JP2008501020A - ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニスト - Google Patents

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Abstract

ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニストおよびその使用方法が提供される。

Description

本発明は8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンの第三アルコール誘導体、その医薬組成物、および呼吸器のムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の治療におけるその使用に関する。
末梢および中枢神経系のコリン作動性ニューロンより放出されるアセチルコリンは、2つの主たるクラスのアセチルコリン受容体−ニコチン性およびムスカリン性アセチルコリン受容体との相互作用を介して、多種の生物学的プロセスに影響を与える。ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)は、7回膜貫通ドメインを有するG−蛋白結合受容体のスーパーファミリーに属する。M−Mと称される、mAChRの5種のサブタイプがあり、各々、別個の遺伝子の産物である。これら5種のサブタイプは、各々、独特な薬理学的特性を示す。ムスカリン性アセチルコリン受容体は、脊椎動物の組織に広く分布しており、これらの受容体は生命維持に不可欠な多くの機能を媒介する。ムスカリン性受容体は阻害作用および興奮作用の両方を介在しうる。例えば、気道に見られる平滑筋では、MmAChRは収縮応答を介在する。報文として、出典明示により本明細書の一部とする、Caulfield(1993 Pharmac. Ther. 58:319−79)を参照のこと。
肺の中で、mAChRは、気管および気管支の平滑筋、粘膜下腺、および副交感神経節に局在化している。ムスカリン性受容体の密度は副交感神経節にて最大であり、ついでその密度は粘膜下腺から、気管、ついで気管支平滑筋にかけて減少する。ムスカリン性受容体は肺胞にはほとんど存在しない。mAChRの肺における発現および機能の報文として、FryerおよびJacoby(1998 Am J Respir Crit Care Med 158(5、pt 3) S 154−60)を参照のこと。
3つのサブタイプのmAChR、M、MおよびMのmAChRが、肺にて重要な役割を果たすと同定された。気道平滑筋上に局在化するMmAChRは筋収縮を媒介する。MmAChRが刺激されると、刺激性G蛋白Gq/11(Gs)の結合を介してホスホリパーゼC酵素が活性化し、ホスファチジルイノシトール−4,5−ビスホスフェートが放出され、収縮性蛋白のリン酸化が生じる。MmAChRは肺粘膜下腺でも見られる。この集団のMmAChRの刺激は粘液分泌をもたらす。
mAChRは気道平滑筋上のコリン作動性受容体集団の約50−80%を構成する。その正確な機能は未だ不明であるが、cAMP生成の阻害を介してカテコールアミンが関与する気道平滑筋の弛緩を阻害する。ニューロンMmAChRは節後性副交感神経に局在化する。ニューロンMmAChRは、正常な生理学的状態の下、アセチルコリンの副交感神経からの放出を厳格に管理する。阻害性MmAChRもまた、ある種の肺の交感神経にあることが証明された。これらの受容体はノルアドレナリンの放出を阻害し、かくして交感神経の肺への伝達が減少する。
mAChRは神経伝達を亢進する機能を有する肺副交感神経節にて見られる。これらの受容体は末梢肺実質にも局在化しているが、その肺実質での機能は不明である。
ムスカリン性アセチルコリン受容体の肺での機能不全が種々の病態生理学的状態にて注目されている。特に、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)においては、炎症性症状が、肺平滑筋を供給し、迷走神経刺激の後のアセチルコリン放出の増加を惹起する、副交感神経における阻害性Mムスカリン性アセチルコリン自己受容体機能の喪失をもたらす(Fryerら、1999 Life Sci 64 (6-7)449-55)。このmAChRの機能不全はMmAChRの刺激の亢進によって媒介される気道過敏性および気道過敏反応性をもたらす。かくして、強力なmAChRアンタゴニストの同定はこれらmAChR介在病態の治療薬として有用であろう。
COPDは、慢性気管支炎、慢性細気管支炎および気腫を含む、進行性の種々の健康の問題を包含する、あいまいな語であり、世界における死亡および罹患の主な原因である。喫煙はCOPD発病の主な危険因子であり;米国だけで約5000万人が喫煙しており、一日に推定3000人が癖になっている。その結果、COPDは2020年までに世界的規模の健康負担として上位5位にランクされると考えられる。抗コリン作用剤の吸入療法が、最近になって、COPDの一次治療としての「判断基準」であると考えられている(Pauwelら、2001 Am. J. Respir. Crit. Care Med. 163: 1256-1276)。
気道過敏性疾患の治療に対する抗コリン作動性療法の使用を支持する立派な証拠があるにも拘わらず、肺の適用症に病院にて利用可能な抗コリン作動性化合物は相対的にはほとんどない。さらに詳細には、米国では、イプラトロピウムブロミド(Ipratropium Bromide(Atrovent(商品名);およびCombivent(商品名)、アルブテロールとの併用))が、気道過敏症の治療用に現在販売されている吸入専用の抗コリン作動剤である。この化合物は強力な抗ムスカリン作動剤であるが、作用時間が短く、COPD患者に緩和を与えるには一日に4回もの回数投与する必要がある。ヨーロッパおよびアジアでは、長期作用性の抗コリン作動性チオトロピウムブロミド(Tiotropium Bromide(Spiriva(商品名)))が最近になって承認されたが、この製品は米国では現在のところ利用できない。かくして、長期間にわたって作用するmAChRでの遮断惹起能を有し、喘息およびCOPDなどの気道過敏症の治療のために一日一回の投与が可能である、新規な化合物に対する要求がある。
mAChRは体中に広く分布しているため、抗コリン作動剤を気道に局部的におよび/または局所的に適用しうることは特に有利であり、利用されるべき薬物の用量をさらに少なくすることも可能である。さらには、長期に及ぶ作用期間を有する、特に受容体で、あるいは肺で保持される、局所的に活性な薬物を設計できることは、全身性抗コリン作動剤の使用で認められ得る望ましくない副作用の回避が可能である。
本発明は、ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)介在疾患(アセチルコリンがmAChRに結合するところの疾患)の治療方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明はまた、その必要とする哺乳動物においてアセチルコリンとその受容体との結合を阻害する方法であって、上記した哺乳動物に有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法に関する。
