JP2008230027A - 微細構造転写装置および微細構造体の製造方法 - Google Patents

微細構造転写装置および微細構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、被転写体の表面のマイクロメートルスケールのうねりをスタンパの表面にならし、かつ局所的な圧力集中による樹脂の流動の妨げを抑制することで、被転写体の表面に均一で薄いパターン形成層を有する微細構造体を得ることができる微細構造転写装置を提供すること課題とする。
【解決手段】本発明は、微細パターンが形成されたスタンパ2を被転写体1に接触させて、前記被転写体1の表面に前記スタンパ2の微細パターンを転写する微細構造転写装置A1において、前記スタンパ2または前記被転写体1の裏面から流体を噴きつけて前記スタンパ2または前記被転写体1を湾曲させる流路P1を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被転写体の表面に、スタンパの微細な凹凸形状を転写する微細構造転写装置および微細構造体の製造方法に関する。
近年、半導体集積回路は微細化が進んでおり、その微細加工を実現するために、例えばフォトリソグラフィ装置によって半導体集積回路のパターンを形成する際にその高精度化が図られている。その一方で、微細加工のオーダーが露光光源の波長に近づいてきたことで、パターンの形成の高精度化は限界に近づいてきた。そのため、さらなる高精度化を図るために、フォトリソグラフィ装置に代えて荷電粒子線装置の一種である電子線描画装置が用いられるようになった。
しかしながら、電子線描画装置によるパターンの形成は、i線、エキシマレーザ等の光源を使用した一括露光方法によるものと異なって、電子線で描画するパターンが多ければ多いほど露光(描画)時間がかかる。したがって、半導体集積回路の集積化が進むにつれてパターンの形成に要する時間が長くなって、スループットが著しく劣ることとなる。
そこで、電子線描画装置によるパターンの形成の高速化を図るために、各種形状のマスクを組み合わせて、それらに一括して電子線を照射する一括図形照射法の開発が進められている。しかしながら、一括図形照射法を使用する電子線描画装置は大型化するとともに、マスクの位置をより高精度に制御する機構がさらに必要となって装置自体のコストが高くなるという問題がある。
また、他のパターンの形成技術として、所定のスタンパを型押ししてその表面形状を転写するインプリント技術が知られている。このインプリント技術は、形成しようとするパターンの凹凸に対応する凹凸(表面形状)が形成されたスタンパを、例えば所定の基板上に樹脂層を形成して得られる被転写体に型押しするものであり、凹凸幅が25nm以下の微細構造を被転写体の樹脂層に形成することができる。ちなみに、このようなパターンが形成された樹脂層(以下、「パターン形成層」ということがある)は、基板上に形成される薄膜層と、この薄膜層上に形成される凸部からなるパターン層とで構成されている。そして、このインプリント技術は、大容量記録媒体における記録ビットのパターンの形成や、半導体集積回路のパターンの形成への応用が検討されている。例えば、大容量記録媒体用基板や半導体集積回路用基板は、インプリント技術で形成したパターン形成層の凸部をマスクとして、パターン形成層の凹部で露出する薄膜層部分、およびこの薄膜層部分に接する基板部分をエッチングすることで製造することができる。ちなみに、基板部分のエッチング加工の精度は、薄膜層の面方向における厚さの分布の影響を受ける。具体的には、例えば、薄膜層の面方向の厚さのばらつきが最大厚さと最小厚さの差で50nmである被転写体は、深さ50nmでエッチング加工が施されると、薄膜層が薄い箇所では基板にエッチングが施されるが、厚い箇所ではエッチングが施されない場合がある。したがって、エッチング加工の所定の精度を維持しようとすれば、基板上に形成する薄膜層の厚さが均一である必要がある。つまり、このような均一な薄膜層を形成しようとすれば、基板上に形成される樹脂層は面方向にその厚さが薄く均一である必要がある。
従来、インプリント技術で均一なパターン形成層を形成する技術としては、平坦なスタンパと平坦な被転写体を押し当てる際に、スタンパまたは被転写体のいずれか一方の裏面から流体を噴出する転写装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この転写装置では、被転写体の表面に存在するマイクロメートルスケールのうねりをスタンパの表面にならしながら樹脂を押し広げることが可能となり、被転写体の表面のうねりによって生じるパターン形成層の不均一性を緩和することが可能になる。
また、均一なパターン形成層を形成する他の技術としては、スタンパの端部に治具を押し当て機械的にスタンパを湾曲させるとともに、湾曲して凸となったスタンパを被転写体と接触させる転写装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この転写装置では、スタンパの凸部が被転写体の中心部に接触した後、徐々に外周部へ向かってその接触領域が広げられていくこととなる。その結果、この転写装置では、樹脂の流動性が良好となってパターン形成層(樹脂)への気泡の巻き込みが防止されることとなる。
特開2006−326927号公報 特開2006−303292号公報
しかしながら、前記した特許文献1の転写装置は、被転写体とスタンパとが接触する際に、両方の全面同士がほぼ同時に接触してしまう。そのため、この転写装置では、被転写体とスタンパとの接触時に局所的に圧力がかかる領域が生じて樹脂の流動が妨げられたり、樹脂に気泡が巻き込まれる場合がある。そして、このように樹脂の流動が妨げられたり、樹脂に気泡が巻き込まれると、得られるパターン形成層の一部が不均一となる。この傾向は、転写面積が拡大すればするほど顕著となる。
また、前記した特許文献2の転写装置では、スタンパの端部に治具を押し当てて機械的に湾曲させていることから、マイクロメートルスケールのうねりを有する被転写体の表面をスタンパの表面にならすように圧力分布を制御することが困難となる。その結果、被転写体の表面のうねりを反映するようにパターン形成層は不均一となる。
そこで、本発明は、被転写体の表面のマイクロメートルスケールのうねりをスタンパの表面にならし、かつ局所的な圧力集中による樹脂の流動の妨げを抑制することで、被転写体の表面に均一で薄いパターン形成層を有する微細構造体を得ることができる微細構造転写装置および微細構造体の製造方法を提供すること課題とする。
前記課題を解決する本発明は、微細パターンが形成されたスタンパを被転写体に接触させて、前記被転写体の表面に前記スタンパの微細パターンを転写する微細構造転写装置において、前記スタンパまたは前記被転写体の裏面から流体を噴きつけて前記スタンパまたは前記被転写体を湾曲させる流体噴出機構を有することを特徴とする。なお、スタンパの裏面とは、微細パターンが形成された面(表面)と反対側の面をいう。また、被転写体の裏面とは、スタンパが接触する面(表面)と反対側の面をいう。
また、この微細構造転写装置によれば、微細パターンが形成されたスタンパを被転写体に接触させる接触工程と、前記被転写体の表面に前記スタンパの微細パターンを転写する転写工程とを有する微細構造体の製造方法において、前記接触工程の前、および前記転写工程の後の少なくともいずれかに、前記スタンパまたは前記被転写体の裏面から流体を噴きつける工程と、前記流体を噴きつけた前記スタンパまたは前記被転写体を湾曲させる工程とを有する製造方法を提供することができる。
