JP2008244246A - 固体撮像装置、カメラ、車両及び監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より鮮明な虹彩画像を撮像することができる固体撮像装置及びカメラを提供する。
【解決手段】多層膜干渉フィルタ407においては、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)及び虹彩を撮像するために用いる近赤外波長域の光(虹)の何れかを透過させる4つの多層膜干渉フィルタを正方配列したものを単位として、当該正方配列が2次元配列されている。
虹彩を撮像する際には、そのために用いる波長域の光を透過させる多層膜干渉フィルタを備えた画素のみにて撮像し、通常のカラー撮像をする際には、赤色光を透過させる多層膜干渉フィルタ、緑色光を透過させる多層膜干渉フィルタ及び青色光を透過させる多層膜干渉フィルタの多層膜干渉フィルタを備えた画素のみにて撮像する。
【選択図】図5
【解決手段】多層膜干渉フィルタ407においては、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)及び虹彩を撮像するために用いる近赤外波長域の光(虹)の何れかを透過させる4つの多層膜干渉フィルタを正方配列したものを単位として、当該正方配列が2次元配列されている。
虹彩を撮像する際には、そのために用いる波長域の光を透過させる多層膜干渉フィルタを備えた画素のみにて撮像し、通常のカラー撮像をする際には、赤色光を透過させる多層膜干渉フィルタ、緑色光を透過させる多層膜干渉フィルタ及び青色光を透過させる多層膜干渉フィルタの多層膜干渉フィルタを備えた画素のみにて撮像する。
【選択図】図5
Description
本発明は、固体撮像装置、カメラ、車両及び監視装置に関し、特に、虹彩を鮮明に撮像する技術に関する。
近年、セキュリティ分野において、目の虹彩の模様が人それぞれに異なる点に着目し、虹彩を撮像することによって個人認証を行う技術の開発が盛んになされている。
例えば、瞳孔が縮小しているほど虹彩の面積が大きくなり認識精度を向上することから、瞳孔径が所定径よりも大きい場合には表示輝度を変化させることによって瞳孔を縮小させて撮像する技術が開示されている(特許文献1)。
例えば、瞳孔が縮小しているほど虹彩の面積が大きくなり認識精度を向上することから、瞳孔径が所定径よりも大きい場合には表示輝度を変化させることによって瞳孔を縮小させて撮像する技術が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、瞳孔径を検出したり、瞳孔を縮小させたりすると虹彩を撮像するのに時間がかかり過ぎてしまう。
これに対して、周辺環境の明るさを検知し、被写体を照明する光量を調整することによって瞳孔を縮小させれば、虹彩を撮像するのに要する時間を短縮することができる(特許文献2)。
特開2000−210271号公報
特開2004−261515号公報
これに対して、周辺環境の明るさを検知し、被写体を照明する光量を調整することによって瞳孔を縮小させれば、虹彩を撮像するのに要する時間を短縮することができる(特許文献2)。
しかしながら、上記従来技術によれば虹彩の撮像時間を短縮することはできるものの、必ずしも鮮明な虹彩画像を得ることができない。このため、虹彩を認識して個人認証するために時間を要したり、個人認証に要する時間が一定しなかったりする等の問題がある。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、より鮮明な虹彩画像を撮像することができる固体撮像装置、カメラ、車両及び監視装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、より鮮明な虹彩画像を撮像することができる固体撮像装置、カメラ、車両及び監視装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る固体撮像装置は、複数の画素が2次元配列された固体撮像装置であって、一部または全部の画素が、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタと、フィルタを透過した入射光を受光する光電変換素子と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、近赤外波長成分を透過させるフィルタを備えた画素を用いてより鮮明な虹彩画像を撮像することができる。
この場合において、前記フィルタが、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるとは、760nmから850nmまでの範囲外における何れの波長の透過率も、760nmから850nmまでの範囲内における透過率の最大値に対して20%以下であることとしても良い。また、前記フィルタは、波長に関わらず放射エネルギーが等しい白色光を透過させた透過光の760nmから850nmまでの範囲内の放射エネルギーが、当該透過光の全波長域の放射エネルギーの80%以上であるとすれば更に好適である。
この場合において、前記フィルタが、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるとは、760nmから850nmまでの範囲外における何れの波長の透過率も、760nmから850nmまでの範囲内における透過率の最大値に対して20%以下であることとしても良い。また、前記フィルタは、波長に関わらず放射エネルギーが等しい白色光を透過させた透過光の760nmから850nmまでの範囲内の放射エネルギーが、当該透過光の全波長域の放射エネルギーの80%以上であるとすれば更に好適である。
