JP2008254996A - 自己流動性水硬性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い流動性を有するとともに、施工作業を容易に行うに充分な可使時間を保持しながら、施工作業終了後に急速に硬化が進行し、優れた水平レベル性と極めて良好な表面仕上り性が得られ、特に高い流動性を有した場合にも材料分離を伴うことなく卓越した表面仕上り性が得られるセルフレベリング性の水硬性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、流動化剤と増粘剤と保水剤とを含む水硬性組成物であって、保水剤は、馬鈴薯澱粉を原料としたゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルであることを特徴とする自己流動性水硬性組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、一般建築物の主に床下地調整に使用されるセルフレベリング材として、現場での流動性が良好であり、さらに卓越した硬化体表面の仕上り状態が得られる自己流動性水硬性組成物に関する。
セルフレベリング材として使用される水硬性組成物には、自己平滑性を確保するための高い流動性、早期開放を可能にするに十分な速硬性、施工作業を容易にする面から適度の可使時間が取れることなどが要求される。
施工性の確保及び速硬性に関しては、特許文献1には、JASS15M−103に規定されるフロー値が、注水から少なくとも60分間以上210mm以上であり、かつ混練後6時間後のショア硬度が40以上であるモルタルとして、アルミナセメント、石膏および高炉スラグよりなる水硬性成分、混練後のフロー値変化の異なる2種類の流動化剤を用いたモルタルが開示されている。
また、特許文献2には、硬化後のピンホールの発生を防ぐセルフレベリング性組成物として、セメント及び/又は石膏、細骨材、流動化剤、消泡剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、水溶性セルロースエーテル、及び水を必須成分とし、前記セルロースエーテルとして、第14改正日本薬局方B1061記載の篩番号100(目開150μm)の篩い残量が、5質量%以下である水溶性セルロースエーテルを使用したセルフレベリング性組成物が開示されている。
特許文献3には、骨材分離を抑制した高流動モルタル成物とその製造方法に関し、セメント・骨材比(重量比)75/25〜20/80の混合物100重量部と水10〜40重量部を加えてなる基材に、2%水溶液粘度が100〜30,000mPa・sのセルロースエーテル0.01〜1重量部及び微生物発酵増粘多糖類0.005〜1重量部を添加することによって材料分離がなく、流動性が向上したモルタル組成物が得られることが開示されている。
特開2002−356363号公報 特開2006−56763号公報 特開2003−313069号公報
本発明は、高い流動性を有するとともに、施工作業を容易に行うに充分な可使時間を保持しながら、施工作業終了後に急速に硬化が進行し、優れた水平レベル性と極めて良好な表面仕上り性が得られ、特に高い流動性を有した場合にも材料分離を伴うことなく卓越した表面仕上り性が得られるセルフレベリング性の水硬性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、流動化剤、増粘剤及び保水剤を併用し、特に特定の成分の保水剤と増粘剤とを一定の比率で併用することによって前記課題を解消でき、広い温度範囲で優れた流動性、充分な可使時間、良好な速硬性及び卓越した表面仕上り性を併せ持ったセルフレベリング性の水硬性組成物が得られることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明の第一は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、流動化剤と増粘剤と保水剤とを含む水硬性組成物であって、保水剤は、馬鈴薯澱粉を原料としたゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルであることを特徴とする自己流動性水硬性組成物である。
本発明の第二は、本発明の自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタルである。
本発明の第三は、本発明の自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタルを硬化させて得られる硬化体である。
本発明の自己流動性水硬性組成物の好ましい態様を以下に示す。好ましい態様は複数組み合わせることができる。
1)水硬性成分は、アルミナセメント20〜80質量%、ポルトランドセメント10〜55質量%及び石膏5〜50質量%からなる水硬性成分であること。
2)水硬性成分100質量部に対し、増粘剤は0.1〜1.0質量部であり、保水剤は0.02〜1.0質量部であり、保水剤と増粘剤との質量部の比率は、保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)が0.1〜3であること。
