JP2008253636A - 磁石製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁石製品110は、両磁極が表裏になるように平面的に形成される磁石10と、前記磁石の全周囲を覆うように配置される緩衝材20とを備えて構成される磁石製品ユニットが同極を同じ面になるように連接されて構成される。さらにこの構成において、前記磁石としてネオジウム磁石を用い、前記緩衝材20としてシリコンゴムを用い、前記連接部には前記シリコンゴムに刻設された溝を備えるように構成してもよい。また、上記構成において、前記連接は、前記磁石を覆う緩衝材部分同士の長さを任意長に、略平面上一方向は単列、その略直交方向は複数列の前記磁石製品ユニットを備える長尺状に形成されるようにしてもよい。
【選択図】図5
Description
永久磁石は、皮膚に刺激を与えない磁気の作用で筋肉内の血行を促進して筋肉の凝りをほぐす作用を発揮し、肩凝り、腰痛、神経痛などの症状を緩和することに役立つとされている。
また、シリコンラバーの中に磁石を埋め込んだ形状により、健康補助作用を行うための健康器具として身体に装着することも提案されている。
代替的に、磁石とシリコンとの組合せが複数で用いられるものがあっても磁石の磁極が隣り合う磁石同士で交互するように形成されるため、連接して装着する行為自体に困難があった。したがって、容易に離脱してしまったり、或いは身体に装着することを本義とするにも拘らず装着がとれ易かったり、さらには装着操作が手軽に行えないなどといった問題があった。これに加えて、身体に習慣的に装着することから、本来、繰り返しの洗濯に耐えられることが望まれるにも拘らず、洗濯すると磁石だけが剥離してしまうといった問題もあった。
また、本発明製品は、磁極面がシリコンゴム等の緩衝材からなる外殻によって覆われているので、被磁着面に対して擦れによる損傷を生じさせる虞れがない。むしろ、シリコンゴム等の緩衝材素材の表面摩擦抵抗によって、磁石の比較的弱いとされる滑り方向へ動きを防止できる。
また、磁石の特性である、N極・S極の統一を図ることにより、どの面に当てても両面使用が可能となる。
図1に示すように、本磁石製品100は、磁石、たとえばネオジウム磁石10が緩衝材、たとえばシリコンラバー20で周囲を完全に覆うように被覆された状態の一単位が所定の方向(たとえば、横方向、縦横方向など。)に複数連結されて構成される。この緩衝材20には、溝30が表面に刻設されている。図示はしないが、緩衝材20の表面のみでなく、裏面にも溝30は刻設される。
図3に示すように、この磁石10は、上下のみならず周囲を総て緩衝材で覆われる。これにより、磁石10の欠損を防止するのみならず、防錆、耐水等各種保護効果を奏することができる。このとき、磁石本体の磁極面10A、10Bを覆う磁極面外殻20の厚みを磁極面以外の表面を覆う他部分外殻(図の左右方向)の厚みよりも薄く形成するとともに、他部分外殻を磁極面の平面方向(図の左右方向)に膨出させることにより、磁石全体を比較的自由度高く各種の特定形状・形態に形成可能である。このとき、磁極面10A、10BはどちらかがN極、もう一方がS極に磁化された磁極面である。いずれがいずれであってもよいが、隣接磁石同士は同じ面には同じ磁極が配置されている。
緩衝材20内に封入される磁石本体10は、その外形形状を特定されない。ここでは円形のものを例にとって図示しているが、これに限らず、棒状や角状のもの、矩形の平板といった、最も一般的で製造し易くコストのかからない形状のものが採用される。
また、磁石10本体は、全表面を緩衝材(たとえばシリコンゴム製)外殻によって特定の態様で被覆されることから、一般的なフェライト磁石よりも磁力の強い、残留磁束密度(Br)が350(m T)以上、保磁力(bHc)が200(KA/m)以上、最大エネルギー積(BHmax)が24(KJ/m3)以上の磁力線特性を備えたものであることが望ましい。ここでは、たとえばネオジウム磁石を用いている。
