JP2008232401A - オゾン使用設備用メカニカルシールおよび該オゾン使用設備用メカニカルシールが用いられたオゾン水搬送ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転環と固定環とは、摺接される表面が炭化ケイ素により形成されており、しかも、回転時に回転環と固定環とが摺接される摺接領域の一部を液体に接触させ得るように、前記回転環と前記固定環とは、環状の面接領域の外縁側および内縁側の内、前記液体に接触される側の輪郭線が前記回転中心軸からの距離が不均一な形状となるように形成されていることを特徴とするオゾン使用設備用メカニカルシールならびにこのようなオゾン使用設備用メカニカルシールが用いられたオゾン水搬送ポンプを提供する。
【選択図】 図2
Description
例えば、液体の搬送ポンプなどにおいては、羽根車をケーシング内に収容させ、モーターの回転軸と羽根車とをシャフトにて連結するなどされている。
このような場合、ケーシングの壁面には、シャフトを貫通させる貫通孔が形成されており、ケーシングに形成された貫通孔とシャフトとの間隙部からケーシング内を流通する液体が漏洩しないようにメカニカルシールが用いられている。
例えば、中抜き円盤形状を備える回転環と固定環とを用い、シャフトを回転環に挿通し、しかも、シャフトと回転環との隙間部から液体が漏洩しないようにしてシャフトと回転環とを固定する一方で、このシャフトがケーシングを貫通する貫通孔を包囲するように、固定環をケーシングの外壁面に固定させてシールに用いられたりしている。
そして、この貫通孔にシャフトを挿通させて固定環と回転環とを面接させ、この状態で貫通孔とシャフトとの間隙部を通過した液体が固定環と回転環との面接領域を通過しないように、この面接領域は、通常、シャフトを囲む環状に形成されており、さらに、この固定環と回転環とが強く面接されるように付勢する機構などがメカニカルシールに採用されたりもしている。
そして、このように強く面接された状態で摺動されて用いられることから、回転環と固定環とには、炭化ケイ素や、酸化アルミニウムなどのセラミックスが用いられたりしている。
特に、炭化ケイ素は、酸化アルミニウムに比べてすべり性に優れ、搬送ポンプの運転動力を低減させたりし得ることからメカニカルシールに広く用いられている。
このオゾン水などに用いるオゾンは、例えば、下記特許文献2に記載されたオゾン発生装置などにより製造されたりしている。
そして、このオゾン使用設備に上記のような炭化ケイ素を用いたメカニカルシールを使用しようとすると、優れたすべり性を発揮するものの早期に摩耗してしまうという問題を有している。
したがって、液モレなどの問題が発生することを抑制すべく、取り替えサイクルを短期化しなければならず、取替え作業の回数を増大させるばかりでなく、取り替え作業のためにオゾン使用設備の運転自体を停止させる回数を増大させている。
そのようなことから、従来、オゾン使用設備用メカニカルシールにおいては、すべり性に優れ、取り替えサイクルを長期化させ得るものを得ることが困難であるという問題を有している。
また、オゾン水搬送ポンプなどにおいては、運転動力の低減を図りつつ、メンテナンス頻度を減少させることが困難であるという問題を有している。
また、本発明は、運転動力の低減を図りつつ、メンテナンス頻度を減少させ得るオゾン水搬送ポンプを提供することを課題としている。
そして、本発明者らは、オゾン使用設備用メカニカルシールにおいては、その摺動領域にオゾン存在下での摩擦発熱による水熱酸化が発生することを見出した。
すなわち、炭化ケイ素が酸化ケイ素に変化して、表面剥離を発生させて摩耗を生じさせていることを見出した。
そして、その対策について鋭意検討を行った結果、摺動領域における良好なる液膜形成をさせることで、水熱酸化の発生を抑制させ得ることを見出し本発明の完成に到ったのである。
しかも、通常、メカニカルシールにおける回転環と固定環との面接領域は、その外縁側と内縁側の輪郭線を回転環の回転中心軸からの同心円となるように形成されているため、回転環を回転させた場合の回転環と固定環との摺接領域が常に同じ個所に形成されているが、本発明のオゾン使用設備用メカニカルシールは、面接領域の外縁側、あるいは、内縁側の輪郭線が、回転中心軸からの距離が不均一に形成されている。
すなわち、回転環と固定環とが摺接される摺接領域の一部としながらも液体に接触される個所とし得る。
