JP2009001591A - 緑内障治療用のデプレニル化合物 - Google Patents

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ウィリアム ジー. タットン
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Abstract

【課題】被験者の眼内圧力を低下させたり、網膜又は視神経細胞の死滅を防止又は遅らせる、また視野又は視力を改善する、あるいは緑内障を回復させることが可能な緑内障治療用の化合物を提供する。
【解決手段】本発明の方法は、特定の構造を有する治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与することを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、緑内障治療用の化合物に関するものである。
[関連出願]
本出願は、既に放棄されている1995年2月10日に名称「視神経損傷に対するデプレニルを用いた治療法」の下で提出された米国出願第08/394,003号の継続出願である、名称「視神経損傷に対するデプレニルを用いた治療法」の下で1995年8月16日に出願された米国出願第08/515,893号の一部継続出願である。さらに本出願の方法は米国特許第5,449,095号及び名称「神経細胞機能の維持、喪失防止又は回復のためのデプレニル化合物の使用」の下で本出願と同日付けで出願された同時係属出願に述べられた化合物及び/又は組成物に関連するものである。上述の出願及び発行済特許のすべての内容を参照事項として編入することをここに明記しておく。
[発明の背景]
緑内障は眼内圧の上昇を特徴とする眼の疾患である。眼内圧の上昇は眼球の硬化につながり、その結果視野が狭まり、被験者の視力が低下する。緑内障は視神経の疾患であるが、眼内圧の上昇はこの神経の損傷に関係がある。視神経は像を網膜から脳へと運ぶ。緑内障により視神経細胞が損傷を受けると被験者の視界には盲点が生じる。このような盲点は通例、視神経の損傷が大きくなるまでは被験者には気づかれない。緑内障の末期的段階は被験者の完全な失明である。
緑内障の治療法には、例えばピロカルピン、アルファ又はベータアドレナリン作動性の作動薬又は拮抗薬、例えばクロニジン、チモロール又はエピネフリン等のコリン作動薬の局所的使用がある。緑内障治療のもう一つの方法は、炭酸脱水酵素阻害薬の全身投与である。場合によっては、レーザや外科的手術を用いて緑内障を治療することもある。
緑内障を治療しようとする上述の方法にはそれぞれ、副作用を伴うことがあるという問題がある。例えば、ピロカルピンのようなコリン作動薬を被験者の眼に点眼すると、吐き気、下痢、筋肉の痙攣、発汗、流涙、唾液分泌過多、等々を起こすことがある。瞳孔の収縮(縮瞳)及び眼の毛様体筋の収縮だけでなく、虹彩及び結膜の血管の拡大まで観察されることもある。視覚上の合併症、例えば調節痙縮、近視又は視力の低下が発生することもある。
ジピバリルピンフリン等の交感神経様作動薬を用いた治療は、しばしばほてりや過敏症状を被験者が感じることがあることが知られている。これらの作動薬のもう一つの副作用は、例えば動悸や心拍急速、不整脈等々、心臓の障害の発現である。
クロニジンはアルファ−2−アドレナリン作動レセプタ作動薬として知られているが、散瞳を引き起こす可能性があり、また初期段階の眼高血圧を引き起こす可能性もある(二相効果)。さらに、この薬品の使用を眼球への局所的使用に限定しても、徐脈や低血圧等、顕著な全身作用が観察されている。
ベータ遮断薬の使用もまた、「ファーストパス作用」がないために、眼球への局所的投与の後に顕著な全身作用が生じることがある。例えばチモロールは徐脈又は低血圧を引き起こす。ベータ遮断薬に対するこれら全身における二次的反応は、その治療を中断せざるをえないほど程度が甚だしいこともある。これらの治療に関連して、自殺の恐れのあるうつ病や幻覚、悪夢や精神病といった、入院まで必要となるような事例が報告されている。さらにこれらの化合物の、心肺機能に異常のある被験者に対する投与にあたっては、最大限の注意を払わなくてはならない。このような被験者の場合、不整脈、心臓停止、ぜん息、呼吸困難及び気管支痙攣といった事例がとりわけ報告されている。
グアネチジンのような交感神経抑制薬を用いた治療は結膜の充血や何らかの過敏症状を引き起こすが、このような作用薬は眼球内圧力を下げる効果に乏しいことは言うまでもない。
最後に、アセタゾールアミド又はメタゾルアミド等、炭酸脱水酵素阻害因子を用いた緑内障の治療においては、中枢神経系の低下や体重減少、そして何より骨髄機能低下といった、重大な全身副作用が報告されている。
特開平6−157496号公報 特開平6−107547号公報
緑内障の治療を目的とした従来の低血圧性の作用薬の利用には大きな危険性が伴う。公知の投薬法は局所治療にはあまり適切ではなく、このような投薬法の持つ全身にもたらす作用は見逃すにはあまりに大きく、また重篤な結果を導く場合もあるため、その方法は微妙なものとなっている。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、被験者の緑内障を治療する方法であって、 治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与することを含むことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記デプレニル化合物の構造が
Figure 2009001591
で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、一重結合、アルキレン、又は−(CH)n−X−(CH)mであり、ただしここでXはO、S、又はN−メチルであり、またmは1又は2であり、そしてnは0、1、又は2であり、 Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル又はアラルキルであり、 Rは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、 Rは、C−Cシクロアルキル又は −C≡CHであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rが生体内で分離可能な基であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rが水素であることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがアルキルであることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、Rがメチルであることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがメチルであることを特徴とするものである。
請求項8に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがメチレンであることを特徴とするものである。
請求項9に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがアリルであることを特徴とするものである。
請求項10に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがフェニルであることを特徴とするものである。
請求項11に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rがメチレンであることを特徴とするものである。
請求項12に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、Rが −C≡CHであることを特徴とするものである。
請求項13に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、デプレニル化合物の構造が
Figure 2009001591
であり、Rが、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであることを特徴とするものである。
請求項14に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、デプレニル化合物の構造が
Figure 2009001591
で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、結合又はメチレンであり、 Rは、アリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩であることを特徴とするものである。
請求項15に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、デプレニル化合物の構造が
Figure 2009001591
で表され、このとき Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、結合又はメチレンであり、 Rは、アリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、並びに Rは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そして薬学上容認可能なその塩であることを特徴とするものである。