本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法によれば、被転写体の表面のマイクロメートルスケールのうねりをスタンパの表面にならし、かつ局所的な圧力集中による樹脂の流動の妨げを抑制することで、被転写体の表面に均一で薄いパターン形成層を有する微細構造体を得ることができる。
本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ここで参照する図面において、図1(a)は、実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、図1(b)は、昇降機構の配置を示す模式図であり、ステージの下側から見た図、図1(c)は、スタンパ保持治具およびスペーサの配置を示す模式図であり、スタンパの上側から見た図である。なお、以下の説明において、上下の方向は図1(a)の上下を基準とする。
図1(a)に示すように、微細構造転写装置A1は、スタンパ2の表面に形成された微細パターンを被転写体1の表面に転写することによって、後記する微細構造体(図3(e)参照)を製造する装置である。
微細構造転写装置A1は、昇降機構11によって上下に可動するステージ5上に被転写体1を保持する。そして、被転写体1に相対する上部にスタンパ2を配置する。スタンパ2はプレート3に保持されており、プレート3にはスタンパ2を湾曲させるために流体を吹き付ける流路P1、流路P2、および流路P3が形成されている。なお、流路P1、流路P2、および流路P3は、特許請求の範囲にいう「流体噴出機構」に相当する。
そして、被転写体1とスタンパ2とは、これらを囲い込むように形成された減圧室R内に配置されて、相互に向き合うこととなる。この減圧室Rは、排気口6に接続される図示しない真空ポンプ等の排気手段によって減圧可能となっている。つまり、前記した流体は、流路P1、流路P2、および流路P3の少なくともいずれかを介してスタンパ2の裏面に噴きつけられることとなる。ちなみに、スタンパ2の表面には、後記する微細パターンが形成されており、被転写体1側の表面には、スタンパ2の表面が接触することとなる。
被転写体1を保持するステージ5は、図1(a)および(b)に示すように、円盤形状を呈しており、その下部に設置した3つの昇降機構11で支持されている。
降機構11のそれぞれは、個別に設置したモータ(図示省略)で上下位置を制御できる機構となっている。そして、図1(a)に示すように、昇降機構11には、被転写体1とスタンパ2との接触を検知し、また被転写体1にかかった荷重を検出するために、それぞれの昇降機構11の上部にロードセル7が配置されている。このロードセル7は、特許請求の範囲にいう「検知機構」に相当する。ちなみに、このロードセル7で検出した荷重は図示しない制御機構に送信され、昇降機構11のそれぞれの上下位置の調整のためにフィードバックされる。結果として、スタンパ2と被転写体1との後記する接触角度や剥離角度を制御することが可能となる。
図1(a)および(c)に示すように、スタンパ2は、その周縁部の4箇所がスタンパ保持治具4でプレート3(透明板3a)に保持されている。このスタンパ保持治具4は、特許請求の範囲にいう「保持機構」に相当する。そして、このスタンパ保持治具4で保持されたスタンパ2とプレート3(透明板3a)との間には、スペーサSが挟み込まれている。このスペーサSは、ガラスや金属の薄片で形成されており、スタンパ2の周縁部の4箇所、具体的にはスタンパ保持治具4と対応する箇所に配置されている。
また、スタンパ2の裏面とプレート3(透明板3a)との間にはスペーサSが介在することによって、流体が流れるように間隙が形成されている。この間隙は噴出した流体によって、後記するようにスタンパ2を湾曲させたり、被転写体1の表面のうねりをならすのに十分な流体圧力がかかるように設定すれば良く、0.5μm〜1mmの間隙が適当である。そして、プレート3(透明板3a)から流路P1、流路P2、および流路P3を介して噴出した流体は、この間隙を流れて減圧室Rに入った後、排気口6から排気されるようになっている。ちなみに、前記したように、排気口6に接続された真空ポンプ等の排気手段(図示省略)による排気量を調整することで、減圧室Rの減圧度合いは調整可能となっている。なお、スタンパ2の周囲の全てをスペーサSで覆ってしまうと、流体がスタンパ2の裏面側(前記した間隙)に閉じ込められてしまい、後記するスタンパ2の湾曲度を調整することができない。なお、ここでの流体としては、例えば、空気、窒素ガス等の気体を好適に使用することができる。なお、この気体は、光硬化性樹脂の硬化を妨げることのないものが望ましい。
プレート3は、被転写体1に施される後記する光硬化性樹脂を硬化させるために、光透過性の材料で形成されている。ちなみに、本実施形態でのプレート3は、紫外光を透過する円盤形状の透明体で形成されており、4つの透明板3a,3b,3c,3dで構成されている。ここで参照する図2(a)から(d)は、プレートを構成する透明板の平面図である。
透明板3aは、図1(a)に示すように、プレート3の最も下側に配置されるものであり、スタンパ2の裏面側に面するように配置される。この透明板3aでは、図2(a)に示すように、透明板3aの中心を貫通する穴で流路P1が形成されるとともに、この流路P1を中心に流路P2、および流路P3がこの順番で透明板3aを貫通するように同心円状に形成されている。
透明板3bは、図1(a)に示すように、プレート3の下側から2番目に配置されるものである。この透明板3bでは、図2(b)に示すように、図2(a)に示す透明板3aの各流路P1,P2,P3に連絡するように透明板3bを貫通する穴で各流路P1,P2,P3が形成されている。
透明板3cは、図1(a)に示すように、プレート3の下側から3番目に配置されるものである。この透明板3cでは、図2(c)に示すように、3本の溝で各流路P1,P2,P3が形成されており、透明板3cの流路P1,P2,P3のそれぞれは、その一端が透明板3bの各流路P1,P2,P3(図2(b)参照)に連絡するとともに、その他端が透明板3cの外縁にまで延びるように形成されている。
透明板3dは、図1(a)に示すように、プレート3の下側から4番目に配置されるものである。この透明板3dは、図2(d)に示すように、前記した各流路P1,P2,P3が形成されていない円盤で形成されている。
そして、図1(a)に示すように、これらの透明板3a,3b,3c,3dが重ね合わされて形成されたプレート3では、透明板3cの外縁に臨む流路P1,P2,P3のそれぞれから流体が供給されると、透明板3aの流路P1,P2,P3のそれぞれから個別に流体が噴出するようになっている。ちなみに、透明板3cの外縁に臨む流路P1,P2,P3のそれぞれには、図示しない圧力調整機構を介して流体が供給されるようになっており、透明板3aの流路P1,P2,P3から噴出する流体の流量(噴出圧力)は、前記した圧力調整機構によって個別に調整できるようになっている。
次に、本実施形態に係る微細構造転写装置A1を使用した微細構造体の製造方法について説明する。ここで参照する図3(a)から(e)は、微細構造体の製造方法を説明するための工程図である。
まず、この製造方法では、所定のスタンパ2および被転写体1(図1(a)参照)を準備する。