したがって、摺動部における摩擦発熱を抑制させて水熱酸化の発生を抑制させ得る。
すなわち、オゾン使用設備用メカニカルシールをすべり性に優れ、しかも、取り替えサイクルを長期化させ得るものとさせ得る。
図1は、オゾン水搬送ポンプ1を示す正面図であり、オゾン水の流動を一方向に加勢することによりオゾン水を側方側から吸引して上方側に吐出する液送部100と、この液送部の後方に配されて前記液送部100にオゾン水の流動を加勢するための動力を与えるモーター200とを備えている。
該モーター200は、その回転中心軸Cの方向が水平方向となるように配されており、該回転中心軸C周りに回転し、液送部100にその回転力を伝達するための軸体である外形略円柱状のシャフト201に連結されている。
この図2に示す液送部100は、回転することにより回転軸方向に沿って後方側から前方側にオゾン水を流動させる羽根体111がケーシング110に収容されて備えられている。該ケーシング110は、内部に広幅な略円筒形状の空間が形成されており、該空間は、円筒形状の中心軸方向が水平方向となるように形成されている。
そして、前記羽根体111は、このケーシング110の内部において前記円筒形状の中心軸周りに回転可能となるように収容されている。
さらに、このケーシング110には、収容する羽根体111を前記モーター200により回転させ得るように、背面側中央部に前記シャフト201を貫通させる貫通孔が形成されている。
そして、このシャフト201は、その先端部をケーシング110内部に挿入させて、該先端部を前記羽根体111の中心部に固定させている。
該シャフト201もモーター200と同じ回転中心軸C周りに回転するようにモーター200に連結されている。
しかも、これらの部材は、電解研磨処理を施した表面上に鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜が形成されるように表面処理が施されたものが好適である。
また、前記被膜の厚みは、200Å以下が好ましく、100〜200Åがさらに好ましい。
しかも、単にオーステナイト系ステンレス鋼を用いた場合においては、オゾンのような極めて強い酸化力を有する酸化剤の存在下では過不動態化して不安定な6価となり、溶出しやすくなるおそれがあるが、上記のごとく鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜の厚みを、200Å以下の厚みで形成させることによりオゾンのような極めて強い酸化力を有する酸化剤の存在下でも金属イオンの溶出を十分抑制させ得る。
また、この鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜の厚みが薄いと、金属イオンが溶出するおそれが生じるので、金属酸化物の被膜の厚みは、100Å以上とされることが好ましい。
また、被膜とは、この外層部とその内側に形成される内層部(CrとFeの混在した層、Cr−(Fe)−O)を含んだ層を意図している。
また、この金属酸化物の被膜の厚みについては、測定箇所を無作為に複数箇所選出して、それぞれの箇所についてX線電子分光分析(ESCA)により測定し、その測定値の平均を算出することで求めることができる。
特に、シャフト201においては、本実施形態のオゾン使用設備用メカニカルシールが外嵌されることから、シャフト201から金属イオンの溶出が生じた場合には、回転環120あるいは固定環130の表面に金属間化合物が形成されてしまうおそれを有する。
したがって、少なくとも、このシャフト201の外表面は、上記のような酸化被膜が形成されたオーステナイト系ステンレス鋼で形成されることが好ましい。
このメカニカルシールには、回転環120と固定環130とが備えられており、この回転環120と固定環130とは互いに摺接可能に形成されている。
すなわち、回転環120は、前記シャフト201に外嵌可能な内径を有し、シャフト201の回転とともに回転されるべくシャフト201に外嵌されて固定されている。一方、前記固定環130は、シャフト201を遊嵌可能な内径を有しており、前記ケーシング110の貫通孔部に固定されている。
より詳しくは、前記回転環120と前記固定環130とは、前記シャフト201の回転時には、側面同士を面接させつつ互いに摺接した状態とさせ得るように、面接する互いの端面を前記シャフト201の回転中心軸C方向に垂直な面に展延させてシャフト201に外嵌されている。
