JP2008274885A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気熱回収器が設けられた内燃機関の冷却装置において、排気熱回収器での冷媒沸騰を確実に防止する。
【解決手段】ECU500は、排気熱回収器160において冷却水の沸騰現象を発生させないために必要な冷却水流量(沸騰防止流量)および、エンジン100やヒータ170等の各機器の冷却・作動に必要な冷却水流量をエンジン100の運転状態に応じて算出するとともに、これら算出した冷却水流量のうちの最大値を、電動ポンプ200の目標流量に設定する。さらに、ECU500は、エンジン停止時の状態に応じて、エンジン100の停止後においても、沸騰防止流量を確保するように電動ポンプ200を継続的に作動させるか否かを判断する。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の冷却装置に関し、より特定的には、排気管に設けられた排気熱回収器により排気熱回収可能に構成された内燃機関の冷却装置に関する。
従来より、内燃機関の排気熱を暖房機(エンジン冷却水を加熱源とするヒータコア)に利用するために、排気熱回収装置をエンジン冷却系に組込んだ構成が知られている(たとえば特許文献1)。
特許文献1(特開2006−283711号公報)には、排気熱回収装置によって内燃機関の排気ガスから熱回収を行なうための排気熱回収通路と、該排気熱回収通路をバイパスする排気バイパス通路とに分岐された内燃機関の排気管について、この排気熱回収通路および排気バイパス通路を流通する排気ガスの流量割合を調節する流量調整部を設ける構成の排気熱回収装置およびその制御方法が開示される。特許文献1に開示された排気熱回収装置では、排気熱回収の実行/停止を制御する流量調整弁は、エンジン出口用に応じて開閉される。
また、特許文献2(特開2006−250524号公報)には、内燃機関の排気ガスからの熱回収が可能な多重管式熱回収器として、熱交換時に流通する環状流路と中央を貫通するバイパス経路とを排気ガス圧に応じて開閉する弁体によって選択的に切換える構成のものが開示されている。
また、特許文献3(特開2005−90236号公報)には、内燃機関の冷却装置に電動ウォーターポンプを設け、内燃機関内を循環して冷却する冷却水が内燃機関停止後に沸騰するのを抑止するとともに、バッテリの負荷を極力抑えるように構成された構成が開示されている。
特開2006−283711号公報 特開2006−250524号公報 特開2005−90236号公報
通常の内燃機関の冷却装置では、冷却水の最高温度部位がエンジン出口部位となることが一般的であるため、冷却水温度を測定するための水温センサも、特許文献1のようにエンジン出口部位に配置されることが多い。
しかしながら、排気熱回収器を設けた内燃機関の冷却装置では、冷却水の最高温度部位が、エンジン出口部位ではなく、排気熱回収器の出口部位となる場合がある。したがって、エンジン出口付近の冷却水温度に応じて排気熱回収を制御する特許文献1の構成では、排気熱回収器あるいはその出側部位において冷媒(冷却水)が沸騰する現象を確実に防止できない可能性がある。特許文献2に開示された多重管式熱回収器においても、冷却水の沸騰を防止するためにどのような制御を行なうかについては何ら言及されていない。
また、特許文献3は、内燃機関の冷却装置に電動ポンプを設ける構成を開示しているが、排気熱回収器の配置を前提とした冷却装置に関するものではないため、排気熱回収器での冷却水の沸騰防止という課題については何ら言及していない。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、排気熱回収器が設けられた内燃機関の冷却装置において、排気熱回収器での冷媒沸騰を確実に防止することが可能な構成を提供することである。
この発明による内燃機関の冷却装置は、電動ポンプと、排気熱回収器と、電動ポンプを制御するための制御装置とを備える。電動ポンプは、内燃機関を含む機器を循環する冷媒循環経路に冷媒を供給するように構成される。排気熱回収器は、内燃機関の排気管に設けられて、内燃機関の排気ガスと冷媒との間で熱交換排気熱回収器とを行なうように構成される。制御装置は、第1および第2の流量算出部と、電動ポンプ制御部とを含む。第1の流量算出部は、排気熱回収器での冷媒の沸騰を防止するために必要な冷媒の流量の推定に従って第1の必要冷媒流量を設定する。第2の流量算出部は、内燃機関の冷却に必要な冷媒の流量の推定に従って第2の必要冷媒流量を設定する。電動ポンプ制御部は、第1および第2の必要冷媒流量の最大値を目標流量として電動ポンプを制御する。
上記内燃機関の冷却装置によれば、排気熱回収器での冷媒沸騰を防止するために必要な冷媒流量および,内燃機関を含む各機器が必要とする冷媒流量を常に算出した上で、冷却装置での冷媒流量がこれらの必要冷媒流量を下回ることがないように電動ポンプを制御することができる。したがって、内燃機関が必要とする冷却能力を確保した上で、排気熱回収器での冷媒沸騰を防止するための必要冷媒流量を電動ポンプで供給することができるので、排気熱回収器で冷媒(冷却水)の沸騰現象が発生することを確実に防止できる。