磁極面10A、10Bを覆う緩衝材(たとえばシリコンゴム製)外殻の厚みは、磁石10本体の磁力や用途に応じて適宜厚みに設定されるが、緩衝性や摩擦性を発揮するために0.2〜3.O mm厚程度が望ましい。ここでの磁極面の緩衝材(外殻)20は、厚みが0.7mm程度のシリコンゴムにて形成され、緩衝性を維持しつつ磁着力の低減化を極力抑えるようにして形成されている。かかるシリコンゴムの硬度としては、好適には、50度〜80度程度のものを用いる。
磁着力は一般に、磁石間距離の2乗に反比例することから、この厚みを持つ緩衝材製外殻によって本製品は、磁石10本体の透磁率が本来の磁力のたとえば50〜60%程度に弱められることになるが、上述の強力な磁力線特性を備えた磁石本体を採用することで、確実な磁着力を確保する。
ここでは緩衝材(外殻)20は、磁石10本体を均一に覆っているのではなく、磁極面10A、10Bを覆う部分の厚みを磁極面以外の面よりも薄くしてあるが、必ずしもこれに限定されない。
また、同図に示すように、緩衝材20の表面及び裏面に溝30が刻設されるが、好適には、幅0.3〜1.2mm程度、深さ0.03〜1.0mmのものを連接長にわたって設ける。かかる溝30を刻設することにより、たとえば50度〜80度の硬度を持つシリコンゴムを用いた場合であっても、溝部分(すなわち緩衝材20の断面的欠損部分)の存在により、巻回動作を容易かつスムーズに行うことが可能となる。
図4は本実施形態の違うバージョンの磁石製品の平面図(一部省略)、図5は図4の場合の磁石製品を巻回させて係止した状態の斜視図である。
磁石間間隔(距離)は、図2に示されるような略等距離としてもよいが、これに換えて、図4に示されるように、端部近辺を密にし中央部近辺を粗にする、すなわち、端部近辺においての磁石間距離d1を中央部近辺においての磁石間距離d2よりも小さくとってもよい。このとき、もし磁石を等間隔で配置した図2のような場合には、巻回させたときに、図5でいう重なり部分110Aで生じる、外側の系列と内側の系列との曲率の違いから必然的にずれが発生し、所望の磁石同士を係止したときに、その周囲が外周と内周とで必ずしも磁着する位置にない場合がある。しかし、図4のように構成することで、図5に示されるように、本製品を巻回させたときに、重なり部分110Aで外側の系列と内側の系列との磁石列における磁石間の必然的に生じる内径の違いからくるずれを吸収し、任意の所望の箇所において、磁石を係止した場合に、その周囲においても係止できる磁石ペアが増えることになる。すなわち、図5の110A部(外周と内周との重なり部分)では、外周部分の正面視左側は磁石間の距離が同右側のそれよりも長い。一方、内周部分の正面視左側は磁石間の距離が同右側のそれよりも短い。したがって、外周と内周とを重ねたときに、外周の間隔が粗の部分に内周の間隔が密の部分が対応し、外周の間隔が密の部分に内周の間隔が粗の部分が対応することになるから、磁石間隔が等間隔の場合に比して、磁着ペアの適用度合いが向上することになる。
また、このとき、磁石の極を同一面では同極としていることから、巻回したときには、外周の裏面の極と内周の表面の極とが互いに異極となり、係止が容易かつ確実に行えることとなる。また、緩衝材に覆われ、その分磁性を鈍化させている(ただし係止状態の保持には支障がない)ため、係止を解除する動作も容易に行うことができる。
なお、上記の各図では、緩衝材20の平面視略中心位置に磁石10が所在する例を示したが、この磁石10本体の収納位置も緩衝材20の中心位置である必要は必ずしもなく、緩衝材20の膨出形態に応じて、各種異なる位置に収納させるようにしてもよい。
また、同図では手首には1重、上腕部には2重に本製品を巻く例を示してある。このように、本製品はこれを単層として用いることもできるが、2重以上の複層(たとえば、2重、3重、4重、5重等)として、複数の本製品を突合させた上で重ね重合状態とし(異極同士が磁着するように形成されるので、重合状態は強固に保持される)て、この重合状態で上記巻回動作に及ぶことが可能である。このような重合状態で使用すれば、磁石の数が倍増することから、健康増進・改善等の効果も略倍増することになり、所期の目的をさらに拡大して達成することができる。
図7は、本実施形態に係る磁石製品を足首、膝部にそれぞれ使用する様子を表した斜視図である。
