JP2008268208A - 2個のガンギ車を有する脱進機 - Google Patents

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Abstract


【課題】 独立に動く第1と第2のガンギ車を有する爪付き脱進機を提供する。
【解決手段】 本発明の時計の爪付き脱進機において、ローラーが搭載さるピボットの回転軸は、前記第1と第2のガンギ車1,2の回転軸から等距離にあり、前記ローラーは、振り石7と、前記ガンギ車1,2とそれぞれ共働するよう配置された衝突アンクル石10,11とを有し、前記ブレーキ・レバーは、前記ガンギ車1,2とそれぞれ共働するよう配置された係止アンクル石12,13とを有し、前記ブレーキ・レバーの軸17は、ピボット3,9の両方を、前記第1と第2のガンギ車1,2が、それぞれ係止アンクル石12,13にロックされた時に、通り、前記ブレーキ・レバーは、前記係止アンクル石12,13とを前記ガンギ車1,2に再係合する手段30を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、時計の爪付き脱進機に関する。
本発明は、独立した輪列と香箱により駆動される第1ガンギ車と第2ガンギ車と、ピボット上に配置されたテンプとを有する時計の爪付き脱進機に関する。特に、本発明は、ピボットにローラーが搭載され、前記ピボットの回転軸は、前記第1と第2のガンギ車の回転軸から等距離にある。前記ローラーは、ピボットで駆動されるブレーキ・レバーと共働するよう配置された振り石と、前記第1ガンギ車と第2ガンギ車とそれぞれ共働するよう配置された第1衝突アンクル石と第2衝突アンクル石とを有する時計の爪付き脱進機に関する。
上記の要件に合う脱進機は、非特許文献1に開示されている。この脱進機は、同文献の236ページから239ページに説明されており、同文献の図を図1として以下説明する。
ヨーロッパ特許第1708047−A号明細書 "La Montre: principes et methodes de fabrication", by George Daniels, Scriptar Editions S.A., La Conversion, Lausanne 1993.
図1のDaniels脱進機は、ガンギ車Aとガンギ車Bの間に配置されたブレーキ・レバー40を有する。このブレーキ・レバー40は、ピボット41上で駆動され、ローラー43の振り石42により制御される。ローラー43は、テンプ(図示せず)により固定される。ローラー43のピボット44は、ガンギ車Aとガンギ車Bの回転軸から等距離にある。ローラー43は、アンクル石45、46を搭載し、それぞれガンギ車Aとガンギ車Bから衝撃を受ける。次に図1に示す構造において、ガンギ車Aとガンギ車Bはロックされている。ブレーキ・レバー40は、ロック用のアンクル石C、S1、S2を搭載する。ガンギ車Aは、ロック用アンクル石Cによりロックされ、ガンギ車Bは、ロック用アンクル石S1によりロックされている。これは、ブレーキ・レバー40がガンギ車Aの方向に傾斜するような第1安定状態である。ローラー43は矢印47の方向に回転する。振り石42がフォーク52に填ると、ブレーキ・レバー40は反時計方向に回転し、その中間位置を通過し、ガンギ車Aの歯51はアンクル石Cから開放される。
するとガンギ車Aは、反時計方向に回転し、衝撃を歯48を介してローラー43のアンクル石45にかける。ローラー43は矢印47の方向への回転を継続しているので、ブレーキ・レバー40は、ガンギ車Bの方向に傾斜し、これにより歯50をロック用アンクル石S1から開放し、それと同時にブレーキ・レバー40のロック用アンクル石Cに歯49を係合させ(当て)る。かくしてロックはアンクル石S1からCへ移行する。この移行の間、ガンギ車Bは、時計方向へわずかな角度だけ回転する。その中間位置において、ブレーキ・レバー40のアンクル石S2は、ガンギ車Aの歯53の軌道と交差する。歯53は、その後最終的にアンクル石S2上に静止する。これは、振り石42が矢印47の方向に回転しフォーク52から出る時である。この時点からブレーキ・レバー40がガンギ車Bの方向に傾斜する第2の安定状態となる。この脱進機システムは双安定状態と言われる。
