JP2008226663A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム効率を低下させることなく、第1の燃焼器から排出される余剰分の水素ガスを確実に処理できる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】炭素および水素を含有する有機化合物からなる燃料と水とを反応させ、水素含有ガスに変換する改質器と、改質器で得られた水素含有ガスと酸素含有ガスとを反応させて発電する第1の燃料電池と、第1の燃料電池の燃料極から排出される排出ガス中の水素を燃焼させ、改質器へ熱を供給する第1の燃焼器と、第1の燃焼器へ酸素含有ガスを供給し、酸素含有ガスの流量に応じて改質器の温度を制御する第1の酸素含有ガス供給手段と、第1の燃焼器の下流に設けられ、第1の燃焼器から排出される水素含有ガスと酸素含有ガスとを反応させて発電する第2の燃料電池と、第2の燃料電池の下流に設けられた第2の燃焼器とを有する燃料電池システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は燃料電池システムに関する。
近年、パーソナルコンピューターや携帯電話などの電子機器の小型化は目覚しいものがある。これら電子機器の小型化とともに、電源として燃料電池を使用することが試みられている。燃料電池は燃料と酸化剤を供給するのみで発電することができ、燃料のみを交換すれば連続して発電できるという利点を有するため、小型電子機器の電源として極めて有効である。このような燃料電池に関しては、メタノールをアノードに直接供給することで発電する直接型メタノール燃料電池や、有機燃料を改質器により水素ガスに改質してその水素ガスを固体高分子型燃料電池のアノードに供給することにより発電する燃料改質型燃料電池などが提案されている。例えばノートパソコンなどのような小型の電子機器類に燃料改質型の燃料電池システムを適用する場合、小型化を図るとともに、熱に弱い部品やオペレータを保護するために燃料電池や改質器の発熱による熱が過度に電子機器や外部へ伝達されないようにする必要がある。そのために、燃料電池や改質器を断熱容器内に内包することが行われており、断熱容器として真空断熱容器が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
また、燃料電池による発電に使用されなかった余剰分の水素を触媒燃焼などにより燃焼させ、改質器に熱を供給する燃料電池システムが多く提案されている。この場合、燃料電池での水素の利用率が低いと、触媒燃焼器へ導入される余剰水素が多くなり、燃焼熱の供給を受けた改質器が運転温度以上になるという問題がある。そのため、燃料電池スタックから排出されるガス成分と流量を検出して、触媒燃焼器へ供給する空気量を制御することにより燃焼触媒温度を許容温度に保つシステムが提案されている(例えば特許文献3)。
特開2001−89104号公報 特開2003−327405号公報 特開2002−316801号公報
特許文献3に開示されているシステムでは、改質器の温度が上昇した場合に、触媒燃焼器へ導入する空気量を制御することにより、燃料電池アノードオフガス中の水素を不完全燃焼させて改質器温度を許容温度に保つようにしている。しかし、触媒燃焼器での不完全燃焼に伴って排出される余剰分の水素ガスの処理に関しては考慮されていない。また、触媒燃焼器の触媒の劣化や、触媒燃焼器のポンプの故障などによって、水素が処理されずに環境中に排出されることも考えられる。水素が環境中に放出されると火災や爆発の危険が生じる。また最近では、水素がオゾン層の破壊をもたらすことも懸念されている。このため、燃焼器から排出される余剰分の水素ガスを確実に処理し、システム効率を低下させないことが要求される。
本発明の目的は、空気量を調整することにより燃焼器の温度を制御し、かつシステム効率を低下させることなく燃焼器から排出される余剰分の水素ガスを確実に処理できる燃料電池システムを提供することにある。
本発明の一態様に係る燃料電池システムは、
炭素および水素を含有する有機化合物からなる燃料と水とを反応させ、水素含有ガスに変換する改質器と、
前記改質器で得られた水素含有ガスと酸素含有ガスとを電気化学的に反応させることによって発電する第1の燃料電池と、
前記第1の燃料電池の燃料極から排出される排出ガス中に残留する水素を燃焼させ、前記改質器へ熱を供給する第1の燃焼器と、
