JP2009022839A - 砕砂製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
原砕砂を高品位にするために、磨砕作用の効率を向上させ、かつ均一に磨砕し、磨砕材の補充も少なくて済む砕砂製造装置を提供する。
【解決手段】
全体が回転する球状のドラムを有し、ドラム内部が回転方向に区画され球状の一部を形成した撹拌室であって、該攪拌室には磨砕材を挿入し、該攪拌室の回転軸に対しては円筒状のスクリーンによって区画され、前記磨砕材を攪拌室に保持するとともに、該スクリーンの空間間隔は砕砂が出入り自由で磨砕材の出入りを阻止する大きさに設定され、前記球状のドラムの出口側には出口側を下方に傾斜したシュートを設け、該シュートの入口側の上端部は球状のドラムの内側の適所にまで延びた砕砂製造装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転する攪拌ドラムによって、原砕砂を磨砕材の作用により高品質な砕砂を製造するコンクリートや建材に用いる砕砂の製造装置に関するものである。
近時、コンクリート・アスファルト・建材等の細骨材或いは粗骨材として使用されていた天然の川砂、山砂等の砂の枯渇が深刻化する中で、砕石により生産する粗骨材や砕砂の需要が高まっている。
この砕石により生産する原砕砂は、砕いたために粒形が角張っているので、天然砂に近い球形にする必要があり、特許文献1等に示すように、砕砂を磨砕材である媒体石とともに、回転する攪拌ドラムに入れて磨砕する方法が開発されている。
従来のコンクリート用砕砂製造装置100として、特許文献1に記載されたものは、図8に示すように、内部に攪拌室101が設けられた攪拌ドラム102と、該攪拌ドラム102を回転駆動する可変速駆動装置と、前記攪拌室101内に収容される媒体石103とを備え、中心軸回りに回転駆動される攪拌ドラム102内に一端側から原砕砂104と水とを供給し、該攪拌ドラム102内に収容されている媒体石103との磨砕作用により前記原砕砂を砕き研磨し、攪拌ドラム102の他端側の外周部に設けた網目状の排出口105から所定粒度の砕砂106を排出するようにしたものである。
前記特許文献1のコンクリート用砕砂製造装置100は、攪拌室101での区画板が低いためと、攪拌室101が円筒ドラムで底部が平坦であるため、砕石と媒体石が上部位置まで運ばれず、必ずしも、効率よく攪拌されない。したがって、磨砕作用も効率的であるとは言い難いものであり、また、砕砂と磨砕材との攪拌室101内での分布が均一ではなく、移送速度も一定ではないため円滑ではなかった。
このため、本発明者は、特許文献2に開示したように、全体が回転する球状のドラムを設け、ドラム内部が回転方向に区画され球状の一部を形成した撹拌室であって、該攪拌室には磨砕材を挿入して、攪拌室の回転軸に対しては円筒状のスクリーンによって区画され磨砕材を攪拌室に保持し、スクリーンの網目は砕砂が出入り自由であるが、磨砕材の出入りを阻止する大きさに設定して、ドラムの回転中心には回転し砕砂を移動させ攪拌する攪拌移動スクリューが設けられている砕砂製造装置を開発し、原砕砂を高品位にするために磨砕作用の効率がよく、かつ均一に磨砕し、磨砕材の補充も少なくて済む砕砂製造装置を提供している。
特開2001−252579号公報 特願2007−506386号公報
しかしながら、特許文献2の先行技術では、砕砂を出口側に移送するために、ドラムの回転中心に回転し砕砂を移動させ攪拌する攪拌移動スクリューが設けられているが、攪拌移動スクリューの送り羽根では効率的に出口側に移送することが出来ず、また、大きな回転動力を必要とし、更に、攪拌移動スクリューを回転させるという可動部が必要となるので、装置の構造が複雑となり、常に保守点検が必要でやっかいであるという問題点があった。