好ましくは、冷媒の供給を受ける機器は、冷媒を加熱源とする暖房機をさらに含み、第2の流量算出部は、内燃機関の冷却に必要な冷媒の流量および、暖房機が必要とする冷媒の流量の最大値を第2の必要冷媒流量として設定する。
このような構成とすることにより、暖房機が必要とする冷媒流量についても常に確保することが可能となるので、必要とされる暖房性能を確保して車室内の快適性を向上させることができる。
また好ましくは、電動ポンプ制御部は、内燃機関の停止後にも、第1の流量算出部によって求められた第1の必要冷媒流量に応じて電動ポンプを作動させる。
このような構成とすることにより、内燃機関の運転中のみならず、内燃機関の停止後においても、冷媒流量の減少によって排気熱回収器で冷媒(冷却水)の沸騰現象が発生することを防止できる。また、沸騰防止のための必要冷媒流量に応じて電動ポンプを作動するので、電動ポンプによる流量を過不足なく設定することにより消費電力の増大を抑制できる。
さらに好ましくは、電動ポンプ制御部は、パーキングレンジが選択されると、その時点での第1の必要冷媒流量を電動ポンプの目標流量に設定するとともに、内燃機関の停止後における電動ポンプの作動時にも該目標流量を維持する。
このような構成とすることにより、パーキングレンジが選択時点以降での電動ポンプの目標流量が維持されるので、エンジン停止後における電動ポンプの作動が運転者に与える違和感を低減することができる。
また、さらに好ましくは、制御装置は、内燃機関の停止後において、排気熱回収器での冷媒の沸騰防止のための、電動ポンプによる冷媒供給の要否を判断する停止条件判定部をさらに含む。そして、電動ポンプ制御部は、内燃機関の停止後において、停止条件判定部により沸騰防止のための冷媒供給が不要と判断されると、電動ポンプを停止させる。
このような構成とすることにより、冷媒温度等に基づいて判定することが可能な沸騰防止のための冷媒供給の要否判断に基づいて、内燃機関の停止後における不要な電動ポンプの作動を回避することにより消費電力を抑制することができる。
好ましくは、内燃機関の冷却装置は、機械式ポンプをさらに備える。機械式ポンプは、内燃機関に駆動されることによって、冷媒循環経路に冷媒を供給するように構成される。そして、制御装置は、流量推定部をさらに含む。流量推定部は、内燃機関の運転状態に応じて、機械式ポンプによって供給される冷媒流量を推定する。さらに、電動ポンプ制御部は、第1および第2の必要冷媒流量の最大値から、流量推定部によって推定された機械式ポンプによる冷媒流量を差し引いて、電動ポンプの目標流量を設定する。
このような構成とすることにより、内燃機関の運転中に冷媒を供給する機械式ポンプをさらに備えて冷媒流量の確保を容易にするとともに、電動ポンプによる冷媒供給量を必要最小限に抑えることにより消費電力を抑制することができる。
好ましくは、第1の流量算出部は、排気ガス温度推定部および触媒温度推定部の少なくとも一方と、沸騰防止流量算出部とを含む。排気ガス温度推定部は、内燃機関の状態に応じて排気ガスの温度を推定する。触媒温度推定部は、内燃機関の状態に応じて、排気管に設けられた触媒の温度を推定する。沸騰防止流量算出部は、少なくとも、推定された排気ガス温度および推定された触媒温度の少なくとも一方に基づいて、第1の必要冷媒流量を求める。
このような構成とすることにより、内燃機関の状態(たとえば負荷、トルク、回転数等)に応じて、排気熱回収器の近傍に配置されて熱容量を有する触媒および/または排気ガスの温度を逐次推定して、この推定温度に基づいて排気熱回収器の沸騰防止のための必要冷媒流量を適切に設定することができる。これにより、新たに温度センサを設けることなく、適切な沸騰防止流量を算出することが可能となる。
この発明による内燃機関の冷却装置によれば、排気熱回収器での冷媒沸騰を確実に防止することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一参照符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1による内燃機関の冷却装置の全体構成を示すブロック図である。
図1を参照して、エンジン100は、冷媒による冷却通路(図示せず)を内部に備えた内燃機関である。なお、エンジン100の冷媒としては代表的には水が用いられるため、以下では冷媒をエンジン冷却水あるいは単に冷却水とも称することとする。
エンジン100には、冷媒を冷却装置内で循環させるための電動ポンプ200が設けられる。電動ポンプ200は、図示しない電源からの電力によって作動し、回転数制御等によって、少なくともその吐出流量、すなわち冷却装置内を循環させる冷媒流量を可変に制御することができる。
なお、内燃機関の冷却装置内には、ヒータ170、スロットルバルブ180等の他の機器も設けられており、これらの各機器に対しても、電動ポンプ200によって供給された冷却水が通過するように冷却水(冷媒)循環経路が形成されている。