前記第1の燃焼器へ酸素含有ガスを供給し、前記酸素含有ガスの流量に応じて前記改質器の温度を制御する第1の酸素含有ガス供給手段と、
前記第1の燃焼器の下流に設けられ、前記第1の燃焼器から排出される残留水素含有ガスと酸素含有ガスとを電気化学的に反応させることによって発電する第2の燃料電池と、
前記第2の燃料電池の下流に設けられた第2の燃焼器と
を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、第1の燃焼器で不完全燃焼したときにのみ、余剰分の水素を第2の燃焼器により燃焼させる燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
(第1の実施形態)
図1に、第1の実施形態に係る燃料改質システムを適用した燃料電池システムの概略構成図を示す。
図1に示すように、容器1および流量調節器2を含む燃料系と、第1の燃料電池20との間に、燃料改質システムを収容した真空断熱容器30が設けられている。燃料改質システムは、気化器4、改質器3、COシフト器5、CO除去器6、第1の燃焼器7を含む。
容器1は、炭素および水素を含有する有機化合物からなる燃料と水とを収容している。容器1としては、例えば燃料改質システムに着脱可能な圧力容器を用いることができる。容器1を樹脂のような透明材料で構成すると、内容量が目視により確認できるため好ましい。有機化合物としては、ジメチルエーテル(DME)、ブタン、液化天然ガス(LNG)、メタノールなどが用いられる。例えば、ジメチルエーテル(DME)は、飽和蒸気圧が大気圧より高く、常温で約6気圧である。ジメチルエーテルと水とを水蒸気改質に適した1:3から1:5のモル比で混合した液体は、飽和蒸気圧が常温で約4気圧程度である。このため、ジメチルエーテルと水とを密封した容器1には、約4気圧ほどの飽和蒸気圧が常に作用している。容器1には、燃料および水の流量を調節する流量調節器2が接続されている。流量調節器2を制御することにより、容器1から燃料および水が加圧されて一定量流出する。
このように、燃料の飽和蒸気圧を利用して燃料および水を改質器に送給する構成になっているので、水を送給するためのポンプを省略することができ、かつ燃料と水の安定供給が可能であり、システムの全体的構成の簡素化して小型化を図ることができる。したがって、ポータブル電源のほか、ノート型パソコンといった携帯用や小型の電子機器に用いる電源としてきわめて有効である。
真空断熱容器30内の気化器4および改質器3について説明する。気化器4は配管などにより流量調節器2に接続されている。改質器3は配管などにより気化器4に接続されている。流量調節器2からの燃料および水は、配管を介して気化器4へ導入され、気化器4で加熱されて気化される。気化器4から改質器3へ送られた燃料および水と燃料は、水素を含有する気体(改質ガス)に改質される。改質器3の内部には気化した燃料が通過するサーペンタイン形状や平行流路形状の流路が設けられている。流路の内壁面には気化した燃料の改質ガスへの改質反応を促進するための改質触媒が設けられている。
燃料がジメチルエーテルを含む場合は、改質触媒としては、Pd/ZnOとγ−アルミナとの混合物、白金−アルミナ系触媒(Pt/Al23)などを用いることができる。このような改質触媒は、(1)式に示すジメチルエーテルの水蒸気改質反応を促進する。白金−アルミナ系触媒は、Pt担持量が0.25wt%以上1.0wt%以下であることが好ましい。
CH3OCH3+3H2O→6H2+2CO2 (1)。
この場合、化学量論の観点からジメチルエーテルと水の流量比(モル比)を1:3にすることが望ましいように見える。しかし、燃料電池システムでは、流量比が1:3に近いと一酸化炭素の生成量が増大してしまう。一方、水を余剰に用いても後述するシフト反応や発電に用いることができる。このため、ジメチルエーテルと水の流量比を1:3.5以上にすることが好ましい。ただし、水の流量が多すぎると気化器4において燃料を加熱・気化する際のエネルギーが増大するため、両者の混合比は1:5.0以下が好ましく、1:4.0以下がより好ましい。
燃料としてメタノールを用いる場合、改質触媒としては、Cu/ZnO/γ−アルミナ、Pd/ZnO、白金−アルミナ系触媒(Pt/Al23)などを用いることができる。このような改質触媒は、(2)式に示すメタノールの水蒸気改質反応を促進する。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 (2)。
