JP2009002876A - 細胞電気生理センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】気泡の抑制と除去を容易にし、細胞電気生理センサの測定に関する信頼性を向上させることを目的とする。
【解決手段】少なくとも一つの貫通孔1を有したダイアフラム2と、このダイアフラム2を支持するとともにキャビティ4を有したフレーム3とからなる細胞電気生理センサであって、前記フレーム3の端部5の形状を異なった高さとすることによって、気泡の発生を抑制できるとともに残留した気泡の除去を容易にできることから、細胞電気生理センサの測定に対する信頼性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞の細胞外電位あるいは細胞の活動に発生する物理化学的変化を測定するために用いられる細胞電気生理センサに関するものである。
従来の、細胞の電気的活動を指標にして細胞膜に存在するイオンチャネルの機能を解明したり、薬品をスクリーニング(検査)したりする方法として、パッチクランプ法が挙げられる。
このパッチクランプ法は、マイクロピペットの先端部分で細胞膜の微小部分(パッチという)を軽く吸引し、マイクロピペットに設けた微小電極プローブを用いて、パッチを横切る電流を、固定(クランプ)した膜電位のもとで測定するものである。そして、これにより、パッチに存在する1個または少数個のイオンチャネルの開閉の様子を電気的に記録することができるものである。そして、これは細胞の生理機能をリアルタイムで調べることのできる数少ない方法の一つである。
しかしながら、パッチクランプ法はマイクロピペットの作成および操作に特殊な技術・技能を必要とし、一つの試料の測定に多くの時間を要することから、大量の薬品候補化合物を高速でスクリーニングする用途には適していない。
これに対して、近年、微細加工技術を利用した平板型の微小電極プローブの開発がなされており、この方法は個々の細胞についてマイクロピペットの挿入を必要としない自動化システムに適している。
例えば、細胞保持基板に複数の貫通孔を設け、この貫通孔の開口部に被験体細胞を接着させ、貫通孔の下方に配置した測定電極で、被験体細胞の電位依存性のイオンチャネル活性を測定する技術を開示している(例えば、特許文献1参照)。
また、シリコン酸化物製の細胞保持基板(membrane)の内部に2.5μmの貫通孔(hole)を形成し、この貫通孔にヒト培養細胞株の一種であるHEK293細胞を保持させて高い密着性を確保して高精度に細胞外電位を測定する技術を開示している(例えば、非特許文献1参照)。
さらに、図9に示したように、従来の細胞電気生理センサ31は細胞保持基板32と、この細胞保持基板32の上面に形成された凹部33と、この凹部33の下部から細胞保持基板32の下面まで連結する貫通孔34と、細胞保持基板32の上方に配置された参照電極35と、前記貫通孔34の内部に配置された測定電極36とを備えている。そして、この測定電極36は配線37を経て信号検出部に連結されている。また、前記細胞保持基板32はウエル38の内部に配置されている(例えば、特許文献2参照)。
次に、前記細胞電気生理センサ31の動作方法について、以下に説明する。
まず、ウエル38の内部に細胞および電解液40が注入され、細胞が凹部33によってトラップ(捕捉)されて保持される。この凹部33に保持された細胞を以下被験体細胞39という。
そして、測定の際には被験体細胞39は貫通孔34の下方から吸引ポンプなどで吸引され、貫通孔34の開口部に密着した状態で保持される。すなわち、この貫通孔34がガラスピペットにおける先端穴と同様の役割を果たしている。そして、被験体細胞39のイオンチャネルの機能性や薬理反応などは、参照電極35と測定電極36との間における反応前後の電圧、あるいは電流を測定し、細胞内外の電位差を求めることによって分析している。
特表2002−518678号公報 国際公開第02/055653号パンフレット T.Sordel et al, Micro Total Analysis Systems 2004,P521〜522(2004)
しかしながら、従来の細胞電気生理センサは、参照電極と測定電極との間における電位差の測定値に誤差が生じ、細胞電気生理センサの測定に対する信頼性が低下するという問題があった。
それは、流路の内壁面の親水性が低い部分、あるいは貫通孔の周辺などの凹凸を有する部分には気泡が残りやすく、この気泡の抵抗値は非常に大きいため、この気泡の有無によって測定値が変動するからであった。
