JP2008243581A - 音響照明装置および情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性があり棚等に用いる場合に全体の美観を損なわない音響照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の音響照明装置(1)は、導光層(13、15)および光拡散層(12、16)を有し貫通孔が形成された第1平面電極(10、10A,10B)と、前記第1平面電極に対向して離間配置される第2平面電極(20)と、前記第1平面電極と前記第2平面電極との間に設けられ、静電力によって変位可能な振動膜(30)と、前記導光層に光を注入するための光源(50)とを有し、前記第1平面電極と前記第2平面電極の少なくともいずれかに音響波を透過させるための貫通孔(h1、h2)が所定の間隔で設けられ、前記光源は前記第1平面電極の端面(T)から前記光を注入する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の音響照明装置(1)は、導光層(13、15)および光拡散層(12、16)を有し貫通孔が形成された第1平面電極(10、10A,10B)と、前記第1平面電極に対向して離間配置される第2平面電極(20)と、前記第1平面電極と前記第2平面電極との間に設けられ、静電力によって変位可能な振動膜(30)と、前記導光層に光を注入するための光源(50)とを有し、前記第1平面電極と前記第2平面電極の少なくともいずれかに音響波を透過させるための貫通孔(h1、h2)が所定の間隔で設けられ、前記光源は前記第1平面電極の端面(T)から前記光を注入する。
【選択図】図1
Description
本発明は、発音機能と照明機能とを備えた音響・照明一体型の機器に関する。
商品や美術品などを陳列・展示する際に使用される棚やケースなど(以下、棚等という)に、商品等を照らすまたはユーザに視覚的アピールするための照明装置を設けるとともに、その商品等に関する情報を音声によってユーザに提供するためのスピーカを設けた装置が考案されている(特許文献1および2を参照)。
これらの文献に記載された装置は、独立に機能しうるスピーカと照明器具(ライト)とを棚等に取り付けあるいは組み込むなどにより、全体として1つの音響機能および照明機能(以下、音響照明機能という)を備えた棚等を構成したものである。
スピーカやライトと棚等を一体的に製造する場合は、展示物等に応じて好適な態様で照明や音響を設定することはできる。具体的には、展示物の形状・大きさあるいは展示目的等に応じて照明をあてる位置や輝度、あるいは音響波の方向や音圧レベルを設定することになる。しかし、このように設計された棚等は汎用性に欠ける。すなわち、展示物のサイズ、展示目的、展示環境等が変われば、もはやその展示物の使用には適さなくなってしまう可能性がある。また、展示物に応じて個別に照明や音響の設計を行っていては、製造コストが高くならざるを得ない。
一方、展示物等に合った棚を用意しこの棚にスピーカやライトを後付するようにすれば、一定の汎用性が実現されているといえるが、棚等が大型化しかねず、さらには棚等全体としての美観が損なわれる可能性がある。また、ライトやスピーカの取り付け位置や方向をその都度調整するための手間もかかる。
スピーカやライトと棚等を一体的に製造する場合は、展示物等に応じて好適な態様で照明や音響を設定することはできる。具体的には、展示物の形状・大きさあるいは展示目的等に応じて照明をあてる位置や輝度、あるいは音響波の方向や音圧レベルを設定することになる。しかし、このように設計された棚等は汎用性に欠ける。すなわち、展示物のサイズ、展示目的、展示環境等が変われば、もはやその展示物の使用には適さなくなってしまう可能性がある。また、展示物に応じて個別に照明や音響の設計を行っていては、製造コストが高くならざるを得ない。
一方、展示物等に合った棚を用意しこの棚にスピーカやライトを後付するようにすれば、一定の汎用性が実現されているといえるが、棚等が大型化しかねず、さらには棚等全体としての美観が損なわれる可能性がある。また、ライトやスピーカの取り付け位置や方向をその都度調整するための手間もかかる。
本発明は、上述した背景に鑑みてなされたものであり、広く音響照明機能を有する装置に関し、特に、汎用性があり棚等に用いる場合に全体の美観を損なわない音響照明装置に関する。