本発明に係る固体撮像装置は、更に、他の一部の画素が、それぞれ3原色の何れかの波長成分を選択的に透過させるフィルタと、光電変換素子と、を備えることを特徴とする。このようにすれば、カラー撮像と近赤外光による撮像との画角を同じくすることができる。特に、近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタを備える画素と、3原色の相異なる波長成分を透過させる3つのフィルタをそれぞれ備える3つの画素と、を隣接配置した画素群が2次元配列されているとすれば好適である。
また、本発明に係る固体撮像装置は、前記フィルタは近赤外波長成分に加えて、それぞれ3原色の何れかの波長成分も透過させることを特徴とする。このようにすれば、近赤外光による撮像を高画素化して、より鮮明な虹彩画像を得ることができる。なお、3原色の波長成分とは、430nm〜460nmの範囲内、500nm〜570nmの範囲内、及び610nm〜700nmの範囲内の波長成分であるとしても良い。
このようにすれば、より鮮明な虹彩画像を撮像することができると共に、通常のカラー撮像も行うことができる。したがって、例えば、先ず、カラー撮像によって被写体(虹彩)の位置合わせを行った後、虹彩画像を撮像すれば、更に鮮明な虹彩画像を得ることができる。
また、車載用途としては、虹彩画像を撮像することによって運転手の個人認証を行い、車内をカラー撮像により監視することによって盗難等を防止することがひとつの固体撮像装置にてできる。
また、車載用途としては、虹彩画像を撮像することによって運転手の個人認証を行い、車内をカラー撮像により監視することによって盗難等を防止することがひとつの固体撮像装置にてできる。
また、本発明に係る固体撮像装置は、前記フィルタは、第1誘電体層と、第2誘電体層と、前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に挟まれた絶縁体層と、を備え、前記絶縁体層は、前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との何れとも異なる光学膜厚を有することを特徴とする。
本発明に係るカメラは、本発明に係る固体撮像装置を備えることを特徴とする。このようにすれば、近赤外波長成分を透過させるフィルタを備えた画素を用いてより鮮明な虹彩画像を撮像することができる。この場合において、700nm以上の波長域の光を放射する光源を備えるのが好ましく、具体的には、当該光源はLED素子であるとすれば良い。
本発明に係るカメラは、本発明に係る固体撮像装置を備えることを特徴とする。このようにすれば、近赤外波長成分を透過させるフィルタを備えた画素を用いてより鮮明な虹彩画像を撮像することができる。この場合において、700nm以上の波長域の光を放射する光源を備えるのが好ましく、具体的には、当該光源はLED素子であるとすれば良い。
このようにすれば、夜間や屋内のように虹彩の撮像に十分な明るさが得られない場合であっても、虹彩を照明することによってより鮮明な虹彩画像を得ることができる。
また、本発明に係る車両は本発明に係るカメラを備えることを特徴とし、本発明に係る監視装置もまた本発明に係るカメラを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車両は本発明に係るカメラを備えることを特徴とし、本発明に係る監視装置もまた本発明に係るカメラを備えることを特徴とする。
以下、本発明に係る固体撮像装置及びカメラの実施の形態について、車載用の虹彩認識装置を例にとり、図面を参照しながら説明する。
[1] 第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態に係る虹彩認識装置は、本体部と照明部との2つの部分からなっている。
[1] 第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態に係る虹彩認識装置は、本体部と照明部との2つの部分からなっている。
(1) 虹彩認識装置の構成
先ず、虹彩認識装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る虹彩認識装置の構成を示す図である。図1に示されるように、本実施の形態に係る虹彩認識装置1は自動車110に搭載され、本体部100と照明部101とからなる。照明部101は自動車110の運転手111の顔面を照明する。本体部100は照明された運転手111の虹彩を撮像してその特徴量を抽出し、予め記憶している特徴量と比較することによって個人認証を行う。
先ず、虹彩認識装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る虹彩認識装置の構成を示す図である。図1に示されるように、本実施の形態に係る虹彩認識装置1は自動車110に搭載され、本体部100と照明部101とからなる。照明部101は自動車110の運転手111の顔面を照明する。本体部100は照明された運転手111の虹彩を撮像してその特徴量を抽出し、予め記憶している特徴量と比較することによって個人認証を行う。
このようにすれば、昼夜を問わず、車内という比較的暗い場所において、明るい場所と同様に精度良く虹彩認識を行うことができる。
(2) 本体部100の構成
図2は、本体部100の正面図である。図2に示されるように、本体部100は固体撮像装置200、液晶表示パネル201及び撮像ボタン202を備えている。運転手111が撮像ボタン202を押下すると、固体撮像装置200にて撮像が始まり、撮像結果が液晶表示パネル201に表示される。
(2) 本体部100の構成
図2は、本体部100の正面図である。図2に示されるように、本体部100は固体撮像装置200、液晶表示パネル201及び撮像ボタン202を備えている。運転手111が撮像ボタン202を押下すると、固体撮像装置200にて撮像が始まり、撮像結果が液晶表示パネル201に表示される。