本発明はまた、式(I)の新規な化合物、および式(I)の化合物および医薬担体または希釈体を含む医薬組成物を提供する。
本発明の化合物塩は、式(I):
Figure 2008501020
[式中、
表示される側鎖はエンドまたはエキソ配向のいずれであってもよいが、エンド配向であることが好ましく、
R1およびR2は、独立して、結合手、水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アルケニル、(C−C)アルキル(C−C)シクロアルキル、(C−C10)アルキル−アリール、(C−C10)アルキル−OH、(C−C)アルキル−CN、(C−C10)アルキル−ハロゲン、(C−C)アルキル−CF、(C−C)アルキル−アルコキシおよび(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル−OCHからなる群より選択され;
R3およびR4は、独立して、好ましくは炭素数1ないし6の直鎖または分岐鎖低級アルキル基、炭素数5ないし6のシクロアルキル基、炭素数6ないし10のシクロアルキル−アルキル、2−チエニル、アリール、置換されていてもよいアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有する置換されていてもよいヘテロアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロシクロアルキル、および炭素数6ないし10でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロシクロアルキル−アルキルからなる群より選択され;
Yはヒドロキシ(−OH)またはシアノ(−CN)であり;および
X−はN原子の正荷電と結合する生理学的に許容されるアニオンであり、X−はクロリド、ブロミド、ヨーダイド、ヒドロキシド、サルフェート、ニトレート、ホスフェート、アセテート、トリフルオロアセテート、フマレート、シトレート、タートレート、オキサレート、スクシネート、マンデレート、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネートを包含するが、限定されるものではない]
で示される構造式を有する。
本発明の代表例として、
2−[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジ−2−チエニルエタノール;
3−[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−2,2−ジ−2−チエニルプロパンニトリル;
2−[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジフェニルエタノール;
2−[(7−エキソ)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジ−2−チエニルエタノール;
(7−エンド)−7−(2−ヒドロキシ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンヨーダイド;
(7−エンド)−7−(2−シアノ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンブロミド;
(7−エンド)−7−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンヨーダイド;および
(7−エキソ)−7−(2−ヒドロキシ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンブロミド.
が挙げられる。
式(I)の化合物は、そのいくつかを下記のスキームにて説明する、合成例を適用することで得ることができる。これらのスキームにて提供される合成は、反応性を有し、適宜保護された置換基を利用して下記の反応での適合性を得る、種々の異なるRx基(X=1、2)を有する式(I)の化合物を製造するのに適用可能である。その場合、置換基を脱保護することで一般に開示されている特性の化合物を得る。該スキームは式(I)の化合物だけを示すが、これは例示を目的とするにすぎない。
Figure 2008501020
スキーム1に示されるように、式(I)の望ましい化合物(Y=OH)は、エステル1と過剰量の有機リチウムまたはグリニャール試薬との反応を介して調製されうる。第三窒素とメチルヨーダイドまたはメチルブロミドのいずれかとの反応により式(I)の化合物が得られる。
所望の[3.3.1]二環式エステル1は、ケトン2より出発するスキーム2に示される反応式により調製され得る。2および関連化合物の調製は、Zirkle(Zirkle, C. L.ら、J. Org. Chem. 1961、26、395-407)により報告されている。とにかく、2をジエチル(シアノメチル)ホスホネートおよび水素化ナトリウムを用いてホーナー−エモンズ(Horner-Emmons)反応に付し、アルケン3を得た。アルケン3を水素化してニトリル4を得た。その後、4を加水分解および系内にてエステル化に付し、エステル1を得た。
Figure 2008501020
別法として、エステル1のエキソ異性体はスキーム3に示されるように製造され得る。具体的には、アルケン3をMeOH中のマグネシウムを用いる溶解金属還元に付し、側鎖をエキソ配向させる。ついで、ニトリルをスキームにて示されるように加水分解してエステル化し、エキソエステル6を得る。スキーム1に示される反応スキームと同様のスキームに従って、エステル6をさらに操作し、エキソ側鎖を有する式(I)の化合物を得る。
Figure 2008501020
スキーム1に示される第三アルコールはワン−ポット操作で第三ニトリルに変形され得る。具体的には、第三アミン7をAlClと、ついでシアン化トリメチルシリル(TMSCN)との連続的処理に付し、ニトリル8を得る。ついで、8を臭化メチルと反応させて第四アミン塩9を得る。
Figure 2008501020
合成例
本発明を実施例を用いて説明する。かかる実施例は単なる例示であり、何ら本発明の範囲を限定するものではない。特記しない限り、出発物質はすべて業者より入手し、さらに精製することなく使用した。温度はすべて℃で示す。アルドリッチより無水溶媒を入手した。薄層クロマトグラフィー(t.l.c.)はシリカ上でなされた。フラッシュクロマトグラフィーは、特記しない限り、指示溶媒でのEMD(メルク)9385 40−63dシリカゲル(230−400メッシュ)を用いるスチル(Still)プロトコル(Still, W.C.ら、J. Org. Chem. 1978, 43, 2923-2925)に従って行われた。H NMRスペクトルはすべて400MHz装置で測定した。分析用LC/MSは以下の条件下でなされた:
・液体クロマトグラフィーシステム:SCL−10AコントローラーおよびデュアルUV検出装置を備えた島津LCシステム
・オートサンプラー:Valco six port injectorを備えたリープCTC
・カラム:1mmx40mm、Aquasil(C18)
・流速:0.3mL/分
・注入量:2μl
・温度:室温