上記課題を解決するため、本発明は、一の態様において、導光層および光拡散層を有する第1平面電極と、前記第1平面電極に対向して離間配置される第2平面電極と、前記第1平面電極と前記第2平面電極との間に設けられ静電力によって変位可能な振動膜とを有し、前記第1平面電極と前記第2平面電極の少なくともいずれかに、音響波を透過させるための貫通孔が設けられることを特徴とする音響照明装置を提供する。
好ましい態様において、前記導光層に光を注入するための光源を更に有する。
好ましい態様において、前記振動膜は複数の導電領域から構成され、前記複数の導電領域の各々に所定の大きさおよび位相で電圧を供給するための給電部を更に有する。
本発明は、他の観点において、前記音響照明装置と、ユーザの位置を検出する検出手段と、前記検出手段に検出された位置に従って前記音響波の指向性を変更する変更手段を有することを特徴とする情報提供装置を提供する。
本発明の音響照明装置は、汎用性があり、棚等に用いても全体の美観を損なうことがない。
<実施例>
図1は、本発明の一実施例に係る音響照明ユニット1の外観斜視図である。
同図に示すように、音響照明ユニット1は、表面電極10と、裏面電極20と、振動膜30と、支持部40と高輝度LED50と、収納部60とから構成され、全体として幅W、奥行きD、厚さHを有する。表面電極10および裏面電極20は、一定の間隔(例えば開口率30%)で貫通孔が形成されている。表面電極10および裏面電極20は、それぞれ支持部40によってZ方向に対向された状態でXY面に固定される。
図1は、本発明の一実施例に係る音響照明ユニット1の外観斜視図である。
同図に示すように、音響照明ユニット1は、表面電極10と、裏面電極20と、振動膜30と、支持部40と高輝度LED50と、収納部60とから構成され、全体として幅W、奥行きD、厚さHを有する。表面電極10および裏面電極20は、一定の間隔(例えば開口率30%)で貫通孔が形成されている。表面電極10および裏面電極20は、それぞれ支持部40によってZ方向に対向された状態でXY面に固定される。
振動膜30は、表面電極10および裏面電極20のちょうど中間の位置に設けられ、支持部40によって所定の張力が作用された状態で支持される。振動膜30は、例えば、PET(polyethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)、PP(polypropylene、ポリプロピレン)などのフィルムに金属膜を蒸着あるいは導電性塗料を塗布したものであって、例えば厚さ3ミクロン〜12ミクロン程度の導電性の板状(膜状)の素材を用いて形成される。あるいは、金属薄膜をラミネートしたものや、絶縁性フィルムに高電圧をかけて分極されたものであってもよい。
支持部40は、絶縁性材料から構成され、音響照明ユニット1の四隅に設けられる。
高輝度LED50は、所定の波長の光を照射する直方体形状の発光ダイオードである。高輝度LED50の発光部(長さd2、厚さd1)は表面電極10の端面Tと接しており、ここから光を照射する。照射された光は音響照明ユニット1の内部に進入する。なお、表面電極10の4つの端面のうち高輝度LED50に接していない3つの端面については、侵入された光が端面から漏れないように反射膜等(図示せず)が設けられる。
収納部60は、表面電極10および裏面電極20へ印加する電圧の大きさや位相を制御する制御回路、楽音信号を入力するための回路や楽音データ記憶するメモリ、および高輝度LED50へ供給するための電源回路等(いずれも図示省略)を収容するためのものである。また、収納部60の外側表面にはネジ穴などが形成されており、汎用の棚等に固定することができるようになっている。
図2は、音響照明ユニット1の断面図である。この図を用いて表面電極10および裏面電極20の構造および音響波生成メカニズムおよび発光メカニズムについて説明する。
同図に示すように、表面電極10には貫通孔h1が形成されているが、貫通孔h1が形成されていない部分については、金属層11、光拡散層12および導光層13から構成される。金属層11は、電極としての機能を有する金属(例えばアルミニウム)からなる層である。金属層11は、金属膜のほか、例えば金属蒸着や金属接着によって光拡散層12上に形成されたものであってもよい。光拡散層12は、白色の塗料材料等であって導光層13からの入射光を拡散する性質を有する物質からなる層である。導光層13は、光透過性の高いアクリル等の透明体あるいは空気層であって、高輝度LED50からの入射光ILを内部に導くためのものである。
