JP2008238847A - 車両用開閉体のロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラッチに拘束部を設けた場合における車体変形の応答性を向上させ、もって操舵時の引っ掛かり感を抑制すると共に、走行安定性を向上可能な車両用開閉体のロック装置を提供する。
【解決手段】ストライカと、該ストライカを係止するラッチに設けられ、該ストライカに当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部との少なくとも一方の部材における両者が当接する部位に、潤滑性を有する低摩擦材料を配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用開閉体のロック装置に関する。
車体には、例えば、乗員の乗降のための開口部や、荷物搬出入のための開口部が設けられ、サイドドアやリフトゲート等の開閉体により開閉可能に構成されている。この開閉体は、閉時、回動軸が設けられた辺部とは反対側の辺部に設けられたラッチ(ストライカ)と、車体側に設けられたストライカ(ラッチ)とが係合することによりロックされるようになっているが、ラッチにおけるストライカが進入する溝部の幅はストライカの幅よりも大きくされているので、走行時等に開閉体が回動軸方向にがたつくことがある。
これを防止するものとして、例えば、特許文献1や特許文献2には、ラッチに、ロック時にストライカに回動軸方向の両側から当接することにより、該ストライカを拘束する拘束部材を設けたものが開示されており、このような構成によれば、開閉体の回動軸方向のがたつきが規制されることとなる。
特開2001−349118号公報 実開平6−32647号公報
しかし、このように拘束部によりストライカを拘束すると、本発明者たちの知見によれば、車体剛性の観点から以下のような問題がある。
すなわち、車両の性能、例えば走行時の安定性を考える場合、車体は完全剛体であることが理想であるが、実際は完全剛体でなく弾性体であり、外部からの入力に応じて車体変形が生じる。したがって、実車両においては、車両の安定性を保つためには車体変形が速やかにかつ滑らかに生じることが重要となる。ここで、車体変形時には開口部の変形に伴って開閉体と開口部とが相対移動することとなるが、前述のようにストライカが拘束部により拘束されていると、この拘束によるフリクション力よりも変形力が大きくなるまでは、開閉体と開口部とが相対移動できず(車体開口部周辺が変形できず)、超えたときに一気に変形して相対移動が生じることとなり、その結果、車両の安定性に悪影響を与えることとなる。
そこで、本発明は、ラッチに拘束部を設けた場合における車体変形の応答性を向上可能な車両用開閉体のロック装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車両の開閉体のロック装置であって、ストライカと、該ストライカを係止するラッチに設けられ、該ストライカと当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部との少なくとも一方の部材における両者が当接する部位に、潤滑性を有する低摩擦材料が配置されていることを特徴とする。ここで、この開閉体には、車体側面の乗員昇降用開口部を開閉するサイドドアや、車体後面の荷物搬出入開口部を開閉するリフトゲートや、トランク開口部等を開閉するトランクリッド等が広く含まれる。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記開閉体は、車体後部の開口部を開閉する開閉体であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記低摩擦材料が、ストライカ表面に配置された樹脂の塗装膜であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜が、フェノール、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、及び四フッ化エチレンから選ばれる少なくとも1種の樹脂成分からなることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項3に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜中に、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分が含有されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項5に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜中の潤滑成分の体積割合が1〜50%であることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項3から請求項6のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜の厚さが、1〜300μmであることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記請求項3から請求項6のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜の厚さが、3〜100μmであることを特徴とする。ここで、Raは、表面粗さをあらわすためにJISで定められた算術平均粗さである。
