JP2008285276A - 原稿自動搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

原稿自動搬送装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008285276A
JP2008285276A JP2007131514A JP2007131514A JP2008285276A JP 2008285276 A JP2008285276 A JP 2008285276A JP 2007131514 A JP2007131514 A JP 2007131514A JP 2007131514 A JP2007131514 A JP 2007131514A JP 2008285276 A JP2008285276 A JP 2008285276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
scooping
roller
automatic
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007131514A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Hayano
聡 早野
Hiroyuki Harada
裕行 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2007131514A priority Critical patent/JP2008285276A/ja
Publication of JP2008285276A publication Critical patent/JP2008285276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】ガイド板や装置本体上面の損傷を抑止するとともに、原稿画像を正確に読み取ることができるようにする。
【解決手段】原稿自動読取用ガラス151bへ向けて自給原稿P2を送り込む大径搬送ローラ45等と、原稿自動読取用ガラス151bを通過した自給原稿P2を掬い上げる原稿掬い上げ機構50と、原稿掬い上げ機構50によって掬い上げられた自給原稿P2を下流側へ向けて搬送するアイドルローラ48等と、これらが装備された、原稿自動読取用ガラス151bに対して開閉可能な筐体30とを備え、原稿掬い上げ機構50は、可動部材としての掬い上げ部材51を有し、掬い上げ部材51は、原稿自動読取用ガラス151bに向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜板512を有し、かつ、筐体30が閉止された状態で原稿画像が読み取られた後の自給原稿P2の先端が当たる傾斜板512の位置より上方に位置設定された支点軸514回りに回動する。
【選択図】図7

Description

本発明は、原稿画像を読み取るべく原稿読取面へ向けて原稿を自動的に送り込むように構成された原稿自動搬送装置およびこの原稿自動搬送装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、特許文献1に開示されているような原稿自動供給装置が知られている。この原稿自動供給装置は、複写機やファクシミリ装置等の原稿から画像を読み取るように構成された画像形成装置に適用されるものであり、画像形成装置本体の上面に設けられたプラテン(コンタクトガラス)を開閉自在に覆う筐体と、この筐体の上方に設けられた原稿束を載置する原稿トレイと、この原稿トレイから原稿の1枚ずつを繰り出させてコンタクトガラス上に導く原稿供給機構と、この原稿供給機構によってコンタクトガラス上に供給され、光学系ユニットによる光学的な読み取り処理で原稿面の画像が読み取られた原稿を受ける排紙トレイとを備えている。排紙トレイは、筐体における原稿トレイの下部に対向配置されている。
前記筐体には、コンタクトガラス上を通過する原稿をコンタクトガラスへ押圧して当該原稿の浮き上がりを規制する規制部材が設けられている。また、規制部材の下面にマイラーシートが取り付けられている。コンタクトガラスの下流側には、原稿を排紙トレイへ導くための先上がりの傾斜面を有する、掬い上げ部材およびガイド板が順次設けられている。マイラーシートは、ガイド板の上面にまで延設されている。
従って、コンタクトガラスと、マイラーシートを介した規制部材とに挟持された状態でコンタクトガラス上を通過した原稿は、まず掬い上げ部材とマイラーシートとの間を通過し、引き続きマイラーシートとガイド板とに挟持された状態でこれらの間を進行して排紙トレイに排紙される。ガイド板の上流端は、掬い上げ部材の傾斜面の下流端より低位に位置設定され、これによって掬い上げ部材を通過した原稿は、ガイド板の上面に確実に案内される。
特許文献1には、規制部材の下面にマイラーシートを配置することにより、コンタクトガラス上で原稿がばたつくような不都合の発生が防止され、原稿搬送スピードが一定になって原稿の搬送状態が安定化するため、読み取り画像の歪みが防止されると記載されている。
特開2003−87510号公報
ところで、コンタクトガラスを開閉自在に覆う筐体は、通常、装置本体に対して蝶番回りに正逆回動して開閉し得るように取り付けられている。蝶番には筐体の開放動作が容易になるように板ばね等の付勢手段が設けられ、この付勢手段の付勢力で筐体が開放する方向に向けて付勢されているのが一般的である。しかし、付勢手段の付勢力の変動や異物の噛み込み等によって、筐体のコンタクトガラスへの接面状態が変動することがある。
かかる観点で上記特許文献の原稿自動供給装置を見てみると、原稿を掬い上げるガイド板が筐体に固定されているため、筐体のコンタクトガラスに対する接面状態の変動に対応することができない。このため、ガイド板が浮き気味にコンタクトガラスに対向すると、原稿が浮き上がったガイド板の先端縁部と衝突することがある。さらには、原稿がガイド板とコンタクトガラスとの間の隙間に潜り込んでしまい、これによって原稿を適正に搬送し得なくなるという問題点を有している。
逆に、筐体が正規の位置より沈み気味である場合には、筐体を閉止したときにガイド板が装置本体の上面と衝突し、これによってガイド板あるいは装置本体の上面が損傷することがあるという問題点を有している。
そこで、ガイド板を所定の軸回りに回動可能に軸支することが考えられる。こうすることで、ガイド板の先端が装置本体の上面と衝突したときに当該ガイド板が軸回りに回動し、これにより衝突の衝撃が吸収されて装置本体の上面あるいはガイド板の先端の損傷が回避される。
しかしながら、ガイド板の回動中心がガイド板のガイド面における原稿の先端が当たる位置より下位にある場合には、原稿の先端がガイド板のガイド面に当たったときに、当該ガイド板は、ガイド面が上方へ向かうように軸回りに回動した後、元に戻る揺動動作を行うため、原稿はこのガイド板の揺動に連れて振動し、これによって原稿の原稿画像が適正に読み取り得なくなるという新たな問題点が提起される。
