JP2008221313A - 中空部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細な初晶Siが略一様に分散したAl−Si系合金製の中空部材を作製する方法を提供する。
【解決手段】先ず、遠心鋳造装置20を構成する円筒状金型22の内部に、アルミニウム又はADC12等のアルミニウム合金からなる外側円筒形状成形体14を挿入する。次に、円筒状金型22を回転させながら外側円筒形状成形体14の内周壁側にAl−23%Si系合金等のAl−Si系合金の溶湯Lを導入して、内側円筒形状鋳造体を形成する。外側円筒形状成形体14は、溶湯Lが冷却固化する際に冷やし金(チラー)として機能する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関を構成するシリンダブロックのボア内に配設されるシリンダスリーブとして好適な中空部材及びその製造方法に関する。
自動車を走行させる駆動源である内燃機関においては、シリンダボア内にシリンダスリーブが配設されることがある。この場合、シリンダボア内で往復動作するピストンの側周壁部は、このシリンダスリーブの内周壁に摺接する。
シリンダスリーブは、特許文献1に記載されているように、いわゆる遠心鋳造法によって作製されることがある。すなわち、回転動作する円筒状金型の内部に溶湯を導入すると、遠心力によって溶湯が円筒状金型の内周壁に偏在するようになり、円筒形状体が形成される。この状態で溶湯を冷却固化して得られた円筒形状の予備成形体に対して削り出し等の機械加工を行うことにより、シリンダスリーブが設けられる。なお、シリンダスリーブの外周壁には、塗型材の表面に形成された凹凸形状が転写されることによって、いわゆるスパイニーが形成される。
このシリンダスリーブを金型の所定の位置に配置した後、前記金型に溶湯を注湯して冷却固化すれば(すなわち、鋳造を行えば)、シリンダスリーブが鋳ぐるまれたシリンダブロックが設けられる。この際、前記スパイニーや、前記削り出し等の機械加工によってシリンダスリーブの外周壁に設けられた起伏(例えば、溝状の筋等)、ショットブラスト処理によってシリンダスリーブの外周壁に設けられた凹凸等がアンカーとして機能することにより、シリンダブロックとシリンダスリーブとの接合強度が確保される。
特公昭52−27608号公報
ところで、特許文献1の記載に従って遠心鋳造を行った場合、初晶Siが外周壁側に多量に偏在するため、前記予備成形体の直径方向中腹近傍においては、初晶Siの量が少なくなる。従って、この予備成形体の内周壁側から削り出しを行うと、ピストンが摺接する内周壁の初晶Siの量が少ないシリンダスリーブとなってしまう。換言すれば、Al−Si系合金からなるシリンダスリーブを遠心鋳造で作製する場合、該シリンダスリーブにおけるSiの組成比を制御することが容易ではなく、このために所望の特性を発現させることが困難であるという不具合が顕在化している。
また、シリンダスリーブの更なる強度向上の希求に対応しつつ靭性を確保するべく、組織の改善、具体的には、Al−Si系合金の溶湯が固化する際に析出する初晶Siを微細化することが検討されている。しかしながら、遠心鋳造を行う場合に初晶Siを微細化するためには、円筒状金型の回転数や温度等の鋳造条件を種々変更して最適化を図る必要がある。すなわち、鋳造条件を最適化するための試行錯誤を繰り返し行わなければならない。しかも、量産時には、最適化された鋳造条件を厳密に管理する必要がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、初晶Siを微細化することが可能であり、しかも、作業が簡便で鋳造条件の厳密な管理も不要な中空部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、略円筒体形状をなす積層型の中空部材であって、
内側円筒形状鋳造体及び外側円筒形状成形体を内周側からこの順序で有し、