また、請求項9に記載の発明は、前記請求項7または請求項8に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜表面の表面粗さが、Ra5.0μm以下であることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記請求項7または請求項8に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記塗装膜表面の表面粗さが、Ra2.5μm以下であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、前記請求項3から請求項10のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、前記ストライカが鋼製であり、前記塗装膜の下地に防錆処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記低摩擦材料が、ニッケル及びクロムの少なくとも一種から形成され、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分が含有されためっき層であることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、前記請求項12に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記めっき層中の潤滑成分の体積割合が1〜50%であることを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、前記請求項12または請求項13に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記めっき層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、前記請求項12または請求項13に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記めっき層の厚さが、1〜50μmであることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、前記請求項14または請求項15に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記めっき層表面の表面粗さが、Ra2.0μm以下であることを特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、前記請求項14または請求項15に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記めっき層表面の表面粗さが、Ra0.5μm以下であることを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記低摩擦材料が、蒸着、溶射、フィルム接着、及びチューブはめ込みのいずれかの方法で配置されていることを特徴とする。
また、請求項19に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記ラッチの拘束部の基材の表面に潤滑成分が配置されていることを特徴とする。
また、請求項20に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記ラッチの拘束部の基材に潤滑成分が含有されていることを特徴とする。
また、請求項21に記載の発明は、前記請求項20に記載の車両用開閉体のロック装置において、前記前記ラッチの拘束部の基材がポリアセタールであり、前記低摩擦材料が、シリコーン樹脂、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及び潤滑油から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
また、請求項22に記載の発明は、車両の開閉体のロック装置であって、ストライカと、該ストライカを拘束するラッチの拘束部との摩擦係数を0.1以下に低下させる摩擦低下手段が備えられていることを特徴とする。
また、請求項23に記載の発明は、車両の開閉体のロック装置であって、ラッチに、ストライカと当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部が備えられており、前記開閉体の回動軸方向以外の動きを円滑にさせる円滑化手段が備えられていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、ストライカと、該ストライカを係止するラッチに設けられ、該ストライカと当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部との少なくとも一方の部材における両者が当接する部位に、潤滑性を有する低摩擦材料が配置されているから、両者の当接部間の摩擦係数が小さくなる。すなわち、ストライカと拘束部との当接部が滑りやすくなって、開閉体と車体とが回動軸方向以外の方向に相対移動しやすくなるのであり、その結果、外部からの入力を受けたときの変形応答性が向上する。したがって、例えば走行時の安定性が向上することとなる。なお、本発明は、両者が当接する部位にのみ配置するだけでなく、その周辺部や全体に低摩擦材料を配置する場合も含む。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記開閉体が、外部からの入力を受けたときに車体変形が生じやすい車体後部の開口部を開閉する開閉体である場合に、請求項1に記載の効果が効果的に発揮されることとなる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記低摩擦材料が、ストライカ表面に配置された樹脂の塗装膜であるから、低摩擦化に加えて防錆効果を得ることも出来る。また、塗装は、ストライカのような形状の部材の表面を被覆する方法として生産性が良い。なお、塗装方法としては、スプレー、電着、浸漬等の何れの方法を採用しても良い。
