JP2008307321A - 筋力トレーニングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】楽しみをもって筋力トレーニングすることができる筋力トレーニングシステムを提供すること。
【解決手段】伸縮自在な空気袋15と、この空気袋15が接続されている気体の閉流路内の圧力を検出する検出手段16と、この検出手段16の検出圧力を表示するモニタ29と、前記検出手段16の検出圧力の変化に応じて変化するコンピュータグラフィックスを前記モニタ29に表示させる制御手段26とを有し、前記空気袋15を圧縮することにより前記検出手段16の検出圧力を変化させると前記モニタ29に表示されるコンピュータグラフィックスが変化させられるように形成したことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】伸縮自在な空気袋15と、この空気袋15が接続されている気体の閉流路内の圧力を検出する検出手段16と、この検出手段16の検出圧力を表示するモニタ29と、前記検出手段16の検出圧力の変化に応じて変化するコンピュータグラフィックスを前記モニタ29に表示させる制御手段26とを有し、前記空気袋15を圧縮することにより前記検出手段16の検出圧力を変化させると前記モニタ29に表示されるコンピュータグラフィックスが変化させられるように形成したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、筋力トレーニングシステムに係り、楽しみをもって筋力トレーニングすることに好適な筋力トレーニングシステムに関する。
一般に、筋力トレーニングは健康人による体力増強、健康維持のためや、疾病により活動性の低下した患者や外傷により筋力の低下した患者のリハビリテーションとして行われている。
このような筋力トレーニングを筋力に負荷をかける運動によって行うトレーニング機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来のトレーニング機器においては、単に上肢、下肢、体幹等人体のトレーニングしたい筋肉に、トレーニング者自身の意思で筋肉に力を入れたり、トレーニング機器から筋肉に負荷をかけるように形成されているものであり、トレーニング者自身にとってはトレーニング自体は味気ないものであった。
特に、疾病により活動性の低下した患者や外傷により筋力の低下した患者によるリハビリテーションにおいては、患者にとって筋肉に力を入れることは痛みを伴うこともある。従って、従来のトレーニング機器は、患者に苦痛を伴うトレーニング機器という印象を与えるものであり、患者に対して進んでトレーニングしようという意思を持たせるものではなかった。そのため、患者は消極的で受動的なリハビリテーションを行うこととなり、積極的に楽しみをもってリハビリテーションを行う場合に比較して、トレーニングメニューの達成速度が劣る等の不都合があった。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、楽しみをもって筋力トレーニングすることができる筋力トレーニングシステムを提供することを目的とする。
また、本発明は、楽しみをもって筋力トレーニングすることができるとともに、筋力トレーニングの進展度合いや関連情報を被検者と他者との間でデータとして送受信できる筋力トレーニングシステムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の筋力トレーニングシステムは、伸縮自在な空気袋と、この空気袋が接続されている気体の閉流路内の圧力を検出する検出手段と、この検出手段の検出圧力を表示するモニタと、前記検出手段の検出圧力の変化に応じて変化するコンピュータグラフィックスを前記モニタに表示させる制御手段とを有し、前記空気袋を圧縮することにより前記検出手段の検出圧力を変化させると前記モニタに表示されるコンピュータグラフィックスが変化させられるように形成したことを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、空気袋を圧縮することにより検出手段の検出圧力を変化させるとモニタに表示されるコンピュータグラフィックスが変化させられるので、楽しみをもって筋力トレーニングすることができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、コンピュータグラフィックスが検出圧力に応じてキャラクタを運動させるコンピュータゲームであることを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、コンピュータゲームのキャラクタを運動させるように筋力トレーニングすることができ、高いモチベーションを持って楽しくリハビリテーションやトレーニングを行うことができ、早期の機能回復