JP2008242270A - レーザ光発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の外部共振器を用いてFMサイドバンド法に従い所望のレーザ光を発生させる際、1つの変調信号を利用して安定したロッキングを実現する。
【解決手段】レーザ光発生装置1において、レーザ光源2、位相変調器4とこれに変調信号を印加するための信号発生部3、複数の外部共振器6,9を設ける。また、外部共振器6,9中に非線形光学素子7,10を設けるとともに、各外部共振器6,9の光路長を変化させるための光路長可変手段18を設ける。各外部共振器6,9からの光を受光する光検出器14,15の検出信号を用いて誤差信号を得て、FMサイドバンド法に従って光路長可変手段18を制御することで共振器長の制御に係る負帰還構成の制御回路19を形成する。このとき、変調信号の周波数を、各外部共振器から得られる誤差信号のS/N比が平均化される値に設定することにより、各外部共振器の安定したロッキングを実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光源と複数の外部共振器を用いた構成において、単一の変調信号を利用して安定な共振状態(ロッキング)を実現するためのレーザ光発生装置に関する。
レーザ光発生装置における外部共振器の安定なロッキング方法として、FMサイドバンド法(「Pound-Drever-Hall Locking」法)が知られており、外部共振器のロッキングに広く利用されている。このFMサイドバンド法では、誤差信号を発生させるために外部共振器の前段に配置された位相変調器を用いて側波(側帯波)を立てる必要があるが、特に紫外光を変調して側波を立てる場合には、透過率が高く、かつ動作電圧の低い、高性能な位相変調器が必要とされる。
紫外光をロッキングする場合、紫外光による位相変調器の損傷を避けるため、複数の外部共振器を用いてレーザ光発生装置を構成し、FMサイドバンド法によってこれら複数の外部共振器を同時にロッキングし、多段階の波長変換を行うことが行われている。例えば2つの外部共振器を用いた場合、まず第1の外部共振器の前段に第1の位相変調器を配置してFMサイドバンド法によってロッキングを行い、次に第1の外部共振器で波長が変換された光(波長変換光)を第2の位相変調器に入射し、これを第2の外部共振器に入射してロッキングし、波長の変換を行う。
しかし、上記のように複数の外部共振器を用いた構成において各外部共振器を同時にロッキングする場合、各外部共振器の前段にそれぞれ位相変調器を配置するので外部共振器の数だけ位相変調器が必要である。また位相変調器は光学結晶(非線形光学素子)を使用するため一般に高価である。したがって、位相変調器が増えることは装置全体の大型化及びコスト上昇の一因となっていた。
また、波長変換後の出力光が紫外光である場合、紫外光に対応する位相変調器として透過率及び性能指数が優れたものが少なく、また高い動作電圧を要するため高電圧電源が必要であったり、紫外光による損傷を受けて寿命が短いなどの欠点があった。
こうした欠点を補うため、複数の変調信号(キャリア)を位相変調器に入力して多段階のロッキングを行う方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−311467号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法は、従来の欠点を補うことができる反面、複数の変調信号を用いるため、変調信号を発生させるための信号発生部が複数必要になる、あるいは信号処理が煩雑になるなどの問題があった。
しかるに、1つの変調信号で多段階の外部共振器のロッキングを行おうとした場合には、1段目の外部共振器で反射する変調光の割合を多くして誤差信号の信号対雑音比(S/N比)を良くすることでロッキングを安定化することと、1段目の外部共振器ではなるべく多く変調光を透過させて次段階以下の外部共振器から検出される誤差信号のS/N比を良くしてロッキングを安定化することが求められる。ところが、各外部共振器において双方の条件を満たすことは二律背反(トレードオフ)の関係にある。したがって、設定初期において外部共振器全体が最適化されていない場合や、経時変化する共振器損失や変換効率により外部共振器の透過幅が変化した場合には、複数の外部共振器からなるシステムのロッキング(共振状態)が不安定な状態に陥るという問題があった。
また、波長変換の効率をよくしたり、高出力の波長変換光が必要なときなどには、外部共振器に高出力のレーザ光を照射し、該レーザ光の波長を変換する必要がある。このためには、高強度のレーザ光を位相変調器に入射する必要があるが、位相変調器の損傷が問題になるので、入射するレーザ光の強度を位相変調器の損傷限界までしか上げることができない。これを避けるために有効径の大きい位相変調器を使うと、位相変調に使用する光学結晶(非線形光学素子)のサイズも大きくなってコストが増大するという問題があった。そこで、低い強度のレーザ光を用いて安定して変調できることが望まれていた。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、複数の外部共振器を用いてFMサイドバンド法に従い所望のレーザ光を発生させる際、1つの変調信号を利用して各外部共振器の安定したロッキングを実現することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のレーザ光発生装置は、レーザ光源と、第1の外部共振器及び当該外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器を含む複数の外部共振器と、レーザ光源と第1の外部共振器との間の光路上に配置された一つの変調信号が印加される位相変調器と、位相変調器に印加する変調信号を生成する信号発生部と、各外部共振器内に配置され入射された光の波長変換を行う非線形光学素子と、各外部共振器の光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段と、各外部共振器からの光をそれぞれ受光する光検出器と、該光検出器によって得られる検出信号及び変調信号から外部共振器毎に誤差信号を得て、当該誤差信号を用いたFMサイドバンド法に従って光路長可変手段を制御するために負帰還の構成を有する制御回路と、を備えている。上記変調信号の周波数が、外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定され、制御回路により外部共振器毎に光路長が制御されることで、これら複数の外部共振器が同時に共振状態に保たれることを特徴とする。
S/N比の平均化の一例として、外部共振器毎の誤差信号のS/N比の積が最大もしくは略最大となるように位相変調器に印加される変調信号の周波数を設定する。
上記構成によれば、各段の外部共振器からの誤差信号を検出して、各段の誤差信号のS/N比が平均化されるように変調信号の周波数を設定するようにしたので、全ての外部共振器を通じて安定したロッキングが可能になる。特に、誤差信号のS/N比の積が最大もしくは略最大となるように変調信号の周波数を設定した場合、複数の外部共振器が全体的に安定化する。
上記発明において、上記複数の外部共振器の透過幅の変化に起因する誤差信号を取得し、位相変調器に印加される変調信号の周波数を外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定する変調周波数設定手段、を備えることが好適である。
上記構成によれば、例えば経年変化等による透過幅の変動に応じて、外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化されるように変調信号の周波数が設定されるので、経年変化に起因するロッキング条件の変化に対しても安定したロッキングが可能になる。
本発明によれば、複数の外部共振器を用いてFMサイドバンド法に従い所望のレーザ光を発生させる際、各段の外部共振器からの誤差信号を検出して、それぞれの誤差信号のS/N比が平均化されるように変調信号の周波数を設定するようにしたので、1つの変調信号を利用して各外部共振器の安定したロッキングが実現できる。
