それぞれ180度の位相差を持って2個のチャックテーブル52が水平面内で回転可能に配置されている。このチャックテーブル52は、円盤状の基台54とポーラスセラミック材によって円盤状に形成された吸着保持チャック56からなっており、吸着保持チャック56上(保持面)に載置された被加工物を図示しない吸引手段を作動することによって吸着保持する。
このように構成されたチャックテーブル52は、図3に示すように図示しない回転駆動機構によって矢印52aで示す方向に回転される。ターンテーブル50に配設された2個のチャックテーブル52は、ターンテーブル50が適宜回転することにより被加工物搬入・搬出領域A、研削加工領域B及び被加工物搬入・搬出領域Aに順次移動せしめられる。
研削装置16は更に、チャックテーブル52上に保持され後述する研削加工が施された半導体ウエーハ2を、チャックテーブル52から搬出するウエーハ搬送手段58を具備している。ウエーハ搬送手段58については後で詳細に説明する。
研削装置16を用いて補強部形成工程を実施するには、被加工物搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52の上面(保持面)に図示しないウエーハ搬入手段によって搬送された半導体ウエーハ2の保護テープ14側を載置し、半導体ウエーハ2をチャックテーブル52上に吸着保持する。
次に、ターンテーブル50を図示しない回転駆動機構によって矢印50aで示す方向に180度回転し、半導体ウエーハ2を載置したチャックテーブル52を研削加工領域Bに位置付ける。ここで、チャックテーブル52に保持された半導体ウエーハ2と研削ホイール32を構成する環状の研削砥石42の関係について、図4を参照して説明する。
チャックテーブル52の回転中心P1と環状の研削砥石42の回転中心P2は偏心しており、環状の研削砥石42の外径は、半導体ウエーハ2のデバイス領域8と余剰領域10との境界線9の直径より小さく境界線9の半径より大きい寸法に設定され、環状の研削砥石42がチャックテーブル52の回転中心P1(半導体ウエーハ2の中心)を通過するようになっている。
次に、図3及び図4に示すように、チャックテーブル52を矢印52aで示す方向に約300rpmで回転しつつ、研削砥石42を矢印28aで示す方向に約6000rpmで回転せしめるとともに、垂直移動手段44を作動して研削砥石42を半導体ウエーハ2の裏面に接触させる。そして、研削ホイール32の研削砥石42を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。
その結果、半導体ウエーハ2の裏面には、図5に示すようにデバイス領域8に対応する領域が研削除去されて所定厚さ(例えば30μm)の円形状の凹部8bに形成されるとともに、外周余剰領域10に対応する領域が残存されてリング状の補強部10bに形成される。
この補強部形成工程を実施したならば、ターンテーブル50を図示しない回転駆動機構によって矢印50aで示す方向に180度回転し、補強部形成工程が実施された半導体ウエーハ2を載置したチャックテーブル52を被加工物搬入・搬出領域Aに位置付ける。
被加工物搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52に保持された補強部形成工程が実施された半導体ウエーハ2は、ウエーハ搬送手段58の吸着パッド60に吸着保持され次工程に搬送される。
次にウエーハ搬送手段58について図6乃至図8を参照して説明する。ウエーハ搬送手段58は吸着パッド60と、吸着パッド60を支持する作動アーム62を具備しており、作動アーム62の基端部が図3に示すように回動軸64に連結されている。回動軸64は図示しない回転駆動手段によって回動されるとともに、図示しない移動手段によって上下方向に移動される。
吸着パッド60は、図7及び図8に示すように、半導体ウエーハ2の外周余剰領域10、すなわちリング状補強部10bに対応する第1の環状保持部65と、第1の環状保持部65の径方向外側に同心円状に配置された第2の環状保持部66と、第1の環状保持部65及び第2の環状保持部66を支持する円形状の支持部68とからなっている。
第1の環状保持部65は、半導体ウエーハ2の外周余剰領域10、すなわちリング状補強部10bに対応する環状の吸引保持面70を備えている。また、第1の環状保持部65には、環状の吸引保持面70に開口する吸引口72が設けられている。
吸引口72は、環状の吸引保持面70に沿って形成された連続溝からなっており、半導体ウエーハ2の結晶方位を示すマークとしてのノッチ12に対応する領域70aを除いて形成されている。このように形成された吸引口72には吸引通路74が連通して設けられている。
第2の環状保持部66は、半導体ウエーハ2より直径の大きいウエーハに対応する大きさに形成されており、第1の環状保持部65と同様に環状の吸引保持面76と、吸引保持面76に開口する吸引口78と、吸引通路80を備えている。このように構成された第1の環状保持部65及び第2の環状保持部66は、図6に示すようにそれぞれ吸引通路74,80が吸引手段82に接続されている。