3)保水剤であるスターチエーテルは、pHが11〜12の範囲のエーテル化ポリサッカライドであること。
4)保水剤であるスターチエーテルは、20%水溶液の粘度が3,000〜5,500mPa・sであること。
5)増粘剤は、ヒドロキシエチルメチルセルロースを含むセルロース系増粘剤であること。
6)水硬性組成物は、さらに樹脂粉末及び収縮低減剤を含むこと。
7)水硬性組成物は、さらに凝結遅延剤、凝結促進剤及び消泡剤から選ばれる成分を少なくとも1種以上含み、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ及びシリカヒュームから選ばれる無機成分を少なくとも1種以上含むこと。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、流動化剤と増粘剤と保水剤とを併せて使用することにより、広い温度範囲において、充分な可使時間を有しながらも材料分離抵抗性に優れた高流動性のスラリーが得られ、施工後は水引き時間が早く良好な速硬性を示し、さらに優れた水平レベル性と卓越した表面仕上り性と有する硬化体が得られる。
特に、硬化体表面に粉化が発生しやすいスラリー流動速度が極めて速い条件下であっても、増粘剤と保水剤とを一定の比率で適正量併用することによって、高い流動特性を保持したまま、極めて優れた材料分離抵抗性を有するスラリーを得ることができ、良好な表面仕上り性を有するスラリー硬化体を得ることができる。
本発明は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、流動化剤と、増粘剤と、保水剤とを含む水硬性組成物であり、保水剤は馬鈴薯澱粉が原料であるスターチエーテルであり、ゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルを使用することを特徴とする自己流動性水硬性組成物に関する。
本発明では、水硬性成分として、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を用いる。
水硬性成分は、
好ましくは、
アルミナセメント20〜80質量部、ポルトランドセメント10〜55質量部及び石膏5〜50質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、
さらに好ましくは、
アルミナセメント25〜68質量部、ポルトランドセメント18〜51質量部及び石膏10〜42質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、
より好ましくは、
アルミナセメント30〜56質量部、ポルトランドセメント24〜47質量部及び石膏15〜34質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、
特に好ましくは、
アルミナセメント35〜45質量部、ポルトランドセメント33〜43質量部及び石膏20〜25質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、
を用いることにより、急硬性を有し、低収縮性又は低膨張性で硬化中の体積変化が少ない硬化体を得られやすいために好ましい。
アルミナセメントとしては、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントなどを用いるができる。
石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏等の各石膏がその種類を問わず、1種又は2種以上の混合物として使用できる。
石膏は、自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタルが硬化した後の寸法安定性を保持する成分として機能するものである。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ及びシリカヒュームから選ばれる少なくとも1種以上の無機成分を含み、特に高炉スラグ微粉末を含むことにより、乾燥収縮による硬化体の耐クラック性を高めることができる。
自己流動性水硬性組成物において、無機成分の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜350質量部、より好ましくは30〜200質量部、さらに好ましくは50〜150質量部、特に好ましくは70〜130質量部とするのが好ましい。
自己流動性水硬性組成物において、高炉スラグ微粉末の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜350質量部、より好ましくは30〜200質量部、さらに好ましくは50〜150質量部、特に好ましくは70〜130質量部とすることが好ましい。高炉スラグ微粉末の添加量が、少なすぎると硬化体の乾燥収縮が大きくなり、多すぎると初期強度の低下を招くことがある。