同図に示すように、本製品に係る磁着力が強いことから、脚部付近にも支障なく、本製品は装着されることができ、また、その装着状態をしっかりと保持することが可能である。これにより、本製品の適用適合箇所はさらに広がることになり、健康増進・改善という本願の目的により一層資することとなる。
このように、本実施形態によれば、本発明に係る磁石製品を、健康維持・増進用の磁石ベルト、磁石サポーター、磁石ブレスレット等として使用できるだけでなく、その装着容易性、装着状態保持性を向上しつつ、磁石の被着磁面の傷つきにくさ、外形形成容易性、破損・欠損困難性、緩衝性、防錆性も達成されることになる。さらに緩衝材で覆うことで、離脱容易性も発揮される。
ここで、本実施形態における、異なる使用方法について説明する。
図8は本実施形態の違うバージョンの磁石製品の斜視図(一部省略)、図9は本実施形態に係る磁石製品100、110、120を肩〜肩甲骨部、首周り部にそれぞれ使用する様子を表したイメージ図である。
同両図に示すように、本磁石製品100と110、110と120、・・・と端部の複数磁石に係るオーバーラップ部800(図8では磁石4つ分を例示している)を設けるように接続して一本の長いベルト状のものを形成し、この長いベルト状のものを、図9に示すように所望の箇所の周りに巻回させるようにする。
これにより、本製品は長さを身体部位に応じて長くしたり短くしたり調整したりできるので、所望の身体箇所(たとえば、頭の周囲、首周り、腰周り、肩甲骨周囲等)に対して健康増進用に使用することが可能となり、利便性は更に向上する。
同図に示すように、本磁石製品120は、磁石、たとえばネオジウム磁石10が緩衝材、たとえばシリコンラバー20で周囲を完全に覆うように被覆される一単位が所定数(たとえば同図では縦横それぞれ3列の9個)平面的に連接されて構成される1ユニットが縦横方向に単数もしくは複数連接されて構成される。この連接にあたっては、ユニットの所望箇所で切断することで多様な使用態様への対応性を高めるために、たとえば溝30を刻設してもよい。また、同じように、空洞部40を穿設すれば、切断容易性が高まるだけでなく、巻回動作への柔軟的対応が可能となり、さらに利便性が高まる。
また、磁石を連接してベルトのように止めることが可能となり、たとえば長時間身体に装着して健康維持増進効果を高め、皮膚に刺激を与えない磁気の作用で筋肉内の血行を促進して筋肉の凝りをほぐす作用により、肩凝り、腰痛、神経痛、頭痛、目の疲れといった様々な症状を予防・改善するための健康器具として用いることができる。この際、緩衝材(たとえばシリコンラバー)で磁石全面が覆われているため、磁石製品単体もしくは衣服に装着したまま、洗濯を繰り返し容易に行うことができ、また、磁石そのものはシリコンによって強固に保護されているため、繰り返しの洗濯によっても破損、脱落しない。
さらにこのとき、ネオジウム磁石を用いれば、磁力が強力になることから、上述の健康維持増進効果は一層発揮され、また、シリコンの持つ緩衝性、可撓性、弾力性により、衝撃吸収効果、磁石保護効果は一層強化され、長期間に亘る耐用性が実現される。
また、磁石と緩衝材(たとえばシリコンラバー)中に、磁石が完全に内臓させる状態で埋め込まれたものが複数連結されたベルト(帯)として用いることができる。ベルトとして任意の長さで調節でき、1回乃至数回周回させた状態で装着する際には、各磁石の同局が同じ側になっているため、周回させた表面と周回前の裏面とが異極となって、決定した場所において容易に装着が可能である。また、磁石に緩衝材が覆ってあることから、たとえネオジウム磁石等の強力な磁石を用いた場合であっても、磁力に一定の制限が加わることから、離脱も容易にできる。したがって、長時間に亘って装着した状態を保つことで一層の健康増進効果をもたらす健康維持・増進器具として最適である。
さらにまた、長尺の端部付近のユニット列の各々のユニットの持つ磁石間の距離を、長尺の中央部付近のユニット列の各々のユニットの持つ磁石間の距離よりも短く形成することにより、たとえばベルトとして用いられる本発明に係る磁石製品が腕・脚等の周りに周回されることで、1周目と2周目との概略円周の相違から生ずるずれを吸収し、任意の所望箇所でベルトを止める(磁石の吸着効果を利用してベルトを係止する)ことが可能となる。
