JP2009012232A - 光学走査装置、光量制御方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学走査装置は、光源、回転多面鏡、補正データ算出部、修正演算部及び調整部を含む。調整部は、複数あるモードのうち第1のモードが適用されているときは補正データ算出部に補正データを算出させ、算出された補正データを用いて光源に供給される駆動電流を調整する。一方で、複数あるモードのうち第2のモードが適用されているときは、調整部は、修正演算部に補正データを算出させ、算出された補正データを用いて光源に供給される駆動電流を調整する。
【選択図】図4
Description
[装置構成]
図1は、実施形態に係る光学走査装置を示す図である。なお、光学走査装置100は、露光装置やスキャナ装置と呼ばれることもなる。光学走査装置100は、レーザ駆動部101、半導体レーザ102及びコリメートレンズ103から構成されるレーザユニット104を有している。なお、半導体レーザ102は、光ビームを出力する光源の一例に過ぎず、他の種類の光源が採用されてもよい。
ここで、Dは、上述した光量設定値であり、c1、c2、c3は、EEPROM205に記憶されている各補正光量(例:20%、40%、・・・、100%)に対する補正カウント値Sから、エンジン制御部210が算出した係数である。補正カウント値Sについては後述する。係数の代入されていない基本となる補正近似式P(D)は、例えば、バックアップメモリ230に予め格納されていてもよい。エンジン制御部210は、各係数を算出し、基本となる補正近似式に代入することで、補正ブロックごとの補正近似式を完成させる。補正ブロックは、感光ドラム110の像高(レーザビームの軌跡に関する中心からの距離)を複数に分割した各領域のことである。補正ブロックの詳細については後述する。エンジン制御部210は、完成した補正近似式P(D)を補正近似式格納部405に格納する。
減算器413は、除算結果Pxから光量補正値P’を減算することで、両者の差分ΔPを算出する。この差分ΔPが、上述した補正データ変換回路304への補正電流制御信号となる。
ここでは、補正近似式P(D)の係数を決定するために利用される補正カウント値Sについて説明する。
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像高(画像領域内):±150mm
像面照度測定/像高数:9(37.5mm等間隔)
像面照度/近似次数:4
補正ブロック数:25(12.5mm等間隔)
照度測定数:5(100%、80%、60%、40%、20%)
レーザ駆動電流(Ild)分解能:10bit
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
感光ドラム110の画像領域内の像高(±150mm)を、37.5mmの等間隔で配置された9つの測定点(像高)について、像面照度測定を行う。像面照度測定は、例えば、工場出荷時に、冶具などを用いて実行される。また、感光ドラム110の表面付近に可動式の光量センサを設置することで、像面照度を測定してもよい。光量センサは、測定時に感光ドラム110の表面付近に移動し、測定が終了すると、レーザビームが当たらない位置へと退避する。この光量センサにより、像担持体上における複数の像高における各光量を取得する。
エンジン制御部210は、100%光量駆動電流について、9つの各測定点における像面照度を測定する。次に、100%光量駆動電流に対して20%、40%、60%、80%となる光量駆動電流について、同様に、9つの各測定点における像面照度を測定する。
エンジン制御部210は、測定された9つの像面照度から、各駆動電流についてのn次の近似式を生成する(nは自然数)。ここでは、説明の便宜上、次数nを4とする。n次の像面照度近似式は、例えば、20%、40%、60%、80%、100%となる駆動電流で発光した時に得られた各像高での照度データから得られる。この場合、20%、40%、60%、80%、100%となる各駆動電流について像面照度近似式が決定されるため、全体では、5つの像面照度近似式が得られることになる。上述したm次の補正近似式P(D)は、共通の像高に対する像面照度を5つの像面照度近似式のそれぞれについて決定し、決定した5つの像面照度と対応する発光量(駆動電流)との関係を表す式として得られる。
図6は、実施形態に係る補正カウント値Sの算出例を説明するための図である。ここでは、図6に示すように、画像領域内像高(±150mm)を12.5mmの等間隔で分割することで、計25個の補正ブロックを設定する。エンジン制御部210は、生成した近似式に対して、各補正ブロックを示す像高を代入することで、各補正ブロックの像面照度を算出する。この算出処理は、一種の補間処理に相当する。さらに、エンジン制御部210は、算出された像面照度のうちの最低値を決定する。図6によれば、24番目の補正ブロックの像面照度が最低値とわかる。次に、エンジン制御部210は、像面照度の最低値に対する、各補正ブロックの像面照度の像面照度差(X(k%)i)を算出する。すなわち、エンジン制御部210は、取得されたある像高の光量と他の各像高の光量との各差分をそれぞれ補正データとして算出する差分演算部の一例である。
ここで、k%は、上述した光量のパーセンテージ(20%〜100%)である。また、iは、各補正ブロックを識別するための識別番号(i=0〜24)である。なお、像高に対する補正ブロックの配置方法は、一例に過ぎず、他の配置方法が採用されてもよい。
最終的に、補正カウント値Sを求めるための算術式は、S=X(k%)i / ΔXとなる。同様に、エンジン制御部210は、各光量駆動電流を80%、60%、40%及び20%に設定したときの像面照度に対して、補正カウント値Sを算出する。このように、エンジン制御部210は、各光量駆動電流と各補正ブロックとの組みごとに算出した補正カウント値SをEEPROM205に格納する。
図7は、実施形態に係る補正データ特性の一例を示す図である。ここでは、横軸に光量設定値D、縦軸に補正データPとしている。光量設定値Dは、上述した光量制御信号と光量データとによって決定される可変の値である。通常の補正では、m次の補正近似式が使用される。この場合に得られた補正値を図中の●が示している。高速モードにおいて光量設定値Dがa→bに移行した場合、原点とD=aの時の点●を結ぶ直線に則って補正値が算出される。この補正値が○によって示されている。この補正値に対してさらに補正係数αを乗じたときの値を◎が示している。この◎に対応した補正値は、○に対応した補正値よりも、m次の補正近似式から得られた補正値(●)に近くなる。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