すなわち、回転環120が固定されたシャフト201を前記貫通孔部に固定された固定環130に挿入させることによりこれら回転環120と固定環130とが互いの側面を面接させた状態で隣接配置され、しかも、回転環120が大気側に位置し、固定環130が接液側に位置されることとなる。
したがって、回転環120と固定環130との摺接領域などにおいて水熱酸化が生じて酸化ケイ素などによる粉塵が発生したとしても、該粉塵がオゾン水に混入することを防止でき、大気側に排出させてパーティクル排出部103からオゾン水搬送ポンプ1外に排出させることができる。
前記回転環120は、図3、図4に示すように、回転中心軸に対して垂直な平面方向に配され、外形が略中抜き円盤形状に形成された基部121と、前記固定環130に摺接させるべく回転中心軸方向に前記基部121に隣接されており、前記基部121から突出された状態となるように形成された摺接部123とを有しており、この回転環120は、炭化ケイ素により前記基部と前記摺接部とが一体的に形成されている。
しかも、前記基部121の中抜き部には、基部121の厚み方向略中央部において段差が形成されており、この段差を境にして、一方側に前記シャフト201の直径よりも僅かに径大な円形断面に形成された領域(以下「中抜き領域122」ともいう)が形成され、他方側に前記中抜き領域122より径大な円形領域(以下「段差部126」ともいう)が形成されている。
さらに、この摺接部123は、回転環120をシャフト201に外嵌させた際に、シャフト201の外表面と中抜き領域122の内周部とのクリアランスを摺接部123の先端部分まで後述の凹入部を除いて全体略同一状態に形成させ得るように、その内周側が中抜き領域122の内周部とともに一円筒形状を形成し得る形状を有している。
そして、回転環120は、シャフト201をこの貫通孔に貫通させた状態で、シャフト201と段差部126との間に形成される空隙部にシール材113を封入させてシャフト201に固定されている。
このようにして回転環120は、シール材113をシャフト201と段差部126との間に形成される空隙部に封入させることによりシャフト201に固定されており、前記シール材113で回転環120とシャフト201との間のシール(液封)がなされている。
この摺接部123の端面125は、その外縁側の輪郭線125bがシャフト201の回転中心軸に対して等距離、すなわち、この回転中心軸Cを中心とした円形に形成されている。
この内縁側輪郭線125aを外縁側に突出させた部分は、略矩形状に形成され、周方向に3箇所形成されている。すなわち、この摺接部123の端面125は、内側部分に矩形に切欠きされた凹入部124が3箇所形成された環状に形成されている。
そして、摺接部123の端面125には、この内縁側輪郭線125aがシャフト201の回転中心軸に対して等距離となる部分において径方向の幅が周方向に等しくなる等幅領域Wが形成され、内縁側輪郭線125aが外縁側に突出した部分(凹入部124)において前記等幅領域Wよりも径方向の幅が狭幅となる狭幅領域Nが形成されている。
また、基部131の中抜き領域132を包囲して断面矩形の環状に基部131の一側面から突出させた状態で前記摺接部133が形成されている点においても、回転環120と同様である。また、この固定環130の摺接部133の端面135も、回転環120に面接させて固定環130と摺接させるべく、回転中心軸に対する垂直面となる同一平面上に形成されている。
そして、前記固定環130は、この摺接部133が形成された側を回転環120側に面した状態で、摺接部133が形成された側とは反対側(基部131側)を前記ケーシング110に面接させてケーシング110の貫通孔112形成個所を包囲するようにケーシング110に固定されて備えられている。
また、この固定環130は、ケーシング110と基部131との面接箇所を液封状態としてケーシング110に固定されている。
すなわち、外縁輪郭線135bをシャフト201の回転中心軸Cに対して等距離の円形とし、且つ、前記回転環120の端面外縁輪郭線125bよりも僅かに径大に形成させている。
一方内縁側の輪郭線135aは、シャフト201の回転中心軸Cに対して等距離となる円形とし、回転環120に形成されていたような外縁側に突出した部分(端面の凹入部124)は形成されていない。