また、円筒状のスクリーンは鉄製の板に網目(空間隙間)を設けてドラムにしたもので、この網目に砕砂が詰まり易いといった問題点もあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、原砕砂を高品位にするために、磨砕作用の効率を向上させ、かつ、均一に磨砕し、磨砕材の補充も少なくて済むコンクリート用砕砂製造装置であって、簡単な構造で可動部をより少なくして保守を楽にし、しかも、確実に砕砂を出口や次の攪拌室に移送することができ、且つ、砕砂による目詰まりが生じにくい円筒状のスクリーンを設けた砕砂製造装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、砕砂製造装置において、全体が回転する球状のドラムを有し、ドラム内部が回転方向に区画され球状の一部を形成した撹拌室であって、該攪拌室には磨砕材を挿入し、該攪拌室の回転軸に対しては円筒状のスクリーンによって区画され前記磨砕材を攪拌室に保持するとともに、該スクリーンの空間間隔は砕砂が出入り自由で磨砕材の出入りを阻止する大きさに設定され、前記球状のドラムの出口側には排出側を下方に傾斜したシュートを設け、該シュートの供給側の上端部は球状のドラムの内側の適所にまで延びていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の砕砂製造装置において、前記シュートの入口側の上端部の位置を調整する調整手段を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の砕砂製造装置において、前記スクリーンは、球状のドラムの回転軸に平行な複数の棒を円筒状に配列して、該平行な棒の間隔をスクリーンの空間間隔としたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3に記載の砕砂製造装置において、前記スクリーンの回転中空部及び前記シュートの上部の適所には複数のノズルが設けられ、該ノズルから砕砂と磨砕材とに水を散布することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4に記載の砕砂製造装置において、前記攪拌室のそれぞれのドラム外周には、磨砕材を出し入れする磨砕材出入部を設けたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5に記載の砕砂製造装置において、前記攪拌室に挿入する磨砕材は、セラミック成分を主体とした素材を焼き固めたセラミックボールであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6に記載の砕砂製造装置において、前記の全体が回転する球状のドラムは、複数のドラムを連接させたことを特徴とする。
本発明によれば、砕石により生産する原砕砂を磨砕して製品砕砂にする砕砂製造装置において、出口側を下方に傾斜したシュートで、入口側の上端部は球状のドラムの内側の適所にまで延びたシュートを設けるという簡単な構造により、大量の砕砂を確実に出口側に移送することができ、可動部分が無いので、制作が容易で装置の保守が容易となる。
また、砕砂と磨砕材を分離するために、平行な複数の棒を円筒状に配列したので砕砂が前後方向に移動し易く、砕砂が相対する棒の円弧や斜面表面から落下し易く、かつ、棒が鉄板よりも厚くでき耐久性があるので、砕砂が詰まることが少なく、メンテナンスも楽である。
さらに、磨砕材としてセラミックボールを使用することにより磨砕材の補充も少なくて済むという効果が得られる。
以下に、コンクリート・アスファルト・建材等の細骨材或いは粗骨材の製造に適用する本発明の砕砂製造装置の好適な実施例を図面に沿って説明する。なお、本発明でいう砕砂とは、砕石から生産する骨材であって、粒径が0.15〜5mmの細骨材のみならず、5mm〜80mm程度の粗骨材をも含む意味である。
