JP2009033101A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2009033101A
JP2009033101A JP2008085617A JP2008085617A JP2009033101A JP 2009033101 A JP2009033101 A JP 2009033101A JP 2008085617 A JP2008085617 A JP 2008085617A JP 2008085617 A JP2008085617 A JP 2008085617A JP 2009033101 A JP2009033101 A JP 2009033101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
capacitor
external terminal
multilayer ceramic
ceramic capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008085617A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4591530B2 (ja
Inventor
Keito Itamura
啓人 板村
Masaaki Taniguchi
政明 谷口
Yoshio Kawaguchi
慶雄 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2008085617A priority Critical patent/JP4591530B2/ja
Priority to US12/140,341 priority patent/US7808770B2/en
Publication of JP2009033101A publication Critical patent/JP2009033101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4591530B2 publication Critical patent/JP4591530B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

【課題】抵抗成分を含有する外部端子電極を備えたLW逆転型の積層セラミックコンデンサにおいて、信頼性を低下させることなく、実装性を向上させるのに適した構造を提供する。
【解決手段】内部電極4,5はNiまたはNi合金を含む。外部端子電極6,7の第1層14は、コンデンサ本体3の端面12,13上から主面8,9上および側面上にまで回り込むように形成された回り込み部17を有し、かつ上記NiまたはNi合金と反応する複合酸化物とガラス成分とを含有する。その上に形成される第2層15は、第1層14の回り込み部17の端部を露出させながら第1層14を被覆し、かつ金属を含有する。その上に形成される第3層16は、第1層14の回り込み部17の端部および第2層15を被覆し、かつめっきにより形成される。
【選択図】図2

Description

この発明は、積層セラミックコンデンサに関するもので、特に、LW逆転型であって、抵抗成分を含有する外部端子電極を備える、積層セラミックコンデンサに関するものである。
電源回路においては、電源ラインやグラウンドに存在するインピーダンスによって、電源ラインでの電圧変動が大きくなると、駆動する回路の動作が不安定になったり、電源回路を経由して回路間の干渉が起こったり、発振を起こしたりする。そこで、通常、電源ラインとグラウンドとの間には、デカップリングコンデンサが接続されている。デカップリングコンデンサは、電源ラインとグラウンドとの間のインピーダンスを低減し、電源電圧の変動や回路間の干渉を抑える役割を果たしている。
さて、近年、携帯電話などの通信機器やパーソナルコンピュータなどの情報処理機器では、大量の情報を処理するために信号の高速化が進んでおり、使用されるICのクロック周波数も高周波化が進んでいる。このため、高調波成分を多く含むノイズが発生しやすくなり、IC電源回路においては、より強力なデカップリングを施す必要がある。
デカップリング効果を高めるためには、インピーダンス周波数特性の優れたデカップリングコンデンサを用いることが有効であり、このようなデカップリングコンデンサとしては、積層セラミックコンデンサが挙げられる。積層セラミックコンデンサは、ESL(等価直列インダクタンス)が小さいため、電解コンデンサに比べて、広い周波数帯域にわたってノイズ吸収効果に優れている。
デカップリングコンデンサのもう1つの役割は、ICへの電荷供給である。通常、デカップリングコンデンサはICの近傍に配置され、電源ラインに電圧変動が生じた際、デカップリングコンデンサからICに迅速に電荷が供給され、ICの立ち上がりが遅れるのを防止する。
コンデンサに充放電が起こるときは、コンデンサには、式:dV=L・di/dtで示される逆起電力dVが生じ、dVが大きいと、ICへの電荷の供給が遅くなってしまう。ICのクロック周波数が高周波化する中で、単位時間当たりの電流変動量di/dtは大きくなる傾向にある。すなわち、dVを小さくするためには、インダクタンスLを小さくする必要がある。このため、コンデンサのESLをさらに低減することが望まれている。