を図ることができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、コンピュータグラフィックスの動作と連動する音楽や効果音を発生させる音響発生手段を設けたことを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、コンピュータグラフィックスと音楽や効果音とを同時に視聴しながら、より一層楽しく筋力トレーニングすることができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、被検者側コンピュータの前記モニタに表示される前記検出圧力に関する情報を通信手段を介して受信するとともにモニタに表示させる医師側コンピュータを有することを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、医師側コンピュータのモニタに検出圧力に関する情報が表示されるので、被検者に対して院内他所や遠隔地にいる医師によっても被検者の筋力トレーニングの状態を把握することができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、医師側コンピュータは、受信した検出圧力に関する情報よりその後のトレーニングの内容を演算し、通信手段を介して被検者側コンピュータに伝達するように形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、被検者に対して院内他所や遠隔地にいる医師によっても被検者の筋力トレーニングに対して指示を送付することができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、医師側コンピュータは、前記のその後のトレーニングの内容として前記空気袋が接続されている気体の閉流路内の圧力を演算し、通信手段を介して前記被検者側コンピュータに伝達するように形成され、空気袋が接続されている気体の閉流路には前記医師側コンピュータより受信した圧力の大きさに応じて当該閉流路内の圧力を可変設定する電動空気ポンプを設けたことを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、被検者に対して遠隔地にいる医師によっても被検者の筋力トレーニングに対して指示を送付することができるとともに、電動空気ポンプによって空気袋が接続されている気体の閉流路内の圧力を医師の指示に従って可変調整することができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステムは、複数の被検者側コンピュータを通信手段によって相互に情報交換自在に接続したことを特徴とする。
このように構成することにより、本発明によれば、筋力トレーニングの進展度合いや関連情報を被検者と他者との間でデータとして送受信でき、互いに比較しながら筋力トレーニングを楽しく行うことができる。
このように本発明の筋力トレーニングシステムは構成され作用するものであるから、楽しみをもって筋力トレーニングすることができ、また同時に筋力トレーニングの進展度合いや関連情報を被検者と他者との間でデータとして送受信できるという優れた作用効果を奏する。
次に、本発明の実施の形態を図1から図9について説明する。
図1および図2は本発明の筋力トレーニングシステムの各種の実施形態の集合形を示しており、図1は全体構成を示し、図2は全体構成におけるデータの流れを示すブロック図を示している。
図1および図2においては、被検者1としての患者に対して遠隔地にいる医師2によってリハビリテーションを指導する場合にも好適な実施形態を示している。
本実施形態の筋力トレーニングシステム11は、被検者1が実際に筋力トレーニングを実行する筋力トレーニング部12と、筋力トレーニング部12による被検者1の筋力の検出データを少なくともコンピュータグラフィックスを用いてモニタに表示させる被検者側コンピュータ13と、医師側コンピュータ14とによって形成されている。
更に説明すると、筋力トレーニング部12においては、空気圧をもってトレーニングできるように形成されており、被検者1が筋力を付与する伸縮自在な空気袋15と、この空気袋15に付与される筋力を検出する検出手段16とが空気の閉流路となるパイプ17によって接続されている。検出手段16においては、一端部に空気袋15が接続されているパイプ17の他端部に圧力検出用の圧力センサ18が接続されている。圧力センサ18によって検出された筋力を示す圧力はAD変換器(図示せず)によってAD変換され、その後CPU19によって圧力波形信号に変換されてインターフェース20を経て被検者側コンピュータ13に出力されるようになっている。これにより被検者1が空気袋15を縮めさせるように例えば手で握ると、閉流路内の圧力が変化し、圧力センサ18によって圧力が検出され、被検者側コンピュータ13に送出される。