スタンパ2は、前記したように、被転写体1に転写するための微細パターンを有するものである。この微細パターンを構成する凹凸をスタンパの表面に形成する方法としては、例えば、フォトリソグラフィ、集束イオンビームリソグラフィ、電子ビーム描画法、メッキ法等が挙げられる。これらの方法は、形成する微細パターンの加工精度に応じて適宜に選択することができる。ちなみに本実施形態でのスタンパ2は、被転写体1に塗布された光硬化性樹脂にこのスタンパ2を介して紫外光等の電磁波を照射する必要があることから光透過性を有するものから選択される。ただし、後記するように、光硬化性樹脂に代えて、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等のその他の被加工材料が使用される場合には、光透過性を有しないものであってもよい。
スタンパ2の材料としては、その裏面から流体を噴きつけた際に湾曲するように、その厚さに応じて可撓性を有するものであればよく、例えば、シリコン、ガラス、ニッケル、樹脂等が挙げられる。ただし、後記するように、被転写体1側を湾曲させる微細構造転写装置に使用するスタンパ2は、可撓性を有するものに限定されない。
スタンパ2の外形は、被転写体1と密着させる際の加圧方式に応じて、円形、楕円形、多角形のいずれであってもよく、このようなスタンパ2には、中心穴が加工されていてもよい。また、スタンパ2の表面には、被転写体1の光硬化性樹脂とスタンパ2との剥離を促進するために、フッ素系、シリコーン系などの離型剤を施すこともできる。なお、このようなスタンパ2は、被転写体の所定の領域に微細パターンを転写することができれば、被転写体1とその形状、表面積が異なっていてもよい。
本実施形態での被転写体1は、所定の基板上に光硬化性樹脂を施したものである。ちなみに、光硬化性樹脂が施された面側が、被転写体1の表面となる。そして、この光硬化性樹脂からなる層に微細パターンが転写されることで、この層はパターン形成層となる。
基板の材料としては、例えば、シリコン、ガラス、アルミニウム合金、樹脂等の各種材料を加工したものが挙げられる。また、基板は、その表面に金属層、樹脂層、酸化膜層等が形成された多層構造体であってもよい。ただし、後記するように、被転写体1側を湾曲させる微細構造転写装置に使用するものは、その厚さに応じて可撓性を有するものが使用される。
光硬化性樹脂としては、公知のものを好適に使用することができる。そして、この光硬化性樹脂としては、樹脂材料に感光性物質を添加したものを使用することができる。この樹脂材料としては、例えば、主成分がシクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
基板上に光硬化性樹脂を施す方法としては、ディスペンス法や、スピンコート法を使用することができる。ディスペンス法では、光硬化性樹脂が被転写体1の表面に滴下される。そして、滴下された光硬化性樹脂は、スタンパ2が被転写体1に接触することで被転写体1の表面に広がる。この際、光硬化性樹脂の滴下位置が複数の場合、滴下位置の中心間の距離は液滴の直径よりも広く設定することが望ましい。さらに、光硬化性樹脂を滴下する位置は、形成しようとする微細パターンに対応する光硬化性樹脂の広がりを予め評価しておき、この評価結果に基づいて定めるとよい。樹脂塗布量は、パターン形成層を形成するのに必要な量と同じか、または多くなるように調整される。
この製造方法では、図3(a)に示すように、スタンパ2をスタンパ保持治具4に保持させるとともに、被転写体1をステージ5上に配置する。
次に、図3(b)に示すように、プレート3の流路P1のみから流体を噴出させる。つまり、流体は、スタンパ2の裏面に噴き付けられる。この工程は、特許請求の範囲にいう「流体を噴きつける工程」に相当する。
そして、スタンパ2の中央部に噴出した流体の圧力を集中させることによって、スタンパ2が下側に凸形となるように湾曲する。この工程は、特許請求の範囲にいう「被転写体を湾曲させる工程」に相当する。
次に、この製造方法では、ステージ5を昇降機構11(図1(a)参照)で上昇させる。そして、図3(c)に示すように、スタンパ2の中央部と被転写体1の中央部が接触することで、スタンパ2から被転写体1に荷重が加えられる。このときロードセル7(図1(a)参照)は、その荷重変化を検出する。そのことによって、スタンパ2が被転写体1に接触したことが検知される。この工程は、特許請求の範囲にいう「接触工程」に相当する。
その後、この製造方法は、ステージ5を上昇させながら流路P1からの流体の噴出圧力を徐々に低減させていく。この際、3つのロードセル7(図1(a)参照)がそれぞれ個別に検出した荷重が等しくなるように、昇降機構11(図1(a)参照)の上下動が調節されながら、更にステージ5は上昇していく。
そして、この製造方法では、予め設定された荷重に達したところで、流路P1から流体を引き続き噴出させるとともに、流路P2および流路P3(図1(a)参照)から流体を更に噴出させることで被転写体1の表面のうねりをスタンパ2の表面でならす。つまり、図3(d)に示すように、被転写体1の表面とスタンパ2の表面とが平坦になって、被転写体1の全面はスタンパ2の表面に密着する。そして、このように被転写体1の全面がスタンパ2の表面に密着することによって、被転写体1の表面には、スタンパ2の微細パターンが転写される。なお、この工程は、特許請求の範囲にいう「転写工程」に相当する。ちなみに、このように被転写体1の表面とスタンパ2の表面とを密着させる際に、3つのロードセル7(図1(a)参照)がそれぞれ個別に検出した荷重が等しくなるように、昇降機構11(図1(a)参照)の上下動が微調節される。
このように昇降機構11の上下動が微調節されることによって、この製造方法では、スタンパ2と被転写体1との接触角度や剥離角度が制御されることとなる。
次に、この製造方法では、図3(d)に示すように、被転写体1をスタンパ2に密着させた状態で、プレート3の上部に配置した紫外線照射装置(図示省略)から紫外光を放射して、被転写体1の表面に塗布された光硬化性樹脂を硬化させる。光硬化性樹脂が硬化した後、この製造方法では、流路P2および流路P3からの流体の噴出を止めるとともに、流路P1からの流体の噴出量を増加させる。そして、図3(e)に示すように、ステージ5を下降させることによって、被転写体1はスタンパ2から剥離する。このとき、3つのロードセル7(図1(a)参照)がそれぞれ個別に検出した荷重が等しくなるように、昇降機構11(図1(a)参照)の上下動が微調節される。その結果、被転写体1の表面には、硬化した光硬化性樹脂によるパターン形成層が形成されることで微細構造体10が得られる。
以上のような微細構造転写装置A1および微細構造体の製造方法では、従来の転写技術(例えば、特許文献2参照)のようにスタンパの端部に治具を押し当てて機械的に湾曲させるものと異なって、スタンパ2の裏面から噴きつけられる流体によってスタンパ2が下側に凸形となるように湾曲するとともに、スタンパ2の中央部が被転写体1の表面に接触した後に、スタンパ2の中央部からその周縁に向かって徐々にスタンパ2と被転写体1とが接触していく。そして、スタンパ2と被転写体1とを密着させる際には、流路P1,P2,P3のそれぞれから噴出する流体の流量(噴出圧力)を調節することによって、被転写体1の全面にわたってスタンパ2を均等な荷重で押圧することができる。さらに、この微細構造転写装置A1では、被転写体1の表面とスタンパ2の表面とを密着させる際に、複数のロードセル7がそれぞれ個別に検出した荷重が等しくなるように、昇降機構11の上下動が微調節される。その結果、微細構造転写装置A1では、被転写体1の表面のうねりをスタンパ2の表面でならして、かつ局所的な圧力集中による樹脂の流動の妨げを抑制することで、被転写体1の表面に均一な薄い厚さのパターン形成層を形成することができる。
