JP2008205547A - 復号方法および復号装置 - Google Patents

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真紀子 山本
Mineshi Yokogawa
峰志 横川
Satoshi Okada
諭志 岡田
Takaaki Maehara
崇章 前原
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Abstract

【課題】最小値選択回路の回路規模を削減することが可能な復号方法および復号装置を提供する。
【解決手段】受信語の信頼度の大きさに従いソートし、その順番に対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(Belief propagation:BP)を行って信頼度を更新し、その更新された値に対して、再び上記動作を繰り返す復号装置30Aは、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現するUMP復号部36を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、たとえば代数的手法を用いた誤り訂正符号技術を実現するための回路およびプログラム記憶媒体に関して適用される復号方法および復号装置に関するものである。
代数幾何符号、たとえばリードソロモン(Reed−Solomon)符号やその部分体部分符号としてのBCH符号には、その代数的性質を利用した、性能・計算コスト共に良い復号法が知られている。
たとえば、符号長n、情報長k、定義体GF(q)(q=p,p:素数)、最小距離d=n−kのReed−Solomon符号をRS(n,k)とすると、硬判定受信語をハミング(Hamming)距離が最小の符号語に復号する最小距離復号(通常復号)はt<d/2を満たすt個の誤りシンボルの訂正を保証するものとして良く知られている。
また、グルスワミ−スーダン(Guruswami−Sudan)によるリスト復号(以下G−Sリスト復号)は、t<√nkを満たすt個の誤りシンボルの訂正を保証している(非特許文献1参照)。
Guruswami−Sudanのリスト復号の拡張版として軟判定受信語を用いたコータ−バルディ(Koetter−Vardy)によるリスト復号(以下K−Vリスト復号)は、Guruswami−Sudan同様に(1)受信情報から各シンボルの信頼性を算出、(2)信頼性から2変数多項式補間条件の抽出、(3)2変数多項式の補間、(4)補間多項式の因数分解を行い復号語リスト作成、の4つの手順により構成され、硬判定復号時に比べてより高い性能を持つことが知られている(非特許文献2参照)。
また、リエンコード(Re−encode)により、その計算コストも現実的な範囲まで削減できることが知られている(非特許文献3参照)。
一方、線形符号としては、信頼性伝播(belief propagation:BP)を用いた繰り返し復号により限界性能に近い高性能を得られる低密度パリティ検査符号(Low density parity−check code,LDPC符号)が昨今注目されている(非特許文献4参照)。
LDPC符号に用いられる信頼性伝播(BP)は、一般に低密度なパリティ検査行列を持つ線形符号にしか有効でないことが理論的に知られており、また、Reed−Solomon符号やBCH符号のパリティ検査行列を低密度化することはNP−hardであることが知られている(非特許文献5参照)。
よって、Reed−Solomon符号やBCH符号に信頼性伝播(BP)を適用することは困難であるとされてきた。
しかし、2004年、受信語の信頼性に応じて対角化を行ったパリティ検査行列を用いてReed−Solomon符号やBCH符号、その他低密度でないパリティ検査行列を持つ線形符号への信頼性伝播(BP)の適用が効果的であることがナラヤナン(Narayanan)等によって紹介された(非特許文献6参照)。
この手法は、適応的信頼性伝播(ABP:Adaptive Belief Propagation)復号と呼ばれる。以下、このABP復号法について説明する。
たとえば、符号長n=6、情報長k=3、符号化率r=1/2の符号で、以下の3×6行列Hをパリティ検査行列として持つような線形符号Cを考える。
Figure 2008205547
符号空間Cは、次のように表される。
Figure 2008205547
ある符号語があるチャネル、たとえばBPSK変調+AWGNチャネル(Additive White Gaussian Noiseチャネル)を通った後、次のような受信語rとして受信機が受け取ったとする。