この冷却水循環経路は、エンジン100内の冷却通路を通過した冷却水がエンジン100から出力された後、ヒータ170および排気熱回収器160を通過して電動ポンプ200へ戻るような冷却水経路300cを含む。
排気熱回収器160は、エンジン100の排気管140に設けられ、エンジン100から排気弁155を介して排出される排気ガス102と、排気熱回収器160内を通過する冷却水との間で熱交換可能なように構成されている。なお、本発明において、排気熱回収器160の構成は特に限定されるものではなく、一般的な公知の構成を適用であるため、構成の詳細については説明を省略する。
排気管140には、排気ガス102が通過するように配置された触媒150がさらに設けられる。触媒150は、所望の還元効果を得るために、一定温度以上に維持される必要がある。たとえば、触媒150の温度を上昇させる必要がある場合には、制御装置500は、排気ガス温度が上昇するようなエンジン100の燃焼条件(点火タイミング、バルブタイミング等)を設定する。
エンジン冷間時には、排気弁155は、排気ガス102を排気熱回収器160へ導くように制御される。これにより、エンジン冷却水温度を速やかに上昇させて、エンジン暖機時間を短縮して燃費の向上を図ることができる。また、ヒータ170による暖房性能についても、早期に確保することが可能となる。
一方、エンジン冷却水温度が所定温度以上に上昇したエンジン温間時には、排気弁155は、排気ガス102が排気熱回収器160をバイパスするように制御される。これにより、排気ガス102とエンジン冷却水との間の熱交換を停止して、エンジン冷却水温度が過上昇しないようにすることができる。
ここで、排気熱回収器160では、排気ガス102および触媒150の温度が上昇した状態で、排気熱回収器160を通過する冷却水流量が低下すると、内部あるいはその出口部位において冷却水の沸騰現象が発生するおそれがある。一般に、排気熱回収器160は、触媒150の近傍に配置される。このため、このような沸騰現象は、エンジン運転中のみならず、走行後にエンジン停止した際にも、触媒150からの輻射熱等によって排気熱回収器160が高温となる一方で、冷却装置内の冷却水流量が減少することによって発生する可能性がある。すなわち、排気熱回収器160において冷却水の沸騰現象が発生するか否かについては、排気ガス102の温度のみならず触媒150の温度も影響を与える。
さらに、実施の形態1による内燃機関の冷却装置では、エンジン100内の冷却通路を通過した冷却水がエンジン100から出力された後、スロットルバルブ180を経由して電動ポンプ200へ戻るような冷却水経路も形成される。
さらに、実施の形態1による内燃機関の冷却装置の冷却水循環経路中には、配置部位の冷却水温度に応じて開閉する感熱弁で構成されるサーモスタット120がさらに設けられる。サーモスタット120は、熱交換器(ラジエータ)110を通過する冷却水経路の形成/非形成を制御する。
すなわち、エンジン冷間時においてはサーモスタット120が閉弁されることにより熱交換器110を通過する冷却水経路300aが非形成とされ、代わりに熱交換器110をバイパスする冷却水経路300bが形成される。したがって、エンジン冷間時には、冷却水経路300bおよび300cが形成されて、冷却装置内でエンジン冷却水は熱交換器110を通過せずに循環される。
これに対して、エンジン冷却水温度が所定温度以上に上昇したエンジン温間時では、サーモスタット120が開弁されるのに伴い、冷却水経路300bが非形成とされる一方で、冷却水経路300aおよび300cが形成される。これにより、冷却装置内を循環する冷却水の少なくとも一部が、熱交換器110を通過することとなる。
熱交換器110は、熱交換器110を通過するエンジン冷却水を空冷することにより、エンジン冷却水の温度を低下させる機能を有する。熱交換器110では、必要に応じてラジエータファン115を作動させることによって、空冷能力を高めることができる。
図1に示した内燃機関の冷却装置内を循環する冷却水中の残留エアーは、適宜リザーブタンク130へ送られる。リザーブタンク130は気液分離機能を有し、残留エアーを除去した冷却水を再び、冷却水循環経路へ戻すように構成されている。リザーブタンク130には、エンジン冷却水を注入するための注水口135が設けられている。
制御装置500は、代表的には電子制御ユニット(ECU)によって構成されて、電動ポンプ200および冷却装置内の各機器を電子制御する。なお、本実施の形態では、制御装置500を、アクセルペダルやブレーキペダルの操作等の運転主操作に基づいて、エンジン100の運転状態を制御するためのECU(エンジンECU)の一機能として実現されるものとして例示するが、電動ポンプ200の制御を含む冷却装置の制御専用のECUを独立に設ける構成とすることも可能である。