特に、貫通孔の近傍に発生した気泡は、測定電極で検知する電流、あるいは電圧の測定値を大きく変動させる要因となっていた。
そこで、本発明は、貫通孔の近傍に気泡の発生を抑制するとともに効率良く気泡を除去することによって、測定に対する信頼性に優れた細胞電気生理センサを実現することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、少なくとも一つの貫通孔を有したダイアフラムと、このダイアフラムを支持するとともにキャビティを有したフレームとからなる細胞電気生理センサであって、前記フレームの端部の形状を異なった高さとしたものである。
本発明の細胞電気生理センサは、貫通孔の近傍における気泡の発生を抑制するとともに、残留した気泡を効率良く除去することができる。その結果、貫通孔の近傍に付着した気泡を除去し、センサの測定に対する信頼性を向上させることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの構成について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1による細胞電気生理センサの斜視図、図2はその断面図である。また、図3(a)、図3(b)は細胞電気生理センサに液滴を分注する時の様子を説明するための断面図であり、図4は細胞の電気生理現象を測定する方法を説明するための断面図である。また、図5〜図8はそれぞれ別の例の細胞電気生理センサの斜視図である。
図1及び図2において、本実施の形態1における細胞電気生理センサは、シリコン基板などの入手性、加工性に優れたウエハーを準備し、フォトリソ技術を用いたエッチング加工などによって、一括して作製することができる。これによって、高寸法精度で微小な形状を有する細胞電気生理センサを効率よく作製することができる。
そして、本実施の形態1における細胞電気生理センサの基本的な構成は、少なくとも一つの貫通孔1を有する薄板状のダイアフラム2を形成しており、この貫通孔1は少なくとも一つあれば良く、複数の細胞9を同時に測定したいときには、複数の貫通孔1を形成することも可能である。複数の細胞9を同時に測定することによってS/Nを高めることができる。さらに、前記ダイアフラム2を固定支持するとともに測定装置へ固定配置するためのフレーム3を設けている。このフレーム3の内部には液体などを貯留することができるキャビティ4を形成している。
そして、本実施の形態1における細胞電気生理センサの構成の特徴は、フレーム3の端部5の面をダイアフラム2の平面と平行な一面形状とはしないで、端部5の一部に段差部6を形成していることである。この段差部6は、分注器などを用いて液敵状の液体をキャビティ4の内部へ注入したときの気泡の発生の抑制と気泡の除去を効率よく行うために設けているものであり、その作用について図3(a)、図3(b)を用いてさらに詳細に説明する。
通常、細胞9を分散させた液体を分注器などを用いてキャビティ4の中へ注入する場合、液体は表面張力によって球面状の外観形状を形成しており、そのまま自動分注器などを介してキャビティ4の中へ所定量の液体を分注する必要がある。
そして、安定に精度良く被検体細胞9aの電気化学的変化を測定するためには、貫通孔1の近傍に気泡の残留していない状態で液体を充填しておくことが重要である。
これを実現するため、図3(a)、図3(b)に示したようにフレーム3の端部5に段差部6を形成しておくことによって、分注器から分注された細胞外液10よりなる液滴がフレーム3の端部5を完全に塞ぐことはなくなり、フレーム3の端部5に細胞外液10よりなる液滴の一部が接触し、段差部6から気体を除去していくとともに、細胞外液10の表面張力によって、フレーム3の内壁面を濡らしながらキャビティ4の内部に細胞9を含んだ細胞外液10よりなる液体を細胞9とともに充填することができる。また、段差部6の高さは50μm以上とすることによって段差部6の効果を発揮することができる。そして、より好ましくは100μm以上とすることによって、分注器の先端が傾いたとき、あるいは液滴の形状の対称性が少なくなった場合でも、確実に液滴の一部を端部5の一部に接触させることができ、これによって確実にフレーム3の壁面から気泡の発生を抑制しながら細胞外液10などの液体を充填することができる。