Figure 2008205547
このとき、受信値の各絶対値の大きさは受信語の信頼性の高さを表す。つまり、信頼性の低い順に番号をつけると以下のようになる。
Figure 2008205547
次に、信頼性の低いシンボルに対応する列より順にパリティ検査行列Hの対角化を行う。この例においては、信頼性の低いシンボルに対応する列は順に第3列、第5列、第1列、第4または第6列、第2列となるので、その優先順位に従ってHの対角化を行う。
Figure 2008205547
Figure 2008205547
Figure 2008205547
対角化を試みた列がそれ以前に対角化した列と線形従属であった場合は、その列はそのまま残し、次の順位の列で対角化を試みる。
このようにして行列Hのランク分対角化が行われた結果得られる新たなパリティ検査行列Hnewを用いて、信頼性伝播(BP)による信頼性の更新を行う。
図1はパリティ検査行列Hnewに対応するタナーグラフである。
信頼性伝播(BP)はタナーグラフのエッジに沿ってメッセージを行き来させることによって実現される。
行列の各列に対応するノードを可変(variable:バリアブル)ノード1、各行に対応するノードを検査(check:チェック)ノード2と呼ぶ。
i番目のバリアブルノードからj番目のチェックノードへのメッセージをQi,j、j番目のチェックノードからi番目のバリアブルノードへのメッセージをRi,j、さらにi番目のバリアブルノードに連接するチェックノードのインデックス集合をJ(i)、j番目のチェックノードに連接するバリアブルノードのインデックス集合をI(j)とした場合、それぞれの更新式は以下のようになる。
Figure 2008205547
ここで、θはバーティカルステップダンピングファクタ(vertical step damping factor)と呼ばれる係数を示し、0<θ≦1なる条件を満足する。Qi,jの初期値はrjが設定され、外部情報(extrinsic information)Λ 更新は次式により行われる。
Figure 2008205547
さらに、各符号ビットのLLRΛ の更新は、次式により行われる。
Figure 2008205547
ここで、α1は適応的信頼性伝播ダンピングファクタ(adaptive belief propagation damping factor)と呼ばれる係数を示し、0<α1≦1なる条件を満足する。
この信頼性伝播(BP)によるLLRの更新は事前に用意された繰り返し停止条件を満たすまで、たとえば最大繰り返し数Itに達成するまで繰り返される。
また、LLRを更新する列は、全ての列を対象とせずとも一部の列、たとえば対角化の対象となった列についてのみ行ってもよい。
信頼性伝播(BP)によって更新されたLLRの信頼性を用いて、つまり、LLRの絶対値の大きさを信頼性として、信頼性の低いシンボルに対応する列順に対角化を行うことにより、新たな信頼性伝播(BP)による繰り返し復号を行うことができる。
これを内側繰り返し復号と呼ぶ。このLLRの更新は事前に用意された内側繰り返し復号停止条件SC1を満たすまで繰り返される。
さらに、パリティ検査行列の列の対角化優先順位の初期値として、受信値の信頼性順以外の順位を複数用意する。複数の順位を用いて、シリアルもしくはパラレルに繰り返し内側繰り返し復号を行う。
これを外側繰り返し復号と呼ぶ。このLLR更新は事前に用意された外側繰り返し復号停止条件SC2を満たすまで繰り返される。
以上のABP(adaptive belief propagation)手順により繰り返し更新されたLLRを入カとして、復号器により復号を行う。
今、対象となる線形符号がReed−Solomon符号であった場合、繰り返し復号停止条件SC1、SC2として、たとえば以下のものが考えられる。
(A) H・d == 0または繰り返し数t≧N、
(B) 限界距離復号成功または繰り返し数t≧N、
(C) Koetter−Vardy軟判定リスト復号成功または繰り返し数t≧N。
ここで、d=(d,d,・・・,d)はΛの硬判定結果、d={Λ >0なら1,Λ ≦0なら0}であり、Nは事前に決めた最大繰り返し回数である。
また、復号方法として、たとえば以下のものが考えられる。
(a) 硬判定復号
(b) 限界距離復号
(c) Koetter−Vardy軟判定リスト復号
図2は、ABP復号法を用いた繰り返し復号のフローチャートである。
受信語の信頼性順の探索を行い(ST1)、順序変換を行う(ST2)。
変換した順序に応じてパリティ検査行列の対角化を行い(ST3)、このパリティ検査行列を用いて信頼性伝播(BP)を行う(ST4)。