ESLがさらに低減された低ESL型の積層セラミックコンデンサとしては、たとえばLW逆転型の積層セラミックコンデンサが知られている。通常の積層セラミックコンデンサでは、外部端子電極が形成されているコンデンサ本体の端面におけるセラミック層の広がり方向の寸法(W寸法)は、コンデンサ本体の上記端面に隣接する側面におけるセラミック層の広がり方向の寸法(L寸法)より小さいが、LW逆転型の積層セラミックコンデンサでは、外部端子電極が形成されている端面におけるセラミック層の広がり方向寸法(W寸法)が、側面におけるセラミック層の広がり方向の寸法(L寸法)より大きくされている。このようなLW逆転型の積層セラミックコンデンサでは、コンデンサ本体内部の電流経路が広く短くなることにより、ESLが低減される。
その他の低ESL型の積層セラミックコンデンサとしては、たとえば、多端子型の積層セラミックコンデンサが知られている。多端子型の積層セラミックコンデンサでは、コンデンサ本体の内部の電流経路が複数に分散されることにより、ESLが低減される。
ところで、低ESL型の積層セラミックコンデンサでは、上記のように、電流経路が広く短くされたり、分散されたりするが、その結果、同時にESRも低減される。
一方、積層セラミックコンデンサには大容量化の要求がある。積層セラミックコンデンサを大容量化するためには、セラミック層および内部電極の積層枚数を増やすことが考えられるが、この場合も、電流経路が増えることにより、ESRが低減される。
つまり、低ESL化および大容量化の要求を受けて、積層セラミックコンデンサのESRはますます低下する傾向にある。
しかし、コンデンサのESRが低くなりすぎると、回路においてインピーダンスの不整合が生じ、信号波形の立ち上がりが歪む「リンギング」と呼ばれる減衰振動が生じやすくなることが知られている。リンギングが生じると、乱れた信号により、ICが誤動作を起こすおそれがある。
また、コンデンサのESRが低くなりすぎると、コンデンサのインピーダンス周波数特性が共振周波数近傍で急峻になりすぎる。すなわち、インピーダンスカーブの谷が深くなりすぎる。これにより、広い周波数帯域にわたってノイズを吸収することが困難になる場合がある。
リンギングを防止するため、あるいはインピーダンス周波数特性をブロード化するためには、ラインに直列に抵抗素子を接続すると良い。そして、近年、コンデンサ自体に抵抗成分を持たせることが要求されており、コンデンサのESRを制御する手段が注目されている。
たとえば特許文献1および2では、内部電極と電気的に接続される外部端子電極に抵抗成分を含有させることにより、ESRを制御することが提案されている。より具体的には、特許文献1では、RuOを含む厚膜抵抗が例示され、特許文献2では、ITOなどの比較的比抵抗の高い材料を含むペーストをコンデンサ本体上に焼き付けることが例示されている。しかしながら、これら特許文献1および2の各々に記載の技術には、以下に述べるように、解決されるべき課題がある。
特許文献1に記載の技術では、抵抗成分を含有する下地層の上に直接めっき膜を形成している。しかし、下地層に含まれるRuOなどの金属酸化物は、金属とは異なり、粒子同士が焼付けによりネッキングしないため、膜の緻密性はそれほど高くない。したがって、めっき液や水分が浸入しやすく、信頼性に問題がある。
他方、特許文献2では、抵抗成分を含有する第1層を、Cuなどの金属を含有する厚膜からなる第2層で完全に被覆し、第2層の上にめっき膜を形成している。この場合、緻密な第2層により第1層が覆われるため、特許文献1に記載のものに比べて、信頼性は改善される。しかし、第1層と第2層とを形成することにより、外部端子電極全体としての厚みが増すため、積層セラミックコンデンサの平面方向における寸法や高さ方向における寸法が大きくなり、小型化しにくくなるという問題がある。そして、特に、外部端子電極の面積の大きいLW逆転型の積層セラミックコンデンサにおいて、この問題は顕在化しやすい。
外部端子電極は、コンデンサ本体の各端面上にそれぞれ形成されるが、実装性を良好なものとするため、通常、端面上から主面上および側面上にまで回り込むように形成された回り込み部を有している。特許文献2に記載のように、第2層で第1層を完全に被覆する場合、第2層は、第1層の厚みのばらつきの影響を受けるため、上述の回り込み部の寸法が安定しにくい。そして、回り込み部の寸法がばらつくと、実装性に影響が出るおそれがある。
特開2004−47983号公報 国際公開第2006/022258号パンフレット
そこで、この発明の目的は、抵抗成分を含有する外部端子電極を備えるLW逆転型の積層セラミックコンデンサにおいて、信頼性を低下させることなく、実装性を向上させるのに適した構造を提供しようとすることである。