本発明は、かかる問題点を解消するべくなされたものであり、ガイド板や装置本体上面の損傷を抑止するとともに、コンタクトガラスを通過した後の原稿を常に確実に排紙トレイへ向けて送り出すことを可能とした上で、原稿画像を正確に読み取ることができる原稿自動供給装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明(原稿自動搬送装置)は、原稿読取面に原稿を供給する原稿自動搬送装置であって、前記原稿読取面へ向けて原稿を送り込む第1搬送機構と、前記原稿読取面を通過した原稿を掬い上げる原稿掬い上げ機構と、前記原稿掬い上げ機構によって掬い上げられた原稿を下流側へ向けて搬送する第2搬送機構と、前記第1搬送機構、原稿掬い上げ機構および第2搬送機構が装備され、かつ、前記原稿読取面に対して開閉可能な筐体とを備え、前記原稿掬い上げ機構は、可動部材を有し、前記可動部材は、前記原稿読取面に向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜面を有し、かつ、前記筐体が閉止された状態で原稿の先端が当たる前記傾斜面の位置より上方に設定された回動支点回りに回動可能とされていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、当該原稿自動搬送装置が装着される装置(例えば画像形成装置)の上面に形成されたコンタクトガラス上に載置される自動搬送されない載置原稿の取り忘れにより、当該載置原稿との干渉で筐体を完全に閉止することがでず、筐体が浮き上がった状態になっているときでも、原稿掬い上げ機構の可動部材は、その傾斜面の下端部が原稿読取面またはその近傍に当接した状態で回動支点回りに回動し、これによって筐体の浮き上がりが吸収されるため、原稿自動搬送装置において、原稿掬い上げ機構が正常に機能する状態を確保することができる。
また、筐体の原稿読取面に対する接面状態が設計誤差や施工誤差さらには異物の噛み込み等によって変動し、これにより筐体が正規の状態で原稿読取面に対向しなかった場合にも当該誤差などが吸収される。
そして、筐体が閉止された状態において、第1搬送機構から原稿読取面に向けて送り込まれた原稿は、原稿読取面で原稿画像が読み取られた後、原稿掬い上げ機構の可動部材の傾斜面に当たって掬い上げられ、第2搬送機構を介して下流側へ向けて搬送される。
しかも、原稿の先端が可動部材の傾斜面に当たったときには、当該可動部材は、その回動支点が原稿の当たった位置より上方に設定されているため、可動部材は、その傾斜面の下端部が回動支点回りに下方へ向かうように力を受ける。従って、傾斜面の下端部が当接される所定の平面を設定しておくことにより、原稿の先端が傾斜面に当たっても可動部材が回動することがないため、可動部材が回動支点回りに振動的に揺動してばたつき、異音を発するような不都合の発生が防止される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記可動部材は、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に向けて複数並設されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、可動部材の下面に対向した原稿が流れる面が原稿の搬送方向と直交する方向で厳密に面一状態になっていなくて高低差が存在するような場合であっても、複数の可動部材がそれぞれ高低差に対応するように他とは独立して姿勢が変化するため、結果として原稿は、より確実に可動部材により掬い上げられる。
請求項3記載の発明(画像形成装置)は、原稿読取面としてのコンタクトガラスを備えた装置本体と、前記コンタクトガラスへ原稿を自動供給する原稿自動供給装置とを備えてなる画像形成装置であって、前記原稿自動供給装置は、前記コンタクトガラスへ向けて原稿を送り込む第1搬送機構と、前記コンタクトガラスを通過した原稿を掬い上げる原稿掬い上げ機構と、前記原稿掬い上げ機構によって掬い上げられた原稿を下流側へ向けて搬送する第2搬送機構と、前記第1搬送機構、原稿掬い上げ機構及び第2搬送機構が装備され、前記コンタクトガラスに対して開閉可能な筐体とを備え、前記原稿掬い上げ機構は、可動部材を有し、前記可動部材は、前記原稿読取面に向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜面を有し、かつ、前記筐体が閉止された状態で原稿の先端が当たる前記傾斜面の位置より上方に設定された回動支点回りに回動可能とされていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、画像形成装置は、請求項1記載の原稿自動搬送装置の備えた作用効果を享受し得るものになる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記可動部材は、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に向けて複数並設されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、画像形成装置は、請求項2記載の発明と同様の作用効果が得られるものになる。
本発明に係る原稿自動搬送装置によれば、当該原稿自動搬送装置が装着される装置(例えば画像形成装置)の上面に形成されたコンタクトガラス上に載置される自動搬送されない載置原稿の取り忘れにより、当該載置原稿による干渉で筐体を完全に閉止することがでず、当該筐体が浮き上がった状態になっているときでも、原稿掬い上げ機構の可動部材は、その傾斜面の下端部が原稿読取面またはその近傍に当接した状態で回動支点回りに回動し、これによって筐体の浮き上がりが吸収されるため、原稿自動搬送装置は、原稿掬い上げ機構が正常に機能する状態を確保することができる。
また、筐体が閉止された状態で、原稿の原稿面の読み取りが行われた後に、原稿の先端が可動部材の傾斜面に当たったときには、当該可動部材は、その傾斜面の下端部が回動支点回りに下方へ向かうように力を受けるため、可動部材が回動支点回りに振動的に揺動してばたつき、異音を発するような不都合の発生を防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る原稿自動供給装置が適用された画像形成装置の内部構造の概要を説明するための説明図である。本実施形態においては、複写機を画像形成装置10の一例として挙げている。
画像形成装置10は、箱形の装置本体11の下部に配設された給紙部12と、この給紙部12の上方に配設された画像形成部13と、この画像形成部13の図1における左方に配設された定着部14と、装置本体11の上部に配設された画像読取部15と、前記給紙部12から画像形成部13および定着部14を経て用紙排出に至る用紙搬送部16とを備えた基本構成を有している。