また、請求項4に記載の発明によれば、前記塗装膜が、フェノール、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、及び四フッ化エチレンから選ばれる少なくとも1種の樹脂成分でなるから、塗装を容易に行うことができる。なお、これらのうちから用いる樹脂成分は、ラッチの構造(拘束部との接触荷重等)に応じて最適なものを選択すればよい。
また、請求項5に記載の発明によれば、塗装膜中に潤滑成分が含有されているので、ストライカと拘束部との摩擦係数が一層小さくなり、前述の効果がさらに向上する。
また、請求項6に記載の発明のように、前記塗装膜中の潤滑成分の体積割合を1〜50%とすることにより、塗装膜の低摩擦効果と耐摩耗性とを両立することができる。潤滑成分の割合が少なすぎると低摩擦効果が十分でない。一方、多くしていくと、低摩擦効果が向上するが、50%よりも多くしても低摩擦効果がほとんど変化しないにもかかわらず、耐摩耗性が不十分になって耐久性が不足することとなる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記塗装膜の厚さを、1〜300μmとすることにより、塗装膜の耐磨耗性と経済性とを両立することができる。塗装膜の厚さが薄すぎると摩耗により早期に無くなるので耐久性が十分ではない。一方、厚くしていくと耐久性が向上するが、300μm以上に厚くしても、耐久性が過剰となるだけで経済的でない。
また、請求項8に記載の発明のように、前記塗装膜の厚さを、3〜100μmとすることにより、耐磨耗性と経済性とを高次元で両立することができる。
また、請求項9に記載の発明のように、前記塗装膜表面の表面粗さをRa5.0μm以下とすることにより、拘束部の傷つきを防止することができる。表面粗さが粗すぎると、相手材を傷つけてしまうため望ましくない。表面粗さは、後加工により調整しても良い。
また、請求項10に記載の発明のように、前記塗装膜表面の表面粗さをRa2.5μm以下とすることにより、拘束部の傷つきを良好に防止することができる。
また、請求項11に記載の発明によれば、前記ストライカが鋼製である場合に、塗装膜の防錆効果とによりより良好な防錆効果が得られ、耐食性が向上する。防錆処理としては、例えば、亜鉛めっき、化成処理、ケイ素系無機バインダー中に金属片を分散した処理等を用いることができる。
また、請求項12に記載の発明のように、ストライカの表面に、低摩擦材料として、ニッケル及びクロムの少なくとも一種から形成され、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分を含有するめっき層を形成することにより、当接する部材との摩擦係数を小さくすることができる。また、樹脂の塗装膜に比べて、優れた耐久性が期待できる。いずれの潤滑成分を含有させるかは、ラッチの構造(当接部材との接触荷重等)に応じて決定すれば良い。また、ニッケル又はクロム基めっきをストライカの全面に施せば、低摩擦化に加えて防錆効果を得ることも出来る。
また、請求項13に記載の発明のように、前記めっき層中の潤滑成分の体積割合を1〜50%とすることにより、めっき層の低摩擦効果と耐摩耗性とを両立することができる。潤滑成分の割合が少なすぎると低摩擦効果が十分でない。一方、多くしていくと、低摩擦効果が向上するが、50%よりも多くしても低摩擦効果がほとんど変化しないにもかかわらず、耐摩耗性が不十分になって耐久性が不足することとなる。
また、請求項14に記載の発明のように、前記めっき層の厚さを、0.1〜200μmとすることにより、めっき層の耐磨耗性と経済性とを両立することができる。めっき層の厚さが薄すぎると摩耗により早期に無くなるので耐久性が十分ではない。一方、厚くしていくと耐久性が向上するが、200μm以上に厚くしても、耐久性が過剰となるだけで経済的でなくなると共に、表面粗さも粗くなる。
また、請求項15に記載の発明のように、前記めっき層の厚さを、1〜50μmとすることにより、めっき層の耐磨耗性と経済性とを高次元で両立することができる。
また、請求項16に記載の発明のように、前記めっき層表面の表面粗さをRa2.0μm以下とすることにより、拘束部の傷つきを防止することができる。表面粗さは、粗すぎると、相手材を傷つけてしまうため望ましくない。表面粗さは、後加工により調整しても良い。
また、請求項17に記載の発明のように、前記めっき層表面の表面粗さをRa0.5μm以下とすることにより、拘束部の傷つきを良好に防止することができる。
また、請求項18に記載の発明のように、ストライカ表面に低摩擦材料を配置する方法として、前述の樹脂塗装とめっき以外に、蒸着、溶射、フィルム接着、及びチューブはめ込みのいずれかの方法で配置してもよい。この場合、ラッチの構造(当接する部材との接触荷重等)に応じて最適な方法を選択すれば良い。
また、請求項19に記載の発明のように、前記ラッチの拘束部の基材の表面に潤滑成分を配置することにより、ストライカと拘束部との摩擦係数を小さくすることができる。
また、請求項20に記載の発明のように、前記ラッチの拘束部の基材に潤滑成分を含有させることによっても、ストライカと拘束部との摩擦係数をより小さくすることができる。