運転手111は液晶表示パネル201に表示された映像を参照しながら姿勢を動かし、虹彩全体が表示されたところで再び撮像ボタン202を押下する。すると、撮像ボタン202が押下された時点の映像に基づいて個人認証が実行される。
(3) 照明部101について
本実施の形態において、照明部101は、近赤外光を照射する近赤外線LED(Light Emitting Diode)を用いた照明装置である。図3は、照明部101が出射する照明光の分光エネルギー分布を示すグラフである。図3に示されるように、照明部101は専ら波長700nm以上の近赤外光を出射し、可視光を出射しないので、運転手111に眩しさを感じさせることなく、虹彩を照明することができる。
(3) 照明部101について
本実施の形態において、照明部101は、近赤外光を照射する近赤外線LED(Light Emitting Diode)を用いた照明装置である。図3は、照明部101が出射する照明光の分光エネルギー分布を示すグラフである。図3に示されるように、照明部101は専ら波長700nm以上の近赤外光を出射し、可視光を出射しないので、運転手111に眩しさを感じさせることなく、虹彩を照明することができる。
特に、虹彩は760nmから850nmの波長の光照射により、最も虹彩の紋様がはっきりと撮像することが可能である。光源の波長がそれ以上長くても短くても、表面で反射したり、奥まで透過したりして、虹彩の紋様がはっきりしない。
本発明は760nmから850nmの波長を含む光源で運転者を照射し、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタと、フィルタを透過した入射光を受光する光電変換素子を備えた撮像装置で虹彩を撮像することによって極めて高い精度の虹彩認識が可能となる。
本発明は760nmから850nmの波長を含む光源で運転者を照射し、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタと、フィルタを透過した入射光を受光する光電変換素子を備えた撮像装置で虹彩を撮像することによって極めて高い精度の虹彩認識が可能となる。
なお、前記において、本体部100と照明部101を別構成とし別々に配置したが、同一筐体に本体部100と照明部101を備えてもよく、また配置場所も特定されるものではないが、運転手111の視界を妨げないよう配置するのが望ましい。
さらに、本体部100の構成には液晶表示部201及び撮像ボタン202を備えているが、画像処理により瞳部を抽出することでこれらを省くことは可能である。
さらに、本体部100の構成には液晶表示部201及び撮像ボタン202を備えているが、画像処理により瞳部を抽出することでこれらを省くことは可能である。
予め記憶された虹彩画像と運転者の虹彩画像比較し認識する信号処理部は本体部100に備えてもよいし、車両側ECU(Electronic Control Unit)に組み込まれてもどちらでもよい。
(4) 固体撮像装置200の構成
次に、固体撮像装置200の構成について説明する。固体撮像装置200は複数の画素が2次元配置されてなり、画素毎に入射光の光量を検出することによって撮像する。
(4) 固体撮像装置200の構成
次に、固体撮像装置200の構成について説明する。固体撮像装置200は複数の画素が2次元配置されてなり、画素毎に入射光の光量を検出することによって撮像する。
図4は、固体撮像装置200の構成を示す断面図である。図4に示されるように、固体撮像装置200は、N型シリコン層401上にP型シリコン層402が積層されたシリコン半導体基板を備え、P型シリコン層402上には層間絶縁膜406が形成されている。
P型シリコン層402の層間絶縁膜406側には、N型不純物をイオン注入することによって複数のフォトダイオード(光電変換素子)403が2次元配列されるように形成されている。何れのフォトダイオード403も光電変換によって入射光量に応じた量の電荷を発生させる。
P型シリコン層402の層間絶縁膜406側には、N型不純物をイオン注入することによって複数のフォトダイオード(光電変換素子)403が2次元配列されるように形成されている。何れのフォトダイオード403も光電変換によって入射光量に応じた量の電荷を発生させる。
フォトダイオード403間はP型シリコン層402のN型不純物がイオン注入されていない領域を素子分離領域404として互いに分離されている。素子分離領域404はフォトダイオード403間で電荷が移動するのを防ぐ。
層間絶縁膜406のP型シリコン層402側であって、素子分離領域404の上部には遮光膜405が形成されている。遮光膜405は入射すべきフォトダイオード403以外のフォトダイオード403に向かう入射光を遮って混色を防止する。
層間絶縁膜406のP型シリコン層402側であって、素子分離領域404の上部には遮光膜405が形成されている。遮光膜405は入射すべきフォトダイオード403以外のフォトダイオード403に向かう入射光を遮って混色を防止する。
層間絶縁膜406上には多層膜干渉フィルタ407、集光レンズ408が順次積層されている。多層膜干渉フィルタ407は、後述のように、入射光を波長分離するカラーフィルタとして機能する。また、集光レンズ408は、対応するフォトダイオード403上に入射光を集光する。
(5) 多層膜干渉フィルタ407の配列
次に、多層膜干渉フィルタ407について説明する。
(5) 多層膜干渉フィルタ407の配列
次に、多層膜干渉フィルタ407について説明する。
多層膜干渉フィルタ407は、画素毎に異なる波長域の光を透過させる4種類の多層膜干渉フィルタからなっている。図5は、多層膜干渉フィルタ407の配置を示す図である。図5に示されるように、多層膜干渉フィルタ407においては、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)及び虹彩を撮像するために用いる波長域の光(虹)の何れかを透過させる4つの多層膜干渉フィルタを正方配列したものを単位として、当該正方配列が2次元配列されている。
