JP2008308541A - 硫黄官能基を有するシリコーン共重合体およびその製造方法 - Google Patents
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で示される繰り返し単位と下記一般式
で示される繰り返し単位を含むシリコーン共重合体を提供することである。
下記一般式
で示される繰り返し単位と下記一般式
で示される繰り返し単位を含むシリコーン共重合体である。
メルカプト基を有する炭化水素基の好ましい例として、下記一般式
で示されるメルカプト基を有する炭化水素基が挙げられる。
架橋炭化水素基の好ましい例として、下記一般式
炭化水素基Xの好ましい例として、炭素数1から20の直鎖状炭化水素基では、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭化水素が挙げられる。分枝状炭化水素基では、イソプロピル基、イソブチル基等の炭化水素基が好ましい。環状炭化水素基では、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の環状炭化水素基が好ましい。この場合、環状炭化水素基に炭化水素基が結合していても良い。また、架橋炭化水素基の好ましい例として、下記構造式の架橋炭化水素基が挙げられる。
で示される繰り返し単位と下記一般式
で示される繰り返し単位と下記一般式
で示される繰り返し単位を含むシリコーン共重合体が好ましい。Rで示される硫黄官能基を含む炭化水素基は、硫黄原子を有する炭化水素基を示す。
で示されるシリコーン共重合体である。
本発明のシリコーン共重合体
と下記一般式
と下記一般式
の混合液を反応溶媒中、水と触媒の存在下、加水分解反応及び縮重合反応をすることにより製造することができる。
で示されるシリコーン共重合体を製造する場合、例えば、下記で示される合成法で合成することができる。
ここで、Xは、塩素またはアルコキシ基を示すが、アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソプロピルオキシ基等が挙げられ、原料入手の容易さから、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
NMR測定・・・日本電子製400MHz NMR測定器
IR測定・・・島津製IR Prestige-21
GPC測定・・・東ソー製HLC-8220
屈折率測定・・・J.A.WOOLLAM社製 屈折率測定装置Wvase 32
実施例1
3−メルカプトプロピルシルセスキオキサン・フェニルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比20:10:70)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた1L4つ口フラスコに、水47.8gと35%塩酸4.4gを仕込み、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン16.3g(0.083モル)とフェニルトリメトキシシラン5.7g(0.042モル)とメチルトリメトキシシラン39.7g(0.291モル)のトルエン252.2g溶液を反応温度10〜20℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で2時間熟成後に、反応溶液をGC分析することにより原料がすべて無くなっていることを確認した。次に静置後分液を行い、油層を回収した。次いで5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水で洗浄し、最後にトルエン油層を回収した。
2840 cm-1 (-SH)、1030-1120 cm-1(Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:DMSO-d6)
0.565-1.021ppm(bs)、1.183-2.505ppm(bs)、7.550-8.615ppm(bs) 。
3−メルカプトプロピルシルセスキオキサン・フェニルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比40:10:50)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた1L4つ口フラスコに、水47.8gと35%塩酸4.4gを仕込み、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン32.7g(0.166モル)とフェニルトリメトキシシラン5.7g(0.042モル)とメチルトリメトキシシラン28.3g(0.208モル)のトルエン252.2g溶液を反応温度10〜20℃で2時間かけて滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
2840 cm-1 (-SH)、1026-1111 cm-1(Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:DMSO-d6)
0.560-1.035ppm(bs)、1.181-2.550ppm(bs)、7.021-8.252ppm(b) 。
メルカプトメチルシルセスキオキサン・フェニルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比40:10:50)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた200mL4つ口フラスコに、水15.7gと35%塩酸1.47gを仕込み、メルカプトメチルトリメトキシシラン9.50g(0.056モル)とフェニルトリメトキシシラン2.80g(0.014モル)とメチルトリメトキシシラン9.61g(0.071モル)のトルエン32.9g溶液を反応温度10〜20℃で2時間かけて滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
2565 cm-1 (-SH)、1042-1271 cm-1(Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:DMSO-d6)
0.561ppm(bs)、7.545-8.610ppm(bs) 。
2−チエニルシルセスキオキサン・フェニルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比40:10:50)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた200mL4つ口フラスコに、水10.8gと35%塩酸1.01gを仕込み、2−チエニルトリエトキシシラン9.76g(0.039モル)とフェニルトリメトキシシラン1.92g(0.010モル)とメチルトリメトキシシラン6.57g(0.048モル)のトルエン27.0g溶液を反応温度10〜20℃で2時間かけて滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
1026-1269 cm-1 (Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:DMSO-d6)
0.175ppm(bs)、6.995-7.1282ppm(bs)、7.551-8.612ppm(bs) 。
フェニルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比10:90)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた1L4つ口フラスコに、水57.8gと35%塩酸水溶液5.2gを仕込み、フェニルトリメトキシシラン10.0g(0.050モル)とメチルトリメトキシシラン61.8g(0.454モル)のトルエン107.8g溶液を反応温度10〜20℃で滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
1018-1196cm-1(Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:CDCl3)
0.135ppm(bs)、7.210-8.194ppm(b) 。
3−メルカプトプロピルシルセスキオキサン・1−ナフチルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比20:50:30)
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた1L4つ口フラスコに、水22.8gと35%塩酸2.1gを仕込み、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン7.8g(0.040モル)と1−ナフチルトリメトキシシラン24.6g(0.099モル)とメチルトリメトキシシラン8.1g(0.059モル)のトルエン61.3g溶液を反応温度10〜20℃で2時間かけて滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
2845 cm-1 (-SH)、3055、1504 cm-1 (ナフタレン)、1028-1115 cm-1 (Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:DMSO-d6)
0.561-1.025ppm(bs)、1.183-2.500ppm(bs)、6.697-8.315ppm(bs) 。
1−ナフチルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(モル組成比50:50)の合成
撹拌機、環流冷却器、滴下ろう斗及び温度計を備えた3L4つ口フラスコに、水265.8gと35%塩酸水溶液24.9gを仕込み、1−ナフチルトリメトキシシラン297.0g(1.196モル)とメチルトリメトキシシラン162.9g(1.196モル)のトルエン689.9g溶液を反応温度10〜20℃で滴下し実施例1記載の方法で抽出しトルエン油層を回収した。
3055、1504 cm-1 (ナフタレン)、1026-1111 cm-1 (Si-O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H-NMR溶媒:CDCl3)
0.182ppm(bs)、7.021-8.252ppm(b)
実施例5と比較例2で合成したナフタレン骨格を有するシリコーン共重合体をPGMEA(プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート)に溶解させて20%溶液にした。次にシリコンウェハーにスピンコーターで塗布しオーブンで250℃まで昇温させて0.5ミクロンの硬化膜を形成した。その膜の193nm波長での屈折率を測定した結果を表2に示す。193nm遠紫外線の代表的な波長である。
Claims (6)
- 硫黄官能基を含む炭化水素基がメルカプト基を有する炭化水素基である請求項1から3のいずれかに記載のシリコーン共重合体。
- 置換基R(Rは硫黄官能基を含む炭化水素基)、A(Aは芳香族炭化水素基)、B(Bは芳香族を含まない炭化水素基)を有するシリコンモノマーを、酸性条件下、加水分解して製造する請求項1から3のいずれかに記載のシリコーン共重合体の製造方法。
- 硫黄官能基を含む炭化水素基がメルカプト基を有する炭化水素基である請求項5に記載のシリコーン共重合体の製造方法。
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