次に、LLRを計算し(ST5)、計算したLLRの信頼性順を探索し(ST6)、復号を行い、復号語をリストへ追加する(ST7)。
そして、繰り返し復号停止条件N1,N2を満足するまで以上の処理を繰り返す(ST8、ST9)。
そして、復号語を1つ選択する(ST10)。
V.Guruswami,M.Sudan,Improve decoding of Reed−Solomon and Algebraic−Geometry codes,IEEE Transactions on Information Theory,vol.45,pp.1757−1767,1999 R.Koetter,A.Vardy,Algebraic soft−decision decoding of Reed−Solomon codes,IEEE Transactions on Information Theory,2001 R.Koetter,J.Ma,A.Vardy,A,Ahmed,Effcient Interpolation and Factorization in Algebraic Soft−Decision Decoding of Reed−Solomon codes,Proceedings of ISIT2003 D.MacKay,Good Error−Correcting Codes Based on Very Sparse Matrices,IEEE Transactions on Information Theory,1999 Berlekamp,R.McEliece,H.van Tilborg,On the inherent intractability of certain coding problems,IEEE Transactions on Information Theory,vol.24,pp.384−386,May,1978)。 Jing Jiang,K.R.Narayan,Soft Decision Decoding of RS Codes Using Adaptive Parity Check Matrices,Proceeding of IEEE International Symposium on Information Theory 2004
ところで、信頼性伝播(BP)のチェックノード(Check Node)演算は非線形演算であり、その演算量は多い。
信頼性伝播(BP)を簡易化した復号法である一様最強力(Uniformly Most Powerful:UMP)復号は、チェックノード演算を最小値演算で近似し、その演算量を少なくしている。
しかしながら、回路実装上、最小値選択の回路規模は軽視できないものである。たとえば、RS(204,188)のRS符号の場合、3632個のチェックノードメッセージ(Check Node Message)の中から最小値を1つ選択することになり、チェックノードメッセージの絶対値を表すビット(bit)幅が多bitであると回路規模は増大する。
本発明は、最小値選択回路の回路規模を削減することが可能な復号方法および復号装置を提供することにある。
本発明の第1の観点は、受信語の信頼度の大きさに従いソートし、その順番に対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(Belief propagation:BP)を行って信頼度を更新し、その更新された値に対して、再び上記動作を繰り返す復号方法であって、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現する。
本発明の第2の観点は、受信語の信頼度の大きさに従いソートし、その順番に対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(Belief propagation:BP)を行って信頼度を更新し、その更新された値に対して、再び上記動作を繰り返す復号装置であって、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現するUMP復号部を有する。
本発明によれば、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新がUMP復号を用いた近似値による更新で行われる。
この場合、UMP復号のチェックノード演算に用いるチェックノードメッセージの絶対値を表すビットが1ビットとされる。
本発明によれば、最小値選択回路の大小比較回路や選択回路などが不要になるなどの効果があり、回路規模を削減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