高炉スラグ微粉末は、JIS A 6206に規定されるブレーン比表面積3000cm/g以上のものを好適に用いることができる。
本発明の自己流動性水硬性組成物では、自己流動性水硬性組成物と水とを混練したモルタルが、良好な流動性と充分な可使時間とを確保しつつ、速やかな水引き特性と優れた速硬性、さらに卓越した表面仕上り性を得るために、増粘剤と特定の保水剤とを併用して使用する。
増粘剤と保水剤を併せて添加することにより、モルタル(スラリー)の材料分離抵抗性を高めるとともに、モルタル表面の水引きを速やかにして、硬化体表面の粉化を抑制・解消する効果が得られる。
本発明では保水剤として馬鈴薯澱粉を原料としたスターチエーテルであって、ゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルを用いることが好ましく、高いスラリー流動速度を確保しつつ、優れた材料分離抵抗性を付与でき、卓越した硬化体表面仕上りを得ることができる。
ゼラチン化処理とは、原料のスターチを加熱処理によりゲル化する工程であり、本発明ではゼラチン化処理を行っていないものを特に選択して好適に使用できる。
また、本発明で用いる保水剤は、馬鈴薯澱粉を原料としたスターチエーテルであり、ウエランガム、ジェランガム、キサンタンガムなどの微生物発酵増粘多糖類とは異なるものである。
本発明で用いる保水剤は、保水剤と水とを用いて調製した20%濃度の水溶液のpHが、好ましくは11〜12の範囲にあり、さらに好ましくは11.1〜11.9の範囲にあり、特に好ましくは11.2〜11.8の範囲にあることが、水硬性組成物と水とを混練して調製した場合のモルタル(スラリー)のpHの範囲(pH=11〜12)に合致して、水硬性成分の凝結性状に影響を及ぼすことなく、優れた材料分離抵抗性を付与できることから好ましい。保水剤のpHが11未満或いは12を超えて大きい場合には、水硬性成分の凝結特性を早め過ぎたり、或いは、遅延し過ぎたりして、モルタル(スラリー)の流動性や硬化特性に悪影響を及ぼすことから好ましくない。
また、本発明で用いる保水剤は、保水剤と水とを用いて調製した20%濃度の水溶液の粘度が、好ましくは3,000〜5,500mPa・sの範囲にあり、さらに好ましくは3,200〜5,300mPa・sの範囲にあり、特に好ましくは3,500〜5,000mPa・sの範囲にあることが、水硬性組成物と水とを混練して調製した場合のモルタル(スラリー)に優れた材料分離抵抗性を付与しつつ、良好なスラリー流動性が得られることから好ましい。前記水溶液の粘度が3,000mPa・s未満の場合、材料分離抵抗性が小さくなり、粘度が5,500mPa・s
を超えるとスラリーの流動性状が悪くなる傾向が強くなることから好ましくない。
保水剤の使用量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.02〜1.0質量部、さらに好ましくは0.03〜0.8質量部、より好ましくは0.04〜0.6質量部、特に好ましくは0.05〜0.45質量部の範囲で用いると、モルタルの流動特性を大きく損なうことなく良好な材料分離抵抗性が得られることから好ましい。
保水剤の使用量が、0.02質量部未満ではモルタル(スラリー)の保水効果が不十分なため、材料分離を生じやすくなって水引時間が遅れ、硬化体表面に粉化が発生しやすくなるため好ましくない。また、1.0質量部を超えて過剰に添加した場合、添加量に見合った効果が得られにくく、またコストの面からも好ましくない。
本発明で用いる増粘剤は、ヒドロキシエチルメチルセルロースを含む増粘剤を好適に用いることができ、またヒドロキシエチルメチルセルロースと他のセルロース系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などの増粘剤とを併用して用いることが出来る。
増粘剤は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜1.0質量部、さらに好ましくは0.15〜0.8質量部、より好ましくは0.2〜0.6質量部、特に好ましくは0.25〜0.4質量部の範囲で用いると、モルタルの流動特性を大きく損なうことなく良好な材料分離抵抗性を付与できることから好ましい。
増粘剤の使用量が、0.1質量部未満ではモルタル(スラリー)の増粘効果が不十分なため、材料分離を生じやすくなり、硬化体表面に粉化が発生しやすくなるため好ましくない。また、1.0質量部を超えて過剰に添加した場合、混練後のモルタル(スラリー)について良好な流動性が得られなくなることがあるため好ましくない。
増粘剤及び消泡剤を併用して用いることは、水硬性成分、無機成分及び細骨材などの材料分離の低減・最小化、気泡発生の抑制、硬化体表面の仕上り改善等に極めて好ましい効果を与え、水硬性組成物のモルタル(スラリー)硬化体の特性を向上させる上で好ましい。