本発明は、連続発振(CW)可能なレーザ光源と、複数の外部共振器を用いたレーザ光発生装置に関するものであり、例えば、複数段階に亘る波長変換を行うのに好適なものである。以下、本発明の実施の形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係るレーザ光発生装置を説明する。図1は、本発明の基本構成を概念的に説明するための図である。
図1において、レーザ光発生装置1は、単一周波数のレーザ光を出力するレーザ光源2を備えている。レーザ光源2から出射されたレーザ光は、位相変調器4、光学系5を経て複数の外部共振器6、9、・・・、12に送られる。また、位相変調器4に印加する変調信号を生成するための信号発生部3(発振信号を発生させるための局部発振器を有する。)が設けられている。尚、光学系5には、モードマッチングのためのレンズ、プリズム、ミラー等の他、必要に応じて、次段の外部共振器に入射する光を選別して透過させるダイクロイックミラーや吸収フィルタ等を含める場合がある。
複数の外部共振器6、9、・・・、12は縦列配置とされ、第1の外部共振器及び当該外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器とを有する。以下、外部共振器6を第1の外部共振器とし、外部共振器9を第2の外部共振器として説明する。尚、第1の外部共振器を必ずしも初段の外部共振器6とする必要はなく、いずれの外部共振器でも構わないし、また、第2の外部共振器9についても、第1の外部共振器6よりも後段に位置されていれば、いずれの外部共振器でも構わない。但し、レーザ光源2と第1の外部共振器との間の光路上に一つの位相変調器4が配置されること、そして、第1の外部共振器から出力される光が、位相変調器4による位相変調を介することなく第2の外部共振器に入射されることを要する。
各外部共振器6、9、・・・、12の内部には、非線形光学素子(あるいは非線形光学結晶)7、10、・・・、13が配置されている。非線形光学素子は、例えば、第2高調波発生や和周波発生等に係る波長変換用の素子が挙げられる。尚、非線形光学素子に代えて、外部共振器内部に利得増幅作用を持つレーザ媒質が配置されることもある。
各外部共振器のうち、少なくとも第1の外部共振器6及び第2の外部共振器9については、光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段18が設けられている。この光路長可変手段18は、例えば、外部共振器の構成素子(ミラーや光学素子)の位置や姿勢を、VCM(ボイスコイルモータ)等のアクチュエータ、圧電素子等を用いてサーボ制御し、あるいは結晶に電圧等を印加して光学的特性(屈折率等)を制御するものである。
尚、レーザ光源2と外部共振器との間や、連続する2つの外部共振器の間にはモードマッチング用の光学系5、8、・・・、11が配置されているが、これらは必要な光を両者の間で効率良く結合させるものである。
光検出器14、15、・・・、16は、各外部共振器6、9、・・・、12からの光をそれぞれ受光するために設けられたものであり、例えば検出した光を電気信号に変換するフォトダイオードなどから構成される。尚、光検出器は、外部共振器の反射光を検出する形態と、外部共振器からの透過光を検出する形態が挙げられるが、検出信号の大きさの観点からは前者の形態が好ましい。
信号処理回路17は、各光検出器14、15、・・・、16によって得られる検出信号と、信号発生部3からの変調信号(所定周波数の発振信号)とを受けて、同期検波を行った後に誤差信号を得るための回路であり、その誤差信号を光路長可変手段18に送出する。つまり、誤差信号を検出する信号処理回路17と、当該誤差信号に基づきFMサイドバンド法に従って外部共振器の周回光路長を可変する光路長可変手段18とから、負帰還構成の制御回路19が形成されている。
上記構成において、レーザ光源2から出射されたレーザ光は、信号発生部3による変調信号が印加される位相変調器4に入射され、所定の周波数で位相変調を与えられてから光学系5を経た後で、第1の外部共振器6に入射される。そして、当該外部共振器6内の非線形光学素子7により発生される光が第2の外部共振器9に入射される。
第1の外部共振器6及び第2の外部共振器9からの光(反射光又は透過光)は、光検出器14、15によってそれぞれ検出される。そして、信号処理回路17での検波処理によって得られるそれぞれの誤差信号に基いて光路長可変手段18により外部共振器毎に光路長(周回光路長)がレーザ光波長の整数倍となるよう制御される。つまり、誤差信号がゼロとなるように各外部共振器の光路長が可変制御される。それによって、これら複数の外部共振器6、9、・・・、12が同時に共振状態(所謂ロック状態)に保たれる。
図2は、1つの位相変調器4を用いて、2段階の外部共振器6、9をFMサイドバンド法で同時にロックできるように構成されたレーザ光発生装置100を示している。図2において、レーザ光発生装置100は、図1に示した各光検出器14、15、・・・、16、信号処理回路17及び光路長可変手段18の記載は省略している。図2において、図1と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
本実施形態では、縦単一モードの赤外光(例えば、波長λ=1064nm)を出力するレーザ光源2を用いており、その出力光LT0はただ1つの位相変調器4を透過する。尚、位相変調器4には、信号源の記号で示す信号発生部3で生成された単一の周波数fcを持つ高周波信号が印加されるため、位相変調器4を透過した光は周波数fで位相変調を受ける。
本実施形態の信号発生部3から出力される変調信号の一部は、第1の外部共振器6及び第2の外部共振器9を含む各外部共振器から得られる誤差信号を信号処理回路17(図1参照)で復調する際の局部発信信号として使用される。最終段での外部共振器(例えば、外部共振器12)の誤差信号のS/N比を充分大きく確保するために、図3に示すように位相変調器を両極駆動にすることが有効である。
図4は、両極駆動の位相変調器の回路例を示したものである。図4において、位相変調器40は、第1の位相変調器と第2の位相変調器が絶縁状態で結合されて形成されている。
図4において、所定の駆動電圧V(例えば、V=Vsin(2ft+φ))を発生する電源部45と電源部46の一端がグラウンドに接続されるとともに、電源部45の他端が第1の位相変調器の一方の電極42に接続され、電源部46の他端が第1の位相変調器の一方(電極42と反対面)の電極44に接続される。そして、第1の位相変調器の他方の電極41と第2の位相変調器の電極43が接触した状態で結合しており、電極41、43がそれぞれグラウンドに接続されている。これら第1の位相変調器及び第2の位相変調器の電極間距離は、それぞれ標準的な一つの位相変調器の電極間距離dの半分のd/2に形成されている。したがって、第1の位相変調器と第2の位相変調器が結合されてなる位相変調器40の電極42と電極44との距離は、標準的な一つの位相変調器の電極間距離dと同じである。
ここで、電源部45、46からそれぞれ供給される電圧信号をVとし、位相変調器40の両電極42、44にグラウンドを挟んで極性の相反する同相の電圧信号+Vと−Vを同時に印加すると、位相変調器40の電極42と電極44との間の電位差は常に2Vとなる。そのため、位相変調器40に通常の2倍の電界が発生し、位相変調量を2倍にすることができるので、誤差信号のS/N比が向上する。なお、図4において電源部45、46を記しているが、電圧信号Vを発生させる一つの電圧信号供給源(図示略)を用いて、極性の相反する同相の電圧信号を生成する回路を構成しそれぞれを位相変調器40に供給するようにするようにしてもよい。
図2において、位相変調器4を透過した光は、レンズ等を含む光学系5を経て第1の外部共振器6に入射される。尚、このとき、入射光と第1の外部共振器6に想定される固有モードは良好に重なっているものとする(所謂モードマッチング)。
第1の外部共振器6については、入射ミラー21と、必要に応じて使用される複数枚のミラー22、23、24及び波長変換用の非線形光学素子20で構成されている。つまり、図示のように、入射ミラー21と出射ミラー22が主光路上に配置され、両者の間に非線形光学素子20が配置されている。そして、ミラー23がミラー21の側に位置され、ミラー24がミラー22の側に配置されていて、ミラー21に入射されたレーザ光は、非線形光学素子20を経た後、ミラー22、23、24の順でそれぞれ反射されてからミラー21に戻ることにより第1の外部共振器6が形成されている。入射ミラー21はインピーダンスマッチングのために反射率が最適化されていることが望ましい。