本発明の実施形態に係る復号装置は、代数的手法を用いた誤り訂正符号技術を実現するための回路、たとえば適応的信頼性伝播(Adaptive Belief Propagation:ABP)復号器に応用できる。
ABP復号は、リードソロモン(Reed−Solomon:RS)符号やBCH符号、その他低密度でないパリティ検査行列を持つ線形符号に対する復号法であり、ある伝送路から符号語を受信すると、その受信語をより信頼できる値に更新する。
以下、ABP復号における復号装置の通信システム上の位置づけについて説明した後、本実施形態に係る復号装置の具体的な構成および機能について説明する。
図3は、デジタル信号受信機、たとえばデジタルテレビなどの誤り訂正システムにABP復号器を用いた通信システムの構成例を示す図である。
本通信システム10は、図3に示すように、RS符号化器11、インタリーバ12、畳み込み符号器13、畳み込み符号の軟出力復号器14、デインタリーバ15、RS符号の既知情報付きABP繰り返し復号器16、およびチャネル17を有する。
本通信システム10では、RS符号化、畳み込み符号化された送信語に対して、畳み込み符号の軟出力復号をした後にABP復号を行っている。
ここで言う畳み込み符号の軟出力復号とは、たとえばBCJRアルゴリズムやSOVAによる復号のことである。
ABP復号器16においては、ABPによる信頼性の更新後、硬判定後限界距離復号、リスト復号、もしくは、軟値をそのまま入力として軟判定リスト復号を行う。
図4は、MAP復号が後段についたABP復号器の構成例を示す図である。
この復号器20は、図4に示すように、ABP復号部21、限界距離(BD)復号部22、受信信頼度(LLR)保持部23、およびMAP復号部24を有している。
復号器20においては、ABP復号部21による信頼性(LLR)の更新後、硬判定してBD復号部22において、限界距離復号を行い、この結果をリストに集め、最終的にMAP復号部24において最大事後確率復号(Maximum a posteriori Probability:MAP)復号を行う。
図5は、第1の実施形態に係るABP復号器の構成例を示す図である。
図5のABP復号器30は、図3のABP復号器16や図4のABP復号部21に適用可能であり、ソート入力選択部31、ソート部32、パリティ検査行列の対角化部33、信頼度(LLR)保持部34、および信頼性伝播(BP)部35を有している。
なお、ソート部32、対角化部33、および信頼性伝播(BP)部35により、本実施形態に係る処理部が構成される。
ABP復号器30においては、入力として、受信LLRS32が入力される。
列インデックスS31は、入力された受信LLRの符号語の始まりからカウンタで0、1、2、3、、とカウントアップされた値を生成し利用する。
ソート入力選択部31は、列インデックスS31および受信LLRS32、列インデックスS39および更新後LLRS40を入力として受け付け、選択した列インデックスS33およびLLRS34をソート部32およびLLR保持部34に出力する。
ソート入力選択部31は、ソート入力選択に関して、ABP繰り返し1回目に列インデックスS31と受信LLRS32を選択し、ABP繰り返し2回目以降は信頼性伝播(BP)後の更新後LLRS40と列インデックスS39を選択する。
ソート部32は、列インデックスS33およびLLRS34を入力として受け付け、LLRS34の大きさに応じて列インデックスS33のソートを行い、その結果得られるソート後の列インデックスS35を対角化部33に出力する。
パリティ検査行列対角化部33は、ソート後の列インデックス(D503)を入力として受け付け、LLRの低いシンボルに対応する列より順にパリティ検査行列の対角化を行い、その結果得られる対角化後のパリティ検査行列(D507)と列インデックス(D506)を出力する。基本的に行数回の列の基本変形が行われる。
LLR保持部34は、列インデックスS33およびLLRS34を入力として受け付け、LLRS34を保持し、保持したLLRをLLRS38として信頼性伝播(BP)部35に出力する。
LLR保持部34は、ABP繰り返し1回目に受信LLRS32を保持し、ABP繰り返し2回目以降は更新後LLRS38を保持して出力する。
信頼性伝播(BP)部35は、列インデックスS36およびパリティ検査行列S37、LLRS38を入力として受け付け、信頼性伝播(BP)によりLLRを更新し、その結果得られる更新後LLRS40と列インデックスS39をソート入力選択部31に出力する。
このABP復号器30における処理を要約すると、ソート入力選択部31で、初回は、列インデックスS31と受信LLRS32を選択し、繰り返し二回目以降は信頼性伝播(BP)後、更新LLRS40とその列インデックスS39を選択する。