給紙部12は、給紙カセット121に積層載置された用紙束から用紙Pの1枚ずつを用紙搬送部16へ給紙する。用紙搬送部16は、給紙部12から給紙された用紙Pを、搬送ローラ対161を介しレジストローラ対162によって画像形成部13に向けて搬送する。さらに用紙搬送部16は、用紙Pを画像形成部13および定着部14を通過させた後、排出ローラ対163の駆動により装置本体11の外壁に設けられた排出トレイ164へ向けて排出する。
画像形成部13は、電子写真プロセスによって用紙Pに所定のトナー像を転写するものである。画像形成部13は、軸心回りに回転可能な感光体ドラム131と、この感光体ドラム131の周囲にその回転方向に沿って配設された、帯電ユニット132、露光ユニット133、現像ユニット134、転写ユニット135、クリーナー136および除電ユニット137とを備えている。
帯電ユニット132は、コロナ放電によって感光体ドラム131の表面に所定電位を与えるものである。露光ユニット133は、画像読取部15によって読み取られた原稿の画像データに基づいてレーザー光を感光体ドラム131に照射することにより、感光体ドラム131表面の電位を選択的に減衰させて、この感光体ドラム131の表面に静電潜像を形成するものである。現像ユニット134は、前記静電潜像をトナーにより現像して、感光体ドラム131の表面にトナー像を形成するものである。転写ユニット135は、感光体ドラム131の表面のトナー像を用紙Pに転写するものである。クリーナー136は、転写後の感光体ドラム131の表面に残留しているトナー取り除いて清浄化処理する。除電ユニット137は、感光体ドラム131の表面の残留電荷を除去するものである。
定着部14は、画像形成部13で用紙Pに転写されたトナーを用紙Pへ定着させる処理を施すものである。かかる定着部14は、画像形成部13の用紙搬送方向の下流側に配置された定着ユニット141と、この定着ユニット141の下流側に配設されて定着ユニット141から排出された用紙Pを排出ローラ対163へ向けて案内するカバーユニット145とを備えている。定着ユニット141は、箱形を呈した定着装置本体142と、この定着装置本体142に軸心回りに回転可能に軸支されたヒートローラ143と、周面がこのヒートローラ143の周面に押圧当接された加圧ローラ144とを備えている。
画像形成部13から搬送された用紙Pは、ヒートローラ143と加圧ローラ144との間のニップ部において両者に押圧挟持されながら、これらの回転によって搬送されつつヒートローラ143からの熱を得てトナー像の定着処理が施される。その後、用紙Pは、カバーユニット145および排出ローラ対163を介して排出トレイ164へ向けて排出される。
本実施形態においては、レジストローラ対162、排出ローラ対163および定着部14を含んだ主に用紙搬送部16からなる、図1に二点鎖線で示した装置本体11に対して挿脱可能な用紙搬送ユニット17が設けられている。かかる用紙搬送ユニット17が装置本体11に対して挿脱可能に設けられるのは、用紙搬送ユニット17を装置本体11から引き出すことによって紙詰まりの解消や各種のメンテナンス作業を容易に行い得るようにするためである。
画像読取部15は、装置本体11の頂部の矩形状を呈する開口に嵌め込まれたコンタクトガラス151と、このコンタクトガラス151上の原稿P0(載置原稿P1または自動給紙原稿(以下自給原稿P2という))の原稿画像を読み取る光学系ユニット152と、原稿トレイ32に装填された自給原稿P2の束(原稿束P3)から1枚ずつの自給原稿P2を繰り出させてコンタクトガラス151へ導く原稿自動搬送装置20とを備えて構成されている。
光学系ユニット152は、図略の光源からの光を、コンタクトガラス151を介して原稿P0の原稿面に照射し、その反射光を、所定のミラーを介して光電変換部に設けられたCCD(charge coupled device)へ導くことによって、原稿の画像情報を読み取るものである。CCDによって読み取られた画像情報は、デジタル信号に変換された後に、露光ユニット133へ伝送される。
図2は、図1に示す画像形成装置10の外観を示す斜視図であり、図2(A)は、原稿自動搬送装置20がコンタクトガラス151に被さって閉止する閉止姿勢S1に姿勢設定された状態、図2(B)は、原稿自動搬送装置20がコンタクトガラス151を開放した開放姿勢S2に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。因みに、図2(A)、図2(B)においてX−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
図2(A)に示すように、画像形成装置10においては、縦長の直方体状を呈した装置本体11の下部に複数の給紙カセット121を備えた給紙部12が設けられている。各給紙カセット121は、前方に向けて引き出し可能になっている。また、装置本体11の天板112の前方位置には、テンキーや液晶を有する表示板、さらには各種の操作キー等を備えた操作パネル111が設けられている。天板112には、コンタクトガラス151(図1)を覆うように開閉可能な原稿自動搬送装置20が設けられている。
装置本体11における前面の給紙部12より上方位置には、開閉可能な前面蓋体18が設けられている。この前面蓋体18は、図2(A)および図2(B)に示すように普段は閉止されているが、紙詰りの解消作業時や各種のメンテナンス作業時には、左右のいずれかの方向または下方に向けて開放される。
コンタクトガラス151は、図2(B)に示すように、装置本体11の頂面の中央部に設けられた大きな矩形状を呈する原稿載置用ガラス151aと、この原稿載置用ガラス151aの左方に隣接して設けられた前後方向に長尺の原稿自動読取用ガラス(原稿読取面)151bとからなっている。原稿載置用ガラス151aには、主にブック原稿などの厚手の原稿P0(載置原稿P1)が、その原稿面を下にして載置される。原稿自動搬送装置20が開放姿勢S2に姿勢設定された状態で、載置原稿P1が原稿載置用ガラス151a上に載置され(図2(B))、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1(図2(A))に姿勢変更された状態で前記光学系ユニット152(図1)による走査によって載置原稿P1の原稿画像が読み取られる。
これに対し、原稿自動読取用ガラス151bは、原稿自動搬送装置20から自動給紙された原稿P0(自給原稿P2)を通過させるためのものである。自給原稿P2が原稿自動読取用ガラス151bを通過中に、その原稿面の原稿画像が、光学系ユニット152によって読み取られる。なお、原稿載置用ガラス151aには、ブック原稿等の厚手の原稿P0が載置されることに限らず、枚葉紙からなる1枚の原稿を載置することもできる。