すなわち、この固定環130の摺接部133の端面135は、内縁側輪郭線135a、外縁側輪郭線135bがいずれもシャフト201の回転中心軸Cに対して同心円となるように形成され、径方向の幅が全周にわたって均一に形成されている。
このとき、前記回転環120の端面125の全面がこの固定環130に面接されることから、この回転環120の端面125の形状、すなわち、内側に凹入部124が形成されて等幅領域Wと狭幅領域Nとが形成された環状形状を有するようにして面接領域が形成されることとなる。
このようにして回転環120の端面125が面接される固定環130の端面135が、前記回転環120の端面125全体を面接させ得るように前記回転環120の端面125よりも広い面積を有することでより確実にシールを実施させ得る。
そして、回転環120と固定環130の面接領域は、回転環120と固定環130とがその摺接部の端面を上記に例示したように形成されていることから、シャフト201の回転時にもこの環状の面接領域が維持される。したがって、回転時にもオゾン水が外部に漏洩することが十分抑制される。
上記に示したように、回転環120の端面は、その全面が固定環130の端面に面接されることから、固定環130の端面の一部であり且つ回転環120の端面全面となる状態で面接領域が形成される。
そして、この回転環120の回転時には、面接領域における回転中心軸Cから最も離れた地点と回転中心軸Cとの距離を半径とし、且つ、回転中心軸Cを中心とする円形に摺接領域の外縁側輪郭線が形成され、面接領域における回転中心軸Cから最も近い地点と回転中心軸Cとの距離を半径とし、且つ、回転中心軸Cを中心とする円形に摺接領域の内縁側輪郭線が形成される。
したがって、この摺接される摺接領域としては、回転環120端面の等幅領域Wと同じ径方向の幅を有する環状に形成される。
すなわち、摺接領域は、前記等幅領域Wと同じ径方向の幅を有する環状に形成され、この内、狭幅領域Nの径方向の幅に相当する外側部分をオゾン水に曝されない領域とし、凹入部124の深さ(径方向幅)に相当する内側部分をオゾン水に曝される領域として形成される。
本実施形態のオゾン使用設備用メカニカルシールは、摺動部分の内側部分にオゾン水に曝される領域を形成させることから、液膜が途切れた場合にもすばやく液(オゾン水)を供給させて新たなる液膜を形成させやすく、しかも、オゾン水に曝される部分においては、該オゾン水により冷却されやすく、温度上昇が抑制される効果も奏する。したがって、水熱酸化の発生がより一層抑制されることとなる。
したがって、オゾン使用設備用メカニカルシールの信頼性を高め得る点、ならびに、オゾン水の圧力に制限が設けられるなど用途に制限が加えられることを抑制し得る点などにおいて、前記等幅領域Wの径方向の幅を100%としたときに、前記狭幅領域Nの幅が50〜90%であり、しかも、内縁側輪郭線125aにおける周方向の長さに占める前記等幅領域Wと前記狭幅領域Nとの比率が2:1〜10:1となるように前記回転環120の端面が形成されていることが好ましく5:1〜10:1となるように形成されていることがさらに好ましい。
この図5は、シールのための端面が形成された側から回転環を見た正面図であり、図5a)は、摺接領域の一部にオゾン水などのシールする液体を接触させるべく、多角形(図では正六角形を例示している)の環状端面が形成されている。
また、図5b)は、摺接領域の一部にオゾン水などのシールする液体を接触させるべく、回転中心軸に対して偏心した円環状端面が形成されている。
さらに、このような例示によらず種々の改良を採用可能である。
すなわち、回転環の固定環側端面を円錐台側面形状などに形成し、該形状に見合うすり鉢状の構造を固定環に形成させてシールを行うこともできる。
また、本発明においては、オゾン使用設備をオゾン水製造設備に限定するものでもない。
(実施例1)
SiC製の固定環と回転環とを有し、しかも、回転環に、内周側から外周側に向けて矩形状の切欠きが等間隔に3箇所設けられて、摺接領域と同じ径方向の幅を有する等幅領域(周方向長さ19.2mm)と、該等幅領域よりも径方向の幅が狭い狭幅領域(周方向長さ3mm)とが形成されたメカニカルシールを有するポンプを2900rpmの回転数で運転させて、65℃の純水を0.28MPaの圧力で吐出させた。
この、ポンプをメカニカルシールのスプリング荷重を適正化しつつ260時間運転させた後に、このメカニカルシールの摩耗量を測定し、該測定値から1年間にこのメカニカルシールに生ずる摩耗量を算出した。