上記の脱進機には無視できない欠点がある。同文献によれば、この脱進機は、組み立て作業が困難であり、動作効率の低下を阻止するために、軸真の穴とロック用アンクル石と振り石と衝突用アンクル石とを正確に組み立てる必要がある。さらに、この脱進機は3個のロック用アンクル石を必要とする。これに対し本発明の脱進機は、ロック用アンクル石は2個のみでよい。この従来技術においては、アンクル石S1からアンクル石Cへのロックの移行(そしてS2からCへの反対方向への移行)に、よりガンギ車Bは、わずかな期間(ガンギ車Aの反対方向に)移行する。この移行はシステムの動作を停止することになる。最終的に従来技術の二重安定システムは、本発明の単一の安定システムから見ると、実現するのが極めて困難であり、それ故に、この二重安定システムは、実際の爪付き脱進機を提供できない。
本発明は、上記の構成に加えて、ブレーキ・レバーは、前記第1ガンギ車と第2ガンギ車とそれぞれ共働するよう配置された第1係止アンクル石と第2係止アンクル石とを有する。前記ブレーキ・レバーは更にスティックを有する。前記スティックの端部は、前記ローラーの振り石と共働し、前記スティックの中心軸は、前記ローラーのピボットと前記ブレーキ・レバーのピボットの軸の両方をある時点で通る。ある時点とは、前記第1と第2のガンギ車が、それぞれ第1係止アンクル石と第2係止アンクル石にロックされた時である。前記ブレーキ・レバーは、前記第1係止アンクル石(locking pallet stone)と第2係止アンクル石とを、前記第1と第2のガンギ車に再係合する再係合手段を有する。
図2は、本発明の第1実施例の二枚歯車の脱進機の機構の平面図である。この脱進機は、第1と第2のガンギ車1、2を有し、それらはそれぞれ別個の輪列と香箱により駆動される。第1ガンギ車1は、自由の時には、時計方向に回転し、第2ガンギ車2は、反時計方向に回転する。ローラー4がピボット3上で駆動されるよう配置される。ローラー4は、バネ付きのテンプ(図示せず)に係合される。ピボット3の回転軸は、第1と第2のガンギ車1、2の回転軸5、6からほぼ等距離にある。ローラー4は、振り石7を搭載する。振り石7は、ブレーキ・レバー8と共働するよう配置される。ブレーキ・レバー8は、ピボット9上で駆動される。ローラー4は、第1と第2の衝突アンクル石(impulse pallet stone)10、11とを有し、それらは第1と第2のガンギ車1、2とそれぞれ共働する(cooperating:当たる)よう配置される。
本発明が従来技術と異なる点は、ブレーキ・レバー8が第1と第2の係止アンクル石12、13を有し、これらが第1と第2のガンギ車1、2とそれぞれ共働する点である(因みにアンクル石は3個ではない)。ブレーキ・レバー8は、スティック14を有する。このスティック14の端部15は、ローラー4の振り石7と共働する。スティック14は、ローラー4のピボット3の軸とブレーキ・レバー8のピボット9の軸の両方を通る軸17を有する。第1と第2のガンギ車1、2が第1と第2の係止アンクル石12、13にロックされている時は、ブレーキ・レバー8は、1つの安定状態(単一安定状態と称する)を有する。ブレーキ・レバー8は、再係合手段16を有する。この再係合手段は、第1と第2の係止アンクル石12、13を、それぞれ第1と第2のガンギ車1、2に再度係合させる
第1と第2のガンギ車1、2の動きを、第1と第2の係止アンクル石12、13で、適正に中断させる為には、本発明の脱進機は、第1と第2のガンギ車1、2の歯の間に、前記のロック用アンクル石を再度係合(re-engaging)する手段である再係合手段16を有する。この手段は、ブレーキ・レバー8のスティック14の両側に配置されたウイング30、31を有する。これらのウイング30,31は、第1と第2のガンギ車1、2とそれぞれ共働する。これらのロックを解除する手段の動作は、以下説明する。