請求項16に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、デプレニル化合物の構造が、
Figure 2009001591
で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル、−CF又はアジドのいずれかからそれぞれ個別に選択された置換基であり、 nはゼロ又は1から5までの整数であり、 そして薬学上容認可能なその塩であることを特徴とするものである。
請求項17に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、デプレニル化合物が(−)−デプレニルであることを特徴とするものである。
請求項18に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、デプレニル化合物が(−)−パルギリンであることを特徴とするものである。
請求項19に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、デプレニル化合物が(−)−デスメチルデプレニルであることを特徴とするものである。
請求項20に記載された発明は、デプレニル化合物の容器と、治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与するための指示書とを含む器具である。
[発明の概要]
本発明は緑内障の治療方法及び治療に使用する器具を提供するものである。ある態様では、本発明による方法は、被験者の緑内障を治療すべく、治療上効果的な量のデプレニル化合物を被験者へ投与することを含む。ある好適な実施例では、このデプレニル化合物の構造は:
Figure 2009001591
で表され、このときRは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、Rは水素又はアルキルであり、Rは一重結合、アルキレン、又は−(CH)n−X−(CH)mであり、ただしこのXはO、S又はN−メチル、このmは1又は2、そしてこのnは0、1、又は2であり、またRはアルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル、又はアラルキルであり、Rはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そしてRはC−Cシクロアルキル又は −C≡CHであり、あるいは、R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成し、そして及び薬学上容認可能なその塩である。好適な実施例においては、Rは生体内で分離可能な基であり、Rは水素であり、Rはアルキルであり、Rはメチルであり、Rはメチルであり、Rはメチレンであり、Rはアリルであり、あるいはRはフェニルである。さらに別の好適な実施例では、Rはアルキレン、より好ましくはメチレンである。また別の実施例では、Rは −C≡CHである。また別の実施例ではRはシクロペンチルである。
さらに別の実施例では本デプレニル化合物の構造は
Figure 2009001591
であり、このときRは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルである。
別の好適な実施例では、本デプレニル化合物の構造は
Figure 2009001591
で表され、このときRは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、Rは水素又はアルキルであり、Rは結合又はメチレンであり、Rはアリル又はアラルキルであり、あるいは、R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、そして薬学上容認可能なその塩である。
別の実施例では、本デプレニル化合物の構造は
Figure 2009001591
で表され、このときRは水素又はアルキルであり、Rは結合又はメチレンであり、Rはアリル又はアラルキルであり、あるいは、R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、そしてRはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そして薬学上容認可能なその塩である。
さらに別の実施例では本デプレニル化合物の構造は
Figure 2009001591
で表され、このときRは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル、−CF、又はアジドのいずれかよりそれぞれ個別に選択された置換基であり、nは0又は1から5までの整数であり、そして薬学上容認可能なその塩である。
別の好適な実施例では、本デプレニル化合物は(−)−デプレニル、(−)−パルギリン、又は(−)−デスメチルデプレニルである。
別の態様では、本発明は緑内障の治療に便利な器具を提供するものである。ある実施例では、この器具はデプレニル化合物の容器と、被験者の緑内障を治療すべく、治療上効果的な量の本デプレニル化合物を被験者に投与する際の指示書とを含む。
本発明の治療用化合物により、被験者の眼内圧力を低下させたり、網膜又は視神経細胞の死滅を防止又は遅らせる、また視野又は視力を改善する、あるいは緑内障を回復させることができる。
発明の詳細な説明 本発明は緑内障の治療法を提供するものである。本方法は概ね、被験者の緑内障を治療すべく、治療上効果的な量の本デプレニル化合物を必要とする被験者に投与することを含む。
「緑内障」という用語は当分野で認識されている。この用語は、眼内圧の上昇を特徴とする急性及び慢性の眼の疾患を含む。緑内障の症状には、眼球内の圧力上昇、眼球の硬化、視野の狭窄、視神経細胞の死滅、網膜における盲点の発生、及び視力の低下が含まれる。
ここで言う「被験者」とは、緑内障の治療を必要とする、又は緑内障にすすむと考えられる温血動物をいう。好適な実施例では、被験者は、ヒト及びヒト以外の哺乳類、例えばイヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラット、及びマウスなどを含む哺乳類である。特に好適な実施例では被験者はヒトである。
ここで言う「治療上効果的な量の」デプレニルという用語は、被験者の緑内障を著しく回復させる、又はその少なくとも一症状を回復させるに充分な量の治療用化合物を言う。「著しい回復」とは、緑内障の一又は複数の症状又は診断上の特徴が完全になくなる、あるいはその程度が実質的に軽減することを含む。「実質的に軽減」とは、緑内障の一又は複数の症状又は診断上の特徴の少なくとも約5%の軽減、より好ましくは少なくとも約10%の軽減、さらに好ましくは少なくとも約20%の軽減を意味する。このように、治療上効果的な量の治療用化合物により、被験者の眼内圧力を低下させたり、網膜又は視神経細胞の死滅を防止又は遅らせる、また視野又は視力を改善する、あるいは緑内障を回復させることができる。当業者であれば、被験者の大きさ、被験者の症状の程度、そして選択したその特定のデプレニル化合物又は投与の経路等の因子に応じて、このような量を決定できよう。
I.デプレニル化合物
ここで言う「デプレニル化合物」は、デプレニル(N、α−ジメチル−N−2−プロピニルフェネシラミン)、デプレニルに対して構造的に類似の化合物、例えば構造上の相似物、又はその誘導体を含む。このように、ある実施例では、デプレニル化合物は次の化学式(化学式I)
Figure 2009001591
で表すことができ、このとき Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 R2は水素又はアルキルであり、 Rは一重結合、アルキレン、又は−(CH)n−X−(CH)mであり、ただしこのXはO、S又はN−メチル、このmは1又は2、そしてこのnは0、1、又は2であり、 Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル又はアラルキルであり、 Rはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そして RはC−Cシクロアルキル又は −C≡CH;あるいはR及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、そして薬学上容認可能なその塩である。
好適な実施例ではR生体内で分離可能な基である。いくつかの実施例ではRは水素である。別の好適な実施例ではRはメチルである。いくつかの好適な実施例ではRは水素である。いくつかの好適な実施例ではRはメチルである。ある好適な実施例ではRはアルキレンであり、より好ましくはメチレンである。
別の好適な実施例ではRは−(CH)n−X−(CH)mである。好適な実施例ではRはアリルである。いくつかの好適な実施例ではRはフェニルである。別の好適な実施例ではRはアラルキルである。さらに別の好適な実施例ではRはアルキルである。またさらに別の好適な実施例ではRはアルキレン、より好ましくはメチレンである。いくつかの好適な実施例ではRは −C≡CHである。別の好適な実施例ではRはシクロペンチルである。
別の好適な実施例では本デプレニル化合物の構造は
Figure 2009001591