前記内側円筒形状鋳造体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、
前記外側円筒形状成形体がAl−Si系合金からなることを特徴とする。
後述するように、内側円筒形状鋳造体は、遠心鋳造装置を構成する円筒状金型に予め挿入された外側円筒形状成形体の内方に遠心鋳造によって設けられる。この際、外側円筒形状成形体が冷やし金(チラー)として機能することで溶湯の冷却速度が大きくなり、このため、微細な初晶Siが直径方向に略均等に分散した内側円筒形状鋳造体が得られる。換言すれば、この中空部材を構成する内側円筒形状鋳造体においては、微細な初晶Siが一様に分散して存在する。従って、相違する部位同士であっても諸特性が略同等である。
しかも、例えば、中空部材の内周壁側(内側円筒形状鋳造体側)から削り出しを行って薄肉化した場合であっても、上記したように初晶Siが略均等に分散しているので、十分な耐摩耗性等を確保することが可能である。
なお、内側円筒形状鋳造体の金属組織における初晶Siの平均粒径は、35μm以下であることが好ましい。この場合、耐摩耗性に優れるとともに強度も良好な中空部材を得ることができる。
ここで、中空部材の好適な例としては、内燃機関を構成するシリンダブロックのボア内に配設されるシリンダスリーブを挙げることができる。
また、本発明は、内側円筒形状鋳造体及び外側円筒形状成形体が内周側からこの順序で積層された中空部材の製造方法であって、
外側円筒形状成形体となるアルミニウム又はアルミニウム合金製の円筒体を遠心鋳造装置の円筒状金型に挿入する工程と、
回転する前記円筒状金型にAl−Si系合金の溶湯を供給して遠心鋳造により内側円筒形状鋳造体を設け、積層型の予備成形体とする工程と、
を有することを特徴とする。
本発明においては、内側円筒形状鋳造体を設ける際に外側円筒形状成形体がチラーとして機能するため、溶湯の冷却速度が大きくなる。すなわち、初晶Siが大きく成長したり外側円筒形状成形体側に移動したりする前に溶湯が固化する。従って、微細な初晶Siが略均等に分散した組織を有する内側円筒形状鋳造体が得られる。
しかも、成形体である円筒体(外側円筒形状成形体)を円筒状金型に予め挿入した後、Al−Si系合金の溶湯を円筒状金型に供給するという簡便な作業を行うのみでよいので、中空部材の製造コストが上昇することもない。結局、中空部材を廉価に作製することができる。
この場合、外側円筒形状成形体の厚みを1.0〜2.0mmに設定することが好ましい。これにより、初晶Siの平均粒径を35μm以下とすることができる。その上、初晶Siの粒度分布幅も狭くなる。
なお、シリンダスリーブを得るためには、予備成形体の内周壁側から削り出しを行う工程を設けるようにすればよい。
本発明によれば、円筒状金型に予め挿入された円筒体(外側円筒形状成形体)をチラーとして機能させながら内側円筒形状鋳造体となる溶湯を冷却固化させるようにしているので、該溶湯の冷却速度が大きくなり、その結果、微細な初晶Siが略均等に分散した内側円筒形状鋳造体が得られる。すなわち、微細な初晶Siが略一様に分散した組織を有し、このために特性が全体にわたって略同等である内側円筒形状鋳造体を具備する中空部材を容易に構成することができる。
以下、本発明に係る中空部材及びその製造法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るシリンダスリーブを設けるための予備成形体10の概略全体斜視図である。この予備成形体10は、内側円筒形状鋳造体12と外側円筒形状成形体14とが積層された積層体であり、且つその長手方向に沿って貫通孔が存在する中空部材である。
この場合、内側円筒形状鋳造体12はAl−23%Si系合金(数字は重量%、以下同じ)からなる鋳造品である。すなわち、後述するように、該内側円筒形状鋳造体12は、溶湯が冷却固化することで設けられる。なお、その厚みT1は、5〜6mm程度に設定される。