虹彩を撮像する際には、そのために用いる波長域の光を透過させる多層膜干渉フィルタ(以下、「虹彩フィルタ」という。)を備えた画素のみにて撮像し、通常のカラー撮像をする際には、赤色光を透過させる多層膜干渉フィルタ(以下、「Rフィルタ」という。)、緑色光を透過させる多層膜干渉フィルタ(以下、「Gフィルタ」という。)及び青色光を透過させる多層膜干渉フィルタ(以下、「Bフィルタ」という。)の多層膜干渉フィルタを備えた画素のみにて撮像するので、何れの撮像を行う際にも画角を同じくすることができる。
(6) 虹彩フィルタ
次に、本実施の形態に係る虹彩フィルタについて説明する。
本実施の形態に係る虹彩フィルタは多層膜干渉フィルタと可視光カットフィルタとが積層されてなる。
図6は、本実施の形態に係る虹彩フィルタが備える多層膜干渉フィルタの構成を模式的に示す断面図である。図6に示されるように、多層膜干渉フィルタ6は下部反射層603上にスペーサ層602、上部反射層601が順次積層されてなる。
次に、本実施の形態に係る虹彩フィルタについて説明する。
本実施の形態に係る虹彩フィルタは多層膜干渉フィルタと可視光カットフィルタとが積層されてなる。
図6は、本実施の形態に係る虹彩フィルタが備える多層膜干渉フィルタの構成を模式的に示す断面図である。図6に示されるように、多層膜干渉フィルタ6は下部反射層603上にスペーサ層602、上部反射層601が順次積層されてなる。
上部反射層601と下部反射層603とは、何れもλ/4多層膜となっている。λ/4多層膜とは屈折率を異にする一方、光学膜厚を同じくする2種類の誘電体層が交互に積層されてなる多層膜であって、当該光学膜厚の4倍の波長λを中心とする波長域の光を反射する。この波長λは設定中心波長と呼ばれる。また、光学膜厚とは物理膜厚に屈折率を乗じた指数をいう。
上部反射層601と下部反射層603とは、屈折率2.5の酸化チタン(TiO2)層を高屈折率層とし、屈折率1.45の酸化シリコン(SiO2)層を低屈折率層として、これらが2層ずつ交互に積層されている。また、設定中心波長λは800nmで、物理膜厚は酸化チタン層が79nm、酸化シリコン層が137nmである。
上部反射層601と下部反射層603とはスペーサ層602について対称な層構成となっており、スペーサ層602に近接する層は何れも酸化シリコン層である。スペーサ層602は、上部反射層601や下部反射層603の高屈折率層と同じく、酸化チタン層となっており、光学膜厚はλ/2である。
上部反射層601と下部反射層603とはスペーサ層602について対称な層構成となっており、スペーサ層602に近接する層は何れも酸化シリコン層である。スペーサ層602は、上部反射層601や下部反射層603の高屈折率層と同じく、酸化チタン層となっており、光学膜厚はλ/2である。
多層膜干渉フィルタ6は、上述のような多層膜構造により、上部反射層601と下部反射層603とを構成する各誘電体層の光学膜厚と層数とから定まり、設定中心波長を中心とする反射帯域の光のうち、スペーサ層の光学膜厚によって定まる波長域の光を透過させると共に、当該反射帯域の他の波長域の光を反射する。
本実施の形態に係る可視光カットフィルタは、可視光を遮光する一方、赤外光を透過させる。可視光カットフィルタには、例えば、朝日分光株式会社製の短波長カットフィルタLI0750を用いれば良い。
本実施の形態に係る可視光カットフィルタは、可視光を遮光する一方、赤外光を透過させる。可視光カットフィルタには、例えば、朝日分光株式会社製の短波長カットフィルタLI0750を用いれば良い。
図7は、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタ、可視光カットフィルタ及び虹彩フィルタの透過率特性の理論値を示すグラフである。なお、透過率特性の理論値は、多層膜干渉フィルタの技術分野で広く知られている特性マトリクス法を用いて算出した。
図7において、グラフ701は多層膜干渉フィルタ6の透過率特性を表わす。また、グラフ702は可視光カットフィルタの透過率特性を表わし、グラフ703は虹彩フィルタの透過率特性を表わす。
図7において、グラフ701は多層膜干渉フィルタ6の透過率特性を表わす。また、グラフ702は可視光カットフィルタの透過率特性を表わし、グラフ703は虹彩フィルタの透過率特性を表わす。
グラフ701から分かるように、多層膜干渉フィルタ6は波長800nmを中心とする波長域の赤外光に加えて可視光も一部透過させる。また、グラフ702に示されるように、可視光カットフィルタは可視光を含む波長740nm未満の光を遮光する一方、波長740nm以上の光を透過させる。
このため、これらを積層してなる虹彩フィルタは、波長800nmを中心とする波長域の赤外光のみを透過させるので(グラフ703)、虹彩の撮像に適した近赤外光を選択的に透過させて、より鮮明な虹彩画像を撮像することができる。
このため、これらを積層してなる虹彩フィルタは、波長800nmを中心とする波長域の赤外光のみを透過させるので(グラフ703)、虹彩の撮像に適した近赤外光を選択的に透過させて、より鮮明な虹彩画像を撮像することができる。
(7) Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタ
次に、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタについて説明する。
Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタもまた、虹彩フィルタに用いた多層膜干渉フィルタと同様な多層膜干渉フィルタである。