であり、このときRは上述の通りである。別の好適な実施例では、本デプレニル化合物はAGN−1133(N−メチル−N−プロピニル−1−インダナミン)又はAGN−1135(N−プロピニル−1−インダナミン)である。好適なデプレニル化合物には(−)−デプレニル、(−)−パルギリン、(−)−デスメチルデプレニル、及び
Figure 2009001591
が含まれる。
別の実施例においては、デプレニル化合物は次の化学式(化学式II)
Figure 2009001591
で表すことができ、このとき Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Rは水素又はアルキルであり、 Rは結合又はメチレンであり、 Rはアリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、そして薬学上容認可能なその塩である。
また別の実施例では、デプレニル化合物は次の化学式(化学式III)
Figure 2009001591
で表すことができ、このとき Rは水素又はアルキルであり、 Rは結合又はメチレンであり、 Rはアリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、 Rはアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そして薬学上容認可能なその塩である。
さらに別の実施例では、本デプレニル化合物は次の化学式(化学式IV)
Figure 2009001591
で表すことができ、このとき Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル、−CF、又はアジドのいずれかよりそれぞれ個別に選択された置換基であり、 nは0、又は1から5までの整数であり、そして薬学上容認可能なその塩である。
本発明のいくつかの実施例では、デプレニル化合物は((−)−デプレニルを含めて)デプレニルではない。
「アルキル」という用語は、直鎖アルキル基、枝分かれ鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、及びシクロアルキル置換アルキル基を含む、飽和脂肪族のラジカルを言う。好適な実施例では、直鎖又は枝分かれ鎖アルキルは20以下(例えば直鎖ではC1−C20、枝分かれ鎖ではC−C20)の炭素原子、より好ましくは10以下の炭素原子を、その主鎖に有する。同様に、好適なシクロアルキルは4−10の炭素原子をその環構造に、より好ましくは5、6又は7の炭素をその環構造に有する。炭素数を特に明示していない限り、ここで言う「低アルキル」とは、上述のようにアルキル基であるが1から6個の炭素原子をその主鎖構造に有するものを言う。同様に、「低アルケニル」及び「低アルキニル」は同様の鎖長を有するものである。好適なアルキル基は低アルキルである。好適な実施例では、アルキルとしてここで指定された置換基は低アルキルのことである。
さらに、明細書及び請求の範囲を通じて用いられている「アルキル」(又は「低アルキル」)という用語は、「未置換アルキル」及び「置換アルキル」の両方を含むものとして意図されており、この後者は、炭化水素の主鎖の一つ又は複数の炭素に水素を置換する置換基を有するアルキル成分を言う。このような置換基には、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル、(例えばカルボキシル、ケトン(アルキルカルボニル及びアリルカルボニル基を含む)、及びエステル(アルキルオキシカルボニル及びアリルオキシカルボニル基を含む、チオカルボニル、アシルオキシ、アルコキシル、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィネートアミノ、アシルアミノ、アミド、アミジン、イミノ、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキチオ、スルフェート、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、複素環、アラルキル、あるいは芳香族又はヘテロ芳香族成分が含まれよう。当業者であれば、炭化水素の鎖で置換を行った成分は、それ自体、適宜置換されることも理解されよう。例えば置換アルキルの置換基には、置換又は未置換の形のアミノ、アジド、イミノ、アミド、ホスホリル(ホスホネート及びホスフィネートを含む)、スルホニル(スルフェートスルホンアミド、スルファモイル及びスルホナートを含む)、及びシリル基、並びにエーテル、アルキチオ、カルボニル(ケトン、アルデヒド、カルボキシレート、及びエステルを含む)、−CF、−CN等々があろう。代表的な置換アルキルは以下に述べる通りである。シクロアルキルはさらにアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキチオ、アミノアルキル、カルボニル置換体のアルキル、−CF、−CN等々で置換することができる。
「アルケニル」及び「アルキニル」という用語は、上述のアルキルに長さ及び置換可能性という点で類似の不飽和脂肪族であって、それぞれ少なくとも一つの二重又は三重結合を含んだものを言う。
ここで言う「アラルキル」とは、少なくとも一つのアリル基(例えば芳香族又はヘテロ芳香族)で置換したアルキル又はアルキレニル基を言う。代表的なアラルキルとしては、ベンジル(即ちフェニールメチル)、2−ナフチレチル、2−(2−ピリジル)プロピル、5−ジベンゾスベリル等々がある。
ここで言う「アルキルカルボニル」とは、−C(O)−アルキルを言う。同様に、「アリルカルボニル」とは−C(O)−アリルを言う。ここで言う「アルキルオキシカルボニル」とは−C(O)−O−アルキルの基を言い、「アリルオキシカルボニル」という用語は−C(O)−O−アリルを言う。「アシルオキシ」とは−O−C(O)−Rを言うが、ただしこのRはアルキル、あるケニル、アルキニル、アリル、アラルキル又は複素環である。
ここで言う「アミノ」とは−N(R)(R)を言い、このR及びRはそれぞれ、個別に水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アリルであるか、あるいは、R及びRは、これらが結び付いた窒素原子と共に4−8の原子を有する環を形成するものである。このように、ここで言う「アミノ」とは、未置換体、一置換体(例えばモノアルキルアミノ又はモノアリルアミノ)、及び二置換体(例えばジアルキルアミノ又はアルキルアリルアミノ)のアミノ基を含む。「アミド」とは、−C(O)−N(R)(R)を言い、このR及びRは上述の通りである。「アシルアミノ」とは、−N(R’)C(O)−Rを言い、このRは上述の通りであり、R’はアルキルである。
ここで用いられる「ニトロ」とは−NOを意味し、「ハロゲン」とは−F、−Cl、−Br又は−Iを指し、「スルフヒドリル」とは−SHを意味し、「ヒドロキシル」とは−OHを意味する。
ここで言う「アリル」には5−、6−及び7−の部分から成る芳香族が含まれ、この芳香族は0個から4個のヘテロ原子を環内に含むであろう。例えばフェニル、ピロリル、フリル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾール、チアゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル及びピリミジニル、等々である。環構造にヘテロ原子を含むこのようなアリル基はまた、「アリル複素環」又は「ヘテロ芳香族」とも言及されている。芳香族の環は一つ又は複数の環位置において上述の置換基、例えばハロゲン、アジド、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、複素環、芳香族又はヘテロ芳香族の成分、−CF、−CN等々で置換することができる。アリル基はまた多環式の基の一部分となることができる。例えば、アリル基は、ナフチル、アントラセニル、キノリル、インドリル、等々といった融合した芳香族成分を含む。
「複素環」又は「複素環基」とは、4−乃至10−の部分から成る環構造、より好ましくは4−乃至7−の部分から成る環であって、この環構造が1個乃至4個のヘテロ原子を含むものを言う。複素環基には、例えば、ピロリジン、オキソラン、チオラン、イミダゾール、オキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクトン、アゼチジノン及びピロリジノン等のラクタム、スルタム、スルトン、等々が含まれる。複素環の環は、一つ又はそれ以上の位置において、上述のような置換基、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、複素環、芳香族又はヘテロ芳香族の成分、−CF、−CN、等々で置換することができる。
「ポリシクリル」又は「多環式の基」とは、二つ以上の環(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリル、及び/又は複素環)であって、それらの環の二つ以上の炭素が隣り合う二つの環の間で共有されている、例えば環同士が「融合」している、ようなものを言う。隣り合っていない原子によって結合した環は「架橋された環」と呼ばれる。多環式の基の各々の環は上述のような置換基、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、複素環、芳香族又はヘテロ芳香族の成分、−CF、−CN、等々で置換することができる。