このように、端部5の高さを同一としないで、異なった高さを有する段差部6を設けておくことによって、キャビティ4の内部に存在していた空気などの気体を段差部6から容易に外部へ放出することができ、キャビティ4の内部へ所定の液体を気泡の無い状態で充填することができる細胞電気生理センサを実現できる。
一方、従来の構成である同じ高さからなる平面形状を有したセンサ構造では、マイクロピペットの先端に存在する液滴がキャビティ4の入り口を瞬間的に塞いでしまい、キャビティ4の内部に存在していた空気などの気体がうまく除去できず、気泡となって残存することが問題であった。そして、この気泡が貫通孔1の近傍に残存していると、吸引手段を用いて貫通孔1の上方に固定させた被検体細胞9aの電気化学的変化である電流あるいは電圧の微小変化を高精度に測定することが困難であった。
そして、気泡が残留しない状態で液体を充填し、例えばキャビティ4の内部に細胞9を分散させた細胞外液10を貯留し、その内の一個の細胞9を貫通孔1の上に吸引などの手段によってトラップさせることによって被検体細胞9aとする。
なお、充填する液体は特に限定するものではなく、前記細胞外液10の他に、細胞9を培養する培養液あるいはその他の薬液などであっても良い。
次に、吸引力を制御することによって前記被検体細胞9aの皮膜の一部を破るとともに、さらに被検体細胞9aの貫通孔1の下面側より、細胞内液11を注入することによって、被検体細胞9aの一部に細胞内液11を接触させることができる。これによって、被検体細胞9aの電気化学的変化を測定できる状態となる。
ここで、細胞外液10とは、例えば、哺乳類筋細胞の場合、代表的にはK+イオンが4mM程度、Na+イオンが145mM程度、Cl-イオンが123mM程度添加された電解液であり、細胞内液11とは、例えば、哺乳類筋細胞の場合、代表的にはK+イオンが155mM、Na+イオンが12mM程度、Cl-イオンが4.2mM程度添加された電解液である。
なお、細胞外液10と細胞内液11とは、本実施の形態1のように異なる組成のものを用いてもよく、同じものを用いてもよい。
次に、この電気的変化を測定するために、細胞外液10に接続するように参照電極12を配置するとともに、細胞内液11に接続する測定電極13を配置し、この参照電極12と測定電極13との間で電流あるいは電圧変化を測定することによって被検体細胞9aの電気化学的変化を測定検出することができる(図4参照)。
また、このような状態を安定して行うためには、前記貫通孔1の大きさは被検体細胞9aの大きさよりも少し小さな形状とし、この貫通孔1を塞ぐように被検体細胞9aを吸引などの手段によって被検体細胞9aを固定しておける形状とすることが好ましい。そして、前記貫通孔1の開口部の直径は3μmとした。
このように、細胞9の大きさが5〜50μm程度である場合、細胞9と貫通孔1とを高い密着性を持って保持するには、貫通孔1の開口部の直径を3μm以下とすることが望ましいからである。
なお、この貫通孔1の開口部の最適な大きさは、測定する細胞9の形状、性質によって決定することができる。
そして、ダイアフラム2の厚みは10〜300μmとすることが加工性、機械的強度等の観点から好ましい。
また、キャビティ4の内径は100μm〜1.0mmとすることが生産性の観点から好ましい。100μmより小さくなると気泡の残留が多く発生するようになり、1mmを越えるとセンサの生産性が低下する。
また、このダイアフラム2を支持するとともに液体を貯留しておくためのキャビティ4を有したフレーム3から構成することが機械的強度と取り扱いの観点から好ましい。
次に、前記のような構成を有する細胞電気生理センサを用いて、細胞9が活動する際に発する電気生理活動を測定する方法について、図面を用いてさらに詳細に説明する。図4は前記細胞電気生理センサを測定装置にセットした際の測定装置の模式断面図である。
図4に示すように、細胞電気生理センサはプラスチックなどの絶縁体からなる容器17の内部に設けた仕切り板14の内部にセットされている。そして、この仕切り板14の上層部には液体を貯留するためのウエル15を配置している。
また、前記仕切り板14とウエル15は樹脂などで構成することが生産性、加工性及び寸法精度などの観点から好ましい。
さらに、この仕切り板14の内部には開口部を設けており、細胞電気生理センサは開口部の内部にダイアフラム2を下面側とし、開口部に液漏れが発生しないように隙間無く接合することによって、容器17の内部の空間はダイアフラム2を境に2つの領域に仕切られることとなり、仕切り板14によって仕切られた上下の領域内には細胞外液10または培養液などの液体と細胞内液11または薬液などの液体がそれぞれ貯留されることとなる。そして、これらの被検体細胞9aの上下の液体の移動は貫通孔1を介してのみ行われることとなる。また、容器17の一部を用いて仕切り板14の下面側には流路16を形成しておき、この流路16の内部にマイクロポンプなどの送液手段を用いて細胞内液11あるいは薬液などの液体を充填、除去することができるようにしている。