図8は、本実施の形態に係るRフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタの構成を示す断面図である。図8に示されるように、何れのフィルタも酸化シリコン層801と酸化チタン層802とを交互に積層したλ/4多層膜を備えている。酸化シリコン層801と酸化チタン層802との光学膜厚は約124nmである。
次に、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタについて説明する。
Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタもまた、虹彩フィルタに用いた多層膜干渉フィルタと同様な多層膜干渉フィルタである。
図8は、本実施の形態に係るRフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタの構成を示す断面図である。図8に示されるように、何れのフィルタも酸化シリコン層801と酸化チタン層802とを交互に積層したλ/4多層膜を備えている。酸化シリコン層801と酸化チタン層802との光学膜厚は約124nmである。
また、RフィルタとBフィルタとは酸化チタンからなるスペーサ層803を備えている。スペーサ層803の光学膜厚は、Rフィルタで50nmであり、Bフィルタで200nmである。Rフィルタ全体の物理膜厚は562nmであり、GフィルタとBフィルタとは物理膜厚がそれぞれ542nm、622nmである。
図9は、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタの透過率特性を示すグラフである。図9において、グラフ901はBフィルタの透過率特性を示し、グラフ902はGフィルタの透過率特性を示し、グラフ903はRフィルタの透過率特性を示す。図9に示されるように、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタを用いれば、可視波長域をカバーして、カラー撮像することができる。
図9は、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタの透過率特性を示すグラフである。図9において、グラフ901はBフィルタの透過率特性を示し、グラフ902はGフィルタの透過率特性を示し、グラフ903はRフィルタの透過率特性を示す。図9に示されるように、Rフィルタ、Gフィルタ及びBフィルタを用いれば、可視波長域をカバーして、カラー撮像することができる。
[2] 第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る虹彩認識装置は第1の実施の形態に係る虹彩認識装置と概ね同様の構成を備える一方、虹彩フィルタの構成において相違する。以下、相違点に着目して説明する。
(1) 虹彩フィルタの構成
先ず、虹彩フィルタの構成について説明する。本実施の形態に係る虹彩フィルタは図10に示すように、所定の膜厚及び層数の酸化チタン層と酸化シリコン層とを交互に積層した反射層1001、1002と多層膜干渉フィルタ1003とからなる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る虹彩認識装置は第1の実施の形態に係る虹彩認識装置と概ね同様の構成を備える一方、虹彩フィルタの構成において相違する。以下、相違点に着目して説明する。
(1) 虹彩フィルタの構成
先ず、虹彩フィルタの構成について説明する。本実施の形態に係る虹彩フィルタは図10に示すように、所定の膜厚及び層数の酸化チタン層と酸化シリコン層とを交互に積層した反射層1001、1002と多層膜干渉フィルタ1003とからなる。
多層膜干渉フィルタ1003は、多層膜干渉フィルタ6と同様な層構成をとり、反射層1001、1002は何れもλ/4多層膜となっている。
具体的には、図10に示されるように、多層膜干渉フィルタ1003の上部反射層及び下部反射層は物理膜厚79nmの酸化チタン層と物理膜厚137nmの酸化シリコン層とからなるλ/4多層膜であって、設定中心波長は800nmである。また、スペーサ層は物理膜厚158nmの酸化チタン層からなる。
具体的には、図10に示されるように、多層膜干渉フィルタ1003の上部反射層及び下部反射層は物理膜厚79nmの酸化チタン層と物理膜厚137nmの酸化シリコン層とからなるλ/4多層膜であって、設定中心波長は800nmである。また、スペーサ層は物理膜厚158nmの酸化チタン層からなる。
反射層1001は、最上層及び最下層が物理膜厚27nmの酸化チタン層となっており、その間には物理膜厚54nmの酸化チタン層と物理膜厚94nmの酸化シリコン層とからなり、設定中心波長が800nmのλ/4多層膜となっている。
反射層1002は、最上層及び最下層が物理膜厚20nmの酸化チタン層となっており、その間には物理膜厚40nmの酸化チタン層と物理膜厚68nmの酸化シリコン層とからなり、設定中心波長が800nmのλ/4多層膜となっている。
反射層1002は、最上層及び最下層が物理膜厚20nmの酸化チタン層となっており、その間には物理膜厚40nmの酸化チタン層と物理膜厚68nmの酸化シリコン層とからなり、設定中心波長が800nmのλ/4多層膜となっている。
図11は本実施の形態に係る虹彩フィルタの透過率特性を示すグラフである。図11に示されるように、本実施の形態に係る虹彩フィルタは、上記第1の実施の形態に係る虹彩フィルタと概ね同様の透過率特性を有する。すなわち、本実施の形態に係る虹彩フィルタもまた、虹彩の撮像に適した近赤外波長域の光を選択的に透過させるので、より鮮明な虹彩画像を撮像することができる。