ここで言う「ヘテロ原子」とは、炭素又は水素を除いたいかなる元素の原子をも意味する。好適なヘテロ原子は窒素、酸素、サルファ及びリンである。
本発明のいくつかの化合物構造は非対称の炭素原子を含むことが理解されよう。従って、このような非対称性から生じる異性体が本発明の範囲に含まれることは理解されねばならない。このような異性体は、伝統的な分離技術及び立体調整された合成によってほぼ純粋な形で得られる。
ここで言う「体内において分離可能」とは、生体内で酵素的又は非酵素的のどちらかによって開裂することのできる基を言う。例えば、アミノはアミダーゼにより開裂させることができ、またN−メチルアミンは酵素的酸化により開裂させることができる。例えば、デプレニルを被験者に投与すると、後で述べるように、メチル基が生体内で分離して有効化合物を生じると考えられる。さらなる例としては、化学式Iに見るように、Rがアルキルカルボニルの場合、できあがるアミド基は生体内で開裂して第二アミンを生じることができる(例えば、Rが生体内で水素に変換される)。生体内で分離可能な他の基も公知であり(例えば、アール.ビー.シルバーマン著、(1992)「製薬の目的及び製薬の効能の有機化学」、サンディエゴ、アカデミックプレス社刊、を参照のこと)、本発明で用いる化合物に利用することができる。
II.製薬上の組成
ここで用いられる「薬学上容認可能な」という表現は、適切な医学的判断という見地から、過度の毒性、過敏症状、アレルギー反応、又はその他の問題あるいは合併症を引き起こすことなく、ヒト及び動物の組織に接触させることのできる適した化合物、材料組成物及び/又は薬用量のもので、妥当な利益/危険性の比に見合ったものであることを言う。
ここで言う「薬学上容認可能なキャリヤ」とは、薬学上容認可能な材料、組成物又はビヒクル、例えば液体又は固形の充填剤、希釈液、付形剤、溶剤又は封入材料であって、一組織、又は身体の一部分から別の組織又は身体の一部分へと問題のデプレニル化合物を運ぶ又は移動させることに携わるものを意味する。各キャリヤは、調合物中の他の成分と適合性があり、かつ被験者に対して害がないという意味で「容認可能」でなければならない。薬学上容認可能なキャリヤとして用いることのできる材料の例には、(1)ラクトース、グルコース及びショ糖等の糖類、(2)コーンスターチ及びイモの澱粉等の澱粉類、(3)セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及びアセチルセルロース等、(4)粉状トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)ココアバターや座薬ろう等の付形剤、(9)ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆油等の油類、(10)プロピレングリコール等のグリコール類、(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール等のポリオール、(12)オレイン酸エチル及びラウレートエチル等のエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)無発熱因子水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)燐酸緩衝液、及び、(21)薬剤調合に用いられるその他の非毒性適合物質が含まれる。
デプレニルの安定度はデプレニルを調合する媒質のペーハーによって左右され得る。例えば、デプレニルは、約7のペーハーより約3乃至5の範囲のペーハーにおいて、より安定している。従ってデプレニル化合物を薬剤調合する場合、そのデプレニル化合物を適したペーハーで維持しておくことが好ましい。好適な実施例では、本発明の薬剤調合は約3乃至5の範囲のペーハー、より好ましくは約3から約4の範囲のペーハーを有するものである。さらに、エチルアルコールはデプレニルの安定度を高めるには好適な溶剤である。このように、いくつかの実施例では、アルコール性又は水性アルコールの媒質が本発明の薬剤調合には好ましい。
上述のように、本デプレニル化合物のあるいくつかの実施例には、アミノ又はアルキルアミノのような基本的な官能基を含めてもよく、そのため、薬学上容認可能な酸を用いて薬学上容認可能な塩を形成することができる。この意味で「薬学上容認可能な塩」とは、本発明の化合物のうち、比較的に非毒性の、無機及び有機酸添加塩を言う。このような塩は、本発明の化合物の最終的な分離及び精製の間に原位置で調製したり、あるいは、本発明の精製化合物を遊離した基質の形のまま適した有機又は無機酸と別々に反応させて、その結果形成された塩を分離することで調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、アセテート、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシレート、グルコヘプトネート、ラクトビオネート及びラウリルスルホネート、等々が含まれる(例えば、バージ他著、(1977)「製薬上の塩」、薬学サイエンスジャーナル、66:1−19、を参照のこと)。
その他の場合として、本発明のデプレニル化合物には一つ又はそれ以上の酸性の官能基を含めてもよく、そのため、薬学上容認可能な塩を薬学上容認可能な基剤を用いて形成することができる。この場合の「薬学上容認可能な塩」とは、本発明の化合物のうち比較的に非毒性の、無機又は有機基剤添加塩を言う。このような塩も、同様に、化合物の最終的な分離及び精製の間に原位置で調製したり、あるいは、精製化合物を遊離酸の形のまま、例えば、薬学上容認可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩のような適した基質や、アンモニア、あるいは薬学上容認可能な有機質の第一、第二、又は第三アミンと別々に反応させることで調製することができる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及びアルミニウム塩、等々がある。基剤添加塩の調合に用いることのできる、代表的な有機アミンには、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、等々がある(例えば、バージ他著による上述の文献を参照のこと)。
湿潤剤、乳化剤、潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム、並びに着色剤、剥離剤、被覆剤、スイートニング、調味料及び芳香剤、保存薬及び抗酸化剤もまた、組成中に存在していてもよい。
薬学上容認可能な抗酸化剤の例には、(1)水溶性の抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、塩酸塩システイン、二硫酸塩ナトリウム、異性重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、等々、(2)油溶性の抗酸化剤、例えばアスコルビルパルミチン酸塩、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファートコフェロール、等々、及び、(3)金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸、等々、が含まれる。
本発明の調合物には、口、鼻腔、局所(頬及び舌下を含む)、直腸、膣及び/又は腸管外投与に適したものが含まれる。調合物は便利なように適用量単位で提供してもよく、また、調剤技術において公知のいかなる方法を用いて調剤してもよい。一回分の適用量を調剤するときにキャリヤ材料と組み合わせることのできる有効成分の量は、治療を受ける主体、投与のその特定の形態に応じて異なるであろう。一回分の適用量を調剤するときにキャリヤ材料と組み合わせることのできる有効成分の量はほぼ、治療効果を生じるデプレニル化合物量となるであろう。多くの場合、100%のうち、この量は約0.01%から約99%が有効成分、好ましくは約0.1%から約70%、最も好ましくは約1%から約30%の範囲となるであろう。
これらの調合物又は組成物を調剤する方法は、本発明のデプレニル化合物を、キャリア及び選択に応じて一つ又はそれ以上の付属成分に会合させるステップを含む。一般的には、この調合物は、本発明のデプレニル化合物を、液体キャリヤ、又は細密に分割された固形キャリヤ、あるいはその両方に、均等かつ密接に会合させ、さらに必要な場合には製品を付形することで調剤される。
経口投与に適した本発明の調合物は、カプセル、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(調味基礎材料、多くの場合ショ糖、アラビアゴム又はトラガカントを用いて)、粉末剤、顆粒剤、又は、水性又は非水性の溶液又は懸濁液の形を採っても、あるいは、水中油形又は油中水形の乳剤として、又はエリキシル剤又はシロップ剤として、あるいは香錠(例えばゼラチン及びグリセリンなどの不活性の基質や、ショ糖及びアラビアゴムなど)及び/又は含そう剤、等々の形を採用してもよく、このとき各々は本発明による化合物を所定量、有効成分として含有するものである。本発明のデプレニル化合物はまた、巨丸剤、舐剤又はペースト剤として投与してもよい。