さらに、仕切り板14の上側には細胞外液10中に銀・塩化銀電極などで構成した参照電極12を配置し、仕切り板14の下側には細胞内液11中に銀・塩化銀電極などで構成した測定電極13を配置している。
なお、これらの参照電極12と測定電極13が入れ替わっていても良い。また、参照電極12及び測定電極13は、クロム、チタン、銅、金、白金、銀および塩化銀からなる材料から選択することも可能である。さらに、参照電極12及び測定電極13は針状の微小電極プローブを用いてもよい。
次に、上記のような細胞電位測定装置を準備した状態で、測定対象である細胞外液10などの液体中に分散させた被検体細胞9aを容器17の上部側より分注器を用いて分注し、その後吸引ポンプなどを用いて仕切り板14の下側が低圧になるように仕切り板14の上下間に所定の圧力差を発生させる。このとき、一個の細胞9が貫通孔1の開口部に引き寄せられて吸引保持され、被検体細胞9aとしている。そして、この圧力差が維持されていると十分な密着性が確保されることとなり、内部にある細胞外液10と細胞内液11との間で電気的抵抗値を持つようになる。
その後、被検体細胞9aに薬品などの化学化合物などの刺激が加わると、被検体細胞9aは電気生理的応答を示すこととなり、その結果、参照電極12と測定電極13との間において、例えば電圧、電流などの電気的応答として観測することができる。
なお、前記細胞電位測定装置の測定方法における細胞電気生理センサはダイアフラム2を下面側に配置して測定する例について説明してきたが、ダイアフラム2を上面に配置して測定することも可能である。この場合、細胞内液11の気泡の発生と残留を抑制することが可能となり、被検体細胞9aは前記と反対側の貫通孔1の開口部に被検体細胞9aが密着することになるが、被検体細胞9aが平らな面に形成した穴に密着する方が都合の良い場合などに用いることができる。どちらを使用するかは被検体細胞9aの性質によって適宜決めることが好ましい。
また、ウエル15に細胞外液10を充填すると、ウエル2の内部に設置された参照電極12と流路16の内部に設置された測定電極13との間で、100kΩ〜10MΩ程度の抵抗値を観察することができる。これは細胞電気生理センサに設けられた貫通孔1に電解液が浸透し、それぞれの電極12,13との間で電気回路が形成されるからである。
次に、例えば流路16の一方を封止し、他方から減圧することで、細胞9は貫通孔1へ引き付けられ、ついにはこの貫通孔1を塞ぎ、細胞外液10を充填したキャビティ4と細胞内液11などの液体を充填した流路16との電気抵抗は十分に高くなる。
そして、さらに減圧を続ける、もしくはナイスタチンのように被検体細胞9aの外壁を溶解する作用のある薬液を流路16の内部に導入することで、被検体細胞9aに微細小孔を形成する。
その後、この被検体細胞9aに化学的刺激、あるいは物理的刺激を付与する。この化学的刺激としては、化学薬品、毒物、物理的刺激としては機械的変異、光、熱、電気、電磁波などが挙げられる。
そして、被検体細胞9aがこれらの刺激に対して活発に反応する場合、被検体細胞9aはその細胞膜にあるイオンチャネルを通じて各種イオンを放出あるいは吸収する。そうすると、被検体細胞9aを通るイオン電流が発生し、この被検体細胞9aの内外の電位勾配が変化するため、この変化を反応前後の参照電極12と測定電極13との間の電圧、あるいは電流を測定することによって検出することができる。
そして、このとき貫通孔1の近傍に気泡が存在すれば、抵抗値の増大により測定電極13で検知する電流・電圧の測定値が変動するが、図1に示したような構成の細胞電気生理センサを用いることによって残留する気泡の発生を抑制することができることから測定の信頼性を高めた細胞電気生理センサを実現することができる。
次に、図5を用いて別の例の細胞電気生理センサの構成について説明する。
図5に示したように、図1で示した細胞電気生理センサの構成と大きく異なっているところは、フレーム2の端部5を斜面としたことである。このような構成とすることによって、段差部6を設けたセンサと同様の効果を発揮することができる。すなわち、端部5の高いところに分注器から分注された液滴が液滴に最も近い斜面の一部に接触し、この端部5を形成する一部の斜面の壁面を液体の表面張力で移動しながらキャビティ4の内部へ液体を充填することができる。これによって、気泡の発生の抑制と残留した気泡を効率よく除去することができる細胞電気生理センサを実現することができる。