同図に示すように、表面電極10には貫通孔h1が形成されているが、貫通孔h1が形成されていない部分については、金属層11、光拡散層12および導光層13から構成される。金属層11は、電極としての機能を有する金属(例えばアルミニウム)からなる層である。金属層11は、金属膜のほか、例えば金属蒸着や金属接着によって光拡散層12上に形成されたものであってもよい。光拡散層12は、白色の塗料材料等であって導光層13からの入射光を拡散する性質を有する物質からなる層である。導光層13は、光透過性の高いアクリル等の透明体あるいは空気層であって、高輝度LED50からの入射光ILを内部に導くためのものである。
金属層11、光拡散層12および導光層13の形成方法は任意であるが、例えばアクリルの表面に白色インクを印刷し、その上にアルミニウムを蒸着させればよい。入射光は導光層13によって内部に導かれ、光拡散層12にて拡散され、外部(同図上方向)に散乱される(散乱光L)。この光散乱は光拡散層12の任意の場所で平均的に起こるから、結果として表面電極10の表面からほぼ垂直方向に一様に光が放射される。このようにして、音響照明ユニット1は表面電極10の側から面発光する。
一方、裏面電極20は、貫通孔h2を有する平面形状のSUSなどの合金(いわゆるパンチングメタル;PM)である。その厚さは例えば1mmである。裏面電極20は、金属板のほか、非金属基板上に金属蒸着や金属接着を行うことによって導電性を持たせたものであってもよい。
振動膜30、表面電極10、および裏面電極20には、それぞれ図示せぬ電圧印加部を介して楽音信号に応じた電圧が印加されるようになっており、この結果、振動膜30には楽音信号に応じた静電力が作用する。より具体的には、振動膜30には複数の導電性領域が形成される。そして、各導電性領域にはそれぞれ独立して電圧が印加できるようになっている。所定の遅延および増幅を行うための遅延回路および増幅回路が設けられており、これにより、導電性領域ごとに異なる大きさや位相で電圧を印加することができるようになっている。遅延量や増幅量を制御することにより、振動膜30の各領域の振幅と位相を制御する。この結果、振動膜30にて発生する音響波の指向性を制御することができる。振動膜30の振動によって発生した音響波は表面電極10および裏面電極20の貫通孔h1およびh2から外部に放射される。
図3は、振動膜30の構造を示した図である。同図に示すように、振動膜30は、絶縁性の膜基板300と、膜基板300上に複数の短冊状の導電性領域301〜313をY方向(すなわち振動膜30の短辺の方向)に形成する。換言すれば、1枚の振動膜30をX軸に平行に実質的に分割し、各導電性領域301〜313をそれぞれ独立した振動膜として機能させる。このような振動膜30の形成方法を採用することにより、音響波のY方向(YZ面)に関する指向性制御の精度が向上する。
また、振動膜30の固定方法にあっては、必ずしも上述のように張力によって固定される必要は無い。例えば、支持部40を設けずに、絶縁性の不織布や綿などのクッション材を表面電極10と振動膜30との間および裏面電極20と振動膜30との間に介挿し、このクッション材から受ける弾性力によって振動膜30の全面を支持するようにしてもよい。また、振動膜30全体として支持されている必要はない。例えば、各導電性領域301〜313が独立して支持されるように、膜基板300上に、各導電性領域301〜313を隔て振動膜30を支持するための支持部材を複数設けもよい。
このように、音響照明ユニット1は、表面電極10の表面から面発光をする照明機能と、表面電極10、および裏面電極20から音響波を生成する静電型スピーカの機能を併せ持っている。