図2によれば、第1と第2の係止アンクル石12、13が特定の方法で実現される。この実施例は以下に説明する動作理由により実現された。第1係止アンクル石12は、隣り合って配置される第1と第2のプレート20、22とを有する。この第1プレート20は第1係止面24を有し、第2プレート22は第2係止面26を有する。係止面24、26は、互いに向き合って傾斜して係止ライン28を形成する。同じことは第2係止アンクル石13についても言える。即ち、第2係止アンクル石13は、第1と第2のプレート21、23を有し、それらはそれぞれ第1と第2の係止面25、27を有し、互いに向き合って傾斜して係止ライン29を形成する。これらのロック用アンクル石を構成する他のロック用手段は、特許文献1に開示されている。
ローラー4の1回の振動を図3−14に示す。その動作フェーズを以下説明する。
図3において、ローラー4は矢印60の方向に回転する。第1と第2のガンギ車1、2が、それぞれ第1と第2の係止アンクル石12、13に、係止ライン28、29上にロックされた歯61、62を介してロックされる。振り石7は、ブレーキ・レバー8のスティック14の端部15に接触する。ブレーキ・レバー8は、第1と第2のガンギ車1、2に対し中央にある。すなわちスティック14の中心軸17は、ローラー4とブレーキ・レバー8のそれぞれのピボット3、9の軸を通る。これはすでに図2で述べたとおりである。この状態は、第2ガンギ車2のロック解除の開始点である。
図4において、ローラー4は矢印60の方向に移動(回転)し続ける。振り石7は、ブレーキ・レバー8を矢印63の方向に駆動し、第1ガンギ車1の歯61を第1プレート20の第1係止面24を登らせる。第1ガンギ車1は、この上り動作により引き起こされる後方移動(矢印64に示される)を少し行う。この同じ動作の間、第2ガンギ車2の歯62は、第2プレート23の第2係止面27を登る。これにより第2ガンギ車2を矢印65で示すよう後方に強制的に少し戻し、歯62を第2ガンギ車2の保持から解放する。この状態は、第1ガンギ車1のロック解除の終了と開放の始まりを表わす。
図5に示すように、第1ガンギ車1は、輪列により駆動され、矢印66の方向に回転する。その歯67は、第1衝突アンクル石10に接触するようになる。この状態は、衝突フェーズの開始である。
図6において、第1ガンギ車1の歯67は衝突の終了時にあり、ローラー4をこれまでと同じ方向(矢印60)に回転させる。第1ガンギ車1の歯67は、第1衝突アンクル石10から離れる。スティック14の端部15は、振り石7の曲面69に沿って移動し、これにより、スティック14に対し同一傾斜角を保持する。端部15が曲面69から離れると、第1ガンギ車1の歯68は、スティック14に固定されたウイング30に接触するようになる。このウイング30の形状は、第1ガンギ車1の歯68が矢印66の方向に回転した時に、ブレーキ・レバー8を矢印70の方向に回転させるような形状である。ブレーキ・レバー8の回転により、第1係止アンクル石12は第1ガンギ車1に再度係合する。即ち、この第1係止アンクル石12が歯71の軌道と交差する。ブレーキ・レバー8の回転により、第2ガンギ車2の歯62は、第2プレート23の第2係止面27に沿って若干下がる。この下降運動により第2ガンギ車2が矢印72の方向に若干回転する。
図7において、第1ガンギ車1は第1係止アンクル石12上にロックされている。ローラー4は、矢印60の方向に移動を継続して同図に示す位置を占める。第1ガンギ車1の歯71は、矢印66に沿って駆動され、第1プレート20の第1係止面24に入る。第1ガンギ車1がロックされる。この時点から、第1ガンギ車1の回転力により、歯71は、第1係止面24に沿って下降する。同様に第2ガンギ車2の回転力により、歯62は、第2プレート23の第2係止面27に沿って若干下降する。これが時計の技術分野においてドロー("draw")効果称するものである。かくしてブレーキ・レバー8は、矢印70の方向に回転を継続する。
図8の状態において、ブレーキ・レバー8の回転の終了時点は、歯62と歯71が、それぞれ前記ガンギ車によりかかるドロー("draw")効果により、第1ガンギ車1と第2ガンギ車2の係止ライン28、29上に当たった時点に終了する。同図においては、第1と2のガンギ車1、2が、第1と第2の係止アンクル石12、13に完全にロックされている。この時点において、ブレーキ・レバー8は、第1と2のガンギ車1、2に対し中央の位置を占める(真ん中にある)。これは、上記で言う単一安定状態である。この状態においては、スティック14の軸17は、ローラー4のピボット3の軸とブレーキ・レバー8のピボット9の軸の両方を通る。この時点から、ローラー4は、矢印60の方向にさらにアークを描き、その後矢印73の方向に回転を戻す。