更に、筋力トレーニング部12においては、空気袋15およびパイプ17からなる閉流路内の空気圧を可変調節させるために、パイプ17の途中に設けたコネクタ21にパイプ22を介して電動空気ポンプ23を接続している。この電動空気ポンプ23は筋力トレーニング部12に設けたCPU19によって指令を受けたモータドライバ24からの指令によって稼働されて空気袋15内の圧力を調整するように形成されている。これにより遠隔地にいる医師2からの指示によって電動空気ポンプ23を稼働させることにより、筋力トレーニングの負荷の大きさを調節可能とさせている。なお、負荷調整を遠隔操作しなくてもよい場合には、電動空気ポンプ23に代えて手動空気ポンプ(図示せず)をパイプ22に接続して用いてもよい。さらに、パイプ22と電動空気ポンプ23を省略し、空気袋の初期圧力を大気圧としてもよい。
また、検出手段16に対してパイプ17、電動空気ポンプ23の外部機器を着脱自在に形成して、分解して携帯に便とするとよい。
被検者側コンピュータ13は、図2に示すように本体部のバス25に構成各部を接続して形成されている。バス25には全体の動作指令を発するCPU26、メモリ27、キーボードやマウス等の入力装置28、モニタ29が接続されている。更に、バス25には筋力トレーニング部12とのデータの授受を行うインターフェース30、このインターフェース30を介して筋力トレーニング部12より受けた圧力波形信号に基づいてコンピュータグラフィックス(後述する)を作成する等の処理を施す圧力波形処理部31、この圧力波形処理部31によって処理されたデータに基づいてモニタ29に出力するコンピュータグラフィックス等を制御するCG制御部32が接続されている。圧力波形処理部31、CG制御部32における処理を行う場合には、メモリ27に記憶されている種々の情報や、プログラムを用いて適正に行われるように形成されている。
医師側コンピュータ14は、図2に示すように、インターネット等の通信手段によって被検者側コンピュータ13と情報の授受が可能なように形成されている。医師側コンピュータ14も被検者側コンピュータ13とほぼ同様に形成されており、被検者側コンピュータ13より受けた圧力波形の情報をモニタ33に表示し、当該圧力波形の情報を解析して被検者1の今後のリハビリテーションの進め方を演算する圧力波形解析部34と、今後のリハビリテーションの進め方に応じた空気袋15内の圧力を演算する空気圧制御部35を有している。空気圧制御部35によって演算された空気袋15内の圧力値は、インターネットを通して被検者側コンピュータ13に空気圧制御信号として送信され、更に検出手段16のモータドライバ24に伝達されて電動空気ポンプ23を稼動させて、空気袋15内の圧力を演算値に設定させる。
次に、更に各部の詳細な説明をする。
被検者1が筋力を付与する空気袋15は、人体の筋力を鍛える筋肉部分に対応した大きさ、形状とするとよく、例えば、手指の動きを鍛える場合には、テニスボール大とするとよい。この場合、例えば、市販の軟式テニスボールの一部に孔を開けてパイプ17を固着するとよい。
また、トレーニングする手指に対応して空気袋15を作成してもよい。例えば、図3に示すように、連続気泡(連泡)状のウレタン発泡体41を、患者の手に適した形状としての細長い直方体状に加工し、これを内部に置き、表面を複数の薄いウレタンシート42によって覆い、更に各ウレタンシート42の間部分(図3における斜線部分)を有機溶剤THF(テトラヒドロフラン)に溶かした熱可塑性ウレタン43によって溶着して袋状に接続し、更に適当な寸法の塩ビチューブからなるパイプ17をウレタンシート42の孔部分にTHFに溶かした熱可塑性ウレタンによって溶着する。熱可塑性ウレタンが乾燥すると、ウレタンならびに塩ビはTHFに溶けて互いに接続されるために、ウレタン発泡体41の外周面を複数のウレタンシート42を接続した空気袋15によって覆うとともにパイプ17を気密状に接続した閉流路が形成される。
また、各ウレタンシート42はアイロン等で加熱することにより融着することも可能である。
また、患者の手に適した形状に加工した連続気泡(連泡)のウレタン発泡体41に塩ビチューブからなるパイプ17を取り付け、THFに溶かした熱可塑性ウレタン浴内にディッピングして取出して乾燥させることにより、ウレタン発泡体41の外周面を薄い一体的なウレタン膜からなる空気袋15によって覆うとともにパイプ17を気密状に接続した閉流路が形成される。
また、空気袋15をウレタンを用いて空洞に制するには、ウレタンのブロー成型等によって形成するとよい。
また、ウレタン発泡体41の気泡の大きさや密度によりウレタン発泡体41の硬さが変わるので、空気袋15の反発力を変えることができる。
更に、空気袋15部分に布製のカバー(図示せず)を装着することにより、感触を快適にでき、見た目も良好にすることができ、また、カバーを洗濯することにより常に空気袋15部分を清潔に保持することができる。