本実施形態では、非線形光学素子20として、第2高調波発生(SHG)用に位相整合のとれた結晶、又は周期分極反転等の手段で位相整合のとれた結晶を用いている。この場合、レーザ光源2から出力された基本波の波長(例えば、λ=1064nm)に対して半分の波長(例えば、λ=532nm)に変換することができる。
尚、第1の外部共振器6の周回光路長についてはその可変制御が可能な構成となっており、第1の外部共振器6を構成するミラーのうちの少なくとも一つの位置や姿勢を、VCM(ボイスコイルモータ)やステッピングモータ等の移動手段や、PZT等の圧電現象を利用した駆動手段によって変化させる。また、第1の外部共振器6の周回光路長を可変制御する他の方法として、ミラー以外の光学要素、例えばプリズムやグレーティング等を移動させることも考えられる。この他、非線形光学素子や電気光学結晶に電圧を印加して周回光路長を変化させる方法もある。
第1の外部共振器6のミラー24による反射光の一部は、ミラー21を透過した後、光検出器14により受光されて信号検出が行われる。
また、第1の外部共振器6には波長変換用の非線形光学素子20が配置されているので、効率よく波長変換された出力光が、モードマッチング用の光学系8を経て第2の外部共振器9に入射される。第1の外部共振器6の出力光については、必要に応じて波長分離ミラー(図示略)等により波長変換されなかった光と分離するとよい。
第2の外部共振器9についても、例えば、第1の外部共振器6と同様に、入射ミラー31と複数枚のミラー32、33、34及び波長変換用の非線形光学素子30を用いて構成されている。つまり、図示のように、入射ミラー31と出射ミラー32が主光路上に配置され、両者の間に非線形光学素子30が配置されている。そして、ミラー33がミラー31の側に位置され、ミラー34がミラー32の側に配置されていて、光学系8から31に入射されたレーザ光は、非線形光学素子30を経た後、ミラー32、33、34の順でそれぞれ反射されてからミラー31に戻ることにより第2の外部共振器9が形成されている。入射ミラー31はインピーダンスマッチングのために反射率が最適化されていることが望ましい。
本実施形態では、非線形光学素子30として、第2高調波発生用に位相整合のとれた結晶、又は周期分極反転等の手段で位相整合のとれた結晶を用いている。この場合、第1の外部共振器6から出力された基本波の波長(例えば、λ=532nm)に対して半分の波長(例えば、λ=266nm)に変換することができる。
尚、第1の外部共振器6と同様に、第2の外部共振器9の周回光路長についてはその可変制御が可能な構成となっており、第2の外部共振器9を構成するミラーのうちの少なくとも一つの位置や姿勢を、VCMやステッピングモータ等による移動手段やPZT等の駆動手段によって変化させる。
第2の外部共振器9のミラー34による反射光の一部は、ミラー31を透過した後、光検出器15により受光されて信号検出が行われる。
また、第2の外部共振器6は、内部に配置された非線形光学素子30によって効率よく波長変換されミラー32を透過して出射される光が、第2の外部共振器9の出力光LT1となって外部に照射される。
このように、第1の外部共振器6には入射されたレーザ光の波長を変換する非線形光学素子20が主光路上に配置されており、効率よく波長変換された出力光が、光学系を介して次のステージである第2の外部共振器9に入射する。第1の外部共振器6と同様に、第2の外部共振器9においても、FMサイドバンド法により第2の外部共振器9がロッキングされ、非線形光学素子30により波長変換された出力光が取り出される。
図5は、位相変調器及び光検出器を含む制御系の基本構成例を示したものである。尚、第1及び第2外部共振器6、9について同様の回路構成とされるため、図には両回路に共通の部分を併せて示している。
信号発生部3により、周波数fcの変調信号が発生され、当該変調信号が位相変調器4(図に示す「EOM(Electro-Optic Modulator)」)に印加されて上記したようにレーザ光に位相変調がかけられる。
光検出器(図示の例では、第1の外部共振器6について光検出器14、第2の外部共振器9について光検出器15である。)による各外部共振器6、9からの反射光の検出信号と、局部発信信号としての変調信号(周波数fの高周波信号)が検波部47(図5には、マルチプライヤとして掛け算器で示す。)に送られて同期検波が行われ、これにより得られた誤差信号(これを「Err」と記す。)がサーボ制御部48に送られる。尚、この他、図示は省略するが、全光量モニタからの信号を基にロッキングを実行するか否かを判定する、所謂「Pull−in」回路が付帯されてもよい。
サーボ制御部48は誤差信号Errのレベルがゼロとなるように制御信号を生成して、当該制御信号によって外部共振器の光路長(周回光路長)がレーザ光波長の整数倍となるよう制御する。つまり、図2の例において、第1の外部共振器6ではミラー23の位置や姿勢が制御され、第2の外部共振器9ではミラー33の位置や姿勢が制御される。尚、ミラーの移動機構、駆動制御回路等については周知の機構を使用すればよいので、それ以上の説明は割愛する。また、信号処理に必要な回路、例えば、受光後の検出信号から高周波信号を取り出すのに必要なフィルタ等についての図示は省略して(あるいは光検出器等に含まれると考えればよい。)、処理の基本となる要素だけを示している。
外部共振器は、モードマッチングとインピーダンスマッチングが両立した状態にあり、かつ外部共振器の光路長がある値のときに共振し、さらにこの光路長がレーザ光の波長だけ変化するごとに共振状態となる。
外部共振器が空間的に良好に調整された状態で光路長可変手段18を掃引する(周回光路長を変化させる)と、共振により外部共振器からの反射光が小さくなる範囲が周期的に発生する。レーザ光の波長をλ、外部共振器の周回光路長をL、外部共振器内を周回するレーザ光の位相遅れをδ、外部からレーザ光が入射されるミラー(例えば、ミラー21)の反射率をR1、外部共振器内のj番目のミラーの反射率をR、ミラー以外でj番目の内蔵光学素子の透過率(非線形光学素子の線形損失、非線形損失などを含む)をTとしたときの実効反射率R(δ)は次式で与えられる。
Figure 2008242270
非線形光学素子により波長変換された基本波成分も、基本波についての損失となることから、合成反射率Rに関して波長変換効率も考慮して計算する必要がある(William Kozlovsky他, IEEE Journal of Quantum Electronics, Vol.24, No.6, p.913(1988))。合成反射率Rは入射ミラーを除く周回透過率(入射ミラー以外のミラーの反射率の積と当該外部共振器内でレーザ光が通過する光学素子の透過率の積を掛け合わせたもの)として表され、本実施形態では入射光と共振器モードの空間モードの重なり(モードマッチング)効率をほぼ1として近似した。R1=Rのとき、インピーダンスマッチング(整合)がとれた状態となる。
図6は、外部共振器の実効反射特性、すなわち周回光路長L(位相遅れδ)を掃引した時の実効反射率R(δ)の変化を示したものである。位相遅れδは本来大きな数字であるが、簡単のため、2πのある整数倍だけ引いた値δ’を使用することとし、横軸に位相遅れδ´、縦軸に実効反射率R(δ)をとって実効反射特性を表示している。尚、入射光と共振器モードの空間モードの重なり効率ηmは、通常の場合70〜95%に維持することは容易であるから、ηm=1で近似した。また、簡単のため、外部共振器のインピーダンスマッチングが成り立っているものとし、R=R=0.95(95%)とおいている。
式(1)に正弦関数sin(δ/2)の二乗項が含まれていることから分かるように、外部共振器のみかけの反射率(実効反射率)は「δ´=p・π」(pは偶数)のときに急激に低下して、ほとんどの入射光が外部共振器内に入射して内部を周回する光の光強度が大きくなる。これを「共振状態」と呼び、共振状態を保持させることを「ロックする」という。