補正近似式:P(D)=−150D2 + 300D=150D(2−D)
補正係数:α=0.8
補正データの演算式:P’=P100%*β、なお、β=a+(b−a)*α
P100%:光量設定値D=100%に対する補正データ(現在の光量設定値aに対する補正データからの換算値)
a:現在の光量設定値
b:調整後の光量設定値
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(例1)光量設定値Dが23%から38%へと増加した場合の補正データは、次のように算出される。
光量設定値D=38%での補正データP(38%)=150*0.38*(2−0.38)=92.3
係数演算結果βによる補正データは次の通りである。
(例2)光量設定値Dが81%から66%へ減少した場合の補正データは、次のように算出される。
光量設定値D=66%での補正データP(66%)=150*0.66*(2−0.66)=132.7
係数演算結果βによる補正データは次の通りである。
このようにして、それぞれの補正データが算出される(図7)。
本実施形態は、複数の補正係数を光量設定値に応じて選定するように、第1実施形態を改良したものである。
ここでは、上述した光学走査装置100の応用例として、画像形成装置について説明する。図13は、実施形態に係る画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1300は、モノクロまたは多色の画像を形成する装置である。例えば、画像形成装置1300は、印刷装置、画像出力装置、プリンタ、複写機、複合機またはファクシミリとして実現される。
Claims (7)
- 光学走査装置であって、
光ビームを出力する光源と、
前記光ビームが像担持体上を走査するよう回転しながら該光ビームを偏向する回転多面鏡と、
前記像担持体上の各像高に対して一様に適用される前記光源への駆動電流を、光量設定値として決定する決定部と、
前記像担持体上における複数の像高における各光量を取得し、取得されたある像高の光量と他の各像高の光量との差分から得られた補正近似式に前記光量設定値を代入することで補正データを算出する補正データ算出部と、
算出された前記補正データを格納する格納部と、
前記光量設定値が変更されたときに、変更前の光量設定値と変更後の光量設定値との差分に所定の補正係数を乗算して修正係数を算出する修正係数算出部と、
算出された前記修正係数を前記格納部に格納されている前記補正データに乗算することで修正された補正データを算出する修正演算部と、
複数あるモードのうち第1のモードが適用されているときは前記補正データ算出部に前記補正データを算出させ、算出された該補正データを用いて前記光源に供給される駆動電流を調整し、前記複数あるモードのうち第2のモードが適用されているときは前記修正演算部に前記補正データを算出させ、算出された該補正データを用いて前記光源に供給される駆動電流を調整する調整部と
を含むことを特徴とする光学走査装置。 - 前記第1のモードよりも前記第2のモードを多く選択する選択部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光学走査装置。
- 前記光学走査装置を使用する画像形成装置における印刷枚数を累積する累積部をさらに備え、
前記選択部は、
前記印刷枚数が閾値を超えた場合は前記第1のモードを選択し、前記印刷枚数が閾値を超えない場合は前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項2に記載の光学走査装置。 - 前記選択部は、
連続印刷が指定されない場合、又は、連続印刷が指定され、かつ、印刷枚数が閾値を超えた場合に前記第1のモードを選択し、前記印刷枚数が閾値を超えない場合は前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項2に記載の光学走査装置。 - 複数の補正係数から前記光量設定値に対応する補正係数を選定して修正係数算出部に渡す選定部をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学走査装置。
- 画像形成装置であって、
像担持体と、
前記像担持体を帯電させる帯電装置と、
画像情報に応じた光ビームで前記像担持体の表面を走査することで静電潜像を形成する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学走査装置と、
前記静電潜像を現像して現像剤像を形成する現像装置と、
前記現像剤像を記録紙に転写する転写装置と、
転写された前記現像剤像を前記記録紙に定着させる定着装置と
を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 光ビームを出力する光源と、前記光ビームが像担持体上を走査するよう回転しながら該光ビームを偏向する回転多面鏡とを含む光学走査装置における光量制御方法であって、
前記像担持体上の各像高に対して一様に適用される前記光源への駆動電流を、光量設定値として決定する決定工程と、
前記像担持体上における複数の像高における各光量を取得し、取得されたある像高の光量と他の各像高の光量との差分から得られた補正近似式に前記光量設定値を代入することで補正データを算出する補正データ算出工程と、
算出された前記補正データを格納する格納工程と、
前記光量設定値が変更されたときに、変更前の光量設定値と変更後の光量設定値との差分に所定の補正係数を乗算して修正係数を算出する修正係数算出工程と、
算出された前記修正係数を、前記格納工程で格納された前記補正データに乗算することで修正された補正データを算出する修正演算工程と、
複数あるモードのうち第1のモードが適用されているときは前記補正データ算出工程を実行して前記補正データを算出し、算出された該補正データを用いて前記光源に供給される駆動電流を調整し、前記複数あるモードのうち第2のモードが適用されているときは前記修正演算工程を実行して前記補正データを算出し、算出された該補正データを用いて前記光源に供給される駆動電流を調整する調整工程と
を含むことを特徴とする光量制御方法。
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