また、このような斜面を有する端部5の形成はダイアフラム2と平行となるように加工した後、最後に個片化されたセンサチップを研磨することによって、斜面を有する端部5を形成することができ、所定の細胞電気生理センサを作製することができる。
次に、図6を用いてさらに別の例の細胞電気生理センサの構成について説明する。図6に示したように、図1で示した細胞電気生理センサの構成と異なっているところはフレーム3に切り欠き部7を設けたことである。このような構成とすることによって切り欠き部7からの気泡の除去が容易となり、気泡の抑制と残留した気泡を効率よく除去することができる細胞電気生理センサを実現することができる。この切り欠き部7は少なくとも一つを設けることによってその効果を発揮することができる。さらに、図7に示したように複数の切り欠き部7を形成することによって気泡の除去をより効果的に行うことができるとともに、より小さな気泡を除去することができることが分かった。このような細胞電気生理センサは、生産性の観点から、レーザー加工またはダイシング装置を用いて切り欠き部7を形成することが容易となる。
また、切り欠き部7の底面をダイアフラム2の平面と同一平面となる深さまで形成することによって、ダイアフラム2の上面における気泡の発生と残留した気泡の除去をより効率的に行うことができる。
次に、さらに別の例の細胞電気生理センサの構成について説明する。図8はさらに別の例の細胞電気生理センサの断面図であり、このセンサ構造の特徴は、端部5の一部に突起部8を形成していることである。この突起部8を設けることによって、前記細胞電気生理センサと同様の効果を発揮することができるとともに、後工程で突起部8を接合によって形成することが容易となり、所望の形状を有する突起部8を効率良く形成することができる。
本発明の細胞電気生理センサは、気泡の発生の抑制と残留した気泡の除去を容易に行うことができることから、細胞電気生理センサの測定に対する信頼性を向上させることができる。従って、高精度な測定が要求される医療分野等における細胞電気生理センサとして、大いに利用可能性を有するものである。
本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの斜視図 同断面図 (a)同分注器を用いて液滴を分注する時の様子を説明するための断面図、(b)同断面図 同細胞の電気生理現象を測定する方法を説明するための断面図 同別の例の細胞電気生理センサの斜視図 同別の例の細胞電気生理センサの斜視図 同別の例の細胞電気生理センサの斜視図 同別の例の細胞電気生理センサの斜視図 従来の細胞外電位測定センサの断面図
符号の説明
1 貫通孔
2 ダイアフラム
3 フレーム
4 キャビティ
5 端部
6 段差部
7 切り欠き部
8 突起部
9 細胞
9a 被検体細胞
10 細胞外液
11 細胞内液
12 参照電極
13 測定電極
14 仕切り板
15 ウエル
16 流路
17 容器

Claims (7)

  1. 少なくとも一つの貫通孔を有したダイアフラムと、このダイアフラムを支持するとともにキャビティを有したフレームとからなる細胞電気生理センサであって、前記フレームの端部を異なった高さとした細胞電気生理センサ。
  2. フレームの端部を傾斜面とした請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  3. フレームの端部に段差を設けた請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  4. フレームの端部に切り欠き部を設けた請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  5. 切り欠き部を複数設けた請求項4に記載の細胞電気生理センサ。
  6. 切り欠き部の底面をダイアフラムと同一平面となるように設けた請求項4に記載の細胞電気生理センサ。
  7. フレームの端部に突起部を設けた請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
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