経口投与用の本発明品の固形投与(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末剤、顆粒剤、等々)においては、有効成分を一種又はそれ以上の薬学上容認可能なキャリヤと混合するが、このキャリヤは例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸塩二カルシウム、及び/又は(1)充填剤又は増量剤、例えば澱粉、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸など、(2)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルキン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/又はアラビアゴムなど、(3)湿潤剤、例えばグリセロールなど、(4)分解剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、イモ又はタピオカ澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなど、(5)消散遅延剤、例えばパラフィン、(6)吸収加速剤、例えば第四アンモニウム化合物、(7)浸潤剤、例えばセチルアルコール及びグリセロールモノステアレート、(8)吸収剤、例えばカオリン及びベントナイトクレイ、(9)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物、そして(10)着色剤、のうちのいずれかである。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、薬剤の組成にはさらに緩衝剤を含めてもよい。同様の種類の固形組成物はまた、高分子重量ポリエチレングリコール等々と同様、ラクトース又は乳糖等の付形剤を用いることで軟質又は硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として利用してもよい。
錠剤は圧縮法又は成形法により製造することができ、選択に応じて一種又はそれ以上の付属成分を加えてもよい。圧縮された錠剤は、結合剤(例えばゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性の希釈剤、保存料、分解剤(例えばデンプングリコレートナトリウム又は架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤又は拡散剤を用いて調製してもよい。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末デプレニル化合物の混合物を、適した機械を用いて成形することで製造してもよい。
糖衣錠、カプセル、丸剤及び顆粒剤等、本発明の薬剤組成物の錠剤及びその他の固形投与用の形態は、選択に応じて、筋目を付けたり、あるいは、例えば腸溶剤のコーティングや、薬剤調製技術で公知のその他のコーティング等のコーティング及び殻を施してもよい。これらはまた、所望の剥離形等のポリマーマトリックス、リポソーム、及び/又は微小球が得られるよう、例えばヒドロキシプロピルメチルヤルロースを様々な割合で用いることで、有効成分が剥離するのを遅延又は調整すべく調剤してもよい。これらは、例えばバクテリア保持フィルタを通じてフィルタ濾過したり、無菌水で溶解可能な滅菌固形組成物の形状をした滅菌剤を加えたり、あるいはその他の無菌の注入可能な媒体を使用直前に加えたりして滅菌してもよい。これらの組成物には、選択に応じてさらに乳白剤を含めてもよく、また、その有効成分が、胃腸管の特定部位でのみ、あるいは特定部位で特に剥離するような組成物としたり、さらに選択に応じて、遅れて剥離するような組成物としてもよい。使用可能な埋封組成物の例としては高分子物質及びろうが含まれる。有効成分はまた、適当な場合には上述の付形剤を一種又はそれ以上用いてミクロ被包形としてもよい。
本発明のデプレニル化合物の経目投与用の液体適用形状としては、薬学上容認可能なエマルジョン、ミクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤を含む。有効成分に加えて、液体投与形状では当分野で通常用いられる不活性の希釈剤を含めてもよく、この希釈剤には、例えば水等の溶媒や、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油脂(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物等の可溶化剤及び乳化剤がある。
不活性の希釈剤の他にも、経口用の本組成物には、例えば湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、スイートニング、調味料、着色剤、芳香剤及び保存剤等の補助剤を含めてもよい。
懸濁液は、有効なデプレニル化合物に加えて、例えばエトキシル基イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンのエステル、微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカント、並びにこれらの混合物等の懸濁剤を含んでいてもよい。
直腸又は膣投与用の本発明の薬剤の調合物を座薬として提供してもよく、この座薬は一種又はそれ以上の本発明のデプレニル化合物を、一種又はそれ以上の適した非炎症性の付形剤又はキャリヤと混合させることで調製することができるが、この付形剤又はキャリヤは、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、座薬用ろう又はサリチレートを含み、また、室温では固形であるが、体温では液体となるため直腸又は膣腔で溶けてデプレニル化合物を剥離させるものであろう。
経膣投与に適した本発明の調合物はまた、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡又は噴霧状の調合物であって、当分野で適切であると公知のキャリヤを含んだ調合物を含む。
本発明のデプレニル化合物の局所用又は経皮用投与に向けた適用形状は、粉末、噴霧、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ及び吸入剤を含む。有効化合物は滅菌状態で薬学上容認可能なキャリヤ、そして必要であればいかなる保存料、緩衝剤、又は推進剤と混合してもよい。
軟膏、ペーストクリーム、及びゲルは、本発明のデプレニル化合物に加えて、例えば動物性及び植物性脂肪、油脂、ろう、パラフィン、でんぷん、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はこれらの混合物などの付形剤を含んでいてもよい。
粉末及び噴霧は、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミドの粉末、又はこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。さらに噴霧は、例えばクロロフルオロ炭化水素のような通常の推進剤や、例えばブタン及びプロパンのような揮発性の不飽和炭化水素を含んでいてもよい。
経皮用パッチは、本発明の化合物の身体への供与量を調整できるという点で有利である。このような適用形状は、本デプレニル化合物を適した媒質中で溶解又は拡散させることで製造することができる。吸収促進剤をさらに用いれば、デプレニル化合物の皮膚の通過量を増加させることができる。このような通過率は、率調整膜を提供するか、あるいはデプレニル化合物をポリマーマトリックス状又はゲルとして拡散させることで調整可能である。本発明においては、さらに、パッチを含む器具を用いることでイオン導入又はその他の電気的方法によりデプレニル化合物を経皮的に供与できるが、このような器具は例えば、米国特許第4,708,716号及び第5,372,579号に述べられている。
眼用調合物、眼用軟膏、粉末、溶液、点眼薬、噴霧、等々もまた、本発明の範囲内にあるものとして考えられている。
腸管外投与に適した本発明の薬剤組成物は、一種又はそれ以上の本発明のデプレニル化合物を、一種又はそれ以上の薬学上容認可能の無菌等張性の水性又は非水性溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョンや、無菌粉末と組み合わせたものを含むが、この無菌粉末は使用直前に無菌の注入可能な溶液又は分散液に再構成してもよく、さらにこの無菌粉末に抗酸化剤、緩衝剤や静菌剤を含めても、あるいはこの調合物を被験者の血液と等張性にする溶質又は懸濁剤あるいは増粘剤を含めてもよい。
本発明の薬剤組成物に用いることのできる、適した水性及び非水性のキャリヤの例には、水、エタノール、ポリオル(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、等々)、及びこれらの適した混合物、オリーブ油などの植物性油脂、並びにオレイン酸エチルなどの注入可能な有機エステルが含まれる。適当な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材を用いたり、分散液の場合には粒子の大きさを所定値に維持したり、サーファクタントを用いることで維持することができる。
これらの組成物にはまた、保存料、湿潤剤、乳化剤及び分散剤などの補助剤を含めてもよい。微生物の活動を防止するには、様々な抗菌物質及び抗カビ剤、例えばパラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール、等々を含めるとより確実となろう。さらに、例えば糖類、塩化ナトリウム、等々の等張作用因子を組成物に含めることが望ましいであろう。さらに、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなど、吸収を遅らせる物質を含めることで、注入薬物の吸収時間を長くすることが可能であろう。