改質器3の耐食性を向上させたい場合は、貴金属を用いることが効果的である。改質触媒の効率的な温度範囲は200〜400℃である。したがって、改質触媒の表面温度が200〜400℃となるように、改質器3を温度制御することが好ましい。
改質器3の構造について説明する。改質器3を構成する反応容器の少なくとも一部は、熱伝導率の高い材質で形成することが望ましい。これは、第1の燃焼器7の内部で発生する燃焼熱を、改質器3の内部へ効率よく伝達するためである。熱伝導率の高い材質の例として、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、または銅合金が挙げられる。また、熱伝導度はアルミニウム、銅、アルミニウム合金、または銅合金より低いが、耐食性に優れたステンレス合金を用いることもできる。反応容器は、一般的な機械加工方法や成型方法を用いて形成することができる。機械加工方法としては、例えば放電加工、フライス加工などを用いることができる。成型方法としては、例えば鍛造加工や鋳造加工などを用いることができる。さらに、例えば鋳造加工により入口配管、出口配管が設けられていない反応容器を成型し、ドリル加工などの機械加工方法により貫通孔を設けた後に、管状部材を溶接するなど、機械加工方法と成型方法を組み合わせて用いることもできる。
なお、ここでは改質器3を例にとって説明したが、後述するCOシフト器5、CO除去器6、第1の燃焼器7および第2の燃焼器8についても、触媒の種類や反応速度に応じて流路の幅や長さが異なるが、その他の構造については改質器3と同様であるので、構造についての説明は簡略化する。
改質器3にはCOシフト器5を設けることが出来る。
COシフト器5について説明する。COシフト器5は供給路10を介して改質器3に接続されている。改質器3からの改質ガスには、水素のほかに副生物として二酸化炭素や一酸化炭素が含まれる。一酸化炭素は燃料電池セルのアノード触媒を劣化させ、燃料電池システムの発電性能を低下させる原因となる。このため、COシフト器5で一酸化炭素を二酸化炭素と水素へシフト反応させ、CO濃度を低減するとともに水素生成量の増加を図る。COシフト器5の内部には、改質ガスが通過する流路が設けられており、流路の内壁面には改質ガスに含まれる一酸化炭素のシフト反応を促進するシフト触媒が設けられている。COシフト器5内部の改質ガスが通過する流路は、改質器3と同様に、サーペンタイン形状や平行流路形状になっている。流路の内壁面に設けられるシフト触媒は、(3)式に示すシフト反応を促進する。
CO+H2O→H2+CO2 (3)。
シフト触媒には、たとえばPtを含む貴金属が担持された固体塩基が用いられる。Ptの代わりにPd、Ruのいずれかを用いてもよい。固体塩基には、たとえばCe、Reが担持されたアルミナを用いられる。Ce、Reが担持されたアルミナの代わりに、K、Mg、Ca、Laのいずれかが担持されたアルミナを用いてもよい。シフト触媒のほかにCu/ZnO系の公知の触媒を用いてもよい。COシフト器5の耐食性を向上させたい場合は、Pt、Pd、Ruを含む貴金属が担持された触媒を用いることが好ましい。シフト触媒の効率的な温度範囲は200〜400℃である。したがって、シフト触媒の表面温度が200〜300℃となるように、COシフト器5を温度制御することが好ましい。
CO除去器6について説明する。CO除去器6は供給路11を介してCOシフト器5に接続されている。COシフト器5でシフト反応を受け、CO除去器6に送られた改質ガスには、未だ1%から2%程度の一酸化炭素が含まれている。上述したように、COは燃料電池システムの発電性能を低下させる原因となる。このため、第1の燃料電池セル20へ水素を含む気体を供給する前に、CO除去器6で一酸化炭素を濃度100ppm以下になるまで除去する。CO除去器6の内部には、改質ガスが通過する流路が設けられており、流路の内壁面には例えば一酸化炭素のメタン化反応を促進するメタネーション触媒が設けられている。CO除去器6内部の改質ガスが通過する流路は、改質器3またはCOシフト器5と同様に、サーペンタイン形状や平行流路形状になっている。流路の内壁面に設けられるメタネーション触媒は、(4)に示すメタネーション反応を促進し、一酸化炭素を100ppm以下に低下させる。
CO+3H2→CH4+H2O (4)。
メタネーション触媒には、Ru/Al23、Ru/ゼオライト、またはRu/Al23、Ru/ゼオライトを主成分とし、Mg、Ca、K、La、Ce、Reから選ばれる少なくとも1種の元素が担持された触媒を用いることが好ましい。