更に、患者の手の可動域が小さい場合は、適当な形状の手袋の表面(表面あるいは表と裏の2ヶ所)に付けられた袋の内部に適当な形状の空気袋15を入れ、手袋を患手に装着することにより微小な空気圧の変化を検出するようにしてもよい。
被検者側コンピュータ13によるモニタ29に表示させるコンピュータグラフィックスとしては、被検者1が空気袋15をつぶすことにより付与する加圧力に対応して楽しみをもって筋力トレーニングすることができる情報を表示するものであれば、どのように形成されているものであってもよい。更に、音楽や効果音を同時に発生させるようにするとよい。
このようなコンピュータグラフィックスとしては、図4〜図9に示すものが挙げられる。
図4は、リハビリテーションの目標値(xxkPa)に対する現在の被検者1が空気袋15をつぶした時に付与される筋力の値としての実加圧力を、加圧力0の点からボールを実加圧力の位置まで上下動させて、被検者1に自分の筋力の大きさを目視できるイメージとして把握できるようにしたものである。これにより、被検者1は目標に向けて更に加圧力を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができる。
図5は、被検者1が空気袋15をつぶすことにより付与する加圧力の大きさを時間の進行とともにリアルタイムでグラフ表示させるものである。更に、図5においては、現在の被検者1が手術後4週目においてリハビリテーションを行っている場合に、現在の加圧力の値(術後4週目)と過去のデータ、例えば、術後1週目のデータとを同時に表示して、被検者1に自己のリハビリテーションの進展状況をグラフを見て確認できるようにしたものである。これにより、被検者1は過去に比較して現在の自己の加圧力が向上していることや、加圧力の付与の間隔が短くなり、確実に自己の機能改善が図られていることを実感として把握することができ、更にトレーニング効果を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができる。
図6〜図9は、モニタ29にリハビリテーションの進展に伴って物語のストーリーが進展するアニメーションからなるコンピュータグラフィックスを表示する場合を示しており、各図は物語の主な場面を示している。
図6〜図9に示す実施形態は、「桃太郎の鬼退治」という物語を例示している。
図6は「桃太郎の鬼退治」の開始の画面であり、リハビリテーションを行う際に、トレーニングの友またはトレーニングのメニューとなる物語を被検者1の好みによって選択することによりモニタ29に表示される。
図7は、図6に続いて表示される画面であり、桃太郎について行く家来を犬、猿、キジと順に選択し、最後に退治する鬼を選択する選択画面である。
図8は、図7において、家来として犬を選択した画面を示しており、桃太郎と犬がモニタ29に表示され、画面を左側から右向きに桃太郎および犬に向けて所定の時間ピッチt1毎に進行してくるタイミングマークTMを桃太郎および犬が飛び越すように空気袋15をつぶすことにより被検者1の手指の筋力のトレーニングを行うものである。この時の桃太郎および犬の飛び上がる高さを空気袋15に付与された被検者1の筋力の大きさとして表示し、その筋力が所定の閾値h1を越えた時に、家来として犬を選択したときのトレーニング達成としたと判断することにしている。タイミングマークTMの時間ピッチt1は、家来の数が増えるに従って次第に短くし、筋力の閾値h1は家来の数が増えるに従って次第に大きくするように設定してリハビリテーションの効果を高くするとよい。
図9は、図7において、家来として犬、猿、キジを選択した画面を示しており、桃太郎と犬、猿、キジがモニタ29に表示され、画面を左側から右向きに桃太郎、犬、猿、キジに向けて所定の時間ピッチt1毎に進行してくるタイミングマークTMを桃太郎、犬、猿、キジが飛び越すように空気袋15をつぶすことにより被検者1の手指の筋力のトレーニングを行うものである。
図9に示すトレーニングのメニューが達成されると、図7において最終段の鬼を選択して最終段のトレーニングのメニューが実行される。その最終段のトレーニングのメニューが達成されると図6に示す鬼退治が実現されたアニメがモニタに表示される。
このように被検者1は鬼退治という物語に従って、自らのトレーニングの進展を実行することによって、その物語を進展させることができ、ゲーム感覚によりトレーニングを行うことができ、更にトレーニング効果を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができ、早期の筋力向上を図ることができる。
次に、本発明の作用を説明する。
本発明の筋力トレーニングシステム11は、被検者1としての運動機能障害者である患者が筋力を回復するためのリハビリテーションに用いる場合もあり、また筋力増強を目指すトレーニングに用いる場合もある。