振動や温度変化等の外乱に対して、周回光路長が「δ´=2・π・L/λ=p・π」の条件を満たすように維持するためには、周回光路長Lを可変する制御手段が必要とされる。そのためには、ミラー(例えば、図2のミラー23、33を参照。)や非線形光学素子の位置等を変化させたり、あるいは電気光学素子を用いてその屈折率等を変化させたりすればよい。
図7は、第1の外部共振器6における実効反射特性と変調周波数との関係を示し、(A)は図6に示した実効反射特性におけるδ´=0の付近の拡大図、(B)は変調を受けて第1の外部共振器6に入射する光のスペクトラムである。(B)の横軸は周波数、すなわちδ´に換算された周波数差(光の周波数fからの差分値)を示す。側帯波の周波数fがどの程度の位相遅れδ‘に相当するかは、通常「f=cδ´/(2πL)」で与えられる。cは真空中の光の速さである。説明の便宜上、入射光の周波数fが外部共振器の透過帯域の中央に示されているが、これは正しくロッキングされた場合に相当する。入射光の周波数fと変調周波数fとの和周波及び差周波を示しており、同期検波の際に用いる信号発生部3(局部発振器)の周波数を適宜選択することで、透過帯域に変調光が含まれる所望の変調周波数fを選択することができることを示している。
位相遅れδ´が2πの整数倍で周期的に実効反射率が小さくなって反射光が極小になり、入射光の大部分が第1の外部共振器6の内部に入っていく。図7(A)において、例えば位相遅れδ’が±0.2πでは反射率は99.3%(透過率0.7%)程度であるが、位相遅れδ’が±0.03πでは反射率が約77%(透過率23%)まで減少する。図7(A)に示した例では、実効反射率がピーク値の50%になる位相遅れδ´の範囲(半値全幅:以降「透過幅」と称する)δ´0.5は約0.033πである。尚、これは外部共振器のみかけの透過率がピーク点での値の半分になるδ´からも求められる。
上記のとおり、第1の外部共振器6がロックしたとき実効反射率が低いので、大部分の入射光が第1の外部共振器6に入射される。例えば、非線形光学素子20が第2高調波発生用光学結晶であるとし、基本波の波長に対してその半分の波長の光が発生する場合に、高い割合の位相変調成分についても第1の外部共振器6内に入射されて、波長変換を受けることになる。このとき光の周波数f(=c/λ)と、変調信号の周波数fとが干渉して、fの周囲にf±fの側波が発生する。そして、これらが第2の外部共振器9において反射率の高い周波数であれば、当該第2の外部共振器9から当該成分を含む反射光を取り出して、誤差信号を得ることができる。すなわち、周波数fについては、「f±f」の光成分が第1の外部共振器6をほぼ透過するが、第2の外部共振器9では反射されるように設定されており、これを第2の外部共振器9のロックに用いることができる。
したがって、上記のように波長変換を行う場合に、レーザ光源2により出力されるレーザ光の波長を「第1の波長」とし、第1の外部共振器6内の非線形光学素子20によって波長変換された光の波長を「第2の波長」として、当該第2の波長の光が第2の外部共振器9に入射されるとき、第1の波長の光についてはその反射光を利用して誤差信号を得て第1の外部共振器6をロックするとともに、第2の波長の光についてはその反射光を利用して誤差信号を得て第2の外部共振器9を同時にロックすることができる。
このように、レーザ光源2に対して、2段階の外部共振器6,9を設けるとともに、適切に設定された単一周波数fcの変調信号を用いて、当該変調信号を位相変調器4に印加するように構成することで、FMサイドバンド法を用いて各外部共振器を共振状態に保つことができ、しかも、そのために、各外部共振器の前段に位相変調器をそれぞれ配置させる必要がなく、第1の外部共振器6の前段に配置される一つの位相変調器4だけで済むことになる。但し、その際に望ましい変調周波数の割り当てに関して、変調を受けた光について、側波の一部が第1の外部共振器6で反射されること、そして、他の側波が第1の外部共振器6を透過し、かつ波長変換後に第2の外部共振器9で反射されるという条件を満たせばよい。
FMサイドバンド法では、位相変調器を用いレーザ光を変調して側帯波を立て、外部共振器からの反射光に含まれる側帯波を基に誤差信号を得る。図5において、検波部47に光検出器14,15による光検出信号を送るとともに、検波部17には変調信号の周波数fcと等しい周波数信号を信号発生部3(内の局部発振器)から供給して、両者の位相について同期検波を行えば、誤差信号Errが得られる。
図8は、光検出信号及び変調信号に基いて生成される誤差信号(Err)のδ依存性の例を拡大して示したものであり、横軸に位相遅れδをとり、縦軸に信号レベルをとり示している。
誤差信号Errは、外部共振器6の共振周波数がレーザ光の周波数付近に近づいたときに、反射する両側帯波信号(両側波)のバランスに基づいて得られる信号であり、共振位置(一例としてδ´=0)からのずれに関してその方向と大きさを示している。つまり、図8の右半面においては、δ´軸を正方向に進んでいくと値が上昇しての正のピーク値に達し、それから急に値が低下してδ´軸に漸近していく。また、図8の左半面においては、δ´軸を負方向に進んでいくと値が低下し、それから急に値が上昇してδ´軸に漸近していく。このように、グラフ曲線がδ´=0の原点回りに180゜の回転対称性をほぼ有しているので、共振位置からのずれの方向と大きさを誤差信号から把握することができる。
入射光の周波数を変調周波数で変調して生成される側帯波は、上側帯波と下側帯波の極性が逆になっているため、共振点(反射率極小点)の付近では、共振器反射光に含まれる側帯波信号(高周波成分)を局部発振器(信号発生部3)からの局部発信信号で検波すると、側帯波信号のバランスに応じた誤差信号Errが得られる。局部発振器の位相を合わせて共振の中心と誤差信号のゼロ点を合わせた後に、サーボ制御部48によりミラー等を通じて共振器周回長Lを調整して共振点にロックする(FMサイドバンド法)。共振点にロックすると、外部共振器の見かけの反射率は著しく低下し、外部共振器への入射光の大部分が当該外部共振器内へ注入される。同時に外部共振器内には入射光よりもはるかに大きなパワーの光が周回することになり、外部共振器内に置かれた非線形光学素子20の変換効率も高くすることができる。
第1の外部共振器6が共振状態にある場合、第1の外部共振器6内を巡回する強い光が非線形光学素子20により別の波長(SHGでは1/2の波長)に変換されるとき、変換後の光の中心周波数2fから±fだけ周波数の異なる上下側帯波が生成され、出力光として光学系8を経て第2の外部共振器20に入射する。この側帯波が、次の段階に相当する第2の外部共振器20のロッキングに使用される。さらに、第3の外部共振器のロッキングを行う場合には、側波の一部が第1の外部共振器6で反射されること、そして、残りの側波が第1の外部共振器6を透過し、かつ波長変換後に第2の外部共振器9で反射されるという条件を満たせばよい。
外部共振器の構成要素(ミラー等)の位置修正等を行うための負のフィードバック系を、上記制御回路19において形成し、誤差がゼロとなるよう各外部共振器の周回光路長を制御すれば、その共振状態を保つことができる。このとき、反射光にサイドバンド(側波帯の成分)がなるべく多く含まれるようにすると、誤差信号Errの振幅が大きくなり、信号対雑音比(S/N比)を一般に大きくすることができる。
S/N比の定義は種々考えられるが、例えば、図8に示す誤差信号(S字)のピーク間の電圧差2Vの半分の値V(信号)を、ピーク間スロープにおいてオシロスコープ上で観察される線の幅もしくは太さの6分の1の数値(雑音)で除した値が考えられる。通常の場合、線の幅は変動の標準偏差σもしくは二乗平均平方根 (RMS:Root Mean Square)の6倍(±3倍)であると考えてよいからである。
図2において、誤差信号のS/N比を高くするためには側帯波の周波数fが第2の外部共振器9の透過幅に相当する周波数範囲に比べて充分大きいことが望ましい。一方、側帯波が第1の外部共振器6の透過幅に相当する周波数範囲より大きいと側帯波のほとんどは第1の外部共振器6により反射されて、共振器内部には僅かしか侵入しない。結果として第1の外部共振器6から第2の外部共振器9に入射する波長変換光の側帯波の量が減少し、第2の外部共振器9をロッキングするための誤差信号のS/N比が悪化するというトレードオフの関係がある。