断熱容器30について説明する。断熱容器30は、真空の中空部を囲む内壁と外壁により一つの面に開口部を有する偏平形状に形成されている。断熱容器30の内部には上述した各部材が収納され、その開口部には断熱部材31が設けられている。断熱部材31は、例えば、ミネラルウール;セラミックファイバー;ケイ酸カルシウム;真空断熱材(例えば、セラミックファイバーあるいはケイ酸カルシウムの層の両面にAl層を積層したもの);発泡ウレタン;タイル;硬質ウレタンフォーム;無機質ファイバーで補強したセラッミクス粉末で、0.1μm以下の非閉鎖のセル構造物(例えば、日本マイクロサーム株式会社製の商品名マイクロサーム)などから形成される。特に、無機質ファイバーで補強したセラッミクス粉末で、0.1μm以下の非閉鎖のセル構造物を用いると、150℃の高温でも十分な耐熱性を得ることができる。なお、断熱容器30は偏平形状に限らず、正方形状や円筒形状にしてもよい。
第1の燃料電池20について説明する。第1の燃料電池20は、高分子電解質膜21aと、高分子電解質膜21aの一方の面に形成された燃料極(アノード極)21bと、高分子電解質膜21aの他方の面に形成された酸化剤極21c(カソード極)とを備えている。第1の燃料電池20の燃料極21bは、断熱部材31を貫通する改質ガス取り出し管12を介してCO除去器6に接続されている。第1の燃料電池20は、改質ガス中の水素と大気中の酸素とを反応させて発電を行う。第1の燃料電池20には、酸化剤極(カソード極)21cへ空気を送る空気供給手段(送気ファン)40が接続されている。
高分子電解質膜21aとしては、たとえばスルホン酸基またはカルボン酸基などの陽イオン交換基を有するフルオロカーボン重合体、例えばNafion(Du Pont社の登録商標)などからなるプロトン導電性を有する膜が用いられる。この多孔質シートに、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体や、その重合体で被覆された微粒子を含有させてもよい。燃料極21bおよび酸化剤極21cとしては、たとえばPtが担持されたカーボンブラック粉末をポリ四弗化エチレン(PTFE)などの撥水性樹脂結着材で保持させた多孔質シートが用いられる。
燃料極21bに供給された水素は、下記(5)式に示すように反応する。
2→2H++2e- (5)。
酸化剤極21cに供給された酸素は、下記(6)式に示すように反応する。
1/2O2+2H++2e-→H2O (6)。
また、その他の高分子電解質膜として、リン酸をドープした、ポリベンゾイミダゾール多孔質膜(PBI)を用いることが出来る。
第1の燃焼器7について説明する。第1の燃焼器7は改質器3を加熱するために設けられている。第1の燃焼器7は、断熱部材31を貫通する取り入れ管13を介して第1の燃料電池20の燃料極に接続されている。第1の燃焼器7には、第1の燃料電池20の燃料極から排出される排出ガス(アノードオフガス)が供給される。第1の燃料電池20では水素と酸素が反応して水が生成するが、その排出ガスには未反応の残留水素が含まれている。第1の燃焼器7はこの未反応の残留水素を大気中の酸素を用いて燃焼させ、発生する燃焼熱を利用して、気化器4、改質器3、COシフト器5およびCO除去器6を加熱する。気化器4、改質器3、COシフト器5、CO除去器6および第1の燃焼器7を真空断熱容器30に収容しているのは、加熱の効率、温度の均一化および周囲の耐熱性の低い部品(電子回路など)の保護のためである。第1の燃焼器7には、燃焼ガスを外部に放出するための排出管14が接続され、断熱部材31を貫通して外部に引き出されている。
第1の燃焼器7の内部には、サーペンタイン形状や平行流路形状の流路が設けられている。流路の内壁面には、例えばPtまたはPd、もしくはPtおよびPdなどの貴金属が担持されたアルミナなどの燃焼触媒が設けられている。燃焼触媒に貴金属を用いるのは、燃料電池の停止時に、付帯設備なしに燃焼触媒の酸化、劣化を防止するためである。第1の燃焼器7はヒータを併用するものであってもよい。ヒータとしては、例えば、アルミニウム板にセラミックヒータを貼り付けたもの、アルミニウム板にロッドヒータを埋め込んだものなどが挙げられる。
改質器3の加熱手段として第1の燃焼器7を利用する燃料改質システムにおいては、第1の燃料電池20での水素の利用率が低い場合に第1の燃焼器7へ導入される余剰水素が多くなり、その燃焼の結果として改質器3が過熱して運転温度以上になるという問題に対する対策を講じる必要がある。この対策として、改質器3の温度を検出し、第1の空気供給手段41から第1の燃焼器7へ供給する空気量を制御する。こうすることによって、第1の燃料電池20の負荷変動が大きく急激な変化が生じる場合でも、供給する燃料の量を変えることなしに改質器3を許容温度に保つことができる。