本発明の保水剤の質料部をX、増粘剤の質料部をYとしたときの比率X/Yは、保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)が、好ましくは0.1〜3.0、さらに好ましくは0.15〜2.0、より好ましくは0.2〜1.7、特に好ましくは0.5〜1.6の範囲になるように配合して用いると、モルタル(スラリー)の流動特性を大きく損なうことなくモルタル(スラリー)の材料分離を防止できることから好ましい。保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)が、0.1未満では、モルタル(スラリー)の保水効果が不十分なため、材料分離を生じやすくなって水引時間が遅れ、硬化体表面に粉化が発生しやすくなるため好ましくない。また、保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)が3.0を超える場合、増粘剤による材料分離防止効果が不十分となり、硬化体表面に粉化が発生しやすくなるため好ましくない。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、材料分離を抑制しつつ好適な流動性を確保するために流動化剤(高性能減水剤などの減水剤)を用いる。
また、水硬性成分であるアルミナセメントの発現強度は、水/セメント比の影響を大きく受けることから、減水効果を有する流動化剤を使用して水/水硬性成分比を小さくすることが特に好ましい。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が、その種類を問わず使用でき、特にポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸系などの市販の流動化剤が好ましい。
流動化剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で添加することが好ましく、水硬性成分100質量部に対して好ましくは0.01〜2.0質量部、さらに好ましくは0.02〜1.0質量部、特に好ましくは0.05〜0.3質量部を配合することが好ましい。添加量が0.01質量部より少ないと好適な効果(優れた流動性と高い硬化体強度)を安定して発現しないことがあり、また添加量が2.0質量部より多すぎても添加量に見合った効果は期待できず単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘稠性も大きくなり所要の流動性を得るための混練水量が増大して強度性状が悪化する場合が考えられる。
本発明の自己流動性水硬性組成物では、自己流動性水硬性組成物と水とを混練したモルタルを施工した場合に発生しやすい乾燥クラックの防止・抑制効果を、より高めるために収縮低減剤と樹脂粉末とを使用することが好ましい。
収縮低減剤は、乾燥による収縮を低減させてひび割れ抵抗性を高める効果がある。
収縮低減剤としては、ポリ(2〜12モル)プロピレングリコール、ポリ(2〜12モル)プロピレンポリ(2〜6モル)エチレングリコール等のポリアルキレングリコール類等の一般に公知のものを好適に使用できる。収縮低減剤の使用量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜5質量部、さらに好ましくは0.6〜4質量部、より好ましくは0.7〜3.5質量部、特に好ましくは0.8〜3質量部の範囲で用いると好適な乾燥収縮抑制効果が得られることから好ましい。
樹脂粉末は、乾燥によって発生する収縮応力がひび割れ発生に繋がる過程で、ひび割れの発生に対する抵抗性を向上させる効果がある。
樹脂粉末は、樹脂の粉末化方法などの製法については特に限定されず、公知の製造方法で製造されたものを用いることができ、
また樹脂粉末としては、ブロッキング防止剤を主に樹脂粉末の表面に付着しているものを用いることができる。
樹脂粉末は、水性ポリマーディスパーションを噴霧やフリーズドライなどの方法で、溶媒を除去し乾燥した再乳化型の樹脂粉末を用いることが好ましく、特に、エチレン酢酸ビニル共重合体の再乳化型樹脂粉末を好適に用いることができる。
樹脂粉末の粒子径は、315μmふるい上残分が3%以下、さらに300μmふるい上残分が3%以下、特にさらに300μmふるい上残分が2%以下のものを好ましく用いることが出来る。
樹脂粉末は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは0.6〜4.5質量部、さらに好ましくは0.7〜4質量部、特に好ましくは0.8〜3.5質量部を配合したものを用いることができる。
樹脂粉末としては、エチレン酢酸ビニル共重合系、ポリアクリル酸エステル樹脂系、スチレンブタジエン合成ゴム系、又は酢酸ビニルベオバアクリル共重合系のものを使用することができ、酢酸ビニルベオバアクリル共重合系の再乳化型樹脂粉末、アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合系の再乳化型樹脂粉末、エチレン酢酸ビニル共重合体系の再乳化型樹脂粉末を好適に用いることができる。本発明では、特にエチレン酢酸ビニル共重合体系の再乳化型樹脂粉末を用いることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、材料分離を抑制しつつ好適な流動性を確保するために、特定の粒度構成を有する細骨材を用いる。