また、この微細構造転写装置A1および微細構造体の製造方法では、被転写体1の表面とスタンパ2の表面とを密着させる際に、複数のロードセル7がそれぞれ個別に検出した荷重が等しくなるように、昇降機構11の上下動が微調節されるので、より確実に均一な薄い厚さのパターン形成層を形成することができる。
また、この微細構造転写装置A1および微細構造体の製造方法では、プレート3が4つの透明板3a,3b,3c,3dが重ね合わされて形成されているとともに、透明板3a,3b,3c,3dのそれぞれを所定の位置でその厚み方向に貫くように流路P1,P2,P3が形成されているので、プレート3の光透過性が流路P1,P2,P3によって阻害されることが防止される。つまり、例えば、1枚の透明なプレート内に流路P1,P2,P3を形成すると、その流路P1,P2,P3の内壁面は白く曇ることとなる。その結果、この流路P1,P2,P3を横切ろうとする光は散乱することとなる。これに対して本実施形態でのプレート3では、各透明板3a〜3cを貫通するように形成されているので流路P1,P2,P3の内壁面は白く曇ることもないので、光透過性が阻害されることが防止される。
また、この微細構造転写装置A1および微細構造体の製造方法では、スタンパ2と被転写体1を接触させる際、減圧室R内でスタンパ2の表面と被転写体1表面とが減圧下または窒素等のガス雰囲気に曝されるので、光硬化性樹脂の硬化が促進される。また、減圧下に光硬化性樹脂が曝されることによって、パターン形成層に気泡が形成されることが回避される。
また、この微細構造転写装置A1および微細構造体の製造方法では、転写工程後に被転写体1からスタンパ2を剥離する際に、スタンパ2が下側に凸形となるように湾曲する。その結果、この製造方法では、スタンパ2が被転写体1の周縁からその中央部に向かって徐々に剥離されていくので、従来の転写装置(例えば、特許文献1参照)のように平坦なスタンパを被転写体からそのまま剥離するものと異なって、被転写体1の微細パターンが損傷することが確実に回避される。
なお、本実施形態は前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
前記実施形態では、被転写体1の片面のみに微細形状が転写されたが、本発明は被転写体1の両面に微細パターンを転写する微細構造転写装置および微細構造体の製造方法であってもよい。この場合、この微細構造転写装置および微細構造体の製造方法では、被転写体1を挟むように1対のスタンパ2およびプレート3、ならびに1組のスタンパ保持治具4が配置されることになる。
また、前記実施形態では、流体を噴出してスタンパ2を湾曲させたが、被転写体1の裏面に流体を噴きつけて被転写体1を湾曲させる微細構造転写装置および微細構造体の製造方法であってもよい。
また、前記実施形態では、流路P1、流路P2、および流路P3から流体を噴出する3つの独立した噴出口を設けているが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、スタンパの湾曲度を制御できる流体の噴出口の数を任意に設定したものであってもよく、例えば中心部に流体の噴出口を一つだけ設けたものであってもよい。
また、前記実施形態では、ステージ5の昇降機構11がモータで駆動されているが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、昇降位置11の微調整を行うために、ステージ5にロードセル7を介して円筒カムが配置されたものでもよく、また空気や流体圧力を動力とする昇降機構11が配置されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、スタンパ2と被転写体1との接触を検知する検知機構としてロードセル7が使用されているが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、例えば、レーザ光を用いてステージ5の高さを検出する光学式の検知機構であってもよい。
また、前記実施形態では、被転写体1の中央部とスタンパ2の中央部が接触した際に、流路P1からの流体の流量(噴出圧力)を徐々に低減させたが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、流路P1からの流体の流量(噴出圧力)を変えずにステージ5を上昇させるものであってもよい。
また、前記実施形態では、被転写体1をスタンパ2に押圧する際に、3つのロードセル7で検出される荷重が等しくなるように各昇降機構11の上下動を調整したが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、1つまたは2つのロードセル7に荷重が低くかかるように設定してもよい。この場合、被転写体1の表面にはスタンパ2によって斜めに押圧力がかかることとなる。
また、前記実施形態では、被転写体1をスタンパ2から剥離する際に、3つのロードセル7で検出される荷重が等しくなるように各昇降機構11の上下動を調整したが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、1つまたは2つのロードセル7に荷重が低くかかるように各昇降機構11の上下動を調整したものであってもよい。この場合、被転写体1の表面にはスタンパ2によって斜め方向に引っ張る力がかかることとなる。
また、前記実施形態では、スタンパ2を保持するプレート3を4つの透明板3a,3b,3c,3dで構成したが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、単数の透明板で構成してもよい。この場合、紫外光が被転写体1の表面に照射されることを妨げないよう、流路P1,P2,P3の配置に注意する必要がある。また、流路P1,P2,P3を切削で加工する際、加工面が透明となるよう研磨処理を施すことが望ましい。
また、前記実施形態では、スタンパ2とプレート3との間にスペーサSを挟みこんで間隙を形成しているが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、スペーサSがスタンパ2の裏面の一部にスパッタリング法等により形成した薄膜であってもよい。
また、前記実施形態では、光硬化性樹脂を基板上に施した被転写体1を使用したが、本発明の微細構造転写装置および微細構造体の製造方法は、基板上に熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の他の樹脂を施したもの、樹脂のみからなるもの(樹脂製シートを含む)等であってもよい。ちなみに、熱可塑性樹脂を使用する場合には、被転写体1にスタンパ2を押し付ける前に、被転写体1の温度は、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とする。そしてスタンパ2を押し付けた後、熱可塑性樹脂であれば被転写体1とスタンパ2を冷却し、熱硬化性樹脂であれば被転写体1とスタンパ2を重合温度条件にて保持することでこれらの樹脂は硬化する。そして、これらの樹脂が硬化した後に、被転写体1とスタンパ2とを剥離することで、スタンパ2の微細パターンを被転写体1側に転写することができる。