図1は、本発明をコンクリートに適用した実施例であるコンクリート用砕砂製造装置の主要部の断面図であるが、原砕砂Aはベルトコンベヤ1によって原砕砂供給ホッパ2に供給され、原砕砂供給ホッパ2から装置枠体3に設置した回転する三連の攪拌ドラム4(4a,4b,4c)内に供給し、原砕砂Aは攪拌ドラム内の磨砕材Cで磨砕された後、平行棒からなる空間間隔(目)を有する筒状スクリーン5で磨砕材から分離され、シュート6によって、次の攪拌ドラム4或いは出口に移送され、砕砂分離装置8によって、製品砕砂Bと水及び砕砂微粉末とに分離される。
この工程を、更に、詳しく説明すると、原砕砂供給ホッパ2の原砕砂Aには散水ノズル21により水が散水されて、シュート22に移送されてシュート22の下端部から、三連の球状の攪拌ドラム4の最初のドラム4a内に、入口開口411から回転中心を貫く貫通空間41に移送される。
この攪拌ドラム4a(4b,4c)内側には、ドラム4と共に回転し回転軸に平行な複数のバー(棒)を円筒状に配列した筒状スクリーン5(5a,5b,5c)が設けられ、この筒状スクリーン5は、図2に示すように、両端のフレンジ51の固定孔511にバー(棒)52が25mmの等間隔で砕砂の移動方向に掛け渡され、砕砂Aの幅はこのバー52の間隔よりも小さいので、球状の攪拌ドラム4の壁面(底部)に落下する。
ここで、この回転軸に平行な複数のバー(円柱棒)52の方向は、攪拌ドラム4の入口側から出口側に回転軸と同じ方向に配置し、砕砂が平行な複数の棒を円筒状に配列したので前後方向にも移動し易く、砕砂が相対する棒の円弧や斜面表面から落下し易く、砕砂が詰まることが少なく、且つ、棒が鉄板よりも耐久性がある。なお、砕砂Aが更に移動し易くしてするように、回転軸(進行方向)に対して多少斜めに配置してもよく、また、バーも円柱棒を用いたが、必要に応じて断面多角形の棒でもよい。
図3に示されるように、前記スクリーン5と球状の攪拌ドラム4の底部(壁面)421と、回転方向には移送羽根(隔壁)43で区画された空間が形成され、磨砕材Cが封入されてた攪拌室42(42a,42b,42c,42d)が形成される。
すなわち、攪拌ドラム4の外径は全体が回転する球状を有しており、攪拌ドラム4の攪拌室42は、ドラム内部が回転方向に区画され球状の一部を形成した底がボール状(半球状)であり、攪拌室42は後述する磨砕材に対しては1つの閉ざされた室を形成している。
移送羽根(隔壁)43は、図4のドラム4の単体断面図に示すように、スクリューコンベヤの羽根のように攪拌ドラム4の回転軸に対して斜行していて、攪拌ドラム4の回転に伴って、砕砂Aと磨砕材Cを攪拌しながら、出口側に移動させる。したがって、移送羽根(隔壁)43の回転軸に対する斜行の角度は、ドラムの回転方向によって異なるが、いずれにしても、移送羽根(隔壁)43の回転によって砕砂Aや磨砕材Cが出口側に移動するように設定する。
このように、先ず、攪拌ドラム4の底部を球状の一部を形成したボール状としてあるので、攪拌室42が下方に位置する時に、砕砂Aや磨砕材Cが自然に攪拌室42の中央の底部421に移動し、更に、移送羽根(隔壁)43によってドラム4の出口側に移動しながら、効率良く磨砕作用が行われるようになる。
また、円筒状の筒状スクリーン5のバー(棒)の間隔(空間間隔)は、砕砂が出入り自由であるが、磨砕材C(φ=40mm)の出入りを阻止する大きさ(25mm)に設定され、磨砕材Cが攪拌室42内に保持されるようになっている。このため、図5に示すように、攪拌室42のそれぞれの攪拌ドラム4外周の適所には、磨砕材Cを出し入れする磨砕材出入部44が設けられ、必要に応じて、磨砕材出入部44の蓋部441を外して、開口442から磨砕材を挿入する。勿論、砕石の粒径が5mm〜80mm程度の粗骨材を磨砕・研磨する場合には、磨砕材Cの直径をより大きく(φ>5mm〜80mm)し、筒状スクリーン5のバー(棒)の間隔(空間間隔)も粗骨材は通過するが、磨砕材Cは通過しない間隔に適宜設定する必要がある。