この内側円筒形状鋳造体12では、平均粒径が35μm以下の微細な初晶Siが外周壁側(外側円筒形状成形体14側)に偏在することなく、直径方向に沿って略均等に分散している。その上、初晶Siの粒度分布幅も小さい。換言すれば、内側円筒形状鋳造体12の組織は、微細且つ互いに略同寸法の初晶Siが一様に分散した状態となっている。
一方の外側円筒形状成形体14は、例えば、Al−11%Si−2.5%Cu系合金(ADC12)からなる円筒体であり、その内周壁は、内側円筒形状鋳造体12の外周壁に接合している。この外側円筒形状成形体14は、図2及び図3に示すように、内側円筒形状鋳造体12を設ける前に予め、遠心鋳造装置20を構成する円筒状金型22に挿入されたものである。なお、外側円筒形状成形体14の好適な厚みT2は、1.0〜2.0mmの範囲内である。
このように構成された予備成形体10からシリンダスリーブを作製するに際しては、該予備成形体10の内周壁側、すなわち、内側円筒形状鋳造体12から削り出しが行われる。換言すれば、内側円筒形状鋳造体12は、所定の厚みとなるまで薄肉化される。このように、内側円筒形状鋳造体12は、予備成形体10の加工代として設けられる。
上記したように、内側円筒形状鋳造体12では、微細且つ互いに略同寸法の初晶Siが直径方向に沿って一様に分散している。このため、加工後の予備成形体10、すなわち、シリンダスリーブにおいては、ピストンが摺接する内周壁にも優れた耐摩耗性が発現する。その上、全体にわたって高強度である。従って、このシリンダスリーブを組み込んだ内燃機関は、優れた耐久性を示す。
次に、このシリンダスリーブの製造方法につき、図2に示す遠心鋳造装置20を使用する場合を例示して説明する。
この遠心鋳造装置20は、略水平方向に沿って横臥した円筒状金型22を有する。該円筒状金型22の外周壁には、該外周壁を周回方向に沿って切り欠くようにして2本の環状溝24、24が設けられており、環状溝24、24の各々の底部には、ローラ対をなすローラ26、26の外周壁がそれぞれ摺接する。すなわち、円筒状金型22は2組のローラ対によって支持されている。
4個のローラ26は図示しない回転駆動源に連結されており、このため、円筒状金型22は、前記回転駆動源の作用下にローラ26の各々が回転動作することに伴って回転する。
円筒状金型22の一端部には円盤状閉塞部材30が嵌着されており、一方、他端部には円環状枠体32が取着されている。円環状枠体32は貫通孔34が設けられることで開口しており、この貫通孔34を介してトラフ36の注湯管38が円筒状金型22の内部に挿入される。
トラフ36の本体には、内側円筒形状鋳造体12を設けるためのAl−23%Si系合金の溶湯Lが収容される。トラフ36の近傍には傾動自在なポット40が配設されており、このポット40を介してトラフ36に溶湯Lが供給される。
シリンダスリーブを製造するに際しては、先ず、ADC12からなる円筒体、すなわち、外側円筒形状成形体14が円筒状金型22の内部に挿入される(図2及び図3参照)。勿論、外側円筒形状成形体14の外径は円筒状金型22の内径に対応しており、従って、外側円筒形状成形体14と円筒状金型22はほとんど離間しない。
この状態でローラ26の回転が開始され、これに追従して円筒状金型22が回転動作する。上記したように、外側円筒形状成形体14と円筒状金型22との間の遊びが極めて小さいので、外側円筒形状成形体14が円筒状金型22内で振動することはない。
その一方で、図4に示すように、貫通孔34を介してトラフ36の注湯管38が円筒状金型22の内部に挿入される。さらに、溶解炉で調製されたAl−23%Si系合金の溶湯Lがポット40に移され、該ポット40が傾動されることに伴ってトラフ36の本体に移される。その後、Al−23%Si系合金の溶湯Lの所定量がトラフ36を介して外側円筒形状成形体14の内部に供給され、該外側円筒形状成形体14の長手方向に沿って円盤状閉塞部材30側に流動する。溶湯Lは、さらに、遠心力の作用によって外側円筒形状成形体14の内周壁に円筒体形状をなすように偏在して、内側円筒形状鋳造体12を形成する。ここで、本実施の形態では、溶湯Lは、内側円筒形状鋳造体12の厚みが5〜6mmの範囲内となる量で供給される。