原稿自動搬送装置20は、筐体30と、原稿送り込み機構40と、原稿掬い上げ機構50とを備えている。筐体30は、装置本体11の天板112の後縁部に設けられた左右方向一対の蝶番19(図2)回りに正逆回動することにより閉止姿勢S1と開放姿勢S2との間で姿勢変更することができる。原稿送り込み機構40は、筐体30に内装されている。原稿掬い上げ機構50は、原稿送り込み機構40によって原稿自動読取用ガラス151bへ送り込まれた自給原稿P2を、ガラス151bよりも下流側において掬い上げるものである。
筐体30は、コンタクトガラス151より若干広く面積設定された矩形状の底板31上に原稿束P3を載置する原稿トレイ32と、原稿送り込み機構40が収容される収容部33と、原稿画像が読み取られた後の自給原稿P2が排出される排出トレイ34とを有している。
原稿トレイ32は、筐体30の収容部33の右面上部から右方に向けて突設されている一方、排出トレイ34は、収容部33の右面下部から右方に向けて延設されている。原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に姿勢設定された状態で、原稿トレイ32から給紙され、原稿自動読取用ガラス151bを介して画像情報が読み取られた自給原稿P2は、排出トレイ34へ向けて排出される。
図3は、原稿自動搬送装置20の一実施形態を示す正面視の断面図である。以下、図3を基に原稿自動搬送装置20の構成要素である原稿送り込み機構40について説明する。なお、図3におけるXによる方向表示は、図2の場合と同様(−X:左方、+X:右方)である。
図3に示すように、原稿送り込み機構(第1搬送機構)40は、ピックアップローラ41と、送り込みベルト42と、送り込みローラ43と、中継ローラ対44と、大径搬送ローラ45と、レジストローラ46とを有している。
ピックアップローラ41は、原稿トレイ32上に載置された原稿束P3から自給原稿P2を1枚ずつ繰り出させるものである。送り込みベルト42は、ピックアップローラ41の直下流側(左方側)に設けられている。送り込みローラ43は、送り込みベルト42の直下に当接状態で従動可能に設けられている。中継ローラ対44は、これら送り込みベルト42および送り込みローラと43の下流側に設けられている。大径搬送ローラ45は、中継ローラ対44の斜め下左方位置に設けられた大輪のローラである。レジストローラ46は、大径搬送ローラ45の左方下部位置で周面が当該大径搬送ローラ45の周面と押圧当接してこの部分にニップ部N1を形成させるべく設けられた小輪のローラである。
送り込みベルト42は、ピックアップローラ41の直下流側に設けられた駆動ローラ421と、下流側でこの駆動ローラ421と対向配置された従動ローラ422との間に張設されている。かかる送り込みベルト42は、駆動ローラ421の駆動回転によって、駆動ローラ421および従動ローラ422間を図3における時計方向に向けて周回する。
筐体30の収容部33内には、これらピックアップローラ41,送り込みベルト42、送り込みローラと43、中継ローラ対44および大径搬送ローラ45に沿って原稿搬送路47が形成されている。ピックアップローラ41がピックアップして原稿束P3から繰り出させた自給原稿P2は、この原稿搬送路47を通って停止した状態の大径搬送ローラ45とレジストローラ46とのニップ部N1へ向けて搬送される。
大径搬送ローラ45は、光学系ユニット152による原稿自動読取用ガラス151bを介した原稿画像の読み取り処理に同期して、駆動が開始される。従って、大径搬送ローラ45とレジストローラ46とのニップ部N1で停止されていた自給原稿P2は、大径搬送ローラ45の駆動によって光学系ユニット152の読み取り走査処理と同期するように原稿自動読取用ガラス151bへ向けて搬送される。そして、自給原稿P2は、原稿自動読取用ガラス151bを通過するときに、その原稿面の原稿画像が読み取られる。
そして、光学系ユニット152によって原稿面の原稿情報が読み取られた自給原稿P2は、その後原稿掬い上げ機構50によって掬い上げられ、所定のアイドルローラ48を介し、駆動回転している排出ローラ対(第2搬送機構)49の駆動で排出トレイ34へ排出される。
原稿掬い上げ機構50は、筐体30の収容部33内における大径搬送ローラ45の斜め右下位置に設けられている。図4および図5は、原稿掬い上げ機構50の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図4は、上面側から見た斜視図、図5は、裏面側から見た斜視図である。なお、図4および図5におけるXおよびYによる方向表示は図2の場合と同様(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))である。
図4および図5に示すように、原稿掬い上げ機構50は、原稿自動読取用ガラス151bの下流側端縁(右側端縁)に臨んで配設された複数の掬い上げ部材(可動部材)51と、この掬い上げ部材51を回動可能に支持するブラケット52と、掬い上げ部材51によって掬い上げられた自給原稿P2を前記大径搬送ローラ45とで挟持して搬出する搬出ローラ53とが搬送路形成板54に装着されることによって形成されている。この搬出ローラ53、前記大径搬送ローラ45および搬送路形成板54と、アイドルローラ48および排出ローラ対49とで本発明に係る第2搬送機構が形成されている。
搬送路形成板54は、原稿自動読取用ガラス151bを通って原稿画像が読み取られた自給原稿P2を排出トレイ34へ向けて案内するべく筐体30内に形成されたものであり、かかる搬送路形成板54に掬い上げ部材51、ブラケット52および搬出ローラ53が装着されている。
このような搬送路形成板54は、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に姿勢設定された状態で、前後方向に延びる左端下縁部が原稿自動読取用ガラス151bの右側部上面に当止する前後方向に延びた上流側膨出部541と、この上流側膨出部541の右縁部から延設された−Y方向からの正面視で山形を呈する山頂部分が前後方向に延びた左方山部542と、この左方山部542の直ぐ右側に形成された正面視でU字形状の前後方向に延びる谷部543と、この谷部543の直ぐ右側に形成された山頂部分が左方山部542のそれより高い右方山部544とを備えている。アイドルローラ48は、谷部543に設けられ、排出ローラ対49は、右方山部544に対応した位置に設けられている。
前記上流側膨出部541は、下縁部が原稿自動読取用ガラス151bに当止される垂直板541aと、この垂直板541aの上縁部から右方に向かって延設された水平板541bとからなっている。そして、垂直板541aと水平板541bとが合わさる角部には、上流側膨出部541内から前記搬出ローラ53を外部へ突出させるためのローラ突出窓545が複数設けられているとともに、各ローラ突出窓545の両側には、搬出ローラ53の後述する側板511を嵌め込むための各一対の切欠き溝546がそれぞれ設けられている。これらの切欠き溝546は、上流側膨出部541の垂直板541aの下縁部から上方に向かって余裕を持って切り込まれることにより形成され、これによって側板511は上下動することができる。