したがって、変調信号の周波数fcを設計段階で決める際には、システム安定度の1つの尺度として、各段階の外部共振器から得られるS/N比が適切な値、つまり平均化された値となるよう考慮することが望ましい。例えば、積Pを考え、この積Pの値が最大になるように考えることも有効である。j番目の外部共振器から得られる誤差信号のS/N比を(S/N)j(但し、j=1,2,・・・)とすると、積Pは次式で表される。
Figure 2008242270
n個の外部共振器から得られたn個の誤差信号のデータ(S/N比の値)を全て掛け合わせたもののn乗根を求めることで、n個の外部共振器より得られる誤差信号のS/N比の幾何平均(相乗平均)が求められる。算出された幾何平均は(2)式の積Pが最大となるときの値である。
レーザ光発生装置の設計段階で、各種の条件に基づいてロッキングに最適なキャリア周波数(変調信号の周波数)を決定する。しかし、設計値と製品化された実際のレーザ光発生装置にずれが生じることがある。この設計値と実際のレーザ光発生装置(製品)の公差から発生するずれを小さくする手段として、各段階の外部共振器から得られるS/N比が平均化されるよう変調信号の周波数を初期設定できる手段を有することが望ましい。例えば、信号発生部3から発生する変調信号の周波数を利用者が手動で調整できるような構成とする。あるいは、信号発生部3とコンピュータ(図示略)間を相互にデータ伝送可能に接続し、利用者が入力装置を用いてコンピュータに最適な変調信号の周波数の値を入力すると、入力された変調信号の周波数のデータに基づいて信号発生部3から発信される変調信号の周波数が設定されるようにする。
一般に、第2の外部共振器9の透過幅を可能な範囲で第1の外部共振器6の透過幅と同等か、より小さくした方が有利である。また、側帯波の反射率はおよそ20%から80%程度であることが望ましいと考えられる。これらを考慮しながら式(1)を用いて計算すると、好適な側帯波の周波数fcは、第1の外部共振器6の共振周波数を基点として当該第1の外部共振器6の透過幅周波数(半値半幅)の0.5倍から2倍の範囲にあり、かつ、第1の外部共振器6の共振周波数を基点として当該第2の外部共振器9の透過幅の0.5倍以上の範囲にあることが望ましいことになる。
ここで、第1の実施形態のレーザ光発生装置100について、具体的な数値例を示す。単一周波数で発振するレーザ光源2として、例えば1064nmで発振するリング共振器Nd:YAGレーザ、又はこうしたレーザやファイバーDFB(Distributed Feedback Laser)レーザを増幅したファイバーレーザなどが用いられる。このレーザ光源2の出力を、KTPなどの電気光学結晶からなる位相変調器4に入射する。通常行われる1段階のFMサイドバンドロッキングの場合は、位相変調器4に印加される電圧は電気光学結晶の長さや有効な電気光学定数により決まる必要電界と、電極間距離により決められる。
例えばr33成分(ポッケルス係数成分)を使用した12mmの長さと3mmの電極間距離の光透過面を有するKTP結晶では、およそ数ボルト(V)から20ボルト(V)前後で充分である。本実施形態の場合、各外部共振器の周回光路長を調整して第1の外部共振器6による側帯波の反射率を約50%、第2の外部共振器9の側帯波の反射率を70%以上などにできれば同程度の電圧でも問題ない。しかし、共振する光の波長が長いときなど、場合によりそれ以上の電圧が必要になるときもある。その場合、電気増幅器を用いて信号発生部3で発生する変調信号を20V〜150V程度に増幅するとロッキングが安定する。また、電源電圧を上げずにより効果的に変調するために、前述のように(図4を参照)位相変調器4の両極に逆相の電圧信号を印加して駆動させることも有効である。
レーザ光源2で発生した光を位相変調器4で位相変調し、光学系5を介して第1の外部共振器6に入射する。このときの入射光と共振器モードの空間重なりがモードマッチングと呼ばれ、最大100%の効率になる。しかし、M2値、レーザ光の広がり角(BPP)などで表されるビーム品質により実際には空間モードの重なり率は70−95%程度になることが多い。第1の外部共振器6の周回光路長が380mmであるとすると、自由スペクトル領域(FSR;Free spectral range)は約800MHzであるから、図7(A)のδ’=0.05πは一波長の40分の1として20MHzに相当する。そこで、非線形光学素子20としての電気光学結晶に印加される高周波信号の周波数を例えば20MHzとする。20MHzの高周波信号を位相変調器4に与えた場合の、実効反射率及び側帯波の様子は図7(A),(B)に示したものとほぼ同様の形態となる(正しくロッキングされた場合に相当)。この場合、ロッキングされると第1の外部共振器6に入射した側帯波のおよそ90%が入射ミラーで反射して光検出器に設けられたロッキングサーボ用フォトダイオードに入射し、残りの10%が共振器内部に入射する。第1の外部共振器6内部に入った側帯波は共振器内を周回して定常状態に到達する。光の中心周波数fだけでなく側帯波でも同様である。外部共振器が定常状態にあるとき共振器内部を周回する光のパワーを周回パワーとすると、このときの周回パワーは入射光のパワーのおおよそ[1/(1−√(R))]倍に増幅される。
入射光のパワー20ワット(W)、モード結合効率が略100%、入射ミラーの反射率R及び外部共振器の合成反射率Rが同一かつR=R=95%の場合、第1の外部共振器6に入射した光のパワーは約20倍の400Wに増幅される。仮にR=R=99.5%であればさらに大きくおよそ200倍となるが、この値も実現可能である。400Wの周回パワーを持つ光が非線形光学素子20の例として長さ30mm程度のLBO結晶に入射した場合、数ワットレベルの第2次高調波(532nm)の発生が期待できる。第1の外部共振器6から出力された波長532nmの光を、光学系8を介して第2の外部共振器9に入射するものとする。簡単のため、第2の外部共振器9も周回光路長は380mmであるとする。自由スペクトル領域(FSR)は約800MHzであるから、R=R=98%であれば透過幅(半値全幅)の周波数範囲δ’は0.013πであり、半値半幅で16MHzに相当する。側帯波が20MHzであれば、この周波数は第2の外部共振器9の透過幅の0.5倍以上の周波数となり、この場合第2の外部共振器9により入射光のおよそ60%程度が反射されて、S/N比の高い誤差信号が得られる。
図9は、3段構成の外部共振器におけるロッキング時の実効反射率と誤差信号の一例を示したものである。(A)は1064nmから532nmへの波長変換を行う1段目の外部共振器、(B)は532nmから266nmへの波長変換を行う2段目の外部共振器、(C)は266nmから198nmへの波長変換を行う2段目の外部共振器のものである。1段目よりは2段目、2段目より3段目の外部共振器の透過幅が狭くなっていることが実効反射特性の曲線から理解できる。これにより、3段目の外部共振器での反射率が上がり、S/N比の良好な誤差信号を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の外部共振器から構成されたロッキングシステムにおいて、位相変調器の使用個数を低減することができ、コスト削減効果が得られる。また、ロッキングシステムに用いられる位相変調器の種類が減るので、調達コスト及び混同リスクが低減される。
また、多段の外部共振器を備えた構成とすることで赤外光や可視光で位相変調するようにした場合、位相変調器が紫外光による損傷を受けないので、修理コストも削減することができ、また、位相変調器のための高電圧電源も不要とすることができる。
異なる複数の周波数の変調信号を使用するロッキング方法に対して、信号発生部が1つで済むなどシステム構成を簡素化できる効果がある。
1つの変調信号を用いて多段階の外部共振器を同時にロッキングする場合、各段階の外部共振器からの反射光より得られる誤差信号のS/N比の積を最大値に近い値に設定するなど、各外部共振器の誤差信号のS/N比が最適となるように初期設定することで、各外部共振器で反射する変調光の割合を全体最適化することができ、ロッキングシステムのロッキング動作を安定化することができる。