・溶媒: A:0.02%トリフルオロ酢酸/水
B:0.018%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル
・勾配(線状): 時間(分) 期間(分) A% B%
0.00 0.00 95 5
0.00 0.01 95 5
0.01 3.20 10 90
3.21 1.00 10 90
4.21 0.10 95 5
4.31 0.40 95 5
(±)−(9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イリデン)エタンニトリル(3)
ジエチル(シアノメチル)ホスホネート(2.08mL、12.9ミリモル)を、アルゴン下、室温にて、2.33分にわたって95%NaH(325mg、12.9ミリモル)の無水THF(24mL)中攪拌スラリーに滴下した。40分間攪拌した後、2(1g、6.44ミリモル)のTHF(8mL)中溶液を一度に添加した。攪拌を22時間続け、その後でMeOH(2mL)を一度に添加した。該混合物を減圧下で濃縮し、HClの1M溶液(10mL)を添加した。該混合物をEtOAc(2x5mL)で抽出し、合した有機層を飽和KCO(1x3mL)で洗浄した。TLCで測定したところ、これらの有機層は3を含有した。この酸性の水層を6M NaOH(2.5mL)で塩基性にし、EtOAc(4x5mL)で抽出した。有機層をすべて合し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。3の1H NMR(CDCl)は汚染物の存在を示したが、該物質は反応式の次の工程を続行するのに適する純度であった。
LC/MS ESI R 0.26分 MH 179.2
[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]アセトニトリル(4)
MeOH(4mL)を、アルゴン下、3(300mg、1.68ミリモル)および10%Pd−C(18mg、0.0168ミリモル)の混合物に添加し、フラスコを15分間Hのバルーンでパージした(注意:十分なパージを確保するために、4インチのニードルを介してHを反応フラスコに導入し、そのニードルの先端を反応混合物の真上に置いた)。該反応物を室温で2日間攪拌し、反応混合物をセライト521のパッドを介して濾過した。フィルターケーキをMeOH(4x5mL)ですすぎ、合した濾液を減圧下で濃縮した。残渣を別の10%Pd−C(18mg、0.0168ミリモル)とアルゴン下で合し、MeOH(4mL)を添加した。反応フラスコを上記したようにHでパージし、該反応物を室温で30時間攪拌した。該反応物を上記のように再び濾過し、その反応物をH下で18時間10%Pd−C(89mg、0.084ミリモル)ともう一度処理した。該反応混合物を上記のように濾過し、合した濾液を減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させ、265mg(87%)の4を得た。1H NMR(CDCl)の4は汚染物の存在を示したが、該物質は反応式の次の工程を続行するのに適する純度であった。
エチル[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]アセテート(1)
4(265mg、1.47ミリモル)の濃塩酸(3mL)中溶液を攪拌しながら2時間加熱還流した。EtOH(10mL)を添加し、攪拌を12時間続けた。反応物を減圧下で濃縮し、NaOH(1.6g)およびHO(2mL)を添加した。該混合物をNaOHが溶解するまで攪拌し、該混合物をEtOAc(1x5mL)で抽出した。LC/MCによれば、この有機層は1の中間体のカルボン酸だけを含有し、1を全く含まなかった。水層を濃塩酸(2mL)で酸性にし、有機層と合して減圧下で濃縮した。残渣をHCl/EtOHの2M溶液(5mL)に溶かし、室温で4日間攪拌した。該反応物を減圧下で濃縮し、飽和KCO(3mL)とEtOAc(5mL)の混合物を添加した。固体を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(4x5mL)ですすいだ。合した濾液を飽和NaCl(1x2mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮して174mg(52%)の1を得た。1H NMR(CDCl)により測定された1の純度は反応式の次の工程を続行するのに十分であると考えられた。
LC/MS ESI R 1.20分 MH 228.2
[(7−エキソ)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]アセトニトリル(5)
Mg(0)(1.09g、44.9ミリモル)を、アルゴン下、3(200mg、11.35ミリモル)のMeOH(11mL)中溶液に添加した。反応物を0℃(浴温度)に冷却し、室温までゆっくりと加温した。15時間後、MeOH(10mL)を加え、つづいて濃HCl(10mL)を少しずつ加えた(発熱)。すべての固体が溶解するまで反応物を室温で攪拌した。減圧下でMeOHを除去し、セライト521(8g)を添加した。NaOH(6g)を加え、該NaOHが溶解するまで該混合物を攪拌した。EtOAc(20mL)を加え、固体を濾過した。濾過ケーキをEtOAc(4x15mL)ですすぎ、合した濾液を飽和NaCl(2x5mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。生成粗製物(100mg)を0.5%MeOH/EtOAcで溶出する中性アルミナ(20g;アルドリッチ、60Å)上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、32mg(16%)の5を得た。
LC/MS ESI R 0.85分 MH 181.0
エチル[(7−エキソ)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]アセテート(6)
5(32mg、0.178ミリモル)の濃HCl(1mL)中溶液を攪拌しながら2時間加熱還流した。ついで、EtOH(3mL)を添加し、攪拌を室温で12時間続けた。EtOHを減圧下で除去し、NaOH(0.8g)およびHO(2mL)を添加した。該混合物をNaOHが溶解するまで攪拌し、水層をEtOAc(1x5mL)で抽出した。LC/MCによれば、この有機層は6の中間体のカルボン酸だけを含有し、6を全く含まなかった。水層を濃塩酸(2mL)で酸性にし、有機層と合して減圧下で濃縮した。残渣をHCl/EtOHの2M溶液(5mL)に溶かし、室温で4日間攪拌した。該反応物を減圧下で濃縮し、飽和KCO(3mL)とEtOAc(5mL)の混合液を添加した。固体を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(4x5mL)ですすいだ。合した濾液を飽和NaCl(1x2mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮して34mg(84%)の6を得た。1H NMR(CDCl)により測定された6の純度は反応式の次の工程を続行するのに十分であると考えられた。
LC/MS ESI R 0.87分 MH 228.0