[3] 第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る虹彩認識装置は第1の実施の形態に係る虹彩認識装置と概ね同様の構成を備える一方、多層膜干渉フィルタの構成において相違する。以下、相違点に着目して説明する。
(1) 多層膜干渉フィルタの配列
先ず、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタの配列について説明する。本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタは画素毎に異なる波長域の光を透過させる3種類の多層膜干渉フィルタからなっている。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る虹彩認識装置は第1の実施の形態に係る虹彩認識装置と概ね同様の構成を備える一方、多層膜干渉フィルタの構成において相違する。以下、相違点に着目して説明する。
(1) 多層膜干渉フィルタの配列
先ず、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタの配列について説明する。本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタは画素毎に異なる波長域の光を透過させる3種類の多層膜干渉フィルタからなっている。
図12は、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタの配列を示す図である。図12に示されるように、多層膜干渉フィルタ12は、赤色光(R)と近赤外光(虹)を透過させるフィルタ(R+虹)、緑色光(G)と近赤外光(虹)を透過させるフィルタ(G+虹)及び青色光(B)と近赤外光(虹)を透過させるフィルタ(B+虹)の3種類のフィルタを備えている。
これら3種類の多層膜干渉フィルタは、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3原色についてみれば所謂ベイヤ配列となっている。すなわち、4つの多層膜干渉フィルタの正方配列を1単位として、この正方配列が2次元配列されている。そして、この正方配列において、多層膜干渉フィルタ(R+虹)と多層膜干渉フィルタ(B+虹)とが対角方向に並んで配置されると共に、2つの多層膜干渉フィルタ(G+虹)がこれに交差する対角方向に並んで配置される。
(2) 多層膜干渉フィルタ12の構成
多層膜干渉フィルタ12は、近赤外光を選択的に透過させる多層膜干渉フィルタ上に上記第1の実施の形態に係るR、G及びBフィルタを積層されてなる。
図13は、多層膜干渉フィルタ12の構成を示す断面図である。図13に示されるように、多層膜干渉フィルタ12は多層膜干渉フィルタ1300を備えており、多層膜干渉フィルタ1300上には、上記第1の実施の形態に係るR、G及びBフィルタと同じR、G及びBフィルタが積層されている。すなわち、誘電体層1301、1302を交互に積層したλ/4多層膜にてスペーサ層1303を挟んでなる多層膜干渉フィルタが多層膜干渉フィルタ1300上に積層されている。
多層膜干渉フィルタ12は、近赤外光を選択的に透過させる多層膜干渉フィルタ上に上記第1の実施の形態に係るR、G及びBフィルタを積層されてなる。
図13は、多層膜干渉フィルタ12の構成を示す断面図である。図13に示されるように、多層膜干渉フィルタ12は多層膜干渉フィルタ1300を備えており、多層膜干渉フィルタ1300上には、上記第1の実施の形態に係るR、G及びBフィルタと同じR、G及びBフィルタが積層されている。すなわち、誘電体層1301、1302を交互に積層したλ/4多層膜にてスペーサ層1303を挟んでなる多層膜干渉フィルタが多層膜干渉フィルタ1300上に積層されている。
図14は、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタ1300の透過率特性を示すグラフである。
多層膜干渉フィルタ1300は、図6に示す多層膜干渉フィルタと同様に、上部反射層、スペーサ層及び下部反射層からなる。
図14において、グラフ1401は多層膜干渉フィルタ1300の透過率特性を示す。図14に示されるように、多層膜干渉フィルタ1300は可視光を透過させると共に波長800nmを中心とする近赤外波長域の光を透過させる。
多層膜干渉フィルタ1300は、図6に示す多層膜干渉フィルタと同様に、上部反射層、スペーサ層及び下部反射層からなる。
図14において、グラフ1401は多層膜干渉フィルタ1300の透過率特性を示す。図14に示されるように、多層膜干渉フィルタ1300は可視光を透過させると共に波長800nmを中心とする近赤外波長域の光を透過させる。
(3) 多層膜干渉フィルタ12の透過率特性
上述のような構成をとることによって、本実施の形態に係る画素は何れも可視波長域と近赤外波長域との双方に感度を持つ。図15は、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタ12の透過率特性を示すグラフである。多層膜干渉フィルタ12全体の特性としては、多層膜干渉フィルタ12が備えるR、G及びBフィルタの透過率特性と多層膜干渉フィルタ1300の透過率特性とを、乗算した特性となる。図15において、グラフ1501は(B+虹)フィルタの透過率特性を示す。また、グラフ1502、1503はそれぞれ(G+虹)フィルタ、(R+虹)フィルタの透過率特性を示す。
上述のような構成をとることによって、本実施の形態に係る画素は何れも可視波長域と近赤外波長域との双方に感度を持つ。図15は、本実施の形態に係る多層膜干渉フィルタ12の透過率特性を示すグラフである。多層膜干渉フィルタ12全体の特性としては、多層膜干渉フィルタ12が備えるR、G及びBフィルタの透過率特性と多層膜干渉フィルタ1300の透過率特性とを、乗算した特性となる。図15において、グラフ1501は(B+虹)フィルタの透過率特性を示す。また、グラフ1502、1503はそれぞれ(G+虹)フィルタ、(R+虹)フィルタの透過率特性を示す。