図5に示すように、受信語が入力されたら、まず、ソート部32において、その信頼度(LLR)の大きさに応じて列インデックスのソートを行う。
次に、信頼度の低いシンボルに対応する列より順に、対角化部33でパリティ検査行列の対角化を行う。
最後に、対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(BP)を行うことにより、値が更新される。
更新された値に対して、再びソート、対角化、信頼性伝播(BP)を行う。繰り返し数が予め決められており、その繰り返し数だけこれを繰り返す。
このように、第1の実施形態に係るABP復号器により、ABP復号は的確に処理することが可能である。
図6は、第2の実施形態に係るABP復号器の構成例を示す図である。また、図7は第2の実施形態に係る最小値選択回路の構成例を示す図であり、図8は、図7の構成に対する比較例を示す図である。
本第2の実施形態に係るABP復号器30Aが第1の実施形態に係るABP復号器30と異なる点は、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現するようにしたことにある。
その結果、図6のABP復号器30Aは図5のABP復号器30の信頼性伝播(BP)部35に代わりに、UMP復号部36が配置されている。
本第2の実施形態のUMP復号部36におけるUMP復号は、チェックノード(Check Node)演算に用いるチェックノードメッセージ(Check Node Message)の絶対値を表すビット(bit)幅を1bitとしている。
これにより、複数のチェックノードメッセージの中から最小値を1つ選択するための最小値選択回路(Minimum Tournament)360が、図7に示すような、AND回路361をトーナメント(tournament)状に接続した簡単な構成となっている。
このため、図8に示すような、大小比較回路362や選択回路363などが不要になるなどの効果があり、回路規模を削減することが可能となっている。
以下に、UMP復号を用いた構成および機能についてさらに説明する。
信頼性伝播(BP)のLLR更新に関して、対角化対象となった列に対してのみ更新を行って、それ以外の列については更新を行わない方法を採用することも可能である。
このように対角化対象となった列のみ更新を行う場合、信頼性伝播(BP)の繰り返し回数は1回だけでよい。信頼性伝播(BP)の繰り返し回数を1回にすることで、バリアブルノード(Variable Node)演算を行う必要がなくなり、バリアブルノード演算装置が省けることから、回路規模を削減することが可能となる。
また、UMP復号はチェックノード演算を簡易化した復号方法であり、信頼性伝播(BP)のチェックノード演算と比較して、演算時間および回路規模を少なくすることができる。
以下に、信頼性伝播(BP)およびUMP復号のチェックノード(Check Node)演算を示す。
Figure 2008205547
上記のようにUMP復号のチェックノード(Check Node)演算は、信頼性伝播(BP)のチェックノード(Check Node)の積の演算を、符号の積と絶対値の最小値で近似したものである。
このように、UMPのチェックノード演算によって求められたRi,jを用いてLLRの更新を行う。そして、前述したように、対角化対象となった列に対してのみ更新を行って、それ以外の列については更新を行わない方法を採用して、対角化対象となった列のみ更新を行う繰り返し回数を1回にすることで、バリアブルノード(Variable Node)演算は行われず、対角化対象列のみ値が更新され、更新後LLRとして次のように出力される。
Figure 2008205547
対角化対象列ではない列に関しては、受信語rをそのまま更新後LLRとして出力する。
UMP復号によるチェックノード演算の絶対値の最小値選択およびα1の乗算に注目すると、パリティ検査行列行の要素が1となるチェックノードメッセージ(Check Node Message)の絶対値の中から最小値を求めた後、係数α1(0<α1≦1)の乗算によって、値の縮小が行われる。
図8は、値を縮小しない場合の最小値選択回路の構成例を図7の比較として示している。
図8の最小値選択回路360Aは、大小比較回路362および選択回路363の複数の処理ブロックをトーナメント(tournament)状に配置して構成されているが、その回路規模は軽視できないものである。
本第2の実施形態においてはでは、チェックノードメッセージ(Check Node Message)の中から最小値選択を行うことによって、最小値選択回路規模の削減を図っている。