ついで、図6を基に必要に応じて図3〜図5を参照しながら掬い上げ部材51について説明する。図6は、掬い上げ部材51の一実施形態を示す斜視図であり、図6(A)は、掬い上げ部材51がブラケット52に装着されていない状態、図6(B)は、掬い上げ部材51がブラケット52に装着された状態をそれぞれ示している。なお、図6におけるXおよびYによる方向表示は、図4の場合と同様(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))である。
まず、図6(A)に示すように、掬い上げ部材51は、左右方向に長尺の前後方向一対の側板511と、これら一対の側板511の左縁部間に架設された傾斜板512と、各側板511の右縁部から上方に向かってそれぞれ突設された突設片513と、各突設片513の上部から互いに反対方向に向けてそれぞれ突設された一対の支点軸(回動支点)514と、一対の側板511の下縁部間に架設された底板515とを備えている。
傾斜板512は、原稿自動読取用ガラス151bを通過した自給原稿P2の先端を掬い上げるものであり、左方に向かって先下がりに傾斜している。底板515には、角孔515aが設けられている。
掬い上げ部材51を搬送路形成板54に取り付けるためのブラケット52は、搬送路形成板54の左方山部542の天井から垂下されている。このようなブラケット52の上部には、後述するアーム部材55のアーム軸554が嵌入される上部支持孔521が穿設されているとともに、下部には、支点軸514が嵌入される下部支持孔522が穿設されている。
また、後方のブラケット52の右縁部には、前方に向けて突設された係止突片523が設けられている。この係止突片523は、掬い上げ部材51の後方の側板511の右縁部を当止させるものである。この係止突片523により、原稿自動搬送装置20が開放姿勢S2に姿勢設定されたときに掬い上げ部材51が自重で回動し過ぎるのが防止される。
前記搬出ローラ53は、原稿自動読取用ガラス151bを通過した自給原稿P2を大径搬送ローラ45との間のニップ部N2でニップしながら大径搬送ローラ45の駆動回転により排出トレイ34へ向けて送り出すものである。かかる搬出ローラ53は、二股状に形成されたアーム部材55を介してブラケット52に装着されている。
アーム部材55は、前後方向一対のローラ支持アーム551と、これら一対のローラ支持アーム551の右端部間に架設された架設部552とを備えている。各ローラ支持アーム551の左端部には、それぞれ装着孔553が穿設されている。そして搬出ローラ53は、そのローラ軸531の両端部が各装着孔553にそれぞれ嵌入されることにより、ローラ軸531回りに回転可能にアーム部材55に取り付けられる。
また、各ローラ支持アーム551には、左右方向の略中央部に互いに反対方向に向けて突設されたアーム軸554が設けられている。これらのアーム軸554が一対のブラケット52の上部支持孔521に嵌入されることにより、アーム部材55がアーム軸554回りに回動可能にブラケット52に取り付けられている。
また、架設部552と搬送路形成板54の天井部との間にはコイルスプリング555が圧縮状態で介設され、これによってアーム部材55は、アーム軸554回りに時計方向に向けて付勢されている。
従って、掬い上げ部材51を下部から搬送路形成板54の上流側膨出部541に差し入れ、各支点軸514を対応したブラケット52の上部支持孔521に嵌め込むことによって、当該掬い上げ部材51は、支点軸514回りに回動可能に搬送路形成板54に装着される。
そして、図6(B)に示すように、掬い上げ部材51が搬送路形成板54のブラケット52に装着されるとともに、搬出ローラ53がアーム部材55を介してブラケット52に装着されることにより、掬い上げ部材51は、その傾斜板512が垂直板541aより左方に突出した状態で自重によって当該傾斜板512の左端縁部が下流側ガイド板483の平板部483bに当接している。また、搬出ローラ53は、上流側膨出部541のローラ突出窓545から外部に突出し、コイルスプリング555の付勢力で大径搬送ローラ45の周面に押圧当接し、これによって大径搬送ローラ45の周面との間にニップ部N2を形成している。
一方、図3に戻って、筐体30の収容部33内には、当該筐体30が閉止姿勢S1に姿勢設定された状態で、原稿自動読取用ガラス151bより若干左方位置に自給原稿P2を当該ガラス151bへ向かわせる上流側ガイド板481が設けられている。また、原稿自動読取用ガラス151bの直上位置には、自給原稿P2を当該ガラス151bの上面へ対向させるための対向板482が設けられている。
前記対向板482は、筐体30に設けられた図略のフレームに取り付けられ、付勢部材である例えばコイルスバネ482aの付勢力によって大径搬送ローラ45から離間する方向に向けて付勢されている。従って、筐体30が開かれた状態では、図7(A)に示すように、大径搬送ローラ45から下方に向かって突出した状態になっている。
そして、筐体30が閉じられると、対向板482の前後方向の両端部から下方に向けて突設された図略の突起が原稿自動読取用ガラス151bに押圧当接し、これによって対向板482が、コイルスバネ482aの付勢力に抗して大径搬送ローラ45に近付くようになっている。因みに、前記突起の存在により、筐体30が閉止された状態で原稿自動読取用ガラス151bの上面と対向板482の下面との間に自給原稿P2を通過させ得る隙間が形成される。
このように対向板482がコイルスバネ482aで付勢されていることにより、筐体30を閉じたとき対向板482が原稿自動読取用ガラス151bと衝突して原稿自動読取用ガラス151bあるいは対向板482が破損するような不都合の発生を有効に防止することができる。
また、原稿自動読取用ガラス151bの直下流側には、当該ガラス151bを通過した自給原稿P2を掬い上げ部材51へガイドするための下流側ガイド板483が設けられている。
下流側ガイド板483は、原稿自動読取用ガラス151bへ向かって先下がりに傾斜した原稿掬い上げ部483aと、この原稿掬い上げ部483aの下流端(右端)から下流側に向けて延設された前後方向に延びる平板部483bとからなっている。平板部483bは、原稿掬い上げ部483aの下流端よりも低い位置に平面を形成させる部材であり、平板部483bの左縁部と原稿掬い上げ部483aの下流端との間には段差が形成されている。
また、平板部483bは、その右縁部が掬い上げ部材51の左縁部より右方に位置するように左右幅寸法が設定されている。これによって、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に姿勢設定された状態で、掬い上げ部材51の傾斜板512の下端縁が平板部483b上に位置することになる。