また、請求項21に記載の発明のように、前記ラッチの拘束部の基材がポリアセタールである場合に、前記低摩擦材料として、シリコーン樹脂、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及び潤滑油から選ばれる少なくとも1種を含有させることにより、拘束部の機械的特性と十分な低摩擦性が実現される。
また、請求項22に記載の発明によれば、ストライカと、該ストライカを拘束するラッチの拘束部との摩擦係数を0.1以下に低下させる摩擦低下手段が備えられているから、拘束方向以外で両者が滑りやすくなる。したがって、請求項1に記載の発明同様、車体の変形応答性が向上し、走行安定性の向上等の効果が得られることとなる。なお、摩擦係数が0.1とは、亜鉛めっき、クロムめっき、ニッケルめっき等の摩擦係数よりも小さい値である。
また、請求項23に記載の発明によれば、開閉体の所定方向以外の動きを円滑にさせる円滑化手段が備えられているから、拘束方向以外で両者が滑りやすくなる。請求項1に記載の発明同様、車体の変形応答性が向上し、走行安定性の向上等の効果が得られることとなる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両用開閉体のロック装置について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る車両1の後部には、荷物搬出入等のための開口部2が設けられていると共に、該開口部2は、その上縁部に沿って車幅方向に設けられた回動軸3を中心として回動可能に枢支されたリフトゲート4により開閉可能に構成されている。
この開口部2の下縁部の車幅方向中央にはストライカ5が取り付けられていると共に、リフトゲート4の下端部車幅方向中央にはストライカ5を係止可能なラッチ6が取り付けられている。このストライカ5とラッチ6とでロック装置7が構成される。
このラッチ6は、図2、図3に示すように、主要な構成要素として、上側ケース11と、下側ケース12と、これらのケース11,12で画成される内部空間に収容されたフォーク13、フェンスブロック14、スライドブロック15、ストップラバー16、及び図示しないクローレバーとを有している。
下側ケース12には、ストライカ5が進入可能な車両前後方向(リフトゲート4の開閉方向)に延びる溝部12aが形成されている。
フォーク13は、両端部が上側ケース11及び下側ケース12に支持された支軸17を中心として回動可能に支持されており、前記ストライカ5を係止可能な凹部13aが形成されている。このフォーク13は、図示しないバネ部材により係止解除方向(図3における時計回り方向)に付勢されている。
フェンスブロック14は、ポリアセタール(POM)製で、ストライカ5が進入可能な車両前後方向に延びる溝部14aが形成されている。この溝部14aの幅は、下側ケース12の溝部12aの幅よりも小さくされている。
スライドブロック15(拘束部)は、ポリアセタール(POM)製で、フェンスブロック14の溝部14aの一側部側に形成された凹部14b内にリフトゲート4の開閉方向(平面視で車両前後方向)に移動可能に収容されて、バネ18によりリフトゲート4の開方向αに付勢されていると共に、溝部14a側の側面15aが、フェンスブロック14における該面15aに対向する側面14cとの間隔が車両後方側ほど大きくなるようにテーパ面とされている。このような構成によれば、フェンスブロック14の溝部14a内にストライカ5が進入すると、該ストライカ5がフェンスブロック14の側面14cとスライドブロック15の側面15aとで挟まれて拘束されるので、走行時等の振動によりリフトゲート4が車幅方向(回動軸3方向)にがたつくのが規制されることとなる。
ストップラバー16は、リフトゲート4を閉じるときにストライカ5が当接することにより閉時の衝撃を吸収するためのものである。
クローレバーは、上側ケース11及び下側ケース12に回動可能に支持されており、フォーク12とストライカ5とが係止された状態において、フォーク12の係止解除方向(図3における時計回り方向)への回動を規制する。なお、このクローレバーは、リヤゲート4の開閉操作のために周知の機構を介して乗員が回動操作可能に構成されているが、説明は省略する。
ここで、本実施の形態においては、ストライカ5と、フェンスブロック14及びスライドブロック15との少なくとも一方に(以下、第1〜第5の実施の形態において場合分けして詳しく説明する)潤滑性を有する低摩擦材料を配置している。これによれば、これらの当接部間の摩擦係数が小さくなる。すなわち、ストライカ5とフェンスブロック14及びスライドブロック15(拘束部)との当接部が滑りやすくなって、リヤゲート4(開閉体)と車両1の開口部2とが回動軸3方向以外の方向に相対移動しやすくなるのであり、その結果、外部からの入力を受けたときの変形応答性が向上する。したがって、例えば走行時の安定性が向上することとなる。なお、低摩擦材料は、両者が当接する部位にのみ配置してもよいし、その周辺部を含めて配置してもよいし、全体的に配置してもよい。
そして、開閉体が、外部からの入力を受けたときに車体変形が生じやすい車体後面の開口部2を開閉するリヤゲート4(開閉体)である場合に、前述の効果が効果的に発揮されることとなる。なお、本発明は、開閉体が、車体側面の乗員昇降用開口部を開閉するサイドドアや、車体後面の荷物搬出入開口部を開閉するリフトゲートや、トランク開口部等を開閉するトランクリッド等の場合にも適用可能である。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態においては、低摩擦材料は、ストライカの表面に配置された樹脂の塗装膜により構成される。このようにすることにより、低摩擦化に加えて防錆効果を得ることも出来る。また、塗装は、ストライカのような形状の部材の表面を被覆する方法として生産性が良い。なお、塗装方法としては、スプレー、電着、浸漬等の何れの方法を採用しても良い。