なお、本実施例では、磨砕材Cとして、セラミック成分を主体として焼き固めたほぼ均一の粒径のセラミックボールC1としたので、磨砕材自体の摩耗量が従来の磨砕材である媒体石に比べて硬質のセラミックC1は飛躍的に少なく、磨砕材の交換期間が大幅に延び、磨砕材の補充や交換が極めて少なくて済む。このことは、硬度が砕砂や媒体石よりも硬くできるので、磨砕作用が向上し攪拌ドラム4内での砕砂の稼働時間が短縮でき、生産効率も向上する。
更に、従来の媒体石は、形状がバラバラなため原砕砂の磨砕量もバラバラとなり生産管理も厄介であったが、セラミックボールC1の粒径を均一とすることで磨砕量が予測可能となり、常に一定の磨砕量の製品砕砂を生産することが容易で、生産管理も容易となる。
このセラミックボールC1については、アルミナ、シリカ等のセラミックを主体とした素材を球状にし、1000℃程度で焼き上げて、直径40〜45mm程度(原料が粗骨材の場合には粒径80mm以上)の硬度が高く且つ形状のほぼ均一の球状にしたもので、硬度や直径は所望の大きさに設計できるので、装置にあった磨砕材としてのセラミックボールを作ることができる。なお、この装置における磨砕材として従来の媒体石を使用しても、攪拌・研磨効率が良いので、従来の砕砂製造装置よりも生産効率が向上する。
そして、三連の攪拌ドラム4(4a,4b,4c)のそれぞれのドラム枠体45の前後には支持駆動円板451が設けられ、この支持駆動円板451は、支持台7に設けられたガイドローラ71(71a,71b,71c,71d)に回転自在に支持されており、中央の攪拌ドラム4bの最大直径部の被駆動部46は、支持台7に設けられた駆動モータ72及びチェーン73によって球状の攪拌ドラム4を回転させる。
前記三連の攪拌ドラム4(4a,4b,4c)の回転中心で、円筒状の筒状スクリーン5の回転中心でもある貫通空間41には、シュート6が配備されている。
このシュート6は、図6に示すように、球状の攪拌ドラム4の出口側X(X1,X2,X3)には出口側を下方に傾斜した状態で設け、シュート6の供給側X(X1,X2,X3)でもある上端部は球状の攪拌ドラム4の内側の適所にまで延びるように固定され、シュート6の排出側Y(Y1,Y2,Y3)の下端部は次の球状の攪拌ドラム4の内側の適所にまで延びるように固定されている。
この固定位置は砕砂Aの受取量に影響するので、図1のシュート6a,6a',6a''に示すように、固定位置が調整可能にしてある。すなわち、攪拌ドラム4の攪拌室42が下方に位置していた時に、砕砂Aをシュート22,6から大量に受け取り、攪拌ドラム4が回転によって、攪拌室42が上方に位置した時に、筒状スクリ−ン5の目(隙間)から砕砂Aだけを分離し、シュート6に落下するが、シュート6の上端部62が攪拌ドラム4の内側に延びるほど、砕砂Aを受けるシュート6の面積が広くなり、それが攪拌ドラム4の中心部に近づく程、多くの砕砂A量を受け取ることができるが、反面、余り内側に位置させると砕砂Aの磨砕・研磨が余りなされないまま、排出することになるので、移動量と磨砕・研磨の両者をバランス良くさせなければならない。
シュート6の具体的構成を図7に示して説明するが、回転する三連の攪拌ドラム4の回転空間41に、装置枠体3の両端の前支持枠31(図1参照)と後支持枠32とに2本の平行なシュート取付枠33を掛け渡し、このシュート取付枠33の所定位置、すなわち、球状の攪拌ドラム4の出口側X(X1,X2,X3)の近傍に、シュートの供給側Xの上端部62の位置を調整する調整手段によって調整して固定する。この調整手段は、シュート6側の取付部64を平行のシュート取付枠33に掛け渡し、シュート取付枠33に沿って移動固定可能な一対のシュート調整固定枠331、332に調整可能(図7、矢印Z1,Z2方向)で強固に固定される。