上記の全ての動作が繰り返されるが、しかし反対方向にである。図9に示すように、ローラー4は、矢印73の方向に回転している。第1と第2のガンギ車1、2は、それぞれ第1と第2の係止アンクル石12、13で係止ライン28、29上にロックされた歯71、62により、ロックされる。振り石7がスティック14の端15と接触するようになる。これが第2ガンギ車2のロック解除の開始である。
図10において、ローラー4は、矢印73の方向に移動を継続する。振り石7はブレーキ・レバー8を矢印70の方向に駆動して、第2ガンギ車2の歯62を第1プレート21の第1係止面25を登らせる。その後、第2ガンギ車2は、この上り動作により引き起こされる若干後方への移動(矢印65により示される)を行う。同一動作の間、第1ガンギ車1の歯71は、第2プレート22の第2係止面26を登る。これにより、第1ガンギ車1は、矢印64で示すように若干後方に後戻りし、その歯71は第2係止面26に沿ってスライドして、第1プレート20の保持を離れる。これは、第2ガンギ車2のロック解除の終了と解放の開始である。
図11に示すように、解放された第2ガンギ車2は、時計の輪列により駆動されるが、矢印74の方向に回転する。その歯75は第1衝突アンクル石10に接触するようになる。これは衝突フェーズの開始である。
図12において、第2ガンギ車2の歯75は衝突の終了時にあり、ローラー4をこれまでと同一方向(矢印73)に駆動する。第2ガンギ車2の歯75は、第2衝突アンクル石11から離れる。以前と同様に、スティック14の端部15は振り石7の曲面69に沿って移動し、振り石7はスティック14に対し同一の傾斜角度を保持する。端部15が曲面69から離れると、第2ガンギ車2の歯76はスティック14に固定されたウイング31と接触するようになる。このウイング31の形状は、第2ガンギ車2の歯76が矢印74の方向に回転した時に、ブレーキ・レバー8が矢印63の方向に回転するよう配列される。そのブレーキレバー8の回転により、第2係止アンクル石13は再び第2ガンギ車2と係合するようになり、この第2係止アンクル石13が歯77の軌道と交差する。このブレーキ・レバー8の回転により、第1ガンギ車1の歯71を第2プレート22の第2係止面26に沿って若干下降させる。この下降により、第1ガンギ車1は矢印78の方向に若干回転する。
図13において、第2ガンギ車2は、第2係止アンクル石13にロックされている。ローラー4は、矢印73の方向に移動し続け、同図に示す場所を占有する。第2ガンギ車2の歯77は、矢印74に沿って駆動されるが、第1プレート21の第1係止面25に落ちる。第2ガンギ車2がロックされる。この時点から、第2ガンギ車2の回転力により、歯77は、第1係止面25に沿って下がる。同様に第1ガンギ車1の回転力により、歯71は、第2プレート22の第2係止面26に沿って下がる。これは、上記したドロー効果("draw")である。ブレーキ・レバー8は、矢印63の方向に回転し続ける。
図14に示すように、ブレーキ・レバー8の回転の終了は、歯71、77が、前記ガンギ車により掛かるドロー("draw")効果により、第1と2のガンギ車1、2の係止ライン28、29に当たった時である。同図において、第1と2のガンギ車1、2が、第1と第2の係止アンクル石12、13に完全にロックされた状態を示す。この時点において、ブレーキ・レバー8は、再び第1と2のガンギ車1、2に対し中央位置を占有する。これは上記の単一安定状態である。この状態においては、スティック14の中心軸17は、ローラー4のピボット3とブレーキ・レバー8のピボット9の両方を通る。この時点から、ローラー4は、矢印73で示すアークを描き、矢印60の方向に戻る。ローラーの1回の完全な振動がかくして終了し、再び図3の状態に戻る。