冷却装置の冷媒循環経路内には、冷却水温度を測定するための水温センサ105がさらに設けられる。水温センサ105は、冷却水温度が最高となる部位に対応させて、通常は、エンジン100内の冷却通路を通過した冷却水がエンジン100から出力される部位に設けられる。したがって、以下では、水温センサ105によって検出された冷却水温度を、エンジン出口水温とも称する。水温センサ105によって検出されたエンジン出口水温は、制御装置500へ伝達される。
次に、制御装置500によって実現される実施の形態1による内燃機関の冷却装置における電動ポンプの制御について詳細に説明する。
図2は、実施の形態1による内燃機関の冷却装置での必量冷却水流量の算出を説明するブロック図である。図2に示した各ブロックは、制御装置500による、ハードウェアあるいはソフトウェア的な処理によって実現される。
図2を参照して、流量演算部505は、流量算出部510および520を含む。
流量算出部510は、排気熱回収器160において冷却水の沸騰現象を回避するのに必要な冷却水流量(冷媒流量)を推定する。一方、流量算出部520は、エンジン100を含む各機器の冷却あるいは動作に必要な冷却水流量(冷媒流量)を算出する。
流量算出部510は、排気ガス温度推定部512と、触媒温度推定部514と、沸騰防止流量算出部516とを含む。
排気ガス温度推定部512は、エンジン運転状態、たとえばエンジン回転数、トルク、負荷(負荷率)等あるいは、これらの適宜の組合わせに応じて、排気ガス102の温度を推定する。排気ガス温度は、エンジン100の燃焼状態に依存するので、上記エンジン運転状態に対応する排気ガス温度を予め実験等によって測定しておくことにより、エンジン回転数等のエンジン運転状態に基づいて推定排気ガス温度Tgを決定する推定マップを予め設定することができる。
触媒温度推定部514は、エンジン運転状態、たとえばエンジン回転数、トルク、負荷(負荷率)等あるいは、これらの適宜の組合わせに応じて、触媒150の温度を推定する。触媒150は一定の熱容量を有するため、触媒の温度は、排気ガス102との間の熱交換により、すなわち排気ガス102の温度・流量ならびに触媒150の熱容量に応じて、逐次変化する。したがって、上記熱交換を反映したマップおよび/あるいはモデル式を実験結果等に従って予め作成することによって、エンジン運転状態に応じて推定触媒温度Tcを求めることができる。
沸騰防止流量算出部516は、排気ガス温度推定部512からの推定排気ガス温度Tgおよび触媒温度推定部514からの推定触媒温度Tcの少なくとも一方に基づいて、外気温を考慮した上で、排気熱回収器160で冷却水の沸騰現象が発生しないために必要な最低流量に対応する、沸騰防止流量WQbを設定する。すなわち、流量算出部510は本発明での「第1の流量算出部」に対応し、沸騰防止流量WQbは本発明での「第1の必要冷媒流量」に対応する。
図3(a)に示されるように、推定触媒温度Tcに応じて設定される沸騰防止流量W1は、推定触媒温度Tcが高温のときには相対的に多く設定され、低温のときには相対的に設定される。さらに、外気温を反映して、同一の推定触媒温度Tcに対して、外気温が高温のときには沸騰防止流量W1を相対的に多く設定してもよい。
同様に、図3(b)に示されるように、推定排気ガス温度Tgに応じて設定される沸騰防止流量W2は、推定排気ガス温度Tgが高温のときには相対的に多く設定され、低温のときには相対的に設定される。さらに、外気温を反映して、同一の推定排気ガス温度Tgに対して、外気温が高温のときには沸騰防止流量W2を相対的に多く設定してもよい。
図3(a),(b)に示した、触媒温度および排気ガス温度と沸騰防止流量との関係についても、予め実施した実験結果等に基づいてマップを作成することができる。
沸騰防止流量算出部516は、触媒温度Tcに応じた沸騰防止流量W1および排気ガス温度Tgに応じた沸騰防止流量W2に基づいて、沸騰防止流量WQbを設定する。たとえば、沸騰防止流量WQbは、沸騰防止流量W1およびW2の最大値に設定される。
なお、排気ガス温度推定部512および触媒温度推定部514のうちの一方については省略して、推定排気ガス温度Tgあるいは推定触媒温度Tcの一方のみに基づいて沸騰防止流量WQbを算出してもよい。この場合には、制御装置500での演算負荷を軽減できる。ただし、上記のように、推定排気ガス温度Tgおよび推定触媒温度Tcの両方に基づいて沸騰防止流量WQbを設定することにより、最低限必要な冷媒流量をより精密に推定できるので電動ポンプ200の消費電力を相対的に抑制できる。
流量算出部520は、エンジン冷却必要流量算出部522と、ヒータ必要流量算出部524とを含む。
エンジン冷却必要流量算出部522は、エンジン運転状態に応じてエンジン100の冷却に必要な冷却水流量(必要流量)WQ1を算出する。必要流量WQ1についても、予め行なった実験結果等に基づいて、エンジン運転状態(負荷、回転数等)に応じて必要流量WQ1を設定するマップを作成することができる。
ヒータ必要流量算出部524は、ヒータ170への要求(ヒータ設定)や、外気温および冷却水温度に基づいて、ヒータ170が必要とする熱量を確保するのに必要な冷却水流量(必要流量)WQ2を求める。必要流量WQ2についても、予め行なった実験の結果等に基づいて、外気温、ヒータ設定あるいは冷却水温度(エンジン出口水温)に応じて必要流量WQ2を設定するマップを作成することができる。