値の縮小後のbit幅を1bitとすると、図7に示すように、最小値選択の最小値選択回路360をAND回路361をトーナメント(tournament)状に配置するのみで実現できる。
図7の最小値選択回路360と図8の最小値選択回路360Aを比較すると、図7の最小値選択回路360は大小比較回路や選択回路が不要であり、AND回路361のみで構成されるので、その回路規模は非常に小さく、演算時間も短い。
具体的な例を適用して説明する。
パリティ検査行列行としてrow、チェックノードメッセージ(Check Node Message)としてmsg(4bit)、ABPダンピング係数(Adaptive Belief Propagation damping factor)としてα(0<α≦1)を考える。
いま、msg,row,αを以下のように与えられたとする。
Figure 2008205547
はじめに、最小値選択後に値の縮小を行なう場合を考える。rowの要素が1となるmsgの絶対値の中から最小値を選択する。このとき、rowの要素が1となるmsgの要素の値はそのままにして、rowの要素が0となるmsgの要素の値は最大値に置き換えて考える(ここでの絶対値のbit幅は3bitなので|msg|の最大値は7)。これをあらたにmsgとすると、|msg|は、次のようになる。
Figure 2008205547
この|msg|の中から最小値を求め(図8に対応)、αを乗算すると、次のようになる。
Figure 2008205547
次に、本第2の実施形態の手法である値の縮小後に最小値選択を行う場合を考える。msgにαを乗算して、四捨五入により整数にした結果をあらたにmsgとする。msgは次のようになる。
Figure 2008205547
このmsgに対して、rowの要素が1となるmsgの要素の値はそのままにして、rowの要素が0となるmsgの要素の値は最大値に置き換えて考える(αの乗算後、絶対値のbit幅は1bitなので|msg|の最大値は1)。これをあらたにmsgとすると、|msg|は、次のようになる。
Figure 2008205547
この|msg|の中から最小値を求めると(図7に対応)、次にようになる。
Figure 2008205547
以上より、最小値選択後に値の縮小を行う場合と本手法である最小値選択前に値の縮小を行う場合の演算結果は同じであり、かつ、本第2の実施形態の手法の回路規模は小さい。
図9は、RS(204,188)を想定した場合のフレームエラーレート(Frame Error Rate)を示す図であって、Aで示す曲線が比較手法の復号性能を示し、Bで示す曲線が本実施形態の手法における復号性能を示している。
AWGNチャネル、BPSK変調を用いたシミュレーションモデルにおいて、図9のように、本発明による性能劣化はほとんど存在しないことがシミュレーションにより示されている。
本第2の実施形態に係るABP復号器30Aによれば、信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新を一様最強力(Uniformly Most Powerful:UMP)復号を用いた近似値による更新で実現するように構成し、UMP復号のチェックノード(Check Node)演算に用いるチェックノードメッセージ(Check Node Message)の絶対値を表すbit幅を1bitとしたことから、複数のチェックノードメッセージの中から最小値を1つ選択するための最小値選択回路(Minimum Tournament)360を、AND回路361をトーナメント(tournament)状に接続した簡単な構成で実現でき、大小比較回路や選択回路などが不要になるなどの効果があり、回路規模を削減することが可能となっている。
換言すれば、本第2の実施形態に係るABP復号器30Aによれば、チェックノードメッセージの絶対値をbit幅が多bitの場合より回路規模を削減できる利点がある。
なお、以上詳細に説明した方法は、上記手順に応じたプログラムとして形成し、CPU等のコンピュータで実行するように構成することも可能である。
また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし上記プログラムを実行するように構成可能である。