なお、このような光硬化性樹脂以外の樹脂を使用した微細構造転写装置および微細構造体の製造方法では、スタンパ2は光透過性を有しないものであってもよい。
前記実施形態で微細パターンが転写された被転写体1、つまり微細構造体は、磁気記録媒体や光記録媒体等の情報記録媒体に適用可能である。また、この被転写体は、大規模集積回路部品や、レンズ、偏光板、波長フィルタ、発光素子、光集積回路等の光学部品、免疫分析、DNA分離、細胞培養等のバイオデバイスへの適用が可能である。
次に、実施例を示しながら本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
この実施例1では、図1(a)に示す微細構造転写装置A1を使用した微細構造体の製造方法について説明する。
スタンパ2は、直径100mm、厚さ0.5mmの石英基板を使用した。スタンパ2の表面には、周知の電子線直接描画法で幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝を同心円状に形成した。
スペーサSは、スタンパ2の裏面の一部に厚さ3μmの金属薄膜をスパッタリング法で成膜することで形成した。
被転写体1は、直径50mm、厚さ0.5mmのガラス基板上に感光性物質を添加したアクリレート系樹脂を塗布して作製した。塗布した樹脂は、粘度が4mPa・sとなるように調合した。樹脂を塗布した装置は、ノズルが512(256×2列)個配列され、ピエゾ方式で樹脂を吐出する塗布ヘッドを備えるものを使用した。塗布ヘッドのノズル間隔は、列方向に70μm、列間140μmであった。各ノズルからは約5pLの樹脂が吐出されるように制御した。樹脂の滴下ピッチは、半径方向に150μm、周回方向ピッチを270μmとした。プレート3は石英板で構成した。
次に、スタンパ2がスタンパ保持治具4で取り付けられるとともに、被転写体1がステンレス製のステージ5の上に配置された。被転写体1はステージ5に設けられた真空吸着穴(図示省略)によってステージ5上に吸着固定された。
そして、プレート3の流路P1のみから窒素を噴出させることによって、スタンパ2は下側に凸形となるように湾曲した。このとき、窒素の噴出圧力は、スタンパ2の中央部とスタンパ2の周縁部との高低差が2μmとなるように調整された。
次に、この製造方法では、ステージ5を昇降機構11で上昇させた。そして、3つロードセル7のうちの1つが0.01kNの荷重を検出するまでステージ5が上昇したときに、スタンパ2と被転写体1との接触が確認された。その後、昇降機構11は、3つのロードセル7の全てが0.25kNの荷重を検出するまでさらにステージ5を上昇させた。このとき、スタンパ2の背面には、流路P1、流路P2、および流路P3のそれぞれから噴出圧力0.5MPaで窒素が噴きつけられた。その結果、被転写体1の表面のうねりがスタンパ2の表面でならされて、被転写体1の全面はスタンパ2に密着した。このことによって被転写体1の表面には、スタンパ2の微細パターンが転写された。
次に、被転写体1がスタンパ2に密着した状態で、プレート3の上部に配置した紫外線照射装置(図示省略)から紫外光が放射された。そして、被転写体1の表面の光硬化性樹脂が硬化した後に、流路P2および流路P3からの窒素の噴出を止めるとともに、流路P1からの窒素の流量を増加させながら昇降機構11でステージ5を下降させることで、スタンパ2は下側に凸形となるように湾曲しながら被転写体1から剥離した。このとき、3つのロードセル7が検出する荷重が等しくなるよう、各昇降機構11のバランスが調整された。
微細構造転写装置A1から取り出した被転写体1(微細構造体)の表面をSEMで観察したところ、被転写体1の表面には、厚さ20nmの樹脂層(パターン形成層)上にスタンパ2の表面の微細パターンに対応する幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝パターンが確認された。この実施例1で製造した微細構造体の表面の電子顕微鏡(SEM)写真を図4に示す。
(実施例2)
この実施例2では、前記した微細構造転写装置A1の変形例としての微細構造転写装置を使用した微細構造体の製造方法について説明する。ここで参照する図5(a)は、他の実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、図5(b)は、ステージの平面図、図5(c)は、プレートの平面図である。
図5(a)に示すように、微細構造転写装置A2は、図1(a)に示す微細構造転写装置A1と異なって、被転写体1の下方にスタンパ2が配置されている。そして、スタンパ2は、ステージ5にスタンパ保持治具4で取り付けられており、スタンパ2とステージ5との間には、スペーサSが挟み込まれている。
図5(b)に示すように、ステージ5には、図2(a)に示す透明板3aと同様に、流路P1、流路P2、および流路P3が形成されている。そして、図5(a)に示すように、このステージ5を下方から支持する支持台5aには、ステージ5の流路P1、流路P2、および流路P3のそれぞれに連通するように連通路P4、連通路P5、および連通路P6が形成されている。
このような支持台5aの下方には、図1(a)に示す微細構造転写装置A1のステージ5と同様に、3つのロードセル7と、3つの昇降機構11とが配置されている。
一方、プレート3には、図5(a)および(c)に示すように、リング状に形成された真空吸着溝Q1が形成されている。そして、図5(a)に示すように、このプレート3を上方から支持する支持台3fには、プレート3の真空吸着溝Q1に連通するように連通路Q2が形成されている。これらのプレート3および支持台3fは、光透過性の材料で形成されている。そして、プレート3には、被転写体1が真空吸着溝Q1によって吸着保持されることとなる。
このような微細構造転写装置A2を使用した微細構造体の製造方法では、ステージ5の流路P1のみから窒素を噴出させることによって、スタンパ2は上側に凸形となるように湾曲した。このとき、窒素の噴出圧力は、スタンパ2の中央部とスタンパ2の周縁部との高低差が2μmとなるように調整された。
次に、この製造方法では、ステージ5を昇降機構11で上昇させた。そして、3つロードセル7のうちの1つが0.01kNの荷重を検出するまでステージ5が上昇したときに、スタンパ2と被転写体1との接触が確認された。その後、昇降機構11は、3つのロードセル7の全てが0.25kNの荷重を検出するまでさらにステージ5を上昇させた。このとき、スタンパ2の背面には、流路P1、流路P2および流路P3のそれぞれから噴出圧力0.5MPaで窒素が噴きつけられた。その結果、被転写体1の表面のうねりがスタンパ2の表面でならされて、被転写体1の全面はスタンパ2に密着した。このことによって被転写体1の表面には、スタンパ2の微細パターンが転写された。
次に、被転写体1がスタンパ2に密着した状態で、プレート3および支持台3fの上部に配置した紫外線照射装置(図示省略)から紫外光が被転写体1に放射された。そして、被転写体1の表面の光硬化性樹脂が硬化した後に、流路P2および流路P3からの窒素の噴出を止めるとともに、流路P1からの窒素の流量を増加させながら昇降機構11でステージ5を下降させることで、スタンパ2は上側に凸形となるように湾曲しながら被転写体1から剥離した。このとき、3つのロードセル7が検出する荷重が等しくなるよう、各昇降機構11のバランスが調整された。