エンジン冷却必要流量算出部522からの必要流量WQ1およびヒータ必要流量算出部524からの必要流量WQ2は最大値設定部526に送られる。最大値設定部526は、必要流量WQ1およびWQ2の最大値を、エンジン100を含む各機器の冷却あるいは作動に必要な機器必要流量WQqとして出力する。
すなわち、流量算出部520は本発明での「第2の流量算出部」に対応し、機器必要流量WQqは本発明での「第1の必要冷媒流量」に対応する。
なお流量算出部520において、エンジン100およびヒータ170以外の機器について,同様にその冷却あるいは作動に必要な冷却水流量(必要流量)を算出するとともに、算出した他機器の必要流量をさらに最大値設定部526へ入力する構成として、機器必要流量WQqを求めることも可能である。
最大値設定部530は、流量算出部510によって沸騰防止流量WQbと、流量算出部520によって算出された機器必要流量WQqの最大値を、冷却装置の全体必要流量WQとして設定する。
図4は、実施の形態1による内燃機関の冷却装置での電動ポンプの制御構成を説明するブロック図である。
図4を参照して、電動ポンプ制御部550は、図2に構成を示した流量演算部505によって算出された全体必要流量WQおよび沸騰防止流量WQbを受ける。さらに、電動ポンプ制御部550は、運転者によるエンジン作動指示であるイグニッションオン(IGON)信号およびエンジン停止指示であるイグニッションオフ(IGOFF)を受ける。IGON信号およびINOFF信号は、たとえば、運転者のキー、スイッチ操作に応答して生成される。また、運転者がP(パーキング)レンジを選択したことを示す信号も電動ポンプ制御部550へ入力される。この信号は、たとえば、運転者のシフトレバー、シフト選択スイッチ等の操作に応答して生成される。
電動ポンプ制御部550は、IGON信号に応答して検知されるエンジン100の運転中には、基本的には、流量演算部505によって算出された全体必要流量WQが電動ポンプ200によって供給されるように、電動ポンプ200を制御指示する。すなわち、電動ポンプ200の目標流量WQepを全体必要流量WQに設定して、電動ポンプ200の制御指示が生成される。
上述のように、排気熱回収器160は、エンジン100の運転中のみならず、エンジン100の停止後においても、冷却水流量の不足により沸騰現象が発生する可能性がある。このため、電動ポンプ制御部550は、エンジン100の停止後にも、排気熱回収器160での冷却水の沸騰防止のために、電動ポンプ200による冷却水の供給を継続する必要があるか否かを判定する。たとえば、IGOFF信号時あるいは、エンジン停止に先立つPレンジの選択時に、その時点での沸騰防止流量WQbに応じて、上述した電動ポンプ200の継続的な作動の要否を判定することができる。なお、この際の電動ポンプ200の目標流量WQepは、沸騰防止流量WQbに従って設定される。
電動ポンプ停止条件判定部560は、エンジン停止後において、電動ポンプ200が作動される際に、電動ポンプ200を停止しても排気熱回収器160で冷却水の沸騰が発生しない状態となっているかどうか、すなわち、電動ポンプ200を停止可能であるか否かを判定する。電動ポンプ停止条件判定部560は、電動ポンプ200を停止可能であるときにはフラグFstpをオンする一方で、そうでないときにはフラグFstpをオフする。たとえば、電動ポンプ停止条件判定部560は、電動ポンプ200の継続的な作動によって循環される冷却水の温度(エンジン出口水温)が所定の判定温度以下で低下するとフラグFstpをオンする。また、エンジン停止直後では触媒150が高温であるので、推定触媒温度に応じて設定される沸騰防止流量WQbを反映して、フラグFstpのオン、オフを判断してもよい。
あるいは、エンジン停止時点(IGOFF信号発生時点)において、その時点での冷却水温度(エンジン出口水温)および/または沸騰防止流量WQbに基づいて、電動ポンプ200の作動必要期間を設定し、エンジン停止後における電動ポンプ200の作動期間が作動必要期間に達したことに応答してフラグFstpをオンさせるように、電動ポンプ停止条件判定部560を構成してもよい。
さらに、電動ポンプ制御部550は、エンジン停止後における電動ポンプ200の作動期間には、必要に応じて、ラジエータファン115を作動させるための制御指令を生成するように、ラジエータ冷却用ファン制御部570に指示する。たとえば、冷却水温度(エンジン出口水温)が所定温度以上であるときに、ラジエータファン115の作動を指示する構成とすることができる。
このように、電動ポンプ制御部550は、エンジン運転中には、常時、沸騰防止流量WQbが確保されるように電動ポンプ200を制御するとともに、エンジン停止後においても、排気熱回収器160での冷却水沸騰の発生が懸念される状態であれば、電動ポンプ200を継続的に作動させることによって、沸騰防止流量WQbを確保することができる。