パリティ検査行列Hnewに対応するタナーグラフである。 ABP復号法を用いた繰り返し復号のフローチャートである。 デジタル信号受信機、たとえばデジタルテレビなどの誤り訂正システムにABP復号器を用いた通信システムの構成例を示す図である。 MAP復号が後段についたABP復号器の構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るABP復号器の構成例を示す図である。 第2の実施形態に係るABP復号器の構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る最小値選択回路の構成例を示す図である。 値を縮小しない場合の最小値選択回路の構成例を図7の比較として示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
10・・・通信システム、11・・・RS符号化器、12・・・インタリーバ、13・・・畳み込み符号器、14・・・畳み込み符号の軟出力復号器、15・・・デインタリーバ、16・・・ABP繰り返し復号器、17・・・チャネル、20・・・復号器、21・・・ABP復号部、22・・・限界距離(BD)復号部、23・・・受信信頼度(LLR)保持部、24・・・MAP復号部、30・・・ABP復号器、31・・・ソート入力選択部、32・・・ソート部、33・・・パリティ検査行列の対角化部、34・・・信頼度(LLR)保持部、35・・・信頼性伝播(BP)部、36・・・UMP復号部、360・・・最小値選択回路、361・・・AND回路。

Claims (14)

  1. 受信語の信頼度の大きさに従いソートし、その順番に対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(Belief propagation:BP)を行って信頼度を更新し、その更新された値に対して、再び上記動作を繰り返す復号方法であって、
    信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現する
    復号方法。
  2. UMP復号のチェックノード演算に用いるチェックノードメッセージの絶対値を表すビット幅が1ビットである
    請求項1記載の復号方法。
  3. 複数のチェックノードメッセージの中から絶対値が最小の値を1つ選択する最小値選択を、複数のAND回路をトーナメント状に配置して行う
    請求項2記載の復号方法。
  4. チェックノード演算時のチェックノードメッセージの絶対値およびパリティ検査行列行の関係において、当該パリティ検査行列行の要素の値が1の場合、その要素に対応するチェックノードメッセージの絶対値をそのまま演算に用い、パリティ検査行列行の要素の値が0の場合、その要素に対応するチェックノードメッセージの絶対値は用いず、その値を1(最大値)として演算を行う
    請求項2記載の復号方法。
  5. 線形符号として、代数幾何符号を用いる
    請求項1記載の復号方法。
  6. 対角化対象列のみその信頼度の更新を行う
    請求項1記載の復号方法。
  7. 信頼性伝播(BP)の繰り返し回数は1回である
    請求項6記載の復号方法。
  8. 受信語の信頼度の大きさに従いソートし、その順番に対角化されたパリティ検査行列を用いて、信頼性伝播(Belief propagation:BP)を行って信頼度を更新し、その更新された値に対して、再び上記動作を繰り返す復号装置であって、
    信頼性伝播(BP)による受信値の信頼性の更新をUMP(Uniformly Most Powerful)復号を用いた近似値による更新で実現するUMP復号部
    を有する復号装置。
  9. UMP復号のチェックノード演算に用いるチェックノードメッセージの絶対値を表すビット幅が1ビットである
    請求項8記載の復号装置。
  10. 複数のチェックノードメッセージの中から絶対値が最小の値を1つ選択する最小値選択回路が、複数のAND回路をトーナメント状に配置して形成されている
    請求項9記載の復号装置。
  11. 前記UMP復号部は、
    チェックノード演算時のチェックノードメッセージの絶対値およびパリティ検査行列行の関係において、当該パリティ検査行列行の要素の値が1の場合、その要素に対応するチェックノードメッセージの絶対値をそのまま演算に用い、パリティ検査行列行の要素の値が0の場合、その要素に対応するチェックノードメッセージの絶対値は用いず、その値を1(最大値)として演算を行う
    請求項9記載の復号装置。
  12. 線形符号として、代数幾何符号を用いる
    請求項8記載の復号装置。
  13. 対角化対象列のみその信頼度の更新を行う
    請求項8記載の復号装置。
  14. 信頼性伝播(BP)の繰り返し回数は1回である
    請求項13記載の復号装置。
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