結果を表1に示す。
スプリング荷重の適正化を行わなかったこと以外は実施例1と同様に試験を実施し、1年間の摩耗量を算出した。
結果を表1に示す。
切欠きが形成されていない回転環を用いたこと以外は実施例1と同様に試験を実施し、1年間の摩耗量を算出した。
結果を表1に示す。
Claims (16)
- オゾンを含有する液体が使用されるオゾン使用設備での前記液体のシールに用いられ、回転環と固定環とが備えられており、前記回転環は周方向に回転自在に備えられ、前記固定環は前記回転環の回転中心軸方向側方から前記回転環に面接されて備えられており、前記回転環と前記固定環とが面接する面接領域は、回転環の回転中心軸を囲む環状に形成されており、しかも、前記回転環と前記固定環は、前記回転環が回転された場合に前記面接領域を環状に維持しつつ摺接して前記環状の面接領域にて前記液体をシールさせ得るように形成されているオゾン使用設備用メカニカルシールであって、
前記回転環と前記固定環とは、前記摺接される表面が炭化ケイ素により形成されており、しかも、前記回転時に回転環と固定環とが摺接される摺接領域の一部を前記液体に接触させ得るように、前記回転環と前記固定環とは、前記環状の面接領域の外縁側および内縁側の内、前記液体に接触される側の輪郭線が前記回転中心軸からの距離が不均一な形状となるように形成されていることを特徴とするオゾン使用設備用メカニカルシール。 - 前記回転環は、前記面接領域の外縁側輪郭線および内縁側輪郭線の少なくとも一方を前記回転中心軸からの距離を不均一に形成させるべく、前記固定環に面接する端面が回転中心軸周りに径方向の幅が変化する環形状に形成されており、前記回転環の端面が面接される前記固定環の端面は、前記回転環の端面全体を面接させ得るように前記回転環の端面よりも広い面積を有している請求項1に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- 前記回転環の内側が前記液体に接触され、該回転環の内側から外側への前記液体の流通をシールすべく用いられ、回転環の前記端面は、該端面の内縁側輪郭線の一部を前記回転中心軸を中心とした円に沿って位置させ且つ他部を前記円よりも外縁側に突出させて位置させることにより、内縁側に凹入部を有する環形状に形成されている請求項2に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- 前記回転環の端面には、回転中心軸周りに径方向の幅が変化しない等幅領域と、前記等幅領域よりも径方向の幅が狭い狭幅領域とが形成されており、前記回転環の端面の外側輪郭線が前記回転中心軸を中心とした円に沿って形成されることにより、前記内縁側輪郭線が回転中心軸を中心とした円に沿って位置している領域に前記等幅領域が形成され、前記凹入部を有する領域に前記狭い狭幅領域が形成されている請求項3に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- 前記回転環の端面と前記固定環の端面とが前記回転中心軸に垂直な平面により形成され、前記環形状の面接領域が回転中心軸に垂直な平面上に形成されている請求項2乃至4の何れか1項に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- 前記等幅領域の径方向の幅を100%としたときに前記狭幅領域の幅が50〜90%となるように形成されており、しかも、内縁側輪郭線における周方向の長さに占める前記等幅領域と前記狭幅領域との比率が5:1〜10:1となるように前記回転環の端面が形成されている請求項4または5に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- オゾンを含有する液体が外表面に接触される軸体に外嵌されて用いられ、前記軸体は、電解研磨処理を施した表面上に鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜が形成されたステンレス鋼で前記外表面が形成されている請求項3乃至6の何れか1項に記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- オゾン水を搬送するための羽根車を備え、該羽根車を回転させるべくオゾンを含有する液体が外表面に接触する状態で用いられる軸体が備えられているオゾン水搬送ポンプの前記軸体に外嵌されて用いられる請求項7記載のオゾン使用設備用メカニカルシール。