図5は、図4に示した電動ポンプ制御をECUで実現するための処理手順を示すフローチャートである。
図5を参照して、制御装置500は、IGON信号が発生されてエンジンの運転が開始されると(S100のYES判定時)、ステップS110により、電動ポンプ200の目標流量WQepを最低流量Wminに設定する。この最低流量Wminは、たとえばエンジンのアイドル運転状態に対応させた必要最低限の流量とされる。そして、制御装置500は、走行が開始されるまで(ステップS120のNO判定時)、ステップS110による最低流量制御を維持する。
一方、走行が開始されると(ステップS120のYES判定時)、制御装置500は、ステップS130により走行条件(エンジン運転状態)を読込とともに、ステップS140により、読込まれたエンジン運転状態に基づいて電動ポンプ200の流量設定制御を実行する。具体的には、図2および図5で説明したように、沸騰防止流量WQbおよび機器必要流量WQqの最大値が、電動ポンプ200の目標流量WQepに設定される。
制御装置500は、P(パーキング)レンジが選択されるまでの間(ステップS150のNO判定中)は、ステップS130およびS140の処理を繰り返し継続的に実行する。これにより、走行条件(エンジン運転状態)の変化に対応して、電動ポンプ200の目標流量WQepが逐次適切に更新されていく。
制御装置500は、運転者によりPレンジが選択されると(ステップS150のYES判定時)、ステップS160により、この時点での沸騰防止流量WQbに応じて電動ポンプ200を制御する。すなわち、電動ポンプ200の目標流量WQepが最新の沸騰防止流量WQbに従って設定される。なお、沸騰防止流量WQbが所定以下である場合には、電動ポンプ200の運転をこの時点で停止してもよい。
制御装置500は、少なくともIGOFF信号が生成されるまで(ステップS170のNO判定中)、ステップS160での電動ポンプ200の制御状態を維持する。
制御装置500は、IGOFF信号が発生されると(ステップS170のYES判定時)、ステップS180により、電動ポンプ200の停止条件が成立しているかどうかを判定する。ステップS180の処理は、図4に示した電動ポンプ停止条件判定部560の機能に対応する。すなわち、冷却水温度(エンジン出口水温)や、推定触媒温度に応じて設定される沸騰防止流量WQb、あるいは、エンジン停止後における電動ポンプ200の作動期間等に応じて、電動ポンプ200を停止しても排気熱回収器160で冷却水の沸騰が発生しない状態となっているかどうかを判定する。
制御装置500は、ステップS180のNO判定時には、ステップS190により、電動ポンプ200を継続的に作動させる。この際に、電動ポンプ200の目標流量WQepを、ステップS160での設定値と同様に維持することにより、エンジン停止前後において電動ポンプ200の作動音が変化して運転者に違和感を与えることを抑制できる。
以上説明したように、実施の形態1による内燃機関の冷却装置によれば、エンジン運転中において、冷却装置を循環する冷却水流量が、エンジン100等の各機器の必要流量および、排気熱回収器160の沸騰防止流量の双方を常時下回ることがないように電動ポンプ200による流量を最適に制御できる。したがって、少なくともエンジン100が必要とする冷却能力を確保した上で、排気熱回収器160で冷却水の沸騰現象が発生することを確実に防止できる。
さらに、エンジン停止後においても、沸騰防止流量WQbを確保するように電動ポンプ200を継続的に作動させることによって、排気熱回収器160で冷却水の沸騰現象が発生することを防止できる。また、沸騰防止流量WQbに従って電動ポンプ200の目標流量WQepを設定するので、冷却水流量を過不足なく設定して消費電力の増大を抑制できる。
また、図2に示したように、エンジン運転状態に基づいて推定された排気ガス温度および/または触媒温度に応じて沸騰防止流量WQbを設定する構成とするので、排気熱回収器160の近傍に新たな温度センサを設けることなく、排気熱回収器160での沸騰現象を防止するために必要な冷却水流量を算出することができる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2による内燃機関の冷却装置の全体構成を示すブロック図である。
図6を図1と比較して、実施の形態2による内燃機関の冷却装置では、実施の形態1による内燃機関の冷却装置の構成に加えて、メカポンプ210がさらに設けられる。メカポンプ210は、エンジン100の運転状態、代表的にはエンジン回転数に応じた流量で、エンジン冷却水(冷媒)を供給するように構成される。また、電動ポンプ200についても、冷却装置の冷媒循環経路にエンジン冷却水を供給可能に設けられる。このため、実施の形態2による構成では、冷却水循環経路を循環する冷却水流量は、電動ポンプ200によって供給される冷却水流量およびメカポンプ210によって供給される冷却水流量の和となる。その他の部分の構成は、図1と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