また、磁石と緩衝材(たとえばシリコンラバー)中に、磁石が完全に内臓させる状態で埋め込まれたものが複数連結された平面(布)として用いられることにより、布状体として面全体に亘って治療効果を発揮させたい場合などに特に効果を発揮する。各磁石の同局が同じ側になっているため、任意の長さで調節でき、1回乃至数回周回させた状態で装着する際には、周回させた表面と周回前の裏面とが異極となって、決定した場所において容易に装着が可能である。また、磁石に緩衝材が覆ってあることから、たとえネオジウム磁石等の強力な磁石を用いた場合であっても、磁力に一定の制限が加わることから、離脱も容易にできる。したがって、長時間に亘って装着した状態を保つことで、特に面的効果の大きい、肩凝り、腰痛等の疾病に対して一層の健康増進効果をもたらすことができる。さらに、磁石を覆う緩衝材の連接部分に溝が刻設されることから、緩衝材の硬度が比較的硬い素材(たとえば、シリコンゴム硬度50度〜80度の素材)を用いたとしても、身体に巻回する操作を支障なく行うことができる。
なお、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、その技術思想の同一及び等価に及ぶ範囲において上述した実施形態への様々な変形、追加、置換、拡大、縮小等を許容するものである。たとえば、上記では、磁石としてネオジウム磁石の場合を例にとり説明したが、ネオジウム磁石に限定されることはなく、適度な強度の磁着力を有するものであれば、たとえばサマリウムコバルト磁石等の希土類磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石等、各種の磁石を用いることも可能である。
また、上記では、緩衝材としてシリコン、シリコンラバーの場合を例にとり説明したが、これらに限定されることはなく、適度な弾力性、耐久性を有するものであれば、ゴム、ビニル、プラスチック等各種の材料を用いることが可能である。さらに、上記では磁石の形は円盤形に限られず、各種多角形や板状でないものや、立体状のものであってもよい。
10A 磁石の一方の極面
10B 磁石の他方の極面
20 緩衝材(たとえばシリコンラバー)
30 溝
40 空洞部
100、110、120 磁石製品
110A ベルトとしての本製品における外周・内周の重なり部分
800 重なり部分
Claims (5)
- 両磁極が表裏になるように平面的に形成される磁石と、
前記磁石の全周囲を覆うように配置される緩衝材と
を備えて構成される磁石製品ユニットが同極を同じ面になるように連接されて構成されることを特徴とする磁石製品。 - 前記磁石としてネオジウム磁石が用いられ、
前記緩衝材としてシリコンゴムが用いられ、
前記連接部には前記シリコンゴムに刻設された溝を備えることを特徴とする請求項1記載の磁石製品。 - 前記連接は、前記磁石を覆う緩衝材部分同士の長さを任意長に、略平面上一方向は単列、その略直交方向は複数列の前記磁石製品ユニットを備える長尺状に形成され、前記連接部には前記緩衝材に刻設された溝を備えることを特徴とする請求項1記載の磁石製品。
- 請求項3記載の磁石製品において、前記長尺状に係る複数列の前記磁石製品ユニットについて、該長尺の端部付近のユニット列の各々のユニットの持つ前記磁石間の距離が、該長尺の中央部付近のユニット列の各々のユニットの持つ前記磁石間の距離よりも短く形成されることを特徴とする磁石製品。
- 前記連接は、前記磁石を覆う緩衝材部分同士の長さが任意長とされることで、略平面上一方向は複数列、その略直交方向は複数列の前記磁石製品ユニットを備える平面状に形成され、前記連接部には前記緩衝材に刻設された溝を備えることを特徴とする請求項1記載の磁石製品。
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Applications Claiming Priority (1)
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2007
- 2007-04-07 JP JP2007101202A patent/JP2008253636A/ja active Pending
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