以上のようにして、図5に示すように、内側円筒形状鋳造体12が形成される。その結果、内側円筒形状鋳造体12の外方に外側円筒形状成形体14が積層され、且つ外側円筒形状成形体14の内周壁が内側円筒形状鋳造体12の外周壁に接合した予備成形体10が得られる。
内側円筒形状鋳造体12が冷却固化する際には、外側円筒形状成形体14が冷やし金(チラー)として機能する。このため、本実施の形態では、一般的な遠心鋳造に比して溶湯Lの冷却速度が大きくなる。すなわち、初晶Siが大きく成長する前に溶湯Lが固化するので、初晶Siが微細な組織が得られる。外側円筒形状成形体14の厚みT2を1.0〜2.0mmに設定した本実施の形態においては、初晶Siの平均粒径は、概ね35μm以下となる。
しかも、冷却速度が大きいので、溶湯L中のSiが遠心力によって外周壁側に移動する前に固化が起こる。従って、初晶Siが偏在することが抑制され、内側円筒形状鋳造体12の直径方向に沿って略均等に分散する。このように、外側円筒形状成形体14をチラーとして機能させることで、微細且つ互いに略同寸法の初晶Siが一様に分散した内側円筒形状鋳造体12を得ることができる。
次に、円筒状金型22の一端部から円環状枠体32を取り外した後、この端部側から、内側円筒形状鋳造体12と外側円筒形状成形体14とが接合した予備成形体10を引き抜いて塗型材とともに取り出す。その後、外側円筒形状成形体14の外周壁に対し、ショットブラスト処理等によって微細な凹凸を設ける。さらに、内側円筒形状鋳造体12の内周壁側から所定量の加工代を除去する削り出しを行えば、初晶Siが略均等に分散した内側円筒形状鋳造体12を具備するシリンダスリーブが得られる。
内側円筒形状鋳造体12を遠心鋳造によって設ける際、仮に初晶Siが外側円筒形状成形体14側に若干偏在し、直径方向の中腹部よりも内側(内側円筒形状鋳造体12の内周壁側)で初晶Siの量がやや少なくなったとしても、上記したように、削り出しが予備成形体10の内周壁側から行われるので、Siの量が少ない部位が加工代として除去される。結局、初晶Siの量が十分なシリンダスリーブを得ることが可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、高強度で且つ耐摩耗性に優れたシリンダスリーブを作製することができる。
また、本実施の形態では、外側円筒形状成形体14をチラーとして機能させて初晶Siの微細化を図るようにしているので、円筒状金型の回転数や温度等の鋳造条件を厳密に管理する必要がない。
このようにして得られたシリンダスリーブは、自動車用の内燃機関を構成するシリンダブロックを鋳造成形するための鋳造金型のキャビティに配置される。そして、このキャビティに対し、シリンダブロックとなる金属、例えば、ADC12等の溶湯が導入される。
最終的に、シリンダブロックにシリンダスリーブが鋳ぐるまれ、これにより内燃機関が構成される。この鋳ぐるみの際、シリンダスリーブ(外側円筒形状成形体14)の外周壁に設けられた凹凸がアンカーとして機能する。また、シリンダブロックと外側円筒形状成形体14とがADC12であるので、シリンダブロックと外側円筒形状成形体14の線膨張係数が一致し、前記金属溶湯の導入時、及び該金属溶湯の冷却固化時にシリンダスリーブとシリンダブロックとが略同程度に膨張・収縮する。このため、シリンダスリーブとシリンダブロックとの間に剥離が生じ難い。従って、前記凹凸のアンカー効果のみで、シリンダスリーブとシリンダブロックとの間に十分な接合強度が確保される。