図7は、原稿掬い上げ機構50の作用を説明するための説明図であり、図7(A)は、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に設定される直前の状態、図7(B)は、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に設定され、かつ、自給原稿P2の先端が掬い上げ部材51の傾斜板512に当たった状態をそれぞれ示している。なお、図6におけるXによる方向表示は、図2の場合と同様(−X:左方、+X:右方)である。
まず、図7(A)に示すように、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に設定されていない状態では、掬い上げ部材51は、自重によって支点軸514回りに反時計方向に回動して左方に向かって先下がりになっている。このとき掬い上げ部材51は、その側板511の右縁部がブラケット52の係止突片523に当止し、これによってこれ以上の回動が阻止されている。
また、アーム部材55は、コイルスプリング555の付勢力でアーム軸554回りに時計方向に向けて付勢され、これによって搬出ローラ53の周面が大径搬送ローラ45の周面に押圧当接している。
また、対向板482は、コイルスバネ482aの付勢力で下方へ向かって押圧され、これによって大径搬送ローラ45から若干下方へ向かって離間した状態になっている。
この状態で、原稿自動搬送装置20が、図7(A)に矢印で示すように閉じられて閉止姿勢S1へ向けて姿勢変更されていくと、対向板482の下面が原稿自動読取用ガラス151bの上面に当たり、これによって対向板482は、図7(B)に示すように、コイルスバネ482aの付勢力に抗して大径搬送ローラ45へ向けて相対的に移動する。
また、掬い上げ部材51の傾斜板512の下縁部が下流側ガイド板483の平板部483bに干渉し、これにより掬い上げ部材51が支点軸514回りに時計方向に回動する。そして、原稿自動搬送装置20が完全に閉止姿勢S1に姿勢設定された状態では、図7(B)に示すように、掬い上げ部材51は、当初より所定角度だけ支点軸514回りに時計方向に回動して傾斜板512が下流側ガイド板483の平板部483b上に位置し、かつ、原稿掬い上げ部483aの右上縁部に対向した状態になる。
このように、掬い上げ部材51は、原稿自動搬送装置20が開かれたときには、左方に向かって先下がりに傾斜した状態で支点軸514回りに回動自在に軸支されているため、原稿載置用ガラス151a上に載置される載置原稿の取り忘れにより、当該載置原稿による干渉で筐体を完全に閉止することがでず、当該筐体が浮き上がった状態になっているときでも、掬い上げ部材51は、その傾斜板512の下端部が下流側ガイド板483の平板部483bに当接した状態で支点軸514回りに回動し、これによって筐体30の浮き上がりが吸収されるため、原稿自動搬送装置20は、掬い上げ部材51が正常に機能する状態を確保することができる。
また、設計誤差や施工誤差によって掬い上げ部材51の下流側ガイド板483に対する相対的な取り付け位置が正規の位置から上下方向にずれていても、原稿自動搬送装置20を閉じたときに掬い上げ部材51が下流側ガイド板483と衝突して損傷するような不都合の発生が有効に防止される。
そして、このような掬い上げ部材51は、傾斜板512より上方位置に支点軸514が設けられているため、原稿自動搬送装置20が閉止姿勢S1に姿勢設定された状態で、自給原稿P2が大径搬送ローラ45の駆動回転により原稿自動読取用ガラス151bと対向板482との隙間から下流側ガイド板483の原稿掬い上げ部483aを介して掬い上げ部材51の傾斜板512へ向かい、自給原稿P2の先端が傾斜板512に当たっても、このとき傾斜板512は、自給原稿P2の先端から支点軸514回りに反時計方向へ向かう力を受けるため、従来のように掬い上げ部材51が上方へ向かって回動することでばたつくような不都合の発生が確実に防止される。
さらに自給原稿P2は、掬い上げ部材51がどのような姿勢になっていても、姿勢が変わらない傾斜板512を通過しながら搬出ローラ53と大径搬送ローラ45とのニップ部N2へ送り込まれるため、自給原稿P2の搬送状態が掬い上げ部材51の姿勢の影響を受けることなく安定し、これによって原稿画像が正確に読み取られる。
以上詳述したように、本実施形態に係る原稿自動搬送装置20は、コンタクトガラス151の内の原稿自動読取用ガラス151bに自給原稿P2を供給するために搬送するものであり、原稿自動読取用ガラス151bへ向けて自給原稿P2を送り込む第1搬送機構としての大径搬送ローラ45等を備えた原稿送り込み機構40と、原稿自動読取用ガラス151bを通過した自給原稿P2を掬い上げる原稿掬い上げ機構50と、原稿掬い上げ機構50によって掬い上げられた自給原稿P2を下流側へ向けて搬送する第2搬送機構としてのアイドルローラ48および排出ローラ対49と、第1搬送機構、原稿掬い上げ機構50および第2搬送機構が装備され、かつ、原稿自動読取用ガラス151bに対して開閉可能な筐体30とを備えて構成されている。
そして、原稿掬い上げ機構50は、可動部材としての掬い上げ部材51を備え、この掬い上げ部材51は、原稿自動読取用ガラス151bに向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜板512を有している。このような掬い上げ部材51は、筐体30が閉止された状態で原稿画像が読み取られた後の自給原稿P2の先端が当たる傾斜板512の位置より上方に位置設定された支点軸514回りに回動可能に軸支されている。
かかる構成によれば、筐体30を閉止したとき、載置原稿の原稿載置用ガラス151aからの取り忘れや、筐体30の原稿自動読取用ガラス151bに対する対向状態が設計誤差や施工誤差さらには異物の噛み込み等によって変動し、これにより筐体30が正規の状態で原稿自動読取用ガラス151bまたはその近傍に接面しなかった場合であっても、原稿掬い上げ機構50の掬い上げ部材51は、その傾斜板512の下端部が下流側ガイド板483の平板部483bに当接した状態で支点軸514回りに回動し、これによって誤差が吸収されるため、原稿掬い上げ機構50を正常に機能させる状態で筐体30を閉止することができる。
また、筐体30が閉止された状態において、第1搬送機構から原稿自動読取用ガラス151bに向けて送り込まれた自給原稿P2は、原稿自動読取用ガラス151bで原稿画像が読み取られた後、原稿掬い上げ機構50の掬い上げ部材51の傾斜板512に当たって掬い上げられ、第2アイドルローラ対48および排出ローラ対49を介して下流側の排出トレイ34へ排出される。