塗装膜は、フェノール、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、及び四フッ化エチレンから選ばれる少なくとも1種の樹脂成分でなっている。このようにすることにより、塗装を容易に行うことができる。なお、これらのうちから用いる樹脂成分は、ラッチの構造(拘束部との接触荷重等)に応じて最適なものを選択すればよい。
なお、塗装膜中に潤滑成分を含有させてもよい。このようにすることにより、ストライカと拘束部との摩擦係数が一層小さくなり、前述の効果がさらに向上する。
塗装膜中の潤滑成分の体積割合は、1〜50%の範囲で設定すればよい。このようにすることにより、塗装膜の低摩擦効果と耐摩耗性とを両立することができる。潤滑成分の割合が少なすぎると低摩擦効果が十分でない。一方、多くしていくと、低摩擦効果が向上するが、50%よりも多くしても低摩擦効果がほとんど変化しないにもかかわらず、耐摩耗性が不十分になって耐久性が不足することとなる。
塗装膜の厚さは、1〜300μmの範囲で設定すればよい。このようにすることにより、塗装膜の耐磨耗性と経済性とを両立することができる。塗装膜の厚さが薄すぎると摩耗により早期に無くなるので耐久性が十分ではない。一方、厚くしていくと耐久性が向上するが、300μm以上に厚くしても、耐久性が過剰となるだけで経済的でない。なお、塗装膜の厚さは、3〜100μmの範囲で設定するのがより好ましい。このようにすることにより、耐磨耗性と経済性とを高次元で両立することができる。
塗装膜表面の表面粗さは、Ra5.0μm以下で設定すればよい。このようにすることにより、拘束部の傷つきを防止することができる。表面粗さが粗すぎると相手材を傷つけてしまうため望ましくない。表面粗さは、後加工により調整しても良い。なお、塗装膜表面の表面粗さは、Ra2.5μm以下で設定するのがより好ましい。このようにすることにより、拘束部の傷つきを高次元で防止することができる。
ストライカが鋼製である場合、塗装膜の下地に防錆処理(クロメート)を施してもよい。このようにすることにより、塗装膜の防錆効果とによりより良好な防錆効果が得られ、耐食性が向上する。防錆処理としては、例えば、亜鉛めっき、化成処理、ケイ素系無機バインダー中に金属片を分散した処理等を用いることができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態においては、ストライカの表面に、低摩擦材料として、第1の実施の形態の塗装膜に代えて、ニッケル及びクロムの少なくとも一種から形成され、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分を含有するめっき層を形成する。このようにすることにより、当接する部材との摩擦係数を小さくすることができる。また、樹脂の塗装膜に比べて、優れた耐久性が期待できる。いずれの潤滑成分を含有させるかは、ラッチの構造(当接部材との接触荷重等)に応じて決定すれば良い。また、ニッケル又はクロム基めっきをストライカの全面に施せば、低摩擦化に加えて防錆効果を得ることも出来る。
めっき層中の潤滑成分の体積割合は、1〜50%の範囲で設定すればよい。このようにすることにより、めっき層の低摩擦効果と耐摩耗性とを両立することができる。潤滑成分の割合が少なすぎると低摩擦効果が十分でない。一方、多くしていくと、低摩擦効果が向上するが、50%よりも多くしても低摩擦効果がほとんど変化しないにもかかわらず、耐摩耗性が不十分になって耐久性が不足することとなる。。
めっき層の厚さは、0.1〜200μmの範囲で設定すればよい。このようにすることにより、塗装膜の耐磨耗性と経済性とを両立することができる。めっき層の厚さが薄すぎると摩耗により早期に無くなるので耐久性が十分ではない。一方、厚くしていくと耐久性が向上するが、200μm以上に厚くしても、耐久性が過剰となるだけで経済的でなくなると共に、表面粗さも粗くなる。なお、めっき層の厚さは、1〜50μmとすることにより、めっき層の耐磨耗性と経済性とを高次元で両立することができる。
めっき層表面の表面粗さは、Ra2.0μm以下で設定すればよい。このようにすることにより、拘束部の傷つきを防止することができる。表面粗さは、粗すぎると、相手材を傷つけてしまうため望ましくない。表面粗さは、後加工により調整しても良い。なお、めっき層表面の表面粗さは、Ra0.5μm以下で設定するのがより好ましい。このようにすることにより、拘束部の傷つきを高次元で防止することができる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態においては、低摩擦材料を、第1の実施の形態の樹脂塗装や、第2の実施の形態のめっきでなく、前述の各種の低摩擦材料を、蒸着、溶射、フィルム接着、及びチューブはめ込みのいずれかの方法で、ストライカ表面に配置する。この場合、ラッチの構造(当接部材との接触荷重等)に応じて最適な方法を選択すれば良い。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態においては、第1〜第3の実施の形態のようにストライカ5に低摩擦材料を配置するのではなく、ラッチ6のフェンスブロック14及びスライドブロック15(拘束部の基材)の表面に、潤滑性を有する低摩擦材料を配置する。こうすることにより、ストライカ5との間の摩擦係数を小さくすることができる。この場合、低摩擦材料としては、第1の実施の形態で説明した塗装膜や第3の実施の形態で説明したフィルム接着を用いることができる。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態においては、ラッチ6のフェンスブロック14及びスライドブロック15の基材(拘束部の基材)に、低摩擦材料として潤滑成分を含有させる。これによっても、ストライカ5と拘束部との摩擦係数をより小さくすることができる。例えば、ポリアセタールでなる基材に、低摩擦材料としてシリコーン樹脂、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及び潤滑油から選ばれる少なくとも1種を含有させる。このようにすることにより、拘束部の機械的特性と十分な低摩擦性が実現される。