細骨材は、細骨材100質量%に対して、好ましくは150μm以上〜850μm未満の粒子を97〜80質量%含むもの、さらに好ましくは96〜80質量%含むもの、特に好ましくは95.5〜80質量%含むものが、モルタルの流動性、材料分離抵抗性、水浮き抑制の点から好ましく用いることができる。
細骨材が、150μm以上〜850μm未満の粒子を、80質量%より少なく含む場合、特に好適な流動性を得るための必要な水量もしくは流動化剤の添加量が増加する傾向が強くなるため好ましくない。
また本発明で用いる細骨材(100質量%)は、好ましくは粒径が1180μm以上の粒子を含まないこと、さらに好ましくは850μm以上の粒子を含まないこと、特に好ましくは600μm以上の粒子を含まないことが、良好なモルタル(スラリー)の流動特性及び材料分離特性が得られることから、更に平滑で優れた表面仕上り性を安定して得られることから好ましい。
細骨材は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは30〜500質量部、より好ましくは50〜400質量部、さらに好ましくは100〜300質量部、特に好ましくは150〜250質量部の範囲で用いることが好ましい。
前記範囲の微粒分を含む細骨材を、水硬性成分100質量部に対して前記の好ましい範囲で用いることによって、モルタル(スラリー)全体の材料分離抵抗性を好適な性状の保つことができる。
細骨材の種類は、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、アルミナセメントクリンカー、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒、石灰石などの無機材料、ウレタン砕、EVAフォーム、発泡樹脂などの樹脂粉砕物などを用いることができる。
特に細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、廃FCC触媒、石英粉末、アルミナクリンカーなどが好ましく用いることが出来る。
細骨材の粒径は、JIS Z 8801に規定される呼び寸法の異なる数個のふるいを用いて測定する。
本発明では、使用する水硬性成分や水硬性組成物に応じて、特性を損なわない範囲で適宜、凝結促進剤および凝結遅延剤を添加することができ、添加量及び混合比率を適宜選択して、水硬性組成物の可使時間と速硬性とを調整する。
本発明では凝結促進剤として、リチウム塩を好適に使用できる。
リチウム塩の一例として、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウムなどの無機リチウム塩や、酢酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウムなどの有機酸有機リチウム塩などのリチウム塩を用いることが出来る。特に炭酸リチウムは、凝結促進効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
リチウム塩は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部、さらに好ましくは0.01〜0.5質量部、より好ましくは0.02〜0.3質量部、特に好ましくは0.04〜0.2質量部の範囲で用いることによって、水硬性組成物を用いたモルタル(スラリー)の可使時間を充分に確保したのち、好適な速硬性が得られることから好ましい。
凝結促進剤としては、特性を妨げない粒径を用いることが好ましく、粒径は50μm以下にするのが好ましい。
特にリチウム塩を用いる場合、リチウム塩の粒径は50μm以下、さらに30μm以下、特に10μm以下が好ましく、粒径が上記範囲より大きくなるとリチウム塩の溶解速度が小さくなるために好ましくない。
凝結遅延剤としては、公知の凝結遅延剤を用いることが出来る。凝結遅延剤の一例として、オキシカルボン酸などの有機酸又はその塩、重炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等の無機塩などを、それぞれの成分を単独で又は2種以上の成分を併用して用いることが出来る。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。
オキシカルボン酸としては、例えばクエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸などの脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸、トロパ酸等の芳香族オキシ酸等を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えばオキシカルボン酸のアルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩など)などを挙げることができる。