図15に示されるように、(R+虹)、(G+虹)及び(B+虹)フィルタはそれぞれ可視波長域のうちの特定波長域の光を透過させると共に波長800nmを中心とする近赤外波長域の光を透過させる。
このようにすれば、通常のベイヤ配列と同様の信号処理にてカラー撮像することができる。また、すべての画素を用いて虹彩を撮像することができるので、高い解像度の虹彩画像を得ることができる。
このようにすれば、通常のベイヤ配列と同様の信号処理にてカラー撮像することができる。また、すべての画素を用いて虹彩を撮像することができるので、高い解像度の虹彩画像を得ることができる。
[4] 変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては、多層膜干渉フィルタを構成する高屈折率材料として酸化チタンを用い、低屈折率材料として酸化シリコンを用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては、多層膜干渉フィルタを構成する高屈折率材料として酸化チタンを用い、低屈折率材料として酸化シリコンを用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
すなわち、高屈折率材料として窒化シリコン(SiN)や酸化タンタル(Ta2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)などを用いても良い。また、低屈折材料としては、高屈折率材料よりも屈折率が低ければ酸化シリコン以外の誘電体材料を用いても良い。
また、上記実施の形態においては無機材料を用いたが、有機材料を用いても良く、更に、多層膜干渉フィルタ以外のフィルタを用いても良い。
また、上記実施の形態においては無機材料を用いたが、有機材料を用いても良く、更に、多層膜干渉フィルタ以外のフィルタを用いても良い。
(2) 上記実施の形態においては、近赤外光を照射する近赤外線LEDを用いて運転手を照明する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
すなわち、可視光にて照明する通常の照明装置(以下、「可視光照明装置」という。)と、近赤外線LEDを用いた照明装置(以下、「近赤外線照明装置」という。)との双方を備えるとしても良い。そして、専ら虹彩認識を行う場合に近赤外線照明装置を用い、例えば、車内を監視する場合に可視光照明装置を用いれば良い。なお、夜間の盗難防止に関するアプリケーションに際しては、盗難者に気づかれないよう近赤外光を照射した方がよい場合もあり、適用するアプリケーションに最適な光源を照射すればよい。
すなわち、可視光にて照明する通常の照明装置(以下、「可視光照明装置」という。)と、近赤外線LEDを用いた照明装置(以下、「近赤外線照明装置」という。)との双方を備えるとしても良い。そして、専ら虹彩認識を行う場合に近赤外線照明装置を用い、例えば、車内を監視する場合に可視光照明装置を用いれば良い。なお、夜間の盗難防止に関するアプリケーションに際しては、盗難者に気づかれないよう近赤外光を照射した方がよい場合もあり、適用するアプリケーションに最適な光源を照射すればよい。
図16は、岩崎電気株式会社製蛍光ランプの分光エネルギー分布を示すグラフであって、(a)はHf蛍光ランプ・アイルクス(3波長域発光形昼白色)、(b)はアイホワイト(昼白色)、(c)はアイライン(白色)、(d)はアイライン(昼光色)の分光エネルギー分布を示す。図16に示されるような分光エネルギー分布を有する照明装置を可視光照明装置として用いても良い。ところで本実施例における近赤外+RまたはGまたはBを透過させるフィルタの場合、昼間におけるカラー画像においては何らかのホワイトバランスの補正が必要であるが、近年では自動車のガラスにIRカット機能を有する車両も標準仕様になりつつホワイトバランスのズレは軽減されている。
このように、目的に適した波長の光を放射する照明装置を用いれば、1つのカメラにて虹彩認識と車内監視とを精度良く行うことができる。
なお、近赤外線LEDに代えてハロゲンライト等の近赤外線光源を用いても、本発明の効果は同じである。この場合において、近赤外線光源の分光エネルギー分布は上記図3に挙げたものに限定されず、波長800nm前後の光を放射すれば良い。
なお、近赤外線LEDに代えてハロゲンライト等の近赤外線光源を用いても、本発明の効果は同じである。この場合において、近赤外線光源の分光エネルギー分布は上記図3に挙げたものに限定されず、波長800nm前後の光を放射すれば良い。
(3) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、本発明に係る固体撮像装置は車内監視カメラを兼ねても良いし、虹彩認識を行う他に運転手の瞼が虹彩を覆う程度を判別することにより運転手の居眠りを検知しても良い。
本発明によれば特殊な画像処理を要せず、固体撮像装置からの信号強度を判断することにより、居眠りや脇見運転を容易に検知することができる。
本発明によれば特殊な画像処理を要せず、固体撮像装置からの信号強度を判断することにより、居眠りや脇見運転を容易に検知することができる。
また、自動車の管理者権限によって家族など複数人の虹彩登録をすることにより、登録者であれば運転手が誰かを判別し、判別結果に応じて予め記憶しているシートやミラーの自動調整や、好みの空調環境の実現や、音楽再生などを行っても良い。登録者以外の運転者の場合は、車内外への警告音、ライトの点滅、さらに携帯など予め登録された端末への情報発信を行ってもよい。
本発明に係る固体撮像装置及びカメラは、虹彩を鮮明に撮像する装置として有用である。