まず、被験者1の氏名、生年月日等被検者1を特定する情報を入力装置28によって被検者側コンピュータ13に入力し、被検者1のトレーニング記録をメモリできるようにする。
次に、被験者1が空気の入った空気袋15を手で握ったり、足で踏んだり、臀部で押しつぶしたり、あるいは腕で抱いたりすることを繰り返すことで、上・下肢や体幹の筋力を向上させることができる。被験者1は椅子に座ったままでもベッドに寝たままでも、あるいは立ったままでもこれらの運動を行うことができる。例えば、空気袋15の大きさ、形状、材質、初期圧力の大きさなどはリハビリや筋トレの目的によって適当に変えるとよい。また、空気袋15を図示しないペダルによって圧縮する動作を加えることにより下肢運動機能障害者のリハビリテーションを好適に行うことができる。
空気袋15をつぶすと、パイプ17が接続されている空気の閉流路の圧力が上昇し、この圧力変動が検出手段16の圧力センサ18によって検出され、その検出信号がA/D変換されてCPU19によってインターフェース20を介して被検者側コンピュータ29に送られる。その検出信号はインターフェース30を経て受けられ、CPU26によってメモリ27内に記憶されている所定のプログラムによって圧力波形処理部31において圧力波形処理を施され、続いてCG制御部32によって前述したコンピュータグラフィックス化されてモニタ29に表示される。
このコンピュータグラフィックスとしては、例えば、図4から図9に示す3種類の1つ若しくは複数をモニタ29に表示するとよい。
モニタ29に表示されるコンピュータグラフィックスは、圧力センサ18による検出圧力の大きさに対応して変化するとともに、圧力センサ18の検出圧力にリアルタイムで同期したものとなる。
例えば、図4に示す例によれば、リハビリテーションの目標値(xxkPa)に対する現在の被検者1が空気袋15を圧縮した時に付与される筋力の値としての実加圧力を、加圧力0の点からボールを実加圧力の位置まで上下動させるので、被検者1は自分の筋力の大きさを目視できるイメージとして把握できる。これにより、被検者1は目標に向けて更に加圧力を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができる。
また、図5に示す例によれば、被検者1が空気袋15を圧縮することにより付与する加圧力の大きさを時間の進行とともにリアルタイムでグラフ表示させる。従って、図5においては、現在の被検者1が手術後4週目においてリハビリテーションを行っている場合に、現在の加圧力の値(術後4週目)と過去のデータ、例えば、術後1周目のデータとを同時に表示することにより、被検者1は自己のリハビリテーションの進展状況を、グラフを見ながら確認できる。これにより、被検者1は、過去に比較して現在の自己の加圧力が向上していることや、加圧力の付与の間隔が短くなり、確実に自己の機能改善が図られていることを実感として把握することができ、更にトレーニング効果を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができる。
図6から図9に示すれによれば、被検者1は鬼退治という物語に従って、自らのトレーニングの進展を実行することによって、その物語を進展させることができ、ゲーム感覚によりトレーニングを行うことができ、更にトレーニング効果を上げるように努力しようとするモチベーションを持って楽しくリハビリテーションを行うことができ、早期の筋力向上を図ることができる。
被検者1が自己完結型のトレーニングを行う場合においては、筋力トレーニング部12と被検者側コンピュータ13からなるシステムにより、筋力トレーニングを行うとよい。また、医師が被検者1の側にいて直接指導する場合には、入力装置28を用いて電動空気ポンプ23による空気袋15内の圧力値を変化させる指令を入力し、電動空気ポンプ23をモータドライバ24を介して稼動させて、空気袋15に接続されている空気の閉流路の圧力をトレーニングの進展に応じて可変調整させて、適正なトレーニングを実行するようにするとよい。
また、コネクタ21に接続されているパイプ22から電動空気ポンプ23を外し、代わって空気袋15を接続して、一方の空気袋15を運動機能障害を有する手指で握り、他方の空気袋15を健常な手で握って空気袋15をつぶすと、他方の空気袋15が膨張するので、運動機能障害を有する手指に強制的に屈伸させる運動を行わせることもできる。