特に重炭酸ナトリウムや酒石酸一ナトリウムは、凝結遅延効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結遅延剤は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2質量部であり、より好ましくは0.1〜1.6質量部、さらに好ましくは0.2〜1.4質量部、特に好ましくは0.4〜1.2質量部の範囲で用いることにより、好適な流動性が得られる可使時間(ハンドリングタイム)を確保できることから好ましい。
消泡剤は、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質又は植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1.5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部、特に0.05〜0.5質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、好適な消泡効果が認められるために好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物を構成する場合に、特に好適な成分構成は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分、流動化剤、増粘剤及び保水剤を含み、さらに樹脂粉末、収縮低減剤、凝結促進剤、凝結遅延剤、珪砂などの細骨材、高炉スラグ微粉末などの無機成分及び消泡剤を含むものである。
本発明では、自己流動性水硬性組成物を構成する場合に、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分、流動化剤、増粘剤及び保水剤を含み、さらに樹脂粉末、収縮低減剤、凝結促進剤、凝結遅延剤、硅砂などの細骨材、高炉スラグ微粉末などの無機成分及び消泡剤などを混合機で混合し、自己流動性水硬性組成物のプレミックス粉体を得ることができる。
自己流動性水硬性組成物のプレミックス粉体は、所定量の水と混合・攪拌して、スラリー状のセルフレベリング性(自己流動性)を有するモルタルを製造することができ、そのモルタル(スラリー)を硬化させて自己流動性水硬性組成物の硬化体を得ることができる。
自己流動性水硬性組成物は、水と混合・攪拌してモルタル(スラリー)を製造することができ、水の添加量を調整することにより、モルタルの流動性、可使時間、材料分離抵抗性、モルタル硬化体の強度などを調整することができる。
水の添加量は、自己流動性水硬性組成物100質量部に対し、好ましくは10〜40質量部、さらに好ましくは14〜34質量部、より好ましくは18〜30質量部、特に好ましくは22〜28質量部の範囲で添加して用いることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水と混合して調製したセルフレベリング性(自己流動性)を有するモルタル(スラリー)のフロー値が、好ましくは190〜270mm、さらに好ましくは200〜260mm、特に好ましくは210〜250mmに調整されていることが、施工の容易さ及び平滑性の高い硬化体表面を得られやすいという理由により好ましい。
SL値のL0は、好ましくは350mm以上、さらに好ましくは400mm以上、より好ましくは440mm以上、特に好ましくは500mm以上であることが、施工の容易さ及び平滑性の高い硬化体表面を得られやすいという理由により好ましい。
モルタル(スラリー)の流動性試験値であるL型フロー試験器の勾配値は、好ましくは3.5mm以下、さらに好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下であることが、施工後に高いレベル精度の床面を得られやすいという理由により好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、水と混合して製造されるモルタル(スラリー)の水引き(表面水分乾燥時間)が、好ましくは40〜200分、さらに好ましくは45〜180分、より好ましくは50〜150分、特に好ましくは55〜140分の範囲で調整されることが好ましい。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、特性を損なわない範囲で水を加えることにより、流動性及び流動保持性を有する床下地調整用のセルフレベリング材として用いることができ、好ましくは5〜40℃、さらに好ましくは10〜38℃、より好ましくは15℃〜36℃、特に好ましくは18℃〜35℃の温度範囲内で、工場、倉庫、駐車場、ガソリンスタンド、厨房、マンション等の施工現場に、セルフレベリング性に優れ、優れた表面仕上げ性を有する床下地調整材又は床仕上げ材として用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
(1)モルタルの評価:
評価に用いるモルタル(スラリー)は、自己流動性水硬性組成物と水とを混練して調製した混練直後のモルタル(スラリー)を用いる。
・フロー値:
JASS 15M−103に記載の方法に準拠して測定する。
・セルフレベリング性(1):