実施例1:2−[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジ−2−チエニルエタノール
1(167mg、0.735ミリモル)の溶液をTHF(1.8mL)中溶液として攪拌しながら2−チエニルリチウムのTHF中1M溶液(2.9mL、2.9ミリモル)に−30℃(浴温度)アルゴン下で滴下した。該反応物を室温で5時間攪拌し、つづいて直ぐにHO(3mL)を添加した。層を分離し、水層をEtOAc(3x2mL)で抽出した。合した有機相を飽和NaCl(1x1mL)で洗浄し、乾燥させて(NaSO)、減圧下で濃縮した。生成粗製物を5%MeOH/CHCl(600mL)で、つづいて10%MeOH/CHCl(300mL)で溶出するシリカゲル(20g)上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、174mg(68%)の実施例1の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.28分 MH 350.0
実施例2:3−[(7−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−2,2−ジ−2−チエニルプロパンニトリル
AlCl(237mg、1.79ミリモル)を2ドラムバイアル中の実施例1(125mg、0.358ミリモル)のジクロロエタン(7.2mL)中スラリーに添加した。該バイアルをテフロンで裏処理したスクリュキャップで密封し、該反応物を室温で10分間攪拌した。ついで、TMSCN(0.24mL、1.79ミリモル)を添加し、該バイアルを再び密封し、反応物を85℃(浴温度)で20時間攪拌した。該反応物を室温で10分間攪拌し、さらなる部分のAlCl(237mg、1.79ミリモル)を添加した。攪拌を10分間続け、その後直ぐにさらなる部分のTMSCN(0.24mL、1.79ミリモル)を添加した。反応物を85℃で40時間攪拌し、該反応物を攪拌しながら飽和KCO/EtOAc(35mL)の2.5:1の混合液に注いだ。黒色沈殿物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3x5mL)ですすいだ。濾液の層を分離し、水層をEtOAc(3x5mL)で抽出した。合した有機層を乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。生成粗製物2%MeOH/CHCl(150mL)で、つづいて5%MeOH/CHCl(100mL)で溶出するシリカゲル(8g)上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、49mg(38%)の実施例2の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.72分 MH 359.2
実施例3:2−[(3−エンド)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジフェニルエタノール
化合物1(270mg、1.19ミリモル)をTHF(6mL)に溶かし、実施例1の操作に従って、フェニルリチウムのシクロヘキサン/EtO(7:3)中1.5M溶液(3.2mL、4.76ミリモル)で処理した。その生成粗製物をCHCl中MeOH(0.5%NHOH含有)(0ないし10%勾配)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、218mg(54%)の実施例3の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.58分 MH 338.4
実施例4:2−[(7−エキソ)−9−メチル−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノン−7−イル]−1,1−ジ−2−チエニルエタノール
6(31mg、0.136ミリモル)の溶液をTHF(1mL)中溶液として攪拌しながら2−チエニルリチウムのTHF中1M溶液(0.54mL、0.54ミリモル)にアルゴン下−30℃(浴温度)にて滴下した。該反応物を室温で5時間攪拌し、その後直ぐにHO(2mL)を添加した。層を分離し、水層をEtOAc(3x1mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl(1x1mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。その生成粗製物を5%MeOH/CHCl(200mL)で、つづいて7%MeOH/CHCl(100mL)で、ついで10%MeOH/CHCl(100mL)で溶出するシリカゲル(8.5g)上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、37mg(78%)の実施例4の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.46分 MH 350.0
実施例5:(7−エンド)−7−(2−ヒドロキシ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンヨーダイド
実施例1(43mg、0.123ミリモル)およびMeI(0.15mL、2.46ミリモル)のCHCl/CHCNの混合液(2:1、1.5mL)中溶液を室温で1時間攪拌した。該反応物を減圧下で濃縮し、残渣をEtO(2x2mL)でトリチュレートした。洗浄物を濾過し、合した固体残渣を高真空下で乾燥させ、31mg(52%)の実施例5の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.70分 MH 373.0
実施例6:(7−エンド)−7−(2−シアノ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンブロミド
MeBrのtert−ブチルメチルエーテル中2M溶液(1.37mL、2.73ミリモル)を実施例2(49mg、0.137ミリモル)のアセトン(1mL)中溶液に添加した。該反応物を室温で4.5日間攪拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残渣をEtO(4x1mL)でトリチュレートした。洗浄物を濾過し、合した固体残渣を高真空下で乾燥させて45mg(72%)の実施例6の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.57分 MH 362.4
実施例7:(7−エンド)−7−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンヨーダイド
実施例2の一般的操作に従って、実施例3(112mg、0.33ミリモル)をCHCl(6.6mL)中のAlCl(218mg、1.64ミリモル)およびTMSCN(0.21mL、1.64ミリモル)と密封バイアル中85℃で20時間処理した。室温に冷却した後、さらなる1.64ミリモルのAlClおよびTMSCNを該反応物に添加し、ついでそれを85℃でさらに20時間攪拌した。反応の後処理を上記したように行い、反応生成物(69mg、0.20ミリモル)をジクロロメタン/アセトニトリル(1:1、2mL)に溶かした。MeI(0.062mL、1.00ミリモル)およびNaCO(42mg、0.40ミリモル)を加え、該反応混合物を室温で14時間攪拌した。濾過した後、該混合物を減圧下で濃縮し、生成粗製物をCHCl/EtOAcから結晶化させ、27mg(17%)の実施例7の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.79分 MH 361.4
実施例8:(7−エキソ)−7−(2−ヒドロキシ−2,2−ジ−2−チエニルエチル)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンブロミド
MeBrのtert−ブチルメチルエーテル中2M溶液(0.53mL、1.06ミリモル)を実施例4(37mg、0.106ミリモル)のアセトン(2mL)中溶液に添加した。該反応物を室温で17時間攪拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残渣をEtO(2x5mL)でトリチュレートした。洗浄物を濾過し、合した固体残渣を高真空下で乾燥させて38mg(81%)の実施例8の化合物を得た。
LC/MS ESI R 1.57分 MH 364
略語
AlCl: 三塩化アルミニウム
CHCl: ジクロロメタン
CDCl: 重水素クロロホルム
CHCl: クロロホルム
CHCN: アセトニトリル
ESI: エレクトロスプレーイオン化
EtO: ジエチルエーテル
EtOAc: 酢酸エチル
HCl: 塩酸
HPLC: 高圧液体クロマトグラフィー
CO: 炭酸カリウム
MeBr: 臭化メチル
MgSO: 硫酸マグネシウム
MeI: ヨウ化メチル
MeOH: メタノール
NaCl: 塩化ナトリウム
NaH: 水素化ナトリウム
NaOH: 水酸化ナトリウム
NaSO: 硫酸ナトリウム
NHOH: 水酸化アンモニウム
TFA: トリフルオロ酢酸
THF: テトラヒドロフラン
TLC: 薄層クロマトグラフィー
TMSCN: シアン化トリメチルシリル
生物学的実施例
本発明の化合物のMmAChRでの阻害活性を以下に示すインビトロおよびインビボ機能アッセイで測定する:
カルシウム動員による受容体の活性化の阻害の分析
CHO細胞上で発現されるmAChRの刺激を、以前に記載されるように(H.M. Sarauら、R. 1999 Mol Pharmacol. 56:657-663)、受容体活性化によるカルシウム動員をモニター観察することで分析した。MmAChRを安定して発現するCHO細胞を96ウェルの黒壁/透明底のプレートに置いた。18時間ないし24時間後に、培地を吸引し、100μlの負荷培地(アール塩(Earl's salt)、0.1%RIA等級のBSA(Sigma, St. Louis MO)および4μMのフルオ−3−アセトキシメチルエステルの蛍光性指示染料(Fluo-3 AM、Molecular Probes、Eugene、OR)を含むEMEM)と置き換え、37℃で1時間インキュベートした。ついで、この染料含有の培地を吸引し、新たな培地(Fluo−3 AM不含)と置き換え、細胞を37℃で10分間インキュベートした。ついで、細胞を3回洗浄し、100μlのアッセイバッファー(0.1%ゼラチン(Sigma)、120mM NaCl、4.6mM KCl、1mM KHPO、25mM NaHCO、1.0mM CaCl、1.1mM MgCl、11mM グルコース、20mM HEPES(pH7.4))中、37℃で10分間インキュベートした。50μlの化合物(1x10−11−1x10−5M アッセイの終わり)を加え、該プレートを37℃で10分間インキュベートした。プレートを、ついで、染色負荷細胞が6ワットのアルゴンレーザーからの励起光(488nm)に暴露されるところの、蛍光強度プレートリーダー(FLIPR、Molecular Probes)中に置いた。0.1%BSA含有のバッファー中に調製された、50μlのアセチルコリン(0.1−10nM最終)を、50μl/秒の速度で添加して細胞を活性化させた。細胞質のカルシウム濃度の変化としてモニターされるカルシウム動員を566nmでの発光強度の変化として測定した。発光強度の変化は細胞質のカルシウムレベルと直接関連付けられる。96個すべてのウェルより発光された蛍光を冷却式CCDカメラを用いて同時に測定する。データポイントを刻々と合わせる。ついで、このデータをプロットし、GraphPad PRISMソフトウェアを用いて解析した。
ムスカリン性受容体の放射性リガンド結合アッセイ
SPAフォーマット中0.5nMの[H]−N−メチルスコポラミン(NMS)を用いる放射性リガンド結合実験を行い、ムスカリン性アンタゴニストのM、M、M、MおよびMムスカリン性アセチルコリン受容体に対する結合を評価する。96−ウェルプレート中、SPAビーズを受容体含有の膜と一緒に4℃にて30分間プレインキュベートする。ついで、50mM HEPESおよび試験化合物を加え、室温で(振盪しながら)2時間インキュベートする。ついで、ビーズを沈降させ、シンチレーションカウンターを用いて計数する。
モルモットの単離された気管における作用の強度および期間の評価
気管を雄成体のハートレー系(Hartely)モルモット(Charles River, Raleigh, NC; 400-600グラム)より摘出し、修飾クレブス−ヘンゼライト溶液中に置いた。該溶液の組成は(mM):NaCl 113.0、KCl 4.8、CaCl 2.5、KHPO 1.2、MgSO 1.2、NaHCO 25.0およびデキストロース 11.0であり、それに95%O:5%COを供給し、37℃で維持した。各気管から付着組織を拭き取り、縦方向に開通させた。管腔表面を綿棒で優しくこすることで上皮組織を除去した。個々の細片を幅がおよそ2倍の軟骨環に切断し、絹縫合を介してクレブス−ヘンゼライト溶液を含有する10mlのウォータージャケット組織浴中に吊し、Grass FT03Cの力−変位変換器につないだ。機械応答をApple G4コンピューターでなされるMP100WS/Acknowledgeデータ収集システム(BIOPAC System、Goleta、CA、www.biopac.com)により同じ尺度で記録した。組織を1.5gの静止張力と平衡状態にし、長さ−張力評価により最適であることを決定し、1時間の間、15分毎にクレブス−ヘンゼライト溶液で洗浄した。平衡期間の経過後、停滞期に達するまで肺組織を10μMのカルバコールで収縮させ、データを分析するための収縮の標準体に供した。ついで、組織を基線トーンに達するまで1時間にわたって15分毎にすすいだ。つづいて、実験を開始するまで、調製物を少なくとも30分間放置した。
濃度−応答曲線を、1nMで開始する、カルバコールのハーフ−ログ・インクリメント(Van Rossum、1963、Arch. Int. Pharmacodyn.、143:299)における累積添加によって得た。カルバコール濃縮物を逐次添加する前に応答が停滞状態に達するまで各濃縮物を調製物と接触させて放置した。対となる組織をmAChRアンタゴニスト化合物またはビヒクルに30分間曝し、カルバコール累積濃度−応答曲線を作成した。データはすべて平均値±標準偏差(s.e.m.)で示されており、nは動物の数を示す。