上記の説明は、本発明の第1実施例に関する。この第1実施例においては、対応するガンギ車の歯のロック用アンクル石を再係合する再係合手段16は、ブレーキ・レバー8のスティック14の両側に配置されたウイング30、31である。
図15に本発明の第2実施例を示す。この実施例においては、再係合手段16は、ウイングではなく、ブレーキ・レバー8に作用するスプリングである。より具体的には、このスプリングは板バネ80である。このスプリングである板バネ80の一端81は、時計のフレームに固定される。他端82は、スティック14の中心軸17がピボット3の軸とピボット9の軸の両方を通る時(言い換えると、ブレーキ・レバー8が2つのガンギ車に対し中心位置を占める時)に、第1と第2の係止アンクル石12、13に等しい力を掛けるよう、配置される。
上記の場合において、スプリング80により第1と第2の係止アンクル石12、13にかかる力が、第1と2のガンギ車1、2により第1と第2の係止アンクル石にかかるドロー("draw")の力より大きい場合には、この第1と第2の係止アンクル石12,13は、並べた配置した2枚のプレートで形成する必要はない。これは第1実施例の場合と同様である。歯の先端は、図15に示すようなロックフェースにより表わされる1個の係止アンクル石の内側に配置された係止ライン上で自動的に停止する。ここで第1と第2の係止アンクル石12、13は、1個のブロック・プレート83、84である。
板バネであるスプリング80は、他の実施例で置き換えることもできる。この他の実施例は、螺旋状スプリングである。その一端はフレームに固定され、他端はブレーキ・レバー8のピボット9に固定される。この解決方法は図示していないが、スティック14の両側に配置される2本の板状スプリング、あるいは1本のスプリングで置換できる。この1本のスプリングは、その第1端でそのブレーキ・レバーに固定され、第2端で時計のフレームに固定される2本のピンの間に保持される。
本発明の二個ののガンギ車を有する脱進機により、二重表示即ち異なる時間領域の表示が可能となる。
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。
従来技術にかかわる二重歯車脱進機の平面図。 本発明の二重歯車脱進機で、歯車の一方がロック解除のスタートにある状態を示す平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第1の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第2の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第3の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第4の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第5の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第6の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第7の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第8の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第9の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第10の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第11の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第1実施例の脱進機の第12の動作フェーズを表わす平面図。 本発明の第2実施例の二重歯車脱進機の平面図。
符号の説明
1 第1ガンギ車
2 第2ガンギ車
3 ピボット
4 ローラー
5,6 回転軸
7 振り石
8 ブレーキ・レバー
9 ピボット
10 第1衝突アンクル石
11 第2衝突アンクル石
12 第1係止アンクル石
13 第2係止アンクル石
14 スティック