次に、本発明による第1の実施形態の変形例について説明する。図10は、本発明の基本構成の変形例を概念的に説明するための図である。図10に示すレーザ光発生装置100Aとレーザ光発生装置1(図1を参照)との相違点は、変調周波数設定手段49を備えていることである。図10において、図1と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
レーザ光発生装置の設計段階で、各種の条件に基づいてロッキングに最適な変調信号の周波数を決定することが望ましいことは既に説明したとおりである。しかしながら、初期設定後の経時変化によって共振器損失の増大や非線形光学素子の変換効率の低下などに起因する外部共振器の透過幅の変化に対して、変調信号の周波数を固定していると誤差信号のS/N比の積P(式(2))が最大値からはずれてくることが考えられる。その場合、ロッキングシステムが不安定にならないよう、S/N比の積Pが常に最大値もしくは最大値付近に維持されるようにすることが望ましい。そこで、信号処理回路17から供給される誤差信号に基づいて、信号発生部3で発生する変調信号の周波数を変化させる変調周波数設定手段49を設け、これを使用してレーザ光発生装置100の安定化を図るようにする。変調周波数設定手段49は検波位相を変化させることで、透過幅の変化に対応するようにしてもよい。
図11は、位相変調器及び光検出器を含む制御系の基本構成の変形例を示したものである。尚、第1及び第2外部共振器6、9について同様の回路構成とされるため、図には両回路に共通の部分を併せて示している。また、図11において、図5と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
まず、信号発生部3により、周波数fに初期設定された変調信号が発生され、当該変調信号が位相変調器4(EOM)に印加されてレーザ光に位相変調がかけられる。
光検出器(図示の例では、第1の外部共振器6について光検出器14、第2の外部共振器9について光検出器15である。)14、15による各外部共振器6、9からの反射光の検出信号と、局部発信信号としての変調信号(周波数fcの高周波信号)が検波部47に送られる。検波部47が、光検出器14、15で検出された検出信号と、局部発信器(信号発生部3)からの周波数fの局部発信信号により同期検波を行い、誤差信号Errを生成する。この誤差信号Errがサーボ制御部48に送られるとともに、変調周波数設定手段49に送られる。
サーボ制御部48は誤差信号Errのレベルがゼロとなるように制御信号を生成して、当該制御信号によって外部共振器の光路長(周回光路長)がレーザ光波長の整数倍となるよう制御する。一方、変調周波数設定手段49は、検波部47から入力される誤差信号Errを監視しており、当該誤差信号Errに基づいて、信号発生部3が位相変調器4へ供給する変調信号の周波数又は検波位相を制御する。
このような構成により、上記第1の実施形態と同様の効果に加え、経時変化する共振器損失や変換効率により外部共振器の透過幅が変化したときでも、外部共振器の透過幅の変化に起因する誤差信号を取得し、位相変調器に印加される変調信号の周波数を外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定することができる。例えば誤差信号のS/N比の積が最大となるように維持するなどして、各外部共振器のS/N比が常に最適となるように制御することでロッキングシステムが不安定になることなく、常に安定が保たれる。
(第2の実施形態)
図12は、本発明の第2の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。図12において、図2と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。最終段の外部共振器9での誤差信号のS/N比を充分大きく確保するために、位相変調器4と第1の外部共振器6との間に増幅作用を持つ素子などを入れることも有効である。そこで、図12に示すレーザ光発生装置200においては、第1の実施形態に係るレーザ光発生装置100(図1を参照)に対して、位相変調器4と第1の外部共振器6との間の光路上に増幅器50を配置しており、それ以外は第1の実施形態に係るレーザ光発生装置100の構成と同等である。
図12において、レーザ光源2で発生したレーザ光LT0が、位相変調器4により単一周波数の変調信号で位相変調を受けた後、光学系5、増幅器50を経由し、さらに光学系5aを介して第1の外部共振器6に入射される。その後の動作は、図1の例と同様であり、第1の外部共振器6で波長変換された光が後段の第2の外部共振器9に入射され、さらに第2の外部共振器9で波長変換された光LT2が外部に出力される。
仮に増幅器50の後方に位相変調器4を配置した場合、増幅器50で増幅された高出力の光が位相変調器4に損傷を与える恐れがある。したがって、レーザ光LT0を位相変調した後に増幅器50で増幅し、その後で第1の外部共振器6に入射して波長変換をすることは、ロッキングシステムの簡素化と長寿命化に有効である。
増幅器50の例としては、光ファイバー増幅器や、バルクのレーザ媒質による固体レーザ増幅器、半導体チップを用いた半導体レーザ増幅器などが考えられる。近年、ダブルクラッドファイバーの発展により、高NA値の開口数を持つクラッドに対して輝度の低い高出力半導体レーザなどからの励起光を同軸伝搬させて、コアに入射するレーザ光を増幅するファイバーレーザ増幅器が入手しやすくなっているが、本実施形態はこうした構成の増幅器50にも好適である。
本実施形態によれば、増幅前の低出力で位相変調を行い、増幅後に波長変換を行う構成としたので、第1の実施形態が奏する効果に加え、位相変調器の損傷を防ぎ、波長変換後の光の出力や波長変換効率を同時に高く維持することができる。
(第3の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。図13において、図2と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。本実施形態のレーザ光発生装置300は、第1の外部共振器60と第2の外部共振器9Aを備えている。第1の外部共振器60には、例えば入射ミラー61と複数枚のミラー62〜65、及びレーザ媒質66を用いて構成されている。レーザ媒質66はミラー62とミラー63の光路上に配置され、該レーザ媒質66とミラー63の延長線上に光学系67と励起光源68が配置されている。励起光源68から出力された励起光は光学系67を介してミラー63に入射され、ミラー63を透過した励起光がレーザ媒質66に照射される構成となっている。レーザ光源2から出力されたレーザ光LT0は、位相変調器4により所定周波数の変調信号で位相変調を受けた後、光学系5を介して第1の外部共振器60に入射される。第1の外部共振器60に入射された光は、ミラー61、62、レーザ媒質66を経て、さらにミラー63、64、61、65と順次反射して後段の第2の外部共振器9Aに入射される。そして、第2の外部共振器9で波長変換された光LT3が外部に出力される。
レーザ光発生装置300は、レーザ光源2からの出力光LT0を位相変調器4で単一周波数で位相変調した後、光学系5により第1の外部共振器60に注入して増幅する方式であり、注入同期(インジェクションロッキング)と呼ばれる。この場合、第1の外部共振器60の縦モード(共振周波数)と注入光LT0の周波数が合致すると、第1の外部共振器60内に光が入ってレーザ媒質66で増幅されるので、同期により第1の外部共振器60の反射率が大きくなったように振る舞う。そこで、例えばミラー65から反射光の一部を取り出し、それに含まれる側帯波を用いてFMサイドバンド法でロッキングすれば、入射光LT0より大きな出力の光を第1の外部共振器60より抽出できる。この光を、光学系8を経て第2の外部共振器9Aに入射し、非線形素子30Aで波長変換などを行う。第1の外部共振器60では波長変換を行わないので、このときの第2の外部共振器9Aにおけるロッキングには、第1の外部共振器60のロッキングに使われたのと同じ周波数の光及び側帯波が用いられる。