この発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層された複数のセラミック層をもって構成され、互いに対向する1対の主面と互いに対向する1対の側面と互いに対向する1対の端面とを有する、直方体形状のコンデンサ本体と、コンデンサ本体の内部に形成され、かつ各端面に引き出された、少なくとも1対の内部電極と、コンデンサ本体の各端面上にそれぞれ形成され、かつ内部電極のいずれかと電気的に接続される、1対の外部端子電極とを備え、各端面におけるセラミック層の広がり方向の寸法が、各側面におけるセラミック層の広がり方向の寸法より大きい、積層セラミックコンデンサに向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、内部電極はNiまたはNi合金を含む。外部端子電極は、第1層とその上に形成される第2層とその上に形成される第3層とを含む。第1層は、端面上から主面上および側面上にまで回り込むように形成された回り込み部を有し、かつNiまたはNi合金と反応する複合酸化物とガラス成分とを含有する。第2層は、第1層の回り込み部の端部を露出させながら第1層を被覆し、かつ金属を含有する。第3層は、第1層の回り込み部の端部および第2層を被覆し、かつめっきにより形成される。
この発明によれば、第2層は第1層の回り込み部の端部を露出させるように形成されるため、外部端子電極の回り込み部の寸法が第1層により規定されることになる。その結果、外部端子電極の回り込み部の寸法を安定させやすくなり、積層セラミックコンデンサにおいて、良好な実装性を安定して得ることができる。
また、第2層が第1層の回り込み部の端部を露出させるように形成されるため、第1層の回り込み部の端部において、めっき液や水分が浸入しやすい状況がもたらされるが、この回り込み部の端部から内部電極の容量形成部までの間には十分な距離があるため、めっき液や水分が容量形成部にまで到達しにくく、したがって、積層セラミックコンデンサの信頼性が低下しにくい。
また、第2層は第1層を完全に被覆せず、回り込み部の端部を露出させるように形成されるので、外部端子電極の回り込み部における厚みを減じることができ、その分、積層セラミックコンデンサの小型化を図ることができる。
なお、積層セラミックコンデンサの小型化のためには、第1層を薄く形成することも考えられるが、ESRの観点から採用しにくい。第1層における、コンデンサ本体の端面上に位置する部分での断面を見たとき、両端が薄くかつ中央が厚いため、両端部分での電流経路は短くなりやすい。これに加えて第1層を薄くした場合、両端部分の電流経路はさらに短くなる。その結果、第1層において、せっかく比抵抗の高い材料を用いていても、電流経路の短い部分に電流が集中することになり、所望のESRが得られないおそれがある。
また、この発明によれば、内部電極がNiまたはNi合金を含み、外部端子電極の第1層がNiまたはNi合金と反応する複合酸化物を含有するので、内部電極と外部端子電極との間での接合状態を良好なものとすることができる。
図1は、この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1の外観を示す斜視図であり、図2は、図1の線A−Aに沿って示した積層セラミックコンデンサ1の断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、積層された複数のセラミック層2をもって構成されたコンデンサ本体3と、コンデンサ本体3の内部に形成された少なくとも1対の内部電極4および5と、コンデンサ本体3の外表面上であって互いに対向するように形成された第1および第2の外部端子電極6および7とを備えている。
コンデンサ本体3において、セラミック層2は、たとえば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどを主成分とする誘電体セラミックから構成される。なお、これら主成分に、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分が添加されていてもよい。また、セラミック層2の厚みは、たとえば1〜10μmとされることが好ましい。
コンデンサ本体3は、互いに対向する第1および第2の主面8および9と互いに対向する第1および第2の側面10および11と互いに対向する第1および第2の端面12および13とを有する、直方体形状をなしている。
コンデンサ本体3において、第1の端面12および第2の端面13におけるセラミック層2の広がり方向の寸法(L寸法)は、第1の側面10および第2の側面11におけるセラミック層2の広がり方向寸法(W寸法)よりも大きい。L寸法は、W寸法の1.5〜2.5倍とされることが好ましい。前述した第1および第2の外部端子電極6および7は、それぞれ、第1および第2の端面12および13上に形成されている。
図3は、内部電極4および5がそれぞれ通る断面をもってコンデンサ本体3を示した図である。
図3(a)に示すように、第1の内部電極4は、コンデンサ本体3の第1の端面12に引き出される。したがって、第1の内部電極4は第1の外部端子電極6と電気的に接続される。他方、図3(b)に示すように、第2の内部電極5は、コンデンサ本体3の第2の端面13に引き出される。したがって、第2の内電極5は第2の外部端子電極7と電気的に接続される。このような第1および第2の内部電極4および5は、図2によく示されているように、互いの間にセラミック層2を介在させた状態で、積層方向に関して交互に配置されている。
内部電極4および5に含まれる導電成分としては、NiまたはNi合金が用いられる。また、内部電極4および5の各々の厚みは1〜10μmであることが好ましい。
第1および第2の外部端子電極6および7は、ともに、コンデンサ本体3の第1および第2の端面12および13上にそれぞれ形成される第1層14と、その上に形成される第2層15と、その上に形成される第3層16とを備えている。