図7は、実施の形態2による内燃機関の冷却装置での電動ポンプの制御構成を説明するブロック図である。
図7を図4と比較して理解されるように、実施の形態2による電動ポンプの制御構成では、実施の形態1による電動ポンプの制御構成に加えて、メカポンプ流量算出部580がさらに設けられる。電動ポンプ200の制御構成のその他の部分については実施の形態1と同様であるので詳細な説明は繰返さない。
メカポンプ流量算出部580はエンジン回転数に基づいて、メカポンプ210によって供給される冷却水流量(メカポンプ流量)WQmpを算出して電動ポンプ制御部550へ送出する。
電動ポンプ制御部550は、実施の形態1と同様に全体必要流量WQの算出を行なうとともに、全体必要流量WQからメカポンプ流量算出部580によって推定されたメカポンプ流量WQmpを差引いた冷却水流量を電動ポンプ200の目標流量WQep(WQep=WQ−WQmp)に設定する。そして、電動ポンプ制御部550は、この目標流量WQepに従って、電動ポンプ200の制御指示を生成する。
なお、エンジンの停止後においてはメカポンプ流量WQmp=0となるので、実施の形態1と同様に電動ポンプ200のみによって冷却水が供給される。
図8は、実施の形態2による内燃機関の冷却装置における電動ポンプの目標流量設定をECUで実現するための処理手順を示すフローチャートである。
図8を参照して、実施の形態2による内燃機関の冷却装置での電動ポンプ制御では、図5に示した電動ポンプ制御のためのフローチャートを実行する際に、ステップS140をステップS141〜S146により構成する。
制御装置500は、ステップS141では、図2に示した流量演算部505の機能により、全体必要流量WQを算出する。そして、制御装置500は、ステップS142では、エンジン回転数に基づいてメカポンプ流量WQmpを生成する。すなわち、ステップS142の処理は、図7に示したメカポンプ流量算出部580の機能に相当する。
さらに、制御装置500は、ステップS143では、ステップS141で求めた全体必要流量WQから、ステップS142で求めたメカポンプ流量WQmpを差引くことによって、電動ポンプの目標流量WQepを算出する。
さらに、制御装置500は、ステップS144では、ステップS143で算出された電動ポンプ200の目標流量WQep≦0となっているかどうかを判定する。そして、制御装置500は、WQep≦0のとき(S144のYES判定時)には、ステップS145により電動ポンプ200の運転を停止する。一方、制御装置500は、WQep>0(ステップS144のNO判定時)には、ステップS146により、ステップS143で算出した目標流量WQepに従って電動ポンプ200の制御指示を生成する。
このように、実施の形態2による内燃機関の冷却装置では、メカポンプ210および電動ポンプ200の両方を設けて冷却装置内の循環冷却水流量の確保を容易とした構成において、実施の形態1と同様の必要冷却水流量の設定によって排気熱回収器160での冷却水の沸騰現象を防止するとともに、電動ポンプ200による冷媒供給量を最低限に抑えて消費電力を削減することができる。特に、メカポンプ210によって全体必要流量WQを供給可能な場合には電動ポンプ200を停止させるので、消費電力を効果的に削減できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1による内燃機関の冷却装置の全体構成を示すブロック図である。 実施の形態1による内燃機関の冷却装置での必量冷却水流量の算出を説明するブロック図である。 触媒温度および排気ガス温度と沸騰防止流量との関係を示す概念図である。 実施の形態1による内燃機関の冷却装置での電動ポンプの制御構成を説明するブロック図である。 図4に示した電動ポンプ制御をECUで実現するための処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2による内燃機関の冷却装置の全体構成を示すブロック図である。 実施の形態2による内燃機関の冷却装置での電動ポンプの制御構成を説明するブロック図である。 実施の形態2による内燃機関の冷却装置における電動ポンプの目標流量設定をECUで実現するための処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、102 排気ガス、105 水温センサ、110 熱交換器(ラジエータ)、115 ラジエータファン、120 サーモスタット、130 リザーブタンク、140 排気管、150 触媒、155 排気弁、160 排気熱回収器、170 ヒータ、180 スロットルバルブ、200 電動ポンプ、210 メカポンプ、300a,300b,300c 冷却水経路、500 制御装置(ECU)、505 流量演算部、510,520 流量算出部、512 排気ガス温度推定部、514 触媒温度推定部、516 沸騰防止流量算出部、522 エンジン冷却必要流量算出部、524 ヒータ必要流量算出部、526,530 最大値設定部、550 電動ポンプ制御部、560 電動ポンプ停止条件判定部、570 ラジエータ冷却用ファン制御部、580 メカポンプ流量算出部、Fstp フラグ、Tc 推定触媒温度、Tg 推定排気ガス温度、W1,W2,WQb 沸騰防止流量、WQ 全体必要流量、WQ1、WQ2 必要流量、WQep 電動ポンプ目標流量、WQmp メカポンプ流量、WQq 機器必要流量。