図4は表面電極10と裏面電極20の貫通孔h1およびh2の配置を説明したものである。同図に示すように、孔の配置間隔はX方向(表面電極10の長辺方向)が小さく(すなわち密)、Y方向(表面電極10の短辺方向)が大きく(すなわち粗)なっている。X方向の間隔とY方向の間隔の比は、例えば表面電極10(裏面電極20)の比と同一である。このような配置を採用することにより、X方向から導光層13に侵入する入射光ILが貫通孔h1によって散乱される割合を低減し、結果的に、発光の均一性(発光量が表面電極10上の場所によらず一様であること)が向上する。ただし、貫通孔h1の配置態様(貫通孔のサイズ、個数、配置方法)については、上述したものに限らず、目的とする発光特性(光量や照射角度など)に応じて適宜設定することができる。また、上述の通り、貫通孔h1は音響波を放射する機能をも担っているから、貫通孔h1の配置態様は音響波の指向特性にも影響を与える。よって、貫通孔h1の配置態様の決定にあっては、音響波の指向性制御と発光特性のどちらに重点を置くかという観点も考慮にいれることが好ましい。
図5は、音響照明ユニット1を用いた商品陳列用の展示ケース100の外観を表す図である。同図に示すように、展示ケース100は、天板Up、背板Bp、側板Sp、底板Lpから構成され、ここに商品Obを載せるための棚として音響照明ユニット1が用いられる。上述したように、音響照明ユニット1は面発光するので、棚としての音響照明ユニット1に載せられた商品Obには下方から光Lが照射される。周囲が暗い環境の場合、このような照射の方法により、観者にとって商品が浮かび上がってくるような視覚的効果を与えることができる。なお、背面側(裏面電極20側)からも音響波が放射されるが、この音響波は前面から放射される音響波の指向性に悪影響を与える場合がある。この場合は、例えば裏面電極20の外側に吸音機能を有するキャビティを設けることが好ましい。
図6は、展示ケース100を側面方向から見た図であり、表面電極10から放射される音響波Aと光Lの方向の例を示す図である。同図に示すように、この例においては、空間的に一様な音響波が発生するのではなく、観者の目線の方向に音響ビームが形成されるように、特定方向に関して音圧レベルが最も高くなるような指向性が設定される。なお、音響照明ユニットの下側からも音響波は放射されるが、図示は省略している。
このように、本実施例においては、面発光機能とスピーカ機能とを有する平板状の音響照明ユニット1が提供される。音響照明ユニット1は、厚みを幅や奥行きに比べて十分小さくすることができ、また平面状の表面電極10が商品等を載せるために好適である。このため、商品陳列棚や展示ケースなどに対して、通常の棚部材や仕切り版など容易に取り替えて使用することができる。さらに、棚部材や仕切り版と取り替えても、形状が実質的に同一であるのので、ケース全体の美観を損なう虞が少ない。また、音響発生機構として2次元の振動膜30を用いる静電型スピーカの構造を有するため、指向性を有する音響波を放射することができる。この指向性は、例えば、振動膜30上の各領域への印加電圧の大きさやタイミングを変更することで制御可能である。また、棚の上の商品や展示物に対して下方から光が当たることになるので、側面や上方から光をあてた場合に比べて影ができず、明るさを提供するという照明の本質的な機能に加え、商品等が浮かび上がって見えるといった特有の視覚的効果が発生する。
<その他の実施例>
光源、発光メカニズム、および表面電極10、裏面電極20および振動膜30の構造は、上述したものに限られない。例えば、振動膜30の分割方法(導電性領域のサイズ、数、配置方法など)については、音響波の指向性制御の目的等に応じて、貫通孔h1またはh2の配置位置とともに適宜設定することが可能である。また、光源はLED以外の発光素子や、冷陰極管等の蛍光管を用いてもよい。また、必ずしも入射光の進行方向は厚み方向に垂直である必要はない。また、入射位置は表面電極10の端部(いわゆるエッジライト方式)に限らない。要は、表面電極10の内部に光が進入し、表面電極10の表面の全体あるいは一部から光が照射されていればよい。また、貫通孔h1以外の領域の全てにおいて、金属層11および光拡散層12を形成する必要はない。例えば、図7に示すように、金属層11および導光層13については穴部以外の全ての領域に形成する一方、光拡散層12については一部の領域に形成した表面電極10Aを用いてもよい。