第1層14は、抵抗成分を含有するもので、抵抗成分を含有する抵抗ペーストを付与し、焼き付けることによって形成される。第1層14の形成により、積層セラミックコンデンサ1が与える容量に対して抵抗成分が直列に入ることになり、積層セラミックコンデンサ1のESRを高くすることができる。
なお、抵抗成分とは、一般的な外部端子電極に含まれる金属やガラスを除く比抵抗の比較的高い成分を指し、具体的には、ガラスを除く金属酸化物である。この実施形態では、金属酸化物としては、たとえば、In−Sn複合酸化物(ITO)、La−Cu複合酸化物、Sr−Fe複合酸化物、Ca−Sr−Ru複合酸化物などの複合酸化物が用いられる。In−Sn複合酸化物(ITO)、La−Cu複合酸化物、Sr−Fe複合酸化物またはCa−Sr−Ru複合酸化物のような複合酸化物は、Niとの反応性が良好であるので、前述したように、NiまたはNi合金を含有する内部電極4および5と外部端子電極6および7との間での接合状態を良好なものとすることができる。
第1層14には、ガラスが添加される。ガラスとしては、B−Si系ガラス、B−Si−Zn系ガラス、B−Si−Zn−Ba系ガラス、B−Si−Zn−Ba−Ca−Al系ガラスなどを用いることができる。ガラスを添加する場合、抵抗成分とガラスとの体積割合は、30:70〜70:30の範囲であることが好ましい。
第1層14には、Ni、Cu、Mo、Cr、Nbなどの金属が添加されていてもよく、Al、TiO、ZrO、ZnOなどの金属酸化物が添加されていてもよい。これらの物質は、第1層14が与える比抵抗を調整する機能を有し、かつ、緻密性を調整する機能を有する。すなわち、上記金属を添加した場合は、比抵抗が下がり、上記金属酸化物を添加した場合は、比抵抗が上がる。また、Ni、Cu、AlおよびTiOは第1層14の緻密化を促進し、他方、Mo、Cr、Nb、ZrOおよびZnOは第1層14の緻密化を抑制する。なお、緻密化抑制というのは、第1層14の過焼結によるブリスタ発生を防止するという意味合いがある。
第1層14は、端面12および13の各々上から主面8および9上ならびに側面10および11上にまで回り込むように形成された回り込み部17を有している。この回り込み部17の端部は、後述するように、第3層16によって被覆される。第3層16の形成のため、電解めっきが適用される場合、第1層14はめっき析出が可能な程度の導電性を有していることが好ましい。したがって、電解めっきを行なう場合には、上述のように、Niなどの金属が第1層14に添加されることが好ましい。より具体的には、第1層14の比抵抗は、0.1〜1.0Ω・cmであることが好ましい。
この実施形態では、第1層14の回り込み部17によって、外部端子電極6および7の回り込み部の寸法が規定されるため、外部端子電極6および7の回り込み部の寸法が安定しやすくなる。
第2層15は、第1層14の回り込み部17の端部を露出させながら第1層14を被覆するように形成される。第2層15は、耐湿性やめっき付与性を向上させるように作用する。
第2層15は、主に金属を含有するもので、金属粉末を含有する導電性ペーストを付与し、焼き付けることによって形成される。第2層15に含有される金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。また、第2層15には、ガラスが添加されていることが好ましい。このガラスとしては、第1層14に含まれるガラスと同一または主成分が同じものを用いることが好ましい。
第2層15は、第1層14の回り込み部17の端部を露出させるように形成されるため、積層セラミックコンデンサ1を小型化することが容易になる。この場合、第1層14が部分的に露出してしまうが、回り込み部17の端部から容量形成部である内部電極4および5までの間には比較的距離があるため、回り込み部17の端部からめっき液や水分が浸入しても、容量形成部には到達しにくく、そのため、信頼性が低下しにくい。
第3層16は、第1層14の回り込み部17の端部および第2層15を被覆するように形成される。第3層16は、めっきにより形成される。積層セラミックコンデンサ1がはんだを用いて実装される場合には、第3層16は、Niめっき膜およびその上のSnめっき膜からなる2層構造とされることが好ましい。積層セラミックコンデンサ1が導電性接着剤やワイヤボンディングを用いて実装される場合には、第3層16は、Niめっき膜およびその上のAuめっき膜からなる2層構造とされることが好ましい。積層セラミックコンデンサ1が樹脂基板中に埋め込まれる場合には、第3層16の少なくとも最外層がCuめっきにより形成されることが好ましい。
第3層16は、上述したように2層構造である必要はなく、1層であっても、3層以上であってもよい。第3層16を構成するめっき膜の1層あたりの厚みは1〜10μmであることが好ましい。また、第2層15と第3層16との間に、応力緩和用の樹脂層が形成されていてもよい。
図4は、第2の外部端子電極7を部分的に拡大して示す断面図である。なお、第1の外部端子電極6については、特に図示しないが、第2の外部端子電極7と実質的に同様の構成を有している。