第1の燃焼器7において、酸素不足による不完全燃焼が起こると、水素やCOを含むガスが排出される。このとき、上述したように、第1の燃焼器7の少なくとも一部にPtまたはPdやRhやRuやAu、もしくはPtおよびPdおよびRhおよびRuおよびAuなどの貴金属が担持されたアルミナなどのCOを選択的に燃焼させる選択酸化触媒として知られているものを用いると、排出ガス中の一酸化炭素を低減することができる。このことは、第2の燃料電池25の出力を安定させるのに有利に働く。また、万が一、配管等が破損した場合に、漏洩ガス中にCOが存在しないため、安全性の向上をはかることも出来る。
第1の燃焼器7で不完全燃焼を起こった場合に排出される可能性がある余剰の水素を燃焼させるために、第1の燃焼器7に下流に余剰の水素を燃焼させる第2の燃焼器を設けることが考えられる。第2の燃焼器を設けた場合、第2の燃焼器へ空気を供給するためのエアポンプなどを設置する必要がある。第2の燃焼器での発熱を冷却ファンで冷却したり、第2の燃焼器で発生した水を凝縮させて液体として回収したりする必要もある。これら第2の燃焼器の動作に伴って必要とされるエアポンプや冷却ファンを外部からの電力によって駆動させると、システム効率を低下させることになる。
本発明においては、第1の燃焼器7の下流に第2の燃料電池25および第2の燃焼器8を設けることにより、第1の燃焼器7の排出ガス中に残留水素が存在する場合にのみ、外部からの制御を必要とすることなく、第2の燃焼器8を作動させて残留水素を処理することができる。また、第2の燃焼器8の動作に伴って必要とされる機器の駆動力を第2の燃料電池25の発電でまかなうことによって、システムのエネルギー効率を向上させることができる。
第2の燃料電池25について説明する。第2の燃料電池25は、高分子電解質膜26aと、高分子電解質膜26aの一方の面に形成された燃料極(アノード極)26bと、高分子電解質膜26aの他方の面に形成された酸化剤極(カソード極)26cとを備えている。第2の燃料電池25には、第1の燃焼器7の排出ガス取り入れ管14が接続されており、これを通して第1の燃焼器7の排ガスが第2の燃料電池25に導入される。こうして、第1の燃焼器7の排出ガス中の残留水素を燃料として、第2の燃料電池25によって発電することができる。第2の燃料電池25にはエアーブリージングタイプのものを用いてもよい。第2の燃料電池25へ空気を供給するには、独立した第3の酸素供給手段(エアポンプ)45を設け、この第3の空気供給手段(エアポンプ)45の電力を第2の燃料電池25の発電によってまかなうようにしてもよい。また、第2の燃料電池25へ空気を供給するために、後述する第2の空気供給手段(エアポンプ)42を用いてもよい。
このとき、第1の燃焼器7の排出ガス中の残留水素をそのまま第2の燃焼器8に導入して燃焼させると、水素のエネルギーを熱に変換することになり、発熱の点でも不都合である。これに対して、第2の燃料電池25を用いて残留水素のエネルギーを電気に変換すると、発熱を抑えるとともにエネルギーを利用しやすい電気の形で得ることができる。
第2の燃焼器8について説明する。第1の燃焼器7の排出ガス中に残留水素が含まれている場合、第2の燃料電池25の水素の利用率は実質上100%とはならないため、燃料電池25から排出されるガスにも未反応の残留水素ガスが含まれる。第2の燃料電池25での未反応の残留水素を燃焼して環境中に排出させないようにするために、第2の燃料電池25の下流に第2の燃焼器8を設けて配管15で接続し、第2の燃料電池25のアノード排ガスを第2の燃焼器8へ導入する。第2の燃焼器8には、燃焼に必要な空気を送る第2の空気供給手段(エアポンプ)42が接続されている。この第2の空気供給手段(エアポンプ)42の駆動力は第2の燃料電池25の発電によってまかなわれる。第2の空気供給手段(エアポンプ)42の代わりに、第3の空気供給手段(エアポンプ)45から第2の燃料電池25を経て排出される、第2の燃料電池25のカソードオフガスを第2の燃焼器8へ供給しても良い。こうすることによって、ポンプの数を減少させ、システムの効率を図ることが出来る。燃料電池のカソードにはアノードに供給する水素の量と反応する酸素の2倍程度供給することが一般的であり、第2の燃料電池25のカソードオフガス中の余剰酸素で、第2の燃料電池25のアノードオフガス中の酸素を完全燃焼させることが可能である。