15 端部
16 再係合手段
17 軸
30,31 ウイング
20 第1プレート
22 第2プレート
24 第1係止面
24,26 係止面
28 係止ライン
29 係止ライン
40 ブレーキ・レバー
41 ピボット
42 振り石
43 ローラー
44 ピボット
45,46 アンクル石
48 歯
49 歯
50 歯
52 フォーク
53 歯
61 歯
62 歯
67 歯
71 歯
76 歯
77 歯
80 スプリング(板バネ)
82 他端

Claims (6)

  1. 独立した輪列と香箱により駆動される第1と第2のガンギ車(1,2)と、テンプのピボット(3)上に配置されたローラー(4)とを有する時計の爪付き脱進機において、
    前記ピボット(3)の回転軸は、前記第1と第2のガンギ車(1,2)の回転軸(5、6)から等距離にあり、
    前記ローラー(4)は、
    前記ピボット(9)上で駆動されるブレーキ・レバー(8)と共働するよう配置された振り石(7)と、
    前記第1と第2にガンギ車(1,2)とそれぞれ共働するよう配置された第1衝突アンクル石(10)と第2衝突アンクル石(11)と
    を有し、
    前記ブレーキ・レバー(8)は、前記第1と第2のガンギ車(1,2)とそれぞれ共働するよう配置された第1と係止アンクル石(12)と第2係止アンクル石(13)とを有し、
    前記ブレーキ・レバー(8)は、スティック(14)を有し、
    前記スティック(14)の端部(15)は、前記ローラー(4)の振り石(7)と共働し、
    前記スティック(14)の軸(17)は、前記ローラー(4)のピボット(3)と前記ブレーキ・レバー(8)のピボット(9)の軸の両方を、前記第1と第2のガンギ車(1,2)が、それぞれ第1と第2の係止アンクル石(12、13)にロックされた時に、通り、
    前記ブレーキ・レバー(8)は、前記第1と第2の係止アンクル石(12、13)を、前記第1と第2のガンギ車(1,2)に再係合する再係合手段(16)を有する
    ことを特徴とする爪つき脱進機。
  2. 前記再係合手段(16)は、ウイング(30、31)を有し、
    前記ウイング(30、31)は、ブレーキ・レバー(8)のスティック(14)の両側に配置され、それぞれ前記第1ガンギ車(1)と第2ガンギ車(2)と共働する
    ことを特徴とする請求項1記載の爪つき脱進機。
  3. 前記第1係止アンクル石(12)は、互いに隣り合って配置される第1プレート(20)と第2のプレート(22)とを有し、係止ライン(28)を形成するよう互いに向き合って傾斜する第1係止面(24)と第2係止面(26)とを有し、
    前記第2係止アンクル石(13)は、互いに隣り合って配置される第1プレート(21)と第2のプレート(23)とを有し、係止ライン(29)を形成するよう互いに向き合って傾斜する第1係止面(25)と第2係止面(27)とを有し、
    ことを特徴とする請求項1記載の爪つき脱進機。
  4. 前記再係合手段(16)は、前記ブレーキ・レバー(8)上で動作するスプリングを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の爪つき脱進機。
  5. 前記スプリングは、板バネ(80)であり、
    前記板バネ(80)の一端(81)は、時計のフレームに固定され、他端(82)は、ブレーキ・レバー(8)のスティック(14)の軸(17)が、前記ローラー(4)のピボット(3)の軸とブレーキ・レバー(8)のピボット(9)の軸の両方を通る時に、前記第1係止アンクル石(12)と第2係止アンクル石(13)に等しい力を加えるよう配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の爪つき脱進機。
  6. 前記第1係止アンクル石(12)と第2係止アンクル石(13)は、1個のブロック・プレート(83、84)を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の爪つき脱進機。
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