微細構造転写装置A2から取り出した被転写体1(微細構造体)の表面には、厚さ20nmの樹脂層(パターン形成層)上にスタンパ2の表面に形成した微細パターンに対応する幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝パターンが形成されていた。
(実施例3)
この実施例3では、前記した微細構造転写装置A1の変形例としての微細構造転写装置を使用した微細構造体の製造方法について説明する。ここで参照する図6(a)は、他の実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、図6(b)は、プレートの平面図である。
図6(a)に示すように、微細構造転写装置A3は、図5(a)に示す微細構造転写装置A2と異なって、スタンパ2の下方に被転写体1が配置されている。そして、スタンパ2は、プレート3にスタンパ保持治具4で取り付けられており、スタンパ2とプレート3との間には、スペーサSが挟み込まれている。ちなみに、このスタンパ2は、光透過性を有するものが使用されている。
図6(b)に示すように、プレート3には、その中心を貫く穴からなる流路P7が形成されている。そして、図6(a)に示すように、このプレート3を上方から支持する支持台3fには、プレート3の流路P7に連通するように連通路P8が形成されている。
一方、被転写体1が配置されるステージ5およびこのステージ5を下方から支持する支持台5aには、図5(a)に示す微細構造転写装置A2のステージ5およびこのステージ5と同様の、流路P1、流路P2、流路P3、連通路P4、連通路P5、および連通路P6が形成されているとともに、支持台5aの下方には、3つのロードセル7と、3つの昇降機構11とが配置されている。
このような微細構造転写装置A3を使用した微細構造体の製造方法では、プレート3の流路P7から窒素を噴出させることによって、スタンパ2は下側に凸形となるように湾曲した。このとき、窒素の噴出圧力は、スタンパ2の中央部とスタンパ2の周縁部との高低差が2μmとなるように調整された。
次に、この製造方法では、ステージ5を昇降機構11で上昇させた。そして、3つロードセル7のうちの1つが0.01kNの荷重を検出するまでステージ5が上昇したときに、スタンパ2と被転写体1との接触が確認された。その後、昇降機構11は、3つのロードセル7の全てが0.25kNの荷重を検出するまでさらにステージ5を上昇させた。このとき、被転写体1の背面には、流路P1、流路P2およびP3のそれぞれから噴出圧力0.5MPaで窒素が噴きつけられた。その結果、被転写体1の表面のうねりがスタンパ2の表面でならされて、被転写体1の全面はスタンパ2に密着した。このとき、スタンパ2の背面への流路P7からの窒素の噴出圧力は0.1MPaに設定された。このことによって被転写体1の表面には、スタンパ2の微細パターンが転写された。なお、微細構造転写装置A3は、被転写体1を流路P1、流路P2およびP3のそれぞれから噴出される窒素でスタンパ2側に押圧することができるので、被転写体1をステージ5に対して非接触でスタンパ2側に押圧することができる。
次に、被転写体1がスタンパ2に密着した状態で、プレート3および支持台3fの上部に配置した紫外線照射装置(図示省略)から紫外光が被転写体1に放射された。そして、この製造方法では、被転写体1の表面の光硬化性樹脂が硬化した後に、ステージ5の流路P1、流路P2、および流路P3からの窒素の噴出を止めるとともに、プレート3の流路P7からの窒素の噴出圧力が0.9MPaに設定された。そして、昇降機構11でステージ5を下降させることで、スタンパ2は下側に凸形となるように湾曲しながら被転写体1から剥離した。このとき、3つのロードセル7が検出する荷重が等しくなるよう、各昇降機構11のバランスが調整された。
微細構造転写装置A3から取り出した被転写体1(微細構造体)の表面には、厚さ20nmの樹脂層(パターン形成層)上にスタンパ2の表面に形成した微細パターンに対応する幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝パターンが形成されていた。
(実施例4)
この実施例4では、実施例1の微細構造転写装置A1(図1(a)参照)を使用して大容量記磁気録媒体(ディスクリートトラックメディア)用の微細パターンが転写されたものを作製した。
ここでは、被転写体1として直径65mm、厚さ0.631mm、中心穴径20mmの磁気記録媒体用のガラス基板が使用された。
スタンパ2には、直径120mm、厚さ1.0mmの石英基板が使用された。そして、このスタンパ2には、周知の電子線直接描画法で幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝が同心円状に形成された。このとき、同心円状の溝の中心軸が、被転写体1の中心穴の中心軸と一致するように配置された。
ガラス基板の表面には、インクジェットを用いて樹脂が滴下された。樹脂は、感光性物質が添加され、粘度が4mPa・sになるよう調合された。樹脂は、ノズルが512(256×2列)個配列され、ピエゾ方式で樹脂を吐出する塗布ヘッドで塗布された。塗布ヘッドのノズル間隔は、列方向に70μm、列間140μmである。各ノズルからは約5pLの樹脂が吐出されるように制御された。樹脂の滴下ピッチは、半径方向に150μm、周回方向ピッチを270μmとした。
実施例1と同じ方法で、ガラス基板の表面に、スタンパ2の表面に形成した微細パターンに対応する、幅50nm、深さ80nm、ピッチ100nmの溝パターンを有する被転写体(微細構造体)が作製された。
(実施例5)
この実施例5では、前記した微細構造体の製造方法を応用したディスクリートトラックメディアの製造方法について説明する。ここで参照する図面において、図7(a)から(d)は、ディスクリートトラックメディアの製造工程の説明図である。
まず、図7(a)に示すように、実施例4で使用したものと同様のガラス基板22上に、スタンパ2の表面形状が転写された光硬化性樹脂からなるパターン形成層21を有する微細構造体10が準備された。
次に、パターン形成層21をマスクとして、周知のドライエッチング法でガラス基板22の表面が加工された。その結果、図7(b)に示すように、ガラス基板22の表面には、パターン形成層21のパターンに対応する凹凸が削り出された。なお、ここでのドライエッチングにはフッ素系ガスが用いられた。また、ドライエッチングは、パターン形成層21の薄層部分を酸素プラズマエッチングで除去した後に、フッ素系ガスで露出したガラス基板22をエッチングするように行ってもよい。
次に、図7(c)に示すように、凹凸が形成されたガラス基板22には、プリコート層、磁区制御層、軟磁性下地層、中間層、垂直記録層、および保護層からなる磁気記録媒体形成層23がDCマグネトロンスパッタリング法(例えば、特開2005−038596号公報参照)により形成された。なお、ここでの磁区制御層は非磁性層および反強磁性層で形成されている。
次に、図7(d)に示すように、磁気記録媒体形成層23上には、非磁性体27が付与されることで、ガラス基板22の表面は平坦化された。その結果、面記録密度200Gb・psi相当のディスクリートトラックメディアM1が得られた。
(実施例6)
この実施例6では、前記した微細構造体の製造方法を応用したディスクリートトラックメディアの製造方法について説明する。ここで参照する図面において、図8(a)から(e)は、ディスクリートトラックメディアの製造工程の説明図である。
