JP2009040873A - 部分アシル化シクロデキストリンの製造方法および部分アシル化ロタキサンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シクロデキストリンまたはシクロデキストリンを輪成分とするロタキサンと、ビニルエステル類とを、酸触媒下で反応させて、シクロデキストリンの一部又は全部の水酸基を、ビニルエステル類のアシル基でアシル化してアシル化シクロデキストリンまたはアシル化ロタキサンを製造し、得られたアシル化シクロデキストリンまたはアシル化ロタキサンの一部のアシル基を脱アシル化して水酸基にし、もって水酸基数が制御された部分アシル化シクロデキストリンまたは部分アシル化ロタキサンを得る。
【選択図】 なし
Description
〔部分アシル化シクロデキストリンの製造〕
本実施形態では、第1段階として、シクロデキストリンと、ビニルエステル類とを、酸触媒下で反応させて、シクロデキストリンの水酸基をアシル化してアシル化シクロデキストリンを製造する。このとき、ビニルエステル類としては、溶媒を兼ねることができるものを使用することが好ましい。具体的には、ビニルエステル類の液体中に、シクロデキストリンおよび酸触媒を加えて反応させることが好ましい。
本実施形態では、第1段階として、シクロデキストリン分子の開口部に直鎖状分子が貫通し、その直鎖状分子の両末端にブロック基を有してなるロタキサンを製造する。このロタキサンの製造は、常法によって行うことができる。通常は、擬ロタキサンを製造し、次いで、得られた擬ロタキサンからロタキサンを製造する。
α−シクロデキストリン(ナカライテスク社製)0.5gおよび触媒としてのp−トルエンスルホン酸20mgを、溶媒としての酢酸イソプロペニル5mlに加え、70℃で2時間反応させた。反応溶液を減圧留去し、得られた固体を10質量%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した後、アセトンにより再結晶させて、白色固体のアセチル化シクロデキストリン0.8gを得た。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を0.2mlに変更する以外、実施例1と同様にして部分アセチル化シクロデキストリンを製造した。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を0.5mlに変更する以外、実施例1と同様にして部分アセチル化シクロデキストリンを製造した。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を1.0mlに変更する以外、実施例1と同様にして部分アセチル化シクロデキストリンを製造した。
α−シクロデキストリン(ナカライテスク社製)の飽和水溶液5mlに、1,10−ジアミノデカン65mgを加え、超音波処理(周波数:25kHz)を60分間行った後、室温にて1日放置した。その後、氷浴中で攪拌しながら、3,5−ジメチルフェニルイソシアネート(Aldrich社製)550mgを滴下し、そのまま1時間攪拌した。次いで、反応溶液をテトラヒドロフラン中に注ぎ、析出した固体を回収し、水で洗浄した後、乾燥させて白色固体のロタキサン900mgを得た。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を0.2mlに変更する以外、実施例5と同様にして部分アセチル化ロタキサンを製造した。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を0.5mlに変更する以外、実施例5と同様にして部分アセチル化ロタキサンを製造した。
4mg/mlの炭酸カリウム/メタノール溶液の添加量を1.0mlに変更する以外、実施例1と同様にして部分アセチル化ロタキサンを製造した。
Claims (10)
- シクロデキストリンと、ビニルエステル類とを、酸触媒下で反応させて、前記シクロデキストリンの一部又は全部の水酸基を、前記ビニルエステル類のアシル基でアシル化してアシル化シクロデキストリンを製造し、
得られた前記アシル化シクロデキストリンの一部のアシル基を脱アシル化して水酸基にする
ことを特徴とする部分アシル化シクロデキストリンの製造方法。 - 前記ビニルエステル類を溶媒として使用することを特徴とする請求項1に記載の部分アシル化シクロデキストリンの製造方法。
- 前記ビニルエステル類として、酢酸イソプロペニルを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の部分アシル化シクロデキストリンの製造方法。
- 前記シクロデキストリンのアシル化工程において、前記シクロデキストリンの全部の水酸基をアシル化してパーアシル化シクロデキストリンとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の部分アシル化シクロデキストリンの製造方法。
- 前記アシル化シクロデキストリンに求核剤および塩基を作用させることにより、前記アシル化シクロデキストリンの脱アシル化を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の部分アシル化シクロデキストリンの製造方法。
- シクロデキストリンの開口部に直鎖状分子が貫通し、前記直鎖状分子の両末端にブロック基を有してなるロタキサンと、ビニルエステル類とを、酸触媒下で反応させて、前記シクロデキストリンの一部又は全部の水酸基を、前記ビニルエステル類のアシル基でアシル化してアシル化ロタキサンを製造し、
得られた前記アシル化ロタキサンにおけるシクロデキストリンの一部のアシル基を脱アシル化して水酸基にする
ことを特徴とする部分アシル化ロタキサンの製造方法。 - 前記ビニルエステル類を溶媒として使用することを特徴とする請求項6に記載の部分アシル化ロタキサンの製造方法。
- 前記ビニルエステル類として、酢酸イソプロペニルを使用することを特徴とする請求項6または7に記載の部分アシル化ロタキサンの製造方法。
- 前記ロタキサンのアシル化工程において、前記シクロデキストリンの全部の水酸基をアシル化してパーアシル化ロタキサンとすることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の部分アシル化ロタキサンの製造方法。
- 前記アシル化ロタキサンに求核剤および塩基を作用させることにより、前記アシル化ロタキサンの脱アシル化を行うことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の部分アシル化ロタキサンの製造方法。
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