表面灌流(作用の持続期間)実験のために、実験の間中、組織を2ml/分で連続的にクレブス−ヘンゼライト溶液で連続的に表面灌流させた。表面灌流管に挿入した22−ゲージの針を介してアゴニストおよびアンタゴニストのストック溶液を注入した。機械応答を市販のデータ収集システム(MP100WS/Acknowledge;BIOPAC System、Goleta、CA、www.biopac.com)により同じ尺度で記録した。組織を1.5gの最適静止張力の下で吊した。60分の平衡期間の後、実験の間、組織をカルバコール(1μM)で収縮させた。持続的収縮に達した後、組織を最大限弛緩させるのにイソプロテレノール(10μM)を投与し、この変化を対照に用いた。イソプロテレノールの曝露を止め、カルバコール誘発の緊張を回復させた。ムスカリン性受容体のアンタゴニストを、持続性レベルの阻害が得られるまで、組織当たりに単一の濃度で注入した。ついで該化合物を除去し、もう一度、カルバコール誘発の緊張を回復させた。
アンタゴニストの各濃度について以下のパラメータを測定し、n匹の個々の動物についての平均値±S.E.M.で表した。カルバコール誘発の収縮の阻害を対照応答(イソプロテレノール)のパーセントとして表し、この弛緩の半分に達するのに要する時間(応答の開始)を測定した。該化合物を除去した後の緊張回復を最大の緊張回復の半分に達するのに要する時間(応答の消失)として測定した。アンタゴニストを除去した60分および180分後に、阻害の維持レベルを測定し、イソプロテレノール対照のパーセントして表した。
アンタゴニストの濃度応答曲線を、アンタゴニストの使用を中止した後の0分、60分および180分での最大弛緩データをプロットすることで得た。シフトと称される回復を0分での阻害曲線の割合であるIC50および60分および180分での同様の緊張回復をもたらす化合物の濃度より計算した。
応答の開始および消失に対する半減期を対応する濃度に対してプロットし、そのデータを非線形回帰データと適合させた。これらの値をIC50(阻害濃度応答曲線より測定された)および指定されたOt50(IC50濃度で開始応答の半分に達するのに要する時間)およびRt50(IC50濃度で回収応答の半分に達するのに要する時間)から推定した。
メタコリン誘発の気管支収縮−作用の強度および持続時間
メタコリンに対する気道応答を覚醒状態の非拘束BalbCマウス(各群につきn=6)にて測定した。気圧プレチスモグラフィーを用い、メタコリンでの気管支攻撃の間に生じる気道抵抗の変化と相関することが分かっている単位のない尺度のポウズの強化(Penh)を測定した(2)。マウスを50μlのビヒクル(10%DMSO)中の50μlの化合物(0.003−10μg/マウス)で、鼻腔内(i.n.)にて前処理し、ついで薬剤投与後の所定の時間(15分−96時間)、プレチスモグラフィーチャンバーに入れた。強度の測定に関して、所定の薬剤に対する用量応答を測定し、i.n.薬剤投与した15分後にすべての測定を行った。作用の持続時間の測定に関しては、i.n.薬剤投与後の15分ないし96時間のいつでも測定を行った。
チャンバーに入れて、マウスを10分間平衡状態にし、ついで5分間のベースラインのPenh測定に付した。マウスをメタコリンのエアロゾル(10mg/ml)で2分間攻撃した。Penhをメタコリンエアロゾルの攻撃から開始し、その後5分間続けて、7分間連続して記録した。各マウスのデータを解析し、GraphPad PRISMソフトウェアを用いてプロットした。この実験は投与された化合物の活性の持続時間の測定を可能とする。
本発明の化合物は、限定されるものではないが、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、慢性呼吸閉塞、肺線維症、肺気腫およびアレルギー性鼻炎などの呼吸器障害を包含する、種々の適応症を治療するのに有用である。
処方の投与
従って、本発明はさらには、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩、溶媒和物あるいは生理学的に機能的な誘導体(例えば、塩およびエステル)と、医薬上許容される担体または賦形剤とを含み、所望により1種または複数の他の治療薬を含んでいてもよい、医薬処方を提供する。
以下、「活性成分」なる語は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体を意味する。
式(I)の化合物は口または鼻を介して吸引により投与されるであろう。
吸入による肺への局所デリバリー用の乾燥粉末組成物は、インヘイラーまたは吸入器にて用いるための、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジにて、あるいは例えば積層アルミニウムホイルのブリスターにて提供されてもよい。粉末混合処方は、一般に、本発明の化合物の吸入用の粉末ミックスおよび適当な粉末基剤(キャリア物質/希釈剤/賦形剤)、例えば、単糖類、二糖類または多糖類(例えば、ラクトースまたは澱粉)、有機または無機塩(例えば、塩化カルシウム、リン酸カルシウムまたは塩化ナトリウム)、ポリアルコール(例えば、マンニトール)またはその混合物、あるいはまた化学的および/または物理的安定性または以下に記載するように処方の性能を改善するために混合処方中に含まれる1種または複数の添加物、あるいはその混合物を含有する。ラクトースの使用が好ましい。カプセルまたはカートリッジは、各々、一般に、所望により別の治療用有効成分と組み合わせて、20μg−10mgの式(I)の化合物を含有してもよい。別に、本発明の化合物は賦形剤なしで提供されてもよく、あるいは該化合物を含み、所望により他の治療的に活性な物質、および賦形剤を含んでいてもよい粒子に、例えば共沈殿またはコーティングすることにより成形されてもよい。
適当には、医薬ディスペンサーは、リザバー乾燥粉末インヘイラー(RDPI)、複数回投与用乾燥粉末インヘイラー(MDPI)および計量投与用インヘイラー(MDI)からなる群より選択される型のものである。
リザバー乾燥粉末インヘイラー(RDPI)とは、複数回分(計量されていない用量)の医薬を乾燥粉末形態にて含むのに適するリザバー形態のパックを有し、そのリザバーからデリバリーの位置に一定量の医薬を計量するための手段を含む、インヘイラーを意味する。その計量手段は、例えば、計量カップまたは穴あきプレートを含んでいてもよく、それは該カップがリザバーからの医薬で一杯であってもよい第一の位置から、吸入のために計量された用量の医薬を患者が利用することのできる第二の位置まで移動可能である。
複数回投与用乾燥粉末インヘイラー(MDPI)とは、乾燥粉末形態の医薬をディスペンスするのに適するインヘイラーであって、複数回の所定量(またはその一部)の医薬を含有する(あるいは担持する)複数回用量のパック内に薬物が含まれているものを意味する。好ましい態様において、キャリアはブリスターパックの形態を有するが、例えば、カプセルをベースとするパックの形態または医薬がその上にプリント、ペイントおよび真空密封を含む適当な方法によって塗布されているキャリアを含むこともできる。