本実施例では、図8(a)に示すように、実施例5と同様のガラス基板22上に、軟磁性下地層25が形成された。次に、図8(b)に示すように、軟磁性下地層25上に、実施例1と同様にして、スタンパ2の微細パターンを転写したパターン形成層21を形成することで微細構造体10を得た。
次に、パターン形成層21をマスクとして、周知のドライエッチング法で軟磁性下地層25の表面が加工された。その結果、図8(c)に示すように、軟磁性下地層25の表面には、パターン形成層21のパターンに対応する凹凸が削り出された。なお、ここでのドライエッチングにはフッ素系ガスが用いられた。
次に、図8(d)に示すように、凹凸が形成された軟磁性下地層25の表面には、プリコート層、磁区制御層、軟磁性下地層、中間層、垂直記録層、および保護層からなる磁気記録媒体形成層23がDCマグネトロンスパッタリング法(例えば、特開2005−038596号公報参照)により形成された。なお、ここでの磁区制御層は非磁性層および反強磁性層で形成されている。
次に、図8(e)に示すように、磁気記録媒体形成層23上には、非磁性体27が付与されることで、軟磁性下地層25の表面は平坦化された。その結果、面記録密度200Gb・psi相当のディスクリートトラックメディアM2が得られた。
(実施例7)
この実施例7では、前記した微細構造体の製造方法を応用したディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造方法について説明する。ここで参照する図面において、図9(a)から(e)は、ディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造工程の説明図である。
図9(a)に示すように、ガラス基板22の表面に、予めノボラック系の樹脂材料が塗布されて平坦層26が形成された。この平坦層26は、スピンコート法や平板で樹脂を押し当てる方法が挙げられる。次に、図9(b)に示すように、平坦層26上にパターン形成層21を形成することによって微細構造体10が得られた。このパターン形成層21は、平坦層26上にシリコンを含有させた樹脂材料を塗布し、前記した微細構造体の製造方法によって形成されたものである。
そして、図9(c)に示すように、パターン形成層21の薄層部分が、フッ素系ガスを使用したドライエッチングで除去された。次に、図9(d)に示すように、残されたパターン形成層21部分をマスクとして酸素プラズマエッチングで平坦層26が除去された。そして、フッ素系ガスでガラス基板22の表面をエッチングし、残されたパターン形成層21を取り除くことで、図9(e)に示すように、面記録密度200Gb・psi相当のディスクリートトラックメディアに使用されるディスク基板M3が得られた。
(実施例8)
この実施例8では、前記した微細構造体の製造方法を応用したディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造方法について説明する。ここで参照する図面において、図10(a)から(e)は、ディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造工程の説明図である。
図10(a)に示すように、ガラス基板22の表面に感光性物質を添加したアクリレート系樹脂を塗布するとともに、前記した微細構造体の製造方法を使用してガラス基板22上にパターン形成層21を形成することで微細構造体10が得られた。本実施例では、形成しようとするパターンと凹凸が反転した凹凸を有するパターンをガラス基板22上に形成した。次に、図10(b)に示すように、パターン形成層21の表面には、シリコンおよび感光性物質を含む樹脂材料が塗布されて、平坦層26が形成された。平坦層26の形成方法としては、スピンコート法や平板で樹脂を押し当てる方法が挙げられる。そして、図10(c)に示すように、平坦層26の表面がフッ素系ガスでエッチングされると、パターン形成層21の最上面が露出する。次いで、図10(d)に示すように、残った平坦層26をマスクとして、パターン形成層21が酸素プラズマエッチングで除去されて、ガラス基板22の表面が露出する。そして、図10(e)に示すように、露出したガラス基板22の表面がフッ素系ガスでエッチングされることで、面記録密度200Gb・psi相当のディスクリートトラックメディアに使用されるディスク基板M4が得られた。
(実施例9)
この実施例9では、前記した微細構造体の製造方法を応用して製造した光情報処理装置について説明する。
本実施例では入射光の進行方向が変わる光デバイスを光多重通信系の光情報処理装置に適用した一例を述べる。図11は、光デバイスの基本部品としての光回路の概略構成図である。図12は、光回路の導波路の構造を示す模式図である。
図11に示すように、光回路30は縦(V)30mm、横(W)5mm、厚さ1mmの窒化アルミニウム製の基板31上に形成した。光回路30は、インジウムリン系の半導体レーザとドライバ回路からなる複数の発信ユニット32、導波路33,33a、光コネクタ34,34aから構成されている。なお、複数の半導体レーザのそれぞれの発信波長は、2〜50nmずつ異なるように設定されている。
この光回路30では、発信ユニット32から入力された光信号が導波路33a、および導波路33を経由して、光コネクタ34aから光コネクタ34に送信される。この場合、光信号は、各導波路33aから合波される。
図12に示すように、導波路33の内部には、複数の柱状微細突起35が立設されている。そして、発信ユニット32と導波路33とのアライメント誤差を許容できるように、導波路33aの入力部の幅(V)は20μmで、平断面視でラッパ状になっている。このラッパ部分の内部には、柱状微細突起35のない領域が入力部側の幅(W)から徐々に狭くなるようにパターニングされた柱状微細突起群が形成されており、柱状微細突起35のない領域において信号光が通過する構造としている。そして、導波路33を形成するストレート部分の中央部には、柱状微細突起35が1列分だけ除去された柱状微細突起群が形成されている。これにより、フォトニックバンドギャップのない領域(V)が形成され、信号光がラッパ状に広がった領域から幅1μmのフォトニックバンドギャップのない領域(V)に導かれる構造になっている。なお、柱状微細突起35間の間隔(ピッチ)は0.5μmに設定されている。なお、図12では、簡略化し、実際の本数よりも柱状微細突起35を少なく示している。
前記した微細構造体の製造方法は、導波路33,33a、および光コネクタ34aに適用されている。つまり、基板31とスタンパ2(図1等参照)との相対位置の合わせ込みは、前記した微細構造体の製造方法が使用されている。この製造方法は、発信ユニット32内に柱状微細突起35を形成する際に、そして所定の柱状微細突起35を所定の発信ユニット32に形成する際に適用される。ちなみに光コネクタ34aの構造は、図12の導波路33aの左右を反対にした構造となっており、光コネクタ34aにおける柱状微細突起35の配置は、図12の柱状微細突起35と左右逆向きに配置されている。
ここで、柱状微細突起35の相当直径(直径あるいは一辺)は、半導体レーザ等に用いる光源の波長との関係から、10nmから10μmの間で任意に設定することができる。また、柱状微細突起35の高さは、50nmから10μmが好ましい。また、柱状微細突起35の距離(ピッチ)は、用いる信号波長の約半分に設定される。