このシュート6の形状は、両側には上流が幅広で下流が狭くなるように側壁61a,61bが設けられており、上端部62は攪拌ドラム4の内側の出口側Xに位置し、シュート6の排出側Y(Y1,Y2,Y3)下端部63は、次に連なる攪拌ドラム4の入口側Y(Y1,Y2)、或いは、砕砂製造装置の排出側Y3(図6)の受取部83(図1)上に位置するように固定される。
また、前記シュート取付枠33には、後述する集水装置9とポンプ94とによる給水管95が接続されて、所定の水圧で所定量の水が供給される。
この給水管95に接続される複数のノズル951は、攪拌室42、スクリーン5、シュート6とに散水し、原砕砂A(結果として磨砕材Cにも)に水を供給し砕砂相互の粒子の磨砕・摩耗を促進する作用の他に、円滑に原砕砂Aを移動し原砕砂Aの磨砕作用に寄与する。
攪拌ドラム4で磨砕された原砕砂Aは、角部や長方形角が破砕され、研磨されて高品質の製品砕砂Bとなって、シュート6cによって、出口の開口412から砕砂分離装置8に投入される。
この砕砂分離装置8の枠体81は振動装置82が設けられ、砕砂分離装置8の先端の砕砂の受取部83の上部には製品砕砂Bの流動性を高めるためと微粉末を洗い流すために水を散布する散布ノズル84が設けられ、底部には製品砕砂Bが通過できない網目の平板スクリーン85が受取部83から、排出方向下方に傾斜して設けられ、この傾斜と振動によって、製品砕砂Bと水及び砕砂粉末とに分離しながら移動し、製品砕砂Bは平板スクリーン85の末端の製品砕砂ホッパ86から所定の施設に排出される。
平板スクリーン85の下には水と粉末を集める集水装置9が設けられるが、平板スクリーン85の面積とほぼ同じ集水板91が設けられ、集水板91は中央の集水口92に向かって傾斜している。したがって、平板スクリーン85の網目を通過して落下した水、砕砂粉末、極少量の磨砕材の粉末が集水口92に集められ、沈殿槽93に送られる。
この沈殿槽93では、砕砂粉末、磨砕材粉末(砕砂粉末沈殿物)Dが沈殿し、所定量沈殿した時点で取り除くが、分離した上澄みの水は再度ポンプ94で汲み上げて再利用するが、再び散水ノズル等から散水する。
本実施例は、以上のような構成であるから、攪拌ドラム4が回転し攪拌室42が上側に位置するときは、砕砂A、Bと磨砕材C(セラミックボール)とが筒状スクリーン5によって分離し、下側に位置するとき、及び、移送羽根(隔壁)43によって移動する過程で混合するから、その都度互いに接触・衝突して、従来の装置よりも飛躍的に砕砂作用が効率的に行われる。
また、出口側を下方に傾斜したシュートで、入口側の上端部は球状のドラムの内側の適所にまで延びたシュートを設けるという簡単な構造により、確実に大量の砕砂を出口側に移送することができ、可動部分が無いので、制作が容易で装置の保守が楽になる。
更に、砕砂と磨砕材を分離するために、平行な複数の棒を円筒状に配列したので砕砂が前後方向に移動可能であるので、砕砂が詰まることが少なく、保守も楽である。さらに、磨砕材としてセラミックボールを使用することにより磨砕材の補充も少なくて済むという効果が得られる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施例の砕砂製造装置は、コンクリート・アスファルト・建材等の細骨材として使用する粒径が0.15mm〜5mm程度の原料砕砂を磨砕・研磨して高品位の砕砂を製造する砕砂製造装置としたが、粒径が5mm〜80mm程度の粗骨材を磨砕・研磨して高品位の粗骨材を製造する装置として用いてもよいことは勿論である。また、上記実施例では攪拌室42を4室としたが、有効な磨砕作用が得られるのであれば、4室でなくても、3室でも或いは4室以上の5室、6室でも良い。更に、全体が回転する球状のドラムは3個のドラムを連接させたが、原砕砂の所望の加工度合いによって適宜の数にすればよく、このドラムは単独でも、或いは、2連でも複数個(3連以上)のドラムを必要に応じて連接させればよい。