図1に示すSL測定器を使用し、幅30mm×高さ30mm×長さ750mmのレールに、先端より長さ150mmのところに堰板を設け、混練直後のスラリーを所定量満たして成形する。成形直後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL0とし、堰板より200mm流れる時間を測定し、その測定時間をSL流動速度(L0)(秒/200mm)とする。
同様に成形後30分後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL30とし、堰板より200mm流れる時間を測定し、その測定時間をSL流動速度(L30)(秒/200mm)とする。
評価条件は、温度20℃又は30℃、湿度65%の環境下で行った。
・セルフレベリング性(2):
図2に示す、L型フロー試験器を使用し、幅80mm×高さ100mm×長さ540mmのレールに、先端より長さ40mmに堰板を設け、混練直後のスラリーを所定量満たして成形する。成形直後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)と末端部の高さの違いを2倍した値を、勾配値(mm/1000mm)とする。
・水引き :
調製したスラリーを、13cm×19cmの樹脂製型枠に厚さ10mmになるように流し込み、その後の硬化が進行して表面を軽く触れても、スラリーが付着しなくなるまでの時間とする。
(2)硬化体の評価:
モルタル硬化体表面の仕上り状態は、調製したスラリーを、13cm×19cmの樹脂製の型枠へ厚さ10mmになるように流し込み、24時間後に評価した。表面粉化は目視観察により評価した。表面仕上りの評価基準は、実施工時を想定して以下の通りとした。
5:非常に優れる、4:優れる、3:問題ない、2:やや不良、1:不良。
原料は以下のものを使用した。
1)水硬性成分
・アルミナセメント(フォンジュ、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3100cm/g)。
・ポルトランドセメント(早強セメント、宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4500cm/g)。
・石膏:II型無水石膏(セントラル硝子社製、ブレーン比表面積3460cm/g)。
2)無機成分
・高炉スラグ微粉末(リバーメント、千葉リバーメント社製、ブレーン比表面積4400cm/g)。
3)細骨材
・珪砂 :6号珪砂(東海サンド社製)。
・FCC :FCC廃触媒(出光社製)。
4)凝結遅延剤:
・重炭酸Na :重炭酸ナトリウム(東ソー社製)。
・酒石酸Na :L−酒石酸ナトリウム(扶桑化学工業社製)。
5)凝結促進剤:
・炭酸Li :炭酸リチウム(本荘ケミカル社製)。
6)流動化剤 :ポリカルボン酸系流動化剤(花王社製)。
7)増粘剤 :ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤(マーポローズMX−30000、松本油脂社製)。
8)保水剤 :
・保水剤A :(非ゼラチン化)エーテル化ポリサッカライド系保水剤(FOXCRETE−S100、AVEBE社製)
・保水剤B :ゼラチン化ヒドロキシプロピルエーテル系保水剤(OPAGEL−CMT、AVEBE社製)
・保水剤C :ゼラチン化エーテル化ポリサッカライド系保水剤(ATOCEL−301、AVEBE社製)
9)消泡剤 :ポリエーテル系消泡剤(サンノプコ社製)。
10)樹脂粉末
・樹脂粉末:エチレン酢酸ビニル共重合体系再乳化形樹脂粉末、DM1646P(ニチゴ−モビニール社製)。
11)収縮低減剤
・ポリプロピレングリコール系収縮低減剤:ヒビダン(竹本油脂社製)。
(実施例1〜7、比較例1〜5)
表1及び表2に示す水硬性成分、無機成分、細骨材、流動化剤、増粘剤、保水剤、樹脂粉末、収縮低減剤、凝結促進剤、凝結遅延剤及び消泡剤(総量:1.5kg)を、ケミスタラーを用いて混練して水硬性組成物を調製し、さらに水390gを加えて3分間混練して、モルタル(スラリー)を得た。水硬性組成物及びモルタル(スラリー)の調製と各種特性の評価は、温度30℃(比較例1〜3、実施例1、実施例9〜13)又は20℃(比較例4、実施例2〜8)、湿度65%の雰囲気下で行った。
得られたモルタルを用いて、SL特性、水引き状況、モルタル硬化体表面状態の評価を行った結果を表3及び表4に示す。
[試験温度:30℃]
1)保水剤を使用していない比較例1の場合、モルタル(スラリー)は保水性が不足しているためか水浮き(ブリージング)を生じ、水引き時間が大幅に遅れて硬化体表面に粉化が発生していた。
2)ゼラチン化ヒドロキシプロピルエーテル系保水剤を使用した比較例2、ゼラチン化エーテル化ポリサッカライド系保水剤を使用した比較例3の場合、比較例1と対比すると水引き時間は短縮されたが、ともに流動速度が遅くなりL型フロー試験で評価したモルタル(スラリー)の勾配値が4.0以上と大きくなった。
3)ゼラチン化していないエーテル化ポリサッカライド系保水剤を使用した実施例1及び実施例9〜13の場合、比較例2及び比較例3と対比して、水引き時間は短縮され、流動性も優れていた。また、実施例1及び9〜13の場合、硬化体表面は良好であった。