吸引手段82は、吸引源84と、吸引源84と吸引通路74及び80とを連通する第1及び第2フレキシブルパイプ86,88と、第1及び第2フレキシブルパイプ86,88にそれぞれ配設された第1及び第2電磁開閉弁90,92とから構成されている。
このように構成された吸引手段82は、第1の電磁開閉弁90をONして開路すると、吸引源84から第1のフレキシブルパイプ86及び吸引通路74を介して吸引口72に負圧が作用する。また、第2の電磁開閉弁92をONして開路すると、吸引源84から第2のフレキシブルパイプ88及び吸引通路80を介して吸引口78に負圧が作用する。
円形状の支持部68は、図示の実施形態においては適宜の合成樹脂によって第1の環状保持部65及び第2の環状保持部66と一体に形成されており、第1の環状保持部65及び第2の環状保持部66の吸引保持面70,72と反対側の面と接続されている。
このように形成された円形状の支持部68には、第1の環状保持部65の内側及び第2の環状保持部66の内側をそれぞれ大気に開放する複数の大気開放穴94,96が形成されている。
円形状の支持部68の上面中央部には支持軸部98が突出して形成されており、この支持軸部98が作動アーム62の先端部に装着される。支持軸部98の上端には係止部98aが設けられており、この係止部98aが作動アーム62に形成された係合部100と係合するようになっている。
尚、支持部68の上面と作動アーム62との間には圧縮コイルばね102が配設され、支持部68を図8において下方に向けて付勢している。圧縮コイルばね102に変えて、板ばね、ゴム等の弾性体を使用するようにしても良い。
ウエーハ搬送手段58は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。ウエーハ搬送手段58は、図3に示す状態から図示しない回転駆動機構によって回動軸64を所定角度回動し、作動アーム62の先端部に装着された吸着パッド60を被加工物搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52に保持されている半導体ウエーハ2の上方に移動する。
次に、図示しない移動手段によって回動軸64を下方に移動することにより、図9に示すように吸着パッド60の第1の環状保持部65の環状の吸引保持面70を半導体ウエーハ2の外周余剰領域10、すなわちリング状補強部10bの上面に載置する。
このとき、環状の吸引保持面70における吸引口72が形成されていない領域70aが、半導体ウエーハ2の結晶方位を示すマークとしてのノッチ12と対応する位置に位置付けられるように設定されている。そして、チャックテーブル52による半導体ウエーハ2の吸引保持を解除し、吸引手段82の第1の電磁開閉弁90をONして開路する。
この結果、吸引源84から第1のフレキシブルパイプ86、吸引通路74及び吸引口72を介して第1の環状保持部65の環状の吸引保持面70に負圧が作用するため、環状の吸引保持面70に半導体ウエーハ2の外周余剰領域10、すなわちリング状補強部10bの上面が吸着保持される。
このように吸着パッド60は、環状の吸引保持面70によって半導体ウエーハ2の外周余剰領域10、すなわちリング状補強部10bのみを吸着保持するので、デバイス領域8には負圧が作用しないため、薄肉に形成されたデバイス領域8が負圧により湾曲して破損することはない。
また、第1の環状保持部65の吸引保持面70に作用する負圧は漏れて第1の環状保持部65内に作用する場合もあるが、吸着パッド60を構成する支持部68には大気開放穴94が設けられているので、第1の環状保持部65内が負圧となることはない。従って、半導体ウエーハ2の薄肉に形成されたデバイス領域8が負圧によって湾曲することによる破損を未然に防止できる。
また、図示の実施形態においては、吸着パッド60の環状の吸引保持面70における吸引口72が形成されていない領域70aが半導体ウエーハ2の結晶方位を示すマークとしてのノッチ12を通して負圧が漏れることがない。尚、図示の実施形態においては、吸着パッド60は第1の環状保持部65と第2の環状保持部66を備えているので、径の異なる2種類のウエーハに対応することができる。
次に図10を参照して、本発明実施形態のウエーハ搬送方法について説明する。本発明のウエーハ搬送方法は、図5に示したように表面に形成されたデバイス領域8の裏面側に凹部8bが形成され、この凹部8bを囲繞する外周余剰領域10にリング状補強部10bを有するウエーハ2の搬送に適用されるものである。
リング状補強部10bのあるウエーハ2は、シリコンウエーハの元厚がそのままリング状補強部10bの高さとなり、基本的にウエーハのインチ径によってその高さは決まっている。
よって、加工データとしてウエーハ2の厚さと該ウエーハに貼付された保護テープ14の厚さを入力し、研削装置16のコントローラでウエーハ2の厚さと保護テープ14の厚さを合わせた総厚を算出する。
チャックテーブル52の高さは予め決まっているため、チャックテーブル52の高さにウエーハ2の厚さと保護テープ14の厚さを合わせた総厚を加算して、吸着パッド押し込み開始点を算出する。この吸着パッド押し込み開始点は、リング状補強部10bの上面、すなわち吸着パッド60対向面となる。
吸着パッド60をチャックテーブル52上に位置させた状態では、チャックテーブル52の上面と吸着パッド60との間の距離は予め決まっており、コントローラで把握されている。