本実施形態によれば、第1の外部共振器内にレーザ媒質を設けて注入光を増幅するように構成したので、システム構成の簡素化(省スペース化)が図れるとともに、パワーを高めた光を第2の外部共振器へ入射するので、第2の外部共振器での変換効率を向上させることができる。その他、第2の実施形態と同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
図14は、本発明の第4の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。図14において、図2及び図13と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。本実施形態のレーザ光発生装置400は、第1の外部共振器70と第2の外部共振器9を備えており、第3の実施形態における注入同期用の第1の外部共振器60に波長変換結晶としての非線形光学素子20を更に配置したものである。
第1の外部共振器70は、例えば入射ミラー71と複数枚のミラー72〜74、波長変換用の非線形光学素子20、及びレーザ媒質66を用いて構成されている。レーザ媒質66はミラー72とミラー73の光路上に配置され、該レーザ媒質66とミラー73の延長線上に光学系67と励起光源68が配置されている。励起光源68から出力された励起光は光学系67を介してミラー73に入射され、ミラー73を透過した励起光がレーザ媒質66に照射される構成となっている。
レーザ光源2から出力されたレーザ光LT0は、位相変調器4により単一周波数の変調信号で位相変調を受けた後、光学系5を介して第1の外部共振器70に入射される。第1の外部共振器70に入射された光は、ミラー71、72、レーザ媒質66を経て、さらにミラー73、74、71と順次反射してミラー72から後段の第2の外部共振器9に入射される。そして、第2の外部共振器9で波長変換された光LT4が外部に出力される。第1の外部共振器70のミラー71の反射光と、第2の外部共振器9のミラー31の反射光に含まれる側帯波から誤差信号を得、当該誤差信号に基いて各外部共振器70,9のロッキングを行う。
本実施形態によれば、第3の実施形態で奏する効果に加え、第1の外部共振器で入射光を増幅しながら同時に極めて高い効率で波長変換を行うことができるという特徴がある。
(第5の実施形態)
図15は、本発明の第5の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。図15において、図2と対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。上記第1〜第4の実施形態では、1つの波長を入力して別の波長を出力する波長変換について主に説明した。本実施形態では第1の外部共振器6の出力光と、別のレーザ光入力光と、波長変換結晶を共有する第2の外部共振器80と第3の外部共振器90を用いて、2波長入力1波長出力を行う場合について説明する。
第2の外部共振器80は、4枚のミラー81〜84、及び差周波混合用の非線形光学素子110が設けられている。すなわち、第1の外部共振器6からミラー81に入射された光が、非線形光学素子110を経た後、ミラー82、83で順次反射されて、ミラー81に戻る光路が形成されている。単一周波数のレーザ光源96の出力光は、モードマッチング用光学系95を経て第3の共振器90に入射される。第3の外部共振器90は、4枚のミラー91〜94、及び非線形光学素子110が設けられており、非線形光学素子110が第2の外部共振器80との間で共有されている。レーザ光源96からミラー91に入射された光は、ミラー92で反射され、非線形光学素子110を経た後、ミラー93、94で順次反射されて、ミラー91に戻る光路が形成されている。
第1の外部共振器6と第2の外部共振器9に係るロッキングのための制御については、既に説明した方法と同様であって、例えば周波数fcの変調信号を位相変調器4に印加するとともに、周波数fcの信号による光の変調成分(側帯波)が第1の外部共振器6で反射されるようにし、残りの光の変調成分が第1の外部共振器6を透過して第2の外部共振器9で反射されるようにする。そして、レーザ光源96からの光と第1の外部共振器6からの出力光が光混合用の非線形光学素子110において、周波数加算された結果、当該非線形光学素子110から出力光LT5が得られる。
例えば、レーザ光源2から出力される532nmの光を第1の外部共振器6で266nmに波長変換し、第2の外部共振器80にロッキングすると同時に、別のレーザ出力を第3の外部共振器90にロッキングして、両者の光が非線形光学素子110(波長変換結晶)内で和周波混合、差周波混合などを通じて、所望の波長に変換される。
波長変換には、第2次高調波発生、和周波発生、差周波発生などの他、OPO(光パラメトリック共振器)などにより、長波長光を発生させる方式もあり、様々な変形例が考えられる。
以上説明したように、レーザ光源2から出力されたレーザ光は、変調信号が印加された位相変調器4を透過した後に、第1の外部共振器6内に配置された非線形光学素子20によって波長変換され、その後に、他の位相変調器を経ることなく、複数の外部共振器(例えば、縦列配置とされた外部共振器)に順次に入射されるようにした構成を用いることができる。そして、この場合にも、変調信号及び各外部共振器に係る光検出信号から生成される誤差信号を用いたFMサイドバンド法により各外部共振器を同時に共振状態に保つことができる。
なお、外部共振器の安定したロッキングのためには、レーザ光源2からの出力光を変調して発生する側帯波又はそれらの和周波信号もしくは差周波信号の各々が、対応する変調信号の周波数(信号発生部3による発信周波数)に対して安定した位置関係にあることが必要である。そのためには、同期検定の際にそれぞれの側帯波に対して独立に位相遅延量を調整できるようにすることが望ましい。例えば、図5において、光検出器14,15と検波部17との間に遅延回路を介挿して、光検出信号の位相遅延について調整を行えるように構成すればよい。
上述した各実施形態における非線形光学素子の使用材料としては、KTiOPO(KTP)、β−BaB(BBO)、LiB(LBO)、MgO:LiNbOや、PP−KTiOPO、PP−MgO:LiNbO、PP−MgO:S−LiNbO、PP−S−LiTaO、PP−MgO:S−LiTaO等の非線形光学材料が挙げられる。なお、ここで「PP」は「Periodical Poling(周期分極反転構造)」を意味し、非線形光学結晶に対し電圧印加等による周期分極制御により周期分極反転構造をもつ非線形光学素子が得られる。これらの材料は、使用波長に合わせて、位相整合条件を満たす適切な角度で加工され、あるいは適切な周期分極反転構造を作ることによって(擬似)位相整合条件が満たされる。「S」は「Stoichiometric(化学量論組成)」を意味する。また、非線形光学素子の大きさは、外部共振器内部での基本波及び変換波のビームサイズよりも適切量大きいサイズとすることが望ましい。尚、これらの光学結晶は、和周波発生、パラメトリック発振、第3高調波発生などの波長変換にも用いられる。
また、上述した各実施形態において、変換波長が同じ場合は、同一符合を付して同じ非線形光学素子(光学結晶)を用いている記載をしたが、別の光学結晶でもよい。変換波長が異なる場合は、同じ光学結晶であっても方位やコート波長が異なってくる。勿論変換波長ごとに使用する光学結晶を変えてもよい。
本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、例えばレーザ光発生装置における共振器内の折り返し反射部や共振器間結合用のレンズ等における光学素子の部品点数、材料構成等、本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。また上述したように、波長変換用の非線形光学素子において生じる高調波は2次高調波に限定されるものではなく、3次以上の高調波でもよく、また和周波発生による高調波発生、パラメトリック発振による変換を行う場合にも適用可能である。