場合によっては、薬品の作用を長引かせるために、皮下又は筋肉注射から薬品の吸収を遅らせることが好ましい。これは、水溶性の乏しい、結晶質又は非晶質の物質の液体懸濁液を用いることで達成することができる。これにより、薬品の吸収率はその溶解率に左右されることとなるが、この溶解率は結晶の大きさ及び結晶の形状で左右されるものとしてよい。あるいは、腸管外投与した薬品の吸収を遅らせるには、薬品を油性のビヒクル中で溶解又は懸濁させても達成できる。
注入可能な蓄積成形品は、本デプレニル化合物のマイクロカプセルのマトリックスを、ポリラクチド−ポリグリコリドのような生分解性ポリマーに形成することで製造される。また、薬品のポリマーに対する比に応じて、そして使用したその特定のポリマーの性質に応じて、薬品の剥離率を調整することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)がある。蓄積注入調合物はまた、薬品を、生体組織に適合性のあるリポソーム又はミクロエマルジョン内に閉じ込めることで調製される。
本発明の化合物をヒト及び動物に対して薬剤として投与する場合には、単体で与えたり、あるいは、例えば0.01%から99.5%(より好ましくは0.1から90%)の有効成分を薬学上容認可能なキャリヤと組み合わせて含有した薬剤組成物として与えることができる。
本発明の調剤は、経口、腸管外、局所的、又は直腸を通じて与えてよい。また本調剤は各投与経路に適した形態で与えてもよいことはもちろんである。例えば錠剤又はカプセルの形態でも、注射、吸入、目薬、軟膏、座薬等々の形態で投与される。注射、温浸又は吸入による投与や、目薬又は軟膏による局所的投与、座薬による直腸投与である。注射(皮下又は腹腔内)あるいは局所的な眼への投与が好ましい。
ここで用いる「腸管外投与」及び「腸管外で投与する」という表現は、腸内及び局所的投与以外の、多くの場合注射による投与方法を意味し、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、気管内、皮下、表皮下、関節、被膜下、クモ膜下、脊髄及び胸骨内注射及び温浸を意味するが、これらに限定されるものではない。
ここで用いる「全身投与」、「全身的に投与する」、「末梢投与」及び「末梢に投与する」という表現は、化合物、薬品又はその他の物質を、被験者の全身に進入するように静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、気管内、皮下、表皮下、関節、被膜下、クモ膜下、脊髄及び胸骨内注射及び温浸を意味するが、これらに限定されるものではない。
ここで用いる「全身投与」、「全身的に投与する」、「末梢投与」及び「末梢に投与する」という表現は、化合物、薬品又はその他の物質を、中枢神経に直接投与する以外の方法により、被験者の全身に進入するように投与することを意味し、代謝及びその他の同様なプロセス、例えば皮下投与に準ずるものである。
これらの化合物は、治療目的のためにヒト及びその他の動物に投与してもよいが、それには、例えば噴霧による口腔、鼻腔投与、直腸、経膣、腸管外、槽内投与、及び、粉末、軟膏、点眼薬等による頬及び舌下を含む局所的投与を含むいかなる投与経路を経てもよい。
選択した投与経路に関係なく、本発明の化合物は、適した水化物形態及び/又は本発明による薬剤組成物中に用いることができるが、当業者に公知の通常の方法を用いて薬学上容認可能な適用形態に調製されるものである。
本発明による薬剤組成物中の有効成分の実際の適用レベルは、被験者に害を与えることなく、特定の被験者、組成、及び投与の形態から見て所望の治療上の応答をもたらすのに効果的な量の有効成分を得るよう、変更してもよい。
選択した適用レベルは様々な因子によって左右されるが、この因子には、使用した本発明による特定のデプレニル化合物の作用、又はエステルの作用、塩あるいはアミドの作用、投与の経路、投与時間、使用中の特定の化合物の排出率、治療期間、その特定のデプレニル化合物と組み合わせて用いた他の薬品、化合物及び/又は物質、被験者の年齢、性別、体重、状態、全身の健康状態及び以前の治療歴、等々、医療分野で公知の因子が含まれる。
当分野における通常の技術を有する医師又は獣医であれば、必要な薬剤組成物の効果的な量を決定し、処方することが容易に可能である。例えば、医師又は獣医は、薬剤組成中の本発明による化合物の適用量を、所望の効果を上げるのに必要な量よりも抑えて開始し、この適用量を、所望の効果が得られるまで次第に増やすことも可能である。
多くの場合、本発明のデプレニル化合物の適した一日当りの適用量は、治療効果を上げるには最も低い適用量の化合物量となるであろう。このような効果的な適用量は、通常、上述の因子により異なるであろう。一般的には、一被験者に対する本発明の化合物の腹腔内及び皮下適用量は、提示の抗緑内障効果のために用いる場合、一日当り、体重に対して約0.0001ミリグラム乃至約10ミリグラム/1キログラム、より好ましくは一日当り約0.001ミリグラム乃至約1ミリグラム/1キログラムの範囲内であろう。
また場合によっては、デプレニル化合物の効果的な一日当りの適用量を、2、3、4、5、6又はそれ以上に小分けした単位適用量の形態として、適した間隔を置きながら終日かけて分けて投与することが好ましいこともあろう。
本発明の化合物を単体で投与することも可能であるが、薬剤調合物(組成物)として本化合物を投与することが好ましい。
治療用の組成物は当分野で公知の医療用器具を用いて投与することができる。
例えば、ある好適な実施例では、本発明の治療用組成物を、例えば米国特許第5,399,163号、第5,383,851号、第5,312,335号、第5,064,413号、第4,941,880号、第4,790,824号又は第4,596,556号に開示された器具のようなニードルレス皮下注射用器具を用いて投与することができる。本発明において使用可能な公知のインプラント及びモジュールの例の中には、率を調製しながら小分け投薬するためのインプラントの可能なマイクロ温浸ポンプを開示した米国特許第4,487,603号、皮膚を通じて薬剤を投与するための治療用器具を開示した米国特許第4,486,194号、精確な温浸率で投薬を行うための医療用温浸ポンプを開示した米国特許第4,447,233号、継続的な投薬を行うためのインプラントの可能な可変フロー温浸装置を開示した米国特許第4,447,224号、複数の分割チャンバを有する浸透的投薬システムを開示した米国特許第4,439,196号、そして浸透的投薬システムを開示した米国特許第4,475,196号がある。これらの特許を参考文献としてここに編入する。このようなインプラント、投薬システム、及びモジュールは他にも数多く、当業者には公知である。
ある特定のデプレニル化合物は、被験者に対する投与後、少なくとも部分的に生体内で代謝されると考えられる。例えば、(−)−デプレニルは経口投与後、肝臓で代謝されて(−)−デスメチルデプレニル、並びに(−)−メタンフェタミン及び(−)−アンフェタミンに変化する。(−)−デプレニルの肝臓代謝は、プロアジフェン等のP450抑制薬の投与で抑制することができる。動物及び細胞培養研究室では、プロアジフェンの投与により、細胞死を防ぐ(−)−デプレニルの能力が落ちることになるが、(−)−デスメチルデプレニルの細胞救護作用を妨げることはない。このように、少なくとも(−)−デプレニルの少なくとも一つの代謝産物、多くの場合(−)−デスメチルデプレニルのことであるが、これが有効な化合物であると考えられる。現在では、(−)−メタンフェタミン及び(−)−アンフェタミンが、デプレニル化合物の細胞救護作用の阻害因子であると考えられる。また、モノアミンオキシダーゼ(MAO−A及びMAO−Bの両方を含むMAO)阻害作用が緑内障の治療に必要とはならないとも考えられる。MAO阻害作用がないことは、実際には、副作用の小さい薬品の提供につながるであろう。このように、いくつかの実施例では、デプレニル化合物の持つMAO阻害作用が低いか、あるいは、(例えば適したプロドラッグ又は調合物を用いて)MAO阻害作用を最小限にするよう投与することが好ましい。
上述の事項を鑑み、(−)−メタンフェタミン及び(−)−アンフェタミン等の阻害因子化合物への代謝を最小限に抑えながらも、(−)−デスメチルデプレニル等の有効化合物への代謝は可能であるという経路でデプレニル化合物を投与することが好ましい。有効化合物への代謝を、例えば視神経等の所望の作用域で行わせることができる。このように、有効化合物へと代謝されるプロドラッグは、本発明による方法では有用である。
特定のデプレニル化合物は、「ファーストパス効果」を減じる又は防ぐよう投与するとより大きな治療上の効験がある(例えばより少量の適用量で効果が出るなど)ことが判明している。従って、腹腔内又は特に皮下注射が好適な投与経路ということになる。好適な実施例ではデプレニル化合物は適用量を分割して投与されている。例えばデプレニル化合物を頻回(例えば律動的に)注射したり、調整を加えながらの温浸とすることができ、またこれらは上述のように一定でも計画的に変更してもよい。デプレニル化合物を経口投与した好適な実施例では、経口投与後の肝臓代謝量を減らすようデプレニル化合物を調製することができ、それにより治療効果を向上させている。