本発明の実施例の砕砂製造装置の全体の要部断面図、 図2(a)は、図1のスクリーン5の正面図、図2(b)はその側面図、 図1に示す攪拌ドラムの中央部分での断面図、 図3のドラム4の単体断面図、 図1に示す攪拌ドラムの側外観図、 図1のシュート6の配置を示した断面図、 実施例のシュート6の拡大説明図、 従来のコンクリート用砕砂製造装置の説明図である。
符号の説明
A…原砕砂、B…製品砕砂、C…磨砕材(C1…セラミックボール)、
D…砕砂粉末沈殿物、X(X1,X2,X3)…出口側、Y(Y1,Y2)…入口側、
Y3…排出側、Z1,Z2…シュート位置調整方向、
1…ベルトコンベヤ、
2…原砕砂供給ホッパ、21…散水ノズル、22…シュート
3…装置枠体、31…前支持枠、32…後支持枠、33…シュート取付枠、
331,332…シュート調整固定枠
4,4a,4b,4c…攪拌ドラム、41…貫通空間、411…入口開口、
412…出口開口、42,42a,42b,42d,42c…攪拌室、421…底部(壁面)、
43…移送羽根(隔壁)、44…磨砕材出入部、441…蓋部、442…開口、
45…ドラム枠体、451…支持駆動円板、46…被駆動部、
5…筒状スクリーン、51…フレンジ、511…固定孔、52…バー(棒)、
53…補強リング
6,6a,6a',6a'',6b,6c…シュート、61a,61b…側壁、
62…上端部、63…下端部、64…取付部、
7…支持台、71,71a,71b,71c,71d…ガイドローラ、
72…駆動モータ、73…チェーン、
8…砕砂分離装置、81…枠体、82…振動装置、83…受取部、
84…散布ノズル、85…平板スクリーン、86…製品砕砂ホッパ、
9…集水装置、91…集水板、92…集水口、93…沈殿槽、94…ポンプ、
95…給水管、951…ノズル

Claims (7)

  1. 全体が回転する球状のドラムを有し、ドラム内部が回転方向に区画され球状の一部を形成した撹拌室であって、該攪拌室には磨砕材を挿入し、該攪拌室の回転軸に対しては円筒状のスクリーンによって区画され前記磨砕材を攪拌室に保持するとともに、該スクリーンの空間間隔は砕砂が出入り自由で磨砕材の出入りを阻止する大きさに設定され、前記球状のドラムの出口側には排出側を下方に傾斜したシュートを設け、該シュートの供給側の上端部は球状のドラムの内側の適所にまで延びていることを特徴とする砕砂製造装置。
  2. 前記シュートの供給側の上端部の位置を調整する調整手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の砕砂製造装置。
  3. 前記スクリーンは、球状のドラムの回転軸に平行な複数の棒を円筒状に配列して、該平行な棒の間隔をスクリーンの空間間隔としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の砕砂製造装置。
  4. 前記スクリーンの回転中空部及び前記シュートの上部の適所には複数のノズルが設けられ、該ノズルから砕砂と磨砕材とに水を散布することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の砕砂製造装置。
  5. 前記攪拌室のそれぞれのドラム外周には、磨砕材を出し入れする磨砕材出入部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の砕砂製造装置。
  6. 前記攪拌室に挿入する磨砕材は、セラミック成分を主体とした素材を焼き固めたセラミックボールであることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の砕砂製造装置。
  7. 前記の全体が回転する球状のドラムは、複数のドラムを連接させたことを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の砕砂製造装置。
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