[試験温度:20℃]
4)保水剤を使用していない比較例4の場合、流動性は良好であるが、水引きが遅く、表面状態は保水剤を使用した実施例3〜7と比較すると劣っていた。
5)ゼラチン化していないエーテル化ポリサッカライド系保水剤を使用した実施例2〜7場合、モルタルスラリーの流動性は良好で、水引きまでの時間も短く、硬化体表面の仕上りも良好であった。
特に、保水剤と増粘剤との比率X/Yが、保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)=0.5〜1.6の範囲にある実施例3〜6の場合、良好な流動性を有するとともに流動性の経時変化が小さく、さらに硬化体表面の仕上りは特に優れていた。
増粘剤+保水剤の質量部が最も少ない実施例7において、保水剤を添加していない比較例4よりも水引き時間が短く、表面状態も良好であった。
保水剤を用い、FCC廃触媒を使用していない実施例8において、保水剤を添加していない比較例4よりも水引き時間が短く、表面状態も良好であった。
本発明の自己流動性水硬性組成物は、増粘剤と保水剤との相乗効果によって、流動性が高いセルフレベリング材(自己流動性水硬性組成物のモルタル・スラリー)においても、モルタル(スラリー)内部に水を保持することによって材料分離に伴う水浮きを防止し、さらに速硬性に優れるアルミナセメントを含む水硬性成分が、水和反応によってモルタル(スラリー)内部に保持した水を速やかに固定することにより、水引き時間を短縮させて、硬化後の表面粉化を防止することができ、優れた硬化体表面を得ることが出来る。
保水剤の種類は、ゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルを選択的に用いることで、高い流動性を保ったまま、材料分離を防止することができ、表面状態が良好となるものと推考される。
SL測定器を用いた、モルタルのセルフレベリング性評価の概略を示す模式図である。 L型フロー試験装置の概略を示す模式図である。
符号の説明
11 : L型フロー試験装置
12 : スラリー充填室の堰板
13 : 堰板取っ手
14 : スラリー試験装置本体に堰板を差込む溝(34a、34b、34c)
15 : スラリー充填室
16 : 堰板を取除いた時にスラリーが流動するレール部
17 : スラリー試験装置の側壁
18 : スラリー試験装置の底板
19 : 流動後のスラリー高さ測定箇所(19a、19b、19c)
20 : 流動後のスラリー高さ測定箇所(20a、20b、20c)

Claims (10)

  1. アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分と、流動化剤と増粘剤と保水剤とを含む水硬性組成物であって、
    保水剤は、馬鈴薯澱粉を原料としたゼラチン化処理を行っていないスターチエーテルであることを特徴とする自己流動性水硬性組成物。
  2. 水硬性成分は、アルミナセメント20〜80質量%、ポルトランドセメント10〜55
    質量%及び石膏5〜50質量%からなる水硬性成分であることを特徴とする請求項1に記載の自己流動性水硬性組成物。
  3. 水硬性成分100質量部に対し、増粘剤は0.1〜1.0質量部であり、保水剤は0.02〜1.0質量部であり、
    保水剤と増粘剤との質量部の比率は、保水剤(質量部)/増粘剤(質量部)が0.1〜3であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自己流動性水硬性組成物。
  4. 保水剤であるスターチエーテルは、pHが11〜12の範囲のエーテル化ポリサッカライドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  5. 保水剤であるスターチエーテルは、20%水溶液の粘度が3,000〜5,500mPa・sであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  6. 増粘剤は、ヒドロキシエチルメチルセルロースを含むセルロース系増粘剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  7. 水硬性組成物は、さらに樹脂粉末及び収縮低減剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  8. 水硬性組成物は、さらに凝結遅延剤、凝結促進剤及び消泡剤から選ばれる成分を少なくとも1種以上含み、
    高炉スラグ微粉末、フライアッシュ及びシリカヒュームから選ばれる無機成分を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタル。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるモルタルを硬化させて得られる硬化体。
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