処方は(例えば、Diskusのように、GB2242134を参照のこと、またはDiskhalerのように、GB2178965、2129691および2169265を参照のこと)予め計量されていても、あるいは(例えば、Tubuhalerのように、EP69715を参照のこと)使用の際に計量することもできる。単位用量の装置の一例がRotahaler(GB2064336を参照のこと)である。そのDiskus吸入装置は、ベースシートから形成される、その長さに沿って一定間隔にて複数の凹部を有する細長いストリップと、複数の容器を輪郭を示すための密閉式であるが、取り外し可能であるリッドシートとを含み、その各々の容器は、その中に、式(I)の化合物を、好ましくはラクトースを組み合わせて含有する吸入可能な処方を有する。好ましくは、そのストリップはロールに巻き付くのに十分に可撓性である。そのリッドシートおよびベースシートは、好ましくは、互いに密閉されていない先端部を有し、少なくともその先端部の一方は巻き取り手段に付着するように構築される。また、ベースとリッドシートの間の密封はその全幅にわたって伸長していることが好ましい。リッドシートは、好ましくは、そのベースシートの第一の端部より長さ方向に剥がすことができる。
一の態様において、複数回用量のパックは、乾燥粉末形態の医薬を収容するための複数のブリスターを含むブリスターパックである。該ブリスターは、典型的には、そこから医薬を容易に取り出すことができるように標準的な方式にて配置されている。
一の態様において、該複数回用量のブリスターパックは、円盤型のブリスターパック上に略円形の方式にて配置された複数のブリスターを含む。もう一つ別の態様において、複数回用量のブリスターパックは、例えば、ストリップまたはテープを含む、細長い形態である。
好ましくは、複数回用量のブリスターパックは、互いに取り外し可能に固定された2つの部材の間で規定される。米国特許第5860419号、第5873360号および第5590645号はこの一般的な型の医薬パックを記載する。この態様において、該装置は、通常、部材を取り外し、各用量の医薬を利用するための剥離手段を含む開口ステーションを備えている。適当には、該装置は、剥離部材がその長さに沿って一定間隔にある複数の医薬用容器を規定する、細長いシートである場合の使用に適しており、各容器に、順次、指標を付すためのインデックス手段が設けられていてもよい。該装置はそのシートの一方がそこに複数のポケットを有するベースシートであり、他方がリッドシートである場合の使用に適しており、各ポケットとリッドシートの隣接する部分が各容器を規定し、該装置がリッドシートおよびベースシートを開口ステーションから引き離すための駆動手段を含むことがより好ましい。
計量投与用インヘイラー(MDI)とは、エアロゾル形態の医薬を分配するのに適する医薬用ディスペンサーをいい、該医薬は噴射剤を基剤とするエアロゾルの医薬処方を含有するのに適するエアロゾル容器に含まれる。エアロゾル容器は、典型的には、エアロゾル形態の処方を患者に放出するための、計量バルブ、例えば滑りバルブを備えている。エアロゾル容器は、一般に、容器を固定しながらバルブを押圧するか、バルブを固定しながら容器を押圧するかのいずれかにより開口することのできる、バルブを用いて、各作動の際に所定量の医薬をデリバリーするように設計される。
吸入により肺に局所的にデリバリーされるスプレー用組成物は、例えば、適当な液化噴射剤を用いて、計量投与用インヘイラーなどの加圧パックよりデリバリーされる水溶液または水性懸濁液として、あるいはエアロゾルとして処方されてもよい。吸入に適するエアロゾル組成物は懸濁液または溶液のいずれとすることもできる。該処方は、一般に、式(I)の化合物と、所望により別の治療上活性な成分と、フッ化炭素または水素含有のクロロフルオロ炭素またはその混合物、特にヒドロフルオロアルカン、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、特に1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパンまたはその混合物とを含有する。二酸化炭素または他の適当な気体もまた噴射剤として用いられてもよい。エアロゾル処方は賦形剤を含んでいなくてもよく、あるいは界面活性剤、例えばオレイン酸またはレシチン、および共溶媒、例えばエタノールなどの当該分野にて周知の処方用添加賦形剤を含有してもよい。加圧処方は、一般に、バルブ(例えば、計量バルブ)で閉じられ、マウスピースを備えたアクチュエーターに適合する、小型の缶(例えば、アルミニウム製缶)に保持されるであろう。
吸入による投与に適する薬剤は、制御された粒径を有することが望ましい。肺の局部に限定してデリバリーするために気管支系に吸入されるのに最適な空力的粒径は、通常、1−50μm、好ましくは2−5μmである。肺への全体的デリバリーを得るために肺胞域に吸入されるのに最適な空力的粒径は、約0.5−3μm、好ましくは1−3μmである。20μmより大きな空力的粒径を有する粒子は、一般に、大きすぎて、吸入されても小さな気道まで到達しない。処方の平均空力的粒径は、例えば、カスケードインパクションにより測定され得る。幾何学的平均粒径は、例えば、レーザー回折、光学手段により測定され得る。
所望の粒径を得るために、得られた活性成分の粒子を、例えば制御結晶化、微粉化または超微粉砕(nanomilling)により大きさを縮小してもよい。所望のフラクションを空気分級により分離してもよい。別法として、所望の大きさの粒子を、例えば、噴霧乾燥し、所望の大きさの範囲の粒子を生成するために噴霧乾燥パラメーターを制御することにより直接製造してもよい。粒子は結晶であることが好ましいが、要すれば、無定形の物質を用いることもできる。ラクトースなどの賦形剤が利用される場合、その賦形剤の粒径は、一般に、本発明の範囲内で吸入される薬物よりもずっと大きく、そのため、「粗い」担体は吸入されないであろう。賦形剤がラクトースである場合、それはラクトース粉砕物として存在するのが普通であり、ラクトース粒子のうち多くて85%が60−90μmのMMDを有し、少なくとも15%が15μmより小さいなMMDを有するであろう。担体に加えて、乾燥粉末混合物中の添加材料は、吸入可能であっても、すなわち、空力的に10ミクロ未満であっても、吸入ができない、すなわち、空力的に10ミクロよりも大きいサイズのいずれであってもよい。
利用可能な適当な添加材料として、ロイシンなどのアミノ酸;レシチン(例えば、大豆レシチン)および固形脂肪酸(例えば、ラウリル酸、パルミチン酸およびステアリン酸)ならびにその誘導体(塩およびエステル等)などの水溶性または水不溶性の天然または合成界面活性剤;ホスファチジルコリン;糖エステルが挙げられる。添加物としてまた、着色剤、風味マスキング剤(例えば、サッカリン)、帯電防止剤、滑沢剤(例えば、国際公開WO87/905213を参照のこと、その内容を出典明示により本明細書の一部とする)、化学安定化剤、緩衝剤、保存剤、吸収促進剤、および当業者に公知の他の物質が挙げられる。
徐放性コーティング物質(例えば、ステアリン酸またはポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリ乳酸)もまた、活性物質または粒子含有の活性物質に利用することができる(例えば、米国特許第3634582号、英国特許第1230087号、英国特許第1381872号を参照のこと、その内容を出典明示により本明細書の一部とする)。