光源、発光メカニズム、および表面電極10、裏面電極20および振動膜30の構造は、上述したものに限られない。例えば、振動膜30の分割方法(導電性領域のサイズ、数、配置方法など)については、音響波の指向性制御の目的等に応じて、貫通孔h1またはh2の配置位置とともに適宜設定することが可能である。また、光源はLED以外の発光素子や、冷陰極管等の蛍光管を用いてもよい。また、必ずしも入射光の進行方向は厚み方向に垂直である必要はない。また、入射位置は表面電極10の端部(いわゆるエッジライト方式)に限らない。要は、表面電極10の内部に光が進入し、表面電極10の表面の全体あるいは一部から光が照射されていればよい。また、貫通孔h1以外の領域の全てにおいて、金属層11および光拡散層12を形成する必要はない。例えば、図7に示すように、金属層11および導光層13については穴部以外の全ての領域に形成する一方、光拡散層12については一部の領域に形成した表面電極10Aを用いてもよい。
あるいは、図8に示すように、貫通孔h1以外の領域において、金属層14―導光層15―光拡散層16の順で各層を形成した表面電極10Bを用いてもよい。この場合、表面電極10Bの内部に進入した入射光ILを導光層の全反射によって導光層15全体に導く。金属層14で反射された光がその進路を変え、全反射角よりも小さい角度になった光が導光層15から光拡散層16を経て外部に出てくる。これによって、導光層15全体が均一に発光する。本発明においては、実質的に電極面に垂直な方向に一様に光が照射されるのが好ましい。また、表面電極10(10A、10B)から出る光Lの方向は、上記実施例のように垂直方向に限られるわけではない。例えば、垂直方向以外の特定の方向に多く光散乱されるように散乱層を形成してもよい。
表面電極10の開口率は、音響照明ユニット使用目的や使用態様に応じて、適宜設定可能である。また、貫通孔h1、h2の配置方法についても、上述した態様に限られないが、指向性の角度範囲や制御の精度を担保するため、X方向については直線状に配置されるのが好ましい。
また、本発明に係る音響照明ユニット1を、それ自体単独で用いても良いことはいうまでもない。例えば、用途の一例としては、医師等がX線写真を掲げて観察するための器具であるシャウカステンがある。照明機能についてはX線写真を観察するために用いる一方、音響機能については、例えば医師が診断結果を音声によって患者や他の専門医に報告するために用いることができる。具体的には、音響照明ユニット1に無線通信ユニットを設け、この通信機能を利用して離れた場所(例えば、他の部局)にいる医師の発言に係る音声データを受信し、これを音響照明ユニット1にて再生することにより当該医師の発言を患者等に伝える。また、音響照明ユニット1にマイクロフォン等の収音機構を設け、音響照明ユニット1にて収音した音声を無線通信にて他の通信端末へ送信してもよい。また、マイクロフォン等の収音機構を別途設けるのではなく、振動膜30の一部の領域をマイクロフォンとして機能させてもよい。
あるいは、音響照明ユニット1は、映像や音声を報知するための案内板等の情報提供装置として用いることができる。以下、具体的に説明する。
図9は、本発明に係る音響照明ユニット1を応用した電子案内板200の外観を表すものである。同図に示すように、電子案内板200は、情報Sを表示する表示部210と、赤外線カメラ230と、地面等に設置するための支持部220とを有する。
図9は、本発明に係る音響照明ユニット1を応用した電子案内板200の外観を表すものである。同図に示すように、電子案内板200は、情報Sを表示する表示部210と、赤外線カメラ230と、地面等に設置するための支持部220とを有する。
図10は、表示部210の断面図である。同図に示すように、表示部210は、音響照明ユニット1と表示パネル201とから大別構成される。表示パネル201は、カラーフィルタ203、偏光フィルタ202、画素ごとに対応して設けられた液晶分子を有するTFT(薄膜トランジスタ)等の表示素子204、および駆動回路等(図示せず)からなる表示パネルである。表示パネル201の背面は、音響照明ユニット1の表面電極10に接している。すなわち、表示パネル201のバックライトとして音響照明ユニット1からの照射光を利用するのである。なお、表示パネル201においては、表面電極10の貫通孔h1に対応した位置には画素が形成されていない。よって、音響照明ユニット1から放たれた光Lによって表示パネル201上に文字や画像が表示されるとともに、音響照明ユニット1から放たれた音響波Aが表示パネル201の画像が形成されていない領域を伝播して表示パネル201の表面から放射される。なお、音響波Aは裏面電極20からも放射される。