本発明の基本構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。 両極駆動の位相変調器の概略を示す斜視図である。 図3に示した両極駆動の位相変調器の回路例を示す図である。 位相変調器及び光検出器を含む制御系の構成例を示す図である。 外部共振器の実効反射特性を示すグラフ図である。 実効反射特性と変調周波数との関係を示すグラフ図である。 誤差信号におけるS/Nの測定方法の説明に供する図である。 各外部共振器におけるロッキング時の実効反射率と誤差信号との関係を示すグラフ図である。 図1に示した基本構成の変形例を示す図である。 図5に示した制御系の構成の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係るレーザ光発生装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1,100,100A,200,300,400,500…レーザ光発生装置、2,68,96…レーザ光源、3…信号発生部、4…位相変調器、6,60,70…第1の外部共振器、7,10,13,20,30,30A,110…非線形光学素子、9,9A,80…第2の外部共振器、14,15,16…光検出器、17…信号処理部、18…光路長可変手段、19…制御回路、47…検波部、48…サーボ制御部、49…変調周波数設定手段、90…第3の外部共振器

Claims (9)

  1. レーザ光源と、
    第1の外部共振器及び当該外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器と、
    前記レーザ光源と前記第1の外部共振器との間の光路上に配置された一つの変調信号が印加される位相変調器と、
    前記位相変調器に印加する変調信号を生成する信号発生部と、
    各外部共振器内に配置され入射された光の波長変換を行う非線形光学素子と、
    各外部共振器の光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段と、
    各外部共振器からの光をそれぞれ受光する光検出器と、
    前記光検出器によって得られる検出信号及び前記変調信号から外部共振器毎に誤差信号を得て、当該誤差信号を用いたFMサイドバンド法に従って前記光路長可変手段を制御するために負帰還の構成を有する制御回路と、を備え、
    前記変調信号の周波数が、前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定され、前記制御回路により外部共振器毎に光路長が制御されることで、これら複数の外部共振器が同時に共振状態に保たれる
    ことを特徴とするレーザ光発生装置。
  2. レーザ光源と、
    第1の外部共振器及び当該外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器と、
    前記レーザ光源と前記第1の外部共振器との間の光路上に配置された一つの変調信号が印加される位相変調器と、
    前記位相変調器と前記第1の外部共振器との間の光路上に配置された増幅器と、
    前記位相変調器に印加する変調信号を生成する信号発生部と、
    各外部共振器内に配置され入射された光の波長変換を行う非線形光学素子と、
    各外部共振器の光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段と、
    各外部共振器からの光をそれぞれ受光する光検出器と、
    前記光検出器によって得られる検出信号及び前記変調信号から外部共振器毎に誤差信号を得て、当該誤差信号を用いたFMサイドバンド法に従って前記光路長可変手段を制御するために負帰還の構成を有する制御回路と、を備え、
    前記変調信号の周波数が、前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定され、前記制御回路により外部共振器毎に光路長が制御されることで、これら複数の外部共振器が同時に共振状態に保たれる
    ことを特徴とするレーザ光発生装置。
  3. レーザ光源と、
    その内部に利得媒質を有する第1の外部共振器と、
    前記第1の外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器と、
    前記レーザ光源と前記第1の外部共振器との間の光路上に配置された一つの変調信号が印加される位相変調器と、
    前記位相変調器に印加する変調信号を生成する信号発生部と、
    前記第1の外部共振器を除く各外部共振器内に配置され入射された光の波長変換を行う非線形光学素子と、
    各外部共振器の光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段と、
    各外部共振器からの光をそれぞれ受光する光検出器と、
    前記光検出器によって得られる検出信号及び前記変調信号から外部共振器毎に誤差信号を得て、当該誤差信号を用いたFMサイドバンド法に従って前記光路長可変手段を制御するために負帰還の構成を有する制御回路と、を備え、
    前記変調信号の周波数が、前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定され、前記制御回路により外部共振器毎に光路長が制御されることで、これら複数の外部共振器が同時に共振状態に保たれる
    ことを特徴とするレーザ光発生装置。
  4. レーザ光源と、
    その内部に利得媒質を有する第1の外部共振器と、
    前記第1の外部共振器よりも後段に配置される第2の外部共振器と、
    前記レーザ光源と前記第1の外部共振器との間の光路上に配置された一つの変調信号が印加される位相変調器と、
    前記位相変調器に印加する変調信号を生成する信号発生部と、
    各外部共振器内に配置され入射された光の波長変換を行う非線形光学素子と、
    各外部共振器の光路長をそれぞれ変化させるための光路長可変手段と、
    各外部共振器からの光をそれぞれ受光する光検出器と、
    前記光検出器によって得られる検出信号及び前記変調信号から外部共振器毎に誤差信号を得て、当該誤差信号を用いたFMサイドバンド法に従って前記光路長可変手段を制御するために負帰還の構成を有する制御回路と、を備え、
    前記変調信号の周波数が、前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定され、前記制御回路により共振器毎に光路長が制御されることで、これら複数の外部共振器が同時に共振状態に保たれる
    ことを特徴とするレーザ光発生装置。
  5. 前記位相変調器の一の面と該一の面と反対面にそれぞれ形成された電極に極性の相反する同相の電圧信号が印加される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光発生装置。
  6. 前記レーザ光を位相変調して生成される側帯波の周波数は、前記第1の外部共振器の共振周波数を基点として透過幅の半値半幅に相当する周波数範囲の0.5倍以上かつ2倍以下、及び前記第2の外部共振器の共振周波数を基点として透過幅の半値半幅に相当する周波数範囲の0.5倍以上に設定される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光発生装置。
  7. 前記複数の外部共振器の透過幅の変化に起因する誤差信号を取得し、前記位相変調器に印加される前記変調信号の周波数を前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比が平均化される値に設定する変調周波数設定手段、を備える
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光発生装置。
  8. 前記位相変調器に印加される前記変調信号の周波数は、前記外部共振器毎の誤差信号のS/N比の積が最大もしくは略最大となる値に設定される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光発生装置。
  9. 前記レーザ光を位相変調して生成される側帯波の一部が前記第1の外部共振器で反射され、他の側帯波が前記第1の外部共振器を透過し、かつ第2の外部共振器9で反射される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光発生装置。
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