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態においては、第1〜第5の実施の形態のように低摩擦材料を配置するのでなく、ラッチ6のフェンスブロック14及びスライドブロック15(拘束部)の基材を、低摩擦効果を有する微細結晶型POM(ポリアセタール)で形成している。こうすることにより、摩擦係数を0.1以下に低下させることが可能となり(摩擦低下手段)、低摩擦材料を配置したときと同様の効果が得られることとなる。
ストライカ5とフェンスブロック14及びスライドブロック15との摩擦係数を以下のような方法により評価した。なお、この摩擦係数の値は、実部品の評価によるものではなく、試験片を用いたボールオンディスク試験によって確認した。
この試験方法について説明する。すなわち、図4に示すように、ストライカ材料をボール試験片に、拘束部(フェンスブロック14及びスライドブロック15)の材料をディスク試験片に加工した。ボール試験片は、直径5/16inchで表面粗さをRa0.05μm以下に仕上げた鋼球の表面に低摩擦材料を配置した。
3個のボール試験片を直径44mmの同一円周上に均等に配置して回転しないように固定し、総荷重100Nでディスク試験片に押し付けた。そして、この状態でボール試験片とディスク試験片との間の滑り速度が100m/sになるように、ディスク試験片を1分間回転させ、この時の摩擦係数を計測して、試験開始後から完了までの摩擦係数の平均値を求めた。摩擦試験は、25℃、湿度40%の雰囲気中で行った。評価結果を図5に示す。
まず、比較例から説明する。すなわち、比較例1では、鋼球の表面に亜鉛めっきクロメートを施したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.131で、0.1よりも大きかった。なお、POM(標準グレード)とは、ここでは、潤滑成分を含まないPOMであって、亜鉛メッキクロメートに対して0.1以上の摩擦係数を示すもののことである。
比較例2では、鋼球の表面に亜鉛めっきクロメートを施してグリスを塗布したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.092で、0.1以下となったが、表面がベタベタとした状態になるだけでなく、乾燥等により頻繁にメンテンナンスが必要となるという問題がある。
比較例3では、鋼球の表面に、ニッケルメッキ(潤滑成分を含有しな通常のニッケルめっき)を施したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.115で、0.1よりも大きかった。
比較例4では、鋼球の表面に、クロムメッキ(潤滑成分を含有しな通常のクロムめっき)を施したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.135で、0.1よりも大きかった。
このように、比較例においては、グリスを塗布した比較例2を除き、亜鉛めっきクロメート(比較例2)、クロムめっき(比較例4)、ニッケルめっき(比較例3)では、摩擦係数が0.1よりも大きくなった。そこで、摩擦係数が0.1以下となれば、低摩擦化したと評価する。
次に、実施例を説明する。実施例1〜5は、ボール試験片(ストライカ材料)に低摩擦材料を配置した例である。すなわち、実施例1(第1の実施の形態に対応)では、鋼球の表面に低摩擦材料としてエポキシ樹脂を塗装したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.085で、0.1以下となり、低摩擦化した。
実施例2(第1の実施の形態に対応)では、鋼球の表面に低摩擦材料として二硫化モリブデンを15vol%(体積割合)含有する(分散させた)エポキシ樹脂を塗装したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.076で、実施例1の場合よりもより低摩擦化した。
実施例3〜5(第2の実施の形態に対応)では、鋼球の表面に低摩擦材料として四フッ化エチレンを含有する(分散させた)ニッケルメッキを施したボール試験片と、POM(標準グレード)樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、四フッ化エチレンの体積割合が5vol%のとき(実施例3)は摩擦係数が0.081、同体積割合が20vol%のとき(実施例4)は摩擦係数が0.074、同体積割合が30vol%のとき(実施例5)は摩擦係数が0.070で、いずれも0.1以下となり、低摩擦化した。また、図6にも併せて示すように、四フッ化エチレンの体積割合が大きくなるほど摩擦係数が小さくなった。その場合に、四フッ化エチレンが概ね5vol%未満の領域では体積割合が大きくなると急激に摩擦係数が小さくなり、5vol%以上の領域では摩擦係数の減少率が小さくなり、50vol%よりも大きい領域ではほとんど変化がなくなった。。