1…………………………………………虹彩認識装置
6…………………………………………虹彩フィルタ
8、6、12、407、1300……多層膜干渉フィルタ
110……………………………………自動車
100……………………………………本体部
101……………………………………照明部
111……………………………………運転手
200……………………………………固体撮像装置
201……………………………………液晶表示パネル
202……………………………………撮像ボタン
401……………………………………N型シリコン層
402……………………………………P型シリコン層
403……………………………………フォトダイオード(光電変換素子)
404……………………………………素子分離領域
405……………………………………遮光膜
406……………………………………層間絶縁膜
408……………………………………集光レンズ
601〜603…………………………λ/4多層膜
803、1303………………………スペーサ層
801……………………………………酸化シリコン層
802……………………………………酸化チタン層
901〜903、1401……………グラフ
1501〜1503……………………グラフ
1301、1302……………………誘電体層
6…………………………………………虹彩フィルタ
8、6、12、407、1300……多層膜干渉フィルタ
110……………………………………自動車
100……………………………………本体部
101……………………………………照明部
111……………………………………運転手
200……………………………………固体撮像装置
201……………………………………液晶表示パネル
202……………………………………撮像ボタン
401……………………………………N型シリコン層
402……………………………………P型シリコン層
403……………………………………フォトダイオード(光電変換素子)
404……………………………………素子分離領域
405……………………………………遮光膜
406……………………………………層間絶縁膜
408……………………………………集光レンズ
601〜603…………………………λ/4多層膜
803、1303………………………スペーサ層
801……………………………………酸化シリコン層
802……………………………………酸化チタン層
901〜903、1401……………グラフ
1501〜1503……………………グラフ
1301、1302……………………誘電体層
Claims (13)
- 複数の画素が2次元配列された固体撮像装置であって、
一部または全部の画素が、
760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタと、
フィルタを透過した入射光を受光する光電変換素子と、を備える
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記フィルタが、760nmから850nmまでの範囲内の波長成分である近赤外波長成分を選択的に透過させるとは、760nmから850nmまでの範囲外における何れの波長の透過率も、760nmから850nmまでの範囲内における透過率の最大値に対して20%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記フィルタは、波長に関わらず放射エネルギーが等しい白色光を透過させた透過光の760nmから850nmまでの範囲内の放射エネルギーが、当該透過光の全波長域の放射エネルギーの80%以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 更に、他の一部の画素が、
それぞれ3原色の何れかの波長成分を選択的に透過させるフィルタと、
光電変換素子と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 近赤外波長成分を選択的に透過させるフィルタを備える画素と、3原色の相異なる波長成分を透過させる3つのフィルタをそれぞれ備える3つの画素と、を隣接配置した画素群が2次元配列されている
ことを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。 - 前記フィルタは近赤外波長成分に加えて、それぞれ3原色の何れかの波長成分も透過させる
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 3原色の波長成分とは、430nm〜460nmの範囲内、500nm〜570nmの範囲内、及び610nm〜700nmの範囲内の波長成分である
ことを特徴とする請求項4または6に記載の固体撮像装置。 - 前記フィルタは、
第1誘電体層と、
第2誘電体層と、
前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に挟まれた絶縁体層と、を備え、
前記絶縁体層は、前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との何れとも異なる光学膜厚を有する
ことを特徴とする請求項1及び4から6の何れかに記載の固体撮像装置。 - 請求項1から8の何れかに記載の固体撮像装置を備える
ことを特徴とするカメラ。 - 700nm以上の波長域の光を放射する光源を備える
ことを特徴とする請求項9に記載のカメラ。 - 前記光源はLED素子である
ことを特徴とする請求項10に記載のカメラ。 - 請求項9から11の何れかに記載のカメラを備える
ことを特徴とする車両。 - 請求項9から11の何れかに記載のカメラを備える
ことを特徴とする監視装置。
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