図4には、外部端子電極7に関連する寸法が表示されている。すなわち、第1層14の回り込み部17の長さがL1、同じく露出した端部の長さがL2、端面13における第1層14の最も厚い部分の厚みがT1、第2層15の最も厚い部分の厚みがT2、第3層16の最も厚い部分の厚みがT3でそれぞれ表されている。なお、第1層14、第2層15および第3層16の各々の最も厚い部分は、便宜上、コンデンサ本体の厚み方向中央を通過する仮想切断線18に沿って切断された部分とした。
上述した第1層14の回り込み部17の長さL1および露出した端部の長さL2に関して、
0.2≦L2/L1≦0.5
の条件を満たすことが好ましい。L2/L1が0.2よりも小さい場合、第2層15の厚みが厚くなりすぎるおそれがある。他方、L2/L1が0.5よりも大きい場合、第1層14の回り込み部17の端部において、めっき液や水分が浸入しやすくなり、信頼性が低下するおそれがある。たとえば、コンデンサ本体3が1.6mm×0.8mm×0.8mmの寸法であれば、L1は200〜250μmの範囲にあることが好ましい。このとき、L2は50〜100μmの範囲とされることが好ましい。
また、第1層14の厚みT1は20〜30μmであることが好ましく、第2層15の厚みT2は20〜30μmであることが好ましく、第3層16の厚みT3は5〜15μmであることが好ましい。第1層14の厚みT1が20〜30μmの範囲から外れ、20μmよりも薄い場合、第1層14の膜厚ばらつきが相対的に大きくなり、ESRばらつきが相対的に大きくなるおそれがあり、他方、30μmよりも厚い場合、後述する製造過程において、コンデンサ本体3をより深く抵抗ペースト中に浸漬する必要があり、コンデンサ本体3の姿勢が傾いた状態で抵抗ペーストが塗布され、その結果、第1層14の回り込み部17の長さL1がばらつくおそれがある。
次に、上述した積層セラミックコンデンサ1の製造方法の一例について説明する。
まず、セラミック層2となるべきセラミックグリーンシート、内部電極4および5のための導電性ペースト、ならびに外部端子電極6および7のための抵抗ペーストおよび導電性ペーストがそれぞれ準備される。これらセラミックグリーンシートおよび各種導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、これらバインダおよび溶剤としては、それぞれ、公知の有機バインダおよび有機溶剤を用いることができる。
次に、セラミックグリーンシート上に、たとえばスクリーン印刷法などにより所定のパターンをもって導電性ペーストが印刷される。これによって、内部電極4および5の各々となるべき導電性ペースト膜が形成されたセラミックグリーンシートが得られる。
次に、上述のように導電性ペースト膜が形成されたセラミックグリーンシートを所定の順序でかつ所定枚数積層し、その上下に導電性ペースト膜が形成されていない外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層することによって、生の状態のマザー積層体が得られる。生のマザー積層体は、必要に応じて、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着される。
次に、生のマザー積層体は所定のサイズにカットされ、それによって、コンデンサ本体3の生の状態のものが切り出される。
次に、生のコンデンサ本体3が焼成される。焼成温度は、セラミックグリーンシートに含まれるセラミック材料や導電性ペースト膜に含まれる金属材料にもよるが、たとえば900〜1300℃の範囲に選ばれることが好ましい。
次に、焼結後のコンデンサ本体3の第1および第2の端面12および13上に抵抗ペーストが塗布され、焼き付けられることによって、外部端子電極6および7のための第1層14が形成される。この焼付け温度は、700〜900℃の範囲であることが好ましい。また、焼付け時の雰囲気としては、抵抗ペーストの成分に応じて、大気またはNなどの雰囲気が使い分けられる。
次に、上記第1層14上に導電性ペーストが塗布され、焼き付けられることにより、第2層15が形成される。この焼付け温度は、700〜900℃の範囲であることが好ましく、また、第1層14の形成のための焼付け温度よりも低い温度であることが好ましい。焼付け時の雰囲気としては、導電性ペーストに含まれる金属の種類に応じて、大気またはNなどの雰囲気が使い分けられる。
次に、第2層15上に、めっきにより、第3層16が形成され、積層セラミックコンデンサ1が完成される。
この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1の外観を示す斜視図である。 図1の線A−Aに沿う積層セラミックコンデンサ1の断面図である。 図1に示したコンデンサ本体3における内部電極4および5がそれぞれ通る断面を示す図である。 図1に示した積層セラミックコンデンサ1に備える第2の外部端子電極7を部分的に拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 積層セラミックコンデンサ
2 セラミック層
3 コンデンサ本体
4,5 内部電極
6,7 外部端子電極
8,9 主面
10,11 側面
12,13 端面
14 第1層
15 第2層
16 第3層
17 回り込み部

Claims (1)

  1. 積層された複数のセラミック層をもって構成され、互いに対向する1対の主面と互いに対向する1対の側面と互いに対向する1対の端面とを有する、直方体形状のコンデンサ本体と、