被検者1が自宅トレーニングする場合のように医師または理学療法士から離れている場合には、医師側コンピュータ14を医師の側に設置し、インターネットや携帯電話等の通信手段によって被検者側コンピュータ13から圧力波形信号を送信させる。医師側コンピュータ14は被検者側コンピュータ13より受けた圧力波形の情報をモニタ33に表示し、圧力波形解析部34によって圧力波形の情報を解析し、更に空気圧制御部35によって被検者1の今後のリハビリテーションの進め方に応じた空気袋15内の圧力値を演算する。その後、空気圧制御部35によって演算された空気袋15内の圧力値は、インターネットを通して被検者側コンピュータ13に空気圧制御信号として送信され、更に検出手段16のモータドライバ24に伝達されて電動空気ポンプ23を稼動させて、空気袋15内の圧力を演算値に設定させる。このように医師や理学療法士により、遠隔で被検者1の回復状態を確認するとともに的確な指導をすることができる。これにより、圧力センサ18による検出圧力の情報を、電子メールやインターネット等の通信手段で、離れた場所で医師やトレーナが確認できることにより、被検者1は遠隔地から高度な医療や指導を受けることができる。
また、本発明の筋力トレーニングシステム11においては、複数の被検者側コンピュータ13を通信手段によって相互に情報交換自在に接続することにより、筋力トレーニングの進展度合いや関連情報を被検者1と他者との間でデータとして送受信でき、互いに競いながら筋力トレーニングを楽しく行うことができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
1 被検者
2 医師
11 筋力トレーニングシステム
13 被検者側コンピュータ
14 医師側コンピュータ
15 空気袋
16 検出手段
18 圧力センサ
23 電動空気ポンプ
29、33 モニタ
2 医師
11 筋力トレーニングシステム
13 被検者側コンピュータ
14 医師側コンピュータ
15 空気袋
16 検出手段
18 圧力センサ
23 電動空気ポンプ
29、33 モニタ
Claims (7)
- 伸縮自在な空気袋と、この空気袋が接続されている気体の閉流路内の圧力を検出する検出手段と、この検出手段の検出圧力を表示するモニタと、前記検出手段の検出圧力の変化に応じて変化するコンピュータグラフィックスを前記モニタに表示させる制御手段とを有し、前記空気袋をつぶすことにより前記検出手段の検出圧力を変化させると前記モニタに表示されるコンピュータグラフィックスが変化させられるように形成したことを特徴とする筋力トレーニングシステム。
- 前記コンピュータグラフィックスは、前記検出圧力に応じてキャラクタを運動させるコンピュータゲームであることを特徴とする請求項1に記載の筋力トレーニングシステム。
- 前記コンピュータグラフィックスの動作と連動する音楽や効果音を発生させる音響発生手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の筋力トレーニングシステム。
- 被検者側コンピュータの前記モニタに表示される前記検出圧力に関する情報を通信手段を介して受信するとともにモニタに表示させる医師側コンピュータを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の筋力トレーニングシステム。
- 前記医師側コンピュータは、受信した前記検出圧力に関する情報よりその後のトレーニングの内容を演算し、通信手段を介して前記被検者側コンピュータに伝達するように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の筋力トレーニングシステム。
- 前記医師側コンピュータは、前記のその後のトレーニングの内容として前記空気袋が接続されている気体の閉流路内の圧力を演算し、通信手段を介して前記被検者側コンピュータに伝達するように形成され、空気袋が接続されている気体の閉流路には前記医師側コンピュータより受信した圧力の大きさに応じて当該閉流路内の圧力を可変設定する電動空気ポンプを設けたことを特徴とする請求項5に記載の筋力トレーニングシステム。
- 複数の前記被検者側コンピュータを通信手段によって相互に情報交換自在に接続したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の筋力トレーニングシステム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101688409B1 (ko) * | 2015-07-03 | 2016-12-21 | 연세대학교 원주산학협력단 | 근력측정운동기구 |
JP2020006041A (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | パラマウントベッド株式会社 | 評価装置 |
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2007
- 2007-06-18 JP JP2007160124A patent/JP2008307321A/ja active Pending
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