いくつかの実施例では、生体内で確実に正しく分散されるよう本発明のデプレニル化合物を調合することができる。例えば血液脳関門(BBB)は吸水性の高い化合物を数多く除外してしまう。本発明の治療用化合物がこの血液脳関門を確実に通過する(それが好ましい場合)ように、デプレニル化合物を、例えばリポソームに調合することができる。リポソーム製造方法としては、例えば米国特許第4,522,811号、第5,374,548号、及び第5,399,331号を参照されたい。このリポソームに、特定の細胞又は組織に選択的に運ばれる一種又はそれ以上の成分(目標成分)を含めることで、目標の薬品配給を行ってもよい(例えばブイ.ブイ.ラネイド著、(1989)臨床ジャーナル、薬物学、29:685を参照のこと)。代表的な目標成分には、葉酸塩又はビオチン(例えばロウ他による米国特許第5,416,016号を参照のこと)、マンノシド(ウメザワ他著、(1988)生化学及び生物物理学研究論文、153:1038)、抗体(ピー.ジー.ブロウマン他著、(1995)FEBS書、357:140: エム.オソイス他著、(1995)抗菌物質化学療法、39:180)、サーファクタントプロテインAレセプタ(ブリスコウ他著、(1995)米国生理学ジャーナル、1233:134)、gp120(シュライア他著、(1994)生物化学ジャーナル、269:9090)があるが、さらにケー.カイナネン及びエム.エル.ローカネン著、(1994)FEBS書、346:123、ジェー.ジェー.キリオン及びアイ.ジェー.フィドラー著、(1994)免疫法、4:273も参照されたい。ある好適な実施例では、本発明の治療用化合物はリポソームに調合され、より好適な実施例ではそのリポソームは目標成分を含んでいる。
以下の発明はさらに以下の例(実施例)で説明されるが、これらの例からさらに限定的に捉えられてはならない。本出願で引用されているすべての参考文献、係属中の特許出願及び公開特許出願の内容は参考としてここに編入されたものである。例で用いられた緑内障の動物モデル及び視神経の救護は容認されており、またこれらのモデルにおける効験の実証はヒトの場合の効験を予測するものであることに留意されたい。
[方法]
すべての動物はヘルシンキ宣言及び動物保護及び利用の指針原則に基づいて扱った。ハロタン及び亜酸化窒素による麻酔の下で、重さ200から300グラムの成長したストラーグ−ドーリーラットの8匹ずつの二群を定位固定装置に配置し、逆行性のトレーサであるフルオロ−ゴールド(FG、フルオロクローム社製)を3%で1.0ミクロリットル、各上丘の中心近傍に両方向に(ブレグマ座標は水平方向5.3mm、2mm、深さ4.5mm)定位固定した状態で注射した。注射は15分間かけて10ミクロリットルのハミルトン注射器で行った。ゆっくりとした注射を行ったのは、組織の崩壊を防ぐためであり、大量の薬液を用いたのは、各上丘(SC)の全長に拡散が行き渡るようにするためである(特定のブライアン構造に軸索を走らせるニューロンの細胞体をプリラベリングするためのFG注射の詳細及び根拠は、タットン他による文献((1991)神経科学書131、179−182)を参照のこと)。
ラットの網膜神経節細胞層(RGCL)に細胞体を配置させたニューロンのうち40から50%が視神経に軸索を走らせており、RGCであることが報告されている(コーウェイ他著、(1979)調査、脳研究、35、457−64; ペリー ブイ.エイチ.著(1981)神経科学、6、931−44:及びリンデン他著、(1989)脳研究272、145−149)。ラットのRGCLの残りの細胞体は、視神経まで延びていない変位したアマクリン細胞であることが示されている(ペリー ブイ.エイチ.著、(1981)神経科学 6、931−44)。ラットでは大半のRGC(>95%)が軸索をSCに走らせ、10%がさらに外側膝状体に分枝を走らせている(コーウェイ他著、(1979)調査、脳研究、35、457−64)。従って、上丘内へのFG注射は、上丘に延びるRGCの細胞体(RGCSC)を逆行的にラベル付けするが、RGCLのうち変位したアマクリンはラベル付けしないことが予測されるため、RGCSCを明白に判別する方法となる。
4日間かけてFGをRGCSC細胞体へ逆行的に運ばせた後、このラットの残りの視神経を露出させて、デュモン5番の鉗子の先端で眼球のすぐ裏側の神経を10秒間はさんで圧挫した。中央の網膜動脈を避けるよう注意が払われた。各神経は同じ箇所で3回ずつ圧挫された。圧挫後、手術用顕微鏡を用いて神経を検査し、神経の軸索構成部分が、破壊されていない硬膜鞘のとりまく、二つの明白に分かれた断端に分割されていることを確認した。網膜動脈の開存性は検眼鏡査法で直接確認した。
8匹のラットから成る一群は、腹腔内(IP)注射により(−)−デプレニル(1ミリグラム/キログラム)を2日ごとに14日間、視神経圧挫の日をを初日として投与された。8匹のラットから成る残りの群は同じ日程で食塩水のIP注射を受けた。視神経の圧挫から14日後では、16匹のラットをすべて過量のソムノトールにより安楽死させ、リン酸緩衝液中4%のパラホルムアルデヒドで心臓を介して灌流した。脳及び網膜は20%のスクロースに24時間液浸させた後、摂氏マイナス70度のメチルブタンで凍結させた。連続する10ミリメートルの断面をこの動物の上部脳幹及び間脳から明り取り、蛍光顕微鏡検査法で観察してFGの定位固定注射を行った位置及び範囲を判定した。また連続する5ミリメートルの断面を網膜から切り取り、三つ目の断面毎にニッスル染色を施した。さらに低いレベルのFG蛍光をニューロンの細胞体又は突起で検出するために、FGでラベリングした脳断面及び網膜断面をハママツ社製の増感カメラで検査することで、影像分析ソフトウェア(ユニバーサルメタモーフ社製)で制御したマトロックス社製のフレームグラバを用いつつ蛍光像をデジタル化することができた。こうして、定位固定注射域から得た断面及び各網膜から得た断面にFGを含んだ状態のニューロン細胞体のコンピュータ映像を生むことができた。
各網膜から得た連続断面から約25の断面を無作為に選択した。連続断面のうち、断面長が6ミリメートルを越えていた中間の70%だけから断面を選択した。RGCL中のニッスル染色した細胞体を、ライツ社製オルトプラン顕微鏡で油脂液浸して1000倍に拡大して計数した。RGCL細胞体の数は明確な核を含むもののみ計数した。各断面の神経節細胞層の横断面の長さは、網膜の断面像を、CCDカメラ(デイジ社製)及びIPPLUS2.1ソフトウェア(メディアサイバーネティックス社製)を用いてコンピュータに転送して計測した。網膜横断面の1ミリメートル長当りのRGCLニューロン細胞体(RGCLncbs)の数を計算して、四つの損傷/治療群(未圧挫−食塩水、未圧挫−デプレニル、圧挫−食塩水及び圧挫−デプレニル)の各々毎にプールした。
残った二つの連続した網膜断面の一つから同様の群の断面を無作為に選択した。これらの断面を軽くニッスル染色を施してフルオロマウントに載せ、ニッスル染色したRGCLニューロン細胞体の数を明視野顕微鏡検査法で、そしてFGを含んだRGCLニューロン細胞体の数を蛍光顕微鏡検査法を用いて同一の網膜野から計数した。ニューロンについてのニッスル基準に合致すると共にFGを含んだRGCLニューロン細胞体の数を、明視野検査法と蛍光検査法とを前後に切り換えながら行うことで判定した。各断面におけるFGを含んだ細胞体/ニッスル染色したニューロン細胞体の比を用いてRGCSCであったRGCLニューロン細胞体の比率を判定した。
それまでの研究では、RGCの密度は、網膜辺縁での1平方ミリメートル当り1600から、中心域近傍数カ所での1平方ミリメートル当り2500へと幅があることが示されている(ペリー ブイ.エイチ.著、(1981)神経科学 6、931−44)。計数した断面は各網膜の幅の約70%にわたるため、これらの断面が多様な比率の網膜中央域及び辺縁域を含んだものとなっていることが予測されよう。その結果、異なるニッスル染色断面について、1平方ミリメートル当りのNGCLニューロン細胞体数値が幅広い範囲で得られ、ニッスル染色した数と、FGを含んだ細胞体でRGCSCであると判別される数との間で際立った違いが見られるであろう。従って、細胞体数の分布が各実験群についてプールされた数値から判定された。これらの分布における何らかの差の統計上の重要性を判断するために、各断面毎の計数を単一の数値として取り扱い、コルモゴロフースミノフテスト(シーゲル エス.著、行動科学のための非母数統計学、出典、ニューヨーク、マグローヒル書籍社、1956:127−136)を用いて、四つの異なる実験群を対にして比較した。コルモゴロフースミノフテストは、基になる二項分布を想定しない、あるいは、数値が相互に直線的に関係しているとは想定しない非母数テストである。この方法は幅広く分布したデータを比較するには最適である(例えばジュー他著(神経学の研究126、233−246)による文献を参照すると、このテストを利用して多数の顕微鏡断面から得てプールした数値の差の重要性を判断している)。
FG注射後18日目にSCを通じて得られた前方断面の増強された蛍光像を検査した。SCのすべての層の細胞体及び突起がFGでラベル付けされていることが判明した。比較的に大量の注射量のために、FGによるラベリングが両方のSCの全吻尾長にわたって見られ、さらに外側膝状体の最吻部を含む脳幹及び間脳構造近傍まで延びていた。このことは、SCに延びるRGCの軸索は、その全てでないにしても大部分がFGを取り込み、その蛍光標識を軸索の網膜細胞体まで運んだことを示している。単一の網膜断面の同じ網膜野を、干渉対比顕微鏡検査法及び蛍光顕微鏡検査法を交互に用いて見たときの顕微鏡写真は、ニッスル染色した、及び、FGにより蛍光した、典型的なRGCSCを示していた。