Claims (9)

  1. 内燃機関を含む機器を循環する冷媒循環経路に冷媒を供給するための電動ポンプと、
    前記内燃機関の排気管に設けられて、前記内燃機関の排気ガスと前記冷媒との間で熱交換を行なうための排気熱回収器と、
    前記電動ポンプを制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記排気熱回収器での前記冷媒の沸騰を防止するために必要な前記冷媒の流量の推定に従って第1の必要冷媒流量を設定する第1の流量算出部と、
    前記内燃機関の冷却に必要な前記冷媒の流量の推定に従って第2の必要冷媒流量を設定する第2の流量算出部と、
    前記第1および第2の必要冷媒流量の最大値を目標流量として前記電動ポンプを制御する電動ポンプ制御部とを含む、内燃機関の冷却装置。
  2. 前記機器は、前記冷媒を加熱源とする暖房機をさらに含み、
    前記第2の流量算出部は、前記内燃機関の冷却に必要な前記冷媒の流量および、前記暖房機が必要とする前記冷媒の流量の最大値を前記第2の必要冷媒流量として設定する、請求項1記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 前記電動ポンプ制御部は、前記内燃機関の停止後にも、前記第1の流量算出部によって求められた前記第1の必要冷媒流量に応じて前記電動ポンプを作動させる、請求項1記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 前記電動ポンプ制御部は、パーキングレンジが選択されると、その時点での前記第1の必要冷媒流量を前記電動ポンプの前記目標流量に設定するとともに、前記内燃機関の停止後における前記電動ポンプの作動時にも該目標流量を維持する、請求項3記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記内燃機関の停止後において、前記排気熱回収器での前記冷媒の沸騰防止のための、前記電動ポンプによる冷媒供給の要否を判断する停止条件判定部をさらに含み、
    前記電動ポンプ制御部は、前記内燃機関の停止後において、前記停止条件判定部により沸騰防止のための冷媒供給が不要と判断されると、前記電動ポンプを停止させる、請求項3または4記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 前記内燃機関に駆動されることによって、前記冷媒循環経路に前記冷媒を供給するように構成された機械式ポンプをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記内燃機関の運転状態に応じて、前記機械式ポンプによって供給される冷媒流量を推定する流量推定部をさらに含み、
    前記電動ポンプ制御部は、前記第1および第2の必要冷媒流量の最大値から、前記流量推定部によって推定された前記機械式ポンプによる冷媒流量を差し引いて、前記電動ポンプの目標流量を設定する、請求項1記載の内燃機関の冷却装置。
  7. 前記第1の流量算出部は、
    前記内燃機関の状態に応じて前記排気ガスの温度を推定する排気ガス温度推定部と、
    少なくとも前記排気ガス温度推定部によって推定された排気ガス温度に基づいて、前記第1の必要冷媒流量を求める沸騰防止流量算出部とを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  8. 前記第1の流量算出部は、
    前記内燃機関の状態に応じて、前記排気管に設けられた触媒の温度を推定する触媒温度推定部と、
    少なくとも前記触媒温度推定部によって推定された触媒温度に基づいて、前記第1の必要冷媒流量を求める沸騰防止流量算出部とを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  9. 前記第1の流量算出部は、
    前記内燃機関の状態に応じて前記排気ガスの温度を推定する排気ガス温度推定部と、
    前記内燃機関の状態に応じて、前記排気管に設けられた触媒の温度を推定する触媒温度推定部と、
    少なくとも前記排気ガス温度推定部によって推定された排気ガス温度と、前記触媒温度推定部によって推定された触媒温度とに基づいて、前記第1の必要冷媒流量を求める沸騰防止流量算出部とを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
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