そして、自給原稿P2の先端が掬い上げ部材51の傾斜板512に当たったときには、当該掬い上げ部材51は、その支点軸514が自給原稿P2の当たった位置より上方に設定されているため、掬い上げ部材51は、その傾斜板512の下端部が支点軸514回りに下方へ向かうように力を受ける。従って、予め傾斜板512の下端部を所定の平面に当接させておくことにより、自給原稿P2の先端が傾斜板512に当たっても掬い上げ部材51が回動することがないため、掬い上げ部材51が支点軸514回りに振動的に揺動してばたつき、異音を発するような不都合の発生を有効に防止することができる。
また、上記の実施形態においては、掬い上げ部材51は、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に向けて複数並設されているため、下流側ガイド板483の平板部483bの上面が波打って厳密に面一になっておらす、高低差が存在するような場合であっても、複数の掬い上げ部材51がそれぞれ高低差に対応するように他とは独立して支点軸514回りに回動して姿勢が変化するため、結果として自給原稿P2は、より確実に掬い上げ部材51により掬い上げられる。
そして、本発明に係る画像形成装置10は、このような原稿自動搬送装置20が採用されているため、画像形成装置10は、原稿自動搬送装置20が備えた作用効果を享受し得るものにすることができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、原稿自動搬送装置20が適用される画像形成装置10として複写機を例示した。本発明は、これに限定されず、ファクシミリ装置やスキャナーにも適用できる。
(2)上記の実施形態においては、掬い上げ部材51は、傾斜板512が設けられている側の自重によって、先端側が支点軸514回りに下方に向かう力を受けるようになされているが、こうする代わりにコイルスプリングなどの所定の付勢手段の付勢力で掬い上げ部材51を先下がりになるように付勢してもよい。
(3)上記の実施形態においては、掬い上げ部材51は、小さなものが筐体30の前後方向に複数並設されているが、これに代えて前後方向に長尺のものを1つだけ採用するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る原稿自動供給装置が適用された画像形成装置の内部構造の概要を説明するための説明図である。 図1に示す画像形成装置の外観を示す斜視図であり、(A)は、原稿自動搬送装置がコンタクトガラスに被さって閉止する閉止姿勢に姿勢設定された状態、(B)は、原稿自動搬送装置がコンタクトガラスを開放した開放姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。 原稿自動搬送装置の一実施形態を示す正面視の断面図である。 原稿掬い上げ機構の一実施形態を示す上面側から見た一部切欠き斜視図である。 図4に示す原稿掬い上げ機構を裏面側から見た斜視図である。 掬い上げ部材の一実施形態を示す斜視図であり、(A)は、掬い上げ部材がブラケットに装着されていない状態、(B)は、掬い上げ部材がブラケットに装着された状態をそれぞれ示している。 原稿掬い上げ機構の作用を説明するための説明図であり、(A)は、原稿自動搬送装置が閉止姿勢に設定される直前の状態、(B)は、原稿自動搬送装置が閉止姿勢に設定され、かつ、自給原稿の先端が掬い上げ部材の傾斜板に当たった状態をそれぞれ示している。
符号の説明
10 画像形成装置 11 装置本体
111 操作パネル 112 天板
12 給紙部 121 給紙カセット
13 画像形成部 131 感光体ドラム
132 帯電ユニット 133 露光ユニット
134 現像ユニット 135 転写ユニット
136 クリーナー 137 除電ユニット
14 定着部 141 定着ユニット
142 定着装置本体 143 ヒートローラ
144 加圧ローラ 145 カバーユニット
15 画像読取部 151 コンタクトガラス
151a 原稿載置用ガラス 151b 原稿自動読取用ガラス(原稿読取面)
152 光学系ユニット 16 用紙搬送部
161 搬送ローラ対 162 レジストローラ対
163 排出ローラ対 164 排出トレイ
17 用紙搬送ユニット 18 前面蓋体
19 蝶番 20 原稿自動搬送装置
30 筐体 31 底板
32 原稿トレイ 33 収容部
34 排出トレイ 40 原稿送り込み機構(第1搬送機構)
41 ピックアップローラ 42 送り込みベルト
421 駆動ローラ 422 従動ローラ
43 送り込みローラ 44 中継ローラ対
45 大径搬送ローラ 46 レジストローラ
47 原稿搬送路 48 アイドルローラ(第2搬送機構)
481 上流側ガイド板 482 対向板
482a コイルスバネ 483 下流側ガイド板
483a 原稿掬い上げ部 483b 平板部
49 排出ローラ対(第2搬送機構)
50 原稿掬い上げ機構 51 掬い上げ部材(可動部材)
511 側板 512 傾斜板
513 突設片 514 支点軸(回動支点)
515 底板 515a 角孔
52 ブラケット 521 上部支持孔
522 下部支持孔 523 係止突片
53 搬出ローラ 531 ローラ軸
54 搬送路形成板 541 上流側膨出部
541a 垂直板 541b 水平板
542 左方山部 543 谷部
544 右方山部 545 ローラ突出窓
546 切欠き溝 55 アーム部材
551 ローラ支持アーム 552 架設部
553 装着孔 554 アーム軸
555 コイルスプリング P 用紙
P0 原稿 P1 載置原稿
P2 自給原稿 P3 原稿束
S1 閉止姿勢 S2 開放姿勢
N1,N2 ニップ部

Claims (4)

  1. 原稿読取面に原稿を供給する原稿自動搬送装置であって、
    前記原稿読取面へ向けて原稿を送り込む第1搬送機構と、
    前記原稿読取面を通過した原稿を掬い上げる原稿掬い上げ機構と、
    前記原稿掬い上げ機構によって掬い上げられた原稿を下流側へ向けて搬送する第2搬送機構と、
    前記第1搬送機構、原稿掬い上げ機構および第2搬送機構が装備され、かつ、前記原稿読取面に対して開閉可能な筐体とを備え、
    前記原稿掬い上げ機構は、可動部材を有し、
    前記可動部材は、前記原稿読取面に向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜面を有し、かつ、前記筐体が閉止された状態で原稿の先端が当たる前記傾斜面の位置より上方に設定された回動支点回りに回動可能とされていることを特徴とする原稿自動搬送装置。
  2. 前記可動部材は、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に向けて複数並設されていることを特徴とする請求項1記載の原稿自動搬送装置。
  3. 原稿読取面としてのコンタクトガラスを備えた装置本体と、
    前記コンタクトガラスへ原稿を自動供給する原稿自動供給装置とを備えてなる画像形成装置であって、
    前記原稿自動供給装置は、前記コンタクトガラスへ向けて原稿を送り込む第1搬送機構と、