一方、実施例6,7(第4、第5の実施の形態に対応)は、ディスク試験片(フェンスブロック、スライドブロック)に低摩擦材料を配置した例である。すなわち、実施例6では、鋼球の表面に亜鉛めっきクロメートを施したボール試験片と、POM(低摩擦グレード(微細結晶型))樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.085で、0.1以下となり、低摩擦化した。
実施例7(第6の実施の形態に対応)では、鋼球の表面に亜鉛めっきクロメートを施したボール試験片と、POM(低摩擦グレード(シリコーン添加型))樹脂製のディスク試験片とを用いた。この場合、摩擦係数が0.058で、0.1以下となり、大きく低摩擦化した。
なお、前記各実施の形態においては、ラッチ6にスライドブロック15が備えられたものを例として説明したが、本発明は、スライドブロックを備えない構造のものにも適用可能である。すなわち、図7に示すように、このロック装置7′のラッチ6′においては、フェンスブロック14′の溝部14a′の一側方に該溝部14a′とほぼ同方向に延びる溝部14c′が形成されており、該溝部14c′にストップラバー16′と一体形成された延設部19′を嵌合させ、該延設部19′の弾性力を利用して、フェンスブロック14′の溝部14a′の両側面によりストライカ5′を拘束するように構成しているが、このような場合においても、ストライカ5′あるいはフェンスブロック14′に前述の種々の低摩擦化を行うことにより、前記各種作用効果が得られる。
また、前記各実施の形態においては、ストライカと拘束部とのいずれか一方にのみ低摩擦化処理が施されているが、その両方に施してもよく、この場合、一層低摩擦化されることとなる。
また、低摩擦材料を配置するのでなく、開閉体の所定方向以外の動きを円滑にさせる例えば機械的なものや前記各実施形態を含む円滑化手段を備えてもよい。このようにすることにより、拘束方向以外でストライカと拘束部とが滑りやすくなり、前述の効果が得られることとなる。
本発明は、車両用開閉体のロック装置に広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る車両用開閉体のロック装置が適用された車両後部の側面図である。 本ロック装置の拡大側面図(図3のB−B断面図)である。 図2のA−A断面図である。 摩擦係数評価方法の説明図である。 ボール試験片とディスク試験片とを用いた摩擦係数の実測結果である。 四フッ化エチレンの含有量と摩擦係数との相関図である。 他のロック装置についての図3相当の図である。
符号の説明
1 車両
2 開口部
3 回動軸
4 リフトゲート(開閉体)
5,5′ ストライカ
6,6′ ラッチ
7,7′ ロック装置
14,14′ フェンスブロック(拘束部)
15 スライドブロック(拘束部)

Claims (23)

  1. 車両の開閉体のロック装置であって、
    ストライカと、該ストライカを係止するラッチに設けられ、該ストライカと当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部との少なくとも一方の部材における両者が当接する部位に、潤滑性を有する低摩擦材料が配置されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  2. 前記請求項1に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記開閉体は、車体後部の開口部を開閉する開閉体であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記低摩擦材料が、ストライカ表面に配置された樹脂の塗装膜であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  4. 前記請求項3に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜が、フェノール、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、及び四フッ化エチレンから選ばれる少なくとも1種の樹脂成分からなることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  5. 前記請求項3に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜中に、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分が含有されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  6. 前記請求項5に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜中の潤滑成分の体積割合が1〜50%であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  7. 前記請求項3から請求項6のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜の厚さが、1〜300μmであることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  8. 