図11は、電子案内板200の機能ブロック図である。同図に示すように、電子案内板200は、中央制御部290と、記憶部291と、入出力部292と、位置検出部293と、音響制御部294と、各部を接続するバス299から機能構成される。中央制御部290は、CPU等のプロセッサであって、各部を制御する。記憶部291はメモリやハードディスク等の記憶装置であって、音響制御部294を制御するための情報などを格納する。この情報は、中央制御部290によって書きこみ/読み出しが行われる。入出力部292は、キーボード等の入力装置やディスプレイなどの表示装置であり、外部から制御情報などを入力し、動作状況などをユーザに報知するためのものである。
位置検出部293は、赤外線カメラ230やこれを制御するための制御回路、赤外線カメラ230にて撮像された画像を解析してユーザの位置情報を算出するプロセッサなどから構成され、電子案内板200の周囲にいるユーザの位置を特定する。音響制御部294は、中央制御部290から供給される制御情報および位置検出部293で検出された位置情報に基づいて、音響照明ユニット1にて発生される音響波の指向性を制御する。具体的には、ユーザの位置を検出して、ユーザのいる方向に音圧レベルが高くなるような指向性を有する音響波を生成する。
位置検出部293は、赤外線カメラ230やこれを制御するための制御回路、赤外線カメラ230にて撮像された画像を解析してユーザの位置情報を算出するプロセッサなどから構成され、電子案内板200の周囲にいるユーザの位置を特定する。音響制御部294は、中央制御部290から供給される制御情報および位置検出部293で検出された位置情報に基づいて、音響照明ユニット1にて発生される音響波の指向性を制御する。具体的には、ユーザの位置を検出して、ユーザのいる方向に音圧レベルが高くなるような指向性を有する音響波を生成する。
このように、電子案内板200においては、案内情報を表示パネル201に表示するとともに、音声にて関連する情報を報知する。これにより、文字や画像と音声の両方からユーザに情報を伝えることができるので、短い時間に多くの情報を伝達することができる。また、実質的に所定のエリア(角度や角度範囲)にのみ音が届くように、あるいは当該エリア外ではその音圧レベルが十分低くなるように指向性を制御することができるので、周囲の環境等に配慮しつつ音声情報をユーザに届けることができる。また、変動するユーザの位置に応じて音響波の指向性を逐次変化させてもよい。このようにリアルタイムで指向性を制御すれば、ユーザが掲示板の前に立ち止まらない場合であっても、音声によって効果的に情報を伝えることができる。また、電子案内板200においては、必ずしも文字と音声の両方から情報を報知する必要はなく、例えば、表示パネル201の部分を、紙媒体等を掲示するための通常の掲示板として用い、音声情報については上述の通りにユーザに報知するような使用態様も可能である。あるいは、表示パネル201を着脱可能に取り付け、表示パネルを取り外した状態では音響照明装置1からの光を照明としてユーザに提供するようにしてもよい。
なお、表示パネル201としては、液晶を用いた表示素子に限らず、自ら発光をしないためにバックライトを必要とするものであれば他の表示機構を採用してもよい。
また、上記実施例においては、音響波は表面電極10(10A、10B)および裏面電極20の両方から放射されるようにしたが、裏面電極20のみから放射されるようにしてもよい。具体的には、表面電極10(10A、10B)には貫通孔h1を設けない。この場合、照射光の発光面の面積を大きくすることができる。さらに、裏面電極20の外側に音響を反射させるための反射板を設ける等することにより、実質的に前方(すなわち光の照射方向と同一方向)のみに音響波を放射させることができる。逆に、裏面電極20に貫通孔h2を設けずに、音響波を表面電極10のみから放射するようにしてもよい。すなわち、少なくともいずれかの表面電極10および裏面電極20のいずれかから音響波が放射されればよい。