第2の燃焼器8の内部には、第1の燃焼器7と同様に、サーペンタイン形状や平行流路形状の流路が設けられている。流路の内壁面には、例えばPtまたはPd、もしくはPtおよびPdなどの貴金属が担持されたアルミナなどの燃焼触媒が設けられている。
第2の燃焼器8での燃焼によって温度上昇のおそれがあるため、第2の燃焼器8による発熱を冷却ファン43によって冷却する。この冷却ファン43の駆動力は第2の燃料電池25によってまかなわれる。第2の燃焼器8が温度上昇しやすい場合には放熱のためのフィンを設けてもよい。
第2の燃焼器8から排出されるガスは水蒸気を含むため、環境中に高温の水蒸気を排出することが好ましくない場合には、第2の燃焼器8の下流に凝縮器9を設けて水蒸気を除去してもよい。このとき凝縮器9を冷却ファン44によって冷却する。この冷却ファン44の駆動力は第2の燃料電池25によってまかなわれる。このように、凝縮器9を冷却する冷却ファン44を駆動するために第2の燃料電池25の電力を用いるようにすると、第2の燃焼器8によって水蒸気が発生し、凝縮器9の冷却が必要な場合にのみ凝縮器9の冷却が行われるため効率的である。
以上で説明した第2の空気供給手段(エアポンプ)42、冷却ファン43、冷却ファン44などの消費電力は小さく、第2の燃料電池25の発電によって十分まかなえるので、システムのエネルギー効率を向上させることができる。
本発明の実施形態における燃料電池システムの構成図。
符号の説明
1…容器、2…流量調節器、3…改質器、4…気化器、5…COシフト器、6…CO除去器、7…第1の燃焼器、8…第2の燃焼器、9…凝縮器、10…供給路、11…供給路、12…改質ガス取り出し管、13…、14…、15…、20…第1の燃料電池、21a…高分子電解質膜、21b…燃料極(アノード極)、21c…酸化剤極(カソード極)、25…第1の燃料電池、26a…高分子電解質膜、26b…燃料極(アノード極)、26c…酸化剤極(カソード極)、30…断熱容器、31…断熱部材、40…空気供給手段、41…第1の空気供給手段、42…第2の空気供給手段、43…冷却ファン、44…冷却ファン、45…第3の酸素供給手段。

Claims (5)

  1. 炭素および水素を含有する有機化合物からなる燃料と水とを反応させ、水素含有ガスに変換する改質器と、
    前記改質器で得られた水素含有ガスと酸素含有ガスとを電気化学的に反応させることによって発電する第1の燃料電池と、
    前記第1の燃料電池の燃料極から排出される排出ガス中に残留する水素を燃焼させ、前記改質器へ熱を供給する第1の燃焼器と、
    前記第1の燃焼器へ酸素含有ガスを供給し、前記酸素含有ガスの流量に応じて前記改質器の温度を制御する第1の酸素含有ガス供給手段と、
    前記第1の燃焼器の下流に設けられ、前記第1の燃焼器から排出される残留水素含有ガスと酸素含有ガスとを電気化学的に反応させることによって発電する第2の燃料電池と、
    前記第2の燃料電池の下流に設けられた第2の燃焼器と
    を具備したことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記第2の燃料電池の発電によって生じた電力で動作するように接続され、前記第2の燃焼器に酸素含有ガスを供給する第2の酸素含有ガス供給手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記第2の燃料電池の発電によって生じた電力で動作するように接続され、前記第2の燃料電池の酸化剤極に酸素含有ガスを供給する第3の酸素含有ガス供給手段を具備したことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記第2の燃料電池の発電によって生じた電力で動作するように接続され、前記第2の燃焼器を冷却させる第1の冷却手段を具備したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第2の燃焼器の下流に設けられた凝縮器と、
    前記第2の燃料電池の発電によって生じた電力で動作するように接続され、前記凝縮器を冷却させる第2の冷却手段と
    を具備したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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