図1は、四つの実験群についてのRGCLニューロン細胞体の数の分布を示したボックスプロットであり、一断面当りの数、又は、食塩水で処理した未圧挫の群で取った平均値に対する細胞のパーセンテージを示した表である。未圧挫−食塩水群の分布(48.35+/−10.75/mm)と未圧挫−デプレニル群の分布(48.39+/−8.48/mm)との間に統計学的な差異はなかった(p>.05)。未圧挫の食塩水群の分布は、圧挫した食塩水群の分布(22.70+/−7.44/mm、p<0.0001)及び圧挫したデプレニル群の分布(32.60+/−9.94、p<0.01)とは大きく異なっていた。重要なことは、圧挫したデプレニル群の分布が、圧挫した食塩水群の分布より著しく大きな数値に移行していたことである(p<.001)。つまり、圧挫した食塩水中網膜群のRGCL中のニューロン細胞体/mmの数は、未圧挫の食塩水の網膜では平均値である46%まで減り、(−)−デプレニル処理によりこの数値は平均値65%まで増加するということである。もし、かつて報告されたように、ラットのRGCLのニューロンの40から50%が視神経まで軸索を走らせておらず、この圧挫によって損傷を受けていないのであれば、これらの数値は、14日目のRGC生存率が、圧挫した食塩水中網膜の場合では10%未満、そして圧挫したデプレニル中網膜の場合ではおよそ30から40%の生存率を示すこととなる。
RGCL中の細胞体の数をニッスル及びFGを組み合わせて計数することが、この層のRGCの比率の推算として信頼できるかどうかを判定すべく、ニッスル染色した細胞体の数と、FGでラベル付けした細胞体の数とをx及びy値として、損傷度及び処理法の異なる網膜の異なる部分から得られた、長さの異なる網膜断面について表にした(図2)。ニッスル計数及びFG計数は、未圧挫食塩水、未圧挫デプレニル、及び圧挫デプレニルの網膜群の断面長さ又は位置に関係なく独立して直線的に共変しており、回帰係数はそれぞれ0.98、0.96及び0.90であり、y軸はゼロ近傍を横切っていることが分かった。勾配は未圧挫食塩水(0.478+/−0.021)及び未圧挫デプレニル網膜群(0.379+/−0.021)とで大差(p>.05)はなかった。圧挫デプレニル群(0.219+/−0.019)の勾配は未圧挫食塩水及び未圧挫デプレニル群からは著しく異なっていた(p’s<0.0001)圧挫食塩水網膜中のFGでラベル付けされた細胞体の数は大変低かった(平均0.66/mm)ため、このデータを直線的関係に適合させることは有効ではなかった。
FGでラベル付けされた細胞体のニッスル染色した細胞体に対する比の平均値は、未圧挫食塩水群では0.425+/−0.045、未圧挫デプレニル群では0.388+/0.053、圧挫食塩水群では0.003+/−0.01、そして圧挫デプレニル群では0.245+/−0.055であった。従って、未圧挫食塩水の結果及び未圧挫デプレニルの結果をプールしていくと、これらのデータから、未圧挫の視神経を持った網膜のRGCL中のニューロン細胞体のおよそ40.7%がSCに軸索を走らせていたことが推測される。この結果は、ラットのRGCL中のニューロンの約40から50%は、視神経に軸索を走らせるRGCであり、ラットのRGCの95%を越えるものがSCに軸索を走らせているとするそれまでの報告と一致している。
RGCLニューロン細胞体の数と、FGでラベル付けされた細胞体の比率を組み合わせて、未圧挫の食塩水中網膜での分布の平均値に対するパーセンテージでRGCSCの分布を判定した(図3)。、未圧挫の食塩水RGCSC群の分布(100.0+/−22.2%)と未圧挫の(−)−デプレニルRGCSC群の分布(87.0+/−15.2%)との間に大きな差(p>.05)はなかった。対照的に、圧挫食塩水RGCSC群(3.0+/−1.0%,p<.0001)及び圧挫(−)−デプレニルRGCSC群(36.9+/−11.2%,p<.0001)は未圧挫の食塩水RGCSC群とは異なる分布を見せていた。圧挫(−)−デプレニルRGCSC群における生存率の増加は、圧挫食塩水RGCSC群からの著しい違いを見せていた(p<.001)。
[均等物]
当業者であれば、ごく通常の実験を用いるのみで、ここに説明した発明の具体的実施例に対する均等物を数多く認識又は確認できるであろう。このような均等物は以下の請求の範囲の包含するものとして意図されている。
四つの実験群の網膜神経節細胞層ニュートロン細胞体(RGCLncbs)の数の分布のボックスプロットであり、デプレニル治療法により視神経圧挫後のニュートロン生存率が増加していることを示す。 様々な長さの網膜断面について、ニッスル染色した細胞体及びFGでラベル付けした細胞体の数を示す図であり、網膜神経節細胞層(RGCL)中のニューロン細胞体はSCに軸索を走らせていることを示す。 上丘(RGCSC)まで延びる生存網膜神経節細胞の分布を、食塩水処理した未圧挫の網膜に対するこの分布のパーセンテージで示した図であり、デプレニル治療法により、視神経圧挫後のRGCSCの生存率が増加していることを示す。

Claims (20)

  1. 被験者の緑内障を治療する方法であって、治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与することを含む方法。
  2. 前記デプレニル化合物の構造が
    Figure 2009001591
    で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、一重結合、アルキレン、又は−(CH)n−X−(CH)mであり、ただしここでXはO、S、又はN−メチルであり、またmは1又は2であり、そしてnは0、1、又は2であり、 Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル又はアラルキルであり、 Rは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、 Rは、C−Cシクロアルキル又は −C≡CHであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩である請求項1に記載の方法。
  3. が生体内で分離可能な基である、請求項2に記載の方法。
  4. が水素である、請求項2に記載の方法。
  5. がアルキルである、請求項2に記載の方法。
  6. がメチルである、請求項5に記載の方法。
  7. がメチルである、請求項2に記載の方法。
  8. がメチレンである、請求項2に記載の方法。
  9. がアリルである、請求項2に記載の方法。
  10. がフェニルである、請求項2に記載の方法。
  11. がメチレンである、請求項2に記載の方法。
  12. が −C≡CHである、請求項2に記載の方法。
  13. デプレニル化合物の構造が
    Figure 2009001591
    であり、Rが、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルである、請求項2に記載の方法。
  14. デプレニル化合物の構造が
    Figure 2009001591
    で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、結合又はメチレンであり、 Rは、アリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩である請求項2に記載の方法。
  15. デプレニル化合物の構造が
    Figure 2009001591
    で表され、このとき Rは、水素又はアルキルであり、 Rは、結合又はメチレンであり、 Rは、アリル又はアラルキルであり、あるいは R及びR−Rが結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、並びに Rは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そして薬学上容認可能なその塩である、請求項2に記載の方法。
  16. デプレニル化合物の構造が、
    Figure 2009001591
    で表され、このとき、 Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニルであり、 Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル、−CF又はアジドのいずれかからそれぞれ個別に選択された置換基であり、 nはゼロ又は1から5までの整数であり、 そして薬学上容認可能なその塩である、請求項2に記載の方法。
  17. デプレニル化合物が(−)−デプレニルである、請求項1に記載の方法。
  18. デプレニル化合物が(−)−パルギリンである、請求項1に記載の方法。
  19. デプレニル化合物が(−)−デスメチルデプレニルである、請求項1に記載の方法。
  20. デプレニル化合物の容器と、治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与するための指示書とを含む器具。
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