また、音響照明ユニット1を陳列棚や展示ケースとして用いる場合において、部屋の環境などにより照明機能必要でない場合は、音響機能を発揮する状態にしておく一方、照明機能を発揮させない状態にしておいてもよい。また、高輝度LED50を着脱可能に構成してもよい。例えば、照明機能が不要な環境では、LED音響照明ユニット1から高輝度LED50を取はずした状態で使用してもよい。また、光源となりうるようなもの(室内灯など)が音響照明ユニット1の設置場所の近くにあって、その光の一部が端面Tから侵入してくるならば、この光を入射光ILとして利用し、音響照明ユニット1に載せられた商品等を下方から照らすといった使用態様も可能である。
1・・・音響照明ユニット、10、10A、10B・・・表面電極、11、14・・・金属層、12、16・・・光拡散層、13、15・・・導光層、20・・・裏面電極、30・・・振動膜、40・・・支持部、50・・・高輝度LED、60・・・収納部、h1、h2・・・貫通孔、100・・・展示ケース、200・・・電子案内板、201・・・表示パネル、202・・・偏光フィルタ、203・・・カラーフィルタ、204・・・表示素子、210・・・表示部、220・・・支持部、230・・・赤外線カメラ、290・・・中央制御部、291・・・記憶部、292・・・入出力部、293・・・位置検出部、294・・・音響制御部、299・・・バス、300・・・膜基板、301〜313・・・導電性領域。
Claims (4)
- 導光層および光拡散層を有する第1平面電極と、
前記第1平面電極に対向して離間配置される第2平面電極と、
前記第1平面電極と前記第2平面電極との間に設けられ、静電力によって変位可能な振動膜とを有し、
前記第1平面電極と前記第2平面電極の少なくともいずれかに、音響波を透過させるための貫通孔が設けられる
ことを特徴とする音響照明装置。 - 前記導光層に光を注入するための光源を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の音響照明装置。 - 前記振動膜は複数の導電領域から構成され、
前記複数の導電領域の各々に所定の大きさおよび位相で電圧を供給するための給電部を更に有する
ことを特徴とする請求項1に記載の音響照明装置。 - 請求項1に記載の音響照明装置と、
ユーザの位置を検出する検出手段と、
前記検出手段に検出された位置に従って前記音響波の指向性を変更する変更手段を有する
ことを特徴とする情報提供装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007082275A JP2008243581A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 音響照明装置および情報提供装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007082275A JP2008243581A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 音響照明装置および情報提供装置 |
Publications (1)
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JP2008243581A true JP2008243581A (ja) | 2008-10-09 |
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ID=39914670
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008243581A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010158014A (ja) * | 2008-12-31 | 2010-07-15 | Htc Corp | フレキシブル発光電気音響変換器及びそれを用いた電子デバイス |
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2007
- 2007-03-27 JP JP2007082275A patent/JP2008243581A/ja active Pending
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