- オゾン水の搬送に用いられるオゾン水搬送ポンプであって、
前記オゾン水をシールすべくメカニカルシールが用いられており、前記メカニカルシールには、回転環と固定環とが備えられており、前記回転環は周方向に回転自在に備えられ、前記固定環は前記回転環の回転中心軸方向側方から前記回転環に面接されて備えられており、前記回転環と前記固定環とが面接する面接領域は、回転環の回転中心軸を囲む環状に形成されており、しかも、前記回転環と前記固定環は、前記回転環が回転された場合に前記面接領域を環状に維持しつつ摺接して前記環状の面接領域にて前記液体をシールさせ得るように形成され、前記回転環と前記固定環とは、前記摺接される表面が炭化ケイ素により形成されており、しかも、前記回転時に回転環と固定環とが摺接される摺接領域の一部を前記液体に接触させ得るように、前記回転環と前記固定環とは、前記環状の面接領域の外縁側および内縁側の内、前記液体に接触される側の輪郭線が前記回転中心軸からの距離が不均一な形状となるように形成されていることを特徴とするオゾン水搬送ポンプ。 - 前記回転環は、前記面接領域の外縁側輪郭線および内縁側輪郭線の少なくとも一方を前記回転中心軸からの距離を不均一に形成させるべく、前記固定環に面接する端面が回転中心軸周りに径方向の幅が変化する環形状に形成されており、前記回転環の端面が面接される前記固定環の端面は、前記回転環の端面全体を面接させ得るように前記回転環の端面よりも広い面積を有している請求項9に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- 前記回転環の内側が前記液体に接触され、該回転環の内側から外側への前記液体の流通をシールすべく用いられ、回転環の前記端面は、該端面の内縁側輪郭線の一部を前記回転中心軸を中心とした円に沿って位置させ且つ他部を前記円よりも外縁側に突出させて位置させることにより、内縁側に凹入部を有する環形状に形成されている請求項10に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- 前記回転環の端面には、回転中心軸周りに径方向の幅が変化しない等幅領域と、前記等幅領域よりも径方向の幅が狭い狭幅領域とが形成されており、前記回転環の端面の外側輪郭線が前記回転中心軸を中心とした円に沿って形成されることにより、前記内縁側輪郭線が回転中心軸を中心とした円に沿って位置している領域に前記等幅領域が形成され、前記凹入部を有する領域に前記狭い狭幅領域が形成されている請求項11に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- 前記回転環の端面が、前記回転中心軸に垂直な平面により形成され、前記環形状の面接領域が回転中心軸に垂直な平面上に形成されている請求項10乃至12の何れか1項に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- 前記等幅領域の径方向の幅を100%としたときに前記狭幅領域の幅が50〜90%となるように形成されており、しかも、内縁側輪郭線における周方向の長さに占める前記等幅領域と前記狭幅領域との比率が5:1〜10:1となるように前記回転環の端面が形成されている請求項12または13に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- オゾン水を搬送するための羽根車を備え、該羽根車を回転させる軸体を備えており、前記羽根車を回転させる前記軸体は、電解研磨処理を施した表面上に鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜が形成されたステンレス鋼で前記外表面が形成されており、前記メカニカルシールが前記軸体に外嵌された状態で備えられている請求項9乃至14の何れか1項に記載のオゾン水搬送ポンプ。
- オゾン水に接触するすべての部分は、電解研磨処理を施した表面上に鉄系酸化物を主とする金属酸化物の被膜が形成されたステンレス鋼で外表面が形成されている請求項15に記載のオゾン水搬送ポンプ。
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