鼻腔内スプレーは、増粘剤、pHを調節するための緩衝塩あるい酸またはアルカリ、等張性調節剤または酸化防止剤などの物質を添加した、水性または非水性ビヒクルと共に処方され得る。
噴霧による吸入用溶液は、酸またはアルカリ、緩衝塩、等張性調節剤または抗菌剤などの物質を添加した、水性ビヒクルと共に処方され得る。それらは濾過により、あるいはオートクレーブで加熱して滅菌処理されていてもよく、あるいは非滅菌製品として提供されてもよい。
好ましい単位投与処方は、活性成分の上記した有効量、あるいはその適当な一部分を含有する処方である。
明細書および添付した特許請求の範囲を通して、特に必要としない限り、「含む」およびその変形なる語は、暗に、所定の整数または工程あるいは一群の整数を含むものであるが、他の整数または工程あるいは一群の整数または工程を排除するものでないことが分かるであろう。
本願明細書にて引用される、特許および特許出願を含むが、これらに限定されるものでない、すべての刊行物は、その内容を出典明示により本願明細書の一部とする。
本願明細書の記載は、その好ましい実施形態を含め、本願発明を十分に記載するものである。本願明細書に具体的に開示される実施形態の修飾および改良は添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる。当業者であれば、さらに工夫することなく、上述した記載に基づいて本願発明を最大限活用しうると理解する。したがって、本願明細書の実施例は単なる例示であって、本願発明の範囲を何ら限定するものではない、と解釈されるべきである。独占権または特権を主張する本願発明の実施形態は添付した特許請求の範囲の記載に基づいて定義される。

Claims (8)

  1. 次式(I):
    Figure 2008501020
    [式中:
    R1およびR2は、独立して、結合手、水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アルケニル、(C−C)アルキル(C−C)シクロアルキル、(C−C10)アルキル−アリール、(C−C10)アルキル−OH、(C−C)アルキル−CN、(C1−C10)アルキル−ハロゲン、(C−C)アルキル−CF、(C−C)アルキル−アルコキシおよび(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル−OCHからなる群より選択され;
    R3およびR4は、独立して、好ましくは炭素数1ないし6の直鎖または分岐鎖低級アルキル基、炭素数5ないし6のシクロアルキル基、炭素数6ないし10のシクロアルキル−アルキル、2−チエニル、アリール、置換されていてもよいアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有する置換されていてもよいヘテロアリール、炭素数5ないし6でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロシクロアルキル、および炭素数6ないし10でヘテロ原子としてNまたはOを有するヘテロシクロアルキル−アルキルからなる群より選択され;
    Yはヒドロキシ(−OH)またはシアノ(−CN)であり;および
    X−はN原子の正荷電と結合する生理学的に許容されるアニオンであり、X−はクロリド、ブロミド、ヨーダイド、ヒドロキシド、サルフェート、ニトレート、ホスフェート、アセテート、トリフルオロアセテート、フマレート、シトレート、タートレート、オキサレート、スクシネート、マンデレート、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネートを包含するが、限定されるものではなく;
    表示される側鎖はエンドまたはエキソ配向のいずれであってもよいが、エンド配向であることが好ましい]
    で示される化合物。
  2. 4−[シアノ(ジ−2−チエニル)メチル]−1−[3−(フェニルオキシ)プロピル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−[3−(フェニルオキシ)プロピル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−[2−(フェニルオキシ)エチル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−[4−(フェニルオキシ)ブチル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−{3−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−ノニル−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−エチル−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−(2−{[2−(メチルオキシ)エチル]オキシ}エチル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−(4−ペンテン−1−イル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;
    1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−4−イル(ジフェニル)アセトニトリル;および
    4−[シアノ(ジフェニル)メチル]−1−(3−ヒドロキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド
    の群より選択される請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1に記載の化合物および医薬上許容される担体を含む、ムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の治療用医薬組成物。
  4. 哺乳動物におけるアセチルコリンとその受容体との結合を阻害する方法であって、安全かつ有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  5. アセチルコリンがムスカリン性アセチルコリン受容体に結合するところの該受容体介在疾患を治療する方法であって、安全かつ有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  6. 疾患が、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、慢性呼吸閉塞、肺線維症、肺気腫およびアレルギー性鼻炎からなる群より選択されるところの、請求項5記載の方法。
  7. 投与が口または鼻を介する吸入によるところの、請求項5記載の方法。
  8. 投与がリザバー乾燥粉末吸入器、複数回投与用乾燥粉末吸入器または計量吸入器から選択される薬物分配器によるところの、請求項5記載の方法。
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