前記請求項3から請求項6のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜の厚さが、3〜100μmであることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  9. 前記請求項7または請求項8に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜表面の表面粗さが、Ra5.0μm以下であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  10. 前記請求項7または請求項8に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記塗装膜表面の表面粗さが、Ra2.5μm以下であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  11. 前記請求項3から請求項10のいずれかに記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記ストライカが鋼製であり、
    前記塗装膜の下地に防錆処理が施されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  12. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記低摩擦材料が、ニッケル及びクロムの少なくとも一種から形成され、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の潤滑成分が含有されためっき層であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  13. 前記請求項12に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記めっき層中の潤滑成分の体積割合が1〜50%であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  14. 前記請求項12または請求項13に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記めっき層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  15. 前記請求項12または請求項13に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記めっき層の厚さが、1〜50μmであることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  16. 前記請求項14または請求項15に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記めっき層表面の表面粗さが、Ra2.0μm以下であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  17. 前記請求項14または請求項15に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記めっき層表面の表面粗さが、Ra0.5μm以下であることを特徴とする両用開閉体のロック装置。
  18. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記低摩擦材料が、蒸着、溶射、フィルム接着、及びチューブはめ込みのいずれかの方法で配置されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  19. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記ラッチの拘束部の基材の表面に低摩擦材料として潤滑成分が配置されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  20. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記ラッチの拘束部の基材に低摩擦材料として潤滑成分が含有されていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  21. 前記請求項20に記載の車両用開閉体のロック装置において、
    前記前記ラッチの拘束部の基材がポリアセタールであり、
    前記低摩擦材料が、シリコーン樹脂、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、窒化ホウ素、四フッ化エチレン、及び潤滑油から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  22. 車両の開閉体のロック装置であって、
    ストライカと、該ストライカを拘束するラッチの拘束部との摩擦係数を0.1以下に低下させる摩擦低下手段が備えられていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  23. 車両の開閉体のロック装置であって、
    ラッチに、ストライカと当接することにより該ストライカを拘束し、前記開閉体の回動軸方向の動きを規制する拘束部が備えられており、
    前記開閉体の回動軸方向以外の動きを円滑にさせる円滑化手段が備えられていることを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
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