    前記コンデンサ本体の内部に形成され、かつ各前記端面に引き出された、少なくとも1対の内部電極と、
    前記コンデンサ本体の各前記端面上にそれぞれ形成され、かつ前記内部電極のいずれかと電気的に接続される、1対の外部端子電極と
    を備え、
    各前記端面における前記セラミック層の広がり方向の寸法が、各前記側面における前記セラミック層の広がり方向の寸法より大きい、
    積層セラミックコンデンサであって、
    前記内部電極はNiまたはNi合金を含み、
    前記外部端子電極は、第1層とその上に形成される第2層とその上に形成される第3層とを含み、
    前記第1層は、前記端面上から前記主面上および前記側面上にまで回り込むように形成された回り込み部を有し、かつ前記NiまたはNi合金と反応する複合酸化物とガラス成分とを含有し、
    前記第2層は、前記第1層の前記回り込み部の端部を露出させながら前記第1層を被覆し、かつ金属を含有し、
    前記第3層は、前記第1層の前記回り込み部の端部および前記第2層を被覆し、かつめっきにより形成される、
    積層セラミックコンデンサ。
JP2008085617A 2007-06-27 2008-03-28 積層セラミックコンデンサ Active JP4591530B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008085617A JP4591530B2 (ja) 2007-06-27 2008-03-28 積層セラミックコンデンサ
US12/140,341 US7808770B2 (en) 2007-06-27 2008-06-17 Monolithic ceramic capacitor

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007169175 2007-06-27
JP2008085617A JP4591530B2 (ja) 2007-06-27 2008-03-28 積層セラミックコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009033101A true JP2009033101A (ja) 2009-02-12
JP4591530B2 JP4591530B2 (ja) 2010-12-01

Family

ID=40403242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008085617A Active JP4591530B2 (ja) 2007-06-27 2008-03-28 積層セラミックコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4591530B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012019159A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Tdk Corp セラミック電子部品
JP2016136561A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 Tdk株式会社 積層コンデンサ
KR101751058B1 (ko) * 2010-12-10 2017-06-27 삼성전기주식회사 적층 세라믹 캐패시터 및 그 제조 방법
JP2017195392A (ja) * 2013-07-11 2017-10-26 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 積層セラミックキャパシタ
KR101942735B1 (ko) * 2017-07-13 2019-01-28 삼성전기 주식회사 적층 세라믹 커패시터
JP2020166980A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 太陽誘電株式会社 全固体電池

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0897072A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Tokin Corp 積層セラミックチップ型電子部品
JPH08162357A (ja) * 1994-11-30 1996-06-21 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品
JPH0969464A (ja) * 1995-08-30 1997-03-11 Nec Corp チップ型積層セラミックコンデンサ
JPH09148174A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Rohm Co Ltd 積層セラミックコンデンサの構造
WO2006022258A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層セラミックコンデンサおよびその等価直列抵抗調整方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0897072A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Tokin Corp 積層セラミックチップ型電子部品