よって、ウエーハ搬送手段58の吸着パッド60を所定距離S1下降させると、吸着パッド60がウエーハ2のリング状補強部10bに接触することはコントローラが把握しているため、ウエーハ搬送手段58の回転軸64を距離S1だけ下降させて吸着パッド60をリング状補強部10bに接触させる。
本発明のウエーハ搬送方法では、チャックテーブル52の高さにリング状補強部10bの厚さと保護テープ14の厚さを合わせた総厚を加算して吸着パッド押し込み開始点としているため、吸着パッド60の第2の環状保持部66の吸引保持面76がウエーハ2のリング状補強部10bに接してから作動アーム62を所定距離S2だけ下方に押し込む。このS2は0.5〜2.0mmに設定する。
このように作動アーム62をS2だけ押し込むと、この押し込み量はコイルばね102が撓むことに吸収され、ウエーハ2は適度の圧力でチャックテーブル52の吸着面に押圧される。よって、吸着パッド60により必要以上の圧力をウエーハ2にかけることが防止され、ウエーハ2の割れ等を防止できる。
従来のウエーハの搬送方法では、チャックテーブル52の高さを基準にして押し込み開始点としていたため、吸着パッド60を押し込む際にリング状補強部10bを有するウエーハ2に過大な圧力がかかり、押し込み時にウエーハに割れ等が発生していたが、本発明のウエーハ搬送方法によると、適度の押し込み力を得られるため、ウエーハ2の割れ等を防止することができる。
ウエーハ2をこのように所定圧力でチャックテーブル52に向かって押し込んだら、ウエーハ搬送手段58の第2の電磁開閉弁92を開き、吸引源84で第2の環状保持部66の吸引穴78を真空吸引し、次いでチャックテーブル52の真空吸引を解除する。
これにより、ウエーハ2は吸着パッド60に吸着され、ウエーハ搬送手段58の回動軸64を所定距離上昇させてから回動することにより、搬送先の他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置にウエーハを受け渡す。この際、上述した押し込み工程と同一の押し込み工程、すなわちリング状補強部10bの上面を基準とする押し込み工程を実施する。
ウエーハ搬送手段58は、吸着パッドの形状を変更して、リング状補強部10bを有するウエーハ2の搬送にも、リング状補強部を有しない通常のウエーハの搬送にも使用可能であるが、加工データとしてウエーハの厚さ及びウエーハの研削方法を入力しておけば、ウエーハ搬送手段58はそのデータに基づいて吸着パッドの下降量の調整を自動で行うので、吸着パッドの押し込み量をウエーハの種類に応じて自動で調整することができ、ウエーハの種類を変更した場合の押し込みミスを防止することができる。
研削加工前の半導体ウエーハを示す斜視図である。 半導体ウエーハの表面に保護テープを貼着した状態の裏面側斜視図である。 半導体ウエーハの裏面を研削加工するための研削装置の斜視図である。 図3に示す研削装置によって半導体ウエーハの裏面を研削加工する補強部形成工程の説明図である。 補強部形成工程が実施された半導体ウエーハの断面図である。 ウエーハ搬送手段の要部を示す拡大斜視図である。 ウエーハ搬送手段を構成する吸着パッドの底面図である。 図7のA−A線断面図である。 吸着パッドによって半導体ウエーハを吸着した状態を示す断面図である。 本発明のウエーハ搬送方法を説明するための断面図である。
符号の説明
2 半導体ウエーハ
8 デバイス領域
8b 凹部
10 余剰領域
10b リング状補強部
14 保護テープ
16 研削装置
50 ターンテーブル
52 チャックテーブル
58 ウエーハ搬送手段
60 吸着パッド
62 作動アーム
64 回動軸
65 第1の環状保持部
66 第2の環状保持部
84 吸引源
90 第1の電磁開閉弁
92 第2の電磁開閉弁
102 圧縮コイルばね

Claims (2)

  1. 表面に形成されたデバイス領域の裏面側に凹部が形成され、該凹部を囲繞する外周余剰領域にリング状補強部を有するウエーハを、少なくとも上下移動及び旋回運動可能な作動アームと、該作動アームの先端に弾性部材を介して取り付けられた吸着パッドとを有する搬送装置により、チャックテーブルから他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置に受け渡すウエーハ搬送方法において、
    前記ウエーハの前記リング状補強部の厚さと該ウエーハに貼付された保護テープの厚さを合わせた総厚を算出する工程と、
    前記チャックテーブルの高さに該総厚を加算して吸着パッド押し込み開始点を算出する工程と、
    前記吸着パッドで前記チャックテーブル上の前記ウエーハを吸着する際、該吸着パッドが該ウエーハの前記リング状補強部に接してから前記作動アームを所定距離押し込む押し込み工程と、
    を具備したことを特徴とするウエーハ搬送方法。
  2. 前記ウエーハを前記吸着パッドから搬送先の他のチャックテーブル若しくは他のウエーハ搬送装置に載置する際に、前記押し込み工程を実施することを特徴とする請求項1記載のウエーハ搬送方法。
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