内燃機関においては、シリンダスリーブの内周壁にピストンが摺接する。このシリンダスリーブの内周壁は、上記したように初晶Siに富むAl−23%Si系合金からなる内側円筒形状鋳造体12であり、従って、耐摩耗性が極めて大きい。このため、耐久性に優れる。
以上のように、本実施の形態によれば、シリンダブロックとの接合強度が大きく、且つピストンが摺接する内周壁の耐摩耗性が良好なシリンダスリーブを構成することができる。
なお、上記した実施の形態は、シリンダスリーブを構成する外側円筒形状成形体14の材質としてADC12を選定した場合を例示して説明しているが、特にこれに限定されるものではなく、内側円筒形状鋳造体12と同一のAl−23%Si系合金であってもよいし、ADC10等のその他のアルミニウム合金であってもよい。さらに、アルミニウムであってもよい。
また、内側円筒形状鋳造体12の材質もAl−23%Si系合金に特に限定されるものではなく、例えば、ADC10やADC12等であってもよい。
さらに、外側円筒形状成形体14の厚みT2は、1.0〜2.0mmの範囲内に特に限定されるものではなく、内側円筒形状鋳造体12の冷却速度を制御して所望の組織が得られるように設定される。
さらにまた、中空部材としてシリンダスリーブの予備成形体10を例示して説明したが、特にこれに限定されるものではなく、如何なる部材であってもよい。
本実施の形態に係るシリンダスリーブを設けるための予備成形体の概略全体斜視図である。 図1に示す予備成形体を作製するための遠心鋳造装置の要部概略構成図である。 図2の遠心鋳造装置を構成する円筒状金型に外側円筒形状成形体を挿入した状態を示す遠心鋳造装置の直径方向断面説明図である。 図2の遠心鋳造装置を用いて内側円筒形状鋳造体を設けている状態を示す長手方向断面説明図である。 内側円筒形状鋳造体が設けられた状態における遠心鋳造装置の直径方向断面説明図である。
符号の説明
10…予備成形体 12…内側円筒形状鋳造体
14…外側円筒形状成形体 20…遠心鋳造装置
22…円筒状金型 26…ローラ
36…トラフ 38…注湯管
40…ポット L…溶湯

Claims (6)

  1. 略円筒体形状をなす積層型の中空部材であって、
    内側円筒形状鋳造体及び外側円筒形状成形体を内周側からこの順序で有し、
    前記内側円筒形状鋳造体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、
    前記外側円筒形状成形体がAl−Si系合金からなることを特徴とする中空部材。
  2. 請求項1記載の中空部材において、前記内側円筒形状鋳造体の金属組織中の初晶Siの平均粒径が35μm以下であることを特徴とする中空部材。
  3. 請求項1又は2記載の中空部材において、当該中空部材は、内燃機関を構成するシリンダブロックのボア内に配設されるシリンダスリーブであることを特徴とする中空部材。
  4. 略円筒体形状をなし、内側円筒形状鋳造体及び外側円筒形状成形体が内周側からこの順序で積層された中空部材の製造方法であって、
    外側円筒形状成形体となるアルミニウム又はアルミニウム合金製の円筒体を遠心鋳造装置の円筒状金型に挿入する工程と、
    回転する前記円筒状金型にAl−Si系合金の溶湯を供給して遠心鋳造により内側円筒形状鋳造体を設け、積層型の予備成形体とする工程と、
    を有することを特徴とする中空部材の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法において、前記外側円筒形状成形体である前記円筒体の厚みを1.0〜2.0mmに設定することを特徴とする中空部材の製造方法。
  6. 請求項4又は5記載の製造方法において、さらに、前記予備成形体の内周壁側から削り出しを行い、内燃機関を構成するシリンダブロックのボア内に配設されるシリンダスリーブとする工程を有することを特徴とする中空部材の製造方法。
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