JPH08162357A (ja) * 1994-11-30 1996-06-21 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品
JPH0969464A (ja) * 1995-08-30 1997-03-11 Nec Corp チップ型積層セラミックコンデンサ
JPH09148174A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Rohm Co Ltd 積層セラミックコンデンサの構造
WO2006022258A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層セラミックコンデンサおよびその等価直列抵抗調整方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012019159A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Tdk Corp セラミック電子部品
KR101751058B1 (ko) * 2010-12-10 2017-06-27 삼성전기주식회사 적층 세라믹 캐패시터 및 그 제조 방법
JP2017195392A (ja) * 2013-07-11 2017-10-26 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 積層セラミックキャパシタ
JP2016136561A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 Tdk株式会社 積層コンデンサ
KR101942735B1 (ko) * 2017-07-13 2019-01-28 삼성전기 주식회사 적층 세라믹 커패시터
JP2020166980A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 太陽誘電株式会社 全固体電池
US11769907B2 (en) 2019-03-28 2023-09-26 Taiyo Yuden Co., Ltd. All solid battery
JP7383389B2 (ja) 2019-03-28 2023-11-20 太陽誘電株式会社 全固体電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP4591530B2 (ja) 2010-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7808770B2 (en) Monolithic ceramic capacitor
JP5315796B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP5267583B2 (ja) 積層セラミック電子部品
JP4957709B2 (ja) 積層コンデンサ
JP5955903B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ
CN101178978B (zh) 多层电容器
JP6278595B2 (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP5029564B2 (ja) 積層コンデンサ
TWI525650B (zh) 多層陶瓷電子組件
JP5949476B2 (ja) 積層コンデンサ
JP4591530B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP5587441B2 (ja) 積層セラミック電子部品
US20130009516A1 (en) Conductive paste composition for internal electrodes and multilayer ceramic electronic component including the same
JP2021034712A (ja) 積層型キャパシタ及びその実装基板
JP2022091960A (ja) 積層型キャパシタ及びその実装基板
JP2005260137A (ja) 静電気対策部品
JP2014078674A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP4830674B2 (ja) サージ吸収素子
JP5418701B2 (ja) 積層コンデンサ
JP2022024185A (ja) 積層型キャパシタ及びその実装基板
JP2023153570A (ja) 積層セラミック電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100817

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4591530

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150