    前記コンタクトガラスを通過した原稿を掬い上げる原稿掬い上げ機構と、
    前記原稿掬い上げ機構によって掬い上げられた原稿を下流側へ向けて搬送する第2搬送機構と、
    前記第1搬送機構、原稿掬い上げ機構及び第2搬送機構が装備され、前記コンタクトガラスに対して開閉可能な筐体とを備え、
    前記原稿掬い上げ機構は、可動部材を有し、
    前記可動部材は、前記原稿読取面に向けて先端縁部が先下がりに傾斜した傾斜面を有し、かつ、前記筐体が閉止された状態で原稿の先端が当たる前記傾斜面の位置より上方に設定された回動支点回りに回動可能とされていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記可動部材は、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に向けて複数並設されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
JP2007131514A 2007-05-17 2007-05-17 原稿自動搬送装置および画像形成装置 Pending JP2008285276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007131514A JP2008285276A (ja) 2007-05-17 2007-05-17 原稿自動搬送装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007131514A JP2008285276A (ja) 2007-05-17 2007-05-17 原稿自動搬送装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008285276A true JP2008285276A (ja) 2008-11-27

Family

ID=40145390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007131514A Pending JP2008285276A (ja) 2007-05-17 2007-05-17 原稿自動搬送装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008285276A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206632A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Ricoh Co Ltd 画像読取装置、及び複写機
CN116774554A (zh) * 2023-07-05 2023-09-19 虎丘影像(苏州)股份有限公司 激光打印机

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6342642U (ja) * 1986-09-08 1988-03-22
JP2004256229A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Nisca Corp 原稿搬送装置及び画像読取装置
JP2007131417A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Nisca Corp シート搬送装置及びこれを用いた画像読取装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6342642U (ja) * 1986-09-08 1988-03-22
JP2004256229A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Nisca Corp 原稿搬送装置及び画像読取装置
JP2007131417A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Nisca Corp シート搬送装置及びこれを用いた画像読取装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206632A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Ricoh Co Ltd 画像読取装置、及び複写機
CN116774554A (zh) * 2023-07-05 2023-09-19 虎丘影像(苏州)股份有限公司 激光打印机
CN116774554B (zh) * 2023-07-05 2024-04-09 虎丘影像(苏州)股份有限公司 激光打印机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4531693B2 (ja) 原稿自動供給装置およびこの装置を備えた画像形成装置
JP5070003B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成システム
JP4665943B2 (ja) 自動原稿給紙装置
JP4077218B2 (ja) 複写機及び複合機
JPH11157726A (ja) 画像形成装置
JP2008285276A (ja) 原稿自動搬送装置および画像形成装置
JP2007112590A (ja) 画像形成装置
JP2017065887A (ja) シート搬送装置、画像形成装置
JP5706365B2 (ja) シート載置装置
JP5690782B2 (ja) シート搬送装置、およびこれを備える画像形成装置
JP5665430B2 (ja) 画像形成装置
JP2019204024A (ja) 画像形成装置
JP2006139030A (ja) 原稿読取装置
JP3896375B2 (ja) 画像形成装置
JP7062895B2 (ja) 可動ユニットのロック機構及びそれを備えたシート給送装置並びに画像形成装置
JP5039404B2 (ja) 画像形成装置
JP2008297071A (ja) 原稿自動搬送装置および画像形成装置
JP3801607B2 (ja) 画像形成装置
JP5901811B2 (ja) シート載置装置
JP2007230670A (ja) 用紙自動供給装置、画像読取装置
JP4838670B2 (ja) シート排出装置
JPH09230653A (ja) 記録装置
JP4089644B2 (ja) 原稿搬送装置
JP4416717B2 (ja) 原稿読取装置
JP2002274695A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120118

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121002