このような光回路30は、複数の異なる波長の信号光を重ね合わせて出力できるが、光の進行方向を変更できるために、光回路30の幅(W)が5mmと非常に短くできる。そのため、光デバイスを小型化することができる。また、このような微細構造体の製造方法によれば、スタンパ2(図1等参照)からの転写によって柱状微細突起35を形成できるために、光回路30の製造コストを下げることができる。なお、本実施例では、入力光を重ね合わせる光デバイスに適用した例を示したが、本発明は光の経路を制御する全ての光デバイスに有用である。
(実施例10)
この実施例10では、前記した微細構造体の製造方法を応用した多層配線基板の製造方法について説明する。図13の(a)から(l)は、多層配線基板の製造方法の工程説明図である。 図13(a)に示すように、シリコン酸化膜62と銅配線63とで構成された多層配線基板61の表面にレジスト52が形成された後に、スタンパ(図示省略)によるパターン転写が行われる。パターン転写が行われる前に、スタンパ2と基板との相対位置合せを行い、基板上の所望の位置に所望の配線パターンを転写する。
次に、多層配線基板61の露出領域53がCF/Hガスによってドライエッチングされると、図13(b)に示すように、多層配線基板61の表面の露出領域53が溝形状に加工される。次に、レジスト52がRIEによりレジストエッチングされる。そして、段差の低い部分のレジストが除去されるまでレジストエッチングが行われると、図13(c)に示すように、レジスト52の周囲で多層配線基板61の露出領域53が拡大する。この状態から、さらに露出領域53のドライエッチングが行われることによって、図13(d)に示すように、先に形成した溝の深さが銅配線63に到達することとなる。
次に、レジスト52を除去することで、図13(e)に示すように、表面に溝形状を有する多層配線基板61が得られる。そして、多層配線基板61の表面には、金属膜(図示せず)が形成された後に、電解メッキが施されて、図13(f)に示すように、金属メッキ膜64が形成される。その後、多層配線基板61のシリコン酸化膜62が露出するまで金属メッキ膜64の研磨が行われる。その結果、図13(g)に示すように、金属メッキ膜64からなる金属配線を表面に有する多層配線基板61が得られる。
ここで、多層配線基板61を作製するための別な工程を説明する。
図13(a)で示した状態から露出領域53のドライエッチングを行う際に、図13(h)に示すように、多層配線基板61の内部の銅配線63に到達するまでエッチングが行われる。次に、レジスト52をRIEによりエッチングされて、図13(i)に示すように、段差の低いレジスト52部分が除去される。そして、図13(j)に示すように、多層配線基板61の表面には、スパッタによる金属膜65が形成される。次いで、レジスト52がリフトオフで除去されることで、図13(k)に示すように、多層配線基板61の表面に部分的に金属膜65が残った構造が得られる。次に、残った金属膜65に無電解メッキが施されることによって、図13(l)に示すように、多層配線基板61に金属膜65からなる金属配線を表面に有する多層配線基板61が得られる。このように本発明を多層配線基板61の製造に適用することで、高い寸法精度を持つ金属配線を形成することができる。
(a)は、実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、(b)は、昇降機構の配置を示す模式図であり、ステージの下側から見た図、(c)は、スタンパ保持治具およびスペーサの配置を示す模式図であり、スタンパの上側から見た図である。 (a)から(d)は、プレートを構成する透明板の平面図である。 (a)から(e)は、微細構造体の製造方法を説明するための工程図である。 実施例1で製造した微細構造体の表面の電子顕微鏡(SEM)写真である。 (a)は、実施例2で使用した他の実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、(b)は、ステージの平面図、(c)は、プレートの平面図である。 (a)は、実施例3で使用した他の実施形態に係る微細構造転写装置の構成説明図、(b)は、プレートの平面図である。 (a)から(d)は、ディスクリートトラックメディアの製造工程の説明図である。 (a)から(e)は、ディスクリートトラックメディアの製造工程の説明図である。 (a)から(e)は、ディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造工程の説明図である。 (a)から(e)は、ディスクリートトラックメディア用ディスク基板の製造工程の説明図である。 光デバイスの基本部品としての光回路の概略構成図である。 光回路の導波路の構造を示す模式図である。 (a)から(l)は、多層配線基板の製造方法の工程説明図である。
符号の説明
1 被転写体
2 スタンパ
4 スタンパ保持治具(保持機構)
7 ロードセル(検知機構)
10 微細構造体
A1 微細構造転写装置
A2 微細構造転写装置
A3 微細構造転写装置
P1 流路(流体噴出機構)
P2 流路(流体噴出機構)
P3 流路(流体噴出機構)
P7 流路(流体噴出機構)

Claims (7)

  1. 微細パターンが形成されたスタンパを被転写体に接触させて、前記被転写体の表面に前記スタンパの微細パターンを転写する微細構造転写装置において、
    前記スタンパまたは前記被転写体の裏面から流体を噴きつけて前記スタンパまたは前記被転写体を湾曲させる流体噴出機構を有することを特徴とする微細構造転写装置。
  2. 前記スタンパの表面と前記被転写体の表面とが接触する前は、前記スタンパまたは前記被転写体が湾曲しており、密着時には前記被転写体の表面と前記スタンパの表面とが平坦になることを特徴とする請求項1に記載の微細構造転写装置。
  3. 湾曲させる前記スタンパ、または湾曲させる前記被転写体の裏面には、当該スタンパまたは当該被転写体を設置するプレートが配置されており、当該スタンパまたは当該被転写体と前記プレートとの間の少なくとも一部に間隙を設けて保持する保持機構を更に有することを特徴とする請求項1に記載の微細構造転写装置。
  4. 前記スタンパと前記被転写体との接触を検知する検知機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の微細構造転写装置。
  5. 前記検知機構は、前記スタンパまたは前記被転写体にかかる荷重変化によって前記スタンパと前記被転写体との接触を検知することを特徴とする請求項4に記載の微細構造転写装置。
  6. 微細パターンが形成されたスタンパを被転写体に接触させる接触工程と、
    前記被転写体の表面に前記スタンパの微細パターンを転写する転写工程と、
    を有する微細構造体の製造方法において、
    前記接触工程の前に、
    前記スタンパまたは前記被転写体の裏面から流体を噴きつける工程と、
    前記流体を噴きつけた前記スタンパまたは前記被転写体を湾曲させる工程と、
    を有することを特徴とする微細構造体の製造方法。
  7. 微細パターンが形成されたスタンパを被転写体に接触させる接触工程と、
    前記被転写体の表面に前記スタンパの微細パターンを転写する転写工程と、
    を有する微細構造体の製造方法において、
    前記転写工程の後に、
    前記スタンパまたは前記被転写体の裏面から流体を噴きつける工程と、
    前記流体を噴きつけた前記スタンパまたは前記被転写体を湾曲させる工程と、